JP4248683B2 - 遊技機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばパチンコ遊技機やコイン遊技機、スロットマシンなどで代表される遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者に有利な状態に制御可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られたものとして、たとえば、図柄等の複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)になった場合に、大当り状態等の遊技者に有利な状態に制御可能な遊技機がある。
【0003】
この種の遊技機では、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ等の遊技制御手段から表示制御用のマイクロコンピュータ等の可変表示制御手段へ向けて、可変表示装置における表示を制御するためのコマンドデータ等の指令情報が出力される。そして、そのような指令情報にしたがって、可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御が可変表示制御手段により行なわれる。
【0004】
このような可変表示制御に用いられる指令情報は、可変表示装置における可変開始から表示結果が確定するまでの間における識別情報等の表示情報の可変表示パターンを細かく指定するために、可変表示の進行にともなって何度も出力される。そのような指令情報に用いられる可変表示パターンのデータは、遊技制御手段側のROM等のメモリに記憶されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の遊技機では、前述したような指令情報を用いた可変表示制御において次のような問題があった。近年、可変表示装置における表示内容が複雑化しており、それに伴って、指令情報に用いられる可変表示パターンの数が増大している。このため、遊技制御手段側において可変表示パターンを指定するに必要なデータの種類が増加し、そのデータを記憶するためのメモリの記憶領域の使用量が増大する等、可変表示用の情報の取扱いに関し、遊技制御手段側の負担が増大していた。
【0006】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、可変表示制御用の情報の取扱いに関し、遊技制御手段側の負担を軽減することが可能な遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果により遊技者に有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報を出力する遊技制御手段と、
該遊技制御手段から出力された指令情報に従って前記可変表示装置を可変開始させた後図柄を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段とを含み、
前記遊技制御手段は、
前記可変表示装置での可変表示における表示結果を事前に決定する表示結果決定手段と、
前記可変表示装置における可変開始から導出表示された図柄が確定表示に至るまでに要する可変表示期間の長さを決定する期間決定手段と、
前記可変表示装置を可変開始させるときに、前記期間決定手段により決定された可変表示期間の長さを特定可能な可変表示期間情報と前記表示結果決定手段により決定された表示結果を特定可能な表示結果情報とを前記指令情報として出力するとともに、前記期間決定手段により決定された可変表示期間が経過したときに、導出表示された図柄を確定表示させる旨を特定可能な確定情報を前記指令情報としてさらに出力することが可能な指令情報出力手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間内において図柄の可変表示を行ない前記表示結果情報に基づいて図柄を導出表示させるとともに、前記確定情報に応じて、当該図柄を確定表示させる表示制御を行ない、
当該表示制御の際において前記図柄を導出表示させる時期と前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間において前記図柄を確定表示させる時期との間に確定待ち期間が生じた場合に、当該確定待ち期間中に前記図柄を所定の待機状態で可変表示させる表示制御を行なうことを特徴とする。
【0022】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、次のように作用する。遊技機の遊技状態を制御する手段である遊技制御手段の働きにより、可変表示装置における表示を制御するための指令情報が出力される。可変表示制御手段の働きにより、遊技制御手段から出力された指令情報を受け、当該指令情報に従って可変表示装置を可変開始させた後図柄を導出表示する制御が行なわれる。遊技制御手段に含まれる表示結果決定手段の働きにより、可変表示装置での可変表示における表示結果が事前に決定される。遊技制御手段に含まれる期間決定手段の働きにより、可変表示装置における可変開始から導出された図柄の確定表示に至るまでに要する可変表示期間の長さが決定される。遊技制御手段に含まれる指令情報出力手段の働きにより、可変表示装置を可変開始させるときに、期間決定手段により決定された可変表示期間の長さを特定可能な可変表示期間情報と表示結果決定手段により決定された表示結果を特定可能な表示結果情報とが指令情報として出力されるともに、前記期間決定手段により決定された可変表示期間が経過したときに、導出表示された図柄を確定表示させる旨を特定可能な確定情報が前記指令情報としてさらに出力される。可変表示制御手段のさらなる働きにより、可変表示期間情報により特定された可変表示期間内において識別情報の可変表示を行ない表示結果情報に基づいて図柄を導出表示させるとともに、前記確定情報に応じて、当該図柄を確定表示させる表示制御が行なわれる。さらに、当該表示制御の際において前記図柄を導出表示させる時期と可変表示期間情報により特定された可変表示期間において前記図柄を確定表示させる時期との間に確定待ち期間が生じた場合に、当該確定待ち期間中に前記図柄を所定の待機状態で可変表示させる表示制御が行なわれる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機をとり上げて説明するが、本発明はこれに限らず、たとえば、コイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者に有利な状態に制御可能な遊技機であればすべて対象となる。
【0040】
第1実施形態
図1は、カードユニットが隣接された遊技機の一例のパチンコ遊技機1を示す全体正面図である。図に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(以下、操作ノブという)5とが設けられている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0041】
遊技領域7の中央付近には、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報可変表示するための可変表示部9と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示器10とを含む可変表示装置8が設けられている。この実施の形態では、可変表示部9は、LCD表示器(液晶表示器)よりなり特別図柄を可変表示可能である。具体的に、可変表示部9の表示エリアにおいては、横方向に並ぶ態様で3つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が可変表示可能である。また、可変表示器10は、7セグメントLEDよりなり、1つの図柄表示エリアがある。可変表示部9に表示される特別図柄は、後述するように打玉が始動入賞口14へ始動入賞することに基づいて可変開始される。一方、可変表示部9に表示される普通図柄は、後述するように打玉が通過ゲート11を通過することに基づいて可変開始される。
【0042】
可変表示部9の下部には、始動入賞口14に入った始動入賞玉数を記憶して表示する4個の表示部(LED)を有する始動入賞記憶表示器18が設けられている。この例では、4個を上限として、始動入賞が記憶される毎に、始動入賞記憶表示器18のLEDが1つ追加して点灯する。そして、可変表示部9において特別図柄の可変表示が開始される毎に、LEDが1つ滅灯する。
【0043】
可変表示装置8の側部には、打玉を導く通過ゲート11が設けられている。通過ゲート11を通過した打玉は、玉出口13を経て、左右一対の可動片15を有する始動入賞口14の方に導かれる。可動片15は、ソレノイド16によって開状態とされる。通過ゲート11と玉出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した打玉を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動入賞口14に入った始動入賞玉は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ17によって検出される。
【0044】
可動片15の下方には、開閉板20が設けられた可変入賞球装置19が取付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド21によって開閉板20が傾動し、可変入賞球装置19の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した玉のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞玉はVカウントスイッチ22で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞玉はカウントスイッチ23で検出される。
【0045】
遊技盤6には、複数の入賞口24が設けられている。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられている。そして、この例では、一方のスピーカ27の近傍に、景品玉払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることにより玉貸を可能にするカードユニット50も示されている。
【0046】
打球操作ノブ5の操作によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を流下していく。打玉が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、可変表示器10に停止表示されている普通図柄が可変開始する。なお、可変表示器10の可変表示中に打玉が通過ゲート11を通過した場合にはその通過が記憶され、可変表示器10が停止して再度変動を開始可能な状態になってから前記通過記憶を「1」減算して可変表示器10が可変表示制御される。この通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現時点での通過記憶数が通過記憶表示器(図示せず)により表示される。 また、打玉が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9に表示される特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を一つ増やす。
【0047】
可変表示器10の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば7)となった場合に、始動入賞口14に設けられた可動片15が所定時間開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。
【0048】
この始動入賞口14にパチンコ玉が入賞して始動口スイッチ17で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示装置8の可変表示部9において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始する。そして、その後、左,中,右の特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め定め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置19の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ22により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板20が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、最大15回まで実行可能である。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0049】
また、可変表示装置8の可変表示部9で可変表示された左,中,右の特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数種類の大当り図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄(特別の表示態様の図柄)である場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄とよばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りを非確変大当りという。
【0050】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0051】
したがって、確率変動状態の継続制御に制限を設けない場合には、少なくとも確変継続回数に達した大当りが確変大当りである限り、無制限に確率変動状態が継続する。このパチンコ遊技機1の場合には、ある程度、確率変動状態が継続すれば、一旦、確率変動状態への継続制御を終了させるべく、確率変動状態中に確変大当りが連続的に発生する回数について、上限回数が設定されている。そして、この上限回数に基づいて大当りの表示態様が非確変大当りとされた場合には、その時点で確率変動状態の継続制御が強制的に終了する。以下、このような制御を回数制限制御と呼ぶ。なお、回数制限制御の実行により、確変図柄での大当りを禁止する制限が行なわれること(これを継続規制状態という)は、通称、(確変)リミッタの作動と呼ばれる。
【0052】
このように、回数制限制御の実行により、確変図柄での大当りが制限された場合において大当りが発生する場合には、確変図柄以外の通常の大当り図柄(非確変図柄)による大当りが発生する。したがって、回数制限制御が実行されると、確変図柄での大当りが一旦禁止される。そして、その回数制限状態は、次の大当りが発生すると解除され、確変図柄での大当り発生の禁止解除後は、再び、通常通りに確変図柄での大当りが許容される。
【0053】
可変表示装置8の可変表示部9においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示装置8の可変表示部9が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。言い換えれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示部を複数有する可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せになった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0054】
また、リーチ状態とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0055】
次に、パチンコ遊技機1の背面の構造について説明する。図2は、カードユニットが隣接されたパチンコ遊技機の一部内部構造を示す全体背面図である。
【0056】
パチンコ遊技機1の遊技盤6の裏面側には、機構板36が設けられている。この機構板36の上部には玉タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方からパチンコ玉が玉タンク38に供給される。玉タンク38内のパチンコ玉は、誘導樋39を通って玉払出装置に供給される。
【0057】
機構板36には、中継基板30を介して可変表示部9の表示制御を行なう可変表示制御ユニット29、基板ケース32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板31、可変表示制御ユニット29と遊技制御基板31との間の信号を中継するための中継基板33、およびパチンコ玉の払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球基板37が設置されている。さらに、機構板36には、モータの回転力を利用して打玉を遊技領域7に発射する打球発射装置34と、スピーカ27および遊技効果ランプ・LED28a,28b,28cに信号を送るためのランプ制御基板35が設けられている。
【0058】
図3は、パチンコ遊技機1の遊技盤6を背面から見た背面図である。遊技盤6の裏面には、図3に示すように、各入賞口および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー40が設けられている。入賞玉集合カバー40により導かれた入賞玉は入賞玉を1個宛処理する入賞玉処理装置(図示せず)に供給される。入賞玉処理装置には入賞球検出スイッチ99(図4参照)が設けられており、入賞球検出スイッチ99の検出信号は遊技制御基板31に送られる。
【0059】
図4は、遊技制御基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、ランプ制御基板35、賞球基板37、音声制御基板70、表示制御基板80および発射制御基板91も示されている。
【0060】
遊技制御基板31は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、入賞球検出スイッチ99、および、満タンスイッチ402(余剰玉受皿4の満タンを検出する満タンスイッチ402)からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可動片15を開閉するソレノイド16および開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と、始動記憶表示器18の点灯および点滅を行なうとともに可変表示器10と装飾ランプ25とを駆動するランプ・LED回路60とを含む。
【0061】
また、遊技制御基板31は、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置8の可変表示に利用された始動入賞玉の個数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等をホール用管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含む。
【0062】
基本回路53は、ROM54、RAM55、CPU56、I/Oポート57、および、クロック発生部501を含む。ROM54は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM55は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU56は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の各種の制御動作を行なう。I/Oポート57は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部501は、基本回路53が動作す場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU56等の基本回路53内の各部に与えるものである。
【0063】
さらに、遊技制御基板31には、電源投入時に基本回路53をリセットするための初期リセット回路65と、電源投入後に基本回路53を定期的にリセットするための定期リセット回路65と、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート57のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67とが設けられている。
【0064】
基本回路53は、電源投入時において、初期リセット回路65により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路53は、定期リセット回路65により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0065】
打玉を発射する打球発射装置34は、発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0066】
基本回路53は、入賞球検出スイッチ99の検出信号と始動口スイッチ17の検出信号、Vカウントスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球基板37に出力する。賞球基板37では、その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0067】
具体的には、可変入賞球装置19の大入賞口に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば6個の景品玉が払出され、その他の入賞口24に入賞した入賞玉については入賞玉1個につきたとえば10個の景品玉が払出されるように制御される。
【0068】
このような3種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板31は次のように制御動作を行なう。始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ99からの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動口スイッチ17からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板31は賞球基板37に対し「6」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があった場合に、それ以前にVカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号があった場合には、遊技制御基板31は「15」の賞球個数の賞球指令信号を賞球基板37に出力する。さらに、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があった場合において、それ以前に始動口スイッチ17,Vスイッチ22,カウントスイッチ23のいずれからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板31は「10」の賞球個数を払出し指令するための賞球指令信号を賞球基板37に出力する。
【0069】
また、満タンスイッチ402からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板37へ送り、賞球装置97aによる賞球の払出しの停止をさせる。
【0070】
遊技制御基板31から表示制御基板80には、可変表示装置8の可変表示部9の表示制御に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが伝送される。表示制御基板80側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容にしたがって、可変表示部9の表示制御を行なう。
【0071】
遊技制御基板31からランプ制御基板35には、ランプ制御基板35により制御が行なわれる遊技効果LED28a、賞球ランプ50、玉切れランプ52、および、遊技効果ランプ28a,28bの制御に関する指令情報としてのランプ制御信号等の情報が伝送される。
【0072】
遊技制御基板31から音声制御基板70には、音声制御基板70によりスピーカ27から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板70内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ27からの効果音の発生等の音声の制御を行なう。
【0073】
図5は、表示制御基板80内の回路構成を、画像表示を実現するLCD表示器82とともに示すブロック図である。
【0074】
遊技制御基板31には、出力バッファ571と、出力ポート572とが設けられている。この出力バッファ571および出力ポート572は、I/Oポート57の一部を構成するものである。表示制御コマンドデータは、CPU56(図4参照)の制御に基づいて、CPU56から出力バッファ571、出力ポート572および出力ドライバ(図示省略)を介して表示制御基板80に向けて出力される。
【0075】
出力バッファ571は、複数のバッファにより構成されている。出力バッファ571における各バッファは、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。すなわち、出力バッファ571は、遊技制御基板31の内部から外部への情報の出力を許容するが遊技制御基板31の外部から内部への情報の入力を許容しない不可逆性を有する出力インタフェースである。したがって、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はない。これにより、表示制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力されようとする情報が遊技制御基板31内に伝わることはない。このため、遊技制御基板31から表示制御基板80への情報の一方向通信が担保され、表示制御基板80から遊技制御基板31に不正な情報を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0076】
