(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部239SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部239SGにおける遊技機につき、図8-1~図8-38を参照して説明する。
画像表示装置5の表示領域には、第1保留記憶表示エリア239SG005D及び第2保留記憶表示エリア239SG005Uが配置されている。第1保留記憶表示エリア239SG005D及び第2保留記憶表示エリア239SG005Uでは、各特別図柄に対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、各特別図柄に対応した可変表示の保留は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄や飾り図柄の可変表示を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示が実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。第1保留記憶表示エリア239SG005Dにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示であり、第2保留記憶表示エリア239SG005Uにおける保留記憶表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示である。
本特徴部239SGでは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第1保留記憶表示エリア239SG005Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第2保留記憶表示エリア239SG005Uに表示される保留記憶表示)とする。尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、の表示態様は、異なる表示態様であってもよい。
図8-1に示す例では、第1保留記憶表示エリア239SG005D及び第2保留記憶表示エリア239SG005Uとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた可変表示の実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた可変表示の実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの右側方には、第1特別可変入賞球装置239SG007A及び第2特別可変入賞球装置239SG007Bが一体化された特別可変入賞球ユニット239SG007が設けられている。
ここで、特別可変入賞球ユニット239SG007の構成について説明する。尚、以下の説明では、パチンコ遊技機1を正面からみたときの上下左右方向を基準として説明する。
図8-1に示すように、特別可変入賞球ユニット239SG007は、左部側が第1特別可変入賞球装置239SG007Aを構成し、右部側が第2特別可変入賞球装置239SG007Bを構成している。また、特別可変入賞球ユニット239SG007の正面側には透光性を有する合成樹脂材にて構成された図示しないカバー体が取り付けられており、遊技者は該カバー体を介して特別可変入賞球ユニット239SG007内、特に第2特別可変入賞球装置239SG007B内を流下する遊技球を視認できるようになっている。
第1特別可変入賞球装置239SG007Aは、ソレノイド239SG082(図8-2参照)によって開閉駆動される第1大入賞口扉239SG701を備え、該第1大入賞口扉239SG701によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口を形成する。第1大入賞口は、特別可変入賞球ユニット239SG007の左部において、上向きに開放するように形成されている。尚、第1大入賞口扉239SG701は、ソレノイド239SG082の駆動によって第1大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、第1大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。
第1特別可変入賞球装置239SG007Aでは、ソレノイド239SG082がオン状態であるときに第1大入賞口扉239SG701が第1大入賞口を開放状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド239SG082がオフ状態であるときに第1大入賞口扉239SG701が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者とって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第1大入賞口を通過(進入)した遊技球は、第1大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ239SG023(図8-2参照)を通過することで、該第1カウントスイッチ239SG023によって検出される。第1カウントスイッチ239SG023を通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。第1カウントスイッチ239SG023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第1特別可変入賞球装置239SG007Aにおいて開放状態となった第1大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第1特別可変入賞球装置239SG007Aにおいて第1大入賞口が開放状態となれば、その第1大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第1特別可変入賞球装置239SG007Aにおいて第1大入賞口が閉鎖状態となれば、第1大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
また、第1大入賞口に進入することなく流下した遊技球の大半は、図示しない障害釘等により可変入賞球装置6Bに誘導され、可変入賞球装置6Bが拡大開放状態であれば第2始動入賞口に入賞するようになっている。
第2特別可変入賞球装置239SG007Bは、第1特別可変入賞球装置239SG007Aよりも上方に向けて突出して形成されており、ソレノイド239SG083(図8-2参照)によって開閉駆動される第2大入賞口扉239SG711を備え、該第2大入賞口扉239SG711によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口を形成する。第2大入賞口は、第2特別可変入賞球装置239SG007Bの上端部において上向きに開放するように形成されている。第2大入賞口扉239SG711は、ソレノイド239SG083の駆動によって第2大入賞口を開放する第1状態(開放状態)と、第2大入賞口を閉鎖する第2状態(閉鎖状態)との間で前後方向にスライド移動可能に設けられている。
第2特別可変入賞球装置239SG007Bでは、第2大入賞口扉239SG711用のソレノイド239SG083がオン状態であるときに第2大入賞口扉239SG711が第2大入賞口を開放状態として、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、第2大入賞口扉239SG711用のソレノイド239SG083がオフ状態であるときに第2大入賞口扉239SG711が第2大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第2大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第2大入賞口を通過(進入)する遊技球は、第2大入賞口内に設置された第2カウントスイッチ239SG024Aを通過することで、該第2カウントスイッチ239SG024A内によって検出される。第2カウントスイッチ239SG024Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第2特別可変入賞球装置239SG007Bにおいて開放状態となった第2大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の普通入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2特別可変入賞球装置239SG007Bにおいて第2大入賞口が開放状態となれば、該第2大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2特別可変入賞球装置239SG007Bにおいて第2大入賞口が閉鎖状態となれば、第2大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
尚、第2特別可変入賞球装置239SG007B内には、第2大入賞口を通過した遊技球が流下可能な遊技球流路が形成されている。該遊技球流路内には、第2カウントスイッチ239SG024Aを通過した遊技球を更に検出可能な第3カウントスイッチ239SG024Bが設置されている。第3カウントスイッチ239SG024Bを通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。また、分岐路741の最下流部に到達した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導され、第4カウントスイッチ24Cを通過することで、該第4カウントスイッチ24Cによって検出される。
尚、本特徴部239SGでは、後述する小当り遊技中に第3カウントスイッチ239SG024Bによって遊技球が検出されたことに基づき、小当り遊技終了後の遊技状態を大当り遊技状態に制御するようになっている。
尚、本特徴部239SGにおける通過ゲート41は、特別可変入賞球ユニット239SG007における第1特別可変入賞球装置239SG007A及び第2特別可変入賞球装置239SG007B間に設置されている。
本特徴部239SGでは、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された画像表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域と右側の右遊技領域とに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球は右遊技領域を流下するようになっている。
また、左遊技領域を流下した遊技球は、入賞球装置6A及び可変入賞球装置6Bに入賞可能となり、右遊技領域を流下した遊技球は、可変入賞球装置6B、第1特別可変入賞球装置239SG007A及び第2特別可変入賞球装置239SG007Bに入賞可能、かつ、通過ゲート41を通過可能となるように多数の障害釘が配設されている。つまり、左打ちの場合は第1特別可変入賞球装置239SG007A及び第2特別可変入賞球装置239SG007Bに入賞不能、かつ、通過ゲート41を通過不能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図8-2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図の可変表示が終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図の可変表示が開始される。
この普図の可変表示では、普通図柄の変動を開始させた後、普図可変表示時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図8-2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図の可変表示が開始される。また、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図8-2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図の可変表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図の可変表示が開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図の可変表示では、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図可変表示時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(可変表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。
特図の可変表示での可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図の可変表示での可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
本特徴部239SGにおけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「-」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示装置4Aによる特図の可変表示における大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図の可変表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図の可変表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄となるようにしてもよい。
特図の可変表示における確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、第1特別可変入賞球装置239SG007Aの第1大入賞口扉230SG701が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第1大入賞口を開放状態とする。これにより、第1特別可変入賞球装置239SG007Aを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
第1大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「4」や「10」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第1大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
また、特図の可変表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「小当り」となった後、小当り遊技状態において、第2特別可変入賞球装置239SG007Bの第2大入賞口扉239SG711が、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置239SG007Bは遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)となる。
尚、本特徴部239SGでは、小当り遊技状態において第2大入賞口扉239SG711が所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで1回開放するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。
小当り遊技状態において、第2大入賞口に入賞した遊技球が第2特別可変入賞球装置239SG007B内に設けられた第3カウントスイッチ239SG024Bを通過すると、該遊技球の第3カウントスイッチ239SG024Bの通過に基づく「大当り」となる(V入賞大当り)。つまり、CPU103は、該遊技球の第3カウントスイッチ239SG024Bの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態に制御する。
尚、本特徴部239SGでは、第2大入賞口に入賞した遊技球は、必ず第3カウントスイッチ239SG024Bを通過する。つまり、小当り遊技状態において遊技球が第2大入賞口に入賞した場合は、該入賞した遊技球が必ず第3カウントスイッチ239SG024Bにて検出され、小当り遊技終了後にCPU103によって大当り遊技状態に制御される。尚、本特徴部239SGにおいては、可変表示結果が小当りとなった場合は、小当り遊技中に遊技球が第2大入賞口に入賞することによって必ず小当り遊技終了後に大当り遊技状態に制御されるようになっている。
そして、遊技球の第3カウントスイッチ239SG024Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2特別可変入賞球装置239SG007Bの第2大入賞口扉239SG711が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置239SG007Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンド遊技が実行される。尚、本特徴部239SGでは、第3カウントスイッチ239SG024Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2特別可変入賞球装置239SG007Bが第1状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置239SG007Aが第1状態に制御されるようにしてもよい。
第2大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技は、その実行回数が所定の上限回数(例えば「9」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第2大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンド遊技が終了するようにしてもよい。
尚、本特徴部239SGにおける大当り遊技状態の終了後は、所定の可変表示回数の範囲(例えば、99回や7回、3回、1回)において時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態と、時短制御が行われない通常状態とのいずれかに制御される。時短制御が行われることにより、特図の可変表示における可変表示時間(特図可変表示時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数の特図の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となること、小当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過すること、のうちいずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図の可変表示における可変表示時間(特図可変表示時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普通図柄表示器20による普図の可変表示の可変表示時間(普図可変表示時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図の可変表示での可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御(全てを含む)が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図の可変表示が頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」または「小当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。
図8-3(A)は、本特徴部239SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8-3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8-3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(可変表示時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8-3(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8-3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当りA」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当りB」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
尚、本特徴部239SGでは、第5可変表示結果指定コマンドと第6可変表示結果指定コマンドとを設けることで、CPU103が演出制御用CPU120に対して小当り種別を可変表示の開始前に予め通知可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果指定コマンドとしては、CPU103が演出制御用CPU120に対して可変表示結果が「小当り」であることのみを可変表示の開始前に予め通知可能としてもよい。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の可変表示停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。
図8-3(C)に示すように、具体的な一例として、コマンド9500Hは、時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドである。コマンド9501Hは、大当りAの大当り遊技終了後の1回の第2特図の可変表示において時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドである。コマンド9502Hは、大当りBの大当り遊技終了後の3回の第2特図の可変表示において時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドである。コマンド9503Hは、大当りCの大当り遊技終了後の99回の第2特図の可変表示において時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドである。コマンド9504Hは、大当りDの大当り遊技終了後の7回の第2特図の可変表示において時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第5遊技状態指定コマンドである。コマンド9505Hは、大当りEの大当り遊技終了後の99回の第2特図の可変表示において時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第6遊技状態指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア239SG005Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア239SG005Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHは、始動入賞時の入賞時判定結果を指定する図柄指定コマンドである。
コマンドD100Hは、V入賞したこと、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過したことで第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンドである。コマンドD2XXHは、時短状態における第2特別図柄の残り時短制御回数を通知する残り第2特図時短回数通知コマンドである。コマンドD3XXは、遊技球が入賞口に入賞したことにより発生(付与された)賞球数を通知するための賞球数通知コマンドである。
図8-4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8-4に示すように、本特徴部239SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
図8-5は、本特徴部239SGにおける変動パターンを示している。本特徴部239SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
尚、図8-5(A)及び図8-5(B)に示すように、本特徴部239SGでは、可変表示を実行する特別図柄に応じて、予め異なる変動パターンが複数設けられている。
図8-5(A)に示すように、第1特別図柄の変動パターンとして、大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部239SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図8-5(A)に示すように、本特徴部239SGにおける第1特別図柄の変動パターンのうち、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本特徴部239SGにおけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図可変表示時間が長く設定されている。
尚、本特徴部239SGでは、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高く設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
一方で、図8-5(B)に示すように本特徴部239SGにおける第2特別図柄の変動パターンとしては、第1特別図柄の変動パターンとは異なる特図可変表示時間を有する非リーチの変動パターン及びリーチ変動パターンが設けられている。
