JP2000169276A - ガス発生剤組成物 - Google Patents

ガス発生剤組成物

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JP2000169276A
JP2000169276A JP10348164A JP34816498A JP2000169276A JP 2000169276 A JP2000169276 A JP 2000169276A JP 10348164 A JP10348164 A JP 10348164A JP 34816498 A JP34816498 A JP 34816498A JP 2000169276 A JP2000169276 A JP 2000169276A
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potassium
gas generating
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ammonium nitrate
phase
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Hiromichi Kubo
大理 久保
Hidefumi Sato
英史 佐藤
Kenji Sako
賢二 佐古
Kenjiro Ikeda
健治郎 池田
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06DMEANS FOR GENERATING SMOKE OR MIST; GAS-ATTACK COMPOSITIONS; GENERATION OF GAS FOR BLASTING OR PROPULSION (CHEMICAL PART)
    • C06D5/00Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets
    • C06D5/06Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets by reaction of two or more solids

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高いガス発生効率を維持しながら、熱安定性お
よび燃焼性の良好な硝酸アンモニウムを使用したガス発
生剤を提供すること。 【解決手段】相安定化硝酸アンモニウム、ニトログアニ
ジン、酸素含有カリウム塩を含有し、組成物中の該相安
定化硝酸アンモニウムの含有量が45重量%以下である
ガス発生剤組成物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス発生剤組成物
に関する。更に詳しくは自動車用エアバック又はプリテ
ンショナーに有用なガス発生剤組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エアバック用ガス発生剤としては、従
来、アジ化ナトリウム等のアジ化金属化合物を主成分と
するものが一般的であったが、その毒性及び危険性の点
から、アジ化金属化合物の代わりに窒素含有有機化合物
を主成分とするガス発生剤が提案されている。
【0003】窒素含有有機化合物と無機酸化剤の組合せ
によるガス発生剤は多数提案されているが、インフレー
タの小型化及び軽量化、ガス発生効率の向上の為には、
酸化剤に硝酸アンモニウムを用いたガス発生剤が特に有
利である。 しかし、硝酸アンモニウムを酸化剤として
用いたガス発生剤は、硝酸アンモニウムに起因する特性
から、幾つかの問題に直面する。1つは、硝酸アンモニ
ウムの燃焼性が低いことである。ガス発生剤は適切な燃
焼性を持ち、また燃焼圧力指数の低いものが望まれる。
燃焼性が低いと初期の着火が遅く、また高圧燃焼をさせ
なければならず、エアバックに要求される性能、則ち燃
焼時間や容器の小型化を満たすことが出来ない恐れがあ
る。 2つめは、熱安定性が悪いことである。硝酸アン
モニウムは相転移による体積変化を起こし、特に32℃
付近で起こる相転移は体積変化が大きく、この温度を上
下することを繰り返すと、ガス発生剤の強度が低下し、
燃焼挙動が変化する恐れがある。また、温度サイクルに
よってガス発生剤の形状を保持出来ないという根本的な
欠点をも有する。この問題を回避するために、相安定化
硝酸アンモニウムを用いたガス発生剤が提案されてい
る。
【0004】例えば、WO95/04710において
は、相安定化硝酸アンモニウムとトリアミノグアニジン
硝酸塩を含むガス発生剤が開示されている。また、WO
96/27574及び特開平10−259085におい
ては、相安定化硝酸アンモニウムとニトログアニジンを