表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作する。表示制御用CPU101は、前述したような態様で遊技制御基板31から出力されたストローブ信号としての表示制御信号INTが入力バッファ105を介して入力されると表示制御用CPU101が割込動作状態となって表示制御コマンドデータを取込む。そして、表示制御用CPU101は、取込んだ表示制御コマンドデータの指令内容に従って、LCD表示器82に表示される画像の表示制御を行なう。具体的には、制御データROM102に特別図柄の変動パターン等の表示制御用のデータが格納されており、受信した表示制御用マンドデータに対応する表示制御用データを選択的に読出し、そのデータに基づいて、表示制御コマンドデータに応じた表示パターンでの画像表示を行なうための指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読出す。そして、VDP103は、入力したデータに従ってLCD表示器82に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM87に格納する。そして、VRAM87内の画像データは、R(赤),G(緑),B(青)信号(RGB信号)に変換され、D/A変換回路104でアナログ信号に変換されてLCD表示器82に出力される。
【0077】
なお、図5には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86、および表示制御コマンドデータを入力する入力バッファ105も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、たとえば、LCD表示器82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0078】
入力バッファ105は、複数のバッファにより構成されている。入力バッファ105における各バッファは、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。すなわち、入力バッファ105は、表示制御基板80の外部から内部への情報の出力を許容するが表示制御基板80の内部から外部への情報の入力を許容しない不可逆性を有する入力インタフェースである。したがって、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はない。これにより、表示制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力されようとする情報が遊技制御基板31内に伝わることはない。このため、遊技制御基板31から表示制御基板80への情報の一方向通信が担保され、表示制御基板80から遊技制御基板31に不正な情報を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0079】
また、遊技制御基板31と表示制御基板80との間のデータの伝送路には、前述した出力バッファ572および入力バッファ105の2つの不可逆性を有するインタフェースとしてのバッファが設けられており、それらにより2重に不正信号の伝送が防がれるため、より一層、不正改造による遊技制御の不正制御動作を防ぐことができる。
【0080】
図6は、遊技制御基板31と表示制御基板80との間の信号線の構成を示すブロック図である。図6を参照して、表示制御コマンドデータCD0〜CD7は、8ビットのデータで構成されており、8本の信号線を用いて、遊技制御基板31から表示制御基板80へパラレル伝送される。さらに、表示制御信号INTは、1本の信号線を用いて、遊技制御基板31から表示制御基板80へ伝送される。表示制御基板80は、この表示制御信号INTが入力されることにより表示制御用CPU101が割込状態となり、表示制御コマンドデータを取込む動作を行なう。さらに、表示制御基板31から表示制御基板80には、+12V,+5Vの電源電位を供給するための電源配線と、接地電位GNDを供給するための接地配線も接続されている。
【0081】
図7は、遊技制御基板31と表示制御基板80との間での表示制御コマンドデータおよび表示制御信号INTの伝送経路の詳細な構成を示すブロック図である。
【0082】
図7を参照して、遊技制御基板31においては、出力ポート572におけるデータの出力側に、出力ドライバ580が設けられている。出力ドライバ580は、表示制御コマンドデータCD0〜CD7および表示制御信号INTの伝送用の合計9本の信号線のそれぞれに対応して設けられた複数のドライバ部5800を含む。複数のドライバ部5800の各々は、2つの抵抗器581,582と1つのNPN型のトランジスタ583とを含む。トランジスタ583は、アナログ的なオンオフ動作をする一般的なバイポーラトランジスタとは異なり、ディジタル的なオンオフ動作をするディジタルトランジスタにより構成されている。このため、トランジスタ583は、入力レベルの変化に対して迅速に応答して動作するので、出力レベルのオーバーシュートおよびアンダーシュートを防ぐことが可能になる。
【0083】
トランジスタ583は、遊技制御基板31の出力端子にコレクタが接続され、接地電位を受ける接地ノード584にエミッタが接続された態様で設けられている。トランジスタ583のベ−スには、出力ポート572から出力される表示制御コマンドデータCD0〜CD7のうちの対応するデータの伝送のための信号が抵抗器581を介して与えられる。トランジスタ583のベ−スと抵抗器581との間のノードと、接地ノード584との間に抵抗器582が接続されている。
【0084】
一方、表示制御基板80においては、入力バッファ105におけるデータの入力側に、信号用電源回路110が設けられている。信号用電源回路110は、表示制御コマンドデータCD0〜CD7および表示制御信号INTの伝送用の合計9本の信号線のそれぞれに対応して設けられた複数の駆動部1100を含む。複数の複数の駆動部1100の各々は、2つの抵抗器111,112を含む。5Vの電源電位を受ける電源ノード113と、入力バッファ105の入力端子との間に、抵抗器111,112が直列に接続されている。抵抗器111と抵抗器112との間のノードが表示制御基板の入力端子を介して、表示制御コマンドデータCD0〜CD7および表示制御信号INTのうちの対応関係にある信号線に接続されている。したがって、遊技制御基板31側の複数のドライバ部580と、表示制御基板80側の複数の駆動部1100とは、対応関係にあるもの同士が信号線を介して接続されている。
【0085】
出力ドライバ580において、ドライバ部5800の各々では、トランジスタ583のベースに与えられる対応する制御信号の入力信号レベルがローレベルになると、トランジスタ583がオフ状態になる。その場合、表示制御基板80の電源ノード113から抵抗器111およびトランジスタ583を介して接地ノード584に電流が流れない。これにより、抵抗器111と抵抗器112との間のノードの電位、すなわち、表示制御基板80が受ける制御信号のレベルが所定のハイレベルになり、その結果、入力バッファ105を介しCPU101に与えられる信号のレベルがハイレベルとなる。
【0086】
一方、ドライバ部5800の各々では、トランジスタ583のベースに与えられる対応する制御信号の入力レベルがハイレベルになると、トランジスタ583がオン状態になる。その場合、表示制御基板80の電源ノード113から抵抗器111およびトランジスタ583を介して接地ノード584に電流が流れる。これにより、抵抗器111と抵抗器112との間のノードの電位、すなわち、表示制御基板80が受ける制御信号のレベルがローレベルになり、その結果、入力バッファ105を介しCPU101に与えられる信号のレベルがローレベルとなる。
【0087】
このように、出力ドライバ580と信号用電源回路110とにより、表示制御信号の信号レベルを反転させる反転回路が構成されている。また、この反転回路においては、出力ドライバ580は、信号用電源回路110との結びつきにより、遊技制御基板31から表示制御基板80まで伝送される表示制御コマンドデータおよび表示制御信号INT等の表示制御信号の信号出力レベル(伝送レベル)が減衰しないように、一定のレベルに調節する機能を有する回路である。言い換えると、出力ドライバ580は、出力ポート572から出力されるデータの出力レベルを安定したレベルに維持できるように、その出力レベルを調節することが可能な回路である。表示制御コマンドデータに関して述べれば、出力ドライバ580は、出力ポート572から出力される表示制御コマンドデータが、安定したコマンド送信に必要となる出力レベルを維持できるように、その出力レベルを調節することが可能な回路である。さらに、出力ドライバ580は、表示制御コマンドデータの信号波形整形も行なうことができる。この出力ドライバ580が設けられていることにより、表示制御コマンドデータは、遊技制御基板31から表示制御基板80まで安定して伝送される。
【0088】
図8は、遊技制御基板31から表示制御基板80に与えられる表示制御コマンドデータの伝送タイミングの例を示すタイミング図である。
【0089】
表示制御コマンドデータは、1コマンド単位が2バイト(CMD1,CMD2の合計2バイト)のデータで構成されている。このように2バイトよりなる表示制御コマンドデータは、定期リセット回路65から2msごとに出力される定期リセット信号の1出力間ごと、すなわち、2msが経過するごとに、1コマンド出力される。2バイトよりなる1コマンドの表示制御コマンドデータは、前述した2msの期間中において、たとえば70μsを要して出力される。割込信号としての表示制御信号INTは、70μsで2バイト出力される表示制御コマンドデータの各バイトデータを表示制御基板80側で取込むことが可能なタイミングで、1バイトの表示制御コマンドデータが出力されるごとに出力(アクティブ状態となることを意味し、この場合はローアクティブである)される。なお、この実施の形態においては、表示制御基板80側が表示制御信号INTの立下がりのタイミングで表示制御コマンドデータを取込む例を示したが、これに限らず、表示制御コマンドデータを取込むのは、表示制御信号INTの立上がりのタイミングであってもよい。
【0090】
この図8においては、具体的なコマンド出力例として、可変表示部9における特別図柄の変動開始時に出力されるコマンド(変動開始コマンド)と、その変動停止時に出力されるコマンド(変動停止コマンド)とが示されている。変動開始コマンドとしては、変動時間(リーチ動作に関連するデータを特定可能なもの)コマンド、左停止図柄コマンド、右停止図柄コマンド、および、中停止図柄コマンドのデータがこの順序で連続的に出力される。なお、特別図柄の変動開始時においては、最低限、変動時間コマンドを出力すればよく、左,中,右の停止図柄コマンドについては、特別図柄の変動時間中の任意のタイミングで出力するようにしてもよい。
【0091】
このように出力された変動開始コマンドが表示制御基板80側で取込まれると、変動時間コマンドの内容に応じて表示制御基板80側で予め記憶された制御データに基づいて、表示制御用CPU101によって特別図柄の変動開始時から変動停止前までの可変表示制御が実行される。その後、変動停止コマンドとしては、全図柄変動停止コマンドのデータのみが出力される。この変動停止コマンドが出力されれば、前述した変動開始コマンドに応答して可変表示が行なわれているすべての特別図柄の変動を停止させる制御が表示制御用CPU101によって実行される。これにより、特別図柄の停止表示結果が導出表示される。
【0092】
特別図柄の可変表示に際して遊技制御基板31側から表示制御基板80側に与えられる表示制御コマンドデータが出力されるタイミングは、この変動開始コマンドの出力時期および変動停止コマンドの出力時期の2種類のタイミングのみである。したがって、遊技制御基板31では、特別図柄の可変表示開始時期と終了時期とに表示制御コマンドデータを表示制御基板80に送るだけで、特別図柄の可変表示動作中における表示制御内容の選択等の制御の主導権を表示制御基板80側に委ねる。
【0093】
次に、このパチンコ遊技機1の制御に用いられる各種ランダムカウンタについて説明する。図9は、このパチンコ遊技機1の制御に用いられる各種ランダムカウンタを示す図である。図9においては、ランダムカウンタの代表例として、乱数1から乱数8までの8つのカウンタが示されている。
【0094】
乱数1は、大当り状態を発生させるか否かを決定するための大当り判定用ランダムカウンタであり、定期リセットによる割込毎(具体的には2ms毎)に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である314まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数1の抽出値が予め定められた大当り判定値(たとえば7)と一致した場合に大当りが発生され、一致しない場合にはずれとなる。
【0095】
乱数2は、乱数1に基づいて大当り状態を発生させることが事前決定された場合における大当り図柄の表示結果を決定するとともに、確率変動状態に制御するか否かを決定するための大当り図柄判定用ランダムカウンタである。この乱数2は、乱数1と同様に、定期リセットによる割込毎、すなわち、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数2がとり得る値のそれぞれに対応して大当り図柄の種類が予め定められており、抽出値に対応する大当り図柄が大当り発生時の大当り図柄の予定停止図柄として使用される。また、予め定められた確変判定値(たとえば3,7)と一致した場合に、確率変動状態に制御することが決定される。
【0096】
乱数3は、特別図柄の左図柄のはずれ時の停止図柄を決定するためのはずれ図柄左決定用ランダムカウンタであり、乱数1と同様に、定期リセットによる割込毎、すなわち、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。乱数4は、特別図柄の右図柄のはずれ時の停止図柄を決定するためのはずれ図柄右決定用ランダムカウンタであり、乱数3の桁上げが行なわれるごとに1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。乱数5は、特別図柄の中図柄のはずれ時の停止図柄を決定するためのはずれ図柄中決定用ランダムカウンタであり、乱数4の桁上げが行なわれるごとに1ずつ加算更新されるとともに、割込処理余り時間を利用して加算更新される。割込処理余り時間とは、後述する図20の遊技制御メイン処理がプログラムの最後まで実行された時点から定期リセットによる2ms毎の割込みがなされるまでに余った時間(後述するS17が無限ループで実行される時間)をいう。この余り時間を利用して無限ループで加算処理が実行される。乱数5は、0から加算更新されてその上限である9まで加算更新された後再度0から加算更新される。これら乱数3〜5の各々については、とり得る値のそれぞれに対応してはずれの場合の予定停止図柄の種類が予め定められており、抽出値に対応する予定停止図柄がはずれ時の予定停止図柄として使用される。
【0097】
乱数6は、リーチ状態が発生しない場合における特別図柄の変動時間(可変開始から停止表示までに要する時間)を決定するための変動時間(リーチなし)決定用ランダムカウンタであり、前述した乱数1等と同様に、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である1まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数6がとり得る値のそれぞれに対応して変動時間が予め定められており、抽出値に対応する変動時間がリーチ状態が発生しない場合の変動時間コマンドの選択のために使用される。
【0098】
乱数7は、リーチ状態が発生する場合における特別図柄の変動時間(可変開始から停止表示までに要する時間)を決定するための変動時間(リーチあり)判定用ランダムカウンタであり、前述した乱数1、乱数2および乱数3と同様に、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である50まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数7がとり得る値のそれぞれに対応して変動時間が予め定められており、抽出値に対応する変動時間がリーチ状態が発生する場合の変動時間コマンドの選択のために使用される。
【0099】
乱数8は、リーチ状態が発生する旨の予告(リーチ予告)を行なうか否かを決定するためのリーチ予告判定用ランダムカウンタであり、前述した乱数1等と同様に、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である10まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数8がとり得る値のそれぞれに対応してリーチ予告を行なうか否かが予め定められており、抽出値に対応して、リーチ予告を行なうか否かが決定される。
【0100】
これらのランダムカウンタは、遊技状態がランダムカウンタのそれぞれについて定められた状態になった時に抽出されて制御に用いられる。このため、ランダムカウンタ自体は定期的に更新されるのであるが、抽出されるタイミングがランダムなものになるので、各ランダムカウンタから抽出されたカウンタ値は、乱数として用いることができる。
【0101】
次に、可変表示装置8の可変表示部9に表示される特別図柄の配列構成について説明する。左図柄、中図柄、および、右図柄の各特別図柄は、数字等の複数種類(この例では10種類)の図柄により構成されており、スクロール表示、差替え表示、揺れ表示等の表示態様で可変表示される。各特別図柄は、複数の図柄が所定の順序で配列された図柄データとして、基本回路53のROM54に記憶されている。
【0102】
特別図柄データの具体的な構成は、次のとおりである。左,中,右図柄の各々においては、10種類の図柄のそれぞれに対応して、0,1,…,8,9の図柄ポジション番号が割り振られている。このような図柄ポジション番号は、前述した乱数3〜乱数5の各々から抽出され得る0〜9のカウンタ値のそれぞれに対応している。
【0103】
前述した乱数1の抽出値に基づいて大当たりが事前決定された場合には、前述した乱数2の抽出値が図柄ポジション番号と一致する場所の図柄が左,中,右の各予定停止図柄として選択決定される。これにより、大当りが事前決定された場合には、左,中,右の各予定停止図柄が同じ図柄に揃う。一方、はずれが事前決定された場合には、乱数3〜乱数5のそれぞれの抽出値がそれぞれに対応する図柄ポジション番号と一致する場所の図柄が左,中,右の各予定停止図柄として選択決定される。ただし、そのように選択決定された予定停止図柄が一致してしまう場合には、左,中,右の各予定停止図柄が同じ図柄の種類に揃わないように中図柄が1図柄分ずらされることにより、強制的にはずれ図柄にされる。
【0104】
次に、表示制御コマンドデータの具体例を説明する。図10〜12は、表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。1単位の表示制御コマンドデータは、1バイトのデータであるCMD1およびCMD2の組合わせによる合計2バイトのデータで構成される。
【0105】
図10においては、(a)にリーチ状態が発生しない場合の変動時間(特別図柄の変動時間を意味する)を指示するコマンド、(b)にリーチ状態が発生する場合の変動時間を指示するコマンド、(c)に左図柄の予定停止図柄を指示するコマンドがそれぞれ示されている。
【0106】
図10の(a)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「80H」により、リーチが発生しない場合の変動時間のデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、変動時間の長さの種類および当りはずれ(大当りについての当りはずれ、以下同様)の別を示すデータが選択的に指定される。この場合の変動時間のデータは、すべてはずれの場合のデータである。
【0107】
図10の(b)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「81H」により、リーチが発生する場合の変動時間のデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、変動時間の長さの種類、リーチ状態の種類(ノーマルリーチ、ロングリーチ、コマ送りリーチ)、リーチ予告の有無および、当りはずれの別を示すデータが選択的に指定される。ここで、ロングリーチとは、リーチ状態の継続時間が比較的長いリーチ状態をいう。また、コマ送りリーチとは、特別図柄をコマ送り状態(図柄を1コマずつ送っていく態様の表示)で可変表示させるリーチ状態をいう。この場合は、ノーマルリーチ、ロングリーチ、および、コマ送りリーチの各々につき、リーチ予告の有無と当りはずれの別との関係に基づいて、4種類のデータ(リーチ予告なしの場合のはずれのデータ、リーチ予告なしの場合の当りのデータ、リーチ予告有りの場合のはずれのデータ、リーチ予告有りの場合の当りのデータ)が設定されている。
【0108】
図10の(c)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「8BH」により、左図柄の停止図柄を示すデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、左図柄の停止図柄の種類(「0」〜「9」)が選択的に指定される。
【0109】
図11においては、(a)に右図柄の予定停止図柄を指示するコマンド、(b)に中図柄の予定停止図柄を指示するコマンド、(c)に左,中,右の全図柄の停止表示を指示するコマンド、(d)に大当り状態の発生時の表示を指示するコマンドがそれぞれ示されている。
【0110】
図11の(a)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「8CH」により、右図柄の予定停止図柄を示すデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、右図柄の停止図柄の種類(「0」〜「9」)が選択的に指定される。
【0111】
図11の(b)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「8DH」により、中図柄の予定停止図柄を示すデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、中図柄の停止図柄の種類(「0」〜「9」)が選択的に指定される。
【0112】
図11の(c)を参照して、データCMD1,CMD2の値により、左,中,右の全図柄の停止表示が指定される。図11の(d)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「91H」により、大当り状態の発生を指示するデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、非確変大当りの表示または確変大当りの表示が選択的に指定される。
【0113】
図12においては、(a)に大入賞口開放開始時の表示を指示するコマンド、(b)に大入賞口開放中時の表示を指示するコマンド、(c)に大当り終了時の表示を指示するコマンド、(d)に繰返し継続制御のラウンド間(先のラウンドと次のラウンドとのインターバル期間)の表示を指示するコマンド、(e)に可変表示部9の表示画面の切替え表示を指示するコマンドがそれぞれ示されている。
【0114】
図12の(a)を参照して、データCMD1,CMD2の値により、大入賞口の開放の開始時(すなわち、第「1」ラウンド開始時)用の表示(たとえば、ラウンド「1」という表示)が指定される。図12の(b)を参照して、データCMD1,CMD2の値により、大入賞口の開放中時用の表示が指定される。図12の(c)を参照して、データCMD1,CMD2の値により、大当り終了時用の表示が指定される。図12の(d)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「93(H)」により、ラウンド間の表示を示すデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、ラウンド間の種類(第「2」ラウンド開始前〜第「15」ラウンド開始前)が選択的に指定される。
【0115】
図12の(d)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「9FH」により、表示画面の切替え表示を指示するデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、デモ画面(デモンストレーション画面)を別の画面に切替える表示またははずれ画面(はずれ図柄が表示された画面)を別の画面に切替える表示が選択的に指定される。
【0116】
次に、表示制御コマンドデータに基づいて行なわれる表示制御の例を図13〜図19を用いて具体的に説明する。
【0117】
図13は、図15〜図19に示す表示制御例で用いられる表示制御コマンドデータの種類とコマンドに付された記号a〜nとの対応関係を表形式で示す図である。図15〜図19に示す表示制御例では、前述した表示制御コマンドデータのうち、図13に示されるコマンドa〜コマンドnを用いた例が示されている。
【0118】
図13を参照して、コマンドaは、変動時間を10sに指定するコマンドである。コマンドbは、変動時間が20sであり、リーチ予告をともなわないノーマルリーチを発生させることを指定するコマンドである。コマンドcは、変動時間が20sであり、リーチ予告をともなうノーマルリーチを発生させることを指定するコマンドである。コマンドdは、左図柄の停止図柄の種類を指定するコマンドである。コマンドeは、右図柄の停止図柄の種類を指定するコマンドである。コマンドfは、中図柄の停止図柄の種類を指定するコマンドである。コマンドgは、左,中,右の全図柄を停止させることを指定するコマンドである。コマンドhは、確変大当りの発生を指定するコマンドである。コマンドiは、大入賞口開放開始の表示を指定するコマンドである。コマンドjは、ラウンド間の表示を指定するコマンドである。コマンドkは、大入賞口開放中の表示を指定するコマンドである。コマンドlは、大当り終了の表示を指定するコマンドである。コマンドmは、デモ画面切替えを指定するコマンドである。コマンドnは、はずれ画面切替えを指定するコマンドである。
【0119】
図14は、図15〜図19に示す表示制御例に示される可変表示部9の画面表示出力(表示内容)の種類と画面表示出力記号A〜Pとの対応関係を表形式で示す図である。
【0120】
図14を参照して、加速変動表示Aは、特別図柄がスクロールにより加速しながら変動する表示である。一定速変動表示Bは、特別図柄が一定の速度でスクロールにより変動する表示である。低速変動表示Cは、特別図柄が予め定められた低速度で変動する表示であって、表示されている図柄をスクロールによらずその場で1つずつ差替えていく変動表示である。リーチ予告表示Dは、リーチ状態が発生する旨の予告をリーチ状態の発生前の段階で予告する表示である。ノーマルリーチ表示Eは、ノーマルリーチ状態を示す通常のリーチ状態の表示である。
【0121】
