JP4247039B2 - 導電性無電解めっき粉体の製造方法 - Google Patents

導電性無電解めっき粉体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散性の良好なめっき粉体を得ることができる導電性無電解めっき粉体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
銅芯材の表面に、金からなる無電解めっき層が形成されてなる導電性無電解めっき粉体が知られている。例えば、金で被覆された90%以上が平均粒径100μm以下であり、平均アスペクト比が5以上のフレーク状であり、金の被覆量が30〜50重量%である銅芯材からなる導電性無電解めっき粉体が知られている(特許文献1参照)。このめっき粉体は、従来金やパラジウムの粉体が用いられていた導電性フィラーと同等の導電性を有し、また低コストであることから、金やパラジウムの導電性フィラーの代替物として用いられる。
【0003】
また銅はマイグレーションを起こしやすいことからその防止を目的として、銅芯材の表面にニッケルめっきのバリア層を形成し、その上に金めっき層を形成することが行われている。しかしニッケルは銅と比較して比抵抗が高いため、ニッケル層が銅芯材に存在すると、銅の低抵抗の特徴が発現しにくくなる。また、ニッケルは無電解めっきの工程で凝集を起こしやすいことから、得られためっき粉体に対して機械的な分散処理を施してめっき粉体の分散性を高める必要がある。銅は金属の中では比較的に柔らかい部類に属する材料なので、機械的な分散処理によって銅芯材が変形しやすく、それによって金めっき層も損傷を受けやすい。なお機械的な分散処理には例えば気流式粉砕機、水流式粉砕機、ボールミル、ビースミル、その他機械的粉砕機が一般に使用される。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−108102号公報
【0005】
従って本発明は、めっき粉体に損傷を与えることなく分散性が良好なめっき粉体を得ることができる導電性無電解めっき粉体の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、銅又はニッケルを含む芯材粉体の表面を置換型無電解めっきして得られた金のめっき粉体の分散液に、銅又はニッケルのイオンと錯形成可能な化合物を添加し、凝集している該めっき粉体を分散させることを特徴とする導電性無電解めっき粉体の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。以下の説明では本発明の一実施形態として、銅からなる芯材粒子(以下、銅芯材という)の表面に、金からなる無電解めっき層(以下、金めっき層という)を直接形成してめっき粉体を製造する方法をとりあげる。しかしながら、本発明の範囲はこの製造方法に限定されないことは言うまでもない。
【0009】
本実施形態におけるめっき粉体の製造方法は(1)予備分散工程(2)金めっき工程および(3)分散処理工程に大別される。(1)予備分散工程ではめっきに先立ち銅芯材を分散させる工程である。(2)の金めっき工程では、錯化剤を含む水溶液に(1)の予備分散工程で得られた銅芯材を投入して混合分散させ、得られた分散液に金イオンを添加して金を銅芯材の表面に置換析出させる。(3)の分散処理工程においては、(2)の金めっき工程で得られためっき粉体(このめっき粉体は凝集の程度が高いことがある)を含む分散液に、該めっき粉体に含まれる金属のイオンと錯形成可能な化合物を混合して、該めっき粉体を分散させる。以下それぞれの工程について詳述する。
【0010】
(1)予備分散工程
本工程はめっき前の銅芯材を分散させる工程であり、本発明の特徴の一つである。予備分散工程においては芯材粉体を、該芯材粉体に含まれる金属のイオンと錯形成可能な化合物と混合する。本実施形態においては芯材である銅のイオンと錯形成可能な化合物を銅芯材と混合する。芯材粉体の表面には酸化膜が存在している場合が多く、該酸化膜が存在しているとめっきが不均一になる。本予備分散工程を行うことで酸化膜が除去され、めっきを均一に行うことができることが判明した。錯化剤は、金属イオンの種類に応じて適切なものが用いられる。例えば本実施形態においては、後述する分散処理工程で用いられる錯化剤と同様のものを用いることができる。錯化剤は一般にその水溶液の形で芯材粉体と混合される。錯化剤の濃度は、酸化膜を除去でき且つ過剰の金属(本実施形態では銅)が溶出しないような濃度とする。
