以下、本発明の一実施例にかかる記録媒体保持トレイ及び記録媒体再生装置の一例としてのCDチェンジャ1を、図2ないし図42に基づいて説明する。図2などに示すCDチェンジャ1は、自動車などの移動体に装備されて、ディスク形記録媒体としてのCD2(図3などに示す)を複数収容して、これらのCD2から任意のCD2に記録された情報を読み出(再生)して、音声として出力する装置である。CD2は、勿論、円板状即ちディスク状に形成されており、コンピュータなどの電子機器で読みとることのできる情報を記録した記録媒体である。
CDチェンジャ1は、図3に示すように、機器本体3(図2に示す)と、図示しない操作部と、ディスク搬送部4と、ディスク再生部5と、ディスク収容部6と、ディスク移動機構7とを備えている。なお、以下、図3中の矢印XをCDチェンジャ1の幅方向と記し、矢印YをCDチェンジャ1の奥行き方向と記し、矢印ZをCDチェンジャ1の厚み方向と記す。
機器本体3は、合成樹脂からなる図2に示す外側ケース8と、板金などからなる図3などに示す固定シャーシ9などを備えている。外側ケース8は、扁平な箱状に形成されている。外側ケース8には、CD2を出し入れ可能な挿入口10が設けられている。挿入口10は、外側ケース8の外壁を貫通している。挿入口10は、内側にCD2を通すことができる。挿入口10を通して、前記CD2は、外側ケース8即ち機器本体3内に収容されたり、該機器本体3内から排出される。
固定シャーシ9は、外側ケース8内に収容されているとともに、該外側ケース8に固定されている。固定シャーシ9は、図4に示すように、板状の底板11と、この底板11の外縁から立設した周板12とを備えている。底板11は、外側ケース8の図2中下側に位置する壁上に重ねられている。
操作部は、機器本体3と別体でかつこの機器本体3に接続している。操作部は、CDチェンジャ1の使用者により押圧されるなどして操作される。操作部は、使用者に操作されることで、挿入口10を通して機器本体3内に挿入されるCD2を保持する後述のトレイ19を設定するために用いられる。操作部は、使用者に操作されることで、挿入口10を通して機器本体3外に排出されるCD2を保持したトレイ19を設定するために用いられる。操作部は、使用者に操作されることで、複数のトレイ19に保持されたCD2のうち情報を読み出すCD2を設定するために用いられる。
ディスク搬送部4は、機器本体3内に収容されており、図3に示すように、ローラアーム13と、ローラ14とを備えている。ローラアーム13は、板金などからなり、長手方向が機器本体3の幅方向Xに沿った帯状に形成されている。ローラアーム13は、挿入口10の近傍に配され、機器本体3の固定シャーシ9に取り付けられている。
ローラ14は、ローラアーム13に軸芯周りに回転自在に支持されている。ローラ14の軸芯即ち長手方向は、CDチェンジャ1の幅方向Xに沿っている。ローラ14は、外周面に挿入口10内を通されるCD2が接触する。ローラ14は、複数の歯車15などを介して後述の第2の駆動源としてのモータ41により、軸芯周りに回転される。ローラ14の外周面にCD2が接触し、ローラ14がモータ41により回転駆動されることで、ディスク搬送部4は、挿入口10内にCD2を通す。
ディスク再生部5は、機器本体3内に収容されており、図4に示すように、第2支持部材としての移動シャーシ16と、揺動シャーシ17と、図示しないピックアップ再生部と、を備えている。移動シャーシ16は、板金などからなり、枠状に形成されている。移動シャーシ16は、ディスク収容部6のトレイ19が互いに重なる方向即ち複数のCD2が互いに重なる方向K(図3などに矢印で示す)に沿って移動自在に、固定シャーシ9の周板12などに支持されている。
揺動シャーシ17は、板金などからなり、帯板状に形成されている。揺動シャーシ17は、一端部を中心として回動自在に移動シャーシ16に支持されている。揺動シャーシ17は、一端部を中心として回動することで、ディスク収容部6に収容される複数のCD2間に他端部が侵入する状態と、ディスク収容部6に収容される複数のCD2間から他端部が抜け出る状態とに亘って変位自在になっている。
ピックアップ再生部は、揺動シャーシ17に設けられている。ピックアップ再生部は、ターンテーブルと、ピックアップ部などを備えている。ターンテーブルは、回転テーブルと、スピンドルモータと、複数のクランプ爪とを備えている。回転テーブルは、揺動シャーシ17の他端部に回転自在に支持されている。回転テーブルは、円板状に形成されており、表面上にCD2が置かれる。
スピンドルモータは、揺動シャーシ17の他端部と回転テーブルとの間に設けられている。スピンドルモータは、回転テーブルを回転する。クランプ爪は、回転テーブルの表面から突没自在に設けられている。クランプ爪は、回転テーブルの表面から突出すると、回転テーブル上のCD2の中央孔内に突出して、回転テーブルとの間にCD2を挟む。クランプ爪は、回転テーブルとの間に挟むことで、CD2をクランプする。
ピックアップ部は、ピックアップとしての光ピックアップと、ピックアップ移動部とを備えている。光ピックアップは、ターンテーブルに接離する方向に移動自在に揺動シャーシ17に支持されている。光ピックアップは、ターンテーブルに支持されたCD2から情報を読み出す。ピックアップ移動部は、光ピックアップをターンテーブルに接離させる。なお、接離とは、互いに近づいたり離れたりすることである。
ディスク再生部5は、揺動シャーシ17の他端部がCD2間に侵入して、ターンテーブルのクランプ爪がCD2をクランプするとともに、ターンテーブルの回転テーブルがCD2を回転する。ディスク再生部5は、ピックアップ部の光ピックアップが、ターンテーブルにより回転されたCD2から情報を読み出す。
ディスク収容部6は、機器本体3内に収容されており、図4に示すように、支持部材及び第1の壁としての移動シャーシ18と、複数の記録媒体保持トレイとしてのトレイ19とを備えている。移動シャーシ18は、板金などからなり、板状に形成されている。移動シャーシ18は、固定シャーシ9の底板11と間隔をあけて平行に配されている。移動シャーシ18は、固定シャーシ9の底板11との間にディスク再生部5を位置付けている。移動シャーシ18は、前述した矢印Kに沿って移動自在に固定シャーシ9の周板12などに支持されている。
トレイ19は、底板11と移動シャーシ18との双方と平行な状態で、移動シャーシ18に支持されている。複数のトレイ19は、底板11と移動シャーシ18とが互いに重なる方向(前述した矢印K)に沿って、後述のトレイ本体60が互いに重ねられている。
トレイ19は、図34などに示すように、トレイ本体60と、第1の係止部材61と、第2の係止部材62と、第3の係止部材63とを備えている。トレイ本体60は、合成樹脂からなり、板状に形成されている。トレイ本体60は、保持部64と、フランジ部65とを一体に備えている。
保持部64は、平板状に形成されている。保持部64の平面形状は、略C字状(半環状、半リング状ともいう)に形成されている。このため、トレイ本体60の平面形状は、略C字状に形成されている。なお、本明細書では、C字状と略C字状とを併せて略C字状と記す。また、保持部64は、表面上にCD2を位置付ける。このため、トレイ本体60は、表面上にCD2を位置付ける。
フランジ部65は、保持部64の外周側の外縁から立設しているとともに、該保持部64の外周方向に延びている。このため、保持部64上に位置付けられたCD2は、フランジ部65の内縁と当接することで、保持部64上に位置決めされる。トレイ本体60は、保持部64のC字状に形成された開口部が挿入口10と相対する状態に配されている。