尚、本特徴部239SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8-6などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8-6(A)に示す表示結果判定テーブル、図8-6(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8-6(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、図8-6(D)に示す小当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図8-6(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、可変表示特図指定バッファ(可変表示を実行する特別図柄を指定する値として、CPU103が特別図柄通常処理の実行時にセットする値)が1(第1)である、つまり、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と、可変表示特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図8-6(A)に示すように、可変表示特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合には、大当りのみが当選可能とされ、小当りの当選は発生しない。
また、可変表示特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、可変表示特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と同じ確率で大当りが発生するとともに、これら判定値のうちの約1/7小当りに対応する判定値として設定されていることにより、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合には、約1/7の確率(割合)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、MR1の値が図8-6(A)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、MR1が図8-6(A)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。尚、図8-6(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本特徴部239SGでは、CPU103は、図8-6(A)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、可変表示特図指定バッファによらず第1特別図柄の可変表示である場合と第2特別図柄の可変表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、可変表示特図指定バッファが第2である場合のみ別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部239SGでは、可変表示特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。
図8-6(B)、(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8-6(B)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8-6(C)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部239SGでは、図8-6(B)、(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAと大当りBの2種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りCの1種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAと大当りBの2種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りCのみとなる。
図8-6(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部239SGでは、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りD及び大当りEは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過したことによって決定される大当り種別である。
ここで、本特徴部239SGにおける大当り種別について、図8-6(E)を用いて説明すると、本特徴部239SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りA~大当りEが設定されている。
これら大当りA~大当りEのうち、大当りAは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として1回の時短制御が実行される。
大当りBは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として3回の特図ゲームが実行されるまで、または3回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りCは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として99回の特図ゲームが実行されるまで、または99回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りDは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として7回の特図ゲームが実行されるまで、または7回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りEは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として99回の特図ゲームが実行されるまで、または99回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態及び該時短状態が終了した直後の最大4回の第2特別図柄の可変表示では、第2特別図柄の可変表示結果として大当りが発生する場合と、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生する場合があるので、大当り遊技状態が連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。
尚、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が1回に設定されているため、当該1回の第2特別図柄の可変表示と、当該1回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計5回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約54%に設定されている。
また、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が3回に設定されているため、当該3回の第2特別図柄の可変表示と、当該3回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計7回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約66%に設定されている。
また、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が7回に設定されているため、当該7回の第2特別図柄の可変表示と、当該7回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計11回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約82%に設定されている。
そして、大当りCと大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が99回に設定されているため、当該99回の第2特別図柄の可変表示と、当該99回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計103回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)はほぼ100%に設定されている。
尚、本特徴部239SGでは大当り種別として大当りA~大当りEの5種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は6種類以上設けられていても良く、また、4種類以下が設けられていても良い。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
特に第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り用変動パターン判定テーブルとしては、遊技状態が通常状態である場合に選択される変動パターン判定テーブルであって、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている大当り用変動パターンAが設けられている。尚、大当り用変動パターンAでは、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
更に、第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り用変動パターン判定テーブルとしては、遊技状態が時短状態である場合に選択される変動パターン判定テーブルであって、非リーチ大当りの変動パターン(PB1-4)に対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている大当り用変動パターンBが設けられている。
また、第1特別図柄の可変表示にもとづくはずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が通常状態であり且つ第1特別図柄の保留記憶数が1個以下である場合に選択されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、遊技状態が通常状態であり且つ第1特別図柄の保留記憶数が3個以上である場合に選択されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、遊技状態が時短状態である場合に選択されるはずれ用変動パターン判定テーブルCとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、第1特別図柄の保留記憶数が3個以上であることに対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図8-5(A)に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。更に、図8-5(A)に示すように、非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)よりも時短制御中に選択される短縮非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)の方が変動時間は短い。よって、時短制御中に第1特別図柄の可変表示が実行される場合には、時短制御が実行されていない場合(遊技状態が通常状態である場合)よりも変動時間が短い短縮非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)にて可変表示が実行されるので、時短制御中において第2特別図柄の可変表示が開始されないことによる遊技興趣の低下を防ぐことができるようになっている。
図8-2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8-7に示すような遊技制御用データ保持エリア239SG150が設けられている。図8-7に示す遊技制御用データ保持エリア239SG150は、第1特図保留記憶部239SG151Aと、第2特図保留記憶部239SG151Bと、普図保留記憶部239SG151Cと、遊技制御フラグ設定部239SG152と、遊技制御タイマ設定部239SG153と、遊技制御カウンタ設定部239SG154と、遊技制御バッファ設定部239SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部239SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部239SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部239SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部239SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部239SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部239SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部239SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部239SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部239SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部239SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部239SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部239SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部239SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部239SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部239SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部239SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部239SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部239SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図8-2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図可変表示時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図可変表示時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図可変表示時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8-8(A)に示すような演出制御用データ保持エリア239SG190が設けられている。図8-8(A)に示す演出制御用データ保持エリア239SG190は、演出制御フラグ設定部239SG191と、演出制御タイマ設定部239SG192と、演出制御カウンタ設定部239SG193と、演出制御バッファ設定部239SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部239SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部239SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部239SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部239SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部239SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部239SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部239SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部239SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部239SGでは、図8-8(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部239SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という3つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部239SGの始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aには、後述する第2特図可変表示対応パネル表示演出処理(図8-25)において画像表示装置5に表示する可変表示中対応パネルや第2特図保留記憶対応パネルのパターン(パネルパターン)を既に決定していることを示すパネルパターン決定済フラグをセットするための記憶領域が、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」毎に確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図8-8(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図8-8(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
尚、本特徴部239SGでは、演出制御用CPU120がコマンド解析処理(S75)を実行する際に始動入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを受信しているか否かを判定し、これらコマンドを受信している場合には、これらコマンドを各特図の保留記憶として始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aの空き領域の先頭に格納すればよい。
次に、本特徴部239SGにおけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図8-9は、図5に示す始動入賞判定処理(S101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理においてCPU103は、先ず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(239SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(239SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(239SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部239SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。239SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(239SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部239SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S103)。
239SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(239SGS101;N)、239SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(239SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(239SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(239SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(239SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部239SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。239SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(239SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部239SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S106)。
239SGS103,239SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(239SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(239SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部239SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
239SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部239SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(239SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(239SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部239SG151Aに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部239SG151Bに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合の大当り種別・小当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、239SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
239SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(239SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、239SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(239SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(239SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
239SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(239SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(239SGS114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(239SGS115)、2390SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(239SGS114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(239SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8-10(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図8-9の239SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部239SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図5のS110)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、変動パターン設定処理(図5のS111、図8-11及び図8-12)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、パネル表示演出が実行されるようになる。
図8-10に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず図8-6(A)に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(239SGS122)。その後、図8-9の239SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(239SGS123)。大当り判定範囲には、239SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
239SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとならないと判定された場合には(239SGS123;N)、始動口バッファ値が1であるか否かを判定する(239SGS124)。始動口バッファ値が2である場合(239SGS124;N)は、更に、図8-9の239SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(239SGS125)。
