JP4248254B2 - ガス発生剤組成物 - Google Patents

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    • C06D5/06Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets by reaction of two or more solids

Description

技術分野
本発明は、例えば自動車用エアバック又はプリテンショナー等の車両搭乗者拘束装置に有用なガス発生剤組成物用の酸化剤及びこれを用いたガス発生剤組成物に関するものである。
背景技術
近年エアバッグ用ガス発生剤組成物としては、これまで用いられてきたアジ化金属化合物に代わり、含窒素有機化合物を燃料成分とし、これと無機酸化剤が組み合わされた非アジド系ガス発生剤組成物が提案されている。これら非アジド系ガス発生剤組成物は、単位重量あたりのガス発生モル数の多いものが望まれており、これによって、ガス発生器の小型、軽量化が達成できる。
さらに、ガス発生剤組成物は、製造時の安全性が必要とされる。ガス発生剤組成物製造時に発火が起こった場合、多量の高温、高圧ガスを発生するために、物的、人的被害は大きいものと予想される。そのため、製造工程において、ガス発生剤組成物、あるいは原料の発火、爆発する危険性がある工程はさけるべきである。
近年、硝酸アンモニウムを酸化剤に用いるガス発生剤組成物が提案されている。硝酸アンモニウムは、多量のガスを発生し、且つ安価であることから、ガス発生剤組成物原料としては理想的である。しかしながら、硝酸アンモニウムは、ガス発生剤組成物に求められる性能保証温度範囲において、相転移に伴う密度変化を起こすために、これを満足することができない。また、硝酸アンモニウムを酸化剤に用いたガス発生剤組成物は、燃焼速度が、通常ガス発生剤組成物に求められるより遅いといった問題点もある。
これらを解決するために、硝酸アンモニウムにカリウム塩を添加し、相安定化させた相安定化硝酸アンモニウムを用いようとする試みがなされてきた。これは、例えば、水溶液中に硝酸アンモニウム、カリウム塩を溶解させ、析出させることで所望のものが得られる。
また、硝酸アンモニウムの相転移を抑え、ガス発生剤組成物に採用しようとする試みとして、WO2000/18704(他にも、EP0405272、DE3642850、US5071630など)では、硝酸アンモニウムと遷移金属化合物とで例えば次式
Figure 0004248254
に示すように錯体を形成させ、実質的に相安定化された硝酸アンモニウムを得ようというものが記載されている。
しかしながら、前記の相安定化硝酸アンモニウムでは、依然として、燃焼速度が遅いといった問題点は解決することが出来ない。また、この相安定化硝酸アンモニウムは燃料成分との共融化により、硝酸アンモニウムの融点や燃料成分の融点よりも低い温度で融解する(以下、共融化現象と記す)場合があり、例えば、硝酸カリウムで相安定化した相安定化硝酸アンモニウムと、ガス発生剤組成物の燃料成分として優れた特性を示す5−アミノテトラゾールとを組み合わせたガス発生剤組成物は、108℃で融解してしまい、事実上、自動車用エアバッグのガス発生器に採用することができない。
また、US6224697やUS6143102、US6132538、US6103030、US6039820、US5592812、US5673935、US5725699などには、前記のような錯形成により相安定化された硝酸アンモニウムに略相当する金属アンミン錯体を用いたガス発生剤組成物が記載されている。特に、US6103030では硝酸ジアンミン銅(II)のような遷移金属錯体を用い、硝酸アンモニウムと硝酸グアニジンなどの燃料成分を用いたガス発生剤組成物が記載されている。しかしながら、これらの公報では、硝酸グアニジンなどの従来から相安定化硝安と容易に組み合わせられてきた燃料を用いること、または燃料成分を補助的に用いることが前提のものであり、最適なガス発生剤組成物を設計する上で、燃料成分を自由に選択しうるものとはいいがたい。
本発明の課題は、硝酸アンモニウムを含有するガス発生剤組成物において、安全に製造でき、相転移による密度変化がなく、さらに燃料成分となる含窒素有機化合物の選択の幅を制限することないガス発生剤組成物用の酸化剤、及びこれを用いた、十分な燃焼性を示すガス発生剤組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ガス発生剤組成物の酸化剤として、硝酸アンモニウムと、Cu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiからなる群より選ばれる1種または2種以上の金属原子を構成要素とする無機化合物、とを混合し加熱処理して得られた酸化剤(以下、熱処理酸化剤と記す)がガス発生剤組成物用の酸化剤として極めて好適であることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
発明の開示
すなわち、本発明は、
(1)硝酸アンモニウムと、Cu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiからなる群より選ばれる1種または2種以上の金属原子を構成要素とする無機化合物とを混合し加熱処理して得られるガス発生剤組成物用の熱処理酸化剤、および該熱処理酸化剤を用いたガス発生剤組成物
(2)前記加熱処理が、硝酸アンモニウムの融点以下の温度にて行われることを特徴とする(1)に記載の熱処理酸化剤。
(3)前記加熱処理が、120℃から160℃までの温度において、5時間以上加熱処理されることにより行われることを特徴とする(1)または(2)に記載の熱処理酸化剤。
(4)前記硝酸アンモニウム及び無機化合物の50%平均粒子径が、100μm以下であることを特徴とする(1)から(3)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