第1の係止部材61は、合成樹脂からなり、帯板状でかつアーム状に形成されている。第1の係止部材61は、トレイ本体60の図34中の左側に位置する所定位置としての一端部60aに位置するフランジ部65にその長手方向の中央部61cを中心として回転自在に支持されている。このため、第1の係止部材61は、トレイ本体60の一端部60aに回転自在に設けられている。
第1の係止部材61は、図34中手前側(トレイ本体60の端側)に位置する一端部61aに係止部としての係止爪66を設けている。第1の係止部材61は、係止爪66がフランジ部65の内縁から保持部64上に突出する図34、図35及び図37に示す係止位置と、係止爪66がフランジ部65の内縁に没して保持部64上から退避する図36及び図38に示す非係止位置とに亘って、回転自在である。
また、第1の係止部材61は、トレイ本体60に、係止位置と非係止位置とに亘る回転が許容されているとともに、前記係止位置と非係止位置を越えて回転することが規制されている。係止爪66は、前述した係止位置で前記保持部64即ちトレイ本体60との間にCD2の外縁部を位置付けて、該CD2の外縁部に係止する。このため、第1の係止部材61は、トレイ本体60の保持部64上に位置付けられるCD2の外縁部に係止する。
第2の係止部材62は、合成樹脂からなり、帯板状でかつアーム状に形成されている。第2の係止部材62は、トレイ本体60の図34中の右側に位置する所定位置から離れた離間位置としての他端部60bに位置するフランジ部65にその長手方向の中央部62cを中心として回転自在に支持されている。このため、第2の係止部材62は、トレイ本体60の他端部60bに回転自在に設けられている。
第2の係止部材62は、図34中手前側(トレイ本体60の端側)に位置する一端部62aに係止部としての係止爪67を設けている。第2の係止部材62は、係止爪67がフランジ部65の内縁から保持部64上に突出する図34、図35及び図41に示す係止位置と、係止爪67がフランジ部65の内縁に没して保持部64上から退避する図36及び図42に示す非係止位置とに亘って、回転自在である。
また、第2の係止部材62は、トレイ本体60に、係止位置と非係止位置とに亘る回転が許容されているとともに、前記係止位置と非係止位置を越えて回転することが規制されている。係止爪67は、前述した係止位置で前記保持部64即ちトレイ本体60との間にCD2の外縁部を位置付けて、該CD2の外縁部に係止する。このため、第2の係止部材62は、トレイ本体60の保持部64上に位置付けられるCD2の外縁部に係止する。
さらに、第2の係止部材62は、トレイ本体60のフランジ部65に取り付けられた付勢手段としてのねじりコイルばね68により、前記係止爪67がフランジ部65の内縁から保持部64上に突出する方向即ち係止位置に向かって付勢されている。すなわち、第2の係止部材62は、係止爪67がトレイ本体60上のCD2の外縁部に係止する(保持部64の内側に向かう)方向に付勢されている。
第3の係止部材63は、合成樹脂からなり、帯板状でかつアーム状に形成されている。第3の係止部材63は、トレイ本体60の前述した一端部60aと他端部60bとの間の中央部60cに位置するフランジ部65にその長手方向の中央部63cを中心として回転自在に支持されている。このため、第3の係止部材63は、トレイ本体60の一端部60aと他端部60bとの間に回転自在に設けられている。
第3の係止部材63は、図34中奥側(トレイ本体60の中央側)に位置する一端部63aに係止部としての係止爪69を設けている。第3の係止部材63は、係止爪69がフランジ部65の内縁から保持部64上に突出する図34、図35及び図39に示す係止位置と、係止爪69がフランジ部65の内縁に没して保持部64上から退避する図36及び図40に示す非係止位置とに亘って、回転自在である。
また、第3の係止部材63は、トレイ本体60に、係止位置と非係止位置とに亘る回転が許容されているとともに、前記係止位置と非係止位置を越えて回転することが規制されている。係止爪69は、前述した係止位置で前記保持部64即ちトレイ本体60との間にCD2の外縁部を位置付けて、該CD2の外縁部に係止する。このため、第3の係止部材63は、トレイ本体60の保持部64上に位置付けられるCD2の外縁部に係止する。
さらに、第3の係止部材63の他端部63bは、第1の係止部材61の他端部61bより保持部64寄り即ちトレイ本体60の内側に配されているとともに、前記第1の係止部材61の他端部61bに当接する。また、第3の係止部材63は、トレイ本体60のフランジ部65に取り付けられた付勢手段としてのねじりコイルばね70により、前記係止爪69がフランジ部65の内縁から保持部64上に突出する方向即ち係止位置に向かって付勢されている。すなわち、第3の係止部材63は、係止爪69がトレイ本体60上のCD2の外縁部に係止する(保持部64の内側に向かう)方向に付勢されている。
また、第3の係止部材63の他端部63bが第1の係止部材61の他端部61bよりトレイ本体60の内側に位置しかつ第1の係止部材61の他端部61bに当接しているので、前述したねじりコイルばね70は、第1の係止部材61を前記係止爪66がフランジ部65の内縁から保持部64上に突出する方向即ち係止位置に向かって付勢している。このため、第1の係止部材61は、係止爪66がトレイ本体60上のCD2の外縁部に係止する(保持部64の内側に向かう)方向に付勢されている。
さらに、第1の係止部材61と、第3の係止部材63は、同一のねじりコイルばね70により付勢されている。このため、第3の係止部材63と、第1の係止部材61と第2の係止部材62とのうち一方とは、同一のねじりコイルばね70により付勢されている。
さらに、前述した第1の係止部材の一端部61aと、第2の係止部材62の他端部62bには、連動突起71が設けられている。
トレイ19は、挿入口10を通して機器本体3に挿入されたCD2がトレイ本体60の開口部を通して内側に侵入して保持部64上に位置し、係止爪66,67,69がCD2の外縁部に係止することで、このCD2を保持する。複数のトレイ19は、各々が保持するCD2の表面が互いに平行になるように、互いに重ねられて配されている。トレイ19は、前記矢印Kに沿って移動自在に移動シャーシ18などに支持されている。各々のトレイ19のトレイ本体60には、外方向に向かって突出した突起29(図11ないし図25に示す)が設けられている。
ディスク移動機構7は、機器本体3内に収容されており、駆動源としてのモータ20(図4に示す)と、離間溝拡縮機構21(図6ないし図10に示す)と、連動移動機構22(図26ないし図33に示す)とを備えている。モータ20は、図4に示すように、固定シャーシ9に固定されている。
離間溝拡縮機構21は、図5に示すように、3つ設けられており、機器本体3の隅部に設けられている。離間溝拡縮機構21は、図6ないし図10に示すように、円柱状に形成されており、移動部材23と、スライド部材24とを備えている。移動部材23は、部材本体25と、第2スライド部材26とを備えている。
部材本体25は、円柱状に形成されており、固定シャーシ9の底板11に軸芯周りに回転自在に支持されている。部材本体25は、底板11から立設している。部材本体25の軸芯は、前述した矢印Kと平行に配されている。部材本体25は、前述したモータ20の駆動力により軸芯周りに回転される。部材本体25がモータ20の駆動力により軸芯周りに回転されることは、本明細書に記した部材本体25がモータ20の駆動力により移動されることを示している。
