JP4245823B2 - 可変特性高周波伝送路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波回路部品に関し、特に、特性を調整できる高周波伝送線路に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ネマチック液晶を利用した可変特性高周波伝送路の応用例として、マイクロ波帯可変移相器が、「D.Dolfi,M.Labeyrie,P.Joffreand P.Huignard,“Liquid crystal microwave phase shifter,”Electron.Lett,Vol.29,No.10,PP.926一927(1993)」(以下、「文献1」と記す)により報告されている。
【0003】
文献1の報告による「液晶可変移相器」の動作原理を説明する。まず、2枚のalumina substrate(セラミクス基板)に挟まれた部分にliquid crystal(ネマチック液晶)を封入した液晶層を設ける。1枚の基板にはグランド面用のmetallisation(金属膜)を付け、もう1枚の基板にはmicrostrip line(導体線路)を付ける。また、両セラミクス基板の液晶に接する部分には、液晶分子に初期配向を与えるためのpolyimide(ポリイミド配向膜)をつけている。これにより本構造は、液晶を誘電体基板と見なしたマイクロストリップ線路となる。
【0004】
次に、導体線路とグランド面の間に制御電圧を加えることにより、液晶層に封入された液晶分子の配向が変化する。液晶の誘電率には異方性があるため、分子の配向が変化すると、マイクロストリップ線路を伝搬する電磁波に対する誘電率が変化する。電磁波が長さlのマイクロストリップ線路を伝搬するときの伝搬遅延時間にもとづく位相の遅れφは、下記の数1となる。ただし、εeffはマイクロストリップ線路の実効誘電率、fは伝搬する電磁波の周波数、cは真空中の光の速度を示す。
【数1】
Figure 0004245823
【0005】
εeffはまた、マイクロストリップ線路を伝搬する電磁波が受ける液晶の誘電率の関数として表される。この結果、導体線路とグランド面の間の制御電圧によりマイクロストリップ線路の位相遅れが変化し、可変移相器となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
液晶を用いた可変特性高周波伝送路の挿入損を考える。マイクロ波やミリ波では、線路の特性インピーダンスは一般に50Ωが使用されるので、液晶を用いた可変特性高周波伝送路の特性インピーダンスも50Ωとして考える。この条件下で、伝送線路を構成するマイクロストリップ線路の誘電体損αと導体損αの値を、液晶層の厚さhを変化させて計算した結果の一例(周波数10GHz)を図6に示す。図6より線路の挿入損を小さくするためには、液晶層の厚さhを厚くし導体線路幅を広くするなどして、マイクロストリップ線路の導体損αを小さくする必要のあることがわかる。
【0007】
ところが、液晶を用いた可変特性高周波伝送路の液晶材料として通常のネマチック液晶を用いると、液晶分子の配向の均一性を保つために、液晶層の厚さを一般に100μm程度以下にしなければならない。液晶を用いた可変特性高周波伝送路は液晶分子の配向変化による誘電率の変化を動作原理としているため、配向の均一性の確保は不可欠であり、液晶層を厚く、従って導体損を小さくすることは困難であった。実際、前出のD.Dolfiらの報告では、h=50μmとしている。従って、従来の可変特性高周波伝送路では、その線路長を長くすると大きな挿入損失は避けられず、挿入損失の低減が課題であった。
【0008】
一方、通常のネマチック液晶を用いたデバイスにおいて、液晶分子の配向の応答時間は、液晶層の厚さの2乗に比例することが知られている(E.Jakeman and E.P.Raynes,Phys.Lett.,39A,1992)。液晶を用いた可変特性高周波伝送路は、液晶分子の配向変化による誘電率の変化を動作原理としているため、導体損を小さくするために液晶層を厚くすると伝送特性調整の応答時間が遅くなり、例えば可変移相器への応用を考えるとその移相制御性が悪くなるという問題が生じる。Dolfiらによれば、このために液晶層の厚さを一般に100μm程度以下にしなければならないとしており、実際、前述の報告ではh=50μmとしている。従って従来の可変特性高周波伝送路では、応答時間と挿入損はトレードオフとなり両者同時の改善は難しかった。