239SGS124において始動口バッファ値が1である場合(239SGS124;Y)や、1239SGS125において乱数値MR1が小当り判定範囲内でない場合(239SGS125;N)は、はずれに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(239SGS126)。
また、239SGS125において乱数値MR1が小当り判定範囲内である場合(239SGS125;Y)は、小当りに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(239SGS127)。
そして、239SGS123において乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合(239SGS123;Y)は、大当りに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(239SGS128)。こうして設定された図柄指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図8-11は、変動パターン設定処理として、図5のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、変動パターンを設定する対象が第1特図であるか否かを判定する(239SGS131)。変動パターンを設定する対象が第1特図であるか否かは、例えば、変動特図指定バッファ値が「1」であるか否かによって判定すればよい。
そして、変動パターンを設定する対象が第1特図である場合には(239SGS131;Y)、可変表示結果(大当りフラグや小当りフラグのセットの有無)、遊技状態に応じた変動パターン判定テーブルを選択する(239SGS132)。
具体的には、選択可能な変動パターン判定テーブルとしては、前述したように、遊技状態が通常状態であり可変表示結果が大当りとなる場合(時短フラグがセットされておらず且つ大当りフラグがセットされている場合)に選択される大当り用変動パターン判定テーブルA、遊技状態が時短状態であり可変表示結果が大当りとなる場合(時短フラグと大当りフラグとがセットされている場合)に選択される大当り用変動パターン判定テーブルB、遊技状態が通常状態であり可変表示結果がはずれであり(時短フラグと大当りフラグがセットされておらず)且つ第1特別図柄の保留記憶数が1個以下である場合に選択されるはずれ用変動パターン判定テーブルA、遊技状態が通常状態であり可変表示結果がはずれであり(時短フラグと大当りフラグがセットされておらず)且つ第1特別図柄の保留記憶数が3個以上である場合に選択されるはずれ用変動パターン判定テーブルB、遊技状態が時短状態である場合(時短フラグがセットされているが大当りフラグがセットされていない場合)に選択される外れ用変動パターン判定テーブルCが用意されている。尚、これらの変動パターン判定テーブルは、乱数値MR3の全ての値が1の変動パターンに割り当てられていることで、1の変動パターンのみが一義的に決定されるものであってもよいし、乱数値MR3の範囲値が、複数の変動パターンに重複することなく割り当てられていることで、複数の変動パターンのうちのいずれかが決定されるものであってもよい。
そして、CPU103は、第1特図保留記憶部239SG151Aの保留番号「1」に対応付けて記憶されているMR3の乱数値を読み出し、239SGS132にて選択した変動パターン判定テーブルにおいて該読み出した乱数値に対応付けられている変動パターンを、設定する変動パターンとして決定した後(239SGS133)、239SGS149に進む。つまり、239SGS133においては、保留記憶から読み出した乱数値MR3と選択した変動パターン判定テーブルとにもとづいて変動パターンを決定する。
一方、変動パターンを設定する対象が第1特図でない場合、つまり、第2特図である場合には(239SGS131;N)、遊技制御フラグ設定部239SG152に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定することにより、遊技状態が、時短制御が行われる時短状態であるか否かを判定する(239SGS135)。そして、時短フラグがセットされていなければ(239SGS135;N)、図8-12に示す239SGS161に進み、時短フラグがセットされていれば(239SGS135;Y)、時短状態可変表示回数カウンタに1を加算更新した後(239SGS136)、第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する(239SGS137)。
尚、遊技状態フラグ(第1遊技状態フラグ~第6遊技状態フラグ)は、後述する大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板12に対して送信設定を行う各遊技状態指定コマンドに対応してセットするフラグである。本特徴部239SGでは、第1遊技状態フラグとは、大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板に対して第1遊技状態指定コマンドの送信設定を行なったことを示すフラグであり、第2遊技状態フラグとは、大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板に対して第2遊技状態指定コマンドの送信設定を行なったことを示すフラグであり、第3遊技状態フラグとは、大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板に対して第3遊技状態指定コマンドの送信設定を行なったことを示すフラグであり、第4遊技状態フラグとは、大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板に対して第4遊技状態指定コマンドの送信設定を行なったことを示すフラグであり、第5遊技状態フラグとは、大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板に対して第5遊技状態指定コマンドの送信設定を行なったことを示すフラグであり、第6遊技状態フラグとは、大当り終了処理においてCPU103が演出制御基板に対して第6遊技状態指定コマンドの送信設定を行なったことを示すフラグである。
つまり、239SGS137の処理は、直前の大当り遊技終了時にCPU103が演出制御基板12に対して第2遊技状態指定コマンドまたは第3遊技状態指定コマンドの送信設定を行ったか否か(更には、直前の大当り遊技終了後に制御された時短状態が大当りAの大当り遊技終了後の1回の時短制御を行う時短状態、または、尾当りBの大当り遊技終了後の3回の時短制御を行う時短状態であるか否か)を判定する処理である。
第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグがセットされていない場合(239SGS137;N)、図8-12に示す239SGS172に進み、第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグがセットされていれば(239SGS137;Y)、時短状態に制御されてからの可変表示回数を示す時短状態可変表示回数カウンタが1であるか否かを判定する(239SGS138)。
時短状態可変表示回数カウンタが1である場合、つまり、時短状態に制御されてから1回目の可変表示では(239SGS138;Y)、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS139)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS139;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が50秒であるリーチ大当りの変動パターン(PB3-3)に一義的に決定して(239SGS140)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS139;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS141)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS141;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が50秒であるリーチ小当りの変動パターン(PC3-3)に一義的に決定して(239SGS142)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS141;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が50秒であるリーチはずれの変動パターン(PA3-5)に一義的に決定して(239SGS143)、239SGS149に進む。
一方、時短状態可変表示回数カウンタが1でない場合には(239SGS138;N)、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS144)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS144;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチ大当りの変動パターン(PB3-1)に一義的に決定して(239SGS145)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS144;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS146)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS146;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチ小当りの変動パターン(PC3-1)に一義的に決定して(239SGS147)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS146;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチはずれの変動パターン(PA3-1)に一義的に決定して(239SGS148)、239SGS149に進む。
また、時短フラグがセットされていないことよって239SGS135において「N」と判定された場合に移行する239SGS161においては、大当り遊技終了時に第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。
そして、第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグのいずれかがセットされている場合、つまり、大当りAや大当りBの大当り遊技の終了後に遊技状態が時短状態に制御されてから、遊技状態が更に時短状態から通常状態に制御された場合には(239SGS161;Y)、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS162)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS162;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ大当りの変動パターン(PB3-2)に一義的に決定して(239SGS163)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS162;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS164)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS164;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ小当りの変動パターン(PC3-2)に一義的に決定して(239SGS165)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS164;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチはずれの変動パターン(PA3-4)に一義的に決定して(239SGS166)、239SGS149に進む。
一方、第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグのいずれもがセットされていない場合、つまり、大当りC~大当りEのいずれかの大当り遊技の終了後に遊技状態が時短状態に制御されてから、遊技状態が更に時短状態から通常状態に制御された場合(239SGS161;N)には、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS167)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS167;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチ大当りの変動パターン(PB3-1)に一義的に決定して(239SGS168)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS167;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS169)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS169;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチ小当りの変動パターン(PC3-1)に一義的に決定して(239SGS170)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS169;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチはずれの変動パターン(PA3-1)に一義的に決定して(239SGS171)、239SGS149に進む。
また、時短フラグがセットされているが(239SGS135;Y)、第2遊技状態フラグまたは第3遊技状態フラグのいずれもがセットされていないことによって239SGS137において「N」と判定された場合(つまり、大当りC~大当りEのいずれかの大当り遊技終了後の時短状態に制御されている場合)に移行する239SGS172においては、時短状態可変表示回数カウンタの値が1~6のいずれかであるか否か、つまり、時短状態に制御されてから6回以内の第2特別図柄の可変表示であるか否かを判定する。時短状態可変表示回数カウンタの値が1~6のいずれかである場合には239SGS172;Y)、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS173)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS173;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ大当りの変動パターン(PB3-2)に一義的に決定して(239SGS174)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS173;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS175)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS175;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ小当りの変動パターン(PC3-2)に一義的に決定して(239SGS176)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS175;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が7秒である非リーチはずれの変動パターン(PA3-2)に一義的に決定して(239SGS177)、239SGS149に進む。
一方、時短状態可変表示回数カウンタの値が1~6のいずれかではない場合には239SGS172;N)、さらに、時短状態可変表示回数カウンタが7であるか否かを判定する(239SGS178)。時短状態可変表示回数カウンタが7である場合には(239SGS178;Y)、第5遊技状態フラグがセットされているか否か、すなわち、当該時短状態が大当りDの大当り遊技終了後の時短状態であるか否かを判定する(239SGS179)。
第5遊技状態フラグがセットされている場合には(239SGS179;Y)、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS180)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS180;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ大当りの変動パターン(PB3-2)に一義的に決定して(239SGS181)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS180;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS182)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS182;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ小当りの変動パターン(PC3-2)に一義的に決定して(239SGS183)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS182;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒0であるリーはずれの変動パターン(PA3-4)に一義的に決定して(239SGS184)、239SGS149に進む。
一方、時短状態可変表示回数カウンタが7でない場合には(239SGS178;N)や、第5遊技状態フラグがセットされていない場合には(239SGS179;N)、第6遊技状態フラグがセットされているか否か、つまり、当該時短状態が大当りEの大当り遊技終了後の時短状態であるか否かを判定する(239SGS185)。
第6遊技状態フラグがセットされていない場合には(239SGS185;N)、前述した239SGS173~239SGS177の処理を実行して変動パターンをPB3-2、PC3-2、PA3-2のいずれかに決定して239SGS149に進み、第6遊技状態フラグがセットされている場合には(239SGS185;Y)、さらに、時短状態可変表示回数カウンタの値が8~10のいずれかの値であるか否か、つまり、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態に制御されてから8~10回目の第2特図の可変表示であるか否かを判定する(239SGS186)。時短状態可変表示回数カウンタの値が8~10のいずれかの値である場合には、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS187)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS187;Y)には変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチ大当りの変動パターン(PB3-1)に一義的に決定して(239SGS188)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS187;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS189)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS189;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチ小当りの変動パターン(PC3-1)に一義的に決定して(239SGS190)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS189;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が2秒である非リーチはずれの変動パターン(PA3-1)に一義的に決定して(239SGS191)、239SGS149に進む。
また、時短状態可変表示回数カウンタの値が8~10のいずれかの値でない場合には(239SGS186;N)、さらに、時短状態可変表示回数カウンタの値が11であるか否かを判定し(239SGS192)、時短状態可変表示回数カウンタの値が11でない場合、すなわち、大当りEの大当り遊技終了後の11回目の第2特別図柄の可変表示である場合(239SGS192;N)には、前述した239SGS173~239SGS177の処理を実行して変動パターンをPB3-2、PC3-2、PA3-2のいずれかに決定して239SGS149に進み、時短状態可変表示回数カウンタの値が11である場合には239SGS192;Y)、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS193)、大当りフラグがセットされている場合(239SGS193;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ大当りの変動パターン(PB3-2)に一義的に決定して(239SGS194)、239SGS149に進む。また、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS193;N)には、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(239SGS195)。そして、小当りフラグがセットされている場合(239SGS195;Y)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が20秒であるリーチ小当りの変動パターン(PC3-2)に一義的に決定して(239SGS196)、239SGS149に進む。また、小当りフラグもセットされていない場合(239SGS195;N)には、変動パターンを図8-5(B)に示す特図変動時間が15秒である非リーチはずれの変動パターン(PA3-3)に一義的に決定して(239SGS197)、239SGS149に進む。
239SGS149においては、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
239SGS149の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(239SGS150)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部239SG155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部239SG155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。尚、送信設定が行われた各種コマンドは、CPU103が図4に示すコマンド制御処理を実行することによって演出制御基板12に送信される。
239SGS150の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図可変表示時間を設定する(239SGS151)。特別図柄の可変表示時間となる特図可変表示時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(239SGS152)、変動パターン設定処理を終了する。
図8-13は、特別図柄停止処理として、図5のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマが動作中(タイマカウント中)であるか否かを判定する(239SGS201)。
図柄確定期間タイマが動作中である場合(239SGS201;Y)には、後述する図柄確定期間タイマを-1した後(239SGS213)、図柄確定期間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(239SGS214)。図柄確定期間タイマがタイマアウトしていない場合(239SGS214;N)には、特別図柄停止処理を終了する一方、図柄確定期間タイマがタイマアウトした場合(239SGS214;Y)には、停止図柄がはずれ図柄であるか否かを判定し(239SGS215)、はずれ図柄である場合(239SGS215;Y)には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(239SGS216)、当該特別図柄停止処理を終了する。
また、停止図柄がはずれ図柄ではない場合(239SGS215;N)には、停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定し(239SGS217)、大当り図柄である場合(239SGS217;Y)には、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(239SGS218)、当該特別図柄停止処理を終了する。尚、239SGS218の処理とともに、大当り表示時間タイマの設定や、大当りの開放回数を開放回数カウンタにセットする処理を実行するようにしてもよい。
また、停止図柄が大当り図柄ではない場合(239SGS217;N)には、停止図柄が小当りの図柄であるので、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新してから(239SGS219)、当該特別図柄停止処理を終了する。尚、239SGS219の処理とともに、小当り表示時間タイマの設定や、小当りの開放回数を開放回数カウンタにセットする処理を実行するようにしてもよい。
