JP5159022B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として表示装置を備えたパチンコ機等がある。このようなパチンコ機においては、例えば、作動口に遊技球が入球することに基づき、表示装置の表示部において図柄変動が開始されるとともに、所定時間後に図柄が最終停止表示される。なお、図柄の変動中にあっては、表示部において種々の演出が行われたりする。
今では当該表示部を用いたより多彩な演出が可能となってきており、かかる演出は、遊技機の分野において要な役割を担っている。
例えばリーチ演出を例にとっても、ノーマルリーチ、スーパーリーチなどがあり、さらに、スーパーリーチにも何種類ものパターンが用意されているのが一般的である。これらの演出は、主基板からのコマンドによって表示制御基板が表示部を介して行うようになっており、主基板の負担を軽減するようにしている。具体的には、図柄変動開始から図柄が最終停止表示されるまでの変動時間情報をコマンドとして主基板から送信し、このコマンドに基づき、表示制御基板がリーチを予告するキャラクタの出現の決定したり、指示された変動時間内で異なる演出をしたりするという具合である(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−154110号公報
ところで、図柄変動に関する演出としては、通常、スクロール変動が採用されている。このようなスクロール変動表示によって、次にどの図柄が表示されるのかがある程度予見できるようになり、例えばリーチ図柄が停止するかどうかといった観点から、大当たりへの期待感を抱かせることができる。
そしてさらに、このようなスクロール変動を発展させ、停止するであろうと予見される図柄でなく、さらにその先の図柄まですべらせて(スクロールを継続させて)停止させる、いわゆるすべり変動表示が採用された遊技機もある
しかしながら、例えばすべり変動表示を行おうとする場合、図柄がすべる分だけスクロールが継続されるために、所定時間(例えば数秒)だけ、すべり変動を伴わない場合よりも変動時間を長く設定する必要がある。このため、遊技機で予め記憶するコマンドの数が著しく増加してしまうという問題があった。
なお、こういった問題は、スクロール表示を行う際のすべり変動表示に限って生じるものではなく、例えば、3つの図柄列の変動に関して2つの図柄列を同時に停止させる演出(同時停止表示)、最終停止図柄が停止したと見せかけ再始動させて停止させるような演出(再変動表示)等の表示部における演出を多様化しようとする場合に生じうるものである。
本発明は、上記例示した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、技機において、演出表示の多様化を、比較的少ない数のコマンドの記憶で実現することにある。
記目的等を解決するべく、本発明においては、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
識別情報を表示可能な表示手段と、
前記主制御手段からの制御コマンドに基づいて前記表示手段の表示に関する制御を行う副制御手段とを備えた遊技機において、
前記制御コマンドは、
前記識別情報の変動表示の開始から停止までの1の変動における変動時間に関する時間情報を導出可能とする複数の第1コマンドと複数の第2コマンドとを少なくとも備え、
前記主制御手段は、
前記識別情報の変動表示を開始する場合の同時期に少なくとも前記第1コマンドと前記第2コマンドとを前記副制御手段へ出力するものであり、
前記副制御手段は、
前記識別情報の変動表示を開始する場合に少なくとも前記複数の第1コマンドと前記複数の第2コマンドから選択された所定の第1コマンドと第2コマンドとを用いて前記変動時間で実行される表示態様を決定させる決定手段と、
前記第1コマンドに基づいて第1の表示態様群から所定の表示態様を選択させる第1手段と、
前記第2コマンドに基づいて前記第1の表示態様群とは異なる第2の表示態様群から特定の表示態様を選択させる第2手段と、
前記第1手段によって選択された所定の表示態様での表示中において前記第2手段によって選択された特定の表示態様での表示を実行させることで前記変動時間で実行される表示態様を制御する手段とを備え、
前記所定の第1コマンドと第2コマンドによって複数の前記変動時間が導出可能に構成されることを特徴とする。
本発明によれば、演出表示の多様化を、比較的少ない数のコマンドの記憶で実現することができる。
手段1.識別情報を表示可能な表示手段と、
該表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
該表示制御手段に対し、前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する主制御手段と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づくコマンドであって、前記表示制御手段に対して送信する変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能となっており、
前記表示制御手段は、前記変動時間変更コマンドに基づき、前記変動時間を変更して、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段1に記載の遊技機では、表示制御手段が、表示手段に、識別情報を変動表示させ、その後、識別情報を最終停止表示させる。ここで、主制御手段は、表示制御手段に対し、識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する。
そして、本発明では特に、主制御手段は、表示制御手段に対して送信する変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能であり、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、変動時間を変更して識別情報の最終停止表示を行う。なお、変動時間変更コマンドは、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づくものである。また、変動表示の開始に際して取得可能な情報とは、例えば、バッファに格納されているカウンタ値などであることが考えられる。この場合、カウンタ値のバッファへの格納は、変動開始に際してなされるものであってもよいし、あるいは、一般的に識別情報の変動表示が作動口に遊技球が入球することに基づいて行われることから、作動口への遊技球の入球タイミングでなされるものであってもよい。以下の手段でも同様である。
つまり、従来の変動時間指示コマンドとは別に識別情報の変動時間を変更する変動時間変更コマンドを主制御手段から送信するようにし、この変動時間変更コマンドによって、表示制御手段が変動時間を変更するようにしたのである。
従来、すべり変動表示などの付加演出を行おうとすれば識別情報の変動時間が変わってくるため、個々に変動時間指示コマンドを用意する必要があった。これに対して、本発明によれば、すべり変動表示などの付加演出は、変動時間変更コマンドを送信することによって実現される。このようにすれば、主制御手段から表示制御手段へ送信されるコマンドを大幅に減少させることができる。その結果、付加演出を伴う演出表示ひいては演出表示の多様化を、比較的少ない数のコマンドで実現することができる。尚、付加演出とは、ある演出に対してなされる所定演出をいい、トータルの変動時間が変わってくるような所定演出をいう。付加演出には、上記同時停止表示、再変動表示等も含まれる。以下でも同様である。
例えば、上述した例で言えば、変動時間の異なる演出を20種類実現する場合に20種類の変動時間指示コマンドを用意することが考えられるが、ここで、これらに対応して10種類の異なるパターンの付加演出を実現しようとした場合、従来では20×10=200種類のコマンドを必要としていたのに対し、本手段1では、新たに10種類の変動時間変更コマンドを用意すればよく、20+10=30種類のコマンドで足りることになる。その結果、主制御手段への負担を著しく低減することができ、また、表示制御手段への負担軽減も図ることができる。
なお、変動時間変更コマンドは、必ずしも変動時間を変更させるものでなくてもよく、変動時間の変更が無いことを通知するものとすることが考えられる。これについては後述する。
手段2.識別情報を表示可能な表示手段と、
該表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
該表示制御手段に対し、前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する主制御手段と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、繰り返し実行する所定処理において前記変動時間指示コマンドを前記識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づくコマンドであって、前記表示制御手段に対して送信した変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能となっており、
前記表示制御手段は、前記変動時間変更コマンドに基づき、前記変動時間を変更して、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段2に記載の遊技機では、表示制御手段が、表示手段に、識別情報を変動表示させ、その後、識別情報を最終停止表示させる。ここで、主制御手段は、表示制御手段に対し、識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する。
そして、主制御手段は、表示制御手段に対して送信した変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能であり、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、変動時間を変更して識別情報の最終停止表示を行う。なお、変動時間変更コマンドは、上記構成と同様、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づくものである。
ここで特に、主制御手段は、繰り返し実行する所定処理において変動時間指示コマンドを識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、表示制御手段に対して変動時間変更コマンドを送信可能となっている。
例えば所定処理は4msecというように短い間隔で繰り返し実行するものであることが考えられる。そして、所定処理の中では、上述したようなコマンド送信処理の他に様々な処理がなされることが考えられる。そのため、主制御手段が、変動時間指示コマンドを送信すると共に変動時間変更コマンドを送信しようとすると、4msecに納まらないおそれが生じる。この点、本発明によれば、変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、変動時間変更コマンドを送信する。例えば、変動時間指示コマンドの送信後、4msec後の処理で送信したり、8msec後の処理で送信したり、あるいは、12msec後の処理で送信したりするという具合である。このようにすれば、新たなコマンドを送信する本発明の構成においても、4msec毎の処理に支障を来すことなく、処理落ちといった事態を回避できることになる。しかも、上述した目的、すなわち演出表示の多様化を比較的少ない数のコマンドで実現するという目的が達成される。
手段3.識別情報を表示可能な表示手段と、
該表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
該表示制御手段に対し、前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する主制御手段と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき当該変動表示の開始に際して決定されるコマンドであって、前記表示制御手段に対して送信する変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能となっており、
前記表示制御手段は、前記変動時間変更コマンドに基づき、前記変動時間を変更して、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段3に記載の遊技機では、表示制御手段が、表示手段に、識別情報を変動表示させ、その後、識別情報を最終停止表示させる。ここで、主制御手段は、表示制御手段に対し、識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する。
そして、本発明では特に、主制御手段は、表示制御手段に対して送信する変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能であり、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、変動時間を変更して識別情報の最終停止表示を行う。なお、変動時間変更コマンドは、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき変動表示の開始に際して決定される。
一般的に、識別情報の変動表示は、作動口に遊技球が入球することに基づいて行われる。したがって、作動口への遊技球の入球タイミングで、変動時間変更コマンドを決定してもよい。
ただし、遊技球の入球時に識別情報が変動表示されている場合、その分の変動表示は保留(待機)され、それ以前の入球による変動表示の終了後に行われる。そのため、作動口への入球タイミングで変動時間変更コマンドを決定すると、変動時間変更コマンドを保留球に対応させて記憶しておく必要が生じる。この点、本発明では、主制御手段は表示制御手段による識別情報の変動表示の開始に際し変動時間変更コマンドを決定するため、変動時間変更コマンドを保留球に対応させて記憶するといった構成が不要となる。
そして、このような構成によっても、上記構成と同様の効果が得られる。すなわち、すべり変動表示などの付加演出は、変動時間変更コマンドを送信することによって実現されるため、主制御手段から表示制御手段へ送信されるコマンドを大幅に減少させることができる。その結果、演出表示の多様化を、比較的少ない数のコマンドで実現することができる。
手段4.識別情報を表示可能な表示手段と、
該表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
該表示制御手段に対し、前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する主制御手段と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、繰り返し実行する所定処理において前記変動時間指示コマンドを前記識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき当該変動表示の開始に際して決定されるコマンドであって、前記表示制御手段に対して送信した変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能となっており、
前記表示制御手段は、前記変動時間変更コマンドに基づき、前記変動時間を変更して、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段4に記載の遊技機では、表示制御手段が、表示手段に、識別情報を変動表示させ、その後、識別情報を最終停止表示させる。ここで、主制御手段は、表示制御手段に対し、識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する。
そして、主制御手段は、表示制御手段に対して送信した変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能であり、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、変動時間を変更して識別情報の最終停止表示を行う。なお、変動時間変更コマンドは、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき変動表示の開始に際して決定される。
ここで特に、主制御手段は、繰り返し実行する所定処理において変動時間指示コマンドを識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、表示制御手段に対して変動時間変更コマンドを送信可能となっている。
本発明によれば、変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、変動時間変更コマンドを送信する。例えば、変動時間指示コマンドの送信後、4msec後の処理で送信したり、8msec後の処理で送信したり、あるいは、12msec後の処理で送信したりするという具合である。このようにすれば、新たなコマンドを送信する本発明の構成においても、例えば4msec毎の処理に支障を来すことなく、処理落ちといった事態を回避できることになる。また、主制御手段は表示制御手段による識別情報の変動表示の開始に際し変動時間変更コマンドを決定するため、変動時間変更コマンドを保留球に対応させて記憶するといった構成が不要となる。しかも、上述した目的、すなわち演出表示の多様化を比較的少ない数のコマンドで実現するという目的が達成される。
手段5.識別情報を表示可能な表示手段と、
該表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、前記表示制御手段による演出を当該変動表示の開始に際して決定する演出決定手段を有し、前記表示制御手段に対し、前記演出決定手段にて決定された演出に対応するコマンドであって、前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する主制御手段とを備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
前記演出決定手段にて決定された演出に対する時間変更演出を、前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、当該変動表示の開始に際して決定する時間変更演出決定手段を有し、
繰り返し実行する所定処理において前記変動時間指示コマンドを前記識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、前記時間変更演出決定手段にて決定された時間変更演出に対応するコマンドであって、前記表示制御手段に対して送信した変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能となっており、
前記表示制御手段は、
前記識別情報の変動表示に関し、前記変動時間指示コマンドに対応する変動態様を記憶する変動態様記憶手段と、
前記主制御手段から送信された変動時間指示コマンドに基づき、前記変動態様記憶手段に記憶された変動態様の中から今回の識別情報の変動表示に関する変動態様を決定する変動態様決定手段とを有し、
前記変動時間変更コマンドに基づき、前記変動態様決定手段にて決定された変動態様下において前記変動時間を変更し、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段5に記載の遊技機では、表示制御手段が、表示手段に、識別情報を変動表示させ、その後、識別情報を最終停止表示させる。ここで、主制御手段は、表示制御手段に対し、識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する。このコマンドは、演出決定手段にて決定された演出に対応するコマンドであって、演出決定手段は、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、表示制御手段による演出を決定する。
そして、主制御手段は、表示制御手段に対して送信した変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドを送信可能となっている。この変動時間変更コマンドは、時間変更演出決定手段にて決定された時間変更演出に対応するものであり、時間変更演出決定手段は、演出決定手段にて決定された演出に対する時間変更演出を、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、当該変動表示の開始に際して決定する。また、主制御手段は、繰り返し実行する所定処理において変動時間指示コマンドを識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、変動時間変更コマンドを送信する。
一方、表示制御手段では、変動態様記憶手段が、識別情報の変動表示に関し、変動時間指示コマンドに対応する変動態様を記憶しており、変動態様決定手段によって、主制御手段から送信された変動時間指示コマンドに基づき、変動態様記憶手段に記憶された変動態様の中から今回の識別情報の変動表示に関する変動態様が決定される。そして、表示制御手段は、主制御手段からの変動時間変更コマンドに基づき、変動態様決定手段にて決定された変動態様下において変動時間を変更し、識別情報の最終停止表示を行う。
本発明によれば、識別情報の変動表示に関する演出及び付加演出としての時間変更演出が、それぞれ演出決定手段、時間変更演出決定手段にて、変動表示の開始に際して取得される情報に基づき、当該変動表示の開始に際して決定される。そして、変動時間指示コマンド及び変動時間変更コマンドは、これら演出及び時間変更演出に対応するものであり、変動時間指示コマンド及び変動時間変更コマンドを保留球に対応させて記憶するといった構成が不要となる。
また、変動時間指示コマンドを送信した処理以降の所定処理において、変動時間変更コマンドを送信するため、新たなコマンドを送信する本発明の構成においても、例えば4msec毎の処理に支障を来すことなく、処理落ちといった事態を回避できることになる。
しかも、上述した目的、すなわち付加演出を伴う演出表示ひいては演出表示の多様化を比較的少ない数のコマンドで実現するという目的が達成される。
さらに、表示制御手段では変動態様決定手段にて決定された変動態様下において変動時間を変更し識別情報の最終停止表示を行う。つまり、まずは変動時間指示コマンドに基づいて一つの変動態様を選択し、この変動態様の下で、変動時間変更コマンドに基づく変動時間の変更を行うのである。このようにすれば、例えば変動時間指示コマンド及び変動時間変更コマンドの両コマンドに対応させて個々に変動態様を記憶する構成と比べ、変動態様記憶手段の記憶容量が小さくて済み、表示制御手段の負荷までも低減させることができる。