左図柄停止(揺れ動作)表示Fは、左図柄を停止させる表示である。この場合の停止には、揺れ動作と呼ばれる仮停止状態(表示結果が導出されているが、まだ停止表示結果が確定していない状態)が含まれている。ここで、揺れ動作表示とは、導出表示された図柄を図柄のスクロールの順方向と逆方向とに交互に揺動する態様で示す表示をいう。この揺れ動作表示により、図柄は、停止表示直前の状態で揺れながら待機しているように表示される。右図柄停止(揺れ動作)表示Gは、右図柄を停止させる表示であり、揺れ動作を含む。中図柄停止(揺れ動作)表示Hは、中図柄を停止させる表示であり、揺れ動作を含む。
【0122】
全図柄停止表示Iは、左,中,右の全図柄を同時に停止させ、表示結果を確定させる表示である。確変大当り表示Jは、確変大当りが発生した旨を示す表示である。大入賞口開放開始表示Kは、繰返し継続制御の開始を示す表示であって、たとえば第1ラウンドが開始する旨を示す表示である。ラウンド間表示Lは、繰返し継続制御の第1ラウンド終了以降の各ラウンド間における表示であって、たとえば次のラウンドが開始する旨を示す表示である。大入賞口開放中表示Mは、繰返し継続制御のラウンド中である旨を示す表示である。大当り終了表示Nは、大当り状態(大当り制御状態)が終了した旨を示す表示である。デモ画面表示Oは、デモ画面を用いた表示である。はずれ画面表示Pは、可変表示の結果がはずれになった場合の表示である。
【0123】
以下の図15〜図19に示される表示制御例では、図13および図14に示された記号を用いて制御内容を説明する。
【0124】
図15は、特別図柄の変動開始前における表示制御例を示す説明図である。図15においては、(a)にデモ画面切替え表示の制御例が示され、(b)にはずれ画面切替え表示の制御例が示されている。(a),(b)の各々においては、表示制御のタイミングチャートと、表示制御において代表的な表示画面例とが示されている。
【0125】
図15の(a)を参照して、デモ画面切替え表示の場合は、表示制御コマンドmが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータmおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力がデモ画面表示Oからはずれ画面表示Pに切替える制御が行なわれる。このような切替え後のはずれ画面表示Pの表示画面例が図中(1)に示されている。ここで、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータに応じて画面表示内容を切替える場合、表示制御コマンドデータのうちの2バイト目のデータに対応する表示制御信号INTが立下がった段階で、すなわち、2バイト目のデータをすべて取込んだ段階で、画面表示出力の内容を切替える制御が行なわれる。
【0126】
図15の(b)を参照して、はずれ画面切替え表示の場合は、表示制御コマンドデータnが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータnおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力をはずれ画面表示Pからデモ画面表示Oに切替える制御が行なわれる。このような切替え後のデモ画面表示Oの表示画面例が図中(2)に示されている。
【0127】
次に、特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における第1の表示制御例を説明する。この第1の表示制御例は、変動時間が10sであって、リーチ状態が発生せずにはずれの表示結果が導出される場合の表示制御例である。
【0128】
図16は、特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における第1の表示制御例を示す説明図である。この図16では、表示制御のタイミングチャートと表示制御において代表的な複数の表示画面例(3−1)〜(7−1)とが示されている。図16における表示画面例(3−1)〜(7−1)は、タイミングチャート中において実線の矢符で示された同番号のタイミングにおける表示画面例であり、特別図柄の変動方向が白抜矢符で示されている。
【0129】
図16を参照して、表示制御コマンドデータa,d,e,f(図13参照)が表示制御信号INTとともに遊技制御基板31側から順次出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これにより、表示制御コマンドデータaが2バイト分取込まれたこと(表示制御信号INTの2回目のバイト目のパルスの立下り)に応じ、画面表示出力において、たとえば大当り終了表示Nが終了し、図中の(3−1)の表示画面例に示されるような停止状態にあった左図柄91,中図柄92,右図柄93が、一斉にスクロール変動を開始し、加速変動表示Aの状態に制御される。
【0130】
そして、所定期間経過後、左,中,右図柄は同時に一定速変動表示Bの状態に制御される。その後、左図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、左図柄が低速変動表示Cの状態に制御される。この低速変動表示Cにおいては、図柄の変動状態が低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、左図柄の停止タイミングになると、図中の(4−1)の表示画面例に示されるように、左図柄91が図柄停止表示(揺れ動作表示)Fの状態に制御される。この場合に揺れ動作表示される左図柄91は、表示制御コマンドデータdにより指定された予定停止図柄である。
【0131】
その後、右図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、右図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、右図柄の停止タイミングになると、図中の(5−1)の表示画面例に示されるように、右図柄93が、前述した左図柄91とともに図柄停止表示(揺れ動作表示)Gの状態に制御される。この場合に揺れ動作表示される右図柄93は、表示制御コマンドデータfにより指定された予定停止図柄である。その後、中図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、中図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、中図柄の停止タイミングになると、図中の(6−1)の表示画面例に示されるように、中図柄92が、前述した左図柄91および右図柄93とともに図柄停止表示(揺れ動作表示)Hの状態に制御される。この場合に揺れ動作表示される左図柄91は、表示制御コマンドデータeにより指定された予定停止図柄である。この場合は、左,中,右図柄91,92,93がはずれ図柄となった状態で揃って揺れ動作をする。このような全図柄の揺れ動作表示は、その後、表示制御基板80側が全図柄停止コマンドを取込むまで継続される。
【0132】
その後、全図柄停止コマンドgが遊技制御基板31側から表示制御信号INTとともに出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これに応じて、左,中,右の全図柄が一斉に、図中の(7−1)に示されるような全図柄停止表示Iの状態に制御される。これにより、左,中,右の全図柄91,92,93が一斉に停止表示され、変動表示が終了する。
【0133】
次に、特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における第2の表示制御例を説明する。この第2の表示制御例は、変動時間が20sであって、リーチ予告をともなうノーマルリーチ状態が発生した後、大当りの表示結果が表示される場合の表示制御例である。
【0134】
図17は、特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における第3の表示制御例を示す説明図である。この図17では、表示制御のタイミングチャートと表示制御において代表的な複数の表示画面例(3−3)〜(7−3)とが示されている。図17における表示画面例(3−3)〜(7−3)は、タイミングチャート中において実線の矢符で示された同番号のタイミングにおける表示画面例であり、特別図柄の変動方向が白抜矢符で示されている。
【0135】
図17を参照して、表示制御コマンドデータc,d,e,f(図13参照)が表示制御信号INTとともに遊技制御基板31側から出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これにより、表示制御コマンドデータaが2バイト分取込まれたこと(表示制御信号INTの2回目のバイト目のパルスの立下り)に応じ、画面表示出力において、たとえば大入賞口開放中表示Mが終了した後、リーチ予告表示のD状態および加速変動表示Aの状態に制御される。これにより、図中の(3−3)の表示画面例に示されるような「リーチ」というメッセージを示すリーチ予告94が特別図柄上に重ねて表示されるとともに、停止状態にあった左図柄91,中図柄92,右図柄93が一斉にスクロール変動を開始する。
【0136】
そして、所定期間経過後、左,中,右図柄は同時に一定速変動表示Bの状態に制御される。その後、左図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、左図柄が低速変動表示Cの状態に制御される。この低速変動表示Cにおいては、図柄の変動状態が低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、左図柄の停止タイミングになると、図中の(4−3)の表示画面例に示されるように、左図柄91が図柄停止表示(揺れ動作表示)Fの状態に制御される。
【0137】
その後、右図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、右図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、右図柄の停止タイミングになると、図中の(5−3)の表示画面例に示されるように、右図柄93が、前述した左図柄91とともに図柄停止表示(揺れ動作表示)Gの状態に制御される。この場合、左図柄91(「7」)と右図柄93(「7」)とが一致しており、リーチ状態が発生している。その後、中図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、中図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。中図柄の予め定められたリーチ表示タイミングが近づくと、中図柄がノーマルリーチ表示Eの状態に制御される。そして、中図柄の停止タイミングになると、図中の(6−3)の表示画面例に示されるように、中図柄92が、前述した左図柄91および右図柄93とともに図柄停止表示(揺れ動作表示)Hの状態に制御される。この場合は、左,中,右図柄91,92,93が「7」に揃った大当り図柄となった状態で揃って揺れ動作をする。このような全図柄の揺れ動作表示は、その後、表示制御基板80側が全図柄停止コマンドを取込むまで継続される。
【0138】
その後、全図柄停止コマンドgが遊技制御基板31側から表示制御信号INTとともに出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これに応じて、左,中,右の全図柄が一斉に、図中の(7−3)に示されるような全図柄停止表示Iの状態に制御される。これにより、左,中,右の全図柄91,92,93が一斉に停止表示され、変動表示が終了する。
【0139】
以上に示された特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間の表示制御においては、特別図柄は、各図柄の停止タイミングになると、全図柄停止コマンドgにより全図柄の停止が指令されるまで揺れ動作状態で待機する表示がなされる。これは、同じ変動時間について複数の変動パターンが定められており、それらの変動パターンを表示するために要する時間が必ずしも規定された変動時間と一致するように決められていないので、各変動パターンが終了すると停止表示結果がまだ確定していないことを示す仮停止状態(揺れ動作)で待機し、変動時間の終期に停止表示結果を確定させることにより、結果的に各変動パターンの変動時間を規定の変動時間と合わせようとしているためである。
【0140】
なお、特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における表示制御としては、次の図18に示すように、左,中,右停止図柄コマンドを変動開始当初に出力するのでなく、差替え表示の開始タイミング等の停止図柄コマンドが制御において実際に必要となるタイミングで出力し、そのコマンドの取込みに応じて差替え表示以後の表示制御を行なうようにしてもよい。そのような例を以下に説明する。
【0141】
図18は、特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間におけるその他の表示制御例を示す説明図である。この表示制御例は、変動時間が20sであって、ノーマルリーチ状態が発生した後、はずれの表示結果が表示される場合の表示制御例である。この図18では、表示制御のタイミングチャートと表示制御において代表的な複数の表示画面例(3−2)〜(7−2)とが示されている。図18における表示画面例(3−2)〜(7−2)は、タイミングチャート中において実線の矢符で示された同番号のタイミングにおける表示画面例であり、特別図柄の変動方向が白抜矢符で示されている。
【0142】
図18を参照して、表示制御コマンドデータb(図13参照)が表示制御信号INTとともに遊技制御基板31側から出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これにより、表示制御コマンドデータbが2バイト分取込まれたこと(表示制御信号INTの2回目のバイト目のパルスの立下り)に応じ、画面表示出力において、たとえば大入賞口開放中表示Mが終了し、図中の(3−2)の表示画面例に示されるような停止状態にあった左図柄91,中図柄92,右図柄93が、一斉にスクロール変動を開始し、加速変動表示Aの状態に制御される。
【0143】
そして、所定期間経過後、左,中,右図柄は同時に一定速変動表示Bの状態に制御される。その後、左図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、表示制御コマンドデータd(図13参照)が表示制御信号INTとともに遊技制御基板31側から出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これにより、左図柄が低速変動表示Cの状態に制御される。この低速変動表示Cにおいては、図柄の変動状態が低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、左図柄の停止タイミングになると、図中の(4−2)の表示画面例に示されるように、左図柄91が図柄停止表示(揺れ動作表示)Fの状態に制御される。
【0144】
その後、右図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、表示制御コマンドデータe(図13参照)が表示制御信号INTとともに遊技制御基板31側から出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これにより、右図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、右図柄の停止タイミングになると、図中の(5−2)の表示画面例に示されるように、右図柄93が、前述した左図柄91とともに図柄停止表示(揺れ動作表示)Gの状態に制御される。この場合、左図柄91(「7」)と右図柄93(「7」)とが一致しており、リーチ状態が発生している。
【0145】
その後、中図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、表示制御コマンドデータf(図13参照)が表示制御信号INTとともに遊技制御基板31側から出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これにより、中図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、中図柄の予め定められたリーチ表示タイミングになると、中図柄がノーマルリーチ表示Eの状態に制御される。その後、ノーマルリーチ時における中図柄の予め定められた停止タイミングが近づくと、中図柄が前述したような低速変動表示Cの状態に制御され、低速度で図柄を順次差し替える態様に制御される。そして、中図柄の停止タイミングになると、図中の(6−2)の表示画面例に示されるように、中図柄92が、前述した左図柄91および右図柄93とともに図柄停止表示(揺れ動作表示)Hの状態に制御される。この場合は、左,中,右図柄91,92,93がはずれ図柄となった状態で揃って揺れ動作をする。このような全図柄の揺れ動作表示は、その後、表示制御基板80側が全図柄停止コマンドを取込むまで継続される。
【0146】
その後、全図柄停止コマンドgが遊技制御基板31側から表示制御信号INTとともに出力され、表示制御基板80側において取込まれる。これに応じて、左,中,右の全図柄が一斉に、図中の(7−2)に示されるような全図柄停止表示Iの状態に制御される。これにより、左,中,右の全図柄91,92,93が一斉に停止表示され、変動表示が終了する。
【0147】
次に、特別図柄の大当り図柄表示後における可変表示部9での表示制御例を説明する。図19は、大当り図柄表示後における可変表示部9での表示制御例を示す説明図である。図19においては、(a)〜(e)に各種の表示制御例が示されており、(a)〜(e)の各々において、表示制御のタイミングチャートと、表示制御において代表的な表示画面例とが示されている。
【0148】
図19の(a)には、確変大当り表示の表示制御例が示されている。図19の(a)を参照して、確変大当り表示の場合は、表示制御コマンドデータhが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータhおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力を全図柄停止表示Iから確変大当り表示Jに切替える制御が行なわれる。このような切替え後の確変大当り表示の表示画面例が図中(8)に示されている。確変大当り表示においては、たとえば「確率変動大当り!」というメッセージが表示される。
【0149】
図19の(b)には、大入賞口開放開始表示の表示制御例が示されている。図19の(b)を参照して、大入賞口開放開始表示の場合は、表示制御コマンドデータiが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータiおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力を確変大当り表示Jから大入賞口開放開始表示Kに切替える制御が行なわれる。このような切替え後の大入賞口開放開始表示の表示画面例が図中(9)に示されている。大入賞口開放開始表示においては、たとえば「1Rスタート」というメッセージが表示される。
【0150】
図19の(c)には、大入賞口開放中表示の表示制御例が示されている。図19の(c)を参照して、大入賞口開放中表示の場合は、表示制御コマンドデータkが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータkおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力を大入賞口開放開始表示Kから大入賞口開放中表示Mに切替える制御が行なわれる。このような切替え後の大入賞口開放中表示の表示画面例が図中(10)に示されている。大入賞口開放中表示においては、大当り図柄に加えて、たとえば「1R」という現在のラウンド数を示す表示がなされる。
【0151】
図19の(d)には、ラウンド間表示の表示制御例が示されている。図19の(d)を参照して、ラウンド間表示の場合は、表示制御コマンドデータjが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータjおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力を大入賞口開放中表示Mからラウンド間表示Lに切替える制御が行なわれる。このような切替え後のラウンド間表示の表示画面例が図中(11)に示されている。ラウンド間表示においては、「2Rスタート 」等のラウンド間に応じたメッセージが表示される。
【0152】
図19の(e)には、大当り終了表示の表示制御例が示されている。図19の(e)を参照して、大当り終了表示の場合は、表示制御コマンドデータlが表示制御信号INTとともに出力される。これに応じて、表示制御基板80では、表示制御コマンドデータlおよび表示制御信号INTを受けると、画面表示出力をラウンド間表示Lから大当り終了表示Nに切替える制御が行なわれる。このような切替え後の大当り終了表示の表示画面例が図中(12)に示されている。ラウンド間表示においては、大当り状態の終了を示す「終了」というメッセージが表示される。
【0153】
次に、基本回路53により実行される制御について説明する。図20は、基本回路53により実行される遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0154】
遊技制御メイン処理においては、まず、ステップS(以下単にSという)1により、クロックモニタ制御レジスタをクロックモニタイネーブルに設定する処理が行なわれる。これは、初期化処理をするための準備である。次にS2へ進み、スタックポインタの指定アドレスをセットするためのスタックセット処理が行なわれる。具体的には、スタックポインタに00FFHを設定する処理がなされる。次にS3へ進み、システムチェック処理が行なわれる。このシステムチェック処理は、初期化を行なうための処理であり、基本回路53のRAM55にエラーが含まれているか否か判定し、エラーが含まれている場合にRAM55を初期化するなどの処理である。
【0155】
次に、S4により、表示制御コマンド設定処理が行なわれる。この表示制御コマンド設定処理においては、表示制御基板80に向けて出力する表示制御コマンドデータをRAM55の所定の記憶領域に記憶設定する処理がなされる。次にS5により、表示制御データ設定処理が行なわれる。この表示制御データ設定処理においては、表示制御基板80に表示制御に用いられるデータを設定するために、S4により設定された表示制御コマンドデータを表示制御基板80に向けて出力する処理がなされる。
【0156】
次に、S6により、コマンド出力処理が行なわれる。このコマンド出力処理においては、ランプ制御基板35および音声制御基板70に音声発生やLED点灯制御用の所定のコマンドデータを送信するための出力処理を行なうとともに、ホール用管理コンピュータに大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを送信するための出力処理が行なわれる。S6により出力されるデータは後述するS8により設定される。
【0157】
次にS7により、ランプタイマ処理が行なわれる。このランプタイマ処理においては、各種ランプやLEDを点灯または点滅制御するためのランプタイマを計時動作させるための処理がなされる。次にS8へ進み、ランプ制御基板35および音声制御基板70に送信するための音声発生やLED点灯制御用の所定のコマンドデータを設定するとともに、ホール管理用コンピュータに送信するための大当り情報、始動情報、確率変動情報等を設定する処理がなされる。
【0158】
次にS9により、エラー処理が行なわれる。このエラー処理においては、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行なわれ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる処理が行なわれる。次にS10により、判定用乱数更新処理が行なわれる。この判定用乱数更新処理では、前述した大当り判定用の乱数1を更新する処理が行なわれる。
【0159】
次に、S11により、特別図柄プロセス処理が行なわれる。特別図柄プロセス処理においては、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。特別図柄プロセスの具体的な処理内容については後述する。
【0160】
次に、S12により、普通図柄プロセス処理が行なわれる。普通図柄プロセス処理では、可変表示器10を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0161】
次に、S13により、スイッチ処理が行なわれる。このスイッチ処理においては、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ23、Vカウントスイッチ22等の状態を入力し、各入賞口や可変入賞球装置に対する入賞があったか否かを判定する処理が行なわれる。次にS14により、音声処理が行なわれる。この音声処理においては、スピーカ27から所定の音を発生させるための処理が行なわれる。
【0162】
次に、S15により、表示用乱数更新処理が行なわれる。この表示用乱数更新処理においては、可変表示に用いられる乱数が更新される。具体的に、表示用乱数更新処理では、前述した乱数2〜乱数8等が更新される。次にS16により、入賞球信号処理が行なわれる。この入賞球信号処理においては、賞球基板37へ賞球個数信号と賞球可能信号とを出力して景品玉の払出制御指令を行なう。賞球基板37は、この賞球可能信号と賞球個数信号とを受け、賞球個数信号で特定される個数の景品玉を払出すために玉払出装置97を制御する。
【0163】
次に、S17により、表示用乱数更新処理が無限ループで行なわれる。具体的に、S17の表示用乱数更新処理では、前述した乱数5が割込処理余り時間において加算更新される。ここで、このパチンコ遊技機1においては、定期リセット信号により2msごとにリセット割込みが行なわれて遊技制御メイン処理のプログラムが先頭から実行されていくが、その2msを経過する前に遊技制御メイン処理の実行が終了してしまった場合には、割込みが行なわれるまでに余り時間が生じる。そこで、そのような 割込処理余り時間を利用して、乱数5の加算更新が無限ループで行なわれるのである。
【0164】
図21は、前述したS11により示された特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理は、特別図柄用プロセスフラグの値に応じて、S100〜S111の11種類の処理のいずれかが実行されるように制御される。S100〜S111において、以下のような処理が実行される。