一方、図柄確定期間タイマが動作中でない場合(239SGS201;N)には、特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示(導出表示ともいう)する制御を行う(239SGS202)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、停止図柄は、当該可変表示の開始時において決定されている。
また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(239SGS203)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS204)、大当りフラグがセットされていない場合(239SGS204;N)には、更に、小当りフラグがセットされているか否かを判定し(239SGS231)、小当りフラグがセットされていない場合(239SGS231;N)には、更に、時短フラグがセットされているか否かを判定し(239SGS246)、時短フラグがセットされていない場合(239SGS246;N)には、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットした後(239SGS257)、時短フラグがセットされていないことに対応する通常状態を指定する遊技状態指定コマンド及び残り第2特図時短回数通知コマンドを送信するための設定を行い(239SGS258)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(239SGS204;Y)においてCPU103は、時短フラグがセットされていれば、時短フラグとセットされていれば遊技状態フラグ(第1遊技状態フラグ~第6遊技状態フラグ)をクリアし(239SGS205)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(大当りA)、当り開始2指定コマンド(大当りB)、当り開始3指定コマンド(大当りC)を送信するための設定を行う(239SGS207)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(239SGS208)。そして、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットして(239SGS209)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、小当りフラグがセットされている場合(239SGS231;Y)には、演出制御基板12に、小当りに対応する当り開始4指定コマンド(小当りA)または当り開始5指定コマンド(小当りB)を送信するための設定を行う(239SGS232)。そして、時短フラグがセットされているか否かを判定する(239SGS233)。
時短フラグがセットされていない場合(239SGS233;N)には、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットした後(239SGS240)、時短フラグがセットされていないことに対応する通常状態を指定する遊技状態指定コマンド及び残り第2特図時短回数通知コマンドを送信するための設定を行い(239SGS241)、特別図柄停止処理を終了する。
また、時短フラグがセットされている場合(239SGS233;Y)には、合計時短回数カウンタを-1した後(239SGS234)、変動特図指定バッファが、第1特図を示す「1」であるか否かを判定する(239SGS235)。そして、変動特図指定バッファが「1」ではない場合(239SGS235;N)、つまり、停止表示の対象が第2特図である場合には、第2特図時短回数カウンタを-1して(239SGS236)、239SGS237に進み、変動特図指定バッファが「1」である場合(239SGS235;Y)、つまり、停止表示の対象が第1特図である場合には、239SGS236を実行することなく239SGS237に進む。
239SGS237においては、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0となっているか否かを判定する。そして、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0となっていない場合(239SGS237;N)には、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットした後(239SGS240)、時短フラグがセットされていることに対応する時短状態を指定する遊技状態指定コマンド及び残り第2特図時短回数通知コマンドを送信するための設定を行い(239SGS241)、特別図柄停止処理を終了する。
合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0となっている場合(239SGS237;Y)には、時短フラグをクリアするとともに(239SGS238)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値をクリアした後(239SGS239)、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットし(239SGS240)、時短フラグがクリアによってセットされていないことに対応する通常状態を指定する遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行い(239SGS241)、特別図柄停止処理を終了する。尚、時短フラグがクリアされた場合の239SGS241の処理では、時短フラグがセットされていないので、第2特図時短回数通知コマンドの送信するための設定は実行しなくてよい。
一方、大当りフラグも小当りフラグもセットされておらず、時短フラグがセットされている場合(239SGS246;Y)、つまり、時短状態ではずれの図柄が停止表示された場合には、合計時短回数カウンタを-1した後(239SGS249)、変動特図指定バッファが、第1特図を示す「1」であるか否かを判定する(239SGS248)。そして、変動特図指定バッファが「1」ではない場合(239SGS248;N)、つまり、停止表示の対象が第2特図である場合には、第2特図時短回数カウンタを-1して(239SGS249)、239SGS250に進み、変動特図指定バッファが「1」である場合(239SGS248;Y)、つまり、停止表示の対象が第1特図である場合には、239SGS249を実行することなく239SGS250に進む。
239SGS250においては、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0となっているか否かを判定する。そして、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0となっている場合(239SGS250;Y)には、時短フラグをクリアするとともに(239SGS251)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値をクリアした後(239SGS252)、図柄確定期間タイマに第1期間(10秒)に応じた値をセットし(239SGS253)、時短フラグがクリアによってセットされていないことに対応する通常状態を指定する遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行い(239SGS258)、特別図柄停止処理を終了する。尚、時短フラグがクリアされた場合の239SGS258の処理では、時短フラグがセットされていないので、第2特図時短回数通知コマンドの送信するための設定は実行しなくてよい。
また、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0となっていない場合(239SGS250;N)には、時短状態可変表示回数カウンタの値が7であるか否かをさらに判定する(239SGS254)。時短状態可変表示回数カウンタの値が7でない場合(239SGS254;N)には、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットした後(239SGS257)、時短フラグがセットされていることに対応する時短状態を指定する遊技状態指定コマンド及び残り第2特図時短回数通知コマンドを送信するための設定を行い(239SGS258)、特別図柄停止処理を終了する一方、時短状態可変表示回数カウンタの値が7である場合(239SGS254;Y)には、直前の大当り遊技の種別は大当りEであるか否かを判定する(239SGS255)。尚、直前の大当り遊技の種別は大当りEであるか否かは、時短状態に制御される際に主基板11から大6遊技状態指定コマンドを受信したか否かによって判定すればよい。
直前の大当り遊技の種別は大当りEである場合(239SGS255;Y)には、図柄確定期間タイマに第1期間(10秒)に応じた値をセットした後、時短フラグがセットされていることに対応する時短状態を指定する遊技状態指定コマンド及び残り第2特図時短回数通知コマンドを送信するための設定を行い(239SGS258)、特別図柄停止処理を終了する。一方、直前の大当り遊技の種別は大当りEでない場合(239SGS255;N)には、図柄確定期間タイマに第2期間(0.5秒)に応じた値をセットした後、時短フラグがセットされていることに対応する時短状態を指定する遊技状態指定コマンド及び残り第2特図時短回数通知コマンドを送信するための設定を行い(239SGS258)、特別図柄停止処理を終了する。
このように、本特徴部239SGでは、大当り遊技終了後は、第2特図時短回数カウンタにセットされた回数の第2特別図柄の可変表示が実行されるか、合計時短回数カウンタにセットされた回数の第1特別図柄及び第2特別図柄の可変表示が実行されるまで時短状態が継続するように設定されている。このため、例えば、第2特図保留記憶が存在しない状態で時短状態に制御された場合において、第2特別図柄の可変表示よりも先に第1特別図柄の可変表示が実行されることにより可変表示結果が小当りとなる機会を遊技者が逃してしまうことによる興趣の低下を防ぐことが可能となっている。
また、従来のパチンコ遊技機では、時短状態の最後の可変表示が終了する場合は、該可変表示の図柄確定期間が終了するタイミングで時短フラグがクリアされるが、本特徴部239SGのパチンコ遊技機1では、時短状態の最後の可変表示が終了する場合は、該可変表示が終了するタイミングで時短フラグがクリアされるようになっている(図8-23)。
図8-14は、小当り開放前処理として、図5の118にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、先ず小当り表示時間タイマを-1し(239SGS261)、該小当り表示時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(239SGS262)。小当り表示時間タイマがタイマアウトしていない場合は(239SGS262;N)、小当り開放前処理を終了する一方、小当り表示時間タイマがタイマアウトした場合は(239SGS262;Y)、第2大入賞口を開放状態とするための開放時間タイマに予め定められている期間(例えば、1秒)に応じた値をセットする(239SGS263)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(S119)に対応した値である“9”に更新し(239SGS264)、当該小当り開放前処理を終了する。
図8-15は、小当り開放中処理として、図5のS119にて実行される処理の一例を示すフローチャートである、小当り開放中処理において、CPU103は、先ず開放時間タイマの値を-1する(239SGS271)。そして、CPU103は、開放時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(239SGS272)。
開放時間タイマがタイマアウトした場合は(239SGS272;Y)、239SGS285に移行し、開放時間タイマがタイマアウトしていない場合は(239SGS272;N)、第2大入賞口の開放タイミングであるか否かを判定する(239SGS273)。第2大入賞口の開放タイミングである場合は、CPU103は第2大入賞口扉239SG711用のソレノイド239SG083を駆動させることで第2大入賞口を開放状態に制御する(239SGS274)。そして、ラウンドに応じた大入賞口開放中指定コマンドの送信設定を行い(239SGS275)、239SGS276に移行する。尚、239SGS275において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。第2大入賞口の開放タイミングでない場合は(239SGS273;N)、239SGS274及び239SGS275を経由せずに239SGS276に移行する。
239SGS276において、CPU103は、第2大入賞口の閉鎖タイミングであるか否かを判定する(239SGS276)。第2大入賞口の閉鎖タイミングである場合は(239SGS276;Y)、CPU103は第2大入賞口扉239SG711用のソレノイド239SG083を駆動させることで第2大入賞口を閉鎖状態に制御する(239SGS277)。そして、ラウンドに応じた大入賞口開放後指定コマンドの送信設定を行い(239SGS278)、239SGS279に移行する。尚、239SGS278において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。第2大入賞口の閉鎖タイミングでない場合は(239SGS276;N)、239SGS277及び239SGS278を経由せずに239SGS279に移行する。
239SGS279において、CPU103は、第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなったか否かを判定する(239SGS279)。第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなっていない場合は(239SGS279;N)、小当り開放中処理を終了し、第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなっている場合は(239SGS279;Y)、既に第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(239SGS280)。V入賞フラグがセットされている場合は(239SGS280;Y)、小当り開放中処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(239SGS280;N)、V入賞フラグをセットする(239SGS281)。
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行う(239SGS282)。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。また、CPU103は、第2大入賞口が開放状態であれば、第2大入賞口扉239SG711用のソレノイド239SG083を駆動させることで第2大入賞口を閉鎖状態に制御し(239SGS283)、開放時間タイマをクリアする(239SGS284)。
そして、239SGS285において、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(S120)に対応した値である“10”に更新し(239SGS285)、当該小当り開放中処理を終了する。
図8-16は、小当り終了処理として、図5のS120にて実行される処理の一例を示すフローチャートである、小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが動作中であるか否かを判定する(239SGS301)。小当り終了表示タイマが動作中でない場合は(239SGS301;N)、小当りフラグをクリアし(239SGS302)、演出制御基板12に対して小当りに応じた当り終了指定コマンドの送信設定を行う(239SGS303)。尚、当り終了指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S17)において演出制御基板12に送信される。そして、小当り終了表示タイマに小当り終了表示時間に応じた値をセットし(239SGS304)、小当り終了処理を終了する。
一方、小当り終了表示タイマが動作中である場合は(239SGS301;Y)、小当り終了表示タイマの値を-1する(239SGS305)。そして、小当り終了表示時間が経過したか否か、つまり、小当り終了表示タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(239SGS306)。小当り終了表示時間が経過していない場合は(239SGS306;N)、CPU103は第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなったか否かを判定する(239SGS307)。第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなっていない場合は(239SGS307;N)、小当り終了処理を終了し、第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなっていり場合は(239SGS307;Y)、既に第3カウントスイッチ239SG024Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(239SGS308)。V入賞フラグがセットされている場合は(239SGS308;Y)、小当り終了処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(239SGS308;N)、V入賞フラグをセットする(239SGS309)。
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行い(239SGS310)、小当り終了処理を終了する。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S17)において演出制御基板12に送信される。
また、239SGS306において小当り終了表示時間が経過した場合は(239SGS306;Y)、CPI103は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(239SGS311)。V入賞フラグガセットされている場合は(239SGS311;Y)、CPU103はV入賞フラグをクリアするとともに大当りフラグをセットする(239SGS312、239SGS313)。そして、CPU103は、当該V入賞が発生した小当り種別にもとづいて大当り種別を「大当りD」と「大当りE」とから決定する(239SGS314)。尚、大当り種別は、図8-6(D)に示すように、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りA」である場合は、大当り種別を「大当りD」に決定し、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りB」である場合は、大当り種別を「大当りE」に決定する。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部239SG155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(239SGS315)、決定された大当り種別を記憶して239SGS316に進む。
239SGS315の実行後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(239SGS316)、小当り終了処理を終了する。
つまり、本特徴部239SGでは、小当り遊技中だけでなく、小当り遊技終了後の小当り終了表示時間が経過するまでの期間において遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過するようになっているため、小当り遊技終了直前に第2大入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、該遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過することで小当り終了処理の終了後に大当り遊技が実行されるようになっている。
尚、239SGS311においてV入賞フラグがセットされていない場合は(239SGS311;N)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値である“0”に更新し(239SGS317)、小当り終了処理を終了する。
図8-17は、大当り終了処理として、図5のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(239SGS321)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(239SGS321;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(239SGS322)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(239SGS321;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(239SGS323)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(239SGS324)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(239SGS324;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が大当りAであるか否かを判定する(239SGS325)。大当り種別が大当りAである場合(239SGS325;Y)には、第2特図時短回数カウンタに「1」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「5」をセットし(239SGS326、239SGS327)、239SGS339に進む。
一方、大当り種別が大当りAでない場合(239SGS325;N)には、大当り種別が大当りBであるか否かを判定する(239SGS328)。大当り種別が大当りBである場合(239SGS328;Y)には、第2特図時短回数カウンタに「3」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「7」をセットし(239SGS329、239SGS330)、239SGS339に進む。
更に、大当り種別が大当りBでない場合(239SGS328;N)には、大当り種別が大当りCであるか否かを判定する(239SGS331)。大当り種別が大当りCである場合(239SGS331;Y)には、第2特図時短回数カウンタに「99」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「100」をセットし(239SGS332、239SGS333)、239SGS339に進む。
更に、大当り種別が大当りCでない場合(239SGS321;N)には、大当り種別が大当りDであるか否かを判定する(239SGS334)。大当り種別が大当りDである場合(239SGS334;Y)には、第2特図時短回数カウンタに「7」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「11」をセットし(239SGS335、239SGS336)、239SGS339に進む。
そして、大当り種別が大当りDでない場合(239SGS334;N)には、大当り種別が大当りEであるとして、第2特図時短回数カウンタに「99」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「100」をセットし(239SGS337、239SGS338)、239SGS339に進む。
239SGS339においてCPU103は、実行した大当り遊技の大当り種別に応じた遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。尚、239SGS339においてCPU103は、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りAであれば第2遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りBであれば第3遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りCであれば第4遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りDであれば第5遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りEであれば第6遊技状態指定コマンドの送信設定を実行すればよい。また、239SGS339において送信設定された遊技状態指定コマンドは、CPU103が図4に示すコマンド制御処理を実行することで演出制御基板12に対して送信される。
239SGS339の処理の実行後、CPU103は、時短状態可変表示回数カウンタに「0」をセットして大当り終了処理を終了する(239SGS340)。
以上のようにCPU103が各処理を実行することで、図8-18(A)に示すように、大当りAの大当り遊技終了後は、先ず、時短状態として1回の第2特別図柄の可変表示50秒間に亘って実行される。該可変表示が終了した後は、該可変表示が終了したタイミングで時短フラグがクリアされ(遊技状態が通常状態に制御され)、図柄確定期間として第1期間(10秒間)に亘って可変表示が停止される。そして、第1期間が経過した後は、遊技状態が通常状態に制御された状態で最大で4回に亘って第2特別図柄の20秒間の可変表示が実行される。尚、これら最大で4回の第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。