(5)前記無機化合物が、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、塩基性炭酸塩及び塩基性硝酸塩からなる群より選ばれる1種以上である(1)から(4)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
(6)前記無機化合物が、塩基性硝酸銅であることを特徴とする(1)から(5)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
(7)前記硝酸アンモニウムと、前記無機化合物の混合比が、
(a)硝酸アンモニウム 30〜95重量%
(b)無機化合物 5〜70重量%
である(1)から(6)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
(8)前記無機化合物が塩基性硝酸銅であり、前記硝酸アンモニウムと塩基性硝酸銅の混合比が、
(a)硝酸アンモニウム 40〜95重量%
(b)塩基性硝酸銅 5〜60重量%
である(1)から(6)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
(9)硝酸アンモニウムとの錯形成に必要な化学両論量の50%以下の量の無機化合物を用いることを特徴とする(1)から(6)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
(10)含窒素有機化合物燃料と酸化剤を含有するガス発生剤組成物であって、該酸化剤の1部または全部が(1)から(9)のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤であることを特徴とするガス発生剤組成物。
(11)前記含窒素有機化合物燃料が、硝酸アンモニウムとの組合せると、硝酸アンモニウムの融点や該燃料の融点よりも低い温度で融解するものであることを特徴とする(10)に記載のガス発生剤組成物。
(12)前記含窒素有機化合物燃料が、テトラゾール類及びグアニジン誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(10)または(11)に記載のガス発生剤組成物。
(13)前記含窒素有機化合物燃料が、5−アミノテトラゾール、アミノテトラゾールの金属塩、ビテトラゾール、ビテトラゾール金属塩、ビテトラゾールのアンモニウム塩、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、トリアミノグアニジン及びジシアンジアミドからなる群より選ばれる1種または2種以上である(10)又は(11)に記載のガス発生剤組成物。
(14)前記含窒素有機化合物燃料が、5−アミノテトラゾールを含有することを特徴とする(10)または(11)に記載のガス発生剤組成物。
(15)以下の成分を少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール
(b) 硝酸アンモニウム
(c) 塩基性硝酸銅
且つ、上記(b)と(c)が加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(16)以下の成分を少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール
(b) 硝酸アンモニウム
(c) 塩基性硝酸銅
且つ、上記(b)と(c)が加熱処理され、さらに、(a)と水を加え、二次加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(17)以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
(b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
(c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
且つ、上記(b)と(c)が加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(18)以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
(b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
(c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
且つ、上記(b)と(c)が加熱処理され、さらに、(a)(b)及び(c)成分全量に対して1〜20重量%の水を加え、二次加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(19)前記二次加熱処理が、90℃から120℃までの温度において、10時間以上加熱処理されることにより行われることを特徴とする(16)または(18)に記載のガス発生剤組成物。
(20)以下の成分を少なくとも含み、
(a) テトラゾール類
(b) 硝酸アンモニウム
(c) Cuを構成要素とする無機化合物
且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、水を加えて、加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(21)以下の成分を少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール
(b) 硝酸アンモニウム
(c) 塩基性硝酸銅
且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、水を加えて、加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(22)以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
(b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