【0165】
特別図柄変動待ち処理(S100)においては、始動入賞口14に打玉が入賞して始動口スイッチ17がONするのを待つ。始動口スイッチ17がONすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を「1」加算更新するとともに大当り判定用乱数を抽出する。この処理の内容については、図22を参照しつつ後述する。
【0166】
特別図柄判定処理(S101)においては、特別図柄(可変表示部9により表示される図柄)の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている大当り判定用乱数の値に応じて大当りとするか外れとするかを決定する。この処理の内容については、図23を参照しつつ後述する。
【0167】
停止図柄設定処理(S102)においては、左右中図柄の停止図柄を決定する。この処理の内容については、図24を参照しつつ後述する。図柄変動設定処理(S103)においては、変動時間決定用乱数の値に基づいて、図柄変動時間のおよびリーチ動作の種類の決定と、リーチ予告判定用乱数の値に基づくリーチ予告の有無の決定とを行なう。この処理の内容については、図25を参照しつつ後述する。全図柄変動開始処理(S104)においては、可変表示部9において左,中,右の全図柄が変動開始されるように制御する。この処理の内容については、図26を参照しつつ後述する。全図柄停止処理(S105)においては、所定時間が経過すると、可変表示部9において表示される左,中,右の全図柄が停止されるように制御する。この処理の内容については、図27を参照しつつ後述する。
【0168】
大当り表示処理(S106)においては、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には、大当り表示用の表示制御コマンドデータが表示制御基板80に送信されるように要求するとともに内部状態(プロセスフラグ)をステップS107に移行するように更新する。また、遊技制御基板80の表示制御用CPU101は表示制御コマンドデータに従って、可変表示部9に大当り表示を行なう。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するためになされるものである。この処理の内容については、図28を参照しつつ後述する。大入賞口開放開始処理(S107)においては、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに、大入賞口開放開始コマンドの出力を要求する。この処理の内容については、図29を参照しつつ後述する。
【0169】
大入賞口開放中処理(S108)においては、大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータを表示制御基板80に送信するための要求や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立したら、大当り遊技状態の終了条件が成立していなければ内部状態をS109に移行するように更新する。大当り遊技状態の終了条件が成立していれば、処理をS110に移行するように更新する。この処理の内容については、図30を参照しつつ後述する。
【0170】
ラウンド間処理(S109)においては、繰返し継続制御のランウンドの間のインターバル期間において、繰返し継続制御の次のラウンドのラウンド数の表示等のラウンド間表示を行なう。この処理の内容については、図31を参照しつつ後述する。大当り終了処理(S110)においては、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行なう。この表示が終了したら、内部フラグ等を初期状態に戻し、処理がS100に移行する。表示コマンド出力処理(S111)においては、表示コマンドデータを出力する。この処理においては、プロセスフラグが更新されないため、この処理が終了した場合は、この処理に移行する前の処理に戻る。
【0171】
次に、前述した特別図柄プロセス処理における各サブルーチンの内容を説明する。以下においては、各サブルーチンを構成するプログラムのうち、可変表示制御に関連する部分のステップを抽出して示す。したがって、以下に示すサブルーチンにおいては、図示および詳細な説明を省略するが、前述したようなソレノイドの駆動等のその可変表示制御以外の制御に関するステップも含まれている。
【0172】
まず、前述したS100の特別図柄変動待ち処理を説明する。図22は、特別図柄変動待ち処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0173】
まず、S121により、始動口スイッチ17の検出出力に基づいて、始動入賞口14への打玉の入賞があったか否かの判断がなされる。S121により始動入賞口14に入賞していないと判断された場合は、後述するS126に進む。一方、始動入賞口14に入賞したと判断された場合は、S122に進み、始動入賞記憶数がその上限である「4」になっているか否かの判断がなされる。
【0174】
S122により始動入賞記憶数が既に「4」となっていると判断された場合は、それ以上記憶できないために、このまま特別変動待ち処理を終了させるべく、後述するS125に進む。一方、S122により始動入賞記憶数がまだ「4」となっていないと判断された場合は、まだ記憶する余裕があるために、S123に進み、始動入賞記憶数を「1」加算更新する処理がなされる。
【0175】
次に、S124へ進み、大当り判定用乱数(乱数1)の値を抽出し、その抽出値を始動入賞記憶数に応じた乱数値格納エリア(特別図柄判定用バンクともいう)に格納する処理がなされる。基本回路53のRAM55には、1〜4の始動入賞記憶数のそれぞれに対応して4つの乱数値格納エリア1〜4が設けられており、始動入賞に応じて抽出された大当り判定用乱数がその始動入賞数に対応した乱数値格納エリア1〜4に格納されるようにこのS124により処理される。なお、上記した4つの乱数値格納エリアは、詳しくは、乱数値格納エリア1〜4の4つの記憶エリアをいい、乱数値格納エリア1から順に乱数値格納エリア4まで大当り判定用乱数値が記憶されていく。その後、特別変動待ち処理を終了させるべく、S125に進む。
【0176】
S125に進んだ場合は、始動入賞記憶に基づいて抽出された乱数値に基づいて大当り判定をするために、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄判定処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、S125を経てこの特別図柄判定処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS101の特別図柄変動待ち処理が実行されることになる。
【0177】
前述したS121により始動入賞口14に入賞していないと判断されてS126に進んだ場合は、変動待機タイマのカウンタ値が0よりも大きいか否かの判断がなされる。ここで、変動待機タイマは、特別図柄が変動せずに待機状態にある期間において表示するデモ画面とはずれ画面との切替えのタイミングを規定するめに用いられる。この変動待機タイマは、0を初期値として所定時間の経過ごとに1ずつ加算更新されるカウンタのカウンタ値に基づいて計時を行なうタイマであり、図示されていない計時処理ステップによりカウンタ値の加算更新が行なわれる。また、この変動待機タイマは、S130で後述するように、デモ画面またははずれ画面のいずれかの表示が開始された場合に、計時を開始する。
【0178】
S126によりカウンタ値が0よりも大きくないと判断された場合は、後述するS127に進む。一方、S126によりカウンタ値が0よりも大きいと判断された場合は、変動待機タイマの計時中であり、S133に進み、変動待機タイマのカウンタ値が画面表示の切替えタイミングとして定められた所定値に達したか否かの判断がなされる。S133により所定値に達していないと判断された場合は、前述したS121に戻り、計時が継続される。一方、S133により所定値に達したと判断された場合は、S134に進み、変動待機タイマをリセットする処理がなされる。これにより、変動待機タイマによる計時動作が停止され、カウンタ値が0にリセットされる。このため、次に特別図柄変動待ち処理が実行される場合には、S126において、処理をS127に進める判断がなされるのである。S134の後、この特別図柄変動待ち処理が終了する。
【0179】
また、S126によりカウンタ値が0よりも大きくないと判断されてS127に進んだ場合、すなわち、画面表示の切替えタイミングとなった場合には、S127に進み、デモ表示フラグがON状態(セット状態)になっているか否かの判断がなされる。ここで、デモ表示フラグとは、デモ表示が行なわれる場合にセットされるフラグである。以下、各種フラグについて、ON状態とは、フラグがセットされている状態をいう。
【0180】
S127によりデモ表示フラグがON状態にないと判断された場合は、後述するS131に進む。一方、S127によりデモ表示フラグがON状態にあると判断された場合は、S128に進み、はずれ画面への切替えを指定する表示制御コマンドデータをRAM55における出力データ格納領域に格納させる処理がなされる。次に、S129に進み、デモ表示フラグをクリアし、はずれ表示フラグをON状態にセットする処理がなされる。ここで、はずれ表示フラグとは、はずれ表示が行なわれる場合にセットされるフラグである。S129の後、S130に進む。
【0181】
また、前述したS127によりデモ表示フラグがON状態にないと判断されてS131に進んだ場合は、デモ画面への切替えを指定する表示制御コマンドデータをRAM55における出力データ格納領域に格納させる処理がなされる。次に、S129に進み、はずれ表示フラグをクリアし、デモ表示フラグをON状態にセットする処理がなされる。S129の後、S130に進む。S130に進んだ場合は、ポート出力要求をセットするともに、変動待機タイマによる計時をスタートさせる処理がなされる。S130の後、この特別図柄変動待ち処理が終了する。
【0182】
S126〜S134の処理によれば、始動入賞口14への入賞がない状態においては、可変表示部9においてデモ画面の表示とはずれ画面の表示とが交互に行なわれる。また、その画面の切替えは、所定時間ごとに行なわれる。
【0183】
次に、前述したS101の特別図柄判定処理を説明する。図23は、特別図柄判定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0184】
まず、S141により、始動入賞記憶数が「0」であるか否かの判断がなされる。S141により「0」であると判断された場合は、この特別図柄判定処理が終了する。一方、S141により「0」ではないと判断された場合は、S142に進み、始動入賞記憶数の「1」に対応する乱数値格納エリアに格納されている値を読出す処理がなされる。そして、S143に進み、始動入賞記憶数を1だけ減算更新し、入賞記憶エリアをシフトする処理が行なわれる。この入賞記憶エリアをシフトする処理は、具体的には、乱数値格納エリア1に格納されている乱数値の値を消去して、乱数値格納エリア2に格納されている乱数値を乱数値格納エリア1にシフトして格納し、乱数値格納エリア3に格納されている乱数値を乱数値格納エリア2にシフトして格納し、エリア4に格納されている乱数値を乱数値格納エリア3にシフトして格納する処理である。
【0185】
次に、S144に進み、S142により読出した大当り判定用乱数(乱数1)の値が大当り判定値と一致するか否かを判断し、一致する場合に大当りを発生させる旨の判定を行ない、一致しない場合にはずれとする旨の判定を行なう。S144によりはずれと判定された場合には、S145に進み、はずれフラグがON状態にされた後、後述するS151に進む。
【0186】
一方、S144により大当りと判定された場合には、S146に進み、大当り図柄判定用乱数(乱数2)を抽出し、その抽出値が確変判定値と一致するか否かを判断することにより、確率変動状態が発生するか否かの判断がなされる。また、このような抽出値に基づいて、大当り図柄の種類が決定される。S146により確率変動状態が発生しない(非確変)と判定された場合には、後述するS149に進む。一方、S146により確率変動状態が発生する(確変)と判定された場合には、S147に進み、リミットカウンタの値が「0」であるか否かの判断がなされる。ここで、リミットカウンタとは、前述したリミッタを作動させる(確変図柄での大当りを禁止する)制御を行なうために、確変大当りが連続的に発生した回数を計数するカウンタであり、所定値(たとえば「5」)から減算更新される。
【0187】
S147によりリミットカウンタの値が「0」であると判断された場合は、後述するS148に進む。一方、S147によりリミットカウンタの値が「0」ではないと判断された場合は、S150に進み、確率当りフラグをON状態にセットするとともに、リミットカウンタの値を1だけ減算更新する処理がなされる。これにより、非確変大当りが発生する場合には、確変当りフラグにより確変であることが示されるとともに、確変大当りの連続回数の計数が行なわれる。その後、後述するS151に進む。
【0188】
また、前述したS146により確率変動状態が発生しない(非確変)と判定されてS149に進んだ場合は、確変当りフラグをOFF状態(リセット状態)にするとともに、リミットカウンタの値をリセットして初期値に戻す処理がなされる。これにより、非確大当りが発生する場合には、確変当りフラグにより確変でないことが示されるとともに、確変大当りの連続回数の計数が初期化される。
【0189】
また、前述したS147によりリミットカウンタの値が「0」であると判断されてS148に進んだ場合は、前述したS146により抽出され、大当り図柄の決定に用いられる乱数値を非確変図柄に対応する別の値に変更することにより、大当り図柄を非確変図柄に差し替える処理がなされる。その後、前述したS149を経て後述するS151に進む。これにより、確変大当りの連続回数が上限値に達した場合には、リミッタの作動に応じて、確変大当りの連続発生が制限される。
【0190】
S151に進んだ場合は、特別図柄プロセスフラグの値を停止図柄設定処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、S151を経てこの特別図柄判定処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS102の停止図柄設定処理が実行されることになる。
【0191】
以上に示した特別図柄判定処理においては、大当り判定、大当り図柄決定、および、確変判定がなされるとともに、確変大当りの回数制限制御も行なわれる。
【0192】
次に、前述したS102の停止図柄設定処理を説明する。図24は、停止図柄設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0193】
まず、S161により、前述したはずれフラグがON状態であるか否かの判断がなされる。S161によりはずれフラグがON状態ではないと判断された場合は、後述するS169に進む。
【0194】
一方、S161によりはずれフラグがON状態であると判断された場合は、S162に進み、はずれ図柄左決定用乱数(乱数3)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、左図柄の予定停止図柄を決定する処理がなされる。次に、S163に進み、はずれ図柄右決定用乱数(乱数4)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、右図柄の予定停止図柄を決定する処理がなされる。次に、S164に進み、はずれ図柄中決定用乱数(乱数5)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、中図柄の予定停止図柄を決定する処理がなされる。
【0195】
次に、S165に進み、S162により予定停止図柄が決定された左図柄と、S163により予定停止図柄が決定された右図柄とを比較する処理がなされる。次に、S166に進み、S165により比較された左図柄と右図柄とが一致するか否かの判断がなされる。S166により図柄が一致すると判断された場合は、後述するS169に進む。一方、S166により図柄が一致しないと判断された場合は、リーチ状態が発生しない場合であり、S168に進み、変動時間(リーチなし)フラグをON状態にセットする処理がなされる。ここで、変動時間(リーチなし)フラグとは、リーチ状態が発生しない変動時間を決定する旨を示すフラグである。S168の後、後述するS172に進む。
【0196】
また、S161によりはずれフラグがON状態でないと判断された場合またはS166により図柄が一致すると判断されてS169に進んだ場合は、リーチフラグをON状態にセットする処理がなされる。ここで、リーチフラグとは、リーチ状態が発生する旨を示すフラグである。次に、S171に進み、変動時間(リーチ有り)フラグをON状態にセットする処理がなされる。ここで、変動時間(リーチ有り)フラグとは、リーチ状態が発生する変動時間を決定する旨を示すフラグである。S171の後、後述するS172に進む。
【0197】
S172に進んだ場合は、はずれフラグをOFF状態にリセットする処理がなされる。その後、S173に進み、特別図柄プロセスフラグの値を図柄変動設定処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この停止図柄設定処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS103の図柄変動設定処理が実行されることになる。S173の後、この停止図柄設定処理が終了する。
【0198】
以上に示した停止図柄設定処理においては、はずれの場合における特別図柄の予定停止図柄がランダムに決定されるとともに、リーチ状態が発生するか否かが判断される。
【0199】
次に、前述したS103の図柄変動設定処理を説明する。図25は、図柄変動設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0200】
まず、S181により、変動時間(リーチ有り)フラグがON状態であるか否かの判断がなされる。S181によりフラグがON状態ではないと判断された場合は、S182に進み、変動時間(リーチなし)決定用乱数(乱数6)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、変動時間を決定する処理がなされた後、後述するS186に進む。これにより、変動時間の長さがランダムに決定される。一方、S181によりフラグがON状態であると判断された場合は、S183に進み、変動時間(リーチ有り)決定用乱数(乱数7)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、変動時間の長さとリーチ動作の種類とをそれぞれ決定する処理がなされる。これにより、変動時間の長さおよびリーチ動作の種類がランダムに決定される。
【0201】
次に、S184に進み、リーチ予告判定用乱数(乱数8)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、リーチ予告を行なうか否かの判断がなされる。S184によりリーチ予告を行なわないと判断された場合は、後述するS186に進む。一方、S184によりリーチ予告を行なうと判断された場合は、S185に進み、表示制御コマンドデータにおけるリーチ予告の設定を「リーチ予告あり」に設定するための処理がなされる。これにより、リーチ予告をするか否かがランダムに決定される。その後、S186に進む。
【0202】
S186に進んだ場合は、特別図柄プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この図柄変動設定処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS104の全図柄変動開始処理が実行されることになる。S186の後、この図柄変動設定処理が終了する。
【0203】
このような図柄変動設定処理においては、リーチ動作が発生する場合には変動時間の長さ、リーチ動作の種類、および、リーチ予告の有無がそれぞれランダムに決定される。また、リーチ動作が発生しない場合には変動時間の長さがランダムに決定される。
【0204】
次に、前述したS104の全図柄変動開始処理を説明する。図26は、全図柄変動開始処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0205】
まず、S190により、データ送信中フラグがON状態にセットされているか否かの判断がなされる。ここで、データ送信中フラグとは、表示制御コマンドデータおよび表示制御信号INTが送信中である場合に、後述するS216によりセットされるフラグである。
【0206】
S190によりフラグがON状態にセットされていると判断された場合は、この全図柄変動開始処理が終了する。これにより、表示制御コマンドデータの送信中は、以下に示す変動開始コマンドのRAM55への格納が許可されない。一方、S190によりフラグがON状態にセットされていないと判断された場合は、S191に進み、コマンド出力用カウンタのカウンタ値が「0」になっているか否かの判断がなされる。ここで、コマンド出力用カウンタは、変動開始時期において、変動時間コマンド、左停止図柄コマンド(停止図柄設定処理において決定された左停止図柄を示すコマンド)、右左停止図柄コマンド(停止図柄設定処理において決定された右停止図柄を示すコマンド)、中停止図柄コマンド(停止図柄設定処理において決定された中停止図柄を示すコマンド)をこの順序で順次出力するために、出力設定済のコマンドの数を計数するためのカウンタである。このコマンド出力用カウンタは、後述するように、中停止図柄コマンドが出力された場合に初期化(「0」)され、その次の表示制御コマンドデータの出力の際に、前述したような順序でコマンドが出力設定されるごと、すなわち、コマンドが出力されるごとに1ずつ加算更新される。
【0207】
S191によりカウンタ値が「0」ではないと判断された場合は、すでに変動時間コマンドが出力された場合であり、後述するS195に進む。まだ、一方、S191によりカウンタ値が「0」になっていると判断された場合は、まだ変動時間コマンドが出力されていない状態であり、S192に進む。S192では、表示制御コマンドデータとして、図柄変動設定処理において決定された変動時間コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。このように、表示制御コマンドデータが出力コマンドデータ格納領域に格納されれば、その表示制御コマンドデータが出力ポート572から出力可能な状態、すなわち、遊技制御基板31から出力可能な状態になる。これにより、この段階では、変動時間コマンドが出力可能となる。
【0208】
次に、S193に進み、ポート出力要求用のデータをセットするとともに、図柄変動時間タイマによる計時をスタートさせる処理がなされる。ここで、ポート出力要求とは、出力コマンドデータ格納領域に格納されている表示制御コマンドデータを出力ポート572から出力させることを要求する指令データをいう。このポート出力要求を示すデータがセットされた場合には、表示コマンド出力処理により表示制御コマンドデータが出力される。この場合には、変動時間コマンドが出力される。また、図柄変動時間タイマとは、変動時間コマンドにより特定される変動時間の終了時に全図柄停止コマンドを出力するために、変動時間を計時するタイマである。この図柄変動時間タイマは、変動時間コマンドにより特定された変動時間に相当する計時カウンタ値を初期値として所定時間の経過ごとに「1」ずつ減算更新されるカウンタのカウンタ値に基づいて計時を行なうタイマであり、図示されていない計時処理ステップによりカウンタ値の加算更新が行なわれる。
【0209】
次に、S194に進み、前述したコマンド出力用カウンタのカウンタ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされた後、この全図柄変動開始処理が終了する。この場合は、プロセスフラグが更新されないので、この全図柄変動開始処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、再びこの全図柄変動開始処理が実行される。
【0210】
また、前述したS191によりカウンタ値が0ではないと判断されてS195に進んだ場合は、コマンド出力用カウンタ値に対応する停止図柄コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。ここで、コマンド出力用カウンタ値と、停止図柄コマンドのデータとの対応関係は次のとおりである。すなわち、「1」のカウンタ値には左停止図柄コマンドが対応し、「2」のカウンタ値には右停止図柄コマンドが対応し、「3」のカウンタ値には中停止図柄コマンドが対応する。このため、カウンタ値が「1」の場合には、停止図柄設定処理において決定された左停止図柄コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。また、カウンタ値が「2」の場合には、停止図柄設定処理において決定された右停止図柄コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。また、カウンタ値が「3」の場合には、停止図柄設定処理において決定された中停止図柄コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。
【0211】
次に、S196に進み、ポート出力要求用のデータをセットする処理がなされる。これにより、S195により格納された停止図柄コマンドの出力が要求され、そのコマンドが出力される。
【0212】
次に、S197に進み、コマンド出力用カウンタのカウンタ値が「3」になっているか否かの判断がなされる。S197によりカウンタ値が「3」になっていないと判断された場合は、まだ、前述した順序の最後に出力される中停止図柄コマンドの出力が終わっていない場合であり、S198に進み、次回の全図柄変動開始処理において次の順序のコマンドを出力させるために、コマンド出力用カウンタのカウンタ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされた後、この全図柄変動開始処理が終了する。この場合は、プロセスフラグが更新されないので、この全図柄変動開始処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、再びこの全図柄変動開始処理が実行される。
【0213】