また、図8-18(B)に示すように、大当りBの大当り遊技終了後は、先ず、時短状態として3回の第2特別図柄の可変表示が実行される。該時短状態における1回目の第2特別図柄の可変表示は50秒間に亘って実行され、2回目及び3回目の第2特別図柄の可変表示は、2秒間に亘って実行される。尚、1回目及び2回目の第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。3回目の第2特別図柄の可変表示においては、該可変表示が終了したタイミングで時短フラグがクリアされ(遊技状態が通常状態に制御され)、図柄確定期間として第1期間(10秒間)に亘って可変表示が停止される。そして、第1期間が経過した後は、遊技状態が通常状態に制御された状態で最大で4回に亘って第2特別図柄の20秒間の可変表示が実行される。尚、これら最大で4回の第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。
また、図8-19(A)に示すように、大当りCの大当り遊技終了後は、先ず、時短状態として99回の第2特別図柄の可変表示が実行される。該時短状態における1回目から98回目までの第2特別図柄の可変表示は7秒間に亘って実行され、99回目の第2特別図柄の可変表示は20秒間に亘って実行される。尚、1回目から98回目までの第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。99回目の第2特別図柄の可変表示においては、該可変表示が終了したタイミングで時短フラグがクリアされ(遊技状態が通常状態に制御され)、図柄確定期間として第1期間(10秒間)に亘って可変表示が停止される。そして、第1期間が経過した後は、遊技状態が通常状態に制御された状態で最大で4回に亘って第2特別図柄の2秒間の可変表示が実行される。尚、これら最大で4回の第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。
また、図8-19(B)に示すように、大当りDの大当り遊技終了後は、先ず、時短状態として7回の第2特別図柄の可変表示が実行される。該時短状態における1回目から6回目までの第2特別図柄の可変表示は7秒間に亘って実行され、7回目の第2特別図柄の可変表示は20秒間に亘って実行される。尚、1回目から6回目までの第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。7回目の第2特別図柄の可変表示においては、該可変表示が終了したタイミングで時短フラグがクリアされ(遊技状態が通常状態に制御され)、図柄確定期間として第1期間(10秒間)に亘って可変表示が停止される。そして、第1期間が経過した後は、遊技状態が通常状態に制御された状態で最大で4回に亘って第2特別図柄の2秒間の可変表示が実行される。尚、これら最大で4回の第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。
また、図8-20に示すように、大当りEの大当り遊技終了後は、先ず、時短状態として99回の第2特別図柄の可変表示が実行される。該時短状態における1回目から6回目までの第2特別図柄の可変表示は7秒間に亘って実行され、7回目の第2特別図柄の可変表示は20秒間に亘って実行される。尚、1回目から6回目までの第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。7回目の第2特別図柄の可変表示においては、該可変表示が終了すると図柄確定期間として第1期間(10秒間)に亘って可変表示が停止される。第1期間が経過した後は、8回目から10回目までの第2特別図柄の可変表示が2秒間に亘って実行される。そして、11回目の第2特別図柄の可変表示は15秒間に亘って実行される。尚、これら8回目から11回目の第2特別図柄の可変表示においては、可変表示が終了すると第2期間(0.5秒)に亘って可変表示が停止される。尚、12回目以降の第2特別図柄の可変表示については、大当りCの大当り遊技終了後と同一の制御(図8-19(A)参照)が実行される。
次に、普通図柄の可変表示について説明する。図8-21は、図4に示す普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理においてCPU103は、先ず、ゲートスイッチ21がオンとなったか否か、つまり、遊技球が通過ゲート41を通過したか否かを判定する(239SGS351)。ゲートスイッチ21がオンとなった場合(239SGS351;Y)は、普図ゲート通過時処理(239SGS352)を実行する。普図ゲート通過時処理では、例えば、普図保留記憶数が上限値(例えば、4)であるか否かを判定する。普図保留記憶数が上限値でない場合は、普図保留記憶数を+1するとともに、乱数値MR4の値を抽出し、該抽出した値を新たな普図保留記憶として記憶する。
普図ゲート通過時処理の実行後またはゲートスイッチ21がオフである場合(239SGS351;N)は、CPU103は、普図プロセスフラグの値に応じて、239SGS353~239SGS357の処理のいずれかを実行する。
239SGS353の普通図柄通常処理は、普図ロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この普通図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、普図ゲーム(普通図柄可変表示)を開始するか否かの判定が行われる。また、普通図柄通常処理では、普図ゲート通過時処理において抽出した乱数値MR4の値に基づき、普通図柄の表示結果を「当り(普図当り)」とするか否かをその表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。更に、普通図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、普図ゲームにおいて停止表示させる確定普通図柄(当り図柄かはずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、普図プロセスフラグの値が“1”に更新され、普通図柄通常処理は終了する。
239SGS354の普通図柄変動パターン設定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動パターン設定処理には、表示結果を「当り」とするか否かの事前決定結果と遊技状態に基づき、普通図柄の変動パターンを図8-22(A)に示すいずれかに決定する処理などが含まれている。尚、本特徴部239SGにおける普通図柄変動パターン設定処理では、普通図柄の表示結果が「はずれ」であり且つ遊技状態が時短状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普図変動時間が1秒であるはずれの変動パターン(FA1-1)に一義的に決定し、普通図柄の表示結果が「はずれ」であり且つ遊技状態が時短状態以外である場合には、普通図柄の変動パターンを普図変動時間が30秒であるはずれの変動パターン(FA1-2)に一義的に決定し、普通図柄の表示結果が「当り」であり且つ遊技状態が時短状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普図変動時間が1秒である当りの変動パターン(FB1-1)に一義的に決定し、普通図柄の表示結果が「当り」であり且つ遊技状態が時短状態以外である場合には、普通図柄の変動パターンを普図変動時間が30秒である当りの変動パターン(FB1-2)に一義的に決定する形態となっている。普通図柄変動パターン設定処理では、普通図柄の変動パターンを決定したときに、普図プロセスフラグの値が“2”に更新され、普通図柄変動パターン設定処理は終了する。
239SGS355の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理には、普通図柄表示器20において普通図柄を可変表示させるための設定を行う処理や、その普通図柄が可変表示を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、普通図柄の可変表示を開始してからの経過時間が普通変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値が“3”に更新され、普通図柄変動処理は終了する。
239SGS356の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理には、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を停止させ、普通図柄の表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「当り」である場合には普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、表示結果が「はずれ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
239SGS357の普通電動役物開放中処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行さなどに基づき普通電動役物開放パターンが設定される。そして、該設定された普通電動役物開放パターンに基づくソレノイド81の駆動によって可変入賞球装置6B(普通電動役物)を開放状態と閉鎖状態とに繰り返し変化させる処理が実行される。
尚、本特徴部239SGでは、図8-22(A)に示すように、普通図柄の表示結果が「当り」となったことに基づいて1の普通電動役物開放パターンが一義的に設定される。該普通電動役物開放パターンが設定されることによって、可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、8秒間に亘り2秒間に亘る開放状態に3回、1秒間に亘る閉鎖状態に2回変化する。
そして、普通電動役物開放パターンに基づく可変入賞球装置6B(普通電動役物)の開放状態と閉鎖状態とへの制御が終了すると、普図プロセスフラグの値が“0”に更新され、普通電動役物開放中処理は終了する。
以上のように普通図柄プロセス処理が実行されることで、本特徴部239SGでは、普通図柄の表示結果が「当り」となる場合は、必ず可変入賞球装置6B(普通電動役物)の開閉(開放状態と閉鎖状態への制御)が8秒間で終了する。
また、前述したように、従来のパチンコ遊技機では、時短状態の最後の可変表示が終了する場合は、該可変表示の図柄確定期間が終了するタイミングで時短フラグがクリアされる一方で、本特徴部239SGのパチンコ遊技機1では、時短状態の最後の可変表示が終了する場合は、該可変表示が終了するタイミングで時短フラグがクリアされるようになっている。このため、図8-23(A)に示すように、従来のパチンコ遊技機1では、時短状態の最後の第2特別図柄の可変表示後の図柄確定期間内に普図当りが発生すると、遊技状態が通常状態に制御された後の第2特別図柄の可変表示中まで可変入賞球装置6Bの開閉が実行されることがある。このとき、可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞する(通常状態における1回目の第2特別図柄の可変表示が開始されて第2特図保留記憶数が3個になった状態で遊技球が可変入賞球装置6Bに入賞する)と、遊技状態が通常状態に制御されてから第2特別図柄の可変表示が最大で5回実行されることになってしまい、時短状態終了後の第2特別図柄の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される割合が過度に高まってしまう。
一方で、本特徴部239SGのパチンコ遊技機1では、図8-23(B)に示すように、時短状態の最後の可変表示が終了したタイミングで時短フラグがクリアされるので、時短状態の最後の第2特別図柄の可変表示中に普通図柄の可変表示が開始される場合は、該普通図柄の表示結果が「当り(普図当り)」であれば必ず10秒間の図柄確定期間中、すなわち、第2特図保留記憶が最大で4個である期間中に可変入賞球装置6Bの開閉が終了する。つまり、本特徴部239SGでは、時短制御が終了した直後の図柄確定期間中に可変入賞球装置6Bが開閉する場合は、該可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞しても第2特図保留記憶が最大で4個まで貯まるのみであり、遊技状態が通常状態に制御されてから1回目の第2特別図柄の可変表示が開始してからは新たに第2特図保留記憶が発生する可能性が極めて低いため、前述した従来のパチンコ遊技機のように時短状態終了後の第2特別図柄の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される割合が過度に高まってしまうことが防止されている。
次に、演出制御用CPU120が実行する制御について説明する。
図8-24は、図7に示す演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先ず、大当りAや大当りBの大当り遊技終了後に、実行中の第2特別図柄の可変表示や、第2特図保留記憶に対応するパネルを画像表示装置5に表示することによって可変表示結果が大当りや小当りとなることを示唆するパネル表示演出を実行するためのパネル表示演出処理(239SGS361)、遊技状態が通常状態であるときに大当りA~大当りCのいずれかの大当り遊技状態に制御されてから遊技状態が通常状態に制御されて4回の可変表示が開始されるまでの間(以下、連荘期間と称する)にCPU103から受信した賞球数通知コマンドや演出プロセスフラグが大当り中演出処理に応じた値に更新された回数等に基づいて大当り遊技状態に制御された回数(大当り回数)及び該連荘期間中に払い出された賞球数(獲得賞球数)を計数する大当り回数・獲得賞球数計数処理(239SGS362)、大当り回数・獲得賞球数計数処理において計数された大当り回数と獲得賞球数を画像表示装置5に表示するリザルト画像表示処理(239SG363)、画像表示装置5に表示する背景を遊技状態が通常状態であることを示す第1背景と遊技状態が時短状態であることを示す第2背景画像とに更新するための背景画像更新処理(239SGS364)、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態において、1回目の第2特別図柄の可変表示と2回目及び3回目の第2特別図柄の可変表示(第2特別図柄の1個目の保留記憶に基づく可変表示と2個目の保留記憶に基づく可変表示)のいずれかで可変表示結果が小当りや大当りとなることを報知する当否報知演出を実行するための当否報知演出処理(239SGS365)、後述する演出モードが第2モードである場合に、時短状態における第2特別図柄の可変表示中に該演出モードが第2モードであることに応じた演出を実行するための第2モード対応演出処理(239SGS366)、小当り遊技中にCPU103からV入賞通知指定コマンドを受信したことにもとづいてV入賞報知演出(遊技球が第3カウントスイッチ239SG024Bを通過したことにもとづいて小当り遊技終了後に大当り遊技状態に制御されることを報知する演出)を実行するためのV入賞報知演出処理(239SGS367)を実行した後、S170~S177のいずれかの処理を実行する。
図8-25は、演出制御用CPU120が実行するパネル表示演出処理(239SGS363)の一例を示すフローチャートである。図8-25に示すパネル表示演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、パネル表示演出が実行中であることを示すパネル表示演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(239SGS371)。
パネル表示演出実行中フラグがセットされていない場合(239SGS371;N)には、演出モードが第1モードであるか否かを判定する(239SGS372)。尚、本特徴部239SGでは、演出モードとして第1モードと第2モードとが予め設定されており、第1モードは時短状態の第2特別図柄の可変表示中においてパネル表示演出を実行可能なモードである。また、第2モードは時短状態の第2特別図柄の可変表示中おいてパネル表示演出とは異なる演出(例えば、プッシュボタン31Bの操作等により可変表示結果が大当りや小当りとなることを報知する演出)を実行可能なモードである。これら演出モードは、後述する大当り遊技の終了時に遊技者によるプッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aの操作により選択可能となっている。尚、演出モードが第2モードに設定されている場合は、演出制御用CPU120が前述した第2モード対応演出処理(239SG366)を実行することによってパネル表示演出とは異なる演出(第2モード対応演出)を実行とすればよい。
演出モードが第1モードでない場合(239SGS372;N)には、パネル表示演出実行中フラグを終了する一方、演出モードが第1モードである場合(239SGS372;Y)には、遊技状態指定コマンドの受信が有るか否かを判定する(239SGS373)。遊技状態指定コマンドの受信が有るか否かは、遊技状態指定コマンド受信フラグがセットされているか否かによって判定すればよい。
遊技状態指定コマンドの受信がない場合(239SGS373;N)には、パネル表示演出処理を終了する。一方、遊技状態指定コマンドの受信がある場合(239SGS373;Y)には、遊技状態指定コマンドから直前の大当りの大当り種別を特定して記憶する(239SGS374)。例えば、受信した遊技状態指定コマンドが第2遊技状態指定コマンドである場合は直前の大当り種別を大当りAに特定して記憶し、受信した遊技状態指定コマンドが第3遊技状態指定コマンドである場合は直前の大当り種別を大当りBに特定して記憶し、受信した遊技状態指定コマンドが第4遊技状態指定コマンドである場合は直前の大当り種別を大当りCに特定して記憶し、受信した遊技状態指定コマンドが第5遊技状態指定コマンドである場合は直前の大当り種別を大当りDに特定して記憶し、受信した遊技状態指定コマンドが第6遊技状態指定コマンドである場合は直前の大当り種別を大当りEに特定して記憶する。
そして、239SGS374の処理で特定した大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(239SGS375)。特定した大当り種別が大当りC~大当りEのいずれかである場合(239SGS375;N)には、パネル表示演出処理を終了する。一方、特定した大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(239SGS375;Y)には、パネル表示演出実行中フラグをセットするとともに(239SGS376)、画像表示装置5においてパネル表示用画面の表示を開始して(239SGS377)、パネル表示演出処理を終了する。
また、パネル表示演出実行中フラグがセットされている場合(239SGS371;Y)には、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194A239SG194Aにおいて、バッファ番号2-0のエントリにおけるパネルパターン決定済フラグに、決定済を示す1がセットされているか否かを判定する(239SGS379)。
バッファ番号2-0のエントリにおけるパネルパターン決定済フラグに1がセットされていない場合(239SGS379;N)には、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aをチェックして(239SGS380)、バッファ番号2-0のエントリに図柄指定コマンドの記憶が有るか否かを判定する(239SGS381)。バッファ番号2-0のエントリに図柄指定コマンドの記憶がない場合(239SGS381;N)には、パネル表示演出処理を終了する。一方、バッファ番号2-0のエントリに図柄指定コマンドの記憶がある場合(239SGS381;Y)には、239SGS374において特定した大当り種別が大当りBであるか否かを判定する(239SGS382)。
大当り種別が大当りAである場合(239SGS382;N)には、バッファ番号2-0のエントリに記憶されている図柄指定コマンドにもとづいて可変表示中対応パネルの表示パターンを決定する(239SGS383)。尚、239SGS383の処理では、バッファ番号2-0のエントリに記憶されている図柄指定コマンドが大当り、小当り、はずれのいずれを示しているかに応じて可変表示中対応パネルの表示パターンをパターンPN-1~パターンPN-4から異なる割合で決定する。
具体的には、図8-26(A)に示すように、図柄指定コマンドが大当りを示している場合は、可変表示中対応パネルの表示パターンを、0%の割合でパターンPN-1に決定し、0%の割合でパターンPN-2に決定し、0%の割合でパターンPN-3に決定し、0%の割合でパターンPN-4に決定する。また、図柄指定コマンドが小当りを示している場合は、可変表示中対応パネルの表示パターンを、20%の割合でパターンPN-1に決定し、30%の割合でパターンPN-2に決定し、50%の割合でパターンPN-3に決定し、10%の割合でパターンPN-4に決定する。そして、図柄指定コマンドがはずれを示している場合は、可変表示中対応パネルの表示パターンを、55%の割合でパターンPN-1に決定し、34%の割合でパターンPN-2に決定し、10%の割合でパターンPN-3に決定し、1%の割合でパターンPN-4に決定する。
尚、図8-26(B)に示すように、パターンPN-1は、画像表示装置5においてキャラクタAの画像を表示する表示パターンであり、パターンPN-2は、画像表示装置5においてキャラクタBの画像を表示する表示パターンであり、パターンPN-3は、画像表示装置5においてキャラクタCの画像を表示する表示パターンであり、パターンPN-4は、画像表示装置5においてキャラクタDの画像を表示する表示パターンである。
つまり、本特徴部239SGでは、可変表示中対応パネルとして画像表示装置5にキャラクタDが表示される場合が最も当該可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されており、画像表示装置5にキャラクタCが表示される場合はキャラクタDが表示される場合の次に大当り期待度が高く設定されており、画像表示装置5にキャラクタAが表示される場合が最も大当り期待度が低く設定されている(可変表示中対応パネルとして画像表示装置5に表示されるキャラクタ毎の大当り期待度:キャラクタD>キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA)。
図8-25に戻り、239SGS383の実行後、演出制御用CPU120は、バッファ番号2-0におけるパネルパターン決定済フラグに1をセットするとともに(239SGS384)、決定した表示パターンの可変表示中対応パネルの表示を画像表示装置5において開始した後(239SGS385)、239SGS395に進む。
一方、大当り種別が大当りBである場合(239SGS382;Y)には、バッファ番号2-0におけるパネルパターン決定済フラグに1をセットするとともに(239SGS386)、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態に応じたキャラクタD対応パネルの表示を画像表示装置5において開始した後(239SGS387)、239SGS395に進む。
また、バッファ番号2-0のエントリにおけるパネルパターン決定済フラグに1がセットされている場合(239SGS379;Y)には、239SGS374において特定した大当り種別が大当りBであるか否かを判定する(239SGS388)。大当り種別が大当りBである場合(239SGS388;Y)には、そのまま239SGS395に進む一方、大当り種別が大当りBでない場合(239SGS388;N)には、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aをチェックして(239SGS389)、バッファ番号2-1~2-4の第2特図保留記憶に対応するエントリのいずれかに、図柄指定コマンドの記憶が有るか否かを判定する(239SGS390)。図柄指定コマンドが記憶されている第2特図保留記憶のエントリが存在しない場合(239SGS390;N)には、そのまま239SGS395に進む。一方、図柄指定コマンドが記憶されている第2特図保留記憶のエントリが存在する場合(239SGS390;Y)には、該エントリのパネルパターン決定済フラグに決定済を示す「1」がセットされているか否かを判定する(239SGS391)。
パネルパターン決定済フラグがセットされている場合(239SGS391;Y)には、そのまま239SGS395に進む。一方、パネルパターン決定済フラグがセットされていない場合(239SGS391;N)には、該エントリに記憶されている図柄指定コマンドにもとづいて第2特図保留記憶対応パネルの表示パターンを決定し(239SGS392)、該エントリのパネルパターン決定済フラグに1をセットする(239SGS393)。そして、該239SGS393の処理において決定した表示パターンでの第2特図保留記憶対応パネルの表示を開始し(239SGS394)、239SGS395に進む。
尚、239SGS392の処理では、第2特図保留記憶対応パネルの表示パターンを、図8-26(A)に示す割合(239SGS383の処理と同一の割合)で決定すればよいが、本発明はこれに限定されるものではなく、239SGS383の処理と239SGS392の処理とでは、可変表示中対応パネルの表示パターンと第2特図保留記憶対応パネルの表示パターンを異なる割合にて決定してもよい。
239SGS395においては、実行中の可変表示の開始時にセットした変動パターンに対応するプロセスデータをチェックする(239SGS395)。そして、パネル表示演出の終了タイミングであるか否かを判定し(239SGS396)、終了タイミングでない場合(239SGS396;N)には、パネル表示演出処理を終了する。一方、終了タイミングである場合(239SGS396;Y)には、画像表示装置5におけるパネル表示用画面の表示及び各パネルの表示を終了するとともに(239SGS397)、パネル表示演出実行中フラグをクリアして(239SGS398)、パネル表示演出実行中フラグを終了する。
図8-27は、演出制御用CPU120が実行するリザルト画像表示処理(239SGS365)の一例を示すフローチャートである。図8-27に示すリザルト画像表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出モードが第1モードに設定されているか否かを判定する(239SGS400)。演出モードが第2モードである場合(239SGS400;N)はリザルト画像表示処理を終了し、演出モードが第1モードである場合(239SGS400;Y)は、リザルト画像表示タイマが動作中であるか否かを判定する(239SGS401)。