(c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、水を加えて、加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(23)以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
(a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
(b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
(c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、さらに、(a)(b)及び(c)成分全量に対して1〜20重量%の水を加え、加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
(24)前記加熱処理が、120℃から160℃までの温度において、5時間以上加熱処理されることにより行われることを特徴とする(20)から(23)のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
(25)さらに、窒化珪素、炭化珪素、二酸化珪素、タルク、クレー、アルミナ、三酸化モリブデン及び合成ヒドロタルサイトからなる群より選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする(10)から(24)のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
(26)さらに、シラン化合物、グアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン及びメチルセルロースからなる群より選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする(10)から(25)のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
(27)(10)から(26)に記載のガス発生剤組成物、または(1)から(9)に記載の熱処理酸化剤を含有するガス発生剤組成物を用いた車両搭乗者拘束装置用のガス発生器。
、に関する。
発明を実施するための最良の形態
本発明の熱処理酸化剤は、硝酸アンモニウムと、Cu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiからなる群より選ばれる1種または2種以上の金属原子を構成要素とする無機化合物を混合し、加熱処理して得られたものであり、本発明のガス発生剤組成物は、該熱処理酸化剤を含有する。加熱処理して得られた熱処理酸化剤は、硝酸アンモニウムの相転移を起こさず、また、硝酸アンモニウム単体よりも、ガス発生剤組成物にした場合の燃焼性が向上する。
熱処理酸化剤とするために硝酸アンモニウムに組み合わされる無機化合物としては、安定に存在しうるCu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiからなる群より選ばれる1種または2種以上の金属原子を構成要素とする無機化合物であれば特に限定はなく、複数の金属原子を構成要素とする無機化合物であってもよく、これらの無機化合物を1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることもできる。
具体的には、無機化合物は、Cu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiの炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物、塩基性炭酸塩及び塩基性硝酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上が好ましく、Cu、Co及びFeの炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物、塩基性炭酸塩及び塩基性硝酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上がより好ましく、Cuの炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物、塩基性炭酸塩及び塩基性硝酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上がさらに好ましい。また、無機化合物としては、Cu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiの硝酸塩、塩基性炭酸塩及び塩基性硝酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上も無機化合物として好ましく、Cu、Fe、Ni、Zn、Co、Mn及びTiの塩基性硝酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上がさらに好ましく、Cu、Co及びFeの塩基性硝酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上が特に好ましい。無機化合物は、好適には、塩基性硝酸銅である。熱処理酸化剤は、通常、硝酸アンモニウム30〜95重量%に対して無機化合物5〜70重量%の混合比で、得ることができる。また、塩基性硝酸銅を用いる場合は、硝酸アンモニウム40〜95重量%に対して塩基性硝酸銅5〜60重量%の混合比とすることが好ましい。