また、前述したS197によりカウンタ値が「3」になっていると判断された場合は、まだ、前述した順序の最後に出力される中停止図柄コマンドの出力が終わっている場合であり、S199に進み、特別図柄の変動表示の実行のために必要な前述した4つのコマンドの出力が完了したため、コマンド出力用カウンタのカウンタ値をクリアして「0」にする処理がなされる。そして、S199aに進み、特別図柄プロセスフラグの値を全図柄変動停止処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この全図柄変動開始処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS105の全図柄変動停止処理が実行されることになる。S193の後、この全図柄変動開始処理が終了する。
【0214】
以上の全図柄変動開始処理においては、特別図柄の変動表示を開始時期において、変動時間コマンド、左停止図柄コマンド、右停止図柄コマンド、および、中停止図柄コマンドを順次出力させるための処理が行なわれるとともに、後の変動時間の計時のための処理が行なわれる。
【0215】
次に、前述したS105の全図柄変動停止処理を説明する。図27は、全図柄変動停止処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0216】
まず、S201により、変動時間がタイムアップしたか否か、すなわち、表示制御コマンドデータにより指定された変動時間が経過したか否かの判断がなされる。具体的には、全図柄変動開始処理において計時をスタートした図柄変動時間タイマがタイムアウト(カウンタ値が0になった状態)したか否かを判断することにより、変動時間がタイムアップしたか否かが判断される。
【0217】
次に、S202に進み、変動停止コマンドとして全図柄停止コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、全図柄停止コマンドが出力可能な状態になる。そして、S203に進み、ポート出力要求用のデータをセットするとともに、図柄変動時間タイマによる計時をリセットする処理がなされる。
【0218】
次に、S204に進み、大当りが発生するか否かの判断がなされる。具体的には、前述した特別図柄判定処理での大当り判定結果の情報に基づいて、大当りが発生するか否かが判断される。S204により大当りが発生すると判断された場合は、S205に進み、特別図柄プロセスフラグの値を大当り表示処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、大当りが発生する場合には、全図柄変動停止処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS106の大当り表示処理が実行されることになる。その後、全図柄変動停止処理が終了する。一方、S204により大当りが発生しないと判断された場合は、S206に進み、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動待ち処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、大当りが発生しない場合には、全図柄変動停止処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが戻って、S100の特別図柄変動待ち処理が実行されることになる。その後、全図柄変動停止処理が終了する。
【0219】
このように、全図柄変動停止処理においては、変動時間コマンドにより特定された変動時間の経過を待って変動停止コマンドの出力のための処理が行なわれる。
【0220】
次に、前述したS106の大当り表示処理を説明する。図28は、大当り表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0221】
まず、S271により、前述した確変当りフラグがON状態になっているか否かの判断がなされる。すなわち、確変大当りが発生するか否かの判断がなされるのである。S271により確変当りフラグがON状態になっていると判断された場合は、S272に進み、表示制御コマンドデータとして確変大当りコマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、確変大当りコマンドが出力可能な状態になる。その後、後述するS274に進む。一方、S271により確変当りフラグがON状態になっていないと判断された場合は、S273に進み、表示制御コマンドデータとして非確変大当りコマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、非確変大当りコマンドが出力可能な状態になる。その後、S274に進む。
【0222】
S274に進んだ場合は、ポート出力要求用のデータをセットする処理がなされる。次に、S275に進み、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放開始処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、大当り表示処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S107の大入賞口開放開始処理が実行されることになる。その後、大当り表示処理が終了する。
【0223】
このように、大当り表示処理においては、確変大当りか非確変大当りかの判断に基づいて、確率変動状態の発生の有無に応じた表示制御コマンドデータを出力するための処理がなされる。
【0224】
次に、前述したS107の大入賞口開放開始処理を説明する。図29は、大入賞口開放開始処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0225】
まず、S281により、表示制御コマンドデータとして大入賞口開放開始コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、大入賞口開放開始コマンドが出力可能な状態になる。次に、S282に進み、ポート出力要求用のデータをセットする処理がなされる。次に、S283に進み、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この大入賞口開放開始処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S108の大入賞口開放中処理が実行されることになる。その後、大入賞口開放開始処理が終了する。
【0226】
このように、大入賞口開放開始処理においては、大入賞口開放開始時の表示制御コマンドデータを出力するための処理がなされる。
【0227】
次に、前述したS108の大入賞口開放中処理を説明する。図30は、大入賞口開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0228】
まず、S231により、表示制御コマンドデータとして大入賞口開放中コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、大入賞口開放中コマンドが出力可能な状態になる。次に、S232に進み、ポート出力要求用のデータをセットする処理がなされる。次に、S233に進み、特別図柄プロセスフラグの値をラウンド間処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この大入賞口開放中処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S109のラウンド間処理が実行されることになる。その後、大入賞口開放中処理が終了する。
【0229】
このように、大入賞口開放中処理においては、大入賞口開放中時の表示制御コマンドデータを出力するための処理がなされる。
【0230】
次に、前述したS109のラウンド間処理を説明する。図31は、ラウンド間処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0231】
まず、S241により、現在の遊技状況に基づいて、実行中の繰返し継続制御における現在のラウンドが実行上限の最終ラウンドが終了したか否かの判断がなされる。S241により最終ラウンドが終了したと判断された場合は、S245に進み、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、このラウンド間処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S110の大当り終了処理が実行されることになる。このため、最終ラウンドが終了した場合には、ラウンド間処理が行なわれずに、大当り終了の表示処理が行なわれるのである。その後、ラウンド間処理が終了する。
【0232】
一方、S241によりまだ最終ラウンドが終了していないと判断された場合は、S242に進み、表示制御コマンドデータとして現在のラウンド間数に対応したラウンド間数を示すラウンド間コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、ラウンド間コマンドのデータが出力可能な状態になる。次に、S243に進み、ポート出力要求用のデータをセットする処理がなされる。次に、S244に進み、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、このラウンド間処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S109の大入賞口開放中処理が実行されることになる。これにより、最終ラウンドが終了していない状況では、ラウンド間処理の終了後、次のラウンドに対応する大入賞口開放中処理が実行されるのである。
【0233】
このように、ラウンド間処理においては、ラウンド間時の表示制御コマンドデータを出力するための処理が行なわれ、また、遊技状況に応じて、大入賞口開放中処理または大当り終了処理へのプロセスの分岐が行なわれる。
【0234】
次に、前述したS110の大当り終了処理を説明する。図32は、大当り終了処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0235】
まず、S251により、表示制御コマンドデータとして大当り終了コマンドのデータをRAM55における出力コマンドデータ格納領域に格納する処理が行なわれる。これにより、大当り終了コマンドが出力可能な状態になる。次に、S252に進み、ポート出力要求用のデータをセットする処理がなされる。次に、S253に進み、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動待ち処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この大当り終了処理の終了後の次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S100の特別図柄変動待ち処理が実行されることになる。その後、大当り終了処理が終了する。
【0236】
このように、大当り終了処理においては、大当り終了時の表示制御コマンドデータを出力するための処理がなされる。
【0237】
次に、前述したS111の表示コマンド出力処理を説明する。図33は、表示コマンド出力処理の処理内容を示すフローチャートである。この表示コマンド出力処理は、S100〜S110の各処理が終了した後、必ず実行される。
【0238】
まず、S211により、前述したポート出力要求がセット(データのセット)されているか否かが判断される。S211によりポート出力要求がセットされていないと判断された場合には、この表示コマンド出力処理が終了する。これにより、出力すべき表示制御コマンドデータがない場合には、コマンドデータの出力に関する処理が行なわれない。一方、S211によりポート出力要求がセットされていると判断された場合には、S212に進み、ポート出力要求用のデータをリセットする処理がなされる。
【0239】
次に、S213に進み、出力コマンドデータ格納領域に格納されているデータの1バイト目を、表示制御コマンドデータ出力用の出力ポート572から出力させる処理がなされる。この1バイト目のデータは、所定期間にわたって出力される。これにより、出力コマンドデータ格納領域に格納されている表示制御コマンドデータのうちの1バイト目が表示制御基板80に向けて伝送される。次に、S214に進み、ポート出力カウンタを「1」だけ加算更新する処理がなされる。ここで、ポート出力カウンタは、1つの表示制御コマンドデータについての出力されたデータのバイト数を計数するためのカウンタであり、「0」を初期値として計数を行なう。次に、S215に進み、表示制御信号INTの予め定められたONタイミング(アクティブ状態となるタイミング)の経過を待って表示制御信号INTをON状態(アクティブ状態、すなわち、ローレベル)にする処理がなされる。これにより、1バイト目のデータの取込用の表示制御信号INTがアクティブ状態(ローレベル)となる。次に、S216に進み、データ送信中フラグをON状態にする処理がなされる。これにより、表示制御コマンドデータの送信中である旨が示される。
【0240】
次に、S217に進み、前述したポート出力カウンタの値が「2」であるか否かの判断がなされる。つまり、表示制御コマンドデータの1バイト目を出力中の時点ではポート出力カウンタの値は「1」になるため、ここでは、1バイト目の出力中であるか否かが判断されるのである。S217によりポート出力カウンタの値が「2」であると判断された場合は、後述するS218に進む。一方、S217によりポート出力カウンタの値が「2」ではないと判断された場合は、1バイト目の出力中であり、S221に進み、表示制御信号INTの予め定められたOFFタイミングの経過を待って表示制御信号INTをOFF状態にする処理がなされる。
【0241】
次に、S222に進み、出力コマンドデータ格納領域に格納されているデータの2バイト目を、表示制御コマンドデータ出力用の出力ポート572から出力させる処理がなされる。これにより、出力コマンドデータ格納領域に格納されている表示制御コマンドデータのうちの残りの2バイト目が表示制御基板80に向けて伝送される。この2バイト目のデータは、所定期間にわたって出力される。次に、S223に進み、ポート出力カウンタを「1」だけ加算更新する処理がなされる。これにより、2バイト目のデータが出力された場合に、ポート出力カウンタは「2」となる。
【0242】
次に、S224に進み、表示制御信号INTの予め定められたONタイミングの経過を待って表示制御信号INTをON状態にする処理がなされる。これにより、2バイト目のデータの取込用の表示制御信号INTがアクティブ状態(ローレベル)となる。その後、S217に戻る。S224からS217に進んだ場合は、ポート出力カウンタが「2」となっているので、S217からS218に進む。
【0243】
S218においては、ポート出力カウンタをクリアする処理がなされる。次に、S219に進み、表示制御信号INTの予め定められたOFFタイミングの経過を待って表示制御信号INTをOFF状態にする処理がなされる。その後、S220に進み、2バイト目の表示制御コマンドデータの出力が停止状態になるのを待って、データ送信中フラグをOFF状態にする処理がなされる。これにより、1つの表示制御コマンドデータの出力処理が終了し、次の表示制御コマンドデータを出力することが可能になる。
【0244】
このような表示コマンド出力処理においては、図示されていないが、各ステップが実行されるタイミングが予め定められたタイムスケジュールにしたがって時間管理されている。これにより、表示制御コマンドデータについては、図8に示されるように、たとえば70μsの間に2バイトのデータが出力される。
【0245】
以上のように、表示コマンド出力処理においては、ポート出力要求に応じて、出力コマンドデータ格納領域に格納されているデータを1バイトずつ順次出力することにより、表示制御コマンドデータを出力する。
【0246】
次に、表示制御用CPU101により実行される制御について説明する。図34は、表示制御用CPU101により実行される表示制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0247】
まず、S301により、表示制御用CPU101の内蔵RAM、I/OポートおよびVDP103等をイニシャライズ(初期化)する処理がなされる。次に、S302に進み、表示制御信号INT(以下のフローチャート中ではINT信号と呼ぶ)による割込み(信号の立下がり)があったか否かの判断がなされる。S302により割込みがないと判断された場合は、割込みが待たれる。一方、S302により割込みがあったと判断された場合は、S303に進み、INT割込み処理が実行される。このINT割込み処理の内容については、図35を用いて後述する。その後、S304に進み、表示制御プロセス処理が実行される。この表示制御プロセス処理の内容については、図36〜図45を用いて後述する。S304の後、S302に戻り、次の割込みが待たれる。
【0248】
次に、前述したS303により実行されるINT割込み処理の内容を説明する。図35は、INT割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0249】
まず、S311により、コマンド受信中フラグがセット状態(ON状態)にされているか否かが確認される。ここで、コマンド受信中フラグは、表示制御コマンドデータの受信中を示すためのフラグであって、表示制御コマンドデータの第1バイトを受けたことに応じてセットされ、その続きの第2バイトを受けてコマンドデータを保存したことに応じてリセットされる。
【0250】
S311によりセット状態にされていると判断された場合は、第2バイトのデータの送出による割込みであると判断し、後述するS314に進む。一方、S311によりセット状態にされていないと判断された場合には、この割込は第1バイトのデータの送出による割込であると判断できる。そこで、この場合には、S312に進み、ポインタがクリアされる。ここで、ポインタとは、表示制御用CPU101が内蔵しているRAMの表示制御データ格納エリアにおける何バイト目に受信データを格納するかを指し示すためのものである。次に、S313に進み、コマンド受信中フラグをセットする処理がなされる。その後、S314に移行する。
【0251】
S314に進んだ場合は、表示制御信号INTがON状態(ローレベル状態)になっているか否かの判断がなされる。S314によりON状態になっていないと判断された場合は、割込みが待たれる。一方、S314によりON状態になっていると判断された場合は、S315に進み、ポインタが示す表示制御データ格納エリアに、現在受信している表示制御コマンドデータを格納し、保存する処理がなされる。次に、S316に進み、ポインタの値を「1」だけ加算更新する処理がなされる。
【0252】
次に、S317に進み、ポインタの値が2であるか否かが判断される。S317により2ではないと判断された場合には、このINT割込み処理が終了する。一方、S317により2であると判断された場合には、2バイトで構成される表示制御コマンドデータの受信が完了したことになるため、S318でコマンド受信完了フラグをセットする処理がなされた後、コマンド受信中フラグをリセットする処理がなされる。その後、このINT割込み処理が終了する。
【0253】
以上のような処理によって、2バイトのデータにより構成される表示制御コマンドデータが、表示制御基板80において受信される。
【0254】
図36は、前述した表示制御メイン処理における表示制御プロセス処理(S304)の処理内容を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS331〜S339のうちのいずれかの処理が行なわれる。各処理において、以下の処理が実行される。
【0255】
表示制御コマンド受信待ち処理(S331)においては、INT割込み処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンドデータを受信したか否かが確認される。全図柄変動開始処理(S332)においては、左,中,右図柄の全図柄の変動が開始する表示をさせる制御が行なわれる。図柄変動中処理(S333)においては、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度や変動方式(スクロール、差替え等の変動方式)の切換タイミングが制御されるとともに、変動時間の終了が監視される。また、左,中,右図柄を揺れ表示させる制御が行なわれる。全図柄変動停止処理(S334)においては、変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンドデータの受信に応じて、全図柄の変動を停止し最終停止図柄(確定図柄)を表示する制御が行なわれる。
【0256】
大当り表示処理(S335)においては、変動時間の終了後、前述した確変大当り表示または非確変大当り表示の制御が行なわれる。大入賞口開放開始処理(S336)においては、前述した大入賞口開放開始表示をする制御が行なわれる。大入賞口開放中処理(S337)においては、前述した大入賞口開放中表示をする制御が行なわれる。ラウンド間処理(S338)においては、前述したラウンド間表示をする制御が行なわれる。大当り終了処理(S339)においては、前述した大当り終了表示をする制御が行なわれる。
【0257】
次に、前述した表示制御プロセス処理を構成するサブルーチンの処理内容を説明する。まず、表示制御コマンド受信待ち処理(S331)の処理内容を説明する。図37は、表示制御コマンド受信待ち処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0258】
表示制御コマンド受信待ち処理においては、まず、S341により、表示制御コマンドデータを受信したか否かの判断がなされる。S341により受信していないと判断された場合は、この表示制御コマンド受信待ち処理が終了する。一方、S341により受信したと判断された場合は、S342に進み、受信したコマンドデータが変動開始コマンド(この場合、具体的には変動時間コマンド)であるか否かの判断がなされる。
【0259】
S342により変動開始コマンドであると判断された場合は、S343に進み、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、S343を経てこの表示制御コマンド受信待ち処理が終了した場合には、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS332の全図柄変動開始処理が実行されることになる。一方、S342により変動開始コマンドではないと判断された場合は、S344に進み、受信したコマンドデータがデモ画面切替コマンドであるか否かの判断がなされる。
【0260】
S344によりデモ画面切替コマンドであると判断された場合は、S345に進み、受信した表示制御コマンドデータの1〜2バイト目のデータにしたがってデモ画面を表示する処理がなされる。このように、表示制御コマンドデータにしたがって表示制御を行なう場合には、表示制御用CPU101から表示制御コマンドデータに応じて表示すべき内容を指示する指令がVDP103に与えられ、その指令に応じて、VDP103が指示された内容の画像データを作成し、その画像データを背景画像と合成して可変表示部9に画像を表示させる。以下における各種の表示制御についても同様の制御が行なわれることにより、可変表示部9に画像が表示される。
【0261】
S345の後、この表示制御コマンド受信待ち処理が終了する。一方、S344によりデモ画面切替コマンドではないと判断された場合、この段階で受けるデータははずれ画面切替コマンドであり、受信した表示制御コマンドデータの1〜2バイト目のデータにしたがってはずれ画面を表示する処理がなされる。S346の後、この表示制御コマンド受信待ち処理が終了する。このように、デモ画面切替コマンドまたははずれ画面切替コマンドを受信した場合には、プロセスフラグが更新されずに処理が終了するため、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、再び表示制御コマンド受信待ち処理が実行されることになる。
【0262】
次に、全図柄変動開始処理(S332)の処理内容を説明する。図38は、全図柄変動開始処理の処理内容を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理においては、まず、S351により、受信した表示制御コマンドデータの1〜2バイト目のデータにしたがって全図柄の変動を開始させる表示を行なう表示制御がなされる。その後、S352に進み、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理を示す値にセットする処理がなされ、この全図柄変動開始処理が終了する。これにより、この全図柄変動開始処理が終了した場合には、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS333の図柄変動中処理が実行されることになる。
【0263】
次に、図柄変動中処理(S333)の処理内容を説明する。図39は、図柄変動中処理の処理内容を示すフローチャートである。図柄変動中処理においては、まず、S361により、左停止図柄コマンド、右停止図柄コマンド、および、中停止図柄コマンドを受信したか否かの判断がなされる。S361により、コマンドの受信を待ってS362に進む。S362では、現在の可変表示の変動開始のきっかけとなった変動時間コマンドがはずれの場合のコマンド(表示結果がはずれとなる場合の変動時間コマンド)であるか否かが判断される。
【0264】
S362によりはずれのコマンドであると判断された場合は、後述するS365に進む。一方、S362によりはずれのコマンドではない、すなわち、大当りの場合のコマンドであると判断された場合は、S363に進み、左,中,右の各停止図柄コマンドにより示される左,中,右の予定停止図柄がすべて一致するか否かの判断がなされる。これにより、予定停止図柄が変動時間コマンドにより指定された大当りの場合の表示制御内容と対応して大当り図柄になっているか否かの判断がなされる。
【0265】
S363により一致していないと判断された場合は、S364に進み、予定停止図柄を大当りの場合の表示制御内容に対応させるために、左,中,右の予定停止図柄を一致させる補正をする処理がなされる。その後、後述するS367に進む。一方、S363により一致していると判断された場合は、予定停止図柄が大当りの場合の表示制御内容に対応しているので、そのまま後述するS367に進む。
【0266】
また、前述したS362によりはずれのコマンドであると判断されてS365に進んだ場合は、左,中,右の各停止図柄コマンドにより示される左,中,右の予定停止図柄が一致するか否かの判断がなされる。これにより、予定停止図柄が変動時間コマンドにより指定されたはずれの場合の表示制御内容と対応してはずれ図柄になっているか否かの判断がなされる。