リザルト画像表示タイマが動作中でない場合(239SGS401;N)には、演出制御プロセスフラグが3であるか否か、つまり、特図当り待ち処理(S173)の実行中であるか否かを判定する(239SGS402)。
演出制御プロセスフラグが3でない場合(239SGS402;N)には、リザルト画像表示処理を終了する。一方、演出制御プロセスフラグが3である場合(239SGS402;Y)には、更に、パネル表示演出処理の239SGS374の処理にて記憶した大当り種別を参照し、該大当り種別(遊技制御コマンドから特定した直前の大当り遊技の大当り種別)が大当りDまたは大当りEであるか否かを判定する(239SGS403)。
遊技制御コマンドから特定した直前の大当り遊技の大当り種別が大当りA~大当りCのいずれかである場合(239SGS403;N)には、リザルト画像表示処理を終了する。一方、遊技制御コマンドから特定した直前の大当り遊技の大当り種別が大当りDまたは大当りEである場合(239SGS403;Y)には、直前に受信した残り第2特図時短回数通知コマンドを参照し(残り第2特図時短回数通知コマンドが示す残り第2特図時短回数を特定し)、残り第2特図時短回数が0または92であるか否か、つまり、当該タイミングは時短状態における第2特別図柄の7回目の可変表示が終了したタイミングであるか否かを判定する(239SGS404)。
そして、残り第2特図時短回数が0または92でない場合(239SGS404;N)には、リザルト画像表示処理を終了する。一方、残り第2特図時短回数が0または92である場合(239SGS404;Y)には、リザルト画像表示期間タイマに19.5秒の時間に対応する値をセットしてタイマカウント(タイマ動作)を開始した後(239SGS405)、大当り回数・獲得賞球数計数処理にて計数した大当り回数と獲得賞球数、つまり、前述した連荘期間に大当り遊技状態に制御された回数及び該連荘期間中に払い出された賞球数を含むリザルト画像の表示を開始して(239SGS406)、リザルト画像表示処理を終了する。
尚、239SGS405においてリザルト画像表示期間タイマにセットする19.5秒とは、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態における7回目の第2特別図柄の可変表示の図柄確定期間(10秒)と、当該時短状態終了後の最大4回の第2特別図柄の可変表示期間(2秒×4)と、当該時短状態終了後の3回の第2特別図柄の可変表示の図柄確定期間(0.5秒×3)の和に基づく期間である。
また、リザルト画像表示タイマが動作中である場合(239SGS401;Y)には、リザルト画像表示期間タイマを1減算更新した後(239SGS407)、減算更新後のリザルト画像表示タイマがタイマアウトしているか否かを判定する(239SGS408)。
リザルト画像表示タイマがタイマアウトしていない場合(239SGS408;N)には、リザルト画像表示処理を終了することで、リザルト画像の表示が継続される一方、リザルト画像表示タイマがタイマアウトしている場合(239SGS408;Y)には、リザルト画像の表示を終了して(239SGS409)、リザルト画像表示処理を終了する。
つまり、本特徴部239SGでは、大当りDや大当りEの大当り遊技終了後の時短状態において可変表示結果が小当りや大当りとならず(小当りとなってもV入賞が発生せず)時短状態が終了した場合は、画像表示装置5においてリザルト画像が表示される。また、大当りEの時短状態においては、時短状態であっても7回の第2特別図柄の可変表示が終了した場合においてもリザルト画像が表示される。
図8-28は、図8-24に示す背景画像更新処理の一例を示すフローチャートである。背景画像更新処理において、演出制御用CPU120は、まず、残り第2特図時短回数の値や演出制御プロセスフラグの値等によって遊技状態を特定する(239SGS411)。
そして、該特定した遊技状態が、大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれであるか否かを判定する(239SGS412)。
大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれである(239SGS412;Y)場合には、背景画像更新処理を終了する一方、大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれでもない場合(239SGS412;N)には、さらに、時短制御が行われていない通常状態であるか否かを判定する(239SGS413)。
特定した遊技状態が通常状態である場合(239SGS413;Y)には、第2特別図柄の可変表示中であるか否かを判定する(239SGS413a)。尚、第2特別図柄の可変表示中であるか否かは、例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aのバッファ番号2-0のエントリに各コマンドが格納されているか否か等により判定すればよい。第2特別図柄の可変表示中である場合(239SGS413a;Y)は背景画像更新処理を終了し、第2特別図柄の可変表示中でない場合(239SGS413a;N)は、第2特別図柄の保留記憶が有るか否かを判定する(239SGS413b)。尚、第2特別図柄の保留記憶が有るか否かは、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aのバッファ番号2-1のエントリに各コマンドが格納されているか否か等により判定すればよい。
第2特別図柄の保留記憶が有る場合(239SGS413b;Y)には、背景画像更新処理を終了し、第2特別図柄の保留記憶が無い場合(239SGS413b;N)には、第1背景画像を表示中であるか否かを判定する(239SGS414)。第1背景画像を表示中である場合(239SGS414;Y)には、背景画像更新処理を終了する一方、第1背景画像を表示中でない場合(239SGS414;N)には、背景画像を第1背景画像に更新表示した後(239SGS415)、背景画像更新処理を終了する。これにより、遊技状態が通常状態である場合には、第1背景画像が画像表示装置5に表示されることになる。
また、特定した遊技状態が通常状態でない場合(239SGS413;N)には、演出制御プロセスフラグが2であるか否か、つまり、可変表示中演出処理の実行中であるか否かを判定する(239SGS416)。
演出制御プロセスフラグが2である場合(239SGS416;Y)には、直前に受信した残り第2特図時短回数通知コマンドを参照し(残り第2特図時短回数通知コマンドが示す残り第2特図時短回数を特定し)、残り第2特図時短回数が92であるか否かを判定する(239SGS417)。
残り第2特図時短回数が92回でない場合(239SGS417;N)には背景画像更新処理を終了し、残り第2特図時短回数が92である場合(239SGS417;Y)には、実行中の可変表示の変動パターンがPA3-3、つまり、特図変動時間が15秒である非リーチはずれの変動パターンであるか否かを判定する(239SGS418)。実行中の可変表示の変動パターンがPA3-3でない場合(239SGS418;Y)は背景画像更新処理を終了し、実行中の可変表示の変動パターンがPA3-3である場合(239SGS418;Y)は、更に、実行中の可変表示のプロセスデータの制御内容を特定し(239SGS419)、第1背景画像への更新タイミングであるか否かを判定する(239SGS420)。第1背景画像への更新タイミングであれば(239SGS420;Y)、背景画像を第1背景画像に更新して背景画像更新処理を終了する(239SGS421)。
一方、第1背景画像への更新タイミングでなければ(239SGS420;N)、第2背景画像への更新タイミングであるか否かを判定し(239SGS422)、第2背景画像への更新タイミングであれば(239SGS422;Y)、背景画像を第2背景画像に更新して背景画像更新処理を終了する(239SGS423)。尚、第2背景画像への更新タイミングでもなければ(239SGS422;N)、背景画像更新処理を終了する。
また、演出制御プロセスフラグが2でない場合(239SGS416;N)、残り第2特図時短回数が92回ではない場合(239SGS417;N)、変動パターンがPA3-3ではない場合(239SGS418;N)は、第2背景画像を表示中であるか否かを判定する(239SGS422)。そして、第2背景画像を表示中である場合(239SGS422;Y)には、背景画像更新処理を終了する一方、第2背景画像を表示中でない場合(239SGS422;N)には、背景画像を第2背景画像に更新した後(239SGS423)、背景画像更新処理を終了する。
このように背景画像更新処理を実行することで、遊技状態が通常状態である場合は、第2特別図柄の可変表示中ではなく、且つ第2特別図柄の保留記憶が無い場合であれば画像表示装置5において第1背景画像が表示され、遊技状態が時短状態である場合は画像表示装置5において第2背景画像が表示される。更に、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、第2特別図柄の可変表示が7回実行されると、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態において第2特別図柄の可変表示が7回実行された場合と同じく画像表示装置5においてリザルト画像が表示される。そして、時短状態において第2特別図柄の8回目の可変表示が開始されると、画像表示装置5において一旦背景画像が第2背景画像から第1背景画像に更新された後に再度第2背景画像に更新される。
図8-29は、図7に示す可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、第1可変表示開始コマンドを受信したか否かを判定する(239SGS431)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合(239SGS431;Y)は、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aにおけるにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(239SGS432)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされていない場合(239SGS431;N)には、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、第2可変表示開始コマンドを受信したか否かを判定する(239SGS433)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合(239SGS433;Y)は、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aにおけるにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータ及び各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(239SGS434)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされていない場合(239SGS433;N)は、可変表示開始設定処理を終了する。
239SGS432または239SGS434の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出し(239SGS435)、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータに応じて飾り図柄の停止図柄を決定する(239SGS436)。
また、演出制御用CPU120は、遊技状態が通常状態であるか否かを判定する(239SGS437)。尚、遊技状態が通常状態であるか否かは、第2特図時短回数通知コマンドを受信しているか否か等により判定すればよい。遊技状態が通常状態である場合(239SGS437;Y)は、可変表示中に可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出の実行を決定する予告演出決定処理(239SGS438)を実行して239SGS439に進み、遊技状態が時短状態である場合(2309SGS437;N)は、239SGS438の処理を実行せずに239SGS439に進む。
239SGS439において演出制御用CPU120は、239SGS435において読み出した変動パターン指定コマンドにもとづいて、当該可変表示の変動パターンは特図変動時間が15秒である非リーチはずれのPA3-3であるか否かを判定する。当該可変表示の変動パターンがPA3-3でない場合(239SGS439;N)には、更に当該可変表示の変動パターンは特図変動時間が50秒であるPA3-5、PB3-3、PC3-3のいずれかであるか否かを判定する(239SGS440)。
当該可変表示の変動パターンがPA3-5、PB3-3、PC3-3のいずれかである場合(239SGS440;Y)には、遊技状態が大当りAの大当り遊技終了後の時短状態であるか否かを判定する(239SGS441)。尚、遊技状態が大当りAの大当り遊技終了後の時短状態であるか否かは、パネル表示演出処理の2390SGS374において記憶した大当り種別によって判定すればよい。遊技状態が大当りAの大当り遊技終了後の時短状態である場合(239SGS441;Y)には、これら変動パターン及び時短状態に制御される第2特別図柄の可変表示回数が1回であることに応じたプロセステーブル(パネル表示演出用プロセステーブル)を選択して239SGS448に進む(239SGS442)。
一方で、遊技状態が大当りAの大当り遊技終了後の時短状態でない場合(239SGS441;N)には、更に遊技状態が大当りBの大当り遊技終了後の時短状態であるか否かを判定する(239SGS443)。尚、遊技状態が大当りBの大当り遊技終了後の時短状態であるか否かは、パネル表示演出処理の2390SGS374において記憶した大当り種別によって判定すればよい。遊技状態が大当りBの大当り遊技終了後の時短状態である場合(239SGS443;Y)には、これら変動パターン及び時短状態に制御される第2特別図柄の可変表示回数が3回であることに応じたプロセステーブルを選択して239SGS448に進む(239SGS444)。
また、239SGS439において変動パターンがPA3-3である場合は、変動パターン及び時短状態に制御される第2特別図柄の可変表示回数が99回であることに応じたプロセステーブル(可変表示中において時短状態に制御されている第2特別図柄の可変表示のいずれかにおいて可変表示結果が大当りまたは小当りとなる(Vストック(V入賞)が発生する)ことを報知するVストック報知演出用プロセステーブル)を選択して239SGS448に進む(239SGS447)。
尚、Vストック報知演出を実行する場合であっても、99回の第2特別図柄の可変表示(より正確には、第2特別図柄の可変表示が7回実行された後の92回の第2特別図柄の可変表示)の全てにおいて可変表示結果がはずれとなってしまう確率も極めて僅かながら存在する。このため、239SGS447の処理では、Vストック報知演出用のプロセステーブルを選択するのではなく、第2特別図柄の可変表示のいずれかにおいて可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを示唆する演出を実行するためのプロセステーブルを選択するようにしてもよい。
また、239SGS440の処理において変動パターンがPA3-5、PB3-3、PC3-3以外の変動パターンである場合(239SGS440;N)、239SGS443の処理において大当りC~大当りEのいずれかの大当り遊技終了後の時短状態である場合(239SGS443;N)には、各変動パターンに応じたプロセステーブルを選択して239SGS448に進む。
239SGS448において演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
尚、各プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(239SGS449)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部239SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(239SGS450)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(239SGS451)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(239SGS452)。
尚、可変表示中演出処理では、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマの値をそれぞれ-1する。そして、プロセスタイマの値に応じて演出装置の制御を実行し、可変表示制御タイマの値に応じて前述したように飾り図柄の可変表示を実現し、可変表示時間タイマの値に応じて飾り図柄の可変表示を停止させて演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値にセットすればよい。
以上のように演出制御用CPU120が各処理を実行することで、図8-30に示すように、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態において第2特別図柄の可変表示が7回実行された場合は、該7回目の第2特別図柄の可変表示が終了して遊技状態が通常状態に制御されると、10秒間の図柄確定期間の後に2秒間の第2特別図柄の可変表示が、それぞれ0.5秒間の図柄確定期間を挟んで4回実行される。また、これら10秒間の図柄確定期間と4回の各2秒間の第2特別図柄の可変表示期間及び各0.5秒間の第2特別図柄の可変表示終了後の図柄確定期間に亘る19.5秒間では、画像表示装置5においてリザルト画像が表示される。
そして、遊技状態が通常状態に制御されてから最大で4回の第2特別図柄の可変表示が終了すると、画像表示装置5に表示されている背景画像が第2背景画像から第1背景画像に更新される。以降は、通常状態として、遊技球の第1始動入賞口への入賞にもとづく第1特別図柄の可変表示が実行されることとなる。
一方で、図8-31に示すように、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態において第2特別図柄の可変表示が7回実行された場合は、該7回目の第2特別図柄の可変表示が終了すると、遊技状態が時短状態で維持されたまま10秒間の図柄確定期間の後に2秒間の第2特別図柄の可変表示が、それぞれ0.5秒間の図柄確定期間を挟んで3回実行される。尚、これら10秒間の図柄確定期間と3回の各2秒間の第2特別図柄の可変表示期間(時短状態に制御されてから8回目~10回目の第2特別図柄の可変表示期間)及び各0.5秒間の第2特別図柄の可変表示終了後の図柄確定期間、そして、時短状態に制御されてから11回目の第2特別図柄の可変表示が開始されてからの0.5秒間に亘る19.5秒間では、画像表示装置5においてリザルト画像が表示される。
遊技状態が時短状態に制御されてから11回目の可変表示は、可変表示結果がはずれであれば15秒間に亘って第2特別図柄の可変表示(変動パターンPA3-3による可変表示)が実行される。該可変表示中は、可変表示が開始されてから0.5秒が経過した時点で画像表示装置5に表示されているリザルト画像の表示を終了するとともに、背景画像を第2背景画像から第1背景画像に一旦更新する。そして、所定期間(例えば、3秒)が経過した後、再び背景画像を第1背景画像から第2背景画像に更新するとともに、可変表示中において時短状態に制御されている第2特別図柄の可変表示のいずれかにおいて可変表示結果が大当りまたは小当りとなる(Vストック(V入賞)が発生する)ことを報知するVストック報知演出を開始する。
つまり、図8-30及び図8-31に示すように、本特徴部239SGでは、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態と大当りEの大当り遊技終了後の時短状態とでは、7回の第2特別図柄の可変表示が終了した後に同一の演出(画像表示装置5におけるリザルト画像の表示と背景画像の第2背景画像から第1背景画像のへの更新)が実行される。そして、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態は7回の第2特別図柄の可変表示が実行されることで終了する(遊技状態が通常状態に制御される)のに対して、大当りEの大当り遊技終了後は、7回の第2特別図柄の可変表示が実行された後もVストック報知演出が実行されて時短状態が継続する。
更に、本特徴部239SGにおける大当りDと大当りEのラウンド数は同一に設定されているため、遊技者は、小当り遊技中のV入賞によって実行される大当り遊技の種別(大当りDの大当り遊技状態と大当りEの大当り遊技状態)を判別することが困難となっている(図8-6(E)参照)。
このため、大当りDの大当り遊技状態や大当りEの大当り遊技状態が終了した後の時短状態では、第2特別図柄の可変表示が7回実行された後に更に時短制御が継続して実行されるか否かに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
図8-32は、図8-29に示す予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(239SGS461)。そして、特定した可変表示結果と変動パターンとに基づいて、予告演出の実行の有無と演出パターンを決定する(239SGS462)。
具体的には、図8-33(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、10%の割合で予告演出の非実行を決定し、30%の割合でパターンYE-1での予告演出の実行を決定し、40%の割合でパターンYE-2での予告演出の実行を決定し、15%の割合でパターンYE-3での予告演出の実行を決定し、5%の割合でパターンYE-4での予告演出の実行を決定する。
また、可変表示結果がはずれであり変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(スーパーリーチはずれである場合)は、49%の割合で予告演出の非実行を決定し、30%の割合でパターンYE-1での予告演出の実行を決定し、15%の割合でパターンYE-2での予告演出の実行を決定し、5%の割合でパターンYE-3での予告演出の実行を決定し、1%の割合でパターンYE-4での予告演出の実行を決定する。
また、可変表示結果がはずれであり変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合(ノーマルリーチはずれである場合)は、80%の割合で予告演出の非実行を決定し、15%の割合でパターンYE-1での予告演出の実行を決定し、5%の割合でパターンYE-2での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンYE-3での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンYE-4での予告演出の実行を決定する。
また、可変表示結果がはずれであり変動パターンが非リーチの変動パターンである場合(非リーチはずれである場合)は、95%の割合で予告演出の非実行を決定し、5%の割合でパターンYE-1での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンYE-2での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンYE-3での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンYE-4での予告演出の実行を決定する。
尚、図8-33(B)に示すように、予告演出において、パターンYE-1は、画像表示装置5にセリフとして「チャンス!」の文字が表示される演出パターンであり、パターンYE-2は、画像表示装置5にセリフとして「熱い!」の文字が表示される演出パターンであり、パターンYE-3は、画像表示装置5にセリフとして「激アツ!」の文字が表示される演出パターンであり、パターンYE-4は、画像表示装置5にセリフではなくキャラクタDの画像が表示される演出パターンである。
つまり、本特徴部239SGにおける予告演出としては、画像表示装置5においてキャラクタDが表示される場合が最も可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されており、画像表示装置5においてセリフとして「激アツ!」が表示される場合は、キャラクタDが表示される場合に次いで可変表示結果が大当りとなる割合が高く設定されている。そして、画像表示装置5においてセリフとして「チャンス!」が表示される場合は、最も可変表示結果が大当りとなる割合が低く設定されている(予告演出として画像表示装置5に表示されるセリフ及びキャラクタの大当り期待度:キャラクタD>「激アツ!」>「熱い!」>「チャンス!」)。
つまり、本特徴部239SGの予告演出では、パネル表示演出の実行時と同様に、画像表示装置5にキャラクタDが表示されることによって大当り期待度最も高いことを遊技者に認識させることができるため、遊技興趣を向上させることが可能となっている。
図8-32に戻り、演出制御用CPU120は、239SGS462の処理において予告演出の実行を決定したか否かを判定する(239SGS463)。予告演出の実行を決定した場合(239SGS463;Y)には、決定した予告演出の演出パターンを記憶するとともに(239SGS464)、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理を終了する(239SGS467)。
尚、予告演出は、演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行する毎に予告演出開始待ちタイマの値を-1していき、該予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしたことにもとづいて決定した予告演出の演出パターンに応じた予告演出用プロセステーブルを選択し、予告演出用プロセスタイマをスタートさせる。以降は、可変表示中演出処理を実行する毎に予告演出用プロセスタイマの値を-1するとともに、予告演出用プロセスタイマの値に応じたプロセスデータの内容に応じて、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために表示制御部123に指令を出力すればよい。