【0009】
また、液晶を用いて伝送特性を調整することのできる高周波伝送線路において、伝送線路の特性インピーダンスを一定にするためには、液晶層の厚さを伝送線路すべてにわたって一定に保たなければならない。ところが液晶は液体であるため、液晶自身では液晶層の厚さを維持することができず、液晶層の厚さ(液晶の入る空間)を保持する手段が必要となる。
【0010】
従来技術の液晶層を液晶のみで構成する場合、液晶層の厚さは、伝送線路の近傍にスペーサ(液晶の入る空間を作るための支持板・支持柱)を置くなどの方法により、その厚さを維持しており、スペーサの厚さがそのまま液晶層の厚さとなる。この場合、フィルムや金属箔などの柔軟性のある材料で液晶を挟み込むと,フレキシブルな形状となるが、伝送線路を曲げるなどの変形を施した場合に液晶層厚さを均一に保持することは難しく、最悪の場合には導体線路とグランドが短絡するような状態も考えられる。そのため、液晶を挟む基板は、セラミクスや金属板などの平面性が良好で形状に柔軟性のないものを使わざるを得なかった。
【0011】
一方、近年の高周波半導体素子に対する技術の進展に伴い、高周波技術を使用した製品に対する需要が大きくなると共に、その小型化に対する要望が大きくなっている。高周波回路部分の小型化には、当該高周波回路を構成する各部品を個々に小型化する手法と、各部品の配置位置を三次元的に配置する手法とがあり、一般的には、この2つの手法を共に取り入れることによって、小型化が実現されている。このために、伝送特性を調整する高周波伝送路にも設計の自由度を向上させる、すなわち高周波伝送路の配置位置や配置姿勢の自由度を向上させる観点からその形状に変形させることが可能な構成が要望されている。
【0012】
本発明の目的は、可変高周波伝送線路の挿入損失の低減が図れかつ伝送特性調整の応答時間の短縮を図ることが可能な技術を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、可変高周波伝送線路の伝送特性を変化させることなく、伝送線路の配置位置に応じてその形状に変形させることが可能な技術を提供することにある。
【0014】
本発明のその他の目的は、可変高周波伝送線路を機器に組み込む際の部品配置の自由度を向上させることが可能な技術を提供することにある。
【0015】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0017】
(1)高周波信号を伝送する伝送路である中心導体、繊維を絡み合わせて形成した平板状部材または多孔質膜に液晶を含浸させた繊維誘電体が、前記中心導体にロール状に巻き付けられて形成された誘電体層と、前記誘電体層を覆う外部導体と、を備える可変特性高周波伝送路である
【0018】
(2)前述した(1)に記載の可変特性高周波伝送路において、前記中心導体と前記外部導体との間に制御信号を印加する制御電源とを備える。
【0019】
(3)前述した(2)に記載の可変特性高周波伝送路において、前記液晶は二周波駆動用液晶であり、前記制御電源は前記二周波駆動用液晶のクロスオーバ周波数をはさむ複数の周波数の制御信号を供給する。
【0020】
(4)前述した(1)乃至(3)の内の何れかに記載の可変特性高周波伝送路において、前記中心導体は容易に曲げることができる導体であり、前記外部導体はフレキシブルな導体である
【0021】
(5)前述した(4)に記載の可変特性高周波伝送路において、前記外部導体を覆う柔軟性を有する筐体を備える
【0022】
前述した手段によれば、例えば、繊維を絡み合わせて形成した平板状部材あるいは多孔質膜に液晶を含浸させた繊維誘電体からなる誘電体層を介在して配置される一対の伝送路と面電極とから形成される可変高周波伝送路は柔軟性を有する筐体で封止されることとなる。このとき、誘電体層は繊維を絡み合わせて形成した平板状部材に液晶を含浸させた繊維誘電体からなるので、繊維誘電体すなわち平板状部材はそれ自体で厚さを維持することが可能となる。すなわち、柔軟性のある材料で繊維誘電体を挟み込んでも、厚さが均一な液晶層を形成することができる。
【0023】