【0267】
S365により一致していると判断された場合は、S366に進み、予定停止図柄をはずれの場合の表示制御内容に対応させるために、予定停止図柄の右図柄を1図柄だけずらしてはずれ図柄が発生するように補正をする処理がなされる。その後、後述するS367に進む。一方、S365により一致していると判断された場合は、予定停止図柄がはずれの場合の表示制御内容に対応しているので、そのままS367に進む。
【0268】
S367に進んだ場合は、現時点での左,中,右の予定停止図柄を表示制御用CPU101が内蔵しているRAMに記憶させる処理がなされる。次に、S368に進み、表示制御コマンドデータにより指定された変動パターンに基づいて左,中,右の図柄を表示制御する処理がなされる。具体的には、表示制御コマンドデータにより指定された変動時間と対応関係にある変動パターンを、制御データROM102に記憶された複数種類の変動パターンから選択的に読出し、その変動パターンを指定するデータをVDP103に与える。それに応じてVDP103が、前述したような画像の作成を行なって、指定された変動パターンにしたがった画像を可変表示部9のLCD表示器82に表示させる処理を行なう。これにより、表示制御コマンドデータに応じて、図16〜図18に示したような変動表示が行なわれる。このような変動表示においては、左,中,右図柄が一斉に可変開始された後、予め定められた時間の経過にしたがって、左図柄、右図柄、中図柄について順次表示結果が導出されて停止表示されていき、各図柄が揺れ動作に表示制御される。その変動中においては、変動時間コマンドがリーチ状態の種類を指定したコマンドである場合に、その指定に応じたリーチ状態を表示する演出表示が行なわれる。また、その変動中においては、変動時間コマンドがリーチ予告を指定したコマンドである場合に、その指定に応じてリーチ予告を表示する演出表示が行なわれる。このような表示制御コマンドデータに応じた変動パターンの制御内容は、制御データROM102に記憶された変動パターンのデータにより指定されている。
【0269】
また、変動中において、図16〜図18に示されるような差替え表示を行なう場合には、特別図柄を図柄の配列順序にしたがって順次出現表示させる差替え表示を行なうために、表示制御基板80側において、遊技制御基板31側から受けた停止図柄コマンドに基づいて、差替え表示用の特別図柄を設定し、特別図柄の表示結果を導出表示させる以前の段階で、出現表示させられる特別図柄を、設定された差替え表示用の特別図柄と差替える制御が行なわれる。このため、遊技制御基板側31側としては、特別図柄を順次出現表示させる変動表示を行なう場合に、最終的な停止図柄を示す停止図柄コマンドを出力するだけで済む。
【0270】
そして、変動パターンに基づく表示制御が終了すると、S369に進み、全図柄変動停止コマンドを受信したか否かの判断がなされる。
【0271】
S369により受信していないと判断された場合は、S370に進み、指定された変動パターンでの変動が終了した左,右,中の全図柄を揺れ動作させて待機状態にする表示制御が行なわれる。S370の後、S369に戻る。これにより、全図柄変動停止コマンドを受信するまで揺れ動作を継続させ、待機状態にする。一方、S369により受信したと判断された場合は、S371に進み、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動停止処理を示す値にセットする処理がなされ、この図柄変動中処理が終了する。これにより、この図柄変動中処理が終了した場合には、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS334の全図柄変動停止処理が実行されることになる。
【0272】
次に、全図柄変動停止処理(S334)の処理内容を説明する。図40は、全図柄変動停止処理の処理内容を示すフローチャートである。全図柄変動停止処理においては、まず、S371により、受信した表示制御コマンドデータ(全図柄停止コマンド)の1〜2バイト目のデータにしたがって全図柄の変動を停止させる表示を行なう表示制御がなされる。
【0273】
次に、S373に進み、大当りコマンドを受信したか否かの判断がなされる。S373により大当りコマンドを受信したと判断された場合は、大当りの発生が指令されているので、S375に進み、表示制御プロセスフラグの値を大当り表示処理を示す値にセットする処理がなされ、この全図柄変動停止処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS335の大当り表示処理が実行されることになる。一方、S373により大当りコマンドを受信していないと判断された場合は、大当りの発生が指令されておらず、はずれなので、S374に進み、表示制御プロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち処理を示す値にセットする処理がなされ、この全図柄変動停止処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが1つ進んでS331の表示制御コマンド受信待ち処理が実行されることになる。
【0274】
次に、大当り表示処理(S335)の処理内容を説明する。図41は、大当り表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0275】
大当り表示処理においては、まず、S381により、確変コマンドを受信したか否かの判断がなされる。S381により確変コマンドを受信したと判断された場合は、S382に進み、受信した表示制御コマンドデータ(確変大当りコマンド)の1〜2バイト目のデータにしたがって確変大当り状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、後述するS384に進む。一方、S381により確変コマンドを受信していないと判断された場合、すなわち、非確変コマンドを受信している場合は、S383に進み、受信した表示制御コマンドデータ(非確変大当りコマンド)の1〜2バイト目のデータにしたがって非確変大当り状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、S384に進む。
【0276】
S384に進んだ場合は、大入賞口開放開始コマンドの受信を待ってS385に進む。S385では、表示制御プロセスフラグの値を大入賞口開放開始処理を示す値にセットする処理がなされ、この大当り表示処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが1つ進んでS336の大入賞口開放開始処理が実行されることになる。
【0277】
次に、大入賞口開放開始処理(S336)の処理内容を説明する。図42は、大入賞口開放開始処理の処理内容を示すフローチャートである。大入賞口開放開始処理においては、まず、S391により、受信した表示制御コマンドデータ(大入賞口開放開始コマンド)の1〜2バイト目のデータにしたがって大入賞口開放開始状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、S392に進む。
【0278】
S392に進んだ場合は、大入賞口開放中コマンドの受信を待ってS393に進む。S393では、表示制御プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理を示す値にセットする処理がなされ、この大入賞口開放開始処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが1つ進んでS337の大入賞口開放中処理が実行されることになる。
【0279】
次に、ラウンド間処理(S338)の処理内容を説明する。図43は、ラウンド間処理の処理内容を示すフローチャートである。ラウンド間処理においては、まず、S401により、受信した表示制御コマンドデータ(ラウンド間コマンド)の1〜2バイト目のデータにしたがってラウンド間状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、S402に進む。
【0280】
S402に進んだ場合は、大入賞口開放中コマンドを受信を待ってS403に進む。S403では、表示制御プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理を示す値にセットする処理がなされ、このラウンド間処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが1つ戻ってS337の大入賞口開放中処理が実行されることになる。
【0281】
次に、大入賞口開放中処理(S337)の処理内容を説明する。図44は、大入賞口開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理においては、まず、S411により、受信した表示制御コマンドデータ(大入賞口開放中コマンド)の1〜2バイト目のデータにしたがって大入賞口開放中状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、S412に進む。
【0282】
S412に進んだ場合は、ラウンド間コマンドを受信したか否かの判断がなされる。S412によりラウンド間コマンドを受信したと判断した場合は、S413に進み、表示制御プロセスフラグの値をラウンド間処理を示す値にセットする処理がなされ、この大入賞口開放中処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが1つ進んでS338のラウンド間処理が実行されることになる。
【0283】
一方、S412によりラウンド間コマンドを受信していないと判断した場合は、S414に進み、大当り終了コマンドを受信したか否かの判断がなされる。S414により大当り終了コマンドを受信したと判断した場合は、S415に進み、表示制御プロセスフラグの値を大当り終了処理を示す値にセットする処理がなされ、この大入賞口開放中処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが2つ進んでS339の大当り終了処理が実行されることになる。一方、一方、S414により大当り終了コマンドを受信していないと判断した場合は、S412に戻り、ラウンド間コマンドまたは大当り終了コマンドの受信を待つ。
【0284】
次に、大当り終了処理(S336)の処理内容を説明する。図45は、大当り終了処理の処理内容を示すフローチャートである。大当り終了においては、まず、S421により、受信した表示制御コマンドデータの1〜2バイト目のデータにしたがって大当り終了状態に対応する表示を行なう表示制御がなされる。そして、S422に進み、変動開始コマンドを受信したか否かの判断がなされる。
【0285】
S422により受信したと判断された場合は、次の変動の開始が指令されているので、S423に進み、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理を示す値にセットする処理がなされ、この大当り終了処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、S332の全図柄変動開始処理が実行されることになる。一方、S423により受信していないと判断された場合は、次の変動の開始が指令されていないので、S424に進み、表示制御プロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち処理を示す値にセットする処理がなされ、この大当り終了処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、S331の表示制御コマンド受信待ち処理が実行されることになる。
【0286】
次に、以上に示した第1実施形態により得られる主な効果を列挙する。
図16等に示されるように、可変表示部9での特別図柄の変動開始時期において変動時間コマンドと停止図柄コマンドとを含む変動開始コマンドを遊技制御基板31側が出力すれば、図16および図39等に示されるように、その変動時間コマンドにより特定された変動時間内で、表示制御基板80側の制御によって可変表示が行なわれ、停止図柄コマンドにより特定された特別図柄の表示結果が導出表示させられる。そして、図16および図27等に示されるように、表示結果の確定時期に、遊技制御基板31側から全図柄停止コマンドが出力されると、図16および図39等に示されるように、導出表示された表示結果を確定させる表示制御が表示制御基板80側で行なわれる。このため、変動開始時期と表示結果の確定時期との間の期間において、遊技制御基板31側で変動表示内容を細かく指示する必要がなくなるので、遊技制御基板31側の可変表示制御に関する負担を軽減することができる。
【0287】
また、図16および図39等に示されるように、変動時間コマンドにより特定された変動時間内での変動表示における表示結果の導出時期と、変動時間コマンドにより特定された変動時間において表示結果を確定表示させる時期(具体的には全図柄停止コマンドによる表示結果の確定時期)との間に確定待ち時間が生じた場合でも、その期間中に特別図柄が揺れ動作による待機状態で変動表示させられるため、結果的に表示結果の確定は全図柄停止コマンドにより特定される変動時間の終了時期と同時期になる。このため、可変開始から表示結果が導出表示されるまでの実質的な期間の長さが異なる複数種類の変動表示を選択的に行なわせる場合に、変動時間の長さのデータが同一の変動時間コマンドを用いても、表示結果が導出表示されてから表示結果の確定時期までに揺れ動作での変動表示が行なわれることにより、それぞれの変動表示において違和感がない表示をさせることができる。これにより、実質的な変動時間の長さが異なる複数種類の変動パターン表示を1種類の変動時間の長さを特定するデータを用いて指令することができる。したがって、遊技制御基板31側において、表示制御コマンドデータに用いるデータの種類を従来よりも少なくすることができるので、可変表示制御のためにROM54およびRAM55等のメモリに記憶するデータ量を少なくすることが可能になる等、可変表示制御用の情報の取扱いに関し、遊技制御基板31側の負担を軽減することができる。
【0288】
また、図16〜図18に示すように、遊技制御基板31では、可変表示部9での変動時間内の可変開始時に、表示制御コマンドデータとして、少なくとも変動時間コマンドを出力すればよいため、可変開始時での遊技制御基板31側における表示制御コマンドデータの出力のために要する処理負担を軽減することができる。
【0289】
また、図16〜図18に示すように、変動時間コマンドを出力した後、当該変動時間コマンドにより特定された変動時間内において表示結果を導出表示させる前という幅広い時間帯における予め定められた時期において左,中,右停止図柄コマンドが出力されるため、左,中,右停止図柄コマンドの出力について、時期的な制限を受けにくいようにすることができる。
【0290】
また、図16〜図18に示すように、特別図柄の表示結果を確定表示させる時期に出力される全図柄変動停止コマンドに応じて特別図柄の表示結果を確定表示させる表示制御が行なわれるため、遊技制御基板31が直接的に指定したタイミングで表示結果を確定表示させることができる。
【0291】
また、図10等に示されるように、予め定められた複数種類の変動パターンの中から選択決定された一つの変動パターンが表示制御コマンドデータのうちの変動時間コマンドにより特定され、図39に示されるように、その変動時間コマンドにより特定された変動パターンにしたがう変動表示が表示制御基板80側の制御により行なわれるため、複数種類の変動パターンを変動時間の長さのデータが1種類の変動時間コマンドを用いて指令することができる。これにより、表示制御コマンドデータに用いるデータの種類を従来よりもより一層少なくすることができるので、可変表示制御のために記憶するデータ量をより一層少なくすることができる等、可変表示制御用の情報の取扱いに関し、遊技制御基板31側の負担をより一層軽減することができる。
【0292】
また、図16および図39等に示されるように、表示制御基板80の側で、変動時間コマンドにより特定された変動時間の長さに対応する一つの変動パターンが、制御データROM102に複数種類記憶された変動パターンのデータに基づいて選択的に決定され、その変動パターンにしたがって可変表示をさせる表示制御がさらに行なわれるため、遊技制御基板31側で可変表示中に表示制御コマンドデータを用いて変動パターンを細かく指示する必要がなくなる。これにより、遊技制御基板31側における表示制御コマンドデータの出力の面での処理負担を軽減することができる。
【0293】
また、図16〜図18等に示されるように、図柄の確定待ち期間中において特別図柄が順方向と逆方向とに交互に揺動する態様で揺れ動作表示させられるため、たとえ、特別図柄の表示結果が導出されていても、特別図柄の揺動によって、表示結果がまだ確定していない印象を遊技者に与えることができる。このため、このような特別図柄の識別情報の揺れ動作表示により、待機状態において表示結果が確定していないことを遊技者が容易に認識することができる。
【0294】
また、図16および図39に示されるように、表示制御基板80側が変動時間コマンドにしたがって待機状態での揺れ動作表示を行なっている最中であっても、全図柄停止コマンドを受けた場合にはそのコマンドに応じた表示結果の確定表示が優先的に行なわれる。このため、何らかの原因で遊技制御基板31側と表示制御基板80側との間において制御タイミングにずれが生じた場合でも、表示制御基板80側の制御タイミングを遊技制御基板31側におけるランプおよび音声等の制御タイミングに合わせることにより、そのような制御タイミングのずれを防ぐことができる。
【0295】
また、図5に示されるように、遊技制御基板31側と表示制御基板80側との間の情報の伝送が、遊技制御基板31側から表示制御基板80側への情報の一方向通信に基づいて行なわれるため、遊技制御基板31側から表示制御基板80側に不正な情報を入力させて遊技制御基板31(特に、基本回路53)の不正制御動作を行なわせる不正行為を極力防止することができる。
【0296】
また、図5等に示される出力バッファ571は、遊技制御基板31の内部から外部への情報の出力を許容するが遊技制御基板31の外部から内部への情報の入力を許容しない不可逆性を有する出力インタフェースであるため、遊技制御基板31側から表示制御基板80側への一方向通信が確実に行なわれる。これにより、遊技制御基板31の外部から内部に不正な情報を入力させて遊技制御基板31(特に、基本回路53)の不正制御動作を行なわせる不正行為を極力防止することができる。
【0297】
また、図7に示されるように、表示制御コマンドを出力するために、出力ポート572と出力レベル調整用の出力ドライバ580とが設けられているため、その回路構成に起因して、遊技制御基板31の外部から内部に情報をそのままの形態で入力させることが難しくなる。これにより、遊技制御基板31の外部から内部に不正な情報を入力させて遊技制御基板31(特に、基本回路53)の不正制御動作を行なわせる不正行為を極力防止することができる。
【0298】
また、図39に示されるように、変動時間コマンドにより特定された変動時間と、当該変動時間コマンドに伴って受けた停止図柄コマンドにより特定された表示結果とが予め定められた対応関係とならない場合に、表示制御基板80側において、当該表示結果が当該変動時間に対応する表示結果に補正され(S363〜S366参照)、導出される表示結果が補正される。このため、たとえば、大当り表示の演出表示が行なわれているにもかかわず、特別図柄の表示結果が大当り図柄になってしまった場合のように、変動時間と予め定められた対応関係にない表示結果が表示されることにより不自然な表示が行なわれるのを防ぐことができる。
【0299】
また、図16〜図18に示されるように、特別図柄を予め定められた順序にしたがって順次出現表示させる差替え表示を行なうために、表示制御基板80側において、遊技制御基板31側から受けた停止図柄コマンドに基づいて、差替え表示用の特別図柄を設定し、特別図柄の表示結果を導出表示させる以前の段階で、出現表示させられる特別図柄を、設定された差替え表示用の特別図柄と差替える制御が行なわれる。このため、遊技制御基板側31側としては、特別図柄を順次出現表示させる変動表示を行なう場合に、最終的な停止図柄を示す停止図柄コマンドを出力するだけで済む。これにより、遊技制御基板31側で変動表示中に表示制御コマンドデータを用いて変動パターンを細かく指示する必要がなくなる。これにより、遊技制御基板側31側における表示制御コマンドデータの出力の面での処理負担を軽減することができる。
【0300】
第2実施形態
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態においては、変動時間コマンドにより揺れ動作の時間も指定する例を説明する。この第2実施形態においては、第1実施形態との相違点を主に説明する。
【0301】
図46は、第2実施形態によるパチンコ遊技機1の制御に用いられる各種ランダムカウンタを示す図である。図46においては、ランダムカウンタの代表例として、乱数1から乱数8までの8のカウンタが示されている。
【0302】
乱数1〜乱数5は、図9を用いて前述した第1実施形態のものと同様のものである。乱数6〜10は、リーチ状態が発生する場合における予定停止図柄の右図柄と中図柄との図柄差(前述した図柄の配列上での図柄ポジションの差)に応じて、変動時間コマンドを選択するためのものである。この図柄差は、1図柄を1コマとして表わされ、右図柄の予定指定図柄の図柄ポジション番号を基準値「0」とみなし、その基準値となる図柄ポジション番号から番号が小さくなる方向が「−」で表わされ、番号が大きくなる方向が「+」で表わされる。
【0303】
乱数6は、前述した図柄差が−2コマ分である場合の変動時間決定用のランダムカウンタである。乱数7は、前述した図柄差が−1コマ分である場合の変動時間決定用のランダムカウンタである。乱数8は、前述した図柄差が+2コマ分である場合の変動時間決定用のランダムカウンタである。乱数9は、前述した図柄差が+1コマ分である場合の変動時間決定用のランダムカウンタである。乱数10は、前述した図柄差が0コマ分である場合、すなわち、大当りが発生する場合の変動時間決定用のランダムカウンタである。これら乱数6〜乱数10の各々は、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である30まで加算更新された後再度0から加算更新される。また、図柄差が−2コマ〜+2コマの範囲内に入らない場合は、変動時間についての選択の余地がなく、図柄差に対応して予め定められた変動時間が決定される。
【0304】
次に、第2実施形態による表示制御コマンドデータの具体例を説明する。図47は、第2実施形態による表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【0305】
図47においては、(a)にリーチ状態が発生しない場合の変動時間(特別図柄の変動時間を意味する)を指示するコマンド、(b)にノーマルリーチ状態が発生する場合の変動時間を指示するコマンド、(c)にロングリーチ状態またはコマ送りリーチ状態が発生する場合の変動時間を指示するコマンドがそれぞれ示されている。
【0306】
図47の(a)を参照して、データ値「8000H」により、リーチが発生しないはずれの場合の変動時間のデータであって、変動時間が10秒で、その時間のうちの揺れ動作が3秒であることが指定される。
【0307】
図47の(b)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「81H」により、ノーマルリーチが発生する場合の変動時間のデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、変動時間の長さの種類と、リーチの種類(ロングリーチ、コマ送りリーチの別)と、揺れ動作時間の長さの種類とが指定される。
【0308】
図47の(c)を参照して、1バイト目のデータCMD1の値「82H」により、ロングリーチまたはコマ送りリーチが発生する場合の変動時間のデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータCMD2の値により、変動時間の長さの種類と、リーチの種類(ノーマルリーチ、ロングリーチ、コマ送りリーチの別)と、揺れ動作時間の長さの種類とが指定される。
【0309】
以上に示したコマンドにおいて、変動時間の長さは、図柄差の1コマ分が0.5秒に相当し、コマ数分に対応する時間に設定されている。(b)および(c)に示されるコマンドは、前述した図柄差に対応して選択される。具体的に、図柄差が「−5」の場合は、8100Hのコマンドが固定的に決定される。また、図柄差が「+2」の場合は、8109Hのコマンドまたは8203Hのコマンドが選択的に決定される。この例では、「−2」〜「+2」の図柄差については、複数種類のコマンドが設けられているため、前述したように乱数6〜乱数10を用いてコマンドを選択する必要があるのである。一方、「−3」,「+3」,「−4」,「+4」,「−5」,「+5」の図柄差については、それぞれについて1種類しかコマンドが設けられていないため、図柄差に基づいて、コマンドが固定的に決まる。また。この例では、揺れ動作時間の長さが0秒の場合が大当りの動作となっている。したがって、表示制御用CPU101では、揺れ動作時間の長さが0秒であるか否かを判別することにより、大当りの発生が事前決定されているかはずれの発生が事前決定されているかを認識することが可能である。
【0310】
次に、第2実施形態による図柄変動設定処理の処理内容を説明する。図48は、第2実施形態による図柄変動設定処理の処理内容を示すフローチャートである。この図柄変動設定処理は、前述した第1実施形態の図25に示される図柄変動設定処理と置換えられるものであり、基本回路53により実行される。
【0311】
図柄変動設定処理においては、まず、S501により、変動時間(リーチ有り)フラグがON状態であるか否かの判断がなされる。S501によりフラグがON状態ではないと判断された場合は、S511に進み、リーチが発生しない場合の変動時間のコマンド(8000H)を決定する処理がなされた後、後述するS514に進む。一方、S501によりフラグがON状態ではないと判断された場合は、S502に進み、予定停止図柄について、右図柄と中図柄との図柄差が−2であるか否かの判断がなされる。
【0312】
S502により図柄差が−2であると判断された場合は、S503に進み、図46の乱数6の値を抽出し、その抽出値に基づいて変動時間のコマンド(8103Hまたは8200H)を決定する処理がなされる。その後、S514に進む。一方、S502により図柄差が−2ではないと判断された場合は、S504に進み、予定停止図柄について、右図柄と中図柄との図柄差が−1であるか否かの判断がなされる。