第2スライド部材26は、円管状に形成されており、部材本体25の外周に取り付けられてこの部材本体25と同軸に配されている。第2スライド部材26と部材本体25とは、キーにより互いに取り付けられている。第2スライド部材26は、前述した矢印Kに沿って移動自在に部材本体25に取り付けられている。また、第2スライド部材26は、前述した部材本体25と一体に(連動して)前述した軸芯周りに回転する。
また、前述した移動部材23には、図11ないし図25に示すように、第1の壁としての移動シャーシ18が取り付けられているとともに、第2の壁27と、連結壁28が設けられている。移動シャーシ18と第2の壁27は、移動部材23の軸芯方向の両縁に設けられており、軸芯に沿って互いに間隔をあけて配されている。このため、移動シャーシ18と第2の壁27は、移動部材23の両縁から外周方向に突出している。
移動シャーシ18は、移動部材23の第2スライド部材26の固定シャーシ9の底板11から離れた側の縁に取り付けられている。このことを、本発明では、第1の壁としての移動シャーシ18が移動部材23に設けられているという。このため、第2スライド部材26は、移動シャーシ18と一体に(連動して)矢印Kに沿って移動する。移動シャーシ18は、前述した矢印Kに対し直交する方向に沿った平板状に形成されている。
第2の壁27は、部材本体25と第2スライド部材26とに亘って設けられており、移動部材23の固定シャーシ9の底板11寄りの縁に設けられている。第2の壁27は、移動部材23の縁から外周方向に突出している。このため、第2の壁27は、円環状に形成されている。第2の壁27は、第2スライド部材26から部材本体25に向かうにしたがって、移動シャーシ18から徐々に離れる方向に、前述した矢印Kとこの矢印Kに対し直交する方向との双方に交差した方向に延びている。
また、前述した移動シャーシ18と第2の壁27との間において、矢印Kに沿って互いの間にスライド部材24の後述のくさび部30が位置付けられていない部分では、前述した移動シャーシ18と第2の壁27との間隔は、トレイ19の数と突起29の矢印K方向の幅との積に等しい又は略等しい。連結壁28は、第2スライド部材26に設けられ、前述した矢印Kに沿って直線状に延びているとともに、前記移動シャーシ18と第2の壁27とを互いに連結している。
移動部材23は、前述した移動シャーシ18と第2の壁27との間に、突起29を位置付けて、前述したトレイ19を保持する。また、移動部材23は、軸芯周りに回転することで、前述した移動シャーシ18と第2の壁27との間で突起29が前述した連結壁28から接離するように矢印Kに対し交差する方向に沿って移動することを許容する。このため、移動部材23は、モータ20の駆動力により、後述の離間溝39,40の奥に向かって突起29が侵入する方向に移動される。さらに、移動部材23は、後述の収容位置で、すべてのトレイ19の突起29を、移動シャーシ18と第2の壁27との間に位置付ける。
スライド部材24は、円管状に形成されており、部材本体25の外周に取り付けられてこの部材本体25等と同軸に配されている。スライド部材24と部材本体25とは、キーにより互いに取り付けられている。スライド部材24は、前述した矢印Kに沿って移動自在に部材本体25に取り付けられている。また、スライド部材24は、前述した部材本体25と一体(連動して)に前述した軸芯周りに回転する。さらに、スライド部材24は、ディスク再生部5の移動シャーシ16に取り付けられており、この移動シャーシ16即ち前述した光ピックアップと一体に(連動して)矢印Kに沿って移動する。
さらに、スライド部材24は、くさび部30と、案内溝31とを備えている。くさび部30は、前述した移動シャーシ18と、第2の壁27との間に位置しているとともに、連結壁28と間隔をあけて配されている。このため、スライド部材24のくさび部30は、前述した移動シャーシ18と第2の壁27との間を矢印Kに沿って移動する。くさび部30は、第2スライド部材26に向かうにしたがって、矢印Kに沿う幅が徐々に細くなるように形成されている。
案内溝31は、くさび部30に設けられている。案内溝31は、スライド部材24のくさび部30の外周面に形成されている。即ち、案内溝31は、スライド部材24のくさび部30の外周面から凹に形成されている。案内溝31の矢印Kに沿う幅は、一つの突起29の矢印Kに沿う幅と略等しい。案内溝31は、図11ないし図25に示すように、連結壁28に相対する開口部32と、ローディング部33と、ピックアップ侵入部34と、第1連結部35と、クランプ部36と、第2連結部37と、再生部38とを備えている。ローディング部33と、ピックアップ侵入部34と、クランプ部36と、再生部38とは、矢印Kに対し直交する方向に沿って延びている。第1連結部35と、第2連結部37とは、矢印Kとこの矢印Kに対し直交する方向との双方に対し交差する方向に沿って延びている。
ローディング部33は、開口部32に連なり、この開口部32の連結壁28から離れた側に配されている。ピックアップ侵入部34は、ローディング部33に連なり、このローディング部33の連結壁28から離れた側に配されている。さらに、ピックアップ侵入部34は、ローディング部33より部材本体25の第2の壁27から離れた側に配されている。
第1連結部35は、ピックアップ侵入部34に連なり、このピックアップ侵入部34の連結壁28から離れた側に配されている。第1連結部35は、ピックアップ侵入部34から離れるのにしたがって徐々に部材本体25の第2の壁27に近づく方向に延びている。クランプ部36は、第1連結部35に連なり、この第1連結部35の連結壁28から離れた側に配されている。第2連結部37は、クランプ部36に連なり、このクランプ部36の連結壁28から離れた側に配されている。第2連結部37は、クランプ部36から離れるのにしたがって徐々に部材本体25の第2の壁27に近づく方向に延びている。再生部38は、第2連結部37に連なり、この第2連結部37の連結壁28から離れた側に配されている。
案内溝31は、開口部32を通して、突起29が侵入することを許容する。さらに、案内溝31は、ローディング部33と、ピックアップ侵入部34と、第1連結部35と、クランプ部36と、第2連結部37と、再生部38内に順に突起29が移動することを許容する。
ローディング部33内に位置付けられた突起29を設けたトレイ19は、挿入口10と矢印Yに沿って相対する。そして、ローディング部33内に位置付けられた突起29を設けたトレイ19は、挿入口10を通して挿入されたCD2を保持できるとともに、挿入口10を通して保持したCD2を機器本体3外に排出できる。
ピックアップ侵入部34内に位置付けられた突起29を設けたトレイ19は、図3中下方に位置する他のトレイ19から離れて、この図中下方に位置するトレイ19との間に揺動シャーシ17の他端部即ちピックアップ再生部が侵入することを許容する。クランプ部36内に位置付けられた突起29を設けたトレイ19は、保持したCD2をディスク再生部5のターンテーブルがクランプすることを許容する。再生部38内に位置付けられた突起29を設けたトレイ19は、ターンテーブルにクランプされたCD2から離されて、ターンテーブルにより回転されるCD2に干渉(接触)しない。即ち、CD2が回転することを許容する。
さらに、トレイ19の第1の係止部材61と第2の係止部材62のそれぞれの近傍に位置する離間溝拡縮機構21のスライド部材24には、連動突起72(図5に示す)が設けられている。連動突起72は、案内溝31内の突起29がクランプ部36から再生部38との間及び再生部38に位置すると、第1及び第2の係止部材61,62の連動突起71と当接する。そして、スライド部材24に設けられた連動突起72は、前記連動突起71即ち第1及び第2の係止部材61,62を係止爪66,67,69がフランジ部65の内縁に没する方向即ち非係止位置に向かって押圧する。そして、連動突起72は、第1ないし第3の係止部材61,62,63を前述した非係止位置に位置付ける。