【0011】
本予備分散工程において酸化膜を除去するために、前記錯化剤を無機酸と併用してもよい。無機酸としては例えば塩酸、硝酸、硫酸等を用いることができる。また酸化膜の除去の間、超音波と撹拌とを併用して除去反応が促進するようにしてもよい。ただし銅芯材に損傷を与えないように穏やかな条件で撹拌を行う。更に予備分散工程においては、例えば界面活性剤等の分散剤を必要に応じて用いることもできる。
【0012】
銅芯材は、ほぼ球形のものや、フレーク状、針状のものなど、その形状に特に制限はない。銅芯材の大きさは本発明に従って製造されるめっき粉体の具体的用途に応じて適切に選択される。例えば、めっき粉体を電子回路接続用の電子材料として用いる場合には銅芯材はD50値が0.5〜1000μm、特に1〜200μm程度の球状粒子であることが好ましい。或いは、アスペクト比の平均(長径と厚みの比の平均)が1〜100000、特に3〜2000程度であって、長軸径の平均が、1〜10000μm、特に3〜1000μm程度であるフレーク状粒子であることが好ましい。
【0013】
(2)金めっき工程
(1)の予備分散工程で得られた銅芯材を濾別、洗浄する。次いで銅芯材を、錯化剤を含む水溶液中に投入して分散液を得る。錯化剤はとしては、例えばクエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸またはそのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などの各種カルボン酸又はその塩、グリシンなどのアミノ酸、エチレンジアミン、アルキルアミンなどのアミン類、アンモニウム塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ピロリン酸又はその塩など、金イオンや溶出する銅イオンと錯形成可能な化合物が使用される。これらの錯化剤は1種又は2種類以上を用いることができる。これらの錯化剤を用いることで銅芯材の表面全域を金めっき層で均一に被覆することが可能となる。
【0014】
銅芯材を投入する前における前記水溶液中の錯化剤の濃度は、使用する錯化剤にもよるが、0.001〜2モル/リットル、特に0.005〜1モル/リットルであることが、銅芯材の表面全域を金めっき層で均一に被覆し得る点から好ましい。
【0015】
次に、銅芯材を分散させた分散液に金イオンを含むめっき液を添加して置換型無電解めっきを行う。これによって銅芯材の表面に金を置換析出させる。錯化剤を含む水溶液に金イオンを予め添加しておくと、銅芯材を投入した時に、投入の時間差によって、金の置換析出にばらつきが生じることがしばしばある(後述する比較例1参照)。また前述したように、銅芯材の表面に酸化膜が存在している場合、金の置換反応が始まりにくくなり、金の析出にばらつきが生じることもしばしばある。これに対して銅芯材を分散させた分散液に金イオンを添加することでそのような不都合を回避し得ることが本発明者らの検討によって判明した。特に、錯化剤によって銅芯材の表面に存在している酸化膜を除去できることが判明した。但し銅を溶解させすぎると、不溶性の銅化合物が液中に蓄積することから、過度に酸化膜が形成されている銅芯材の場合は、先に述べた予備分散工程において酸化膜を予め除去しておくことが好ましい。
【0016】
金イオンの添加速度は金の析出速度を制御するのに有効である。金の析出速度は均一な金の析出に影響を及ぼす。従って、金の析出速度はめっき液の添加速度を調整することによって、1〜300ナノメーター/分、特に5〜100ナノメーター/分に制御することが好ましい。金の析出速度は金イオンの添加速度から計算によって求めることができる。
【0017】
銅芯材を投入する前の錯化剤溶液、銅を投入した後の分散液及びめっき液のpHは金の析出状態に影響する。pHが低すぎると、銅芯材から溶出した銅イオンに由来する水酸化銅が形成されやすくなって、得られるめっき粉体が凝集しやすくなる。pHが高すぎると金の析出が粗くなる。これらの観点から、めっき液のpHは3.5〜7.0、特に4.0〜6.0であることが好ましい。pH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。