【0313】
S504により図柄差が−1であると判断された場合は、S505に進み、図46の乱数7の値を抽出し、その抽出値に基づいて変動時間のコマンド(8104H、8105H、または8205H)を決定する処理がなされる。その後、S514に進む。一方、S505により図柄差が−1ではないと判断された場合は、S506に進み、予定停止図柄について、右図柄と中図柄との図柄差が+2であるか否かの判断がなされる。
【0314】
S506により図柄差が+2であると判断された場合は、S507に進み、図46の乱数8の値を抽出し、その抽出値に基づいて変動時間のコマンド(8109Hまたは8203H)を決定する処理がなされる。その後、S514に進む。一方、S506により図柄差が+2ではないと判断された場合は、S509に進み、予定停止図柄について、右図柄と中図柄との図柄差が+1であるか否かの判断がなされる。
【0315】
S509により図柄差が+1であると判断された場合は、S512に進み、図46の乱数9の値を抽出し、その抽出値に基づいて変動時間のコマンド(810AHまたは8204H)を決定する処理がなされる。その後、S514に進む。一方、S509により図柄差が+1ではないと判断された場合は、S511に進み、予定停止図柄について、右図柄と中図柄との図柄差が0であるか否かの判断がなされる。
【0316】
S511により図柄差が0であると判断された場合は、S514に進み、図46の乱数10の値を抽出し、その抽出値に基づいて変動時間のコマンド(8105H、8202H、または8206H)を決定する処理がなされる。その後、S514に進む。一方、S511により図柄差が0ではないと判断された場合は、S513に進み、予定停止図柄の右図柄と中図柄との図柄差(−3,+3,−4,+4,−5,+5)に対応関係にある変動時間のコマンド(図47参照)を決定する処理がなされる。その後、S514に進む。
【0317】
S514に進んだ場合は、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理を示す値にセットする処理がなされ、この図柄変動設定処理が終了する。この場合は、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、S104の全図柄変動開始処理が実行されることになる。
【0318】
次に、第2実施形態による図柄変動中処理の処理内容を説明する。図49は、第2実施形態による図柄変動中処理の処理内容を示すフローチャートである。この図柄変動中処理は、前述した第1実施形態の図39に示される図柄変動中処理と置換えられるものであり、表示制御用CPU101により実行される。
【0319】
この図柄変動中処理が図39に示される図柄変動中処理と異なるのは、S530のステップである。S529により全図柄変動停止コマンドを受信していないと判断された場合に、S530に進む。S530では、受信した変動時間コマンドにより指定される揺れ動作時間のデータに基づいて、指定された変動パターンでの変動が終了した左,右,中の全図柄を揺れ動作させて待機状態にする表示制御が行なわれる。S530の後、S529に戻る。これにより、全図柄変動停止コマンドを受信するまで揺れ動作を継続させ、待機状態にする。一方、S529により全図柄変動停止コマンドを受信したと判断された場合は、S531に進み、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動停止処理を示す値にセットする処理がなされ、この図柄変動中処理が終了することになる。
【0320】
以上に示した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態により得られる効果に加えて次のような効果を得ることができる。図47および図48に示されるように、リーチ表示状態が表示される場合において、最終段階で導出表示される特別図柄(中図柄)と、最終段階よりも前の段階で導出表示される特別図柄(たとえば右図柄)との図柄差に基づいて揺れ動作の期間の長さが決定されるため、その図柄差に応じて特別図柄の揺れ動作期間の長さを規定することができる。これにより、図柄差が大きい場合等において不要に長い期間揺れ動作をさせないようにして、遊技者が違和感を感じないようにすることができる。また、変動時間コマンドのデータにより特定される揺れ動作期間に基づいて表示制御基板80が特別図柄を揺れ動作で表示させるため、表示制御基板80が、変動時間コマンドに基づいて揺れ動作期間を予め把握することが可能になるので、待機状態での可変表示制御が行ないやすくなる。
【0321】
第3実施形態
次に、第3実施形態を説明する。この第3実施形態においては、第1実施形態との相違点を主に説明する。
【0322】
図50は、第3実施形態によるパチンコ遊技機1の制御に用いられる各種ランダムカウンタを示す図である。図50においては、ランダムカウンタの代表例として、乱数1から乱数10までの10のカウンタが示されている。
【0323】
乱数1〜乱数5は、図9を用いて前述した第1実施形態のものと同様のものである。乱数6は、リーチ状態が発生しない場合における特別図柄の変動時間を決定するための変動時間(リーチなし)判定用ランダムカウンタであり、前述した乱数1等と同様に、2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である5まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数6がとり得る値のそれぞれに対応して10秒または15秒の変動時間の種類が予め定められており、抽出値に対応する変動時間が変動時間コマンドの選択のために用いられる。乱数7は、リーチ状態が発生するが、はずれになる場合における特別図柄の変動時間を決定するための変動時間(リーチ有りはずれ)決定用ランダムカウンタであり、前述した2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である20まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数7がとり得る値のそれぞれに対応して15秒、30秒または45秒の変動時間の種類が予め定められており、抽出値に対応する変動時間が変動時間コマンドの選択のために用いられる。乱数8は、リーチ状態が発生して大当りが発生する場合における特別図柄の変動時間を決定するための変動時間(リーチ有り当り)決定用ランダムカウンタであり、前述した2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である20まで加算更新された後再度0から加算更新される。この乱数8がとり得る値のそれぞれに対応して15秒、30秒、45秒または60秒の変動時間の種類が予め定められており、抽出値に対応する変動時間が変動時間コマンドの選択のために用いられる。
【0324】
次に、第3実施形態による表示制御コマンドデータの具体例を説明する。図51は、第3実施形態による表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【0325】
図51においては、(a)により、基本回路53側で決定される変動時間(特別図柄の変動時間を意味する)を指示するコマンドが示され、(b)により、(a)に示されたコマンドとそのコマンドに対応して表示制御用CPU101側で決定される表示内容との関係が示されている。
【0326】
図51の(a)を参照して、「8000H」のコマンドデータにより、10秒の変動時間の長さが指定される。この変動時間は、リーチの発生を伴わないはずれの場合に選択的に決定される。「8001H」のコマンドデータにより、15秒の変動時間の長さが指定される。この変動時間は、リーチの発生を伴わないはずれの場合またはノーマルリーチの場合に決定される。「8002H」のコマンドデータにより、30秒の変動時間の長さが指定される。この変動時間は、はずれになるノーマルリーチの場合またはコマ送りリーチの場合に決定される。「8003H」のコマンドデータにより、45秒の変動時間の長さが指定される。この変動時間は、はずれになるコマ送りリーチの場合またはロングリーチの場合に決定される。「8004H」のコマンドデータにより、60秒の変動時間の長さが指定される。この変動時間は、全回転リーチ(当り)の場合に決定される。ここで、全図柄回転リーチとは、リーチ状態を維持しつつ全図柄がスクロール回転する表示をいう。
【0327】
図51の(b)を参照して、「8000H」〜「8004H」が表示制御用CPU101側で受信された場合に、各コマンドに対応して、以下のような表示内容の決定が行なわれる。
【0328】
「8000H」のコマンドデータが受信された場合は、停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄≠右図柄≠中図柄となり、リーチの発生を伴わないはずれが表示内容として決定される。
【0329】
「8001H」のコマンドデータが受信されれば、次のような決定が行なわれる。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄≠右図柄≠中図柄の場合に、リーチの発生を伴わないはずれが表示内容として決定される。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄≠中図柄の場合に、はずれになるノーマルリーチが表示内容として決定される。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄=中図柄の場合に、大当りになるノーマルリーチが表示内容として決定される。
【0330】
「8002H」のコマンドデータが受信されれば、次のような決定が行なわれる。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄≠中図柄の場合に、はずれになるノーマルリーチまたはコマ送りリーチが表示内容として決定される。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄=中図柄の場合に、大当りになるコマ送りリーチが表示内容として決定される。
【0331】
「8003H」のコマンドデータが受信されれば、次のような決定が行なわれる。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄≠中図柄の場合に、はずれになるコマ送りリーチまたはロングリーチが表示内容として決定される。停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄=中図柄の場合に、大当りになるロングリーチが表示内容として決定される。
【0332】
「8004H」のコマンドデータが受信された場合は、停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=右図柄=中図柄となり、大当りになる全回転リーチが表示内容として決定される。
【0333】
次に、第3実施形態による停止図柄設定処理の処理内容を説明する。図52は、第3実施形態による停止図柄設定処理の処理内容を示すフローチャートである。この停止図柄設定処理は、前述した第1実施形態の図24に示される停止図柄設定処理と置換えられるものであり、基本回路53により実行される。
【0334】
まず、S601により、はずれフラグ(図23参照)がON状態であるか否かの判断がなされる。S601によりはずれフラグがON状態ではないと判断された場合は、S611に進み、変動時間(リーチ有り当り)フラグをON状態にセットする処理がなされた後、後述するS610に進む。ここで、変動時間(リーチ有り当り)フラグとは、大当りとなるリーチ状態が発生する場合の変動時間を決定する旨を示すフラグである。
【0335】
一方、S601によりはずれフラグがON状態であると判断された場合は、S602〜S605により、図24に示すS162〜S165と同様の処理が実行され、前述したようなはずれ図柄の決定および停止図柄の比較(左図柄と右図柄との比較)が行なわれる。
【0336】
そして、S606により、比較された左図柄と右図柄とが一致するか否かの判断がなされる。S606により図柄が一致しないと判断された場合は、後述するS608に進む。一方、S606により図柄が一致しないと判断された場合は、リーチ状態が発生する場合であり、S607に進み、変動時間(リーチ有りはずれ)フラグをON状態にセットする処理がなされる。ここで、変動時間(リーチ有りはずれ)フラグとは、はずれとなるリーチ状態が発生する場合の変動時間を決定する旨を示すフラグである。S607の後、後述するS609に進む。
【0337】
また、S606により図柄が一致しないと判断されてS608に進んだ場合は、変動時間(リーチなし)フラグをON状態にセットする処理がなされる。ここで、変動時間(リーチなし)フラグとは、リーチ状態が発生せずにはずれとなるする場合の変動時間を決定する旨を示すフラグである。S608の後、S609に進む。
【0338】
S609に進んだ場合は、はずれフラグをOFF状態にリセットする処理がなされる。その後、S610に進み、特別図柄プロセスフラグの値を図柄変動設定処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この停止図柄設定処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS103の図柄変動設定処理が実行されることになる。S610の後、この停止図柄設定処理が終了する。
【0339】
以上に示した停止図柄設定処理においては、大当り判定用乱数により大当りの発生が決定されたことに応じて、リーチ状態の発生を伴う大当りを発生させる旨が決定され、また、この停止図柄設定処理においては、はずれの場合における特別図柄の予定停止図柄がランダムに決定されるとともに、その決定され予定停止図柄に基づいて、リーチ状態の発生を伴うはずれにするかリーチ状態の発生を伴わないはずれにするかが選択的に決定される。
【0340】
次に、第3実施形態による図柄変動設定処理の処理内容を説明する。図53は、第3実施形態による図柄変動設定処理の処理内容を示すフローチャートである。この図柄変動設定処理は、前述した第1実施形態の図25に示される図柄変動設定処理と置換えられるものであり、基本回路53により実行される。
【0341】
まず、S621により、変動時間(リーチ有り)フラグがON状態であるか否かの判断がなされる。この場合の変動時間(リーチ有り)フラグには、前述した変動時間(リーチ有り当り)フラグと、変動時間(リーチ有りはずれ)フラグとの両方が含まれる。S621により変動時間(リーチ有り)フラグがON状態ではないと判断された場合は、S622に進み、変動時間(リーチなし)決定用乱数(乱数6)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、変動時間を10秒または15秒(図51参照)に選択的に決定する処理がなされた後、後述するS626に進む。これにより、変動時間の長さがランダムに決定される。一方、S621によりフラグがON状態であると判断された場合は、大当りの発生が決定されているか否かの判断がなされる。具体的には、S621において判断の対象となったフラグがリーチ有り当りのフラグであるか否かにより判断される。
【0342】
S623により、大当りの発生が決定されていないと判断された場合は、S624に進み、変動時間(リーチ有りはずれ)決定用乱数(乱数7)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、変動時間の長さを15秒、30秒、または45秒(図51参照)に選択的に決定する処理がなされる。これにより、変動時間の長さがランダムに決定される。その後、後述するS626に進む。
【0343】
一方、S623により、大当りの発生が決定されていると判断された場合は、S624に進み、変動時間(リーチ有り当り)決定用乱数(乱数8)の値を抽出し、その抽出値に基づいて、変動時間の長さを15秒、30秒、45秒または60秒(図51参照)に選択的に決定する処理がなされる。これにより、変動時間の長さがランダムに決定される。その後、S626に進む。
【0344】
S626に進んだ場合は、特別図柄プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理を示す値にセットする処理がなされる。これにより、この図柄変動設定処理が終了した場合には、次回の特別図柄プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS104の全図柄変動開始処理が実行されることになる。S626の後、この全図柄変動設定処理が終了する。
【0345】
このような全図柄変動設定処理においては、リーチ動作の発生の有無および大当りの発生の有無に関連して、変動時間の長さがそれぞれランダムに決定される。
【0346】
次に、第3実施形態による図柄変動中処理の処理内容を説明する。図54は、第3実施形態による図柄変動中処理の処理内容を示すフローチャートである。この図柄変動中処理は、前述した第1実施形態の図39に示される図柄変動中処理と置換えられるものであり、表示制御用CPU101により実行される。
【0347】
この図柄変動中処理においては、まず、S631により、左停止図柄コマンド、右停止図柄コマンド、および、中停止図柄コマンドを受信したか否かの判断がなされる。S631により、コマンドの受信を待ってS632に進む。S632では、受信した停止図柄コマンドにより示される予定停止図柄が左図柄=中図柄=右図柄であるか否かの判断がなされる。
【0348】
S632により、左図柄=中図柄=右図柄であると判断された場合は、大当りが発生する場合であり、S633に進み、受信した図柄変動時間コマンド(8001H〜8004Hのうちのいずれかである)に基づいて、対応する大当りリーチ演出表示を表示内容として決定する処理がなされる。具体的には、受信したコマンドに対応して予め定められた表示内容(図51参照)のうち、左図柄=中図柄=右図柄の場合に該当する表示内容が選択的に決定されるのである。たとえば、8001Hのコマンドを受信した場合には、大当りが発生するノーマルリーチの演出表示が表示内容として決定される。S632の後、後述するS637に進む。
【0349】
一方、S632により左図柄=右図柄=中図柄ではないと判断された場合は、大当りが発生しない場合であり、S634に進み、左図柄=右図柄≠中図柄であるか否かの判断がなされる。すなわち、リーチ状態が発生するか否かが判断される。
【0350】
S634により左図柄=右図柄≠中図柄であると判断された場合、すなわち、リーチ状態が発生する場合は、S635に進み、受信した図柄変動時間コマンド(8001H〜8003Hのうちのいずれかである)に基づいて、対応するリーチ演出表示を表示内容として決定する処理がなされる。具体的には、受信したコマンドに対応して予め定められた表示内容(図51参照)のうち、左図柄=中図柄≠右図柄の場合に該当する表示内容が選択的に決定されるのである。この場合、たとえば、表示内容が1種類のみ設定されている8001Hのコマンドを受信した場合には、はずれとなるノーマルリーチの演出表示が表示内容としてそのまま決定され、表示内容が複数種類設定されている8002H,8003Hのコマンドを受信した場合には、はずれとなるノーマルリーチの演出表示が、所定の乱数を用いて選択的に決定される。この場合、乱数がとり得る値のそれぞれについて選択するコマンドが予め定められており、乱数の抽出値に応じてどちらのコマンドを選択するかが決定される。S635の後、後述するS637に進む。
【0351】
一方、S634により左図柄=中図柄≠右図柄ではないと判断された場合、すなわち、リーチ状態が発生しない場合は、S636に進み、受信した図柄変動時間コマンド(8000H,8001Hのうちのいずれかである)に基づいて、対応するリーチが発生せずにはずれとなる演出表示を表示内容として決定する処理がなされる。具体的には、受信したコマンドに対応して予め定められた表示内容(図51参照)のうち、左図柄≠中図柄≠右図柄の場合に該当する表示内容が選択的に決定されるのである。たとえば、8001Hのコマンドを受信した場合には、リーチ状態が生じずにはずれとなる演出表示が表示内容として決定される。S636の後、S637に進む。
【0352】
S637に進んだ場合は、現時点での予定停止図柄を表示制御用CPU101が内蔵しているRAMに記憶させる処理がなされる。次に、S638に進み、前述したS368と同様に、表示制御コマンドデータにより指定された変動パターンに基づいて左,中,右の図柄を表示制御する処理がなされる。そして、変動パターンに基づく表示制御が終了すると、S369に進み、全図柄変動停止コマンドを受信したか否かの判断がなされる。
【0353】
S639により受信していないと判断された場合は、S641に進み、指定された変動パターンでの変動が終了した左,右,中の全図柄を揺れ動作させて待機状態にする表示制御が行なわれる。S641の後、S639に戻る。これにより、全図柄変動停止コマンドを受信するまで揺れ動作を継続させ、待機状態にする。一方、S639により受信したと判断された場合は、S640に進み、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動停止処理を示す値にセットする処理がなされ、この図柄変動中処理が終了する。これにより、この図柄変動中処理が終了した場合には、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、プロセスが1つ進んでS334の全図柄変動停止処理が実行されることになる。
【0354】
この第3実施形態によれば、前述した他の実施の形態により得られる効果に加えて、次のような効果を得ることができる。図51および図53に示されるように、変動時間コマンドにより特定された変動時間の長さに対応して、表示制御基板80の側で、制御データROM102に複数種類記憶された変動パターンのデータに基づき、乱数を用いた決定方法等を用いて変動パターンが自由に選択的決定され、その変動パターンにしたがって可変表示をさせる表示制御がさらに行なわれる。このため、遊技制御基板31側で可変表示中に表示制御コマンドデータを用いて変動パターンを細かく指示する必要がなくなる。これにより、遊技制御基板31側における表示制御コマンドデータの出力の面での処理負担を軽減することができるとともに、遊技制御基板31側における制御の自由度を高めることができる。
【0355】
第4実施形態
次に、第3実施形態について説明する。この第4実施形態では、大当りであるか否かおよび大当りが確変大当りであるか否かを表示制御用CPU101側で判断し、その判断に基づいて、確変大当りの表示等の各種表示をする制御を行なう例を説明する。この第4実施形態においては、第1実施形態との相違点を主に説明する。
【0356】
図55は、第4実施形態による大当り表示処理の処理内容を示すフローチャートである。この大当り表示処理は、前述した図28の大当り表示処理と置換えられるものであり、表示制御用CPU101により実行される。
【0357】
この大当り表示処理においては、まず、S701により、S701により、左停止図柄コマンド、右停止図柄コマンド、および、中停止図柄コマンドを受信したか否かの判断がなされる。S701により、コマンドの受信を待ってS702に進む。S702では、左,中,右の予定停止図柄がすべて一致するか否かの判断がなされる。これにより、予定停止図柄が変動時間コマンドにより指定された大当りの場合の表示制御内容と対応して大当り図柄になっているか否かの判断がなされる。
【0358】
この第4実施形態の場合には、遊技制御基板31側は、大当りを発生させる場合であっても、大当りコマンドおよび確変大当りコマンドまたは非確変大当りコマンドを表示制御コマンドデータとして表示制御用CPU101に伝送しない。これに対し、表示制御基板80側では、S702により大当りが発生するか否かを独自に判断するのである。S702により一致していないと判断された場合は、大当りの発生が指定されていない場合であり、この大当り表示処理が終了する。一方、S702により一致していると判断された場合は、大当りの発生が指定されている場合であり、S703に進み、予定停止図柄が確変図柄であるか否かの判断がなされる。このように、予定停止図柄の組合せをチェックすることにより、確変状態が発生するか否かを独自に判断するのである。
【0359】
S703により確変図柄であると判断された場合は、確変大当りが発生する場合であり、S704に進み、予め定められた確変大当り表示用のデータにしたがって確変大当り状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、後述するS706に進む。一方、S703により確変図柄ではないと判断された場合は、確変大当りの発生が指定されていない非可変大当りの場合であり、S705に進み、予め定められた非確変大当り表示用のデータにしたがって非確変大当り状態に対応する表示を行なう制御がなされる。その後、S706に進む。
【0360】
S706に進んだ場合は、大入賞口開放開始コマンドの受信を待ってS707に進む。S707では、表示制御プロセスフラグの値を大入賞口開放開始処理を示す値にセットする処理がなされ、この大当り表示処理が終了する。この場合は、次回の表示制御プロセス処理の実行時に、前述したプロセスが1つ進んでS707の大入賞口開放開始処理が実行されることになる。
【0361】
この第4実施形態においては、前述した他の実施の形態により得られる効果に加えて、次のような効果を得ることができる。確変状態が生じるか否に応じて確変状態における可変表示部9の変動パターンを異ならせる場合に、表示制御基板80側において、遊技制御基板31側から受けた停止図柄コマンドに基づき、確変大当り表示をするか、非確変大当り表示をするかが選択され、その選択された表示パターンにしたがって、大当り表示が実行される。このため、遊技制御基板31側としては、確変状態の発生の有無に応じた大当り状態表示を行なう場合に、大当り状態での表示内容を指示する表示制御コマンドデータの出力を要さず、停止図柄コマンドを出力するだけで済む。これにより、遊技制御基板31側で表示結果に基づいて表示パターンを指示する必要がなくなる。これにより、遊技制御基板31側における可変表示制御用の情報の取扱いに関し、遊技制御基板31の負担をより一層軽減することができる。
【0362】
次に、以上説明した実施の形態における変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、パチンコ遊技機が遊技者がパチンコ玉を直接手にすることが可能な遊技機である場合を説明したが、これに限らず、前述したパチンコ遊技機は、その内部に封入されたパチンコ玉が循環して遊技に使用されるタイプの玉封入式のパチンコ遊技機等のその他の遊技機にも適用可能である。
【0363】