また、前述した移動シャーシ18とスライド部材24のくさび部30との間は、本明細書に記した第1の離間溝39をなしている。さらに、前述した第2の壁27とスライド部材24のくさび部30との間は、本明細書に記した第2の離間溝40をなしている。第1の離間溝39と第2の離間溝40は、トレイ19の突起29が侵入することを許容する。
第1の離間溝39と第2の離間溝40とは、スライド部材24が、矢印Kに沿って移動することで、互いに連動して矢印Kに沿った幅が拡縮する(拡がったり狭くなる)。スライド部材24が矢印Kに沿ってスライドした際に、第1の離間溝39の幅が拡がると第2の離間溝40の幅が狭くなり、第2の離間溝40の幅が拡がると第1の離間溝39の幅が狭くなる。また、第1の離間溝39の幅と第2の離間溝40の幅との和は、トレイ19の数から1を引いて得られる数と一つの突起29の矢印K方向の幅との積に等しい又は略等しい。
前述した構成によれば、移動シャーシ18と第2の壁27との間に位置付けられたすべてのトレイ19の突起29は、モータ20により移動部材23とスライド部材24とが一体に(連動して)回転(移動)することで、一つの突起29が案内溝31内に侵入する。残りの突起29のうち案内溝31に侵入した突起29より矢印K1(図6などに示す)側に位置するトレイ19の突起29が第1の離間溝39内に侵入し、案内溝31に侵入した突起29より矢印K2(図6などに示す)側に位置するトレイ19の突起29が第2の離間溝40内に侵入する。なお、矢印K1は、前述した矢印Kの一方側をなしているとともに、矢印K2は、前述した矢印Kの他方側をなしている。
すべてのトレイ19の突起29が、案内溝31に侵入することなく連結壁28に近づいて移動シャーシ18と第2の壁27との間に位置する状態は、本明細書では、トレイ19が収容位置に位置するという。また、スライド部材24のくさび部30が連結壁28と間隔をあけているため、収容位置では、第1の離間溝39と第2の離間溝40とは、一体になっている。さらに、収容位置では、複数のトレイ19が互いに近接する。
突起29が、案内溝31の再生部38内と、第1及び第2の離間溝39,40の奥に侵入する状態は、本明細書では、トレイ19が再生位置に位置するという。再生位置では、スライド部材24のくさび部30により、前記案内溝31内に突起29が侵入したトレイ19は、収容位置より他のトレイ19から離れる。再生位置では、情報を再生するCD2を保持したトレイ19が他のトレイ19から離れるとともに、情報を再生するCD2を保持したトレイ19と他のトレイ19との間にピックアップが侵入可能になる。
突起29が、第2スライド部材26の第2の壁27と移動シャーシ18との間に位置し、案内溝31のローディング部33内と、第1及び第2の離間溝39,40に侵入した状態は、本明細書では、トレイ19がローディング位置に位置するという。
また、前述した再生位置では、第1の離間溝39内に情報を再生するCD2を保持したトレイ19の矢印K1側のトレイ19の突起29が侵入する。第1の離間溝39は、前記矢印K1側のトレイ19を、情報を再生するCD2を保持したトレイ19から離す。
さらに、再生位置とローディング位置では、第2の離間溝40内に情報を再生するCD2を保持したトレイ19の矢印K2側のトレイ19の突起29が侵入する。第2の離間溝40は、前記矢印K2側のトレイ19を、情報を再生するCD2を保持したトレイ19から離す。
連動移動機構22は、図26などに示すように、第2の駆動源としてのモータ41(図4に示す)と、駆動部材としての駆動シャーシ42(図4に示す)と、第1突起43と、第1孔44と、第2突起45と、第2孔46とを備えている。なお、図4には、駆動シャーシ42と後述の第2駆動シャーシ53を2つずつ示しているが、実際には、駆動シャーシ42と第2駆動シャーシ53は一つずつ設けられている。
連動移動機構22は、ディスク収容部6のトレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動させる際には、第2スライド部材26を、部材本体25に対し矢印Kに沿って移動して、部材本体25の第2の壁27から最も遠ざけておく。そして、連動移動機構22は、再生位置に位置付けるCD2を保持したトレイ19の突起29が案内溝31に侵入できる位置に、スライド部材24を位置付ける。
連動移動機構22は、ディスク収容部6のトレイ19を再生位置とローディング位置とに亘って移動させる即ちCD2を機器本体3内に出し入れする際には、スライド部材24を、移動部材23に対し矢印Kに沿って移動して、部材本体25の第2の壁27に最も近づけておく。そして、連動移動機構22は、ローディング位置に位置付けられた即ち出し入れされたCD2を保持するトレイ19の突起29が案内溝31に侵入できる位置に、第2スライド部材26を位置付ける。連動移動機構22は、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、前述したように、スライド部材24即ちディスク再生部5の移動シャーシ16と、第2スライド部材26即ちディスク収容部6の移動シャーシ18とを連動して、矢印Kに沿って移動する。
モータ41は、固定シャーシ9の底板11などに取り付けられている。駆動シャーシ42は、板金からなり、板状に形成されている。駆動シャーシ42の平面形状は、矩形状に形成されている。駆動シャーシ42は、機器本体3の固定シャーシ9の周板12に、矢印Kに対し直交(交差)する方向に沿って移動自在に支持されている。駆動シャーシ42は、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により回転される歯車48と噛み合ったラック47を有した第2駆動シャーシ53(図3及び図4に示す)が矢印Kに対し直交する方向に沿ってスライドすることで、矢印Kに対し直交する方向に沿ってスライドする。即ち、駆動シャーシ42は、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、矢印Kに対し交差(直交)する方向に沿って固定シャーシ9の周板12に対し移動される。
第1突起43は、ディスク収容部6の移動シャーシ18から駆動シャーシ42に向かって突出している。第1孔44は、駆動シャーシ42に設けられている。勿論、第1孔44は、駆動シャーシ42を貫通している。第1孔44には、第1突起43が侵入する。
第1孔44は、図26ないし図33に示すように、第1平行部49と第1傾斜部50とを備えている、第1平行部49は、前述した矢印Kに対し直交する方向に沿って直線状に延びている。第1傾斜部50は、第1平行部49の端に連なりかつ前述した矢印Kと該矢印Kに対し直交する方向との双方に対し交差する方向に沿って直線状に延びている。第1傾斜部50は、第1平行部49から離れるにしたがって徐々に部材本体25の第2の壁27に近づく方向に傾斜している。
第2突起45は、ディスク再生部5の移動シャーシ16から駆動シャーシ42に向かって突出している。第2孔46は、駆動シャーシ42に設けられている。勿論、第2孔46は、駆動シャーシ42を貫通している。第2孔46には、第2突起45が侵入する。
第2孔46は、第2傾斜部51と第2平行部52とを備えている、第2傾斜部51は、前述した矢印Kと該矢印Kに対し直交する方向との双方に対し交差する方向に沿って直線状に延びている。第2傾斜部51は、第2平行部52から離れるにしたがって、徐々に部材本体25の第2の壁27から離れる方向に傾斜している。第2傾斜部51は、第1傾斜部50と平行である。第2平行部52は、第2傾斜部51の端に連なりかつ前述した矢印Kに対し直交する方向に沿って直線状に延びている。