【0018】
めっき液を分散液に添加するときの温度も金の析出に影響する。温度が低すぎると、置換析出の反応速度が遅くなり、且つ析出が粗くなる。一方、温度が高すぎると、反応速度が速くなりすぎて金の析出にばらつきが生じる。また、めっき液が不安定となり分解を引き起こす場合もある。これらの観点から、めっき液が添加されている間での分散液の温度は50〜95℃、特に65〜90℃であることが好ましい。
【0019】
(3)分散処理工程
本製造方法においてもっとも特徴となるのがこの分散処理工程である。具体的には、(2)の金めっき工程で得られためっき粉体の凝集状態が高い場合には、これを分散処理工程に付して単分散化させる必要がある。単分散化させるために、本発明においては(2)の金めっき工程で得られためっき粉体を含む分散液に、該めっき粉体に含まれる金属のイオンと錯形成可能な化合物(この化合物を以下「錯形成化合物」ともいう)を混合する。本発明者らの検討の結果、(2)の金めっき工程で得られためっき粉体凝集の一因は、該めっき粉体に含まれる金属のイオン、例えば銅芯材から溶出した銅イオンが水不溶性の化合物を形成し、該水不溶性の化合物がめっき粉体どうしを結合させることにあることが判明した。そこで本発明においては、凝集しているめっき粉体に錯形成化合物を添加することで、前記水不溶性の化合物を錯体に変化させて、凝集状態にあるめっき粉体を単分散化している。この観点から、本分散処理工程は、自己触媒型の無電解めっきよりも置換型の無電解めっきを行う場合に極めて有効である。本分散処理工程は、ミルや粉砕機を用いた機械的な分散方法に比べてめっき粉体に損傷を与えにくいという利点がある。特に銅芯材のように柔らかい材料を用いる場合には、その変形が起こらず、従って金めっき層も損傷を受けないので極めて有効である。また本分散処理工程は、めっき粉体に対する悪影響が少ないので、所望の分散状態が得られるまで数回繰り返すことができるという利点もある(後述する実施例1参照)。
【0020】
錯形成化合物としては、特に無電解めっき前の芯材粉体に含まれる金属のイオンと錯形成可能な化合物を用いることが好ましい。本実施形態においては銅イオンと錯形成可能な化合物を用いることが好ましい。錯形成化合物の例としては、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸又はそのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などの各種カルボン酸又はその塩、グリシンなどのアミノ酸、エチレンジアミン、アルキルアミンなどのアミン類、アンモニウム塩、EDTA、ピロリン酸又はその塩などが挙げられる。これらの化合物は1種又は2種類以上を用いることができる。またこれらの化合物を、塩酸や硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸と併用することができる。
【0021】
錯形成化合物は一般に水溶液の形でめっき粉体と混合される。この水溶液の濃度(めっき粉体と混合する前の濃度)は、使用する化合物の種類にもよるが、一般に0.005〜6モル/リットル、特に0.01〜3モル/リットルであることが好ましい。この水溶液のpHは、化合物の種類にもよるが一般に3.5〜14、特に5〜12.5であることが好ましい。pHの調整には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などが用いられる。
【0022】
分散処理工程においては前記分散液の表面張力を低下させ得る化合物を更に添加することもできる(この化合物を以下「表面張力低下化合物」ともいう)。これによって、めっき粉体の分散性を一層高めることができる。表面張力低下化合物は錯形成化合物の添加と同時に、又は錯形成化合物の添加の前後に添加することができる。表面張力低下化合物の例としては、各種界面活性剤やアルコール類が挙げられる。これらのうち特にポリエチレングリコール(分子量200〜2000)、ポリアルキレンアルキルエーテル、ポリアルキレンアルキルアリールエーテルなどを用いることが好ましい。表面張力低下化合物は、分散処理工程にある前記分散液中に0.1〜10000ppm、特に1〜1000ppm含まれていることが好ましい。