含むガス発生剤が開示されている。更に、特開平10−
120484においては、コーティングされた相安定化
硝酸アンモニウムとニトロセルロース、ニトログリセリ
ンを含むガス発生剤が開示されている。
【0005】上記のガス発生剤はいずれも高いガス発生
効率を持ち、燃焼スラグを生成しにくいという利点を有
しているが、それらにはそれぞれ幾つかの問題点があ
る。
【0006】WO95/04710において開示される
ガス発生剤はトリアミノグアニジン硝酸塩に起因する激
しい燃焼性により、圧力指数が高く、ガス発生剤として
は燃焼制御が困難である。またトリアミノグアニジン自
体の危険性が高いことにより、その取り扱いには最大の
注意が必要となる。
【0007】また、WO96/27574及び特開平1
0−259085においては、相安定化硝酸アンモニウ
ムとニトログアニジンを含むガス発生剤が開示されてい
る。これらは燃焼性が極めて悪く、燃焼速度が遅いた
め、インフレータとして適切に燃焼させるためには、高
い圧力下で燃焼させなければならず、エアバック用イン
フレータの容器としては強固な構造となり、インフレー
タに要求される小型軽量化に相反するものとなる。一般
に、ニトログアニジンは反応性に乏しく、ガス発生剤と
して使用可能な燃焼性を確保するためには、硝酸アンモ
ニウムのみと組み合わせて用いることは不適当である。
これを解決するためには、多量の燃焼触媒を添加しなけ
ればならず、この場合、燃焼触媒には大抵金属を含んで
いるために、燃焼後に固体残さを生成し、インフレータ
の小型化に必要な高いガス発生効率は望めない。
【0008】また、特開平10−120484における
ガス発生剤は、適当な燃焼性を示すが、ニトロセルロー
ス及びニトログリセリン自体の熱安定性が悪く、自動車
用部品として100℃以上の耐熱性を要求されるインフ
レータ及びプリテンショナー用ガス発生剤としては不十
分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
ガス発生効率を維持しながらも、熱安定性および燃焼性
の良好なガス発生剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、相安定化硝酸アンモニ
ウムを含有し特定の組成を有するガス発生剤組成物が、
高いガス発生効率を持ち、熱安定性および燃焼性が良好
なことを見い出し、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0011】すなわち、本発明は、(1)次の(a)〜(c)
の各成分 (a) 相安定化硝酸アンモニウム (b) ニトログアニジン (c) 酸素含有カリウム塩 を含有するガス発生剤組成物であって、該相安定化硝酸
アンモニウムの含有量が45重量%以下であることを特
徴とするガス発生剤組成物、(2)酸素含有カリウム塩
が、硝酸カリウム、過塩素酸カリウム、硫酸カリウム、
塩素酸カリウム、クロム酸カリウム、二クロム酸カリウ
ム、過マンガン酸カリウム及びシュウ酸カリウムからな
る群から選ばれる少なくとも1種である(1)記載のガ
ス発生剤組成物、(3)成型用無機及び/又は有機バイ
ンダーを10重量%以下含むことを特徴とする(1)乃
至(2)のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物、に
関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のガス発生剤組成物は、酸
素含有カリウム塩を必須成分として使用することで、相
安定化硝酸アンモニウム及びニトログアニジンの二成分
からなるガス発生剤では得られなかった燃焼性を確保す
ると共に、良好な熱安定性を示す。一般的な温度サイク
ル試験においても、本発明のガス発生剤組成物は形状が
崩れることなく、初期の強度を維持する。
【0013】本発明を詳しく説明する。
【0014】本発明においては、ガス発生剤の燃焼性を
適切な値にするために、相安定化硝酸アンモニウム、ニ
トログアニジン及び酸素含有カリウム塩を必須の成分と
して含有する。本発明で使用しうる酸素含有カリウム塩
の具体例としては、硝酸カリウム、過塩素酸カリウム、
硫酸カリウム、塩素酸カリウム、クロム酸カリウム、二
クロム酸カリウム、過マンガン酸カリウム及びシュウ酸
カリウムが挙げられる。これらのうち、特に好ましいも
のは過塩素酸カリウムである。また、本発明のガス発生
剤組成物における酸素含有カリウム塩は、ガス発生効率
を低下させない程度の量であればよいが、好ましくはガ
ス発生剤組成物中に5〜25重量%、更に好ましくは1
0〜25重量%の範囲で含有される。
【0015】過塩素酸カリウムは反応性が高く、相安定
化硝酸アンモニウム、ニトログアニジン、酸素含有カリ