ところで、本発明の熱処理酸化剤が示す酸化力は、構成元素として含まれる酸素原子に起因するものであり、ガス発生剤組成物の燃焼により生じるHOやCOの酸素を供給するものであるが、ガス発生剤組成物における酸化剤としては、重量当りの酸素発生量が多いほど、燃料成分に対する使用量を減少させることができるため好ましい。また、熱処理酸化剤も燃焼によってNやHOなどを放出し、ガス発生剤組成物のトータルのガス発生量に大きく寄与するが、重量当りのNやHO発生量が多いほど、ガス発生剤組成物に好適な酸化剤といえる。また、本発明の熱処理酸化剤は無機化合物を用いるものであるが、この無機化合物を構成する金属原子は、まったくガス発生量に寄与することがなく、かえってスラグの発生要因となって好ましくないので、重量あたりに含まれる金属原子量は少ないほうがよい。
以上の観点から、本発明の熱処理酸化剤における硝酸アンモニウムと無機化合物の混合比は、できるだけ無機化合物量を少なくすることが好ましい。例えば、[Cu(NH2+・(NO のような錯体を形成する化学両論量に基づいて混合比を決定してもよいが、本発明の熱処理酸化剤における硝酸アンモニウムの相安定化の効果は錯形成のみによるものではないので、化学両論量以下でもよく、好ましくは錯形成のための化学両論量の50%以下、より好ましくは30%以下の無機化合物を用い、熱処理酸化剤とするのがよい。しかし、無機化合物の量が少なすぎると相安定化の効果が実質上認められなくなるおそれがあるので、熱処理酸化剤中、無機化合物は5重量%以上用いることが好ましい。
次ぎに、硝酸アンモニウムと前記の無機化合物との混合物を熱処理酸化剤に変換するための加熱処理について詳しく説明する。
加熱処理は通常、硝酸アンモニウムの融点以下の温度域において実施される。具体的には、120℃から160℃までの温度において加熱処理する形態が好ましい。加熱処理に必要とされる時間は、加熱処理温度に比例して短くなるが、120℃より下の温度においては、加熱処理が終了するまでの時間が多大にかかるため好ましくない。また、融点が160℃を超えるような温度においては、硝酸アンモニウムが融解してしまうために好ましくない。融解した場合には、これを冷却する際に塊となって固化するため、後の粉砕等の工程が行いづらく、また、粉状に固化させるにしても特別な工程が必要となる。また、例えば、本発明における熱処理酸化剤のうち、硝酸アンモニウムと塩基性硝酸銅との組み合わせにおいては、220℃付近から発熱分解を開始するため、高い温度における加熱処理は、発火、急激分解の危険性が高い。本発明における加熱処理温度域では、硝酸アンモニウムが融解しないため、熱処理酸化剤は塊として固化することが無く、後の粉砕工程も容易に行うことができ、また、製造時の安全性も高い。
また、加熱処理は、加熱処理開始後10〜30重量%の重量減少を起こし、それ以上は重量減少を起こさなくなるまで行えばよく、加熱処理の温度や用いる無機化合物、組成比にもよるが、通常、5時間以上、48時間以内である。
加熱処理は、硝酸アンモニウムと無機化合物をV型混合機、ボールミル等で混合し、加熱炉において、そのままの状態で加熱処理してもよいが、攪拌しながら加熱処理する形態が好ましい。攪拌羽を有する加熱炉を用いた場合には、混合及び加熱処理が一度に行うことができる。また、攪拌した場合のほうが、加熱処理にかかる時間は短くなる。
加熱処理に用いられる硝酸アンモニウム、無機化合物の50%平均粒子径は、200μm以下が好ましく、さらに好ましくは100μm以下である。200μmを越える場合には、加熱処理が終了するまでの時間が多大にかかるおそれがある。
また、硝酸アンモニウムと無機化合物との混合/加熱処理の段階において、所望に応じて水などの添加物を用いてもよい。
熱処理酸化剤は、そのままの状態で酸化剤として燃料と混合し、ガス発生剤組成物としてもよいが、好ましくは、再度粉砕し、50%平均粒子径を調整してから用いる形態がよい。
以上のようにして得られる熱処理酸化剤は、含窒素有機化合物燃料と混合することによりガス発生剤組成物にすることができる。またこの時、上記のような熱処理酸化剤の他に、ガス発生剤分野において許容できる酸化剤をさらに併用することができ、このような酸化剤として硝酸ストロンチウムなどの金属硝酸塩などが例示できる。また、必要に応じて各種添加剤を用いることもできる。
次に、本発明において用いる含窒素有機化合物燃料について述べる。本発明において燃料成分として用いられる含窒素有機化合物燃料は、当該分野で広く用いられているものであればいずれのものも使用できるが、好ましくは、グアニジン誘導体、テトラゾール類、ビテトラゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ヒドラジン誘導体、トリアジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ジシアナミド誘導体及び含窒素遷移金属錯体から成る群から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくは、テトラゾール類及びグアニジン誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上である。これらの具体例としては、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、5−アミノテトラゾール、アミノテトラゾールの金属塩、ビテトラゾール金属塩、ビテトラゾールのモノアンモニウム塩、ビテトラゾールのジアンモニウム塩、5−オキソ−1,2,4−トリアゾール、シアノグアニジン、トリアミノグアニジン、トリアミノグアニジン硝酸塩、トリヒドラジノトリアジン、ビウレット、アゾジカルボンアミド、ビウレア、カルボヒドラジド、カルボヒドラジド遷移金属錯体硝酸塩、蓚酸ジヒドラジド、ヒドラジン金属錯体硝酸塩、ナトリウムジシアナミド、トリアミノグアニジン、ビス(ジシアンジアミド)銅(I)硝酸塩、5−アミノテトラゾールの銅錯体等を挙げることができる。含窒素有機化合物燃料としては、5−アミノテトラゾール、アミノテトラゾールの金属塩、ビテトラゾール、ビテトラゾール金属塩、ビテトラゾールのアンモニウム塩、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、トリアミノグアニジン及びジシアンジアミドからなる群より選ばれる1種または2種以上を採用することが好ましい。