(2) 前述した実施の形態においては、パチンコ遊技機が遊技者がパチンコ玉を直接手にすることが可能な遊技機である場合を説明したが、これに限らず、遊技領域の構造物およびパチンコ玉等のパチンコ遊技機に関連する物が画像により表示され、その表示された画像により遊技を行なうことが可能な画像式の遊技機等のその他の遊技機にも適用可能である。
【0364】
(3) 前述した実施の形態においては、可変表示部9が、LCD(液晶表示装置)構成された例を示した。しかし、これに限らず、可変表示部9は、たとえばCRT、ドットマトリクス、LED,エレクトロルミネッセンス、7セグメントLED、蛍光表示管等のその他の表示装置により構成されてもよい。
【0365】
(4) 前述した図16および図39に示されるように、表示制御基板80側では、可変表示部9の表示制御の際において特別図柄の表示結果を導出表示させる時期と確定表示させる時期との間に確定待ち期間(たとえば図16の揺れ動作期間)が生じた場合に、当該確定待ち期間中に特別図柄を揺れ動作状態にすることにより待機状態にする制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、確定待ち期間における特別図柄の表示態様は、前述した揺れ動作状態に限られるものではない。すなわち、確定待ち期間における特別図柄は、遊技者が違和感を持たない表示態様であって、表示結果が未だ確定していない状態である旨を示すことが可能な表示状態であれば、どのような表示態様での待機状態であってもよい。
【0366】
(5) 前述した実施の形態では、変動時間コマンドを表示制御基板80側が取込んだことに応じて特別図柄の変動を開始させる例を示した。しかし、これに限らず、変動時間コマンドの後に出力される左,中,右の停止図柄コマンドをすべて取込んだことに応じて特別図柄の変動を開始させる制御を行なうようにしてもよい。
【0367】
(6) 前述した実施の形態では、合計8バイトのコマンドデータにより変動時間コマンドおよび左,中,右の停止図柄コマンドを出力する例を示した。しかし、これに限らず、2バイトのデータ中に、変動時間コマンドおよび左,中,右の停止図柄コマンドのすべてを含ませたコマンドデータを出力するようにしてもよい。なお、このようなコマンドデータのデータ長は、これら8バイト、2バイトに限定されるものではない。すなわち、このようなコマンドデータのデータ長は、出力するコマンドのデータ数量および種類等のコマンド内容に応じて変わるものである。
【0368】
(7) 前述した実施の形態では、遊技制御基板31側が変動時間コマンドおよび左,中,右の停止図柄コマンドを出力することにより変動表示を行なわせる例を示した。しかし、これに限らず、遊技制御基板31側が変動時間コマンドと、当りはずれコマンドと、最終停止図柄コマンド(この実施形態の例では中図柄)とを出力し、表示制御基板80側が当りはずれコマンドの内容に応じ、最終停止図柄コマンドに基づいてその他の停止図柄(この実施形態の例では左,中図柄)を選択決定するようにしてもよい。また、変動時間コマンドと当りはずれコマンド(大当りかはずれかを示すコマンド)とのみを遊技制御基板31側が出力することに基づいて変動表示を行なわせるようにしてもよい。その場合の停止図柄は、表示制御基板80側が選択決定するようにすればよい。
【0369】
(8) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0370】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図1等に示されたパチンコ遊技機1により、複数種類の識別情報(特別図柄)を可変表示可能な可変表示装置(可変表示装置8の可変表示部9)を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様(大当り図柄)になった場合に、遊技者に有利な状態(たとえば大当り状態)に制御可能な遊技機が構成されている。図4に示された遊技制御基板31、より詳しくは基本回路53により、前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報(表示制御コマンドデータ)を出力する遊技制御手段が構成されている。図5に示された表示制御基板80、より詳しくは表示制御用CPU101により、前記遊技制御手段から出力された指令情報を受け、当該指令情報にしたがって前記可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段が構成されている。前記遊技制御手段は、表示結果決定手段、期間決定手段、および、指令情報出力手段を含む。図23に示されたS146および図24に示されたS162〜S164により、前記可変表示装置での可変表示における表示結果の少なくとも一部を事前に決定する表示結果決定手段が構成されている。図25に示されたS182およびS183により、前記可変表示装置における可変開始から導出表示された表示結果の確定表示に至るまでに要する可変表示期間の長さ(変動時間)を決定する期間決定手段が構成されている。図7に示された基本回路53、詳しくは、CPU56、出力バッファ571、出力ポート572、および、出力ドライバ580により、前記可変表示装置での可変開始時期において、前記期間決定手段により決定された可変表示期間の長さを特定可能な可変表示期間情報(変動時間コマンド)と前記表示結果決定手段により決定された表示結果を特定可能な表示結果情報(左,中,右停止図柄コマンド)とを含む前記指令情報を出力することが可能な指令情報出力手段が構成されている。図16および図39に示されるように、前記可変表示制御手段は、前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間内において前記識別情報の可変表示を行なって前記表示結果情報により特定された表示結果(予定停止図柄)を導出表示(確定、未確定にかかわらず導出されている表示状態)させるとともに、当該表示制御の際において表示結果を導出表示させる時期と前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間において表示結果を確定表示させる時期との間に確定待ち期間(たとえば図16の揺れ動作期間)が生じた場合に、当該確定待ち期間中に前記識別情報を所定の待機状態(揺れ動作状態)で可変表示させる表示制御を行なう。
【0371】
(2) 図16〜図18に示されるように、前記指令情報出力手段は、前記可変表示装置での可変表示期間内の可変開始時に、前記指令情報として少なくとも前記可変表示期間情報を出力する。
【0372】
(3) 図16〜図18に示されるように、前記指令情報出力手段は、前記可変表示期間情報を出力した後、当該可変表示期間情報により特定された可変表示期間内において表示結果を導出表示させる前の予め定められた時期において、前記表示結果情報を出力する。
【0373】
(4) 図16〜図18に示されるように、前記指令情報出力手段は、前記期間決定手段により決定された可変表示期間における前記表示結果を確定表示させる時期において、導出された表示結果を確定表示させる旨を特定可能な確定情報(全図柄停止コマンド)を前記指令情報としてさらに出力することが可能である。図16〜図18に示されるように、前記可変表示制御手段は、前記確定情報に応じて、表示結果を確定表示させる表示制御をさらに行なう。
【0374】
(5) 図25に示されたS182およびS183により、前記遊技制御手段に含まれ、可変表示期間の長さに対応して予め定められた複数種類の可変表示パターンの中から一つの可変表示パターンを選択的に決定する(S182およびS183の場合は、変動時間が決めることにより変動パターンも決まる)可変表示パターン決定手段が構成されている(図10の(a),(b)参照)。図10に示されるように、前記指令情報出力手段から前記可変開始時期において出力される前記可変表示期間情報は、前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターン(たとえばリーチの種類および予告等)をさらに特定可能である。図39(より詳しくはS368)に示されるように、前記可変表示制御手段は、前記可変表示期間情報により特定された可変表示パターンにしたがって、前記可変表示装置での可変開始から表示結果の導出までの可変表示をさせる表示制御をさらに行なう。
【0375】
(6) 図5に示された制御データROM102により、前記可変表示期間情報により特定可能な複数種類の可変表示期間の長さの各々に対応して予め定められた複数種類の可変表示パターン(変動パターン)を記憶する可変表示パターン記憶手段が構成されている。図39のS368に示されるように、前記可変表示制御手段は、可変表示パターン記憶手段の記憶情報に基づいて、前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間の長さに対応する一つの可変表示パターンを選択的に決定し、決定した可変表示パターンにしたがって、前記可変表示装置での可変開始から表示結果の導出までの可変表示をさせる表示制御をさらに行なう。
【0376】
(7) 図16〜図18に示されるように、前記可変表示制御手段は、前記確定待ち期間中において前記識別情報を所定の待機状態で可変表示させる場合に、導出された識別情報を予め定められた順方向と逆方向とに交互に揺動する態様で表示(揺れ動作表示)する表示制御を行なう。
【0377】
(8) 図16〜図18に示されるように、前記可変表示装置は、前記識別情報の可変表示を行なう場合に、前記識別情報の表示結果として、複数の識別情報(左,中,右図柄)を段階的に導出表示させる可変表示を行なうことが可能である。図48に示されたS502〜S513により、前記遊技制御手段に含まれ、最終段階で導出表示される識別情報(たとえば中図柄)の種類と、最終段階よりも前の段階で導出表示される識別情報(たとえば右図柄)の種類との相関関係(たとえば、図柄差)に基づいて、前記待機状態で前記識別情報を可変表示させる待機状態期間の長さを決定する待機状態期間決定手段が構成されている。図47に示されるように、前記指令情報出力手段から前記可変開始時期において出力される前記指令情報は、前記待機期間決定手段により決定された待機状態期間の長さを特定可能な待機状態期間情報(対応する揺れ動作時間の情報)をさらに含んでいる。図49のS528に示されるように、前記可変表示制御手段は、前記待機状態期間情報により特定された待機状態期間内において、前記識別情報を所定の待機状態で可変表示(揺れ動作表示)させる表示制御をさらに行なう。
【0378】
(9) 図39のS369、図49のS529、図54のS639等に示されるように、前記可変表示制御手段は、前記待機状態期間情報に基づく待機状態期間中であっても、前記確定情報を受けた場合には当該確定情報に応じた表示結果の確定表示を優先的に行なう表示制御をする。
【0379】
(10) 図5等に示されるように、前記遊技制御手段と前記可変表示制御手段との間では、前記遊技制御手段から前記可変表示制御手段への一方向通信による情報の伝送が行なわれる。
【0380】
(11) 図5等に示された出力バッファ571により、前記指令情報出力手段に含まれ、前記遊技制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが前記遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段が構成されている。
【0381】
(12) 図7等に示された出力ポート572により、前記指令情報出力手段に含まれ、前記指令情報を出力するための出力ポートが構成されている。図7に示された出力ドライバ580により、前記指令情報出力手段に含まれ、前記出力ポート572からの前記指令情報の出力レベルを調整するための出力ドライバが構成されている。
【0382】
(13) 図25のS182およびS183に示されるように、前記期間決定手段は、前記可変表示装置の表示結果と前記可変表示期間との予め定められた対応関係(たとえば図10に示す変動時間と変動パターンとの関係参照)に基づいて、前記表示結果決定手段により決定された表示結果に対応する前記可変表示期間の長さを決定する。図39に示されたS362,S363,S365(図49に示されたS522,S523,S525も同様)により、前記表示制御手段に含まれ、前記遊技制御手段から受けた前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間と、当該可変表示期間情報に伴って受けた前記表示結果情報により特定された表示結果とが対応関係にあるか否かの判定をする判定手段が構成されている。図39に示されたS364,S366(図49に示されたS526,S524も同様)により、前記表示制御手段に含まれ、判定手段により前記可変表示期間と前記表示結果とが前記対応関係にないと判断された場合に、当該可変表示期間に基づいて当該表示結果を当該可変表示期間に対応する表示結果に補正し、導出される表示結果を補正する導出表示結果補正手段が構成されている。
【0383】
(14) 図39に示されたS368(図49に示されたS528,図54に示されたS638も同様)により、前記可変表示制御手段に含まれ、複数種類の識別情報を予め定められた順序にしたがって順次出現表示させる可変表示を実行する順次表示制御手段が構成されている。図39に示されたS368(図49に示されたS528,図54に示されたS638も同様)により、前記可変表示制御手段に含まれ、前記遊技制御手段から受けた前記表示結果情報に基づいて、前記表示結果の識別情報(予定停止図柄)から所定数手前の出現順序(図柄配列の順序)にある識別情報を差替え表示用の識別情報として設定する差替え設定手段が構成されている。前述したように、前記可変表示制御手段は、前記識別情報の表示結果を導出表示させる以前の段階で、前記順次表示制御手段により出現表示させられる識別情報を、差替え設定手段により設定された差替え表示用の識別情報と差替える制御を行なう。
【0384】
(15) 前記可変表示制御手段は、表示結果判定手段、表示パターン選択手段、および、特定遊技状態時表示制御手段を含んでいる。図55に示されたS701およびS702により、受けた前記表示結果情報により特定された表示結果が遊技者に有利な特定遊技状態(大当り状態)に制御可能となる特定の表示態様(大当り図柄)である場合に、前記表示結果情報により特定された表示結果が前記特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態(確変状態)に制御可能となる特別の表示態様(確変図柄)であるか否かを判定する表示結果判定手段が構成されている。図55に示されたS703〜S705により、前記表示結果判定手段により判定された表示結果の種類に応じて、予め定められた複数種類の表示パターンの中から遊技者にとって有利な状態における前記可変表示装置の表示パターンを選択する表示パターン選択手段が構成されている。図55に示されたS703〜S705により、前記特定遊技状態に制御された場合に、前記可変表示装置において、前記表示パターン選択手段により選択された表示パターンにしたがった表示を実行させる制御を行なう特定遊技状態時表示制御手段が構成されている。
【0385】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、可変開始時期と図柄の確定時期との間の期間において、遊技制御手段側で可変表示内容を細かく指示する必要がなくなるので、遊技制御手段側の可変表示制御に関する負担を軽減することができる。また、図柄の導出時期と、可変表示期間情報により特定された可変表示期間において図柄を確定表示させる時期との間に確定待ち時間が生じた場合でも、その期間中に図柄が待機状態で可変表示させられるため、結果的に図柄の確定は、可変表示期間情報により特定された可変表示期間の終了時期と同時期となる。このため、可変開始から図柄が導出表示されるまでの実質的な期間の長さが異なる複数種類の可変表示を選択的に行なわせる場合に、期間の長さが同一の可変表示期間情報を用いても、図柄が導出表示されてから図柄の確定時期までに待機状態での可変表示が行なわれることにより、それぞれの可変表示において違和感がない表示をさせることができる。これにより、実質的な表示期間の長さが異なる複数種類の可変表示を1種類の期間の長さの可変表示期間情報を用いて指令することができる。したがって、指令情報に用いる情報の種類を従来よりも少なくすることができるので、可変表示制御のために記憶する情報量を少なくすることができるになる等、可変表示制御用の情報の取扱いに関し、遊技制御手段側の負担を軽減することができる。また、確定情報に応じて図柄を確定表示させる表示制御がさらに行なわれるため、遊技制御手段側が直接的に指定したタイミングで図柄を確定表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードユニットが隣接された遊技機の一例のパチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】カードユニットが隣接されたパチンコ遊技機の一部内部構造を示す全体背面図である。
【図3】パチンコ遊技機の遊技盤の背面図である。
【図4】遊技制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。
【図5】表示制御基板内の回路構成を、画像表示を実現するLCD表示器とともに示すブロック図である。
【図6】遊技制御基板と表示制御基板との間の信号線の構成を示すブロック図である。
【図7】遊技制御基板と表示制御基板との間での表示制御コマンドデータおよび表示制御信号INTの伝送経路の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】遊技制御基板から表示制御基板に与えられる表示制御コマンドデータの伝送タイミングの例を示すタイミング図である。
【図9】このパチンコ遊技機の制御に用いられる各種ランダムカウンタを示す図である。
【図10】表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【図11】表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【図12】表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【図13】図15〜図19に示す表示制御例で用いられる表示制御コマンドデータの種類とコマンドに付された記号との対応関係を表形式で示す図である。
【図14】図15〜図19に示す表示制御例に示される可変表示部の画面表示出力(表示内容)の種類と画面表示出力記号との対応関係を表形式で示す図である。
【図15】特別図柄の変動開始前における表示制御例を示す説明図である。
【図16】特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における第1の表示制御例を示す説明図である。
【図17】特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間における第2の表示制御例を示す説明図である。
【図18】特別図柄の変動開始時から変動終了時までの期間におけるその他の表示制御例を示す説明図である。
【図19】大当り図柄表示後における可変表示部での表示制御例を示す説明図である。
【図20】基本回路により実行される遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【図21】特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図22】特別図柄変動待ち処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図23】特別図柄判定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図24】停止図柄設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図25】図柄変動設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図26】全図柄変動開始処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図27】全図柄変動停止処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図28】大当り表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図29】大入賞口開放開始処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図30】大入賞口開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図31】ラウンド間処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図32】大当り終了処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図33】表示コマンド出力処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図34】表示制御用により実行される表示制御メイン処理を示すフローチャートである。
【図35】INT割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図36】表示制御プロセス処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図37】表示制御コマンド受信待ち処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図38】全図柄変動開始処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図39】図柄変動中処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図40】全図柄変動停止処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図41】大当り表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図42】大入賞口開放開始処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図43】ラウンド間処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図44】大入賞口開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図45】大当り終了処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図46】第2実施形態によるパチンコ遊技機の制御に用いられる各種ランダムカウンタを示す図である。
【図47】第2実施形態による表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【図48】第2実施形態による図柄変動設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図49】第2実施形態による図柄変動中処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図50】第3実施形態によるパチンコ遊技機の制御に用いられる各種ランダムカウンタを示す図である。
【図51】第3実施形態による表示制御コマンドデータの具体例を表形式で示す図である。
【図52】第3実施形態による停止図柄設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図53】第3実施形態による図柄変動設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図54】第3実施形態による図柄変動中処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図55】第4実施形態による大当り表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、8は可変表示装置、9は可変表示部、19は可変入賞球装置、31は遊技制御基板、53は基本回路、80は表示制御基板、101は表示制御用CPU、56はCPU、571は出力バッファ、572は出力ポート、580は出力ドライバ、102は制御データROMである。

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果により遊技者に有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
    前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報を出力する遊技制御手段と、
    該遊技制御手段から出力された指令情報に従って前記可変表示装置を可変開始させた後図柄を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段とを含み、
    前記遊技制御手段は、
    前記可変表示装置での可変表示における表示結果を事前に決定する表示結果決定手段と、
    前記可変表示装置における可変開始から導出表示された図柄が確定表示に至るまでに要する可変表示期間の長さを決定する期間決定手段と、
    前記可変表示装置を可変開始させるときに、前記期間決定手段により決定された可変表示期間の長さを特定可能な可変表示期間情報と前記表示結果決定手段により決定された表示結果を特定可能な表示結果情報とを前記指令情報として出力するとともに、前記期間決定手段により決定された可変表示期間が経過したときに、導出表示された図柄を確定表示させる旨を特定可能な確定情報を前記指令情報としてさらに出力することが可能な指令情報出力手段とを含み、
    前記可変表示制御手段は、前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間内において図柄の可変表示を行ない前記表示結果情報に基づいて図柄を導出表示させるとともに、前記確定情報に応じて、当該図柄を確定表示させる表示制御を行ない、
    当該表示制御の際において前記図柄を導出表示させる時期と前記可変表示期間情報により特定された可変表示期間において前記図柄を確定表示させる時期との間に確定待ち期間が生じた場合に、当該確定待ち期間中に前記図柄を所定の待機状態で可変表示させる表示制御を行なうことを特徴とする、遊技機。
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