ウム塩として過塩素酸カリウムを必須成分として含有す
る本発明のガス発生剤組成物は、着火性、燃焼性に特に
優れている。
【0016】本発明において用いられる相安定化硝酸ア
ンモニウムは、種々のものが使用できる。使用しうる相
安定化硝酸アンモニウムの例としては、硝酸アンモニウ
ムに安定化剤として硝酸カリウム等のカリウム塩を添加
したものやコーティングしたもの等が挙げられる。
【0017】本発明においては、安定化剤として10重
量%以下、好ましくは3〜8重量%の硝酸カリウムを添
加した相安定化硝酸アンモニウムの使用が特に好まし
い。
【0018】本発明において用いられる相安定化硝酸ア
ンモニウムの安定化剤の添加方法としては、融解した硝
酸アンモニウムに添加する方法、硝酸アンモニウム水溶
液に添加する方法のいずれでも良い。また、硝酸アンモ
ニウムを水または水とアルコール等の有機溶剤との混合
溶剤に融解し、これを噴霧乾燥するという方法も採用で
きる。後者の方法は、硝酸アンモニウムの不意の分解を
完全に防止し得る点で、より安全な方法である。また、
硝酸アンモニウムの溶液に安定化剤を添加して噴霧乾燥
することも有効な方法である。硝酸アンモニウムの相安
定化メカニズムは、その結晶構造中にカリウム原子が入
り込むことで効果を発揮すると考えられている。
【0019】本発明のガス発生剤組成物において相安定
化硝酸アンモニウムの含有量は45重量%以下、好まし
くは15〜42重量%、さらに好ましくは25〜40重
量%の範囲であり、45重量%以上の含有量において
は、良好な燃焼性を示さない。
【0020】また、本発明のガス発生剤組成物において
は還元剤(燃料)として、ガス発生効率が高く、燃焼温
度の低いニトログアニジンが使用される。
【0021】本発明のガス発生剤組成物におけるニトロ
グアニジンのガス発生剤組成物中の含有量は35〜75
重量%、好ましくは40〜50重量%の範囲である。
【0022】本発明のガス発生剤組成物はまた、10重
量%以下範囲で成型用無機及び/又は有機バインダーを
含有することができる。使用しうる無機及び/又は有機
バインダーの具体例としては、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテル、
ポリマレイン酸共重合体、ポリエチレンイミド、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ア
ンモニウム、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、合成
又は天然のヒドロタルサイト、カルボキシメチルセルロ
ースの金属塩、酢酸セルロース、シリコンゴム等が挙げ
られる。
【0023】本発明のガス発生剤組成物の形状は、粉
状、顆粒状、ペレット状のいずれのものでも良く、また
混練薬剤を注型、もしくは、押し出し成形としても良
い。本発明のガス発生剤組成物を所望の形状に成形する
場合には、粉砕、混合された本発明のガス発生剤組成物
に水を加えて混練、成形する方法が好ましい。この場
合、相安定化硝酸アンモニウムと酸素含有カリウム塩の
カリウムが部分的に共晶体を形成するので、相安定化硝
酸アンモニウムの相安定化効果を阻害することがなく、
本発明のガス発生剤組成物は所望の形状に成形できる。
成形しうる形状としては、例えば錠剤状、単孔円筒状、
多孔円筒状等が挙げられる。酸素含有カリウム塩以外の
金属塩を用いた場合には、本発明のガス発生剤組成物に
示されるような熱安定性は望めない。
【0024】
【実施例】実施例により、本発明をより詳細に説明す
る。
【0025】実施例1 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)38.6重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)44.0重量部、過塩素酸カリ
ウム(平均粒径20μm)12.7重量部、合成ヒドロ
タルサイト4.7重量部をV型混合機でよく混合した。
得られた混合粉末に水を噴霧添加しながら攪拌して顆粒
を得た。この顆粒を所定の金型に入れ、加圧成形して、
直径5mm、厚み2mmの錠剤を得た。得られた錠剤を
乾燥した後、この錠剤約30gを図1に示す構造のガス
発生器1に充填した。なお、ガス発生器1は、点火装置
2と伝火薬3が配置された中央の点火室7と、その周囲
のガス発生剤4が充填された燃焼室8と、さらにその周
囲の金網5が配置された冷却フィルタ室9とから構成さ
れている。このガス発生器1を、内容積60リットルの
容器に取り付けた後、ガス発生器1を作動させ、圧力を
測定した。
【0026】その結果を表1に示す。但し、図2に示す
ように、Pは容器内の最大到達圧力、tは点火装置
への通電からガス発生器の作動に至るまでの時間、t2