手段6.手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記識別情報の変動表示として複数の絵柄列を変動表示させ、通常時は各絵柄列を順次に停止表示させて最終停止表示するよう構成されており、前記変動時間変更コマンドを受信すると、前記各絵柄列のうちの一以上の絵柄列の停止表示までの時間を変更するよう構成されていることを特徴とする遊技機。
具体的な変動時間の変更については、例えば手段6に示すように、表示制御手段が、複数の絵柄列を変動表示させ、各絵柄列を順次に停止表示させて最終停止表示する場合、各絵柄列のうちの一以上の絵柄列の停止表示までの時間を変更することが考えられる。
この場合、識別情報は複数の絵柄列として具現化されている。例えば昇順に又は降順に0〜9までの数字が付された絵柄列を準備するという具合である。そして、このような絵柄列のうちの一以上の絵柄列の停止表示までの時間を変更して、全ての絵柄列が停止表示されて最終停止表示されるまでの変動時間を変更するようにすれば、例えば所定の絵柄列の変動表示が通常時よりも長く又は短くなるというように、絵柄列を種々のパターンで停止表示させることができ、効果的な付加演出が可能となる。
手段7.手段6に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記複数の絵柄列として第1停止絵柄列、第2停止絵柄列、第3停止絵柄列の3つの絵柄列を変動表示させ、通常時は前記第1停止絵柄列、前記第2停止絵柄列、前記第3停止絵柄列の順に停止表示させて最終停止表示するよう構成されており、前記変動時間変更コマンドを受信すると、前記第2及び第3停止絵柄列の停止表示までの時間を変更するよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段7によれば、絵柄列として第1停止絵柄列、第2停止絵柄列、第3停止絵柄列の3つの絵柄列が用意されており、通常時は、第1停止絵柄列→第2停止絵柄列→第3停止絵柄列という順序で停止表示される。そして、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、第2及び第3停止絵柄列の停止表示までの時間を変更する。
この場合、例えば特別遊技状態への移行抽選に当選した場合は3つの同一の絵柄が所定ライン上に停止表示される構成であることを前提に、第2停止絵柄列の停止表示までの時間を変更することによって、リーチ絵柄の停止、すなわち所定ライン上における2つの同一絵柄の停止を効果的に演出することができる。なお、第2停止絵柄列の停止表示までの変更に伴って第3停止絵柄列の停止表示までの時間が変更され、最終停止表示までの変動時間が変更されることになる。
なお、変動時間指示コマンドは、変動開始から第3停止絵柄列の停止表示(最終停止表示)までの変動時間(トータルの時間)を直接的に示すものであってもよいが、第1及び第2停止絵柄列の停止表示までの時間は予め決められており、変動時間指示コマンドによって、第2停止絵柄列停止後から第3停止絵柄列の停止表示(最終停止表示)までの時間が指示される構成としてもよい。この場合であっても、表示制御手段は、第1及び第2停止絵柄列の停止表示までの時間と、変動時間指示コマンドによって示される第3停止絵柄列の停止表示(最終停止表示)までの時間とから、間接的にではあるが変動時間(トータルの時間)を把握できるためである。他の手段でも同様である。
手段8.手段7に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記変動時間変更コマンドに基づき、前記第2停止絵柄列の停止表示までの時間を延長し、当該第2停止絵柄列における時間延長に対応させて、前記第3停止絵柄列の停止表示までの時間を延長可能であることを特徴とする遊技機。
手段8によれば、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、第2停止絵柄列の停止表示までの時間を延長し、当該第2停止絵柄列における時間延長に対応させて、第3停止絵柄列の停止表示までの時間を延長することができる。
これによって、第2停止絵柄列において、停止するであろうと予見される絵柄でなく、さらにその先の絵柄で停止させることができ、リーチ絵柄の停止を予見していないときにリーチ絵柄が停止することがあり得るため、リーチ図柄の停止が予見されないときにもリーチへの期待感を抱かせることができる。しかも、この構成によれば、このような付加演出を伴う演出表示を比較的少ない数のコマンドで実現することができる。
手段9.手段8に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、停止するであろうと予見される絵柄でなく、さらにその先の絵柄まですべらせて絵柄列を停止させる、すべり変動表示によって、前記第2停止絵柄列の停止表示までの時間を延長可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段8の具体的態様として、手段9に示すように、すべり変動表示によって、第2停止絵柄列の停止表示までの時間を延長できる構成とすることが考えられる。この場合、リーチ絵柄の停止を予見していないときに、絵柄がすべって、リーチ絵柄が停止することがあり得るため、リーチ図柄の停止が予見されないときにもリーチへの期待感を抱かせることができ、また、リーチへの期待感として、図柄のすべりに対する期待感を抱かせることができる。しかも、上述の構成と同様、このような付加演出を伴う演出表示を比較的少ない数のコマンドで実現することができる。
手段10.手段7乃至9のいずれかに記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記変動時間変更コマンドに基づき、前記第2停止絵柄列の停止表示までの時間を短縮し、当該第2停止絵柄列における時間短縮に対応させて、前記第3停止絵柄列の停止表示までの時間を短縮可能であることを特徴とする遊技機。
手段10によれば、表示制御手段は、変動時間変更コマンドに基づき、第2停止絵柄列の停止表示までの時間を短縮し、当該第2停止絵柄列における時間短縮に対応させて、第3停止絵柄列の停止表示までの時間を短縮することができる。
これによって、例えば、第1停止絵柄列と第2停止絵柄列とを同時に停止表示させる同時停止表示といった付加演出が可能となり、突如としてリーチ絵柄が停止することがあり得るため、図柄が停止される前段階において、リーチへの期待感を抱かせることができ、また、リーチへの期待感として、図柄の同時停止に対する期待感を抱かせることができる。しかも、この構成によれば、このような付加演出を伴う演出表示を比較的少ない数のコマンドで実現することができる。
手段11.手段6乃至10のいずれかに記載の遊技機において、
前記絵柄列の変動表示は、スクロール変動表示であることを特徴とする遊技機。
絵柄列を変動表示させる場合、例えば絵柄列に属する各絵柄をドットマトリックスなどで表示する構成として、各絵柄を順に切替表示することが考えられる。この場合においても、切替表示の速度を徐々に小さくして停止表示させれば、ある程度、停止するであろう絵柄を遊技者が予見可能となる。
この点、手段11によれば、絵柄列の変動表示にスクロール変動表示を採用しているため、スクロール速度を徐々に小さくして停止表示するようにすれば特に、どの絵柄が停止するかが遊技者にとって分かり易くなり、結果として、リーチ絵柄の停止を容易に予見できるようになるため、さらに、絵柄列の停止表示までの時間延長あるいは時間短縮の効果が際立つ。つまり、通常時、リーチ絵柄の停止が容易に予見できるからこそ、意に反して絵柄列の変動表示が延長あるいは短縮されてリーチ絵柄が停止したときの驚きが大きくなるのである。
手段12.手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機において、
前記変動時間変更コマンドには、前記変動時間を変更しない(維持する)旨を通知するものが含まれており、
前記主制御手段は、前記変動時間指示コマンドと対になるように、必ず前記変動時間変更コマンドを送信するよう構成されていることを特徴とする遊技機。
主制御手段は、識別情報の変動表示に際して変動時間指示コマンドを送信するが、変動時間指示コマンドにて示される変動時間を変更させないときには、変動時間変更コマンドを送信しない構成とすることが考えられる。
これに対し、手段12に示すように、変動時間変更コマンドに変動時間を変更しない、つまり、維持する旨を通知するものを含む構成とし、主制御手段は、変動時間指示コマンドと対になるように、必ず変動時間変更コマンドを送信する構成とすることが望ましい。
なぜなら、前者の構成においては、変動時間変更コマンドが送信されない場合に変動時間の変更指示がないのか、あるいは、主制御手段などの異常で変動時間変更コマンドが送信されないのか、を表示制御手段側で判断することができないが、後者の構成においては、変動時間の変更がない場合にも、その旨を通知する変動時間変更コマンドが送信されるため、表示制御手段は、変動時間変更コマンドが送信されない場合、主制御手段などの異常と判断できるためである。すなわち、上記構成を採用することで、コマンド送受信等の異常を検出しやすいというプラスアルファの効果が奏される。
手段13.手段1乃至12のいずれかに記載の遊技機において、
前記主制御手段は、時間変更演出に関するカウンタ値と、当該カウンタ値と前記変動時間変更コマンドとを対応付ける対応情報とに基づき、前記変動時間変更コマンドを決定するよう構成されていることを特徴とする遊技機。
変動時間変更コマンドの具体的な決定は、手段13に示すように、付加演出としての時間変更演出に関するカウンタ値と、当該カウンタ値と変動時間変更コマンドとを対応付ける対応情報(例えば「テーブル」等の文言に具現化することもできる)とに基づいて行うことが考えられる。このようにすれば、種々の付加演出を所定の割合で簡単に実現することができる。
なお、時間変更演出の決定は、上述のカウンタ値に基づいてなされることになる。
手段14.手段13に記載の遊技機において、
前記主制御手段は、遊技者に有利な状態である特別遊技状態への移行を抽選する抽選手段を備えており、時間変更演出に関するカウンタ値と、当該カウンタ値と前記変動時間変更コマンドとを対応付ける対応情報であって、前記抽選手段による抽選結果に対応させて設けられる対応情報とに基づき、前記変動時間変更コマンドを決定するよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段14によれば、主制御手段が特別遊技状態への移行を抽選する抽選手段を備えており、前記抽選手段による抽選結果に対応させて設けられる対応情報に基づいて、変動時間変更コマンドを決定する。
例えば、抽選手段による抽選結果が落選のときには、所定の変動時間変更コマンドがほとんど選ばれない対応情報を使用し、反対に当選のときには、所定の変動時間変更コマンドが結構な割合で選ばれる対応情報を使用するという具合である。このようにすれば、所定の変動時間変更コマンドによる付加演出が発生した場合、遊技者は、特別遊技状態への移行抽選における当選を期待できることになる。
手段15.識別情報を表示可能な表示手段と、
該表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、前記表示制御手段による演出を当該変動表示の開始に際して決定する演出決定手段とを有し、前記表示制御手段に対し、前記演出決定手段にて決定された演出に対応するコマンドであって、前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する主制御手段とを備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
前記演出決定手段にて決定された演出に対する時間変更演出を、前記識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、当該変動表示の開始に際して決定する時間変更演出決定手段と、
前記時間変更演出決定手段にて決定された時間変更演出と、前記変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドとの対応情報を記憶する対応情報記憶手段と、
前記演出決定手段にて決定された演出と前記時間変更演出決定手段にて決定された時間変更演出とに基づいて、変更後の変動時間を演算する主制御側演算手段とを有し、
繰り返し実行する所定処理において前記変動時間指示コマンドを前記識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、前記時間変更演出決定手段にて決定された時間変更演出に基づき前記対応情報記憶手段を参照することによって決定される前記変動時間変更コマンドを送信可能に構成されると共に、前記主制御側演算手段にて演算された変動時間に基づいて識別情報の最終停止表示タイミングを把握可能に構成されており、
前記表示制御手段は、
前記識別情報の変動表示に関し、前記変動時間指示コマンドに対応する変動態様を記憶する変動態様記憶手段と、
前記主制御手段から送信された変動時間指示コマンドに基づき、前記変動態様記憶手段に記憶された変動態様の中から今回の識別情報の変動表示に関する変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記変動時間指示コマンドにて示される変動時間に基づいて前記変動時間変更コマンドによる変更後の変動時間を演算する表示制御側演算手段とを有し、
前記変動態様決定手段にて決定された変動態様下において前記表示制御側演算手段にて演算された変動時間を採用して前記時間変更演出を実行し、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段15に記載の遊技機では、表示制御手段が、表示手段に、識別情報を変動表示させ、その後、識別情報を最終停止表示させる。ここで、主制御手段は、表示制御手段に対し、識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を示す変動時間指示コマンドを送信する。このコマンドは、演出決定手段にて決定された演出に対応するコマンドであって、演出決定手段は、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、表示制御手段による演出を決定する。
そして、主制御手段においては、時間変更演出決定手段が、演出決定手段にて決定された演出に対する時間変更演出を、識別情報の変動表示の開始に際して取得可能な情報に基づき、当該変動表示の開始に際して決定する。また、対応情報記憶手段は、時間変更演出と、変動時間変更コマンドとの対応情報を記憶している。主制御手段は、決定された時間変更演出に基づき、対応情報記憶手段を参照することによって変動時間変更コマンドを送信可能となっている。この変動時間変更コマンドは、変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において送信される。さらに主制御手段では、主制御側演算手段が前記演出決定手段にて決定された演出と前記時間変更演出決定手段にて決定された時間変更演出とに基づいて変更後の変動時間を演算するようになっており、識別情報の最終停止表示タイミングを把握可能となっている。なお、少なくとも演出及びそれに対する時間変更演出に基づいて変更後の変動時間を計算すればよい。例えば、決定された演出及び時間変更演出そのものから変更後の変動時間を計算することが考えられる。また例えば、演出に対応する変動時間指示コマンド及び時間変更演出に対応する変動時間変更コマンドから変更後の変動時間を計算してもよい。
一方、表示制御手段では、変動態様記憶手段が、識別情報の変動表示に関し、変動時間指示コマンドに対応する変動態様を記憶しており、変動態様決定手段によって、主制御手段から送信された変動時間指示コマンドに基づき、変動態様記憶手段に記憶された変動態様の中から今回の識別情報の変動表示に関する変動態様が決定される。そして、表示制御手段は、主制御手段からの変動時間変更コマンドに基づき、変動態様決定手段にて決定された変動態様下において変動時間を変更して時間変更演出を実行し、識別情報の最終停止表示を行う。ここで採用される変動時間は、表示制御側演算手段によって演算される。
本発明によれば、識別情報の変動表示に関する演出及び付加演出としての時間変更演出が、それぞれ演出決定手段、時間変更演出決定手段にて、変動表示の開始に際して取得される情報に基づき、当該変動表示の開始に際して決定される。そして、変動時間指示コマンド及び変動時間変更コマンドは、これら演出及び時間変更演出に対応するものであり、変動時間指示コマンド及び変動時間変更コマンドを保留球に対応させて記憶するといった構成が不要となる。加えて、変動時間変更コマンドは、対応情報記憶手段を参照することによって決定されるため、対応情報を適宜準備することにより、種々の時間変更演出を所定の割合で簡単に実現することができる。
また、変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の所定処理において、変動時間変更コマンドを送信するため、新たなコマンドを送信する本発明の構成においても、例えば所定処理を4msec毎に繰り返される処理としても、当該処理に支障を来すことなく、処理落ちといった事態を回避できることになる。
さらにまた、表示制御手段では変動態様決定手段にて決定された変動態様下において変動時間を変更し識別情報の最終停止表示を行う。つまり、まずは変動時間指示コマンドに基づいて一つの変動態様を選択し、この変動態様の下で、変動時間変更コマンドに基づく変動時間の変更を行うのである。このようにすれば、例えば変動時間指示コマンド及び変動時間変更コマンドの両コマンドに対応させて個々に変動態様を記憶する構成と比べ、変動態様記憶手段の記憶容量が小さくて済み、表示制御手段の負荷までも低減させることができる。
また、主制御側演算手段及び表示制御側演算手段によって、変動時間指示コマンドで示される変動時間に対する変動時間変更コマンドによる変更後の変動時間が算出される。したがって、主制御手段と表示制御手段との間で完全な同期をとることができる。
しかも、上述した目的、すなわち付加演出を伴う演出表示を比較的少ない数のコマンドで実現するという目的が達成される。
手段16.発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を検出する入球検出手段と、
前記遊技領域に設けられ、識別情報を表示可能な表示手段と、
前記表示手段をして、前記識別情報を変動表示させ、その後、前記識別情報を最終停止表示させる表示制御手段と、
前記入球検出手段による入球検出に基づき、前記表示制御手段による前記識別情報の変動表示の開始から最終停止表示までの変動時間を、当該変動表示の開始に際して決定する変動時間決定手段を有し、前記表示制御手段に対し、前記変動時間決定手段にて決定された変動時間に対応する変動時間指示コマンドを送信する主制御手段とを備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
前記変動時間決定手段にて決定された変動時間の変更量を、前記入球検出手段による入球検出に基づき、当該変動表示の開始に際して決定する変更量決定手段と、
前記変更量決定手段にて決定された前記変動時間の変更量と、前記変動時間指示コマンドで示される変動時間を変更させる変動時間変更コマンドとの対応情報を記憶する対応情報記憶手段と、
前記変動時間決定手段にて決定された変動時間と前記変更量決定手段にて決定された変更量とに基づいて、変更後の変動時間を演算する主制御側演算手段とを有し、
繰り返し実行する主制御処理において前記変動時間指示コマンドを前記識別情報の変動表示の開始に際して送信し、当該変動時間指示コマンドを送信した処理以降の予め定められた回数後の主制御処理において、前記変更量決定手段にて決定された変動時間の変更量に基づき前記対応情報記憶手段を参照することによって決定される前記変動時間変更コマンドを送信可能に構成されると共に、前記主制御側演算手段にて演算された変動時間に基づいて識別情報の最終停止表示タイミングを把握可能に構成されており、
前記表示制御手段は、
前記識別情報の変動表示に関し、前記変動時間指示コマンドに対応する変動態様を記憶する変動態様記憶手段と、
前記主制御手段から送信された変動時間指示コマンドに基づき、前記変動態様記憶手段に記憶された変動態様の中から今回の識別情報の変動表示に関する変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記変動時間指示コマンドにて示される変動時間に基づいて、前記変動時間変更コマンドに基づく変更後の変動時間を演算する表示制御側演算手段とを有し、
前記変動態様決定手段にて決定された変動態様下において前記表示制御側演算手段にて演算された変動時間を採用し、前記識別情報の最終停止表示を行うよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段16によれば、手段15に記載の遊技機とほぼ同様の効果が奏される。もっとも、手段15に記載の遊技機と異なり、主制御手段では、変動時間決定手段が変動時間を決定し、主制御手段は、この変動時間に対応する変動時間指示コマンドを送信する。また、変更量決定手段が変動時間の変更量を決定し、主制御手段は、変動時間の変更量に対応する変動時間変更コマンドを送信する。したがって、主制御手段は変動時間に関する情報のみを決定し、表示制御手段が、主制御手段からのコマンドに基づいて変動態様を決定するように構成することもできる。主制御手段が変動時間に関する情報のみを決定する構成では、主制御手段の負担が軽くなるという点において有利である。
なお、主制御側演算手段は、少なくとも変動時間及びそれに対する変更量に基づいて変更後の変動時間を計算すればよい。例えば、決定された変動時間及び変更量そのものから変更後の変動時間を計算することが考えられる。また例えば、変動時間に対応する変動時間指示コマンド及び変更量に対応する変動時間変更コマンドから変更後の変動時間を計算してもよい。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口、可変入賞装置、作動口、可変表示ユニット等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球を略鉛直方向に延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口、可変入賞装置、作動口、可変表示ユニット等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機。」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機は、遊技領域の拡張されてなる弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「後述する発明の実施の形態に記載された従来に比べて遊技領域を拡張するための技術的構成のうち少なくとも1つを含んでなる弾球遊技機。」が挙げられる。