【0023】
分散処理の温度は5〜60℃、特に10〜35℃であることが好ましい。この温度範囲であれば、銅芯材の溶解を生ずることなく比較的短時間で所望の分散状態となる。
【0024】
分散処理工程においては補助的に超音波を用いたり、分散液を撹拌してもよい。但し、めっき粉体に損傷を与えないような穏やかな条件で行う。
【0025】
分散処理が完了したら、分散液からめっき粉体を濾別し乾燥させることで最終製品が得られる。
【0026】
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、銅芯材の表面にニッケルを無電解めっきした下地層を形成し、その下地層の上に金の無電解めっき層を形成してめっき粉体を得る方法や、非金属の芯材粉体の表面にニッケルの無電解めっき層を形成してめっき粉体を得る方法にも本発明を適用することができる。
【0027】
また本発明の方法は置換型の無電解めっきを行う場合に特に有効な方法であるが、更に必要に応じ、置換型無電解めっきによって金イオンを還元させた後、還元剤を用いた自己触媒型無電解めっきによって金イオンを更に還元させて金めっき層の厚みを大きくしてもよい。
【0028】
また分散処理に用いられる錯形成化合物としては、無電解めっき前の芯材粉体に含まれる金属イオンと錯形成可能な化合物を用いることが特に好ましいが、それ以外にも、無電解めっき後の芯材粉体に含まれる金属のイオンと錯形成可能な化合物を用いることもできる。例えばめっき粉体が非金属の芯材粉体の表面にニッケルの無電解めっき層を形成してなるものである場合、錯形成化合物として、ニッケルイオンと錯形成可能な化合物を用いることができる。
【0029】
また分散処理は、めっき粉体の製造工程における最後のめっき工程後に行われることに限られない。例えば、めっき工程を複数回行う製造方法においては、或るめっき工程とその次のめっき工程との間で分散処理を行うことができる。具体的には、芯材粉体の表面に第1の無電解めっき層を形成し、次いでその上に第2の無電解めっき層を形成する工程において、第1の無電解めっき層を形成した後、第2の無電解めっき層を形成する前に、分散処理を行うことができる。更に第2の無電解めっき層を形成した後にも分散処理を行ってもよい(この場合には、第1の無電解めっき層が形成されためっき粉体を、芯材粉体ととらえればよい)。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
【0031】
〔実施例1〕
(1)予備分散工程
50値が5μmの銅粉〔三井金属鉱業(株)製 商品名"1500YM"〕を芯材粉体に用いた。EDTA−4Na0.022モルを溶解した水200ml中へ43.5gの銅粉を分散させ、超音波を併用しながら30℃で5分攪拌しスラリーを得た。次いでスラリーを濾別し、1回リパルプ洗浄した。
【0032】
(2)金めっき工程
前記工程で得られた銅粉を水200ミリリットルに分散させ、超音波を併用しながら常温で5分攪拌しスラリーを得た。0.027モル/リットルのEDTA−4Na及び0.038モル/リットルのクエン酸三ナトリウムを含み、水酸化ナトリウム及びリン酸によりpH5に調整された水溶液2リットル中へ、このスラリーを投入して分散液を得た。この分散液を15分攪拌した。次いで0.41モル/リットルのシアン化金カリウムを含むめっき液50ミリリットルを、10ミリリットル/分の添加速度で、この分散液に添加した。分散液の温度は80℃に維持した。分散液を10分間攪拌して銅粉の表面に金を置換析出させ、金めっき粉体を得た。
【0033】
(3)分散処理工程