第1突起43が第1傾斜部50内に位置付けられると、第2突起45が第2平行部52内に位置付けられる。第1突起43が第1平行部49内に位置付けられると、第2突起45が第2傾斜部51内に位置付けられる。
前述した連動移動機構22は、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、トレイ19をローディング位置に位置付ける際即ちCD2を機器本体3内に出し入れする際には、第2突起45が第2平行部52内を移動し、第1突起43が第1傾斜部50内を移動する位置に駆動シャーシ42を位置付ける。前述した連動移動機構22は、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、トレイ19を再生位置と収容位置とに亘って移動する際には、第2突起45が第2傾斜部51内を移動し、第1突起43が第1平行部49内を移動する位置に駆動シャーシ42を位置付ける。
なお、連動移動機構22により、第2突起45が第2平行部52内に位置付けられると、スライド部材24が最も部材本体25の第2の壁27に近づく。最も部材本体25の第2の壁27に近づいたスライド部材24の案内溝31のローディング部33内に突起29が位置付けられたトレイ19は、前述した挿入口10を通して出し入れされるCD2を保持できる位置に位置付けられる。
前述した構成のCDチェンジャ1は、機器本体3内に収容した複数のCD2のうち前述した操作部などにより任意に選択された一つのCD2の情報を読み出す際には、図11に示すように、駆動源としてのモータ20の駆動力によりすべてのトレイ19の突起29を連結壁28に接触させておく。さらに、ディスク再生部5の揺動シャーシ17の他端部即ちターンテーブルとピックアップ再生部を、複数のCD2間から退避させておく。また、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、図26に示すように、第1突起43が第1孔44の第1平行部49内に位置する位置に駆動シャーシ42を位置付ける。
そして、図11に示すように、第2スライド部材26に取り付けられた移動シャーシ18を部材本体25の第2の壁27から最も遠ざけておく。さらに、各トレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63が、図34、図35、図37、図39及び図41に示すように、ねじりコイルばね68,70の付勢力により前述した係止位置に保たれている。即ち、各トレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63は、CD2の外縁部に係止している。
そして、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、図27に示すように、第2突起45が第2孔46の第2傾斜部51内を移動して、情報が読み出される任意に選択された一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が案内溝31に矢印Kに対し直交する方向に沿って相対する位置に、駆動シャーシ42を位置付ける。そして、図7及び図12に示すように、スライド部材24の案内溝31を、矢印Kに対し直交する方向に沿って、情報が読み出される任意に選択された一つのCD2を保持したトレイ19の突起29と相対させる。なお、図7及び図12では、図中上から四つ目のトレイ19の突起29とスライド部材24に設けられた案内溝31とを相対させている。
そして、駆動源としてのモータ20の駆動力により、移動部材23即ち部材本体25と第2スライド部材26及びスライド部材24を一体に回転させる。そして、すべてのトレイ19の突起29が、連結壁28から徐々に離れる。すると、図13に示すように、情報が読み出される任意に選択された一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が、案内溝31の開口部32に侵入する。さらに、他のCD2を保持したトレイ19の突起29が、スライド部材24のくさび部30に接触するとともに、くさび部30などにより、第1及び第2の離間溝39,40内を移動する。
さらに、駆動源としてのモータ20の駆動力により、移動部材23即ち部材本体25と第2スライド部材26及びスライド部材24を一体に回転させると、図14に示すように、情報が読み出される任意に選択された一つのCD2を保持したトレイ19の突起29がローディング部33内に位置する。
その後、図15に示すように、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が案内溝31のピックアップ侵入部34内に位置する。このとき、揺動シャーシ17が、一端部を中心として回転して、他端部即ちターンテーブルとピックアップ再生部が前述した一つのCD2と他のCD2との間に侵入する。
そして、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が、第1連結部35内を通り、図16に示すように、クランプ部36内に位置する。このとき、ディスク再生部5のターンテーブルが前述した一つのCD2をクランプする。そして、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が第2連結部37内を通るとともに、スライド部材24の連動突起72が前述した一つのCD2を保持したトレイ19の第1及び第2の係止部材61,62の連動突起71に当接する。そして、スライド部材24が回転するにしたがって、連動突起72が、第1ないし第3の係止部材61,62,63をねじりコイルばね68,70の付勢力に抗して、前述した非係止位置に向かって回転させる。
そして、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63が、図36、図38、図40及び図42に示すように、非係止位置に位置付けられる。即ち、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63のCD2の外縁部への係止が解除される。そして、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が、図8及び図17に示すように、再生部38内に位置するとともに、前述した一つのCD2が、該CD2を保持していたトレイ19から離される。
さらに、前述した一つのCD2の矢印K1側に位置するCD2を保持したトレイ19の突起29が、スライド部材24のくさび部30により第1の離間溝39の奥即ち連結壁28から離れた側に移動する。さらに、前述した一つのCD2の矢印K2側に位置するCD2を保持したトレイ19の突起29が、スライド部材24のくさび部30により第2の離間溝40の奥即ち連結壁28から離れた側に移動する。
そして、図8及び図17に示すように、スライド部材24のくさび部30に設けられた案内溝31により、前述した一つのCD2を保持したトレイ19が位置決めされる。さらに、スライド部材24のくさび部30と、移動シャーシ18及び第2の壁27とにより即ち第1及び第2の離間溝39,40により、前述した一つのCD2を保持したトレイ19を他のトレイ19から離す。さらに、他のトレイ19を、第1及び第2の離間溝39,40により、位置決めする。