D.上記各手段における前記遊技機は、可変表示装置を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球を所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された作動口、可変表示装置及び可変入賞装置とを備え、前記作動口へ遊技球の入賞が検知されることに基づいて、前記可変表示装置に表示される識別情報(図柄)を変動表示せしめ、所定時間後停止表示させるとともに、停止表示された識別情報(図柄)が特定態様である場合に前記可変表示装置を所定態様で開放させるように構成した弾球遊技機」が挙げられる。
E.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、後述する外枠11と支持枠部としての内枠12とに対して、前面扉としての前面枠セット14を開放し、下皿ユニット13を取り外した状態を示す斜視図である。但し、図2では便宜上、後述する遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している。
図6に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。従って、釘やリベットを使って各板材を組み付けていた従来構造と比べて構成部材の再利用が容易な構成となっている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。
また、内枠12及び前面枠セット14は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂により構成されている。両者の成形に合成樹脂を用いることにより、金属製素材を用いた場合と比較してより複雑な形状に対応できるとともに、生産コストの増大を抑制することもできる。また、ABSを用いる利点としては、ポリカーボネイト等の樹脂素材と比較して、生産コストが低い、粘性が強く衝撃に強い等が挙げられる。加えて、例えば前面枠セット14の前面側等の意匠面にメッキ等のコーティング処理を施す場合において、その処理を比較的容易に行いやすく、外観品質のより高いものが製造できるというメリットがある。
さて、内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて左側(後述するハンドル18の設置箇所の反対側)に上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に開放できるようになっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。
内枠12には、その最下部に下皿ユニット13が取り付けられると共に、下皿ユニット13を除く範囲に対応して前面枠セット14が取り付けられている。下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。また、前面枠セット14は、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。図3は、パチンコ機10より前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図3では便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している)。なお、内枠12の前面側には、その周囲(前面枠セット14に対応する部分)においてリブR1が突設されている。そして、前面枠セット14の閉時には、前面枠セット14がリブR1の内側に嵌まり込んだ状態となる。この構成により、前面枠セット14と内枠12との間の隙間から針金等を進入させることが困難となり、不正防止の役割を果たす。
下皿ユニット13には、ほぼ中央部に球受皿としての下皿15が設けられ、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。下皿ユニット13はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されているが、その中でも特に下皿15を形成する表面層と下皿奥方の前面パネル23とは難燃性のABS樹脂にて成形されている。このため、この部分は燃え難くなっている。符号25は下皿15内から遊技球を下方へと排出する球抜きレバーである。
下皿15よりも右方には、手前側に突出して遊技球発射ハンドル(以下単に「ハンドル」という)18が配設されている。つまり、ハンドル18は、内枠12の開閉軸線とは反対側にあたるパチンコ機10の正面からみて右側に位置しており、ハンドル18の突出に関わりなく内枠12の開放時における所定の開放量を確保できる。また、下皿15の左方には、灰皿26が設けられている。なお、灰皿26は、下皿15の左側辺部より左方へ突出した図示しない軸棒によって、回動可能に支持された、いわゆる片持ち構造となっている。
一方、下皿15の上方において球受皿としての上皿19が設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置の方へ導出する球受皿である。なお、上皿19は、前面枠セット14において、ガラスを支持するガラス枠部と一体的に形成されている。従来のパチンコ機ではガラス枠の下方の内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では前面枠セット14に対し直接的かつ一体的に上皿19が設けられているため、後述するように前面枠セット14のフレーム部分の幅が従来に比べ比較的細いものであっても、前面枠セット14(ガラス枠部)の所定の強度を確保することができる。この上皿19も下皿15と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて成形される構成となっている。
また、図3において、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤30の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている(従来と同等サイズ)。なお、樹脂ベース20には、前面枠セット14の開放を検知する開放検知センサ22が設けられている。また、図示しないが内枠12の開放を検知する開放検知スイッチも設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を用いて説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口(始動口)33、第2契機対応口(スルーゲート)34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33に遊技球が入球し、後述する検出スイッチの出力により、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞部(入賞装置、入賞口、第1契機対応口33等)に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車27等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして普通図柄を変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応口33への入賞をトリガとしてLEDを色換え表示(変動表示)する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で表示(変動表示)し、その変動表示が「○」図柄で数秒間停止した場合に第1契機対応口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261により直接的に表示内容が制御される。普通図柄表示装置41による普通図柄の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。しかし、かかる最大保留回数は、これに限定されるものではない。例えば、8回分の普通図柄の変動表示を待機させるべく、最大保留回数を8回に設定することとしてもよい。
なお、普通図柄は、複数のランプの点灯を切り換えることにより変動表示される構成の他、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)の一部で変動表示される構成等であっても良い。保留ランプ44も同様に、装飾図柄表示装置42の一部で表示される構成であっても良い。このように普通図柄の変動表示や変動の保留表示を装飾図柄表示装置42にて行う構成とした場合、主制御装置261が普通図柄に関するコマンドを表示制御装置45に送信して、表示制御装置45が、装飾図柄表示装置42を制御することになる。ただし、この場合でも、主制御装置261にて直接的に制御されるLEDなどを設けておき、このLEDにて第1契機対応口33を開放するか否かの抽選結果を表示し、装飾図柄表示装置42における普通図柄の表示を補助的なものとすることが望ましい。その理由は、後述するように主制御装置261は、封印された基板ボックス263の内部に格納されるためである。すなわち、表示制御装置45に対する不正行為が主制御装置261に対する不正行為よりも容易であることを考えると、主制御装置261によるLEDなどを用いた表示を主として、表示制御装置45による装飾図柄表示装置42を用いた普通図柄表示を補助的なものとすることによって、主制御装置261によるLEDなどを用いた表示によって表示制御装置45に対する不正行為を簡単に発見することができる。
特別表示装置43は、主制御装置261に制御される普通図柄表示装置41の普通図柄の右側方に設けられ、赤、緑、青の発光色を有する三色発光ダイオード(三色LED)で構成されている。この特別表示装置43は、後述する主制御装置261により表示内容が制御される。なお、本実施形態では、この特別表示装置43によって大当たりか否かが確定的に表示されるようになっており、次に示す装飾図柄表示装置42は、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき表示制御装置45が補助的な表示を行うものとなっている。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。装飾図柄表示装置42には、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、第1契機対応口33に対し遊技球が入賞すると、特別表示装置43は、3色LEDを赤→緑→青→赤→・・・という具合に高速で色換え表示(変動表示)し、所定時間が経過すると、いずれかの色に決定表示する。高速の色換え表示とは、例えば4msec毎に赤、緑、青を順番に表示するという具合である。このとき赤又は緑で決定表示(例えば数秒間停止)される際に、すなわち大当たり抽選に当選した場合に、特別遊技状態が発生する。ここで赤又は緑が大当たりを示す表示である。そのため、特別表示装置43が3色LEDを赤又は緑で決定表示する場合、これを受けて、装飾図柄表示装置42には、特定の図柄の組み合わせが補助的に表示されることになる。そして、可変入賞装置32の大入賞口が所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数繰り返し開放される。特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留、記憶)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。しかし、最大保留回数は、これに限定されるものではない。例えば、8回分の変動表示を待機させるべく、最大保留回数を8回に設定することとしてもよい。なお、保留ランプ46は、装飾図柄表示装置42の一部で表示される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成形品にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール構成部(内レール部)51と外レール構成部(外レール取付け部)52とを有する。内レール構成部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成されている。また、一部(主に左側部)が内レール構成部51に向かい合うようにして外レール構成部52が形成されている。かかる場合、内レール構成部51と外レール構成部52とにより主として誘導レールが構成され、これら各レール構成部51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール構成部51及び外レール構成部52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール構成部52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール構成部52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻される。外レール構成部52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。なお、本実施の形態では、外レール構成部52及び摺動プレート55によって、いわゆる従来の外レールに相当するものが構成されている。そして、内外レール構成部51,52及び摺動プレート55をレールユニット50としてユニット化することにより、従来の内外レールを別々に設けた構成に比べて、取付け作業が容易となり作業性が向上する。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジNJ等の固定手段が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。さらに本実施の形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。なお、左下のフランジ56においては他の部分(左上部,右上部及び右下部のフランジ56)と比較して、より多く固定手段が使用されている。これは、上記誘導レール及び球案内通路の位置をより適正な位置に固定するためであり、これにより遊技球発射装置から発射された遊技球がより安定して遊技盤30上部へ案内される。加えて、固定手段の数を増やすことでレールユニット50をより強固に固定でき、仮にレールユニット50の成形時において歪みが生じたとしても、その歪みを吸収する効果がある。
内レール構成部51及び外レール構成部52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール構成部51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)に導く役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレート(図のS1,S2)を貼着するスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール構成部51,52)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール構成部52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール構成部52の極左位置から内レール構成部51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール構成部51の極左位置から内レール構成部51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール構成部51及び外レール構成部52によって囲まれる領域のうち、内外レール構成部51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール構成部52によってではなく内レール構成部51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール構成部51によって特定される。また、遊技領域の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール構成部52によって特定される。
従って、本実施の形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
ここで、前記遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは390mm以上、400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上であってもよい。すなわち、遊技領域の幅は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらには460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。すなわち、遊技領域の幅は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。なお、上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとしてもよい。
本実施の形態では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、遊技盤30を共通とした前提においてはかなり遊技領域を拡大しているといえる。尚、パチンコ機10の外形は遊技場への設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本実施形態の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。さらには、80%以上であってもよい。
また、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよい。
なお、可変表示装置ユニット35の両側に位置する第2契機対応口34は、該第2契機対応口34を通過した遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の第1契機対応口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞しにくくなるという遊技者にとっての不利益が抑制されるようになっている。さらには、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、第2契機対応口34、風車27、複数の釘(遊技球を中央に誘導する誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、可変表示装置ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができるようになっている。また、遊技領域が上下方向にも拡張されていることから、さらに第2契機対応口34、風車27、複数の釘、他の役物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内する発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62と一体的に樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されることは既に述べたが、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないことから、打出球を安定化させる工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くするとともに発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、さらに発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合特に、発射レール61を、遊技球発射装置の発射位置から遊技領域の左右方向の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。また、発射レール61を上記構成とするため、本実施の形態では金属板62も従来のものより比較的大きなものとし、それを固定する固定手段の数も従来に比べ多くしている。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。因みに、本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール構成部52に沿って流れ、外レール構成部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール構成部51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内されるようになる。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材65,66を設置している。これにより、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなるという効果がある。
なお、図3中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には開閉式のシャッタ68が取り付けられている。詳しい図面の開示は省略するが、シャッタ68は、その下辺部に沿って設けられた軸部を軸心として回動可能となるとともに、前面枠セット14を開放した状態(図3の状態)ではバネ等の付勢力によりシャッタ68が排出口67をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられるようになっている。なお、前面枠セット14の開放状態においては、遊技球は下皿15へ排出されるようになっている。従って、上述したように、前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部に張られたシール等(図4のS1)は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71から上記シール等を貼り付けることも可能である。
また、樹脂ベース20には窓孔21の左上方において略四角形状の小窓72が設けられ、小窓72に対応して遊技盤30の左上部にも略四角形状の孔部73(図4参照)が設けられている。そして、後述する前面枠セット14の電飾部102、103等と接続される各種電気配線(図示略)が小窓72及び孔部73を通して本パチンコ機10の背面側から導かれている。