従って、この可変高周波伝送路を曲げたり湾曲させるなどの変形を施した場合であっても、液晶を含浸させた繊維誘電体の厚さが一定である限り、誘電体層の厚さを一定に保つことができる。この結果、フレキシブルな形状で伝送特性を調整することのできる高周波伝送路を得ることができる。すなわち、可変高周波伝送路の伝送特性を変化させることなく、伝送線路の配置位置に応じてその形状に変形させることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0025】
図6に示す特性から明らかなように、液晶を用いた可変特性高周波伝送路の挿入損失の低減を図るための一つの方法として液晶層を厚くすればよい。しかし、従来の液晶層では、液晶分子の配向の均一性の制限から、液晶層の厚さを厚くすることができなかった。
【0026】
一方、繊維誘電体となる繊維含浸液晶では、液晶を紙、布あるいは繊維などに含浸させる、すなわち自然繊維や化学合成によって得られた繊維を絡み合わせて形成した平板状の部材である繊維板やスポンジ等を含む多孔質膜(樹脂も含む)に液晶を含浸させた繊維含浸液晶を用いることにより、液晶分子の配向はこれら繊維の界面に影響されて均一性を保つことができる(応答性がよくなる)。従って、例えば、液晶を含浸させた紙を複数枚重ねるなどの方法により液晶層の厚さを厚くしても、配向の均一性を損なうことはない。そこで、繊維含浸液晶を液晶を用いた可変特性高周波伝送路へ利用すれば液晶層の厚さを厚くすることが可能となり、線路の導体損を減らしても挿入損失を低減できる。また、繊維の並び方(方向性)が一方向にそろった紙や繊維を用いることにより、液晶分子の配向をより均一に保つことができるようになる。
【0027】
次に、液晶を用いた可変特性高周波伝送路の特性調整の応答時間短縮を図る手段として、二周波駆動用液晶を誘電体材料として用い、この液晶のクロスオーバ周波数をはさむ二つの周波数の電圧で構成した信号を制御信号として用いることを考える。
【0028】
液晶分子は、一般に細長い形をしており、分子の長軸方向の誘電率をε//、短軸方向の誘電率をε⊥とすれば、ε//とε⊥の値が異なる異方性を示す。この様な液晶に制御電圧を加えると、液晶分子の配向は、誘電率の大きい軸が制御電圧と平行になるように変化する。通常のネマチック液晶ではε//>ε⊥であり、電圧を加えると液晶分子の長軸が電圧と平行になるように配向する。
【0029】
ところが、二周波駆動用液晶では、誘電率の異方性に印加電圧の周波数依存性があり、制御電圧の周波数の低い領域ではε//>ε⊥であるが、周波数を高くしていくとε//=ε⊥となり(このときの周波数をクロスオーバ周波数と呼ぶ)、さらに高い周波数ではε//<ε⊥となる。従って液晶は、クロスオーバ周波数より低い周波数の電圧を加えるとその長軸が電圧と平行になるように配向し、高い周波数の電圧を加えると短軸が平行(即ち長軸が電圧と直交)になるように配向する。
【0030】
ただし、伝送線路を伝搬するような高周波帯では、二周波駆動用液晶においても誘電率の周波数依存性はほとんどなく、通常のネマチック液晶と同じくε//>ε⊥を示す。従って、高周波伝送線路の誘電体としての振る舞いは通常のネマチック液晶と同じである。
【0031】
一般に液晶分子の配向はこのような制御電圧の他に、ガラス基板などに設けられた配向膜に起因する力によって制御される。従来の技術では、一般的なネマチック液晶を用いており、液晶をマイクロ波電界と垂直な方向へ配向させる力は、制御電圧による力は利用できず配向膜の力だけである。このため、制御電圧を除去して垂直方向へ配向するときには、その応答時間が遅くなるといった問題があった。そこで、本発明では二周波駆動用液晶とクロスオーバ周波数をはさむ複数の周波数の電圧で構成した信号を制御電圧に用いており、かくすれば制御電圧で液晶を垂直方向へ配向させる大きな力を与えることができるので、応答時間の改善が可能となる。
【0032】
さらに上述の構成で挿入損を低減をすることを考える。図6から明らかなように、液晶を用いた可変特性高周波伝送路の挿入損を低減するための一つの方法として、液晶層を厚くすればよいことがあった。しかし、従来のような通常のネマチック液晶では、配向の応答時間の制約から、液晶層を厚くすることができなかった。一方、二周波駆動用液晶を用い、この液晶のクロスオーバ周波数をはさむ二つの周波数の電圧で構成した信号を制御信号として用いれば、液晶層をある程度厚くしても配向の応答時間が遅くならないことがわかった。そこで、二周波駆動用液晶を液晶を用いた可変特性高周波伝送路に応用し、この液晶のクロスオーバ周波数をはさむ二つの周波数の電圧で構成した信号を制御信号として用いて液晶層を厚くすることが可能となり、線路の導体損を減らして挿入損を低減できることとなった。