さらに、前述した一つのCD2を保持したトレイ19の突起29が再生部38内に位置すると、該トレイ19が、ディスク再生部5のターンテーブルによりクランプされたCD2から遠ざけられる。そして、トレイ19にCD2の回転が妨げられることが防止される。ターンテーブルがクランプしたCD2を回転するとともに、ピックアップ再生部の光ピックアップがCD2の所望の位置から情報を読み出す。前述した一つのCD2からの情報の読み出しを停止する際には、駆動源としてのモータ20の駆動力により、移動部材23即ち部材本体25と第2スライド部材26及びスライド部材24を先ほどと逆向きに回転する。
前述したように、スライド部材24を矢印Kに沿って移動して、第1の離間溝39の幅と第2の離間溝40の幅とを連動して拡縮することで、所望のCD2を保持したトレイ19を位置決めするとともに他のトレイ19から離す。例えば、図18に示すように、図中下から二番目のCD2を保持したトレイ19を再生位置に位置付ける際や、図19に示すように、図中上から二番目のCD2を保持したトレイ19を再生位置に位置付ける際も同様である。なお、図18及び図19に示す状態では、図28及び図29に示すように、第1突起43が第1平行部49内に位置するとともに、第2突起43が第2傾斜部51内に位置する。
また、前述したように、ディスク移動機構7は、複数のトレイ19を互いに近接する収容位置と、複数のトレイ19のうち一つのトレイ19を他のトレイ19から離して該一つのトレイ19に保持されたCD2の情報を読み出す再生位置とに亘って、複数のトレイ19を移動する。また、ディスク移動機構7は、一つのトレイ19に保持されたCD2の情報を読み出す際に、この一つのトレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63を、非係止位置即ち係止爪66,67,69のトレイ19上のCD2の外縁部への係止を解除する方向に回転させる。
また、前述した構成のCDチェンジャ1は、操作部などに命令により、機器本体3内に収容した複数のCD2のうち任意に選択された一つのCD2を機器本体3外に排出したり、CD2を機器本体3内に挿入して任意に選択された一つのトレイ19に保持させる際には、図6、図9及び図20に示すように、駆動源としてのモータ20の駆動力によりすべてのトレイ19の突起29を連結壁28に接触させておく。さらに、ディスク再生部5の揺動シャーシ17の他端部即ちターンテーブルとピックアップ再生部を、複数のCD2間から退避させておく。
また、図30に示すように、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により第2突起45が第2孔46の第2平行部52内に位置する位置に駆動シャーシ42を位置付ける。そして、図6、図9及び図20に示すように、スライド部材24を部材本体25の第2の壁27に最も近づけておく。さらに、各トレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63が、図34、図35、図37、図39及び図41に示すように、ねじりコイルばね68,70の付勢力により前述した係止位置に保たれている。
そして、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力により、図31に示すように、第1突起43が第1孔44の第1傾斜部50内を移動して、機器本体3内に挿入されたCD2を保持する又は保持したCD2を機器本体3外に排出する一つのトレイ19の突起29が案内溝31に矢印Kに対し直交する方向に沿って相対する位置に、駆動シャーシ42を位置付ける。
そして、図6、図9及び図21に示すように、スライド部材24の案内溝31を、矢印Kに対し直交する方向に沿って、前述した一つのトレイ19の突起29と相対させる。なお、図6、図9及び図21では、図中上から四つ目のトレイ19の突起29とスライド部材24に設けられた案内溝31とを相対させている。
そして、駆動源としてのモータ20の駆動力により、移動部材23即ち部材本体25と第2スライド部材26及びスライド部材24を一体に回転させる。そして、すべてのトレイ19の突起29が、連結壁28から徐々に離れる。すると、図22に示すように、前述した一つのトレイ19の突起29が、案内溝31の開口部32に侵入する。さらに、前述した他のトレイ19の突起29が、スライド部材24のくさび部30に接触するとともに、くさび部30などにより、第1及び第2の離間溝39,40内を移動する。
さらに、駆動源としてのモータ20の駆動力により、移動部材23即ち部材本体25と第2スライド部材26及びスライド部材24を一体に回転させると、図10及び図23に示すように、前述した一つのトレイ19の突起29が、案内溝31のローディング部33内に位置する。さらに、前述した他のトレイ19の突起29が、スライド部材24のくさび部30により第1の離間溝39及び第2の離間溝40の奥即ち連結壁28から離れた側に移動する。
そして、図10及び図23に示すように、スライド部材24のくさび部30に設けられた案内溝31により、前述した一つのトレイ19がローディング位置に位置決めされる。さらに、スライド部材24のくさび部30と移動シャーシ18及び第2の壁27とにより即ち第1及び第2の離間溝39,40により、前述した一つのトレイ19を他のトレイ19から離す。さらに、第1及び第2の離間溝39,40により、他のトレイ19を位置決めする。
そして、第2の駆動源としてのモータ41の駆動力によりローラ14がCD2を出し入れする方向に応じて回転する。ローラ14が回転することで、挿入口10を通して機器本体3内にCD2の出し入れが行われる。前述したCD2の出し入れを停止する際には、ローラ14の回転を停止するとともに、駆動源としてのモータ20の駆動力により、移動部材23即ち部材本体25と第2スライド部材26及びスライド部材24を先ほどと逆向きに回転する。
前述したように、スライド部材24を矢印Kに沿って移動することで、第1の離間溝39の幅と第2の離間溝40の幅とを連動して拡縮することで、所望のトレイ19をローディング位置に位置決めするとともに他のトレイ19から離す。例えば、図24に示すように、図中上から二番目のトレイ19をローディング位置に位置付ける際や、図25に示すように、図中下から二番目のトレイ19をローディング位置に位置付ける際も同様である。なお、図24及び図25に示す状態では、図32及び図33に示すように、第2突起45が第2平行部52内に位置するとともに、第1突起43が、第1傾斜部50内に位置する。
本実施例によれば、平面形状がC字状のトレイ本体60の一端部60aに設けられた第1の係止部材61と、他端部60bに設けられた第2の係止部材62とにくわえ、一端部60aと他端部60bとの間に第3の係止部材63を設けている。さらに、第3の係止部材63を前述した一端部60aと他端部60bとの間の中央部60cに設けている。このため、CD2の外縁部の前述した一端部60aと他端部60bとの間の箇所をトレイ本体60上に保持でき、CD2の外縁部のトレイ19上に保持されない箇所が振動することを防止できる。したがって、CD2を確実に保持できる。
また、第1ないし第3の係止部材61,62,63を、それぞれ、アーム状に形成し、一端部61a,62a,63aに係止爪66,67,69を設け、これらの係止爪66,67,69がトレイ本体60上のCD2の外縁部に係止する方向に付勢されている。このため、各係止部材61,62,63の係止爪66,67,69がCD2の外縁部を確実に係止でき、外縁部が振動することなくCD2を確実に保持できる。
さらに、第3の係止部材63と、第1の係止部材61を付勢するねじりコイルばね70を共用している。このため、部品点数を削減でき、小型化を図ることができる。