また、内枠12の図3の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
また、内枠12にはアース用金具E1,E2が設けられている(図3参照)。アース用金具E1,E2は、内枠12の背面側において所定の金属部品と接続されている。そして、前面枠セット14が閉じられた状態において、アース用金具E1,E2が後述する補強板131,132と当接することにより短絡するようになっている。
次に、前面枠セット14について図1,図5を参照しつつ説明する。図5は、前面枠セット14の背面図である。前面枠セット14には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。本実施の形態において、窓部101の上端(外レール構成部52の最上部、遊技領域の上端)と、前面枠セット14の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は61mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の可変表示装置ユニット35も比較的上方に配置することができるようになっている。前面枠セット14の上端との間の距離は80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
また、パチンコ機10の正面から見て窓部101の左端と前面枠セット14の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図5では右側に示されている)、すなわち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット14自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図1及び図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット14が閉じられた状態において、外レール構成部52の左端部はもちろん、内レール構成部51の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機10の正面からみて前面枠セット14の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように遊技球が一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット14の十分な強度及び支持強度が確保可能となっている。ちなみに、パチンコ機10の正面から見て外レール構成部52の左端位置と外枠11の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール構成部51の右端位置)と外枠11の右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂が取り付けられた小窓107が設けられている。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図られる。
前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前面枠セット14の裏側にあって窓部101の上下左右の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避ける樹脂パーツ135が介在されている。つまり、補強板131〜134において、樹脂パーツ135の絶縁効果により電気が環状に通ることを防止している。これにより、補強板131〜134におけるノイズのループや環状通電による磁界の発生を抑制することができる。
図5の右側の補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前面枠セット14を閉じた状態で内枠12の孔部12a(図3等参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿19を含む形態で前面枠セット14が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット14の浮き上がりが防止できる。それ故、前面枠セット14を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
また、下側の補強板134には、前記発射レール61(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材136が設けられている。このレール側壁部材136は、前面枠セット14を閉じた際に発射レール61の側壁となる。故に、発射レール61から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の一部が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されるようになっている。
前述の通り本実施の形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前面枠セット14を閉じた状態にあっては、内外のレール構成部51,52により構成された誘導レールの一部が前面枠セット14により覆い隠される構成となっている。それ故、当該誘導レールでは手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置より発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らず戻ってくると、当該遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール構成部52とガラス137との間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前面枠セット14に、誘導レールの手前側開放部を被覆するレールカバー140を取り付けている。
レールカバー140は略円弧状をなす略平板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記誘導レールの形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、誘導レールの基端部から先端部近傍までの区間を覆うようにして前面枠セット14の裏側に取着されている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール構成部51のそれにほぼ一致する。レールカバー140が取着された状態では、その表面側がガラス137に当接した状態となる。前面枠セット14が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が誘導レールのほぼ全域を覆うこととなる。これにより、誘導レールのほとんどの区間において遊技球のガラス137への衝突を防止できる。したがって、ガラス137への接触による破損等の悪影響を抑制することができる。
また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前面枠セット14に取着した図5の状態で右端となる部位)には、誘導レールがガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆する被覆部141が設けられている。これにより、遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール構成部52とガラス137との間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
さらに、レールカバー140の裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ図5の手前側に突出した突条142が形成されている。突条142は、前面枠セット14が閉じられた状態において、誘導レール内に入り込んだ状態で内レール構成部51にほぼ一体的に重なり合うよう構成されている。従って、例えば前面枠セット14と内枠12との隙間から針金等を侵入させて不正行為を行おうとしても、誘導レールの内側にある遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金等を侵入させにくくなり、針金等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
また、前面枠セット14の図5の右端部(パチンコ機10正面から見ると左端部)には、内枠12の支持機構として、支持金具151,152が取り付けられている。従って、内枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット14側の支持金具151,152を組み付けることで、内枠12に対して前面枠セット14が開閉可能に装着されるようになる。ここで、前記支持機構について支持金具81,82及び支持金具151,152の関連性をふまえてより詳しく説明する。支持金具151は略棒状をなし、その上部の径が下部の径より太くなっている。上記支持孔83の切欠の幅は、前記支持金具151の上部の太さより狭く、下部の太さより広くなっている。前面枠セット14の装着手順としては、まず前記支持金具151の下部を前記切欠を介して支持孔83に挿入し、次に支持金具82の突起軸84に支持金具152を差込む。そして、前記切欠位置に対応して前記支持金具151の上部を位置させることで、支持金具151が支持孔83から外れなくなり、前面枠セット14の装着が完了する。
なお、前面枠セット14の施錠機構は、内枠12の施錠機構と一体的となっており、当該一体となった施錠機構G1(図6参照)の本体部は内枠12の背面側に設けられている。そのため、図3では、施錠機構G1から内枠12の前面側に突出した係止爪T1,T2のみが示されている。そして、係止爪T1,T2が前面枠セット14の背面側に係止されることにより、前面枠セット14が施錠された状態となる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を詳しく説明する。図6はパチンコ機10の背面図である。
まずはじめに、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とする工夫でもある。
実際には、図7の概略図に示すように各ユニット201〜203が配置され、取り付けられている。なお図7において、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重なる領域に、裏パックユニット203が配置されている。
詳しくは、第1制御基板ユニット201には、パチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に当該第1制御基板ユニット201が開閉可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機本体に対して固定保持されるようになっている。
また、第2制御基板ユニット202には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に当該第2制御基板ユニット202が開閉可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機本体に対して固定保持されるようになっている。
さらに、裏パックユニット203には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に当該裏パックユニット203が開閉可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられると共に上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機本体に対して固定保持されるようになっている。
この場合、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。
一方、図8は、内枠12に遊技盤30を組み付けた状態でその構成を示す背面図である。また、図9は内枠12を後方より見た斜視図である。ここでは図8及び図9を用いて内枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。
遊技盤30は、樹脂ベース20に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動でき、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とを切り替えることができるよう構成されており、図8にはロック状態を示す。遊技盤30の左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で内枠12外方へ張り出さないよう構成されている。なお、遊技盤30の下部1カ所の係止固定具212は樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央には可変表示装置ユニット35が配置されている。可変表示装置ユニット35においては、センターフレーム47(図3参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板などが配設されている。
また、遊技盤30の裏面には、可変表示装置ユニット35を取り囲むようにして裏枠セット215が取り付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成形品(例えばABS製)であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構が形成されている。詳しくは、裏枠セット215の下方には、前述した一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33(それぞれ図3参照)の遊技盤開口部に対応し、且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、内枠12にやはり樹脂製(例えばポリカーボネイト樹脂製)の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機10外部へ案内する排出通路218が形成されている。従って、図8に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも裏枠セット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。
上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に裏枠セット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複(オーバーラップ)せずに設けられている。従って、遊技盤30を内枠12から取り外す際において、排出通路盤17が遊技盤取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機前面の上皿19の丁度裏側辺りに設けられており、上皿19に至る球排出口(図2の球通路樋69)より針金等を差し込み、さらにその針金等を内枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで本パチンコ機10では、排出通路盤217の上皿19の丁度裏側辺りに、内枠12にほぼ一体的に重なり合うようにしてパチンコ機前方に延びるプレート219が設けられている。従って、内枠12と排出通路盤217との隙間から針金等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して可変入賞装置32(大入賞口)を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出する入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、特定領域スイッチ222とカウントスイッチ223とが設けられている。特定領域スイッチ222は、大当たり状態で可変入賞装置32に入賞した遊技球が特定領域(大当たり状態継続を判定する領域)に入ったことを判定するスイッチであり、カウントスイッチ223は入賞球をカウントするスイッチである。また、第1契機対応口33に対応する位置には特定入球検出手段としての第1契機対応口(始動口)スイッチ224が設けられ、第2契機対応口34に対応する位置には第2契機対応口(ゲート)スイッチ225が設けられている。
入賞口スイッチ221及び第2契機対応口(ゲート)スイッチ225は、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、さらにこの盤面中継基板226が後述する主基板(主制御装置261)に接続されている。また、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続され、さらにこの大入賞口中継基板227がやはり主基板に接続されている。これに対し、第1契機対応口(始動口)スイッチ224は中継基板を介さずに直接主基板に接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口を開放する大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域に導く入賞球振分板ソレノイドが設けられ、第1契機対応口33には、電動役物を開放する第1契機対応口(始動口)ソレノイドが設けられている。なお、図8、図9において符号228は打球槌等を備えるセットハンドルであり、符号229は発射モータである。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。
また、裏枠セット215には、第1制御基板ユニット201を取り付ける取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる支持金具231が設けられ、この支持金具231には同一軸線上に上下一対の支持孔が形成されている。その他、遊技盤30の右下部において符号232は上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)であり、同左上部において符号233は係止爪片である。
また、内枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付ける取付機構が設けられている。具体的には、内枠12にはその右端部に長尺状の支持金具235が取り付けられており、その構成を図10に示す。図10に示すように、支持金具235は長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より起立させるようにして、下方2カ所に第2制御基板ユニット用の支持孔部237が形成されると共に、上方2カ所に裏パックユニット用の支持孔部238が形成されている。それら支持孔部237,238にはそれぞれ同軸の支持孔が形成されている。その他、第2制御基板ユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)239が設けられている。また、裏パックユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)240が設けられている。但し、第2制御基板ユニット用の支持金具と裏パックユニット用の支持金具とを各々個別の部材で設けることも可能である。符号241,242,243は、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持する回動式の固定具である。
その他、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿19、下皿15、又は排出通路218の何れかに振り分ける遊技球分配部245が設けられている。すなわち、遊技球分配部245の開口部245aは上皿19に通じ、開口部245bは下皿15に通じ、開口部245cは排出通路218に通じる構成となっている(図9参照)。なお、従来、遊技球分配部245に相当する部分が裏パックユニット203側に設けられていたため、上皿19に至る球排出口(図2の球通路樋69)を通じて裏パックユニット203を押すことにより、内枠12と遊技球分配部245に相当する部分との間に隙間が生じ、その隙間を通じて針金等を差し込み、内部機器を操作するといった不正行為が考えられた。そこで本パチンコ機10では、遊技球分配部245として内枠12側に設け、なおかつ固定手段によって固定することにより、そのような不正行為を防止している。さらに、遊技球分配部245の上端面は遊技盤30の下端面が設置される高さ位置に合わせて形成されており、遊技盤30の取外しの妨げとならないように工夫されている。
また、内枠12の下端部には、下皿15に向けて設置された上記スピーカ249の背後を囲む樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201を図11〜図14を用いて説明する。図11は第1制御基板ユニット201の正面図、図12は同ユニット201の斜視図、図13は同ユニット201の分解斜視図、図14は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、この取付台251に主制御装置261と音声ランプ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット264(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
封印手段としての封印ユニット264はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図11等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニット264による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット264を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨を容易に発見できる。
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261(主基板)又は表示制御装置45からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、この音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス265に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して表示制御装置45及び音声ランプ制御装置262に出力されるようになっている。