【0033】
具体的に、図6から明らかなように、液晶層の厚さを増やすことによる可変移相器の挿入損の変化のうち、特にその変化の大きな導体損を見積もってみる。従来の方法による可変移相器の導体損は、液晶層の厚さが50μmであるから31dB/mであった。本発明による可変移相器では、液晶層の厚さを例えば400μmとすることができるので、導体損を4.5dB/mと設計することができる。従って、本発明により、可変移相器の導体損を26dB/m減らすことができる。
【0034】
以下、添付図面を参照し実施例1〜5により本発明の基本構成に係わる可変特性高周波伝送路をさらに詳細に説明する。
【0035】
【実施例1】
第1の実施例として本明細書記載第1の発明に係る繊維含浸液晶を用いた可変特性高周波伝送路の応用例としての可変移相器の基本構造を図1を使用して説明する。第1の発明に係る可変移相器には2枚のセラミクス基板11,12と繊維含浸液晶13と導体線路14とグランド面15と制御電源17とを含む。繊維含浸液晶13は、液晶を紙、布あるいは繊維などへ含浸した構造を有する。高周波信号17は、2枚のセラミクス基板11,12の間に封入された繊維含浸液晶13を誘電体基板(繊維誘電体)として、高周波信号の伝送路となる導体線路14とグランド面15とで構成するマイクロストリップ線路を伝搬する。制御電源17は本発明に係る可変移相器の移相量を調整する制御信号により調整された直流、あるいは低周波電圧信号を、導体線路14とグランド面15の間に印加する。この電圧に応じて繊維含浸液晶13の誘電率が変化し可変移相器の移相量が変化する。繊維含浸液晶13の厚さhは、可変移相器の挿入損失が小さくなるような厚さとして、例えば、200μmから600μm程度に設定すれば、導体損を誘電損より小さくすることが可能となる。
【0036】
繊維含浸液晶13で使用される液晶は、高周波に対して誘電率異方性を有し、細長い液晶分子の長軸方向の誘電率は、短軸方向のものに比べて高い。その誘電率異方性は、可能な限り大きい方が位相を大きく制御できるため、誘電率異方性が大きなネマティック液晶、コレステリック液晶、スメクティック液晶またはこれら液晶の混合液晶を選択して用いることができる。ただし、高速性を得るには、低粘性かつ高弾性のネマティック液晶が適している。特に、屈折率異方性の大きなシアノビフェニル系、ターフェニル系、ピリジン系、ピリミジン系およびトラン系のネマティック液晶が最適である。一方、スメクティック液晶を用いる場合には、自発分極を有して高速応答を示す強誘電性液晶が有用である。また、このような液晶を含浸する繊維としては、高周波に対する損失が少なく、かつ、より多くの液晶を含むことのできる材料や構造が有効である。
【0037】
なお、この第1の実施例では、可変移相器に用いる伝送線路の形態としてマイクロストリップ線路を例示したが、本発明における高周波信号の伝送線路はマイクロストリップ線路だけに制限されるものではなく、同軸線路、コプレーナ線路、ストリップ線路などの誘電体を使った高周波信号用伝送線路すべてに応用可能である。
【0038】
【実施例2】
次に第2の実施例として本明細書記載の発明に係る繊維含浸液晶を同軸線路へ用いる構造を図2に示す。繊維含浸液晶21を中心導体22にロール状に巻き付けて誘電体層24を形成し、さらにその上に外部導体23をつけることにより、繊維含浸液晶を誘電体とした同軸線路を構成することができる。制御電源25を中心導体22と外部導体23に接続してその電圧を変化させることにより、同軸線路の伝送特性を調整することができる。同軸線路の場合、通常のネマチック液晶を同軸線路に封入すれば、可変特性高周波伝送路が実現できると考えられる。しかし、
(イ)外部導体内面や中心導体表面に配向処理を施すことが難しい。
(ロ)液晶部分の厚さ(即ち、中心導体と外部導体の隙間)が厚く、液晶分子の配向の均一性が保てない。
の問題から、その実現は困難であった。繊維含浸液晶を図のように用いれば、上記問題は解決され、同軸型の可変特性高周波伝送路が実現できる。
【0039】
【実施例3】