複数のトレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動するディスク移動機構7が、情報を再生するCD2を保持した一つのトレイ19の係止部材61,62,63の係止を解除する。このため、前述した一つのトレイ19に保持されたCD2の情報を確実に再生できる。
また、ディスク移動機構7が係止部材61,62,63の係止を解除しているので、係止部材61,62,63の係止を解除するために、専用の機構を設ける必要がない。したがって、部品点数を削減でき、小型化を図ることができる。
また、任意に選択されたCD2を保持したトレイ19の突起29を案内溝31内に侵入させる。選択されたトレイ19の矢印K1側の他のトレイ19の突起29を第1の離間溝39内に侵入させ、かつ矢印K2側の他のトレイ19の突起29を第2の離間溝40内に侵入させる。こうして、突起29を案内溝31と第1の離間溝39と第2の離間溝40内に侵入させて、選択されたCD2を他のCD2から離して、選択されたCD2から情報を読み出す。
また、離間溝拡縮機構21により、第1及び第2の離間溝39,40の幅が互いに連動して拡縮するとともに、第1の離間溝39の幅と第2の離間溝40の幅の和がトレイ19の数から1を引いて得られた数と突起29の幅との積に略等しい。このため、がたつくことなく、前述した選択されたCD2を保持したトレイ19と、他のトレイ19を位置決めできる。
このため、コイルばねを設けることなく、離間溝拡縮機構21が第1及び第2の離間溝39,40の幅を連動して拡縮することで、選択された任意のCD2を保持したトレイ19を、他のトレイ19から離すことができる。これにより、CDチェンジャ1が自動車などに搭載されて、走行中などの振動が作用しても、トレイ19が振動することを防止できる。したがって、確実に任意に選択されたCD2を保持したトレイ19を確実に再生位置に位置付けることができる。自動車などに搭載されて、走行中などの振動が作用しても、任意に選択されたCD2の情報を確実に再生することができる。
離間溝拡縮機構21が、移動部材23と、この移動部材23に矢印Kに沿って移動自在に設けられたスライド部材24とを備えている。移動部材23に取り付けられた移動シャーシ18とスライド部材24のくさび部30との間が第1の離間溝39を形成し、移動部材23の第2の壁27とスライド部材24のくさび部30との間が第2の離間溝40を形成し、スライド部材24のくさび部30に案内溝31が形成されている。
このため、スライド部材24を矢印Kに沿ってスライドすることで、第1及び第2の離間溝39,40の幅を確実に連動して拡縮(増減)できる。さらに、任意に選択された情報が再生されるCD2を保持したトレイ19の位置に応じて、スライド部材24がスライドする。したがって、確実に任意に選択されたCD2を保持したトレイ19を確実に再生位置に位置付けることができる。
スライド部材24と光ピックアップとが一体に(連動して)移動するので、スライド部材24と光ピックアップとの相対的な位置が常に一定に保たれる。このため、スライド部材24に設けられた案内溝31により再生位置に位置決めされたトレイ19に保持されたCD2から光ピックアップで情報を確実に再生することができる。
CD2から情報を読み出す際には、移動部材23の第2スライド部材26を矢印K1側に移動させて、選択された情報を再生するCD2を保持したトレイ19の位置に応じて、スライド部材24をスライドさせる。このため、CD2から情報を読み出す際には、任意のCD2を再生位置に位置付けることができる。したがって、任意のCD2から情報を読み出して再生できる。
また、CD2を出し入れする際には、スライド部材24を矢印K2側に移動させて、このスライド部材24の位置と出し入れするCD2に対応したトレイ19の位置に応じて、第2スライド部材26をスライドさせる。このため、機器本体3に出し入れされるCD2を保持する又は保持したトレイ19と機器本体3との相対的な位置を一定に保つことができる。このため、CD2を挿入口10内を通して確実に出し入れすることができるとともに、機器本体3内に挿入されたCD2をトレイ19に確実に保持できる。
また、連動移動機構22により、トレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動することと、トレイ19をローディング位置に位置決めすることを一連の動作で行うことができる。このため、部品点数の削減とコストの低減を図ることができる。さらに、トレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動する状態とCD2を出し入れする状態とをスムーズに切り換えることができる。
連動移動機構22が、第1孔44と第2孔46が設けられた駆動シャーシ42と、ディスク収容部6の移動シャーシ18に設けられた第1突起43と、ディスク再生部5の移動シャーシ16に設けられた第2突起45とを備えている。第1孔44は、第1傾斜部50と第1平行部49とからなり、第2孔46は、第2傾斜部51と第2平行部52とからなる。
CD2を出し入れする際には、第2突起45が第2平行部52内を移動し、第1突起43が第1傾斜部50内を移動する。これにより、CD2を出し入れする際には、ディスク再生部5の移動シャーシ18即ちスライド部材24が、スライドせずに、位置決めされる。さらに、CD2を出し入れする際には、ディスク収容部6の移動シャーシ18と第2スライド部材26即ちトレイ19が、矢印Kに沿って移動する。
このため、機器本体3に出し入れされるCD2を保持する又は保持したトレイ19と機器本体3との相対的な位置を一定に保つことができる。したがって、挿入口10内を通して、CD2を確実に出し入れすることができるとともに、機器本体3内に挿入したCD2をトレイ19に確実に保持できる。
トレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動する際には、第1突起43が第1平行部49内を移動し、第2突起45が第2傾斜部51内を移動する。これにより、トレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動する際には、ディスク収容部6の移動シャーシ18と第2スライド部材26即ちトレイ19を、スライドせずに位置決めできる。さらに、トレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動する際には、ディスク再生部5の移動シャーシ16即ちスライド部材24が、矢印Kに沿って移動する。
このため、CD2から情報を読み出す際には、任意のCD2を再生位置に確実に位置決めすることができる。したがって、任意のCD2から情報を読み出して再生できる。
移動部材23が円柱状に形成され、スライド部材24が円管状に形成されている。移動シャーシ18と第2の壁27は移動部材23の両縁に設けられている。移動部材23とスライド部材24とは、同軸に配され、駆動源としてのモータ20の駆動力により一体に回転する。このように、移動部材23を回転することで、トレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動できる。したがって、移動部材23の移動軌跡を最小限にすることができ、機器本体3即ちCDチェンジャ1の小型化を図ることができる。
前述した実施例では、ディスク形記録媒体としてのCD2を複数収容するCDチェンジャ1を示している。しかしながら、本発明では、例えば、ディスク形記録媒体としてのMD(Mini Disc)を複数収容するMDチェンジャや、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などの他のディスク形記録媒体を複数収容する記録媒体再生装置に適用しても良い。さらに、本発明は、前述したMDやDVDなどの記録媒体を1枚だけ収容して、収容した1枚の記録媒体の情報を読み出す記録媒体再生装置に適用しても良いことは勿論である。