特に本発明のガス発生剤組成物においては、前述のように、硝酸アンモニウムとの組合せによって共融化現象を起こし、低温度で融解してしまうような含窒素有機化合物燃料(以下、共融化燃料と記す)との組合せにおいても、少なくとも実用化レベルにおいて共融化現象を起こすことがなく、このような共融化燃料を含窒素有機化合物燃料に採用することが、本発明の熱処理酸化剤の効果を最大限に利用することにつながる。
このような共融化燃料としては、共融化の程度の差はあるものの、テトラゾール誘導体が例示でき、ガス発生剤組成物に多用されている等の理由から、具体的なものとしては、5−アミノテトラゾールが挙げられる。
共融化燃料は、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。さらに、実質的に共融化現象を起こさないような含窒素有機化合物燃料と共融化燃料との組合せた混合含窒素有機化合物燃料(以下、非共融化−共融化混合燃料)において、硝酸アンモニウムと共融化現象を起こすような組成比、端的には、非共融化−共融化混合燃料中の共融化燃料の重量比が端的には10%以上、より端的には50%以上、さらに端的には75%以上において、共融化燃料のみを用いた場合同様、本発明の熱処理酸化剤の効果を最大限に利用することができる。
さらに本発明において、共融化燃料、特に、5−アミノテトラゾールを採用する場合には、熱処理酸化剤と混合後、加水、造粒し、加熱処理(熱処理酸化剤へ熱処理と区別するため、以下、二次加熱処理と記す)を行うことで、燃焼速度が速く、耐熱性に優れたガス発生剤組成物を得ることが出来る。二次加熱処理は、加水した水分量に相当する重量減少に加え、さらに、10〜40重量%の重量減少を起こし、それ以上は重量減少を起こさなくなるまで行えばよく、加熱処理の温度や用いる無機化合物、組成比にもよるが、通常、10時間以上、48時間以内である。二次加熱処理は、火薬組成物であるため、高温下に長時間保持することは安全上、好ましくない。二次加熱処理は、熱処理酸化剤を加熱処理により作製する場合に比較して、温度が低く、安全性が高い。
また、前述のように通常、5−アミノテトラゾールと硝酸アンモニウムを含有するガス発生剤組成物は、100℃前後の温度域で融解する現象が観察される。本発明のガス発生剤組成物の場合には、120℃の温度下でも融解することはない。これは、本発明の熱処理酸化剤が5−アミノテトラゾールと共融化現象を起こしにくいからであるが、さらに、二次加熱処理を行うことで、耐熱性が向上しているものと考えられる。この際、二次加熱処理の前後において、ガス発生剤組成物の色は、薄青色から緑色へと変化する。含窒素有機化合物の平均粒子径は、大きすぎるとガス発生剤成形体とした場合の強度が低下し、また、小さすぎると粉砕に多大なコストを必要とするため、50%平均粒子径が5〜80μmのものが好ましく、50%平均粒子径が10〜50μmであるものはさらに好ましい。
本発明のガス発生剤組成物において必要に応じて添加剤を用いことができる添加剤としては、通常ガス発生剤組成物に用いられる各種の添加剤が採用でき、例えば、スラグ形成剤、オートイグニッション剤、バインダーなどが挙げられ、これらを1種を単独でまたは2種以上を併用して添加剤として用いることができる。また、ガス発生剤組成物に含まれる成分のいずれをも分解するような添加物と加えない方が好ましい。
本発明において用いることができるスラグ形成剤として、例えば窒化珪素、炭化珪素、二酸化珪素、タルク、クレー、アルミナ等が挙げられ、オートイグニッション剤としては三酸化モリブデン等が挙げられる。これらスラグ形成剤、オートイグニッション剤の含有量はそれぞれ、通常0.1〜10重量%であり、好ましくは0.5〜5重量%である。これより少ない場合には、添加剤の効果が十分発揮されないおそれがあり、また、多すぎる場合には、ガス発生剤のガス発生量を低下させるおそれがある。
またバインダーとしては、例えば合成ヒドロタルサイト、グアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース等が挙げられる。バインダーの含有量は、好ましくは、0.5〜10重量%であり、さらに好ましくは、1〜8重量%である。これより少ない場合には、バインダーの効果が十分発揮されないおそれがあり、また、多すぎる場合には、ガス発生剤のガス発生量を低下させるおそれがある。また、シラン化合物も本発明における好適な添加剤としてあげることができる。
本発明のガス発生剤組成物の各成分の組成比は、含窒素有機化合物燃料や熱処理酸化剤などの各成分が完全に燃焼しうる化学量論量(酸素バランス0)付近が好ましいが、ガス発生器の燃焼条件によっては、酸素バランスを変更してもよい。また、本発明のガス発生剤組成物は、例えば、粉状、顆粒状、球状、円柱状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット(錠剤)状等のいずれの形態をとってもよく、特に限定されるものではない。
次に、本発明の好ましい組み合わせの具体例について説明する。
本発明のガス発生剤組成物において、熱処理酸化剤に用いる無機化合物としては塩基性硝酸銅を用い、含窒素有機化合物燃料としては5−アミノテトラゾールを用いるのが好ましい。具体的には、硝酸アンモニウムと塩基性硝酸銅を混合・加熱処理して得られる熱処理酸化剤と5−アミノテトラゾールとその他所望に応じて添加される添加剤とを混合しガス発生剤組成物を得るが、熱処理酸化剤と5−アミノテトラゾールと添加剤との混合時に水を加え加熱処理(二次加熱処理)を行っておくことが好ましい。また、この水は、熱処理酸化剤と5−アミノテトラゾールとその他所望に応じて添加される添加剤の合計に対して1〜20重量%用いることが好ましい。
また、好ましい各成分の使用量としては、5−アミノテトラゾールが10〜40重量%、硝酸アンモニウムが30〜70重量%、塩基性硝酸銅が5〜40重量%、が挙げられる(いずれも、ガス発生剤組成物中の重量比)。なお、この組成比は、あくまでも各成分の使用量を示すものであり、得られたガス発生剤組成物中に各成分がこの含有量で含有されることを示すものではない。