図8-34は、図7に示すエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。エンディング演出処理において演出制御用CPU120は、先ず、エンディング演出用プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(239SGS461)。エンディング演出用プロセスタイマが動作中でない場合(239SGS461;N)には、エンディング演出用プロセステーブルを選択し(239SGS462)、エンディング演出用プロセスタイマをスタートさせる(239SGS463)。そして、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行してエンディング演出処理を終了する(239SGS464)。
また、エンディング演出用プロセスタイマの動作中である場合(239SGS461;Y)は、エンディング演出用プロセスタイマの値を-1し(239SGS465)、該エンディング演出用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(239SGS466)。エンディング演出用プロセスタイマがタイマアウトした場合(239SGS466;Y)は、更に該タイマアウトしたエンディング演出用プロセスタイマが最後のエンディング演出用プロセスタイマであるか否かを判定する(239SGS467)。タイマアウトしたエンディング演出用プロセスタイマが最後のエンディング演出用プロセスタイマではない場合(239SGS467;N)には、プロセスデータの切り替えを行う(239SGS468)。即ち、エンディング演出用プロセステーブルにおける次に設定されているエンディング演出用プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってエンディング演出用プロセスタイマをあらためてスタートさせる(239SGS469)。また、その次に設定されているプロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ、入力制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(239SGS470)、239SGS472に進む。
また、239SGS466においてエンディング演出用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(239SGS466;N)には、円ディ群演出用プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し(239SGS471)、239SGS472に進む。
239SGS472において演出制御用CPU120は、終了した大当り遊技が大当りAまたは大当りBの大当り遊技であるか否かを判定する(239SGS472)。終了した大当り遊技が大当りC~大当りEのいずれかの大当り遊技である場合(239SGS472;N)にはエンディング演出処理を終了し、終了した大当り遊技が大当りAまたは大当りBの大当り遊技である場合(239SGS472;Y)には、図8-35(A)及び図8-35(B)に示すように、エンディング演出中に画像表示装置5において演出モードを変更可能である旨のメッセージの表示や、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を受け付けて演出モードを第1モードと第2モードとから決定するための演出モード決定処理を実行する(239SGS473)。
そして、239SGS467においてタイマアウトしたエンディング演出用プロセスタイマが最後のエンディング演出用プロセスタイマである場合(239SGS467;Y)には、演出制御プロセスフラグの当りの可変表示開始待ち処理に応じた値にセットして(239SGS474)、エンディング演出処理を終了する。
次に、本特徴部239SGにおいて大当り遊技終了後に時短状態に制御されたときの画像表示装置5の表示態様について図8-36~図8-38にもとづいて説明する。先ず、図8-36(A)及び図8-36(B)に示すように、演出モードとして第1モードが選択されている場合は、大当りAの大当り遊技の終了後に、遊技者に対して遊技球を通過ゲート41に向けて打ち出すことで普図当りを発生させて第2始動入賞口へ遊技球を入賞させるよう促す操作促進画像が画像表示装置5にて表示される。このとき遊技球が第2始動入賞口に入賞したことによって第2特別図柄の可変表示が開始されると、画像表示装置5においてパネル表示用画面の表示が開始される。尚、このとき、パネル表示演出として表示される1枚目のパネルは、実行中の第2特別図柄の可変表示に対応したキャラクタである。
そして、図8-36(C)に示すように、更に第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の各保留記憶に応じたキャラクタのパネルの表示が開始される。このとき第2特別図柄の各保留記憶に応じて表示されるキャラクタ(パネル)は、発生した保留記憶の順番にかかわらず図8-26(A)に示す割合にて決定されるが本発明はこれに限定されるものではなく、第2特別図柄の各保留記憶に応じて表示されるキャラクタ(パネル)は、発生した保留記憶の順番に応じて異なってもよい。例えば、第2特別図柄の4個目の保留記憶を対象とする場合にパネルの表示パターンとしてパターンPN-4が決定される割合(第2特別図柄の4個目の保留記憶を対象としてキャラクタDのパネルが表示される割合)を、第2特別図柄の1個目~3個目の保留記憶を対象とする場合にパネルの表示パターンとしてパターンPN-4が決定される割合よりも高く設定することで、第2特別図柄の4回目の可変表示において可変表示結果が大当りや小当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
そして、遊技球が第2始動入賞口に複数入賞することによって画像表示装置5において最大で5枚のパネルが表示されると、図8-36(D)~図8-36(F)に示すように、パネル表示用画面及び各パネルの表示が終了し、飾り図柄がリーチとなる。そして、リーチ演出が開始される。
当該リーチ演出では、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うバトル演出が実行される。そして可変表示結果がはずれである場合は、図8-36(G)に示すように、該バトル演出の結果として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北することによって可変表示結果がはずれであることが報知される。一方で、可変表示結果が小当りや大当りである場合は、図8-36(H)に示すように、該バトル演出の結果として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利することによって可変表示結果が小当りやはずれであることが報知される。
尚、図8-36(G)に示すように、可変表示結果がはずれとなって可変表示が終了した場合は、保留記憶分の第2特別図柄の可変表示(最大で4回まで)において図8-36(E)~図8-36(H)と同じくリーチ演出が実行される。
尚、これら最大で合計5回の第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が小当りまたは大当りとなった場合は、大当りC~大当りEのいずれかの大当り遊技状態に制御される(可変表示結果が小当りである場合は、小当り遊技中のV入賞の発生が条件)。
また、図8-37(A)及び図8-37(B)に示すように、演出モードとして第1モードが選択されている場合は、大当りBの大当り遊技の終了後に、遊技者に対して遊技球を通過ゲート41に向けて打ち出すことで普図当りを発生させて第2始動入賞口へ遊技球を入賞させるよう促す操作促進画像が画像表示装置5にて表示される。このとき遊技球が第2始動入賞口に入賞したことによって第2特別図柄の可変表示が開始されると、画像表示装置5において実行中の第2特別図柄の可変表示に対応して、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態でのパネル表示演出よりも大きいサイズのキャラクタDのパネル(大当りBの大当り遊技終了後の時短状態用のキャラクタD対応パネル)が表示される。
そして、図8-37(C)及び図8-37(D)に示すように、所定時間が経過することによってキャラクタD対応パネルの表示が終了すると、飾り図柄がリーチとなる。飾り図柄がリーチとなった後は、当否報知演出として、画像表示装置5において当該可変表示、第2特別図柄の1個目の保留記憶に基づく可変表示、第2特別図柄の2個目の保留記憶に基づく可変表示のそれぞれに対応したプッシュボタン31Bの操作促進画像が表示される。
これらプッシュボタン31Bの操作促進画像が表示されている状態で遊技者がプッシュボタン31Bを3回操作した際には、当該可変表示、第2特別図柄の1個目の保留記憶に基づく可変表示、第2特別図柄の2個目の保留記憶に基づく可変表示のいずれの可変表示結果もはずれであれば、図8-37(E)に示すように、当否報知演出の結果としてこれら3回の可変表示全ての可変表示結果がはずれであることが報知される。
尚、このとき、画像表示装置5では、再び遊技者に対して遊技球を通過ゲート41に向けて打ち出すことで普図当りを発生させて第2始動入賞口へ遊技球を入賞させるよう促す操作促進画像が表示される。そして、時短状態に制御される3回の第2特別図柄の可変表示が全て終了した後は、図8-37(F)に示すように、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことにより発生した最大4個の第2特別図柄の保留記憶に対応する可変表示を対象として、パネル表示演出を実行してもよい。尚、この場合のパネル表示演出としては、1枚目のパネルとしてキャラクタDのパネルに対応する3回の第2特別図柄の可変表示が既に終了したことを示すパネル(例えば、キャラクタDにバツ印が付けられたパネル)を表示することによって、残りの最大4回の第2特別図の可変表示結果が小当りや大当りとなるか否かに遊技者をより注目させるようにしてもよい。
一方、図8-37(C)に示すプッシュボタン31Bの操作促進画像が表示されている状態で遊技者がプッシュボタン31Bを3回操作した際には、当該可変表示、第2特別図柄の1個目の保留記憶に基づく可変表示、第2特別図柄の2個目の保留記憶に基づく可変表示のいずれかの可変表示結果が小当りや大当りであれば、図8-37(G)に示すように、当否報知演出の結果としてこれら3回の可変表示のいずれかで可変表示結果が小当りまたは大当りとなることが報知される。
また、図8-38(A)に示すように、大当りDや大当りEの大当り遊技の終了後は、遊技者に対して遊技球を通過ゲート41に向けて打ち出すことで普図当りを発生させて第2始動入賞口へ遊技球を入賞させるよう促す操作促進画像が画像表示装置5にて表示される。尚、該時短状態においては、画像表示装置5において遊技状態が時短状態であることを示す第2背景画像(例えば、図8-38(B)に示す夜の背景画像)が表示されている。
そして、図8-38(B)及び図8-38(C)に示すように、時短状態における第2特別図柄の可変表示が7回実行されると、19.5秒間に亘って画像表示装置5においてリザルト画像が表示される。当該7回目の第2特別図柄の可変表示が大当りDの大当り遊技終了後の時短状態における第2特別図柄の可変表示である場合、すなわち、当該7回目の第2特別図柄の可変表示が終了することで遊技状態が時短状態から通常状態に制御される場合は、図8-38(C)及び図8-38(D)に示すように、画像表示装置5においてリザルト画像と第2背景画像とが表示されている状態において最大で4回の第2特別図柄の可変表示が実行される。そして、遊技状態が通常状態に制御されてから4回目の第2特別図柄の可変表示が終了したこと(大当りDの大当り遊技が終了してから最大で11回の第2特別図柄の可変表示が終了したこと)にもとづいて画像表示装置5におけるリザルト画像の表示が終了するとともに、第2背景画像が第1背景画像に更新される。
一方で、7回目の第2特別図柄の可変表示が大当りEの大当り遊技終了後の時短状態における第2特別図柄の可変表示である場合、なわち、当該7回目の第2特別図柄の可変表示が終了しても遊技状態が時短状態のまま継続する場合は、図8-38(D)及び図8-38(E)に示すように、画像表示装置5においてリザルト画像と第2背景画像とが表示されている状態において3回の第2特別図柄の可変表示(大当りEの大当り遊技終了後から8回目~10回目の第2特別図柄の可変表示)が実行される。そして、図8-38(F)に示すように、大当りEの大当り遊技終了後から11回目の第2特別図柄の可変表示が開始されると、リザルト画像の表示が終了するとともに、第2背景画像が第1背景画像に更新される。更に、背景画像が第1背景画像に更新された後は、画像表示装置5においてVストック報知演出が実行され、背景画像が再び第2背景画像に更新される。尚、本特徴部239SGにおいて実行されるVストック報知演出は、前述したV入賞報知演出と同一態様の演出であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、Vストック報知演出は、V入賞報知演出とは一部の演出態様が異なる演出(例えば、表示されるキャラクタやスピーカ8L、8Rから出力される音、LEDの発光パターン等が異なる演出)であってもよい。
以上、本特徴部239SGにおけるパチンコ遊技機1においては、図8-36(C)及び図8-37(B)に示すように、大当りAの大当り遊技終了後の1回の第2特別図柄の可変表示を対象とした時短状態では、パネル表示演出としてキャラクタA~キャラクタCのパネルを画像表示装置5にて表示可能である一方で、大当りBの大当り遊技終了後の3回の第2特別図柄の可変表示を対象とした時短状態では、画像表示装置5においてキャラクタDのパネル(大当りBの大当り遊技終了後の時短状態用のキャラクタD対応パネル)を表示可能となっている。つまり、時短状態において実行される第2特別図柄の可変表示の回数に応じてパネル表示演出として表示されるキャラクタのパネルが異なっているので、時短状態における興趣を向上できる。
尚、本特徴部239SGでは、大当りAの大当り遊技終了後の1回の第2特別図柄の可変表示を対象とした時短状態では、パネル表示演出としてキャラクタA~キャラクタDのパネルを表示可能となっている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りAの大当り遊技終了後の1回の第2特別図柄の可変表示を対象とした時短状態では、パネル表示演出としてキャラクタA~キャラクタCのみのパネルを表示可能とし、大当りBの大当り遊技終了後の3回の第2特別図柄の可変表示を対象とした場合のみパネル表示演出としてのキャラクタDのパネルを表示可能としてもよい。
また、本特徴部239SGでは、可変表示結果が大当りとなり、且つ大当り種別が大当りBである場合は、小当り遊技状態に制御されることなく大当りBの大当り遊技状態に制御され、大当りBの大当り遊技終了後の3回の第2特別図柄の可変表示を対象とする時短状態において画像表示装置5に大当りBの大当り遊技終了後の時短状態に応じたキャラクタD対応パネルが表示されるので、可変表示結果が大当りとなり且つ大当り種別が大当りBであるは、該大当りBの大当り遊技終了後の時短状態の興趣を向上できる。
また、図8-36(C)に示すように、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態では、画像表示装置5においてパネル表示演出としてキャラクタA~キャラクタDのパネルを表示可能であり、該パネル表示演出としてキャラクタDが表示される場合は、キャラクタA~キャラクタCが表示される場合よりも可変表示結果が大当りとなる割合が高く設定されているので、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態におけるパネル表示演出としてキャラクタDのパネルが表示されることによる遊技興趣を向上させることが可能となっている。
また、図8-35に示すように、大当りAや大当りBの大当り遊技終了後のエンディング演出中に演出制御用CPU120が演出モード決定処理を実行することによって遊技者の操作により演出モードを第1モードと第2モードとから選択可能となる。そして、演出モードが第1モードに設定されている場合は、時短状態においてパネル表示演出が実行される一方で、演出モードが第2モードに設定されている場合は、時短状態において第2モード対応演出(例えば、プッシュボタン31Bの操作等により可変表示結果が大当りや小当りとなることを報知する演出)が実行される。つまり、本特徴部239SGでは、時短状態に実行される演出を遊技者が選択することができるので、第1モードと第2モードにおける演出の興趣を向上できる。
また、本特徴部239SGでは、大当りAの大当り遊技終了後は1回の第2特別図柄の可変表示を対象とする時短状態に制御され、大当りBの大当り遊技終了後は3回の第2特別図柄の可変表示を対象とする時短状態される。そして、該3回の第2特別図柄の可変表示を対象とする時短状態においては、該3回の第2特別図柄の可変表示(1回目の可変表示として実行中の第2特別図柄の可変表示と該可変表示中に発生した第2特別図柄の保留記憶にもとづく可変表示)を対象として当否報知演出を実行し、該3回の第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が小当りまたは大当りとなることを報知することが可能となっているので、大当りBの大当り遊技終了後の3回の第2特別図柄の可変表示を対象とする時短状態における興趣をより向上させることが可能となっている。
尚、本特徴部239SGの当否報知演出では、図8-37(D)に示すように、3回の第2特別図柄の可変表示を対象として、プッシュボタン31Bが3回操作されたことにもとづいて、該3回の第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が小当りまたは大当りとなることを報知可能な形態例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当否報知演出としてプッシュボタン31Bを操作する回数としては、1回のみや2回のみの場合を設けてもよい。例えば、実行中の第2特別図柄の可変表示において可変表示結果が大当りや小当りとなる場合は、1回目のプッシュボタン31Bの操作で可変表示結果が大当りや小当りとなることを報知し、1個目第2特別図柄の保留記憶に基づく可変表示(時短状態における2回目の第2特別図柄の可変表示)において可変表示結果が大当りや小当りとなる場合は、2回目のプッシュボタン31Bの操作で可変表示結果が大当りや小当りとなることを報知し、2個目第2特別図柄の保留記憶に基づく可変表示(時短状態における3回目の第2特別図柄の可変表示)において可変表示結果が大当りや小当りとなる場合は、3回目のプッシュボタン31Bの操作で可変表示結果が大当りや小当りとなることを報知すればよい。
また、図8-29及び図8-32、図8-33に示すように、遊技状態が通常状態である場合は、可変表示中に可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出を実行可能となっており、該予告演出として画像表示装置5にキャラクタDの画像が表示される場合は、「チャンス!」、「熱い!」、「激アツ!」といったセリフが表示される場合よりも高い割合で可変表示結果が大当りとなるので、パネル表示演出に加えて予告演出においても画像表示装置5にキャラクタDが表示されるか否かに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部239SGでは、遊技状態が通常状態である場合のみ可変表示中に予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出は、遊技状態が時短状態である場合においても可変表示中に実行可能としてもよい。
また、本特徴部239SGでは、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態において7回の第2特別図柄の可変表示が実行された場合は遊技状態が通常状態に制御されるが、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態において7回の第2特別図柄の可変表示が実行された場合は、時短状態に制御されてから11回目の第2特別図柄の可変表示においてV入賞報知演出と演出態様が同一であるVストック報知演出が実行されるので、当該時短状態が第2特別図柄の可変表示を99回実行する時短状態であるとともに、残りの第2特別図柄の可変表示において可変表示結果が大当りや小当りとなる確率が極めて高い(大当り遊技状態に制御され易い)ことを遊技者が認識できるようになるので、遊戯興趣を向上できる。
また、図8-22(B)に示すように、可変入賞球装置6B(普通電動役物)は8秒間に亘って開閉を行う一方で、図8-23(B)に示すように、時短状態の最後の可変表示の図柄確定期間は、第2期間である10秒に設定されているため、仮に時短状態における最後の第2特別図柄の可変表示中に普図当りが発生して遊技球が第2始動入賞口に入賞可能となったとしても、遊技状態が通常状態に制御されてから1回目の第2特別図柄の可変表示が開始されるまでに可変入賞球装置6Bの開閉が終了するので、遊技状態が時短状態から通常状態に制御される際に過度に第2特別図柄の可変表示が実行されてしまうことを防止できる。
また、図8-30及び図8-31に示すように、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態における7回目の第2特別図柄の可変表示の図柄確定期間と、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態における7回目の第2特別図柄の可変表示の図柄確定期間と、が共に第2期間である10秒に設定されているので、小当り遊技を経由した大当り遊技の終了後は、7回目の第2特別図柄の可変表示が終了した際に、時短状態が未だ終了しないか否か(当該時短状態は大当りEの大当り遊技終了後の時短状態であるか否か)が遊技者に認識されてしまうことを防止できる。
また、図8-28及び図8-31に示すように、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、7回の第2特別図柄の可変表示を実行した後、第2特別図柄の保留記憶数に対応する4回の第2特別図柄の可変表示を実行し、該7回の第2特別図柄の可変表示を実行した後の4回目の第2特別図柄の可変表示(時短状態に制御されてから11回目の第2特別図柄の可変表示)において、画像表示装置5に表示されている第2背景画像を一旦第1背景画像に更新するとともに、該背景画像を第1背景画像に更新して所定期間が経過したことにもとづいてVストック報知演出を実行するので、遊技者に一旦遊技状態が通常状態に制御されたと思わせつつ時短状態が未だ継続していることを報知できるので、遊技興趣を向上できる。
また、図8-11、図8-12、図8-19(B)及び図8-20に示すように、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態において7回目の第2特別図柄の可変表示が実行されて遊技状態が通常状態に制御された後は、最大4回の第2特別図柄の可変表示が特図変動時間2秒で実行される一方で、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態において7回目の第2特別図柄の可変表示が実行された後は、最大4回の第2特別図柄の可変表示が特図変動時間2秒で実行されるので、特図変動時間が異なることにより第2特別図柄の可変表示が7回実行された後に未だ時短状態が継続していると遊技者に認識されてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部239SGでは、第1特別図柄の可変表示や第2特別図柄の可変表示において1の割合で可変表示結果が大当りとなるパチンコ遊技機1に本発明を適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1特別図柄の可変表示や第2特別図柄の可変表示における大当り確率が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定を設定可能なパチンコ遊技機1に本発明を適用してもよい。尚、この場合は、可変表示中に可変表示結果が大当りとなることし示唆する予告演出とパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出との両方の演出を実行可能とし、予告演出として大当り期待度の高い演出が実行された場合は、予告演出として大当り期待度の低い演出が実行された場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能としてもよい。
具体的には、変形例239SG-1として図8-39~図8-44に示すように、可変表示開始処理において、可変表示の後半部分(例えばリーチ演出中)に実行する演出としての後部可変表示中示唆演出の実行の有無を決定する後部可変表示中示唆演出決定処理と、可変表示の前半部分(例えば可変表示の開始からリーチとなるまでの期間中)に実行する演出としての前部可変表示中示唆演出の実行の有無を決定する後部可変表示中示唆演出決定処理と、を演出制御用CPU120が実行する。
図8-39は、可変表示開始設定処理における後部可変表示中示唆演出決定処理を示すフローチャートである。図8-39に示す後部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aを参照して当該可変表示に対応する保留表示フラグの値を特定する(239SGS501)。保留表示フラグとは、画像表示装置5に第1特図保留記憶や第2特図保留記憶を表示するためのフラグであり、始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aにおいて各エントリに対応付けて格納される。尚、該処理では、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aの「1-0」のエントリの保留表示フラグの値を特定し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ239SG194Aの「2-0」のエントリを特定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、239SGS301において特定した保留表示フラグの値にもとづいて後部可変表示中示唆演出の実行の有無及び後部可変表示中示唆演出として実行する演出を決定する(239SG502)。