さらに第3の実施例として本明細書記載の発明に係る二周波駆動用液晶を用いた可変特性高周波伝送路の応用例としての可変移相器の構造図を再び図1を使用して説明する。第2の発明に係る可変移相器には、2枚のセラミクス基板11,12と二周波駆動用液晶13と導体線路14とグランド面15と配向膜16と制御電源17とを含む。高周波信号18は2枚のセラミクス基板11,12の間に封入された二周波駆動用液晶13を誘電体基板として導体線路14とグランド面15で構成するマイクロストリップ線路を伝搬する。制御電源17はこの可変移相器の移相量を調整する制御電圧を、導体線路14とグランド面15の間に印加する。この制御電圧の波形の一例を図3に示す。二周波駆動用液晶13のクロスオーバ周波数より低い周波数の電圧とて直流(図3の(a))、高い周波数の電圧として数kHzの正弦波(図3の(b))とし、この2つの電圧を加えたものを制御電圧(図3の(c))とする。
【0040】
直流電圧は二周波駆動用液晶13の配向が高周波電界と平行になるための力を発生させ、また高い周波数の電圧は配向が高周波電界に垂直となるための力を発生させる。そこでこの第2の発明では、図3の(d)に示すように二周波駆動用液晶13は、この二種類の電圧32による力および配向膜による力がバランスした方向に液晶分子31が配向し、これに応じて高周波帯における誘電率が変化して第2の発明の可変移相器の移相量が変化する。二周波駆動用液晶13の厚さhを例えば200μmから600μm程度に設定しても、本可変移相器の移相の応答時間を実用的に問題とならない程度に保ちつつ、挿入損を小さくできる。
【0041】
二周波駆動用液晶13で使用される液晶層の構造は、該液晶のみから構成される液晶層のみならず、該液晶を樹脂中に分散させた液晶樹脂複合体、あるいは、繊維などに該液晶を含浸させた繊維含浸液晶などを利用した構造も有効である。
【0042】
なお、この第3の実施例では、可変移相器に用いる伝送線路の形態としてマイクロストリップ線路を例示したが、本発明における高周波信号の伝送線路はマイクロストリップ線路だけに制限されるものではなく、同軸線路、コプレーナ線路、ストリップ線路などの高周波信号の伝搬媒体として誘電体を使った伝送線路すべてに応用可能である。
【0043】
また、本発明における制御信号は、実施例1〜3で例示した直流電圧とクロスオーバ周波数より高い周波数の電圧を加算した信号に限らず、クロスオーバ周波数をはさむ複数の周波数の電圧を切り替えた信号、クロスオーバ周波数をはさんで周波数変調した信号など、クロスオーバ周波数をはさむ複数の周波数の電圧を組み合わせて構成される各種の信号が適用可能である。
【0044】
【実施例4】
図4は本発明の実施例4の可変特性高周波伝送路の応用としての可変移相器の概略構成を説明するための図である。
【0045】
実施例4の可変移相器を構成する可変特性高周波伝送路は、繊維を絡み合わせて形成した平板状の部材である繊維板や多孔質膜に液晶を含浸させた繊維含浸液晶13からなる誘電体層を介在して配置される一対の導体である導体線路14と面電極(グランド面)15とから形成される。この可変高周波伝送線路は、柔軟性を有する筐体である一対のポリイミド41a,41bにより、封止されることとなる。このとき、実施例4では、誘電体層は繊維を絡み合わせて形成した平板状の部材である繊維板やスポンジ等を含む多孔質の膜の内でも、上面や下面方向すなわち厚さ方向から力が印加された場合であっても、その厚さを維持することが可能な平板状の繊維板あるいは多孔質膜に液晶を含浸させた繊維含浸液晶13からなるので、繊維含浸液晶すなわち繊維板あるいは多孔質膜はそれ自体で厚さを維持することが可能となる。すなわち、柔軟性のある材料で繊維含浸液晶を挟み込んでも、厚さが均一な液晶層を形成することができる。
【0046】
また、実施例4では、導体線路14とグランド面15とは、柔軟性を有するポリイミド41a,41bの誘電体層側に配置されることとなるので、柔軟性を有する導体である金属薄膜や目の細かな金属網や金属箔等を、周知の蒸着あるいはメッキもしくは接着剤による接着等によりポリイミド41a,41bの誘電体層側に形成することにより、導体線路14とグランド面15とは可変特性高周波伝送路の変形に沿うこととなる。
【0047】
従って、この可変高周波伝送線路を曲げたり湾曲させるなどの変形を施した場合であっても、液晶を含浸させた繊維含浸液晶13の厚さが一定である限り、誘電体層の厚さを一定に保つことができる。この結果、フレキシブルな形状で伝送特性を制御電源17からの信号で調整することのできる高周波伝送線路を得ることができる。すなわち、可変高周波伝送線路の配置形状による伝送特性を変化させることなく、伝送線路の配置位置に応じてその形状に変形させることが可能となるものである。