ガス発生器の作動から圧力Pが得られるまでの時間を
表す。
【0027】また、エアバック用ガス発生器に使用する
場合の好適な時間範囲は、tが2〜10ms、t2が4
0〜90msであり、この範囲を越える場合には、エア
バックの適正な作動は望めない。
【0028】表1の結果から分かるように、上記で得ら
れた本発明のガス発生剤組成物の錠剤はエアバック用ガ
ス発生剤として適切な燃焼性能を示した。また、作動後
のガス発生器および容器を観察したところ、燃焼残さは
ほとんど認められなかった。
【0029】次に、上記のガス発生剤組成物の錠剤を熱
衝撃試験(−40℃、100℃、200サイクル)およ
び耐熱試験(107℃、400時間)に供した結果を表
2に示す。
【0030】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0031】実施例2 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)29.2重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)47.2重量部、過塩素酸カリ
ウム(平均粒径20μm)18.9重量部、合成ヒドロ
タルサイト4.7重量部をV型混合機でよく混合した。
得られた混合粉末に水を噴霧添加しながら攪拌して顆粒
を得た。この顆粒を所定の金型に入れ、加圧成形して、
直径5mm、厚み2mmの錠剤を得た。得られた錠剤を
乾燥した後、この錠剤約30gを図1に示す構造のガス
発生器1に充填した。このガス発生器1を、内容積60
リットルの容器に取り付けた後、ガス発生器1を作動さ
せ、圧力を測定した。
【0032】その結果を表1に示す。表1の結果から分
かるように、前記の錠剤はエアバック用ガス発生剤とし
て適切な燃焼性能である。また、作動後のガス発生器お
よび容器を観察したところ、燃焼残さはほとんど認めら
れなかった。
【0033】次に、上記のガス発生剤組成物の錠剤をの
ガス発生剤を熱衝撃試験(−40℃、100℃、200
サイクル)および耐熱試験(107℃、400時間)に
供した結果を表2に示す。
【0034】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0035】実施例3 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)38.7重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)42.9重量部、硝酸カリウム
(平均粒径20μm)13.7重量部、合成ヒドロタル
サイト4.7重量部をV型混合機でよく混合した。得ら
れた混合粉末に水を噴霧添加しながら攪拌して顆粒を得
た。この顆粒を所定の金型に入れ、加圧成形して、直径
5mm、厚み2mmの錠剤を得た。得られた錠剤を乾燥
した後、この錠剤約30gを図1に示す構造のガス発生
器1に充填した。このガス発生器1を、内容積60リッ
トルの容器に取り付けた後、ガス発生器1を作動させ、
圧力を測定した。
【0036】その結果を表1に示す。表1の結果から分
かるように、前記錠剤はエアバック用ガス発生剤として
適切な燃焼性能である。また、作動後のガス発生器およ
び容器を観察したところ、燃焼残さはほとんど認められ
なかった。
【0037】次に、上記のガス発生剤組成物の錠剤を熱
衝撃試験(−40℃、100℃、200サイクル)およ
び耐熱試験(107℃、400時間)に供した結果を表
2に示す。
【0038】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0039】実施例4 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)29.2重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)45.5重量部、硝酸カリウム
(平均粒径20μm)20.6重量部、合成ヒドロタル
サイト4.7重量部をV型混合機でよく混合した。得ら
れた混合粉末に水を噴霧添加しながら攪拌して顆粒を得
た。この顆粒を所定の金型に入れ、加圧成形して、直径
5mm、厚み2mmの錠剤を得た。得られた錠剤を乾燥
した後、この錠剤約30gを図1に示す構造のガス発生
器1に充填した。このガス発生器1を、内容積60リッ
トルの容器に取り付けた後、ガス発生器1を作動させ、
圧力を測定した。
【0040】その結果を表1に示す。表1の結果から分
かるように、前記錠剤はエアバック用ガス発生剤として
適切な燃焼性能である。また、作動後のガス発生器およ
び容器を観察したところ、燃焼残さはほとんど認められ
なかった。
【0041】次に、上記のガス発生剤組成物の錠剤を熱