得られた金めっき粉体を濾別し、次いで金めっき粉体に水を加えて500ミリリットルのスラリーにした。このスラリーに0.044モルのEDTA−4Na及び100mgのポリオキシエチレンアルキルエーテル(旭電化製のアデカトールTN(商品名))を加え、超音波を併用しながら20℃で30分間攪拌を続けた。この工程を3回繰り返し、金めっき粉体を分散処理した。次いで金めっき粉体を濾別し、3回リパルプ洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させた。金イオンの添加量から算出した金めっき層の厚さは35nmであった。得られた金めっき粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金めっき粉体の著しい凝集は観察されなかった。また得られた金めっき粉体の反射電子組成像を観察したところ、金めっき層が銅芯材の全面を均一に被覆していることが確認された。
【0034】
〔実施例2〕
(1)触媒化処理工程
平均粒径4.6μm、真比重1.39の球状ベンゾグアナミン−メラミン−ホルマリン樹脂〔(株)日本触媒製、商品名“エポスター”〕を芯材粉体として用いた。その20gを400ミリリットルのスラリーにし、60℃に維持した。超音波を併用してスラリー攪拌しながら、0.11モル/リットルの塩化パラジウム水溶液2ミリリットルを添加した。そのままの攪拌状態を5分間維持させ、芯材粉体の表面にパラジウムイオンを捕捉させる活性化処理を行った。次いで水溶液をろ過し、1回リパルプ湯洗した芯材粉体を200ミリリットルのスラリーにした。超音波を併用しながらこのスラリーを攪拌し、そこへ0.017モル/リットルのジメチルアミンボランと0.16モル/リットルのホウ酸との混合水溶液20ミリリットルを加えた。常温で超音波を併用しながら2分攪拌してパラジウムイオンの還元処理を行った。
【0035】
(2)初期薄膜形成工程
(1)の工程で得られた200ミリリットルのスラリーを、0.087モル/リットルの酒石酸ナトリウムと0.005モル/リットルの硫酸ニッケルと0.013モル/リットルの次亜リン酸ナトリウムからなる初期薄膜形成液に攪拌しながら添加して水性懸濁体となした。初期薄膜形成液は75℃に加温されており、液量は1.8リットルであった。スラリー投入後、直ぐに水素の発生が認められ、初期薄膜形成の開始を確認した。1分後に0.051モル/リットルの次亜リン酸ナトリウムを投入し、さらに1分間攪拌を続けた。
【0036】
(3)無電解めっき工程
初期薄膜形成工程で得られた水性懸濁体に0.85モル/リットルの硫酸ニッケルと0.26モル/リットルの酒石酸ナトリウムからなるニッケルイオン含有液及び2.6モル/リットル次亜リン酸ナトリウムと2.6モル/リットルの水酸化ナトリウムからなる還元剤含有液の2液を、それぞれ7ミリリットル/分の添加速度で添加した。添加量はそれぞれ337ミリリットルであった。2液の添加後すぐに水素の発生が認められ、めっき反応の開始が確認された。2液の添加が完了した後、水素の発泡が停止するまで75℃の温度を保持しながら攪拌を続けた。次いで水性懸濁体をろ過し、ろ過物を3回リパルプ洗浄した後、110℃の真空乾燥機で乾燥させた。これにより、ニッケル−リン合金めっき層を有するめっき粉体を得た。ニッケルイオンの添加量から算出しためっき層の厚さは100nmであった。
【0037】
(4)分散処理工程
前記工程で得られたニッケルめっき粉体30gを、グリシン0.13モルを溶解した水200ml中へ分散させ、超音波を併用しながら30℃で5分攪拌しスラリーを得た。これによってニッケルめっき粉体を分散させた。次いで前記スラリーを濾別し、1回リパルプ洗浄してニッケルめっきスラリーを得た。
【0038】
(5)金めっき工程
金めっき用の無電解めっき液を4.1リットル調製した。無電解めっき液は、0.027モル/リットルのEDTA−4Na、0.038モル/リットルのクエン酸三ナトリウム及び0.01モル/リットルのシアン化金カリウムを含み、水酸化ナトリウム水溶液およびリン酸によってpHが6に調整されたものであった。液温60℃の無電解めっき液を撹拌しながら、該めっき液に前記工程で得られたニッケルめっきスラリーを添加し、20分間金めっき処理をした。次いで液をろ過し、ろ過物を3回リパルプ洗浄した後、110℃の乾燥機で乾燥させた。これによりニッケルめっき層上に無電解金めっき層が形成されためっき粉体が得られた。金イオンの添加量から算出した金めっき層の厚さは25nmであった。
【0039】
(6)分散処理工程