【0048】
図4から明らかなように、本可変移相器には、2枚の(一対の)ポリイミドフィルム41a,41bと繊維含浸液晶13と導体線路14と面電極であるグランド面15と制御電源17とを含む。繊維含浸液晶13は、液晶を紙、布あるいは繊維などへ含浸した構造を有する。図4中に矢印で示す高周波信号42は、2枚のポリイミドフィルム41a,41bの間に封入された繊維含浸液晶13を誘電体基板として導体線路14とグランド面15で構成するマイクロストリップ線路を伝搬する。制御電源17は、実施例4の可変移相器の移相量を調節するための前述する実施例と同様に、直流あるいは低周波電圧信号を、導体線路14とグランド面15の間に印加する。この電圧に応じて繊維含浸液晶13の誘電率が変化し、本可変移相器の移相量が変化する。
【0049】
また、繊維含浸液晶13すなわち誘電体層の厚さhの均一性を保持しつつその厚さhを厚くすることができるので、線路長を長くした場合であっても、挿入損失を低減させることができる。また、同一の線路長であっても、繊維含浸液晶13の厚さhを厚くすることによって、挿入損失をさらに低減させることができる。
【0050】
繊維含浸液晶13で使用される液晶は、前述する実施例に示すように、高周波に対して誘電率異方性を有し、細長い液晶分子の長軸方向の誘電率は、短軸方向のものに比べて高い。その誘電率異方性は、可能な限り大きい方が位相を大きく制御できるため、誘電率異方性が大きなネマティック液晶、コレステリック液晶、スメクティック液晶、またはこれら液晶の混合液晶を選択して用いることができる。ただし、高速性を得るには、低粘性かつ高弾性のネマティック液晶が適している。特に、屈折率異方性の大きなシアノビフェニル系、ターフェニル系、ピリジン系、ピリミジン系およびトラン系のネマティック液晶が最適である。
【0051】
一方、スメクティック液晶を用いる場合には、自発分極を有して高速応答を示す強誘電性液晶が有用である。また、このような液晶を含浸する繊維もしくは多孔質膜あるいは樹脂等としては、高周波に対する損失が少なく、かつ、より多くの液晶を含むことのできる材料や構造が有効である。
【0052】
なお、本実施例では、可変移相器に用いる可変特性高周波伝送路の形態としてマイクロストリップ線路を例示したが、本発明における高周波信号の伝送線路はマイクロストリップ線路だけに制限されるものではなく、同軸線路、コプレーナ線路、ストリップ線路などの誘電体を使った高周波信号用伝送線路すべてに応用可能である。
【0053】
以上説明したように、実施例4の可変特性高周波伝送路の応用としての可変移相器によれば、高周波伝送線路の基板をフィルムなどの薄いものにすることができるので、可変特性高周波伝送路の小型軽量化を図ることができる。また、可変特性高周波伝送路の形状を適当に変形させることができるので、可変特性高周波伝送路を機器に組み込む場合には部品配置に自由度が増す。その結果、本可変特性高周波伝送路を使用した機器についても小型軽量化が図れる。
【0054】
あるいは、近年、装着可能(ウェアラブル)な情報端末の開発が進められている。例えば、衣服に装着できる送受信機(伝送装置)を考えると、衣服との親和性の良い装置としては薄型でフレキシブルな形態が適当であると思われる。このような装置を構成する部品としての可変特性高周波伝送路も同様に薄型でフレキシブルであることが良く、本発明によるフレキシブルな伝送特性可変高周波伝送線路を適用することができる。
【0055】
なお、実施例4では、柔軟性を有する筐体としてポリイミド41a,41bのフィルムを用いる場合について説明したが、これに限定されることなく、柔軟性を有する筐体としては、ポリエチレンフィルムやPTFEフィルム等の有機誘電体フィルム、あるいはセラミクスを薄板状にして柔軟性を持たせたもの、もしくはそれらの組み合わせ等でもよいことはいうまでもない。また、この筐体は、少なくとも実施例1のセラミクス基板11,12よりは柔軟性を有する部材を用いる。
【0056】