衝撃試験(−40℃、100℃、200サイクル)およ
び耐熱試験(107℃、400時間)に供した結果を表
2に示す。
【0042】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0043】実施例5 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)40.5重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)46.2重量部、過塩素酸カリ
ウム(平均粒径20μm)13.3重量部をV型混合機
でよく混合した。得られた混合粉末に水を噴霧添加しな
がら攪拌して顆粒を得た。この顆粒を所定の金型に入
れ、加圧成形して、直径5mm、厚み2mmの錠剤を得
た。得られた錠剤を乾燥し、本発明のガス発生剤組成物
の錠剤を得た。
【0044】比較例1 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)47.6重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)41.0重量部、過塩素酸カリ
ウム(平均粒径20μm)6.7重量部、合成ヒドロタ
ルサイト4.7重量部をV型混合機でよく混合した。得
られた混合粉末に水を噴霧添加しながら攪拌して顆粒を
得た。この顆粒を所定の金型に入れ、加圧成形して、直
径5mm、厚み2mmの錠剤を得た。得られた錠剤を乾
燥した後、この錠剤約30gを図1に示す構造のガス発
生器1に充填した。このガス発生器1を、内容積60リ
ットルの容器に取り付けた後、ガス発生器1を作動さ
せ、圧力を測定した。
【0045】その結果を表1に示す。表1の結果より前
記錠剤は燃焼性が悪く、実施例に比較して燃焼速度が極
端に遅くなっていることがわかる。また、ガス発生器が
作動するまでの時間tも遅くなっており、着火性の悪
化が認められた。
【0046】次に、上記組成のガス発生剤の錠剤を熱衝
撃試験(−40℃、100℃、200サイクル)および
耐熱試験(107℃、400時間)に供した結果を表2
に示す。
【0047】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0048】このように、相安定化硝酸アンモニウムの
量が45重量%を越える場合には、ガス発生剤として適
当な燃焼性を示さないことがわかる。
【0049】比較例2 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)60.0重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)40.0重量部をV型混合機で
よく混合した。得られた混合粉末に水を噴霧添加しなが
ら攪拌して顆粒を得た。この顆粒を所定の金型に入れ、
加圧成形して、直径5mm、厚み2mmの錠剤を得た。
得られた錠剤を乾燥した後、この錠剤約30gを図1に
示す構造のガス発生器1に充填した。このガス発生器1
を、内容積60リットルの容器に取り付けた後、ガス発
生器1を作動させ、圧力を測定した。
【0050】その結果を表1に示す。表1の結果より前
記錠剤は燃焼性が悪く、実施例に比較して燃焼速度が極
端に遅くなっていることがわかる。また、ガス発生器が
作動するまでの時間tも遅くなっており、着火性の悪
化が認められた。
【0051】次に、上記組成のガス発生剤の錠剤を熱衝
撃試験(−40℃、100℃、200サイクル)および
耐熱試験(107℃、400時間)に供した結果を表2
に示す。
【0052】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0053】なお、比較例2は従来の技術、すなわちW
O96/27574開示組成に相当するが、この結果よ
り燃焼性が悪く、エアバック用ガス発生器には不適切で
あることが分かる。
【0054】比較例3 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)70.0重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)30.0重量部をV型混合機で
よく混合した。得られた混合粉末に水を噴霧添加しなが
ら攪拌して顆粒を得た。この顆粒を所定の金型に入れ、
加圧成形して、直径5mm、厚み2mmの錠剤を得た。
得られた錠剤を乾燥した後、この錠剤約30gを図1に
示す構造のガス発生器1に充填した。このガス発生器1
を、内容積60リットルの容器に取り付けた後、ガス発
生器1を作動させ、圧力を測定した。
【0055】その結果を表1に示す。表1の結果より前
記錠剤は燃焼性が悪く、実施例に比較して燃焼速度が極