得られた金めっき粉体を濾別し、次いで金めっき粉体に水を加えて500ミリリットルのスラリーにした。このスラリーに0.044モルのEDTA−4Naを加え、超音波を併用しながら20℃で30分間攪拌を続けた。これによって金めっき粉体を分散させた。次いで金めっき粉体を濾別し、3回リパルプ洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させた。得られた金めっき粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金めっき粉体の著しい凝集は観察されなかった。また得られた金めっき粉体の反射電子組成像を観察したところ、金めっき層が銅芯材の全面を均一に被覆していることが確認された。
【0040】
〔実施例3〕
(1)予備分散工程
50値が5μmのニッケル粉を芯材粉体に用いた。EDTA−4Na0.022モルを溶解した水200ml中へ60.5gのニッケル粉を分散させ、超音波を併用しながら30℃で5分攪拌しスラリーを得た。次いでスラリーを濾別し、1回リパルプ洗浄した。
【0041】
(2)金めっき工程
金めっき用の無電解めっき液を2.0リットル調製した。無電解金めっき液は、0.027モル/リットルのEDTA−4Na、0.038モル/リットルのクエン酸三ナトリウム及び0.01モル/リットルのシアン化金カリウムを含み、水酸化ナトリウム水溶液およびリン酸によってpHが6に調整されたものであった。液温60℃の無電解めっき液を撹拌しながら、該めっき液に前記工程で得られたニッケル粉のスラリーを添加し、20分間金めっき処理をした。次いで液をろ過し、ろ過物を3回リパルプ洗浄した後、110℃の乾燥機で乾燥させた。これによりニッケル粉の表面上に金の無電解めっき層が形成されためっき粉体が得られた。金イオンの添加量から算出した金めっき層の厚さは25nmであった。
【0042】
(3)分散処理工程
得られた金めっき粉体を濾別し、次いで金めっき粉体に水を加えて500ミリリットルのスラリーにした。このスラリーに0.044モルのEDTA−4Naを加え、超音波を併用しながら20℃で30分間攪拌を続けた。これによって金めっき粉体を分散させた。次いで金めっき粉体を濾別し、3回リパルプ洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させた。得られた金めっき粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金めっき粉体の著しい凝集は観察されなかった。また得られた金めっき粉体の反射電子組成像を観察したところ、金めっき層がニッケル芯材の全面を均一に被覆していることが確認された。
【0043】
〔比較例1〕
50値が5μmの銅粉〔三井金属鉱業(株)製 商品名"1500YM"〕を芯材粉体に用いた。0.013モル/リットルのシアン化金カリウム、0.1モル/リットルのシアン化カリウム及び0.03モル/リットルのクエン酸三ナトリウムを含む一般的な金置換めっき液を2リットル調製した。銅粉43.5gを水200ミリリットルに分散させ、超音波を与えながら常温で5分攪拌してスラリーを得た。液温85℃の金置換めっき液を攪拌しながら前記スラリーを投入し、5分間金めっき処理をした。次いでめっき液をろ過し、ろ過物を3回リパルプ洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させた。これにより銅粉の表面に金めっき層が形成された金めっき粉体が得られた。金イオンの添加量から算出した金めっき層の厚さは35nmであった。得られた金めっき粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金めっき粉体の著しい凝集が一部に観察された。また得られた金めっき粉体の反射電子組成像を観察したところ、金めっき層は銅芯材の表面を不連続にまばらな状態で被覆しており、銅が表面に露出していることが確認された。
【0044】
〔比較例2〕