また、実施例4では、セラミクス基板11,12に代えて2枚のポリイミドフィルム41a,41bを用いることとしたが、これに限定されることはなく、例えば、実施例1の可変特性高周波伝送路を断面方向に直線で2つに分割し、この分割された可変特性高周波伝送路を実施例4の可変特性高周波伝送路で接続するように、可変特性高周波伝送路の筐体をセラミクスと、柔軟性を有する筐体であるポリイミド41a,41bとによって構成することも可能である。このような構成とした場合であっても、前述した効果を得られることはいうまでもない。すなわち、予め配置位置等が分かり必要となる形状が分かっている場合には、柔軟性が必要な個所のみを柔軟性を有する筐体であるポリイミド41a,41bで形成し、他の個所はセラミクスで基板を形成することもできる。
【0057】
さらには、実施例4では、誘電体層を形成する繊維板や多孔質膜の厚さ方向の硬さは、筐体を形成する部材よりも大きいものを使用することにより、実施例4の可変特性高周波伝送路を大きく変形させた場合であっても、誘電体層の厚さ方向にかかる力を低減させることが可能となるので、誘電体層の厚さhの均一性の保持には好適である。
【0058】
さらには、実施例3に示すように、二周波駆動用液晶を含浸させた繊維含浸液晶13を誘導体層として用い、この二周波駆動用液晶のクロスオーバ周波数をはさむ二つの周波数の電圧で構成した信号を制御信号として制御電源17が導体線路14とグランド面15との印加する構成としてもよい。この構成とすることによって、前述の図3の(d)に示すように、繊維含浸液晶(二周波駆動用液晶)13は、この二種類の電圧32による力と、繊維の界面あるいは多孔質膜の孔の界面に沿うように作用する力とがバランスした方向に液晶分子31が配向し、これに応じて高周波帯における誘電率が変化して可変移相器の移相量が変化するので、実施例4の可変移相器において、二周波駆動用液晶13の厚さhを例えば200μmから600μm程度に設定した場合であっても、移相の応答時間を実用的に問題とならない程度に保ちつつ挿入損を小さくした柔軟性を有する可変移相器を作製することが可能となる。
【0059】
【実施例5】
図5は本発明の実施例5の可変特性高周波伝送路の応用としての同軸線路の概略構成を説明するための図である。
【0060】
図5から明らかなように、繊維含浸液晶13を中心導体51(例えば、細い銅線のような容易に曲げることのできる導体)にロール状に巻き付け、さらにその上に外部導体52(例えば、日の細かい金属網のようなフレキシブルな導体)を設け、この外部導体52の少なくとも外周部をポリイミドフィルム53で覆うことによって、繊維含浸液晶13を誘電体とした同軸線路を構成することができる。制御電源17を中心導体51と外部導体52とに接続してその電圧を変化させることにより、同軸線路の伝送特性を調整することができる。このとき、実施例5では、実施例4と同様に、誘電体層を形成する繊維含浸液晶13は、繊維を絡み合わせて形成した平板状の部材である繊維板やスポンジ等を含む多孔質の膜の内でも、上面や下面方向すなわち厚さ方向から力が印加された場合であっても、その厚さを維持することが可能な平板状の繊維板あるいは多孔質膜に液晶を含浸させた部材である。
【0061】
従って、同軸線路を曲げたり湾曲させるなどの変形を施した場合であっても、液晶を含浸させた繊維含浸液晶13の厚さが一定となるので、誘電体層の厚さを一定に保つことができる。この結果、フレキシブルな形状で伝送特性を調整することのできる同軸線路を得ることができる。すなわち、同軸線路の変形に伴う同軸線路の伝送特性を変化させることなく、伝送線路の配置位置に応じてその形状に変形させることが可能となる。なお、前述するように、同軸線路の伝送特性の調整は、制御電源17を中心導体51と外部導体52とに接続して印加する電圧を変化させることにより行う。
【0062】
この結果、伝送特性を調整することのできるフレキシブルな同軸線路が実現できる。
【0063】
また、繊維含浸液晶13すなわち誘電体層の厚さhの均一性を保持しつつその厚さhを厚くすることができるので、線路長を長くした場合であっても、挿入損失を低減させることができる。また、同一の線路長であっても、繊維含浸液晶13の厚さhを厚くすることによって、挿入損失をさらに低減させることができる。
【0064】
以上説明したように、実施例5の同軸線路によれば、同軸線路をフィルムなどの薄い筐体であるポリイミド53で覆う構造となるので、同軸線路の小型軽量化を図ることができる。また、同軸線路の形状を適当に変形させることができるので、この同軸線路を機器に組み込む場合の部品配置に自由度が増す。その結果、本同軸線路を使用した機器についても小型軽量化が図れる。