具体的には、図8-40(A)に示すように、239SGS501において特定した保留表示フラグの値が「0」である場合、すなわち、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合は、90%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、10%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。また、239SGS501において特定した保留表示フラグの値が「1」または「2」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形または星形にて表示されていた場合は、50%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、50%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
更に、239SGS501において特定した保留表示フラグの値が「3」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合は、30%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。そして、239SGS501において特定した保留表示フラグの値が「4」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、0%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、70%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
つまり、本実施の形態の特徴部239SGにおいては、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていた場合は、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されている。更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「1」や「2」である場合)よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
また、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)に着目すると、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
以上から、本実施の形態の特徴部239SGにおいては、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が四角形や星形にて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができる一方で、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるようになっている。
更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高いので、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対してより一層遊技者を注目させることができるようになっている。
図8-39に戻り、演出制御用CPU120は、239SGS502の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(239SGS503)。239SGS502の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、239SGS502の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に、239SGS502の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(239SGS504)。
239SGS502の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定した場合は、可変表示結果にもとづいて大当り示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(239SGS505)。
尚、239SGS505の処理において決定可能な演出パターンとしては、図8-40(B)に示すように、パターンAS-1~パターンAS-3までの計3個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンAS-1は、当該可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンAS-2は、当該可変表示結果が大当りとなる割合がパターンAS-1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)であり、パターンAS-3は、当該可変表示結果が大当りとなる割合が最も高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:高)である。
そして、前述した239SGS505の処理では、図8-41に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りである場合は、大当り示唆演出の演出パターンを10%の割合でパターンAS-1に決定し、30%の割合でパターンAS-2に決定し、60%の割合でパターンAS-3に決定する。
一方、239SGS502の処理において後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、RAM122を参照し、CPU103から受信した設定値指定コマンドから設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を特定する(239SGS506)。そして、演出制御用CPU120は、特定した設定値にもとづいて設定示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(239SGS507)。
尚、239SG307において決定可能な演出パターンとしては、図8-40(B)に示すように、パターンSS-1~パターンSS-5までの計5個のパターンが設けられている。これらパターンSS-1~パターンSS-5のうち、パターンSS-1は、設定値が奇数(例えば1、3、5)である可能性を示唆し、パターンSS-2は、設定値が偶数(例えば、2、4、6)である可能性を示唆し、パターンSS-3は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンSS-4は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンSS-5は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンSS-1及びSS-2については、設定値が1~4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6(高設定)のいずれかであることの期待度が低いとされ、パターンSS-3及びパターンSS-4については、設定値が5、6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6であることの期待度が高いとされている。
尚、本変形例239SG-1では、設定値1~4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1~3を低設定、設定値4~6を高設定としてもよいし、設定値1、2を低設定、設定値3、4を中間設定、設定値5、6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
前述した239SGS507の処理において演出制御用CPU120は、図8-42に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、演出パターンを60%の割合でパターンSS-1に決定し、25%の割合でパターンSS-2に決定し、9%の割合でパターンSS-3に決定し、6%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、演出パターンを25%の割合でパターンSS-1に決定し、60%の割合でパターンSS-2に決定し、6%の割合でパターンSS-3に決定し、9%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、演出パターンを50%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定し、20%の割合でパターンSS-3に決定し、10%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、50%の割合でパターンSS-2に決定し、10%の割合でパターンSS-3に決定し、20%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、30%の割合でパターンSS-2に決定し、30%の割合でパターンSS-3に決定し、20%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、演出パターンを30%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定し、15%の割合でパターンSS-3に決定し、30%の割合でパターンSS-4に決定し、5%の割合でパターンSS-5に決定する。
このように、本変形例239SG-1では、設定値示唆演出がパターンSS-1やパターンSS-2にて実行されることで設定値が1~4のいずれかであることが示唆され、設定値示唆演出がパターンSS-3やパターンSS-4にて実行されることによって設定値が5または6であることが示唆される。そして、設定示唆演出がパターンSS-5にて実行される場合は、設定値が6であることが確定する。
図8-43は、可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120が実行する前部可変表示中示唆演出決定処理を示すフローチャートである。図8-43に示す前部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、当該可変表示の可変表示結果を特定する(239SGS511)。また、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されているか否かを判定する(239SGS512)。
後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、大当り示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(239SGS513)。具体的には、図8-44(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、40%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、70%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、25%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、5%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行とタイマ演出の実行とが同一割合で決定される一方で、可変表示結果がはずれである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行がタイマ演出の実行よりも高い割合で決定される、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
また、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、設定示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(239SGS514)。具体的には、図8-44(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、30%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、70%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、80%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、20%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りであるかはずれであるかにかかわらず前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行が決定されることが無いように設定されている、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
このため、可変表示結果が大当りである場合は、結果的に可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合でタイマ演出の実行が決定されるようになっているので、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、可変表示結果が大当りとなることに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
そして、図8-43に示すように、演出制御用CPU120は、239SGS513または239SGS514の実行後、前部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(239SGS515)。前部可変表示中示唆演出の非実行を決定している場合は前部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、前部可変表示中示唆演出の実行を決定している場合は、更に前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定しているか否かを判定する(239SGS516)。
前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定している場合は、可変表示結果にもとづいてキャラク演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(239SGS517)。
尚、239SGS517の処理において決定可能なキャラクタ演出の演出パターンとしては、図8-44(C)に示すように、パターンCS-1及びパターンCS-2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンCS-1は、画像表示装置5において図示しないキャラクタAを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンCS-2は、画像表示装置5において図示しないキャラクタBを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合がパターンCS-1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)である。
このため、239SGS517の処理において演出制御用CPU120は、図8-45(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを20%の割合でパターンCS-1に決定し、80%の割合でパターンCS-2に決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを80%の割合でパターンCS-1に決定し、20%の割合でパターンCS-2に決定する。
また、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定している場合は、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として実行が決定されている演出にもとづいてタイマ演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前記部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(239SGS518)。
239SGS518の処理において決定可能なタイマ演出の演出パターンとしては、図8-44(C)に示すように、パターンTS-1及びパターンTS-2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンTS-1は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS-1やパターンCS-2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタXの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出であり、パターンTS-2は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS-1やパターンCS-2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタYの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出である(図8-45(C)参照)。
このため、239SGS518の処理において演出制御用CPU120は、図8-45(B)に示すように、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が大当り示唆演出である場合は、タイマ演出の演出パターンを、80%の割合でパターンTS-1に決定し、20%の割合でパターンTS-2に決定する。また、演出制御用CPU120は、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が設定示唆演出である場合は、80%の割合でパターンTS-1に決定し、20%の割合でパターンTS-2に決定する。
つまり、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合においては、該タイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりもパターンTS-2にて実行される場合(つまり、タイマ演出の演出期間が長く、且つ画像表示装置5においてキャラクタAよりもキャラクタBが表示される場合)の方が後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高く設定されている。このため、本実施の形態の変形例239SG-1においては、タイマ演出の演出期間や画像表示装置5に表示されるキャラクタに対して遊技者を注目させることができる。また、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合は、タイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも遊技者に設定示唆演出が実行されることを期待させることができるので遊技興趣の向上を図ることができる。
以上、本変形例239SG-1においては、図8-44(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるようになっている。
図8-39~図8-46に示すように、可変表示中における前部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)において、決定した前部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットし、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。また、可変表示中における後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値を-1していき、該後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値が0になったことにもとづいて、決定した後部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットする。そして、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。
また、前記特徴部239SGでは、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、7回の第2特別図柄の可変表示が実行された後(11回目の第2特別図柄の可変表示中)にVストック報知演出が実行され、遊技者に対して当該時短状態が大当りEの大当り遊技終了後の時短状態であることが報知される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例239SG-2として、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、例えば、画像表示装置5においてリザルト画像が表示されている期間にて可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞(新たな始動入賞が発生)したこと等の条件が成立したことに応じて、Vストック報知演出とは異なる演出として、当該時短状態が大当りEの大当り遊技終了後の時短状態であることを報知する特殊報知演出を実行可能としてもよい。
このようにすることで、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態に制御されているときに、大当りDの大当り遊技終了後の時短状態に制御されたときと共通のリザルト画像が表示されている期間において、第2特別図柄の始動入賞の発生に応じて当該時短状態が大当りEの大当り遊技終了後の時短状態であることが報知されるようになるので、遊技興趣を向上できる。更に、画像表示装置5にリザルト画像が表示されている状態で可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞しなければ特殊報知演出は実行されない。つまり、特殊報知演出を実行するか否かは遊技者が選択することが可能となっているので、遊技の選択の幅を広げることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例239SG-2では、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態においてVストック報知演出と特殊報知演出とを両方実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、Vストック報知演出と特殊報知演出とのうち特殊報知演出のみを実行可能としてもよい。
更に、本変形例239SG-2では、画像表示装置5にリザルト画像が表示されている期間中に遊技球が可変入賞球装置6Bに入賞したことに応じて特殊報知演出を実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意のタイミングで遊技球が可変入賞球装置6Bに入賞したことに応じて特殊報知演出を実行可能としてもよい。
また、前記特徴部239SGでは、大当りAや大当りBの大当り遊技終了後の時短状態においてパネル表示演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りAや大当りBの大当り遊技終了後の第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り経由で大当りDや大当りEの大当り遊技に制御された場合においても、該大当り遊技終了後の時短状態においてパネル表示演出を実行してもよい。尚、このように大当りDや大当りEの大当り遊技終了後の時短状態においてパネル表示演出を実行する場合は、当該時短状態の最後の可変表示からパネル表示演出を開始し、該可変表示と遊技状態が通常状態に制御された後の最大3回の第2特別図柄の可変表示に亘ってパネル表示演出を実行すればよい。特に、当該パネル表示演出としては、時短状態の最後の可変表示中にから、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態と同じく画像表示装置5において大当りAの大当り遊技終了後の時短状態でのパネル表示演出よりも大きいサイズのキャラクタDのパネル(大当りBの大当り遊技終了後の時短状態用のキャラクタD対応パネル)を表示し、当該可変表示と遊技状態が通常状態に制御されてから実行される3回の第2特別図柄の可変表示(3個の第2特別図柄の保留記憶)を対象として当否報知演出を実行することで、パネル表示演出として画像表示装置5にキャラクタD対応パネルが表示される場合に可変表示結果が大当りや小当りとなる割合をより一層高めることができる。
また、前記特徴部239SGでは、特別図柄の可変表示にもとづいて大当り遊技状態と小当り遊技状態とに制御可能なパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1は、特別図柄の可変表示にもとづいて大当り遊技状態のみに制御可能なものであってもよい。
また、本明細書では、複数の特徴部や変形例を開示しているが、本発明の遊技機としてはこれら複数の特徴部や変形例から2つ以上の特徴部や変形例を組み合わせて実施してもよい。
また、前記特徴部239SGでは、所定の遊技が可能な遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技が可能な遊技機とは、少なくとも所定の遊技を可能であればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。