取付台251は、有色(例えば緑、青等)の樹脂材料(例えばポリカーボネイト樹脂製)にて成形され、その表面に平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。ただし、取付台251は無色透明又は半透明の樹脂成形品であっても良い。
そして、一方の基板搭載面252上に主制御装置261(主基板)が横長の向きに配置されると共に、他方の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置262(音声ランプ制御基板)が縦長の向きに配置されるようになっている。特に、主制御装置261は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置262はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置261及び音声ランプ制御装置262を搭載した状態において各制御装置261,262はその一部を前後に重ねて配置されるようになる。つまり、図12等にも見られるように、主制御装置261はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置されるようになる。故に、主制御装置261に重なる領域まで音声ランプ制御装置262を拡張することが可能となり、当該制御基板の大型化にも良好に対処できる。また、各制御装置が効率良く設置できるようになる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。
図13及び図14に示すように、主基板用の基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔254が形成されている。これに対応して、主制御装置261の基板ボックス263には、その裏面の左右2カ所に回動式の固定具267が設けられている。主制御装置261を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔254に固定具267が通され、その状態で固定具267が回動されて主制御装置261がロックされる。従って、上述の通り主制御装置261はその一部が浮いた状態で配置されるとしても、当該主制御装置261の脱落等の不都合が回避できる。また、主制御装置261は第1制御基板ユニット201(基板搭載面252)の裏面側から固定具267をロック解除しなければ、取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。主基板用の基板搭載面252にはその裏面に格子状のリブ255が設けられている。
取付台251には、図11等の左端面に上下一対の支軸256が設けられており、この支軸256を図8等に示す支持金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して開閉可能に支持される。また、取付台251には、右端部に締結具として上下一対のナイラッチ257が設けられると共に上端部に長孔258が設けられており、ナイラッチ257を図8等に示す被締結孔232にはめ込むと共に、長孔258に図8等に示す係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定されるようになる。なお、支持金具231及び支軸256が前記図7の支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ257が締結部M2に、係止爪片233及び長孔258が係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、第2制御基板ユニット202を図15〜図17を用いて説明する。図15は第2制御基板ユニット202の正面図、図16は同ユニット202の斜視図、図17は同ユニット202の分解斜視図である。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、この取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者によるハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス315(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット319(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成形品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。この場合、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は取付台301の基板搭載面302に横並びの状態で直接搭載され、電源装置313の基板ボックス317上に払出制御装置311が取付台303を介して搭載されている。
また、取付台301には、図15等の右端部に上下一対の支軸305が設けられており、この支軸305を図8等に示す支持孔部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、取付台301には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を図8等に示す被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。なお、支持孔部237及び支軸305が前記図7の支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものであり、パチンコ機10の背面から見た背面図を図18に示し、分解斜視図を図19に示す。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置45等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図19に示す払出通路359等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するバイブレータ360が取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。なお、バイブレータ360は、パチンコ機の設計変更等による位置変更や故障時等における交換が容易になるよう、モータ等の振動体が本体部であるケース内に収容されたバイブレータ・ユニットとして構成されており、当該ユニットが着脱可能なようにタンクレール356に取付けられている。なお、前記バイブレータ・ユニットは、その本体部(ケース面)がタンクレール356に密着せず、本体部から突出した足部(振動伝達子)を介してタンクレール356の側面に取付けられており、そのバイブ振動がより効果的にタンクレール356に伝達されるよう構成されている。
タンクレール356の構成ついて詳述すると、図20に示すように、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有し、レール本体361の始端部には球面状の球受部362が設けられている。この球受部362により、タンク355より落下してきた遊技球が円滑にレール本体361内に取り込まれる。また、レール本体361には長手方向に延びる仕切壁363が設けられており、この仕切壁363により遊技球が二手に分流されるようになっている。仕切壁363により仕切られた2条の球通路は遊技球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に開口部365が設けられている。
また、レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設されている。この整流板367は、下流側になるほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、さらにその下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各遊技球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の遊技球群が流れ込んできても、遊技球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが解消されるようになっている。なお、レール本体361が黒色の導電性ポリカーボネイト樹脂により成形されるのに対し、整流板367は透明のポリカーボネイト樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。
図18,図19の説明に戻り、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネイト樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これによって、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
また、裏パック351には、図18等の右端部に上下一対の支軸385が設けられており、この支軸385を図8等に示す支持孔部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を図8等に示す被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に図8等に示す固定具242を係止させることで、裏パックユニット203が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。また、本実施の形態では、多くの遊技球が貯留され比較的負荷のかかるタンク355の近傍の係止部M8として、回動式のI型の留め具が採用されている。このため、ナイラッチ等の固定具を用いた場合に比べてより確実に裏パックユニット203(タンク355)の係止を行うことができる。このとき、図8等に示す固定具241,243によっても裏パックユニット203が内枠12に固定される。なお、支持孔部238及び支軸385が前記図7の支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が締結部M7に、固定具242及び係止孔387が係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が係止部M9に相当する(図7参照)。
また、裏パックユニット203のベース部353には、外部中継端子板230用の開口部391が設けられており、裏パックユニット203の固定された状態でも、外部中継端子板230の取外し及び操作が可能となっている。
なお、上述してきた構成により、主制御装置261(基板ボックス263)の取外しは、まず裏パックユニット203を開け(又は取外し)、次に第1制御基板ユニット201を開け(又は取外し)、そして、固定具267を解除操作するという複雑な過程をふむことにより、ようやく行うことができる。このため、主制御装置261(基板ボックス263)の取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。
以上、パチンコ機10の物理的構造を説明した。次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。
図21は、本パチンコ機10の電気的構造を示したブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI割込み処理(図34参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理(図23参照)において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、図34の停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、表示制御装置45、特別表示装置43、普通図柄表示装置41、その他図示しないスイッチ等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43および普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、表示制御装置45を介して制御される。
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理(図34参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理(図35参照)において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技機の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される(図9参照)。
表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力には主制御装置261の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して一方の出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力には、音声ランプ制御装置262が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261から送信される表示コマンドに基づいて装飾図柄表示装置42の表示を制御する。なお、主制御装置261は、特別表示装置43にて確定的に大当たりか否かを表示するため、表示コマンドは装飾図柄表示装置42にて補助的な表示を行うために送出される。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。ここには後述する各種カウンタの値を格納するカウンタ用バッファが設けられている。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(図34のNMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
ところで、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)42には、図39に示すように、左・中・右の3つの図柄列が設定されており、図柄列毎に図柄(装飾図柄)が変動表示される。本実施の形態では、装飾図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付すよう構成されており、数字の昇順又は降順に装飾図柄が表示されて一連の図柄列が構成されている。そして、周期性をもって装飾図柄が上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左図柄列においては、装飾図柄が降順(付された数字が減る順)に表示され、中図柄列及び右図柄列においては、同じく装飾図柄が昇順(付された数字が増える順)に表示される。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止する。主制御装置261によって大当たりが確定すると、特別表示装置43にてその旨が表示されると共に、補助的に装飾図柄表示装置42上で装飾図柄が大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の装飾図柄の組合せ)となり、大当たりとして特別遊技動画が表示されるようになっている(大当たり状態が開始される)。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選(大当たり抽選)を行うこととしている。具体的には、図22に示すように、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たりに際し高確率モード又は低確率モードへの移行決定に使用するモード決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、変動パターンとして選択される変動時間を変更させて行われる予告演出に使用する予告演出カウンタCYと、を用いることとしている。なお、変動種別カウンタCS1,CS2は、変動パターン選択に用いられるのであるが、詳しくは、決定された変動パターンにより、装飾図柄表示装置42における演出及び変動時間が決定されると共に、特別表示装置43の変動時間が決定される。
カウンタC1,C2,C3,CINI,CS1,CS2,CYは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。また、RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とからなる記憶エリアとしての保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1契機対応口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1及び、モード決定カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しく説明すると、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1契機対応口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率モードと高確率モードとで2種類設定されており、本実施の形態では、低確率モードであれば大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「337,673」であり、高確率モードであれば大当たりとなる乱数の値の数は10で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。なお、高確率モードとは、予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、低確率モード(通常時)とはそのような確変状態でない時という。なお、以下の説明では適宜、確率変動図柄によって大当たりになった場合を「確変大当たり」といい、確率変動図柄以外によって大当たりになった場合を「通常大当たり」という。また、高確率モードにおいては、大当たり確率がアップするのであるが、さらに、普通図柄の「○」→「×」→「○」→・・・という変動表示時間が短縮され、また、「○」図柄が停止した場合に第1契機対応口33が作動状態となる(開放される)時間が長くなる。これによって、第1契機対応口33が頻繁に開放されるようになり、大当たり抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。このように、本実施形態では、高確率モードにおいて、第1契機対応口33が作動状態となる時間を長くしている。これに加え、あるいは代えて、第1契機対応口33が作動状態となる「○」図柄の停止確率をアップさせる構成としてもよい。
モード決定カウンタC2は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり9)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、モード決定カウンタC2によって、高確率モードへ移行させるか否かを決定する。具体的には、カウンタの値が「1,3,5,7,9」という奇数であれば高確率モードへの移行を決定し、「0,2,4,6,8」という偶数であれば低確率モードへの移行を決定する。なお、ここでは移行という文言を用いたが、もともと高確率モードにある場合にカウンタ値が奇数であれば高確率モードが継続されることになり、もともと低確率モードにある場合にカウンタ値が偶数であれば低確率モードが継続されることになる。モード決定カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1契機対応口33に入賞したタイミングで、RAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽選は、抽選確率の状態や変動開始時の始動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1契機対応口33に入賞したタイミングで、RAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。図22中でもこのように表記した。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組み合わせて同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
予告演出カウンタCYは、例えば0〜100の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり100)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、左図柄列→右図柄列→中図柄列という順序で図柄列を停止させるが、ここで右図柄列を例えばすべらせる(予見される停止図柄よりも先の図柄で停止させる)などの予告演出が可能となっている。そこで、この予告演出カウンタCYによって、予告演出の種別が決定される。これについては後述する。予告演出カウンタCYは、変動種別カウンタCS1,CS2と同様、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における予告演出コマンドの決定に際してCYのバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYの大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また図示は省略するが、普通図柄表示装置41の抽選には普通図柄乱数カウンタC4が用いられる。普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの第2契機対応口34を通過した時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」である。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図23〜図34のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずはじめにタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図32は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図32において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,9,238)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS604では、第1契機対応口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図33のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が第1契機対応口33に入賞したか否かを第1契機対応口(始動口)スイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が第1契機対応口33に入賞したと判別されると、続くステップS702では、始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。第1契機対応口33への入賞があり、且つ始動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、始動保留球数Nをインクリメントする。