50値が5μmの銅粉〔三井金属鉱業(株)製 商品名"1500YM"〕を芯材粉体に用いた。銅粉43.5gを水200ミリリットルに分散させ、超音波を与えながら常温で5分攪拌してスラリーを得た。0.027モル/リットルのEDTA−4Na及び0.038モル/リットルのクエン酸三ナトリウムを含み、水酸化ナトリウムによりpH6に調整された水溶液2リットル中へ、このスラリーを投入して分散液を得た。次いで0.035モル/リットルのシアン化金カリウム、0.027モル/リットルのEDTA−4Na及び0.038モル/リットルのクエン酸三ナトリウムからなる金属塩液と、0.79モル/リットルの水素化ホウ素ナトリウム及び1.5モル/リットルの水酸化ナトリウムからなる還元液とを、送液ポンプを通して個別かつ同時に30ミリリットル/分の添加速度でこの分散液に滴下した。滴下した液量は各々585ミリリットルであった。滴下終了後、めっき液をろ過し、ろ過物を3回リパルプ洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させた。これにより銅粉の表面に金めっき層が形成された金めっき粉体が得られた。金イオンの添加量から算出した金めっき層の厚さは35nmであった。得られた金めっき粉体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、金めっき粉体の著しい凝集が一部に観察された。また得られた金めっき粉体の反射電子組成像を観察したところ銅粉の表面に金めっき層が形成されている粉体と、金めっき層が全く形成されていない銅粉とが観察された。また、金が単独で析出した微粒子が数多く観察された。
【0045】
〔性能評価〕
実施例1〜3並びに比較例1及び2で得られた金めっき粉体について以下の方法で粒度分布を測定した。更に、体積固有抵抗値を測定し、また信頼性試験後の金めっき粉体の体積固有抵抗値を測定した。それらの結果を以下の表1に示す。
【0046】
〔粒度分布〕
レーザー回折・散乱法による粒度分布測定装置(マイクロトラック HRA X100(商品名))により測定した。
【0047】
〔体積固有抵抗値の測定〕
垂直に立てた内径10mmの樹脂製円筒内に、金めっき粉体1.0gを入れ、10kgの荷重をかけた状態で上下電極間の電気抵抗を測定し、体積固有抵抗値を求めた。
【0048】
〔信頼性試験〕
金めっき粉体を60℃・95%RHの環境下に250時間及び500時間それぞれ保存した後の体積固有抵抗値を測定した。
【0049】
【表1】
Figure 0004247039
【0050】
表1に示す結果から明らかなように、各実施例のめっき粉体(本発明品)は、分散性に優れていることが判る。まためっき粉体が損傷を受けておらず、更に金の析出が均一であることに起因して、電気抵抗値が十分に低い上に、信頼性が高いことが判る。一方、各比較例のめっき粉末は分散状態が良好でないことが判る。更に金の析出がばらついており、電気抵抗値が高く、信頼性が低いことが判る。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述した通り本発明の導電性無電解めっき粉体の製造方法によれば、めっき粉体に損傷を与えることなく分散性が良好なめっき粉体を得ることができる。

Claims (4)

  1. 銅又はニッケルを含む芯材粉体の表面を置換型無電解めっきして得られた金のめっき粉体の分散液に、銅又はニッケルのイオンと錯形成可能な化合物を添加し、凝集している該めっき粉体を分散させることを特徴とする導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  2. 前記化合物が、カルボン酸若しくはその塩、アミノ酸、エチレンジアミン、アンモニウム塩、EDTA、又はピロリン酸若しくはその塩であることを特徴とする請求項1記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  3. 前記置換型無電解めっきに先立ち、銅又はニッケルを含む前記芯材粉体を、銅又はニッケルのイオンと錯形成可能な化合物と混合し、該芯材粉体を分散させることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  4. 前記分散液の表面張力を低下させ得る化合物を更に添加することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
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