また、前述した実施例では、付勢手段としてねじりコイルばね68,70を用いている。しかしながら、本発明では、付勢手段として種々のばねやゴムなどの周知の弾性体を用いても良い。
さらに、付勢手段としてのねじりコイルばね70が第1の係止部材61と第2の係止部材62とのうち第1の係止部材61と、第3の係止部材63との双方を付勢している。しかしながら、本発明では、付勢手段が第1の係止部材61と第2の係止部材62とのうち第2の係止部材62と、第3の係止部材63との双方を付勢しても良い。また、本発明では、第1ないし第3の係止部材61,62,36を回動自在にしている。しかしながら、本発明では、第1ないし第3の係止部材61,62,36を、例えばスライドなどの回動以外の動きを自在に設けても良い。さらに、第3の係止部材63は、第1の係止部材61と第2の係止部材62との間であれば、これらの間の中央部以外の箇所に設けても良い。
また、前述した実施例では、移動部材23を円柱状に形成し、スライド部材24を円管状に形成し、軸芯周りに回転することで、これらを移動している。しかしながら、本発明では、移動部材23とスライド部材24などを例えば板状などの円管及び円管状以外の形状に形成し、例えば、スライドなどの軸芯周りの回転以外の方向にこれらを移動しても良い。
さらに、前述した実施例では、スライド部材24と光ピックアップとを一体に移動している。しかしながら、本発明では、スライド部材24と光ピックアップとを必ずしも一体に移動しなくても良い。要するに、本発明では、スライド部材24と光ピックアップとを連動させて移動することで、これらの相対的な位置間隔を一定に保つことができれば良い。
また、前述した実施例では、連動移動機構22により、スライド部材24の移動と、第2スライド部材26の移動とを、一つの駆動源により行えるようにしている。しかしながら、本発明では、スライド部材24の移動と、第2スライド部材26の移動とを、互いに独立した駆動源により行っても良い。さらに、一端部60aに第1の係止部材61を設け、他端部60bに第2の係止部材62を設けている。しかしながら、本発明では、端部60a,60bに限らず、トレイ本体60の任意の位置に第1の係止部材61と第2の係止部材62を設けても良い。
前述した実施例によれば、以下のトレイ19及びCDチェンジャ1が得られる。
(付記1) 平面形状が略C字状に形成されたトレイ本体60と、
前記トレイ本体60の一端部60aに設けられかつ前記トレイ本体60上に位置付けられるCD2の外縁部に係止する第1の係止部材61と、
前記トレイ本体60の他端部60bに設けられかつ前記トレイ本体60上に位置付けられるCD2の外縁部に係止する第2の係止部材62と、を備え、
前記トレイ本体50上に位置付けられたCD2の外縁部に第1及び第2の係止部材61,62それぞれが係止して、前記CD2を保持するトレイ19において、
前記トレイ本体60の前記一端部60aと前記他端部60bとの間に設けられ、かつ前記トレイ本体60上に位置付けられるCD2の外縁部に係止する第3の係止部材63と、を備えたことを特徴とするトレイ19。
(付記2) 前記第3の係止部材63は、前記トレイ本体60の前記一端部60aと前記他端部60bとの間の中央部に設けられていることを特徴とする付記1記載のトレイ19。
(付記3) 前記第1ないし第3の係止部材61,62,63は、それぞれ、アーム状に形成されているとともに、一端部61a,62a,63aに前記トレイ本体60との間にCD2の外縁部を位置付けて、該外縁部に係止する係止爪66,67,69を設けているとともに、
前記第1ないし第3の係止部材61,62,63は、それぞれ、中央部61c,62c,63cを中心として前記トレイ本体60に回転自在に支持されているとともに、前記係止爪66,67,69が前記トレイ本体60上のCD2の外縁部に係止する方向に付勢されていることを特徴とする付記1または付記2記載のトレイ19。
(付記4) 前記第3の係止部材63と、前記第1の係止部材61と第2の係止部材62とのうち一方とは、同一のねじりコイルばね70により付勢されていることを特徴とする付記3記載のトレイ19。
(付記5) 付記1ないし付記4のうちいずれか一項に記載のトレイ19を備えたことを特徴とするCDチェンジャ1。
(付記6) 付記3または付記4に記載のトレイ19を複数備えているとともに、
前記複数のトレイ19が互いに近接する収容位置と、前記複数のトレイ19のうち一つのトレイ19を他のトレイ19から離して前記一つのトレイ19に保持されたCD2の情報を読み出す再生位置と、に亘って、前記複数の保持トレイ19を移動するディスク移動機構7と、を備え、
前記ディスク移動機構7が、前記一つのトレイ19に保持されたCD2の情報を読み出す際に、前記一つのトレイ19の第1ないし第3の係止部材61,62,63を、前記係止爪66,67,69がトレイ19上のCD2の外縁部への係止を解除する方向に回転させることを特徴とするCDチェンジャ1。
付記1に記載のトレイ19によれば、平面形状が略C字状のトレイ本体60の一端部60aに設けられた第1の係止部材61と、他端部60bに設けられた第2の係止部材62とにくわえ、一端部60aと他端部60bとの間に第3の係止部材63を設けている。こうすることで、CD2の外縁部の前述した一端部60aと他端部60bとの間の箇所が振動することなく、トレイ本体60上に保持できる。したがって、CD2の外縁部のトレイ19上に保持されない箇所が振動することを防止でき、CD2を確実に保持できる。
付記2に記載のトレイ19によれば、第3の係止部材63を前述した一端部60aと他端部60bとの間の中央部60cに設けている。このため、CD2の外縁部の前述した一端部60aと他端部60bとの間の中央部60cをトレイ本体60上に確実に保持でき、CD2の外縁部のトレイ19上に保持されない箇所のうちトレイ19から最も離れた箇所が振動することを防止でき、CD2を確実に保持できる。
付記3に記載のトレイ19によれば、第1ないし第3の係止部材61,62,63を、それぞれ、アーム状に形成し、一端部61a,62a,63aに係止爪66,67,69を設け、この係止爪66,67,66がトレイ本体60上のCD2に係止する方向に付勢している。このため、各係止部材61,62,63の係止爪66,67,69がCD2の外縁部を確実に係止でき、外縁部が振動することなくCD2を確実に保持できる。
付記4に記載のトレイ19によれば、第3の係止部材63と、第1の係止部材61と第2の係止部材62とのうち一方とを付勢するねじりコイルばね70を共用している。このため部品点数を削減でき、小型化を図ることができる。
付記5に記載のCDチェンジャ1によれば、前述したトレイ19を備えている。このため、外縁部が振動することなく、CD2を収容できる。
付記6に記載のCDチェンジャ1によれば、前述したトレイ19を複数備え、これら複数のトレイ19を収容位置と再生位置とに亘って移動するディスク移動機構7を備えている。ディスク移動機構7が、情報を再生する一つのトレイ19の係止部材61,62,63の係止を解除する。このため、前述した一つのトレイ19に保持されたCD2の情報を確実に再生できる。
また、ディスク移動機構7が係止部材61,62,63の係止を解除しているので、係止部材61,62,63の係止を解除するために、専用の機構を設ける必要がない。したがって、部品点数を削減でき、小型化を図ることができる。
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。