また、続くステップS704では、当落に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、始動入賞処理の後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図34は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図34のNMI割込み処理を開始する。図34のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号SK1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電流供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図34のNMI割込み処理において、先ずステップS801では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し、続くステップS802では、スタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する。さらに、ステップS803では、電源断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し、ステップS804では、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。
ステップS805ではRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS806では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号SK1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図34のNMI割込み処理を開始する。その内容は図34で説明した通りである(但し、ステップS804の電源断通知コマンドの送信は除く)。
また、図23は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ずはじめに、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。また、ステップS102では、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS103では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS105では、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS114等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114等)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期化処理を実行する。また、ステップS116では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS109では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS110では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS111では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。さらに、ステップS112,S113では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻る。
次に、通常処理の流れを図24のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,ステップS210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図24において、先ずステップS201では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して変動パターンコマンド、図柄コマンド、予告演出コマンド、決定コマンド等を表示制御装置45に送信する。ここで外部出力処理について、図25を用いて説明する。
まず最初のステップS1301では、図27に示す変動開始処理が直前に実行されたか否かを判断する。具体的には、後述するように変動開始処理にて変動表示の開始を示すフラグをセットするのであるが、ここでは、このフラグがセットされているか否かを判断する。なお、このフラグは本処理(ステップS1301)においてリセットされる。変動開始処理では、変動時間の情報を含む変動パターン、図柄コマンド、予告演出コマンドがそれぞれ決定される。ここで変動開始の直後であると判断された場合(ステップS1301:YES)、ステップS1302にて変動パターンコマンドを送信すると共に変動パターンコマンドの送信を示すフラグをセットして、ステップS1307へ移行する。一方、変動開始の直後でないと判断された場合(ステップS1301:NO)、ステップS1303へ移行する。
ステップS1303では、前回の処理において変動パターンコマンドを送信したか否かを判断する。この判断は、前記変動パターンコマンドの送信を示すフラグがセットされているか否かによってなされる。ここで変動パターンコマンドを送信したと判断された場合(ステップS1303:YES)、ステップS1304にて図柄コマンドを送信すると共に、図柄コマンドの送信を示すフラグをセットし、一方、前記変動パターンコマンドの送信を示すフラグをリセットして、ステップS1307へ移行する。一方、変動パターンコマンドを送信していないと判断された場合(ステップS1303:NO)、ステップS1305へ移行する。
ステップS1305では、前回の処理において図柄コマンドを送信したか否かを判断する。この判断は、前記図柄コマンドの送信を示すフラグがセットされているか否かによってなされる。ここで図柄コマンドを送信したと判断された場合(ステップS1305:YES)、ステップS1306にて予告演出コマンドを送信すると共に前記図柄コマンドの送信を示すフラグをリセットして、ステップS1307へ移行する。一方、図柄コマンドを送信していないと判断された場合(ステップS1305:NO)、ステップS1306の処理を実行せず、ステップS1307へ移行する。
ステップS1307では、その他の処理を行う。具体的には、決定コマンドが設定されている場合は、決定コマンドを送信する。また、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。
上述した外部出力処理によれば、装飾図柄の変動に際し、変動パターンコマンド→図柄コマンド→予告演出コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで決定コマンドが送出されることになる。
また、変動パターンコマンド、図柄コマンド、予告演出コマンド、決定コマンド等を入力した表示制御装置45は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の表示態様を決定し、該表示態様を装飾図柄表示装置42において表示するようになっている。具体的には、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示を所定時間行う。なお、本実施形態では、第2変動種別カウンタCS2によってリーチ発生後に最終停止図柄である中図柄が停止するまでの経過時間が決定され、変動種別カウンタCS1,CS2に基づく変動パターンコマンドとして表示制御装置45へ送信される。そして、通常時において、左図柄は変動開始から3秒後に停止表示され、右図柄は変動開始から4秒後に停止表示される構成となっている。したがって、表示制御装置45は、変動パターンコマンドに基づいて変動開始から最終停止表示までの変動時間を把握できる。なお、変動パターンコマンドが、変動開始から最終停止表示までの変動時間を直接的に示すものとして構成してもよい。
そして、表示制御装置45に、変動パターンコマンドに基づいて把握される変動時間を変更させるコマンドが、予告演出コマンドである。予告演出コマンドは、時間変更なし、時間延長1、時間延長2、時間短縮という4つの区分を指定するものである。これらの区分は「1」,「2」,「3」,「4」という数値で示されて、この中のいずれかの数値が予告演出コマンドとして設定されるという具合である。以下、予告演出コマンドには、「1」〜「4」のいずれかの数値が設定されるものとして説明を続ける。
さらに、表示制御装置45は、図柄コマンドに基づき停止図柄を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、表示制御装置45に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変図柄、通常図柄、前後外れ図柄、前後外れ以外図柄、完全外れ図柄という5つの区分を指定するものである。これらの区分は、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」という数値で示されて、この内のいずれかの数値が図柄コマンドとして設定されるという具合である。以下、図柄コマンドには、「1」〜「5」のいずれかが設定されるものとして説明を続ける。確変図柄は、1,3,5,7,9の数字が付加された図柄であり、図柄コマンドに確変図柄を示す「1」が設定された場合、表示制御装置45は、これらの図柄のうちの一つを停止図柄として決定する。通常図柄は、0,2,4,6,8の数字が付加された図柄であり、図柄コマンドに通常図柄を示す「2」が設定された場合、表示制御装置45は、これらの図柄のうちの一つを停止図柄として決定する。前後外れ図柄は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものであり、図柄コマンドに前後外れ図柄を示す「3」が設定された場合、表示制御装置45は、後述する前後外れリーチ図柄バッファに格納された図柄を停止図柄として決定する。前後外れ以外図柄は、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものであり、図柄コマンドに前後外れ以外図柄を示す「4」が設定された場合、表示制御装置45は、後述する前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納された図柄を停止図柄として決定する。完全外れ図柄は、リーチ発生しない「完全外れ」に対応するものであり、図柄コマンドに完全外れ図柄を示す「5」が設定された場合、表示制御装置45は、後述する完全外れ図柄バッファに格納された図柄を停止図柄として決定する。
次に、図24中のステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYを1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,100)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。その後、ステップS205では、変動処理を実行する。この変動処理により、特別表示装置43が制御されると共に、大当たり判定や装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、変動処理の詳細は後述する。
その後、ステップS206では、大当たり状態となる場合において可変入賞装置32の大入賞口を開放又は閉鎖する大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。このとき、遊技球が特定領域を通過したことを条件に大入賞口の連続開放を許容し、これを所定ラウンド数繰り返し実行する。
また、ステップS207では、普通図柄表示装置41による普通図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が第2契機対応口34を通過したことを条件に、その都度の普通図柄乱数カウンタC4が取得されると共に普通図柄表示装置41にて普通図柄の抽選が実施され、普通図柄の当たり状態になると第1契機対応口33が所定時間開放される。なお説明は省略したが、普通図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図32に示すタイマ割込処理にて更新されるようになっている。
その後、ステップS208では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYの更新を繰り返し実行する(ステップS209,ステップS210)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。
また、ステップS210では、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYの更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYを1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,100)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2、予告演出カウンタCYの変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
次に、前記ステップS205の変動処理を、図26のフローチャートを参照して説明する。
図26において、ステップS301では、今現在、大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間とが含まれる。続くステップS302では、特別表示装置43による色換え表示(変動表示)中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに変動表示中でもない場合、ステップS303に進み、始動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は始動保留球数Nが0である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、変動表示中の何れでもなく且つ始動保留球数N>0であれば、ステップS304に進む。ステップS304では、始動保留球数Nから1を減算する。ステップS305では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS306では、変動開始処理を実行する。ここで、図27のフローチャートを用いて変動開始処理の詳細を説明する。
まず最初のステップS400では、特別表示装置43における色換え表示(変動表示)を開始する。なお、ここで変動表示の開始を示すフラグをセットしておく(前記ステップS1301参照)。特別表示装置43は上述したような3色LEDであり、点灯している色が赤であれば緑、緑であれば青、青であれば赤へ色換えを行う。
続くステップS401では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別され、前述した通り低確率モードでは大当たり乱数カウンタC1の数値0〜676のうち「337,673」が当たり値であり、高確率モードでは「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」が当たり値である。ここで大当たりであると判断された場合(ステップS401:YES)、ステップS402へ移行する。一方、大当たりでないと判断された場合(ステップS401:NO)、すなわち外れである場合には、ステップS407へ移行する。
ステップS402では、確変大当たりであるか否かを判断する。本実施形態では、大当たりとなった場合、それぞれ1/2の確率で高確率モード又は低確率モードへ移行するように構成されている。具体的には、高確率モードへ移行させるか否かは、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているモード決定カウンタC2の値に基づいて判断される。モード決定カウンタC2の数値0〜9のうち奇数「1,3,5,7,9」ならば高確率モードへの移行が決定し(確変大当たり)、偶数「0,2,4,6,8」ならば低確率モードへの移行が決定する(通常大当たり)。ここで確変大当たりであると判断された場合(ステップS402:YES)、ステップS403にて大当たり変動パターンを決定し、ステップS404にて確変図柄(本実施形態では「1」)を図柄コマンドに設定し、ステップS415にて予告演出コマンドを決定して、本変動開始処理を終了する。一方、確変大当たりでないと判断された場合(ステップS402:NO)、すなわち通常大当たりである場合には、ステップS405にて大当たり変動パターンを決定し、ステップS406にて通常図柄(本実施形態では「2」)を図柄コマンドに設定し、ステップS416にて予告演出コマンドを決定して、本変動開始処理を終了する。
上記ステップS403,ステップS405では、大当たり時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。また、ステップS404,ステップS406における図柄コマンドは、大当たりの図柄を所定区分で指示するものであり、停止図柄の決定は、後述するように表示制御装置45が行う。具体的には、確変図柄を示す「1」が図柄コマンドに設定されると(ステップS404)、1,3,5,7,9の内のいずれかの数値が付された図柄を表示制御装置45が停止図柄として決定する。一方、通常図柄を示す「2」が図柄コマンドに設定されると(ステップS406)、0,2,4,6,8の内のいずれかの数値が付された図柄を表示制御装置45が停止図柄として決定する。さらにまた、ステップS415,ステップS416における予告演出コマンドは、予告演出カウンタCYの値に基づき、大当たり時のテーブルを参照して決定される。これについて説明する。
大当たり時のテーブルは、図28(b)に示す如くである。すなわち、予告演出カウンタCYの値によって、予告演出コマンドとして「1」〜「4」のいずれかの数値が決定される。具体的に、CY=0〜20のときは予告演出コマンドは「1」となり、CY=21〜34のときは予告演出コマンドは「2」となり、CY=35〜60のときは予告演出コマンドは「3」となり、CY=61〜100のときは予告演出コマンドは「4」となる。後述するように、予告演出コマンドが「1」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を変更しない。予告演出コマンドが「2」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を1秒だけ延長する。予告演出コマンドが「3」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を2秒だけ延長する。予告演出コマンドが「4」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を1秒だけ短縮する。
また、ステップS401にて否定判断された場合に移行するステップS407では、リーチであるか否かを判断する。この判断は、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてなされる。上述したように、本実施形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。ここでリーチであると判断された場合(ステップS407:YES)、ステップS408へ移行する。一方、リーチでないと判断された場合(ステップS407:NO)、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS413にて外れ変動パターンを決定し、ステップS414にて完全外れ図柄(本実施形態では「5」)を図柄コマンドに設定して、本変動開始処理を終了する。
ステップS408では、前後外れリーチであるか否かを判断する。ここで前後外れリーチであると判断された場合(ステップS408:YES)、ステップS409にて外れ変動パターンを決定し、ステップS410にて前後外れ図柄(本実施形態では「3」)を図柄コマンドに設定して、本変動開始処理を終了する。一方、前後外れリーチでないと判断された場合(ステップS408:NO)、すなわち前後外れ以外リーチである場合には、ステップS411にて外れ変動パターンを決定し、ステップS412にて前後外れ以外図柄(本実施形態では「4」)を図柄コマンドに設定して、本変動開始処理を終了する。
上記ステップS409,ステップS411,ステップS413で外れ変動パターンを決定する際、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS403等と同様である。また、ステップS410,ステップS412,ステップS414における図柄コマンドが外れの図柄の所定区分を指示するものであることも、上記ステップS404等と同様である。具体的には、前後外れ図柄を示す「3」が図柄コマンドに設定されると(ステップS410)、当該図柄コマンドを受信した表示制御装置45は、ワークRAM523の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている前後外れリーチに対応する図柄を停止図柄として決定する。前後外れ以外図柄を示す「4」が図柄コマンドに設定されると(ステップS412)、ワークRAM523の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている前後外れ以外リーチに対応する図柄を、表示制御装置45が停止図柄として決定する。完全外れ図柄を示す「5」が図柄コマンドに設定されると(ステップS414)、ワークRAM523の完全外れ図柄バッファに格納されている完全外れに対応する図柄を、表示制御装置45が停止図柄として決定する。さらにまた、ステップS417,ステップS418,ステップS419における予告演出コマンドは、予告演出カウンタCYの値に基づき、外れ時のテーブルを参照して決定される。これについて説明する。