端に遅くなっていることがわかる。また、ガス発生器が
作動するまでの時間tも遅くなっており、着火性の悪
化が認められた。
【0056】次に、上記組成のガス発生剤の錠剤を熱衝
撃試験(−40℃、100℃、200サイクル)および
耐熱試験(107℃、400時間)に供した結果を表2
に示す。
【0057】表2の結果から分かるように、熱衝撃試験
において、錠剤硬度の低下や形状の変化は全く観察され
なかった。また、耐熱試験においても同様の結果であっ
た。
【0058】なお、比較例3は従来の技術、すなわち、
特開平10−259085開示組成に相当するが、この
結果より燃焼性が悪く、エアバック用ガス発生器には不
適切であることが分かる。
【0059】比較例4 相安定化硝酸アンモニウム(平均粒径30μm、硝酸カ
リウム5重量%含有)38.7重量部、ニトログアニジ
ン(平均粒径20μm)42.5重量部、硝酸ストロン
チウム(平均粒径15μm)14.1重量部、合成ヒド
ロタルサイト4.7重量部をV型混合機でよく混合し
た。得られた混合粉末に水を噴霧添加しながら攪拌して
顆粒を得た。この顆粒を所定の金型に入れ、加圧成形し
て、直径5mm、厚み2mmの錠剤を得た。得られた錠
剤を乾燥した後、この錠剤約30gを図1に示す構造の
ガス発生器1に充填した。このガス発生器1を、内容積
60リットルの容器に取り付けた後、ガス発生器1を作
動させ、圧力を測定した。
【0060】その結果を表1に示す。表1の結果から分
かるように、前記錠剤はエアバック用ガス発生剤として
適切な燃焼性能である。また、作動後のガス発生器およ
び容器を観察したところ、燃焼残さはほとんど認められ
なかった。
【0061】次に、上記組成のガス発生剤を熱衝撃試験
(−40℃、100℃、200サイクル)および耐熱試
験(107℃、400時間)に供した結果を表2に示
す。
【0062】熱衝撃試験の結果、比較例2の錠剤は、形
状をとどめておらず、粉状に崩壊していることが確認さ
れた。また、耐熱試験においては、錠剤硬度の低下が認
められた。この状態でガス発生器が作動すると燃焼速度
が爆発的に速くなり、最悪の場合、ガス発生器が破壊さ
れることも考えられる。
【0063】この結果より、酸素含有カリウム塩以外の
無機酸化剤を用いた場合は、熱安定性が十分でないこと
がわかる。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】 表2 熱衝撃試験結果 耐熱試験結果 実施例1 試験前後変化無し 試験前後変化無し 実施例2 試験前後変化無し 試験前後変化無し 実施例3 試験前後変化無し 試験前後変化無し 実施例4 試験前後変化無し 試験前後変化無し 比較例1 試験前後変化無し 試験前後変化無し 比較例3 試験前後変化無し 試験前後変化無し 比較例4 試験前後変化無し 試験前後変化無し 比較例5 形状保持せず、粉状に変化 錠剤硬度の低下
【0066】
【発明の効果】本発明のガス発生剤組成物は、主要成分
として相安定化硝酸アンモニウムを使用している従来の
ガス発生剤では得られなかった熱安定性及び燃焼性の両
立を可能にし、ガス発生器の軽量化、小型化を実現させ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例、比較例における試験で使用したガス
発生器の構造を示す要部断面模式図である。
【図2】ガス発生器を作動して得られた本発明のガス発
生剤組成物の燃焼状態を、時間と圧力の関係で示すグラ
フである。
【符号の説明】
1.ガス発生器 2.点火装置 3.伝火薬 4.ガス発生剤 5.金網 6.ガス放出孔 7.点火室 8.燃焼室 9.冷却フィルタ室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(a)〜(c)の各成分 (a) 相安定化硝酸アンモニウム (b) ニトログアニジン (c) 酸素含有カリウム塩 を含有するガス発生剤組成物であって、該相安定化硝酸
    アンモニウムの含有量が45重量%以下であることを特
    徴とするガス発生剤組成物。
  2. 【請求項2】酸素含有カリウム塩が、硝酸カリウム、過
    塩素酸カリウム、硫酸カリウム、塩素酸カリウム、クロ
    ム酸カリウム、二クロム酸カリウム、過マンガン酸カリ
    ウム及びシュウ酸カリウムからなる群から選ばれる少な
    くとも1種である請求項1記載のガス発生剤組成物。
  3. 【請求項3】成型用無機及び/又は有機バインダーを1
    0重量%以下含むことを特徴とする請求項1乃至請求項
    2のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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