また、所望に応じて添加される添加剤の使用量は、用いる添加剤の性質によって決せられるできものであり、ガス発生剤組成物としての性能を損なわない範囲で用いればよいが、例えば、二酸化珪素を添加剤として採用する場合は、ガス発生剤組成物中、0.5〜5重量%となるようにするのが好ましい
さらに、本発明ガス発生剤組成物の別の形態を説明する。本発明のガス発生剤においては、燃料としてテトラゾール類、酸化剤として硝酸アンモニウム、Cuを構成要素とする無機化合物を混合し、水を加えて熱処理することによって得ることもできる。ここでいう熱処理とは、前記熱処理酸化剤生成時の熱処理と、前記二次加熱処理の両方の効果を同時に行うためのもので、この際、硝酸アンモニウムの相安定化効果と、共融化燃料の、硝酸アンモニウムとの共融化現象を防ぐ効果を同時に達成することができる。
用いられる燃料としては、5−アミノテトラゾールが特に好ましい。また、Cuを構成要素とする無機化合物しては、塩基性炭酸銅、硝酸銅、硫酸銅、水酸化銅、酸化銅、塩基性硝酸銅が挙げられるが、特に、塩基性硝酸銅が好ましい。
加える水の量に特に制限は無く、混合物をスラリー状とし、造粒しても良いが、好ましくは、1〜20重量%である。この範囲において、混合物は湿った粒状であり、熱処理後の造粒を容易に行うことができる。
加熱処理は通常、硝酸アンモニウムの融点以下の温度域において実施される。具体的には、120℃から160℃までの温度において加熱処理する形態が好ましい。加熱処理に必要とされる時間は、加熱処理温度に比例して短くなるが、120℃より下の温度においては、加熱処理が終了するまでの時間が多大にかかるため好ましくない。また、融点が160℃を超えるような温度においては、硝酸アンモニウムが融解してしまうために好ましくない。
次に、本発明のガス発生剤組成物の製造方法例を説明する。含窒素有機化合物、熱処理酸化剤などの各成分を、V型混合機、またはボールミルによって混合する。混合した得られた粉末を直接注型、あるいは打錠によってガス発生剤成型体を得てもよい。また、ここに、水、有機溶媒等を適量噴霧しながら混合し、湿状の薬塊を得て、この後、造粒を行い、100℃前後の温度で加熱乾燥を行うと強固な顆粒が得られる。これを打錠し、ガス発生剤成型体としてもよい。また、湿状の薬塊をそのまま押出し成型機により、押し出し成型してもよい。いずれの場合も、ガス発生剤成型後、100℃前後の温度で加熱乾燥させることによって、強固なガス発生剤成型体が得られる。
なお、前記の二次加熱処理は、上記の製造方法例においては、顆粒調製における加熱乾燥時及び成型後の加熱乾燥時のいずれか、または双方において行われる。このように、ガス発生剤組成物の各成分を混合後、ガス発生剤成形体を得るまでの間に、加熱乾燥などの加熱処理が行われる場合、それを二次加熱処理としてもよいが、二次加熱処理専用の加熱処理工程を設けても何ら問題はない。
また、熱処理酸化剤の熱処理を行わず、燃料、酸化剤混合物を一度に熱処理する場合について説明する。テトラゾール類、硝酸アンモニウム、Cuを構成要素とする無機化合物等の各成分を、V型混合機、またはボールミルによって混合する。ここに、水、有機溶媒等を適量噴霧しながら混合し、湿状の薬塊を得て、この後、造粒を行い、120℃から160℃前後の温度で加熱乾燥を行うと強固な顆粒が得られる。これを打錠し、ガス発生剤成型体としてもよい。また、湿状の薬塊をそのまま押出し成型機により、押し出し成型してもよい。
本発明のガス発生剤組成物を用いたエアバック又はプリテンショナー等の車両搭乗者拘束装置用のガス発生器は、好適なガス発生性能を示す。
実施例
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1
硝酸アンモニウム55.5重量部(50%平均粒子径が13μm)及び無機化合物として塩基性硝酸銅18.5重量部(50%平均粒子径が5μm)を計量し、V型混合機により混合した。得られた混合物を150℃の加熱炉中で24時間加熱処理した。得られた熱処理酸化剤をピンミル粉砕機により粉砕し、50%平均粒子径を12μmとした。これに、含窒素有機化合物燃料として5−アミノテトラゾール:24.0重量部(50%平均粒子径が15μm)、およびスラグ形成剤として二酸化珪素2.0重量部(50%平均粒子径が3μm)を加え、V型混合機により混合した。次に、この混合物全量に対して、8重量%の水を噴霧しながら混合し、その後湿式造粒を行い、平均粒子径1mm以下の顆粒状にした。この顆粒を105℃で15時間加熱処理(二次加熱処理)した後、回転式打錠機でプレス成形して、その後、110℃で15時間加熱乾燥させ、直径5mm、高さ1.5mm、の本発明のガス発生剤組成物の錠剤を得た。
この錠剤を120℃で100時間の耐熱試験、及び−40℃と107℃を200サイクル行う熱衝撃試験に供し、錠剤硬度をモンサント硬度計により測定した結果を表1に示す。
実施例2
硝酸アンモニウム55.5重量部(50%平均粒子径が13μm)及び無機化合物として塩基性硝酸銅18.5重量部(50%平均粒子径が5μm)を計量し、V型混合機により混合した。得られた混合物を150℃の加熱炉中で24時間加熱処理して熱処理酸化剤の粉末を得た。この粉末をDTA−TG示差熱分析装置により500℃の温度まで分析を行った結果を表2に示す。
実施例3
窒素有機化合物成分として5−アミノテトラゾール:24.0重量部(50%平均粒子径が15μm)、硝酸アンモニウム55.5重量部(50%平均粒子径が13μm)、塩基性硝酸銅18.5重量部(50%平均粒子径が5μm)、およびスラグ形成剤として二酸化珪素2.0重量部(50%平均粒子径が3μm)をV型混合機により混合した。次に、この混合粉末全量に対して、10重量%の水を噴霧しながら混合し、その後湿式造粒を行い、平均粒子径1mm以下の顆粒状にした。この顆粒を150℃で24時間加熱処理した後、回転式打錠機でプレス成形して、その後、110℃で15時間加熱乾燥させ、直径5mm、高さ1.5mm、のガス発生剤組成物の錠剤を得た。
この錠剤を120℃で100時間の耐熱試験、及び−40℃と107℃を200サイクル行う熱衝撃試験に供し、錠剤硬度をモンサント硬度計により測定した結果を表1に示す。