外れ時のテーブルは、図28(a)に示す如くである。すなわち、予告演出カウンタCYの値によって、予告演出コマンドとして「1」〜「4」のいずれかの数値が決定される。具体的に、CY=0〜84のときは予告演出コマンドは「1」となり、CY=85〜96のときは予告演出コマンドは「2」となり、CY=97〜99のときは予告演出コマンドは「3」となり、CY=100のときは予告演出コマンドは「4」となる。後述するように、予告演出コマンドが「1」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を変更しない。予告演出コマンドが「2」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を1秒だけ延長する。予告演出コマンドが「3」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を2秒だけ延長する。予告演出コマンドが「4」である場合、表示制御装置45は、変動パターンコマンドで指示される変動時間を1秒だけ短縮する。
なお、予告演出コマンドの決定に際し、図28に示すように、外れ時のテーブルと大当たり時のテーブルとを別個に用意している。これによって、例えば変動時間を短縮するような予告演出(予告演出コマンド「4」に対応する)は、大当たり時には4割程度の割合で選ばれるが、外れ時にはほとんど選ばれないことになり、このような予告演出が発生した場合には、遊技者は大当たりを期待できることになる。
図26の説明に戻り、上述した変動開始処理の終了後に実行されるステップS307では、変動時間を演算する。この変動時間は、変動パターンコマンド及び予告演出コマンドに基づいて、主制御装置261のCPU501が演算する。具体的には、予告演出コマンドが「1」であれば、変動パターンコマンドで指示した変動時間を変更しない。予告演出コマンドが「2」である場合、変動パターンコマンドで指示した変動時間を1秒だけ延長したものを新たな変動時間として算出する。予告演出コマンドが「3」である場合、変動パターンコマンドで指示した変動時間を2秒だけ延長したものを新たな変動時間として算出する。予告演出コマンドが「4」である場合、変動パターンコマンドで指示した変動時間を1秒だけ短縮したものを新たな変動時間として算出する。
なお、本実施形態では、変動パターンコマンド及び予告演出コマンドから変動時間を演算しているが、もちろん、変動パターンとして決定された演出及び、その演出に対して決定された予告演出から変動時間を演算するようにしてもい。また、変動パターンとして示される変動時間及び、その変動時間に対して決定された変更量から変動時間を演算してもよい。
ステップS302がYES、すなわち変動表示中である場合には、ステップS308に進み、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS308で肯定判別された場合に移行するステップS309では、特別表示装置43による決定表示を行う。すなわち、高確率モードへの移行を伴う確変大当たりである場合には赤色を決定表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、低確率モードへの移行を伴う通常大当たりである場合には緑色を決定表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、外れである場合には青色を決定表示(数秒間だけ点灯)させる。繰り返しとなるが、このような特別表示装置43による決定表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示は補助的なものとなっている。次のステップS310では、装飾図柄の変動停止を特別表示装置43におけるLEDの変動停止と完全に同調させる決定コマンドを設定し、その後本処理を終了する。一方、ステップS308で否定判別された場合に移行するステップS311では、特別表示装置43のLEDの色換え表示(変動表示)を行う。具体的には、現在の点灯色が赤であれば緑、緑であれば青、青であれば赤への色換えを行う。これによって、変動処理のタイミング、すなわち4ms毎に、特別表示装置43のLEDの色換え表示(変動表示)が実現される。
次に、表示制御装置45の処理について説明する。変動パターンコマンド、図柄コマンド、予告演出コマンド、決定コマンド等を入力した表示制御装置45は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の表示態様を決定し、該表示態様を装飾図柄表示装置42において表示するようになっている。具体的には、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示を所定時間行う。このとき、予告演出コマンドに基づいて変動時間を変更可能となっている。そして、図柄コマンドに基づき停止図柄を決定して、表示する。なお、特別表示装置43の決定表示後、上述したように決定コマンドが表示制御装置45へ送信されるが、この決定コマンドは主となる特別表示装置43と補助的な装飾図柄表示装置42との完全な同期を目的とするものである。つまり、完全な同期を図るという上では上記のように決定コマンドを送信する構成が望ましいが、主制御装置261と表示制御装置45との両方で変動時間を把握する構成であれば、決定コマンドを送信しない構成としてもよい。
本実施の形態では、表示制御装置45内のCPU521は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図29に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタC5と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU521内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタC5は、大当たりの際、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施の形態では、装飾図柄表示装置42において装飾図柄は、確変図柄(確率変動図柄)が5通り、通常図柄(確率変動図柄以外の図柄)が5通り設定されている。したがって、大当たり時装飾図柄カウンタC5としては、5個(0〜4)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタC5は、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。そして、主制御装置261から送信された図柄コマンドが確変図柄を示す「1」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば1、1であれば3、2であれば5、3であれば7、4であれば9という具合に、確変図柄を決定する。また、図柄コマンドが通常図柄を示す「2」である場合、図示しない別のテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば0、1であれば2、2であれば4、3であれば6、4であれば8という具合に、通常図柄を決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタC5は定期的に更新され、表示制御装置45が図柄コマンドを受信するタイミングでカウンタ用バッファから読み出す。なお、本実施の形態では大当たり時装飾図柄カウンタC5はワークRAM523の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、大当たり抽選が外れとなった時に左列装飾図柄、中列装飾図柄、右列装飾図柄の停止図柄(外れ図柄)を決定するものであり、各列では10の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に10個(0〜9)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の停止図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の停止図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の停止図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU521に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が最大値を超えた場合に10減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、ワークRAM523の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。この処理は、表示制御装置45にて、例えば4msecといった所定時間毎に実行されるものである。
図30に示すように、ステップS501では、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS502では、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において右図柄列の外れ図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS501で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において左図柄列の外れ図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS502で肯定判断されることになる。そして、左図柄列の更新時期(ステップS501がYES)であればステップS503に進み、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS502がYES)であればステップS504に進み、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄列の更新時期(ステップS501、S502が共にNO)であればステップS505に進み、右図柄列の外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS503〜S505の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に10を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS506では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせがリーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、リーチ図柄の組み合わせである場合、さらにステップS507では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチの組み合わせである場合、ステップS508に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをワークRAM523の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせである場合には、ステップS509に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをワークRAM523の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。
また、リーチ図柄以外の組み合わせである場合、ステップS510では、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが外れ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、外れ図柄の組み合わせになっていれば、ステップS511に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをワークRAM523の外れ図柄バッファに格納する。なお、ステップS506、S510が共にNOの場合は、左・中・右で図柄が揃っている、すなわち大当たりの状態に相当するが、かかる場合、外れ図柄カウンタCL,CM,CRをバッファに格納することなくそのまま本処理を終了する。
上述したように主制御装置261から送信されてくる図柄コマンドに基づいて、表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42に表示する停止図柄を決定する。
具体的には、主制御装置261から送信された図柄コマンドが確変図柄を示す「1」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納された値が0であれば1、1であれば3、2であれば5、3であれば7、4であれば9という具合に、確変図柄を決定する。また、図柄コマンドが通常図柄を示す「2」である場合、図示しない別のテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納された値が0であれば0、1であれば2、2であれば4、3であれば6、4であれば8という具合に、通常図柄を決定する。さらにまた、主制御装置261から送信された図柄コマンドが前後外れ図柄を示す「3」である場合、ワークRAM523の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている前後外れリーチに対応する図柄を停止図柄として決定する。また、図柄コマンドが前後外れ以外図柄を示す「4」である場合、ワークRAM523の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている前後外れ以外リーチに対応する図柄を停止図柄として決定する。さらにまた、図柄コマンドが完全外れ図柄を示す「5」である場合、ワークRAM523の完全外れ図柄バッファに格納されている完全外れに対応する図柄を停止図柄として決定する。
そして、本実施形態では特に、表示制御装置45は、主制御装置261からの予告演出コマンドに基づき、変動パターンコマンドにて指示された変動時間を変更可能となっている。これについて説明する。
図31に示すように、表示制御装置45は、予告演出コマンドに応じた装飾図柄の変動表示を行う。装飾図柄の各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に停止表示される。各図柄列は最初は高速でスクロール変動表示されており、徐々に低速となって停止表示される。そのため、遊技者は、どの図柄で停止表示されるかを予見できるようになっている。
予告演出コマンドとして「1」が送信された場合、変動時間を変更せずに通常どおりの表示を行う。例えば、左図柄列を変動開始から3秒で停止表示し、右図柄列を変動開始から4秒で停止表示させ、最後に中図柄列を停止表示させて最終停止表示を行う。中図柄列は、変動パターンコマンドに基づいて、例えばリーチ演出が選択されているような場合は右図柄列の停止表示から20秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は24秒ということになる。また例えばリーチ演出が選択されていないような場合は右図柄列の停止表示から1秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は5秒ということになる。
予告演出コマンドとして「2」が送信された場合、変動時間を1秒だけ延長する。例えば、左図柄列を変動開始から3秒で停止表示し、右図柄列を変動開始から5秒(4秒+1秒)で停止表示させる。ここでは、1秒間のすべり変動表示がなされる。すなわち、上述したように低速のスクロール変動表示によって停止するであろうと予見される図柄よりも先の図柄まですべらせて(スクロールを継続させて)図柄列を停止させるのである。なお、このようなすべり変動表示は、どのような速度で行ってもよいが、停止に至る低速のスクロール表示よりも速度を上げることによって、図柄列のすべり変動表示が際立つことになる。そして、このような右図柄列の停止時間に対応させて、中図柄列を停止させる。例えばリーチ演出が選択されているような場合は右図柄列の停止表示から20秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は25秒ということになる。また例えばリーチ演出が選択されていないような場合は右図柄列の停止表示から1秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は6秒ということになる。
予告演出コマンドとして「3」が送信された場合、変動時間を2秒だけ延長する。例えば、左図柄列を変動開始から3秒で停止表示し、右図柄列を変動開始から6秒(4秒+2秒)で停止表示させる。ここでは、2秒間のすべり変動表示がなされる。なお、この場合も、すべり変動表示におけるスクロール速度は、どのような速度であってもよい。もっとも、予告演出コマンド「2」が送信された場合のすべり変動表示と異なるスクロール速度として、すべり変動表示を際立たせてもよい。そして、このような右図柄列の停止時間に対応させて、中図柄列を停止させる。例えばリーチ演出が選択されているような場合は右図柄列の停止表示から20秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は26秒ということになる。また例えばリーチ演出が選択されていないような場合は右図柄列の停止表示から1秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は7秒ということになる。
予告演出コマンドとして「4」が送信された場合、変動時間を1秒だけ短縮する。例えば、左図柄列を変動開始から3秒で停止表示すると共に、右図柄列も変動開始から3秒(4秒−1秒)で停止表示させる。ここでは、左図柄列及び右図柄列が同時に停止表示されることになる。そして、このような右図柄列の停止時間に対応させて、中図柄列を停止させる。例えばリーチ演出が選択されているような場合は右図柄列の停止表示から20秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は23秒ということになる。また例えばリーチ演出が選択されていないような場合は右図柄列の停止表示から1秒後に停止表示されるという具合である。この場合、変動時間は4秒ということになる。なお、変動時間は、表示制御装置45のCPU521で演算される。
表示制御装置45は、変動パターンコマンドに基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄のリーチ種別などの図柄変動態様、および、最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間を決定して、装飾図柄の変動表示を行う。ここで、予告演出コマンドに基づいて、右図柄列のすべり変動表示、左図柄列と右図柄列との同時停止表示など、種々の予告演出が可能となっている。そして、図柄コマンドに基づいて停止図柄を決定し、時間経過を判断して停止図柄を表示する。なお、停止図柄の表示に際し、特別表示装置43の変動停止と装飾図柄表示装置42の変動停止とを完全に同期させたいがために、主制御装置261から決定コマンドが送出される。なお、主制御装置261からの決定コマンドは必ずしも必要ではなく、決定コマンドを送出しない構成としても実施できる。主制御装置261及び表示制御装置45のそれぞれで変動時間が把握されるため、決定コマンドを用いずとも、通常は、完全な同期が実現されるからである。
以上説明したように、本実施の形態では、主制御装置261に直接的に制御される特別表示装置43が大当たりなどの決定表示を主として行い、表示制御装置45に制御される装飾図柄表示装置42は補助的な表示を行うものとなっている。
従来、セルなどを用いて大入賞口を強制的に開放し、大当たりとなっていないにもかかわらず出玉を獲得するというような不正行為が知られている。その場合、表示制御装置45に対し何らかの信号を送り、大当たりとなっていないにもかかわらず、見かけ上、大当たりとなったかのような表示をさせることが考えられる。
これに対して、本実施の形態では、主制御装置261は、厳重に封印された基板ボックス263に格納されているため、表示制御装置45と異なり何らかの不正な信号を送ったりする等の不正行為は困難であり、特別表示装置43のLEDを「赤」又は「緑」の大当たりの態様で不正に点灯させることは困難である。したがって、装飾図柄表示装置42に大当たりとなったかのような表示を行わせることができたとしても、特別表示装置43の点灯態様によって、そのような不正行為が簡単に発見できる。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図35は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。また、ステップS902では、主制御装置261から送信される払出許可コマンドを受信するまで待機する。そして、払出許可コマンドを受信した時点でステップS903に進んでRAMアクセスを許可すると共に、ステップS904で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS905では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS906では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS907ではRAM判定値を算出し、続くステップS908では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS915等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS915等)に移行する。つまり、ステップS915ではRAM513の全領域を0にクリアし、続くステップS916ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS917ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS918では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS909では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS910では、電源断の発生情報をクリアする。また、ステップS911では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS912では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS913,S914では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻る。