【0065】
なお、実施例5では、柔軟性を有する筐体としてポリイミドフィルム53を用いる場合について説明したが、これに限定されることなく、柔軟性を有する筐体としては、ポリエチレンフィルムやPTFEフィルム等の有機誘電体フィルム、あるいはセラミクスを薄板状にして柔軟性を持たせたもの、もしくはそれらの組み合わせ等でもよいことはいうまでもない。
【0066】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0067】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0068】
(1)誘電体層である繊維含浸液晶層の厚さを厚くすることができるので、可変高周波伝送線路の挿入損失を低減できる。
【0069】
(2)二周波駆動用液晶とクロスオーバ周波数をはさむ複数の周波数の電圧を駆動することによって、液晶を垂直方向へ配向させる大きな力を与えることができるので、応答時間の改善が可能となる。
【0070】
(3)それ自体で厚さを維持することが可能な繊維板に液晶を含浸させた繊維含浸液晶を誘電体層として、この繊維含浸液晶を柔軟性を有する筐体で封止構造となっているので、可変高周波伝送線路の伝送特性を変化させることなく、伝送線路の配置位置に応じてその形状に変形させることができる。
【0071】
(4)伝送線路の配置位置に応じてその形状に変形させることができるので、可変高周波伝送線路を機器に組み込む際の部品配置の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の可変特性高周波伝送路の応用例としての可変移相器の基本構造の概略を説明するための図である。
【図2】本発明の実施例2の同軸線路の概略構造を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例の可変特性高周波伝送路の制御電圧波形と液晶分子配向の状態を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例4の可変特性高周波伝送路の応用としての可変移相器の概略構成を説明するための図である。
【図5】本発明の実施例5の可変特性高周波伝送路の応用としての同軸線路の概略構成を説明するための図である。
【図6】液晶可変移相器の液晶厚さと挿入損(誘電損、導体損)の関係の一例を計算した図である。
【符号の説明】
11,12…セラミクス基板 13…二周波駆動用液晶
14…導体線路(金属ライン) 15…グランド面(金属膜)
16…配向膜 17…制御電源
18…高周波信号 21…繊維含浸液晶
22…中心導体 23…外部導体
24…ロール状に巻きつけ制御電源 25…制御電源
31…液晶分子 32…高周波電界の方向
41a…ポリイミドフィルム 41b…ポリイミドフィルム
42…高周波信号 51…中心導体
52…外部導体 53…ポリイミドフィルム

Claims (5)

  1. 高周波信号を伝送する伝送路である中心導体と、
    維を絡み合わせて形成した平板状部材または多孔質膜に液晶を含浸させた繊維誘電体が、前記中心導体にロール状に巻き付けられて形成された誘電体層と
    前記誘電体層を覆う外部導体と、
    を備えることを特徴とする可変特性高周波伝送路。
  2. 請求項1に記載の可変特性高周波伝送路において、前記中心導体と前記外部導体との間に制御信号を印加する制御電源とを備えることを特徴とする可変特性高周波伝送路。
  3. 請求項2に記載の可変特性高周波伝送路において、前記液晶は二周波駆動用液晶であり、前記制御電源は前記二周波駆動用液晶のクロスオーバ周波数をはさむ複数の周波数の制御信号を供給することを特徴とする可変特性高周波伝送路。
  4. 請求項1乃至3の内の何れか1項に記載の可変特性高周波伝送路において、前記中心導体は容易に曲げることができる導体であり、前記外部導体はフレキシブルな導体であることを特徴とする可変特性高周波伝送路。
  5. 請求項に記載の可変特性高周波伝送路において、前記外部導体を覆う柔軟性を有する筐体を備えることを特徴とする可変特性高周波伝送路。
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