比較例1
窒素有機化合物成分として5−アミノテトラゾール:26.5重量部(50%平均粒子径が15μm)、硝酸カリウムで相安定化された硝酸アンモニウム72.5重量部(50%平均粒子径が13μm)、およびスラグ形成剤として二酸化珪素2.0重量部(50%平均粒子径が3μm)をV型混合機により混合した。次に、この混合粉末全量に対して、8重量%の水を噴霧しながら混合し、その後湿式造粒を行い、平均粒子径1mm以下の顆粒状にした。この顆粒を100℃で15時間加熱処理した後、回転式打錠機でプレス成形して、その後、100℃で15時間加熱乾燥させ、直径5mm、高さ1.5mm、のガス発生剤組成物の錠剤を得た。
この錠剤を120℃で100時間の耐熱試験、及び−40℃と107℃を200サイクル行う熱衝撃試験に供し、錠剤硬度をモンサント硬度計により測定した結果を表1に示す。
比較例2
硝酸アンモニウム55.5重量%(50%平均粒子径が13μm)及び無機化合物として塩基性硝酸銅18.5重量%(50%平均粒子径が5μm)を計量し、V型混合機により混合して混合酸化剤の粉末を得た。この粉末をDTA−TG示差熱分析装置により500℃の温度まで分析を行った結果を表2に示す。
Figure 0004248254
Figure 0004248254
表1から明らかなように、酸化剤成分を加熱処理した実施例1においては、耐熱試験、熱衝撃試験においても錠剤の劣化は認められない。
また、燃料成分、酸化剤成分を加熱処理した実施例3においても、耐熱試験、熱衝撃試験においても錠剤の劣化は認められない。しかし、比較例1において、硝酸カリウムで相安定化された硝酸アンモニウムと5−アミノテトラゾールの組み合わせでは、耐熱試験において錠剤が融解し、また、熱衝撃試験において錠剤が粉化、一部融解し、もとの形状を保持しておらず、硝酸アンモニウムと5−アミノテトラゾールの共融化現象に関する効果(融解が観測されない)が明瞭に出ている。
また表2から明らかなように、酸化剤としての比較では、加熱処理されていない比較例2では、60℃、130℃付近の温度域において、相変化に起因すると推定される吸熱ピークが現れている。また、100℃から170℃の温度域で約6%程度の重量減少を生じている。しかしながら、加熱処理を行った実施例2は、同組成比においても、相変化に起因する吸熱ピークは観察されない。また、重量減少も観察されないことから、耐熱性の向上、熱衝撃における体積変化の無いことが推定される。
産業上の利用可能性
本発明により、硝酸アンモニウムを用いつつも、相変化を抑え、また5−アミノテトラゾールなどといった燃料成分との相性のよい、酸化剤成分および該酸化剤を用いたガス発生剤組成物が得られた。また、本発明の酸化剤およびガス発生剤組成物は、製造時の安全性が高く、また、硝酸アンモニウム特有の相変化による体積変化を起こさない。

Claims (25)

  1. 硝酸アンモニウムと、塩基性硝酸銅とを混合し、120℃から160℃までの温度で加熱処理して得られる、ガス発生剤組成物用の熱処理酸化剤。
  2. 前記加熱処理が、硝酸アンモニウムの融点以下の温度にて行われることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の熱処理酸化剤。
  3. 前記加熱処理が、5時間以上加熱処理されることにより行われることを特徴とする請求の範囲第1項または2項に記載の熱処理酸化剤。
  4. 前記硝酸アンモニウム及び塩基性硝酸銅の50%平均粒子径が、100μm以下であることを特徴とする請求の範囲第1項から3項のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
  5. 前記硝酸アンモニウムと、前記塩基性硝酸銅の混合比が、
    (a)硝酸アンモニウム 30〜95重量%
    (b)塩基性硝酸銅 5〜70重量%
    である請求の範囲第1項から項のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
  6. 前記硝酸アンモニウムと前記塩基性硝酸銅の混合比が、
    (a)硝酸アンモニウム 40〜95重量%
    (b)塩基性硝酸銅 5〜60重量%
    である請求の範囲第1項から項のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
  7. 硝酸アンモニウムとの錯形成に必要な化学論量の50%以下の量の塩基性硝酸銅を用いることを特徴とする請求の範囲第1項から項のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤。
  8. 含窒素有機化合物燃料と酸化剤を含有するガス発生剤組成物であって、該酸化剤の一部または全部が請求の範囲第1項から項のいずれか一項に記載の熱処理酸化剤であることを特徴とするガス発生剤組成物。
  9. 前記含窒素有機化合物燃料が、硝酸アンモニウムと組合せると、硝酸アンモニウムの融点や該燃料の融点よりも低い温度で融解するものであることを特徴とする請求の範囲第項に記載のガス発生剤組成物。
  10. 前記含窒素有機化合物燃料が、テトラゾール類及びグアニジン誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求の範囲第項または項に記載のガス発生剤組成物。
  11. 前記含窒素有機化合物燃料が、5−アミノテトラゾール、アミノテトラゾールの金属塩、ビテトラゾール、ビテトラゾール金属塩、ビテトラゾールのアンモニウム塩、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、トリアミノグアニジン及びジシアンジアミドからなる群より選ばれる1種または2種以上である請求の範囲第項または項に記載のガス発生剤組成物。
  12. 前記含窒素有機化合物燃料が、5−アミノテトラゾールを含有することを特徴とする請求の範囲第項または項に記載のガス発生剤組成物。