次に、払出制御処理の流れについて、図36のフローチャートを参照しながら、説明する。
図36において、ステップS1001では、主制御装置261からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する。ステップS1002では、発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う。また、ステップS1003では、状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS1005では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、賞球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が0でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図37)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007、S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図38)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
ステップS1013では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS1014では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図37に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図36の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図36の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図36の払出制御処理に戻る。
また、図38に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図36の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図36の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図36の払出制御処理に戻る。
なお、本実施形態の装飾図柄表示装置42が上記手段の説明でいうところの「表示手段」に相当し、表示制御装置45が「表示制御手段」に相当し、主制御装置261が「主制御手段」に相当する。
そして、主制御装置261のCPU501が「演出決定手段」、「予告演出決定手段」及び「主制御側演算手段」に相当し、図27中のステップS403,ステップS405,ステップS409,ステップS411,ステップS413の処理が演出決定手段としての処理に相当し、ステップS415〜ステップS419の処理が予告演出決定手段としての処理に相当し、図26中のステップS307の処理が主制御側演算手段としての処理に相当する。そして、主制御装置261のROM502が「対応情報記憶手段」に相当し、図28に示したテーブルが「対応情報」に相当する。
また、表示制御装置45のCPU521が「変動態様決定手段」及び「表示制御側演算手段」に相当し、上述したところの、変動パターンコマンドに基づくノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄のリーチ種別などの図柄変動態様の決定処理が、変動態様決定手段としての処理に相当し、予告演出コマンド「1」〜「4」に基づく変動時間の演算処理、すなわち図31に示したような「変更なし」、「1秒延長」、「2秒延長」、「1秒短縮」という演算処理が、表示制御側演算手段としての処理に相当する。そして、プログラムROM522が「変動態様記憶手段」に相当する。
さらにまた、第1契機対応口33が「始動入球手段」に相当し、第1契機対応口スイッチ224が「入球検出手段」に相当する。
また、変動パターンコマンドが「変動時間指示コマンド」に相当し、予告演出コマンドが「変動時間変更コマンド」に相当し、左図柄列が「第1停止図柄列」に相当し、右図柄列が「第2停止図柄列」に相当し、中図柄列が「第3停止図柄列」に相当する。
以上、詳述したように、本実施形態によれば、変動パターンコマンドとは別に識別情報としての装飾図柄列の変動時間を変更する予告演出コマンドを主制御装置261から送信するようにし、この予告演出コマンドによって表示制御装置45が変動時間を変更する。なお、主制御装置261自身も表示制御装置45との同期をとるために、変動パターンコマンド及び予告演出コマンドの決定後、装飾図柄列の変動時間を演算する(図26中のステップS307)。
従来、すべり変動表示などの予告演出を行おうとすれば装飾図柄の変動時間が変わってくるため、個々に変動パターンコマンドを用意する必要があった。これに対して、本実施形態では、すべり変動表示などの予告演出は、予告演出コマンドを送信することによって実現される。このようにすれば、主制御装置261から表示制御装置45へ送信されるコマンドを大幅に減少させることができる。その結果、予告演出を伴う演出表示を、比較的少ない数のコマンドで実現することができ、主制御装置261に記憶される情報量を削減することができる。言い換えれば、記憶容量の増加を抑えつつ、従来と同様の記憶容量を有する主制御装置261によって、多種多様な演出を行うことができる。そして、コマンドを減少させることができれば、パチンコ機10の設計が容易になる。例えば、プログラムのデバッグ作業が容易になるという具合である。
例えば、従来の構成では、変動時間の異なる演出を20種類実現する場合に20種類の変動パターンコマンドを用意することが考えられるが、ここで、本実施形態のような4種類の異なる予告演出(予告演出がない場合を含む)を実現しようとすれば、20×4=80種類の変動パターンコマンドを用意する必要があった。
これに対して、本実施形態では、4種類の異なる予告演出を実現するにあたり、20種類の変動パターンコマンドと、4種類の予告演出コマンドとの計24種類のコマンドで足りることになる。
なお、本実施形態においては4種類の予告演出を行う構成であったが、実際には、十数種類の予告演出を行うことが考えられ、予告演出の数が多くなればなるほど、本発明の効果は際立つ。
また、本実施形態では、主制御装置261は、4msec毎に実行される通常処理においてコマンド送信を行うのであるが(図24参照)、図25に示すように、変動開始に際して変動パターンコマンドを送信し(ステップS1301:YES,ステップS1302)、4msec後の通常処理において図柄コマンドを送信し(ステップS1303:YES,ステップS1304)、8msec後の通常処理において予告演出コマンドを送信する(ステップS1305:YES,ステップS1306)。
通常処理は4msecという短い間隔で実行され、コマンド送信処理の他に様々な処理がなされる(図24参照)。通常処理が4msecという短い間隔で実行されるのは、制御における各種ずれを生じさせないためである。この意味において、制御における各種ずれを生じさせないような時間間隔であればよく、4msecに限定されるものではない。このように通常処理は短い間隔で実行されるため、主制御装置261が、変動パターンコマンドを送信すると共に予告演出コマンドを送信しようとすると、4msecに納まらないおそれが生じる。この点、本実施形態によれば、予告演出コマンドを8msec後の処理で送信するため、新たに予告演出コマンドを送信するのであるが、通常処理に支障を来すことなく、処理落ちといった事態を回避できることになる。
さらにまた、本実施形態では、識別情報として複数の装飾図柄列を用いているため、効果的な予告演出を行うことができる。特に本実施形態では、左図柄列→右図柄列→中図柄列という停止順序で図柄列を停止させる構成であるが、右図柄列の停止表示までの時間を変更可能としたため、リーチ図柄の停止、すなわち所定ライン上における2つの同一図柄の停止を効果的に演出することができる。
具体的には、予告演出コマンドとして「2」,「3」が送信された場合、変動時間を所定時間だけ延長する。このときは右図柄列の停止表示までの時間を延長して、すべり変動表示を行う。これによって、右図柄列において、停止するであろうと予見される図柄でなく、さらにその先の図柄で停止させることができ、リーチ図柄の停止を予見していないときに図柄がすべってリーチ図柄が停止することがあり得るため、リーチ図柄の停止が予見されないときにもリーチへの期待感を抱かせることができる。つまり、遊技者は、リーチ図柄の停止が予見されなくても、図柄がすべってリーチとなるのではないか、という期待を持ち続けることができるのである。また、リーチへの期待感として、図柄のすべりに対する期待感を抱かせることができる。つまり、リーチ図柄の停止が予見されないときに、図柄がすべるのではないか、という期待を持ち続けることができるのである。
また、予告演出コマンドとして「4」が送信された場合、変動時間を所定時間だけ短縮する。このときは右図柄列の停止表示までの時間を短縮して、左図柄列と右図柄列とを同時に停止表示する。これによって、突如としてリーチ図柄が停止することがあり得るため、図柄が高速に回転している段階においても、リーチへの期待感を抱かせることができる。つまり、遊技者は、左図柄と右図柄とが同時に停止して突如としてリーチとなるのではないか、という期待を持ち続けることができるのである。また、高速変動中において、左図柄と右図柄との同時停止を期待することになる。
なお、本実施形態では、装飾図柄列の変動表示にスクロール変動表示を採用し、スクロール速度を徐々に小さくして停止表示するため、どの図柄が停止するかが遊技者にとって分かり易い。加えて、右図柄列のすべり変動表示や、左図柄列との同時停止表示を採用している。これによって、図柄がすべってのリーチ図柄の停止や突然のリーチ図柄の停止が、スクロール変動表示によって停止図柄が予見し易いが故に、際立つことになる。
また、本実施形態では、変動時間を変更しない場合であっても、予告演出コマンドとして「1」を送信する構成となっている。このようにすれば、変動時間の変更がない場合にも、その旨を通知する予告演出コマンドが送信されるため、表示制御装置45は、予告演出コマンドが送信されない場合、主制御装置261などの異常と判断できるという点で有利である。
次に、予告演出コマンドの決定タイミングについて言及する。一般的に、変動表示は、第1契機対応口33に遊技球が入球することに基づいて行われる。したがって、第1契機対応口33への遊技球の入球タイミングで、予告演出コマンドを決定することも考えられる。
ただし、遊技球の入球時に変動表示がなされている場合、その分の変動表示は保留(待機)され、それ以前の入球による変動表示の終了後に行われる。そのため、入球タイミングで予告演出コマンドを決定する構成では、予告演出コマンドを保留球に対応させて記憶しておく必要が生じる。
この点、本実施形態によれば、主制御装置261は表示制御装置45による変動表示の開始に際し予告演出コマンドを決定するため(図27中のステップS415〜ステップS419)、予告演出コマンドを保留球に対応させて記憶するといった構成が不要となる。
また、本実施形態では、予告演出カウンタCYと、当該カウンタ値と予告演出コマンドとを対応づけるテーブル(図28参照)に基づいて、予告演出コマンドを決定する。これによって、種々の予告演出を所定の割合で簡単に実現することができる。
そして、本実施形態においては、外れ時と大当たり時とで異なるテーブルを用いるようにし、大当たり時のテーブルでは、例えば左図柄列と右図柄列との同時停止表示といった所定の予告演出の発生頻度が高くなるよう、所定の予告演出コマンド(本実施形態では「4」が最も選択され易く、次に「3」が選択され易い)が高い確率で選択されるようにしている。これによって、所定の予告演出が発生した場合、遊技者に大当たりを期待させることができる。
さらにまた、本実施形態では、表示制御装置45は、変動パターンコマンドにて指示された変動態様下において、変動時間を変更し識別情報の最終停止表示を行う。つまり、まずは変動パターンコマンドに基づいて一つの変動態様を選択し、この変動態様の下で、予告演出コマンドに基づく変動時間の変更を行うのである。このようにすれば、例えば変動パターンコマンド及び予告演出コマンドの両コマンドに対応させて個々に変動態様を記憶する構成と比べ、プログラムROM522の記憶容量が小さくて済み、表示制御装置45の負荷までも低減させることができる。
また、主制御装置261のCPU501及び表示制御装置45のCPU521によって、変動パターンコマンドで示される変動時間に対する予告演出コマンドによる変更後の変動時間が算出される。したがって、主制御装置261と表示制御装置45との間で完全な同期をとることができる。
以上、本発明は、上記実施の形態には何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の形態で実施できることは言うまでもない。
(a)上記実施形態では、変動時間を変更させない場合にも、予告演出コマンドとして「1」を送信する構成であった。
これに対して、変動時間を変更させない場合は、変動パターンコマンドのみを送信し、予告演出コマンドを送信しない構成とすることも考えられる。
(b)上記実施形態では、主制御装置261が変動開始から8msec後に実行される通常処理において予告演出コマンドを送信する構成であった。
これに対し、予告演出に支障を来さない程度のタイミングであれば、もっと遅いタイミングで予告演出コマンドを送信するようにしてもよい。また、予告演出に支障を来たさないのであれば、変動パターンコマンドと同時に予告演出コマンドを送信する構成としてもよい。
(c)上記実施形態では、図柄列のすべり表示や図柄列の同時停止表示を行うことを前提とし、変動表示に関する予告演出についてのものであった。この意味において、上記実施形態では、予告演出、予告演出カウンタCY、及び、予告演出コマンドなどとして説明してきた。
これに対し、例えば、上記実施形態における中図柄列を一旦停止したかに見せかけ再始動させるような演出(再始動演出)についても同様に適用することができる。すなわち、基準となる演出に対し変動時間が異なってくるような演出(付加演出)においては、本発明の効果が発揮されるのであって、予告演出に限定されるものではない。この意味で、上記実施形態中の予告演出、予告演出カウンタCY、及び予告演出コマンドなどの記載をそれぞれ、付加演出、付加演出カウンタCY、及び付加演出コマンドなどとしてもよい。
(d)上記実施の形態では、図26に示した変動処理において、変動時間が経過したか否かを判別し(ステップS308)、変動時間が経過していない場合(ステップS308:NO)、色換え表示を行っていた(ステップS311)。この変動処理は4msecで繰り返し実行されるため、特別表示装置43を構成する3色LEDは、4ms毎に色換え表示される構成となっている。
しかしながら、色換えのタイミングが早すぎると、遊技者はLEDの各色(赤、緑、青)を認識できず、遊技者にはLEDが白色で点灯しているように見えてしまうおそれがある。そこで、ステップS308で否定判別された後、ステップS311の実行前に、例えば所定時間の経過を判別するステップを挿入するようにしてもよい。例えば、ステップS308で否定判別された場合に、さらに数百msecの経過を判断するようなステップを挿入し、このステップで肯定判別された場合にのみステップS311を実行するという具合である。このようにすれば、数百msec毎に色換え表示がなされることになり、赤→緑→青→赤→・・・という色の変化を遊技者が確実に認識でき、LEDにおける変動表示を体感できることになる。
(e)上記実施の形態では、第1変動種別カウンタCS1によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定し、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定していた。そして、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしていた。つまり、リーチであるか否か、リーチの態様なども、主制御装置261が変動パターンコマンド、図柄コマンドにて表示制御装置45へ指示していた。
しかしながら、主制御装置261からは少なくとも、最終停止図柄が停止するまでの経過時間情報、大当たりか否かの情報、高確率モードへ移行させるか否かの情報を送信するように構成すればよい。この場合、リーチとするか否か、リーチの態様などは、表示制御装置45が全て決定することになる。このようにすれば、主制御装置261の負担をより軽減することができる。
(f)上記実施の形態では、主制御装置261に表示制御装置45が電気的に接続され、表示制御装置45に音声ランプ制御装置262が電気的に接続されていた。
これに対し、主制御装置261に音声ランプ制御装置262が電気的に接続され、さらに、音声ランプ制御装置262に表示制御装置45が電気的に接続される構成としてもよい。
(g)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。
(h)パチンコ機以外の遊技機として、回胴式遊技機としてのスロットマシンとしても、もちろん実施可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して、図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が停止される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が挙げられる。また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機として実施してもよい。具体例としては、複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その際になされる抽選結果により、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるものである。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 内枠および前面枠セットを開放した状態のパチンコ機を示す斜視図である。 前面枠セットを開放した状態における内枠等を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前面枠セットの構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニットおよび裏パックユニットの配置を示す模式図である。 内枠および遊技盤の構成を示す背面図である。 内枠の背面構成を示す斜視図である。 支持金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットの背面構成を示す分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 タンクレールの分解斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 外部出力処理を示すフローチャートである。 変動処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 予告演出コマンドを決定するテーブルである。 装飾図柄の決定に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 外れ図柄カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 予告演出コマンドと表示時間、表示との対応を示す説明図である。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御を示すフローチャートである。 貸球制御を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置における表示態様を示す図である。
10…遊技機としてのパチンコ機、33…始動入球手段としての第1契機対応口、42…表示手段としての装飾図柄表示装置、45…表示制御手段としての表示制御装置、261…主制御手段としての主制御装置、501…演出決定手段、予告演出決定手段及び主制御側演算手段としてのCPU、502…対応情報記憶手段としてのROM、521…変動態様決定手段及び表示制御側演算手段としてのCPU、522…変動態様記憶手段としてのプログラムROM、CY…予告演出カウンタ。

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御する主制御手段と、
    識別情報を表示可能な表示手段と、
    前記主制御手段からの制御コマンドに基づいて前記表示手段の表示に関する制御を行う副制御手段とを備えた遊技機において、
    前記制御コマンドは、
    前記識別情報の変動表示の開始から停止までの1の変動における変動時間に関する時間情報を導出可能とする複数の第1コマンドと複数の第2コマンドとを少なくとも備え、
    前記主制御手段は、
    前記識別情報の変動表示を開始する場合の同時期に少なくとも前記第1コマンドと前記第2コマンドとを前記副制御手段へ出力するものであり、
    前記副制御手段は、
    前記識別情報の変動表示を開始する場合に少なくとも前記複数の第1コマンドと前記複数の第2コマンドから選択された所定の第1コマンドと第2コマンドとを用いて前記変動時間で実行される表示態様を決定させる決定手段と、
    前記第1コマンドに基づいて第1の表示態様群から所定の表示態様を選択させる第1手段と、
    前記第2コマンドに基づいて前記第1の表示態様群とは異なる第2の表示態様群から特定の表示態様を選択させる第2手段と、
    前記第1手段によって選択された所定の表示態様での表示中において前記第2手段によって選択された特定の表示態様での表示を実行させることで前記変動時間で実行される表示態様を制御する手段とを備え、
    前記所定の第1コマンドと第2コマンドによって複数の前記変動時間が導出可能に構成されることを特徴とする遊技機。
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