  13. 以下の成分を少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール
    (b) 硝酸アンモニウム
    (c) 塩基性硝酸銅
    且つ、上記(b)と(c)が120℃から160℃までの温度で加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  14. 以下の成分を少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール
    (b) 硝酸アンモニウム
    (c) 塩基性硝酸銅
    且つ、上記(b)と(c)が120℃から160℃までの温度で加熱処理され、さらに、(a)と水を加え、二次加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  15. 以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
    (b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
    (c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
    且つ、上記(b)と(c)が120℃から160℃までの温度で加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  16. 以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
    (b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
    (c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
    且つ、上記(b)と(c)が120℃から160℃までの温度で加熱処理され、さらに、(a)(b)及び(c)成分全量に対して1〜20重量%の水を加え、二次加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  17. 前記二次加熱処理が、90℃から120℃までの温度において、10時間以上加熱処理されることにより行われることを特徴とする請求の範囲第14項または16項に記載のガス発生剤組成物。
  18. 以下の成分を少なくとも含み、
    (a) テトラゾール類
    (b) 硝酸アンモニウム
    (c) 塩基性硝酸銅
    且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、水を加えて、120℃から160℃までの温度で加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  19. 以下の成分を少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール
    (b) 硝酸アンモニウム
    (c) 塩基性硝酸銅
    且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、水を加えて、120℃から160℃までの温度で加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  20. 以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
    (b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
    (c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
    且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、水を加えて、120℃から160℃までの温度で加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  21. 以下の成分を各重量比で少なくとも含み、
    (a) 5−アミノテトラゾール 10〜40重量%
    (b) 硝酸アンモニウム 30〜70重量%
    (c) 塩基性硝酸銅 5〜40重量%
    且つ、上記(a)(b)および(c)成分を混合後、さらに、(a)(b)及び(c)成分全量に対して1〜20重量%の水を加え、120℃から160℃までの温度で加熱処理されていることを特徴とするガス発生剤組成物。
  22. 前記加熱処理が、5時間以上加熱処理されることにより行われることを特徴とする請求の範囲第18項から21項のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
  23. さらに、窒化珪素、炭化珪素、二酸化珪素、タルク、クレー、アルミナ、三酸化モリブデン及び合成ヒドロタルサイトからなる群より選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする請求の範囲第項から22項のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
  24. さらに、シラン化合物、グアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン及びメチルセルロースからなる群より選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする請求の範囲第項から23項のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
  25. 請求の範囲第項から24項に記載のガス発生剤組成物、または請求の範囲第1項から項に記載の熱処理酸化剤を含有するガス発生剤組成物を用いた車両搭乗者拘束装置用のガス発生器。
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