JP4244779B2 - 水処理制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排水を浄化する水処理装置の制御対象である浄化用設備を制御する水処理制御装置に関し、例えば、分光スペクトルを制御情報に用いて排水処理の無機凝集剤、有機凝集剤の薬注量の決定や制御に用いられる水処理制御装置に関する。より詳述すれば、本発明は、食品工場、化学工場、染色工場、紙パルプ等の各種産業分野から発生する着色排水及び有機物(COD:Chemical Oxygen Demand)を含有する排水に、無機凝集剤及び有機凝集剤を添加し、固液分離することにより着色成分を除去する際に、両凝集剤の必要添加量を簡易かつ的確に決定し、その結果に基づいて行う薬注制御に関する。
近年、工場の稼働率を向上させるため、同一生産ラインで異種製品が生産される傾向がある。生産する製品種により排水の性状が異なり、その排水処理を困難にしている。例えば、着色成分が異なる製品Aと製品Bを同一生産ラインで生産する場合、製品Aの生産時の排水aと、製品Bの生産時の排水bとでは排水処理時の脱色すべき色が異なる。このため、予め定めた波長の吸光度ではこの変化を捉えられない。
この種の水処理に関する技術には、次のような特許文献が存在している。
特開平9−292336号公報
上記特許文献1には、2つの特定波長の色度(≒吸光度)を用いて、水処理を制御する方法が開示されている。この方法では、予め定められた2つの波長を使っており、そのため、原水変動が起きた際に追随しきれない。
また、他の方法として、処理水の濁度、色度又はUVを測定して排水及び処理水の変化を監視し、無機凝集剤の添加量を制御する方法が試みられているが、目的とする色の変化に対して相関性が低く実用性に乏しい。
例えば、表1は、ある染色工場における色調と、それぞれを分光スペクトル計で計測したときの各スペクトルの最大波長を示している。
Figure 0004244779
このように、固定された代表的な波長により色度を計測する方法では、色や排水成分の変動による誤差を生じ易く、予め余裕を持った処理が実施されている。そのため、過剰な薬注が実施されることになり、薬剤や薬注によるスラッジの発生量が多く、処理に伴うエネルギーが無駄となる。斯かる課題について、上記特許文献1には何ら開示されておらず、その解決手段の開示や示唆もない。
そこで、本発明は、排水を浄化する水処理装置の制御対象である浄化用設備を制御する水処理制御装置に関し、原水や処理水の分光スペクトル情報を浄化用設備の制御情報に用いることにより、処理の高精度化及び効率化を実現した水処理制御装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、排水及び処理水の色の変化に対して分光スペクトル計を利用し、目標の色度に関係する代表値を常に測定することにより、排水処理及び薬注処理の最適化を実現することにある。
また、オンラインで測定するため、その結果を瞬時に制御に活かすことができる。そして、2点以上の計測点(例えば、凝集処理の入口と出口等)で計測をすれば、各スペクトル毎の強度変化が計測できることから、処理による色度の変化を正確に知ることが可能となる。
上記目的を達成するため、本発明の水処理制御装置の構成は次の通りである。
本発明の水処理制御装置は、排水を浄化する水処理装置2の制御対象である浄化用設備28を制御する水処理制御装置であって、前記水処理装置の処理水26の分光スペクトルを計測する分光光度計32と、この分光光度計に計測された分光スペクトルから前記浄化用設備の制御に使う波長を特定する波長特定手段(データベース38、プロセッサ40)と、この波長特定手段で特定された波長を用いて前記分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から前記浄化用設備の制御値を演算して出力する演算手段(演算部34)とを備えた構成である。
また、本発明の水処理制御装置は、排水を浄化する水処理装置2の制御対象である浄化用設備28を制御する水処理制御装置であって、前記水処理装置で処理される原水14の分光スペクトルを計測する分光光度計30と、この分光光度計が計測した分光スペクトルから前記浄化用設備の制御に使う波長を特定する波長特定手段(データベース38、プロセッサ40)と、この波長特定手段で特定された波長によって、前記分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から前記浄化用設備の制御値を演算する演算手段(演算部34)とを備えた構成としてもよい。
また、本発明の水処理制御装置は、排水を浄化する水処理装置2の制御対象である浄化用設備28を制御する水処理制御装置であって、前記水処理装置で処理される原水14の分光スペクトルを計測する第1の分光光度計30と、前記水処理装置の処理水26の分光スペクトルを計測する第2の分光光度計32と、前記第1の分光光度計が計測した分光スペクトルから前記浄化用設備の制御に使う波長を特定する波長特定手段と、この波長特定手段で特定された波長によって、前記第2の分光光度計に計測されている分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から前記浄化用設備の制御値を演算して出力する演算手段とを備えた構成としてもよい。
以上の構成により、分光光度計のスペクトルパターンを見ることで、排水の成分構成が変更になったことを検出することが可能となり、自動的に計測すべきスペクトル波長を選択することが可能である。そして、原水や処理水から計測されたスペクトルにより、落とすべき色成分(リークしてしまっている色成分)を捉えることができ、その計測結果を制御に用いてフィードバック制御等により、確実に水質変動に追随することができ、処理の高精度化や効率化が図られる。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1) 排水処理による水質の安定化と無機凝集剤及び有機凝集剤の使用量の低減とともに、それらに伴うコスト及び汚泥発生量の低減に寄与することができる。
(2) 食品工場、化学工場、染色工場、紙パルプ等の各種産業分野から発生する着色排水及び有機物(COD)を含有する排水に、無機凝集剤、有機凝結剤及びその他有機凝集剤を添加して固液分離することにより着色成分を除去する際に、それらの必要添加量を簡易かつ的確に決定することができ、例えば、
a 排水処理水質の安定化
b 無機凝集剤及び有機凝集剤の使用量の低減、及びそれらに伴うコストの低減
c 汚泥発生量の低減
d 省力化、薬注管理の自動化
を図ることができる。
本発明の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の水処理制御装置の実施形態としての水処理装置を示し、斯かる水処理装置は本発明の例示形態であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この水処理装置2は、図示しない食品工場、化学工場、染色工場、製紙工場等の処理工場に設置され、これら処理工場の廃液の処理に用いられる。この水処理装置2には、原水槽4、ポンプ6、凝集槽8、沈殿槽10及び処理水槽12等が設置され、処理工場の排水が原水14として原水槽4に流れ込み、原水槽4は処理すべき原水14の貯留手段である。原水槽4の原水14はポンプ6を用いて凝集槽8に供給され、ポンプ6は原水14の流量制御手段である。このポンプ6は、制御装置16によって制御されるインバータ18により駆動される。
凝集槽8は、凝集剤槽20から凝集剤注入部22を通して供給される凝集剤24により固液分離のための凝集処理を行う。凝集剤24には、無機凝集剤、有機凝結剤及びその他の有機凝集剤が適用され、この実施形態では単一の凝集剤槽20を表示しているが、異なる凝集剤毎に個別に凝集剤槽が設置されるものである。無機凝集剤には、例えば、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硫酸第一鉄等が使用される。また、有機凝結剤には、例えば、ポリエチレンイミン、ジシアンジアミド・ホルマリン縮合物、ジメチルアミン・エピクロロヒドリン縮合物、ポリジメチルジアリルアンモニウム塩等のポリアミン系が使用される。また、その他の有機凝集剤には、例えば、メラミン・アルデヒド酸コロイド及びビニルフェノール樹脂、ノボラック樹脂等が用いられる。
沈殿槽10は、凝集後の原水14に対し、固体物質の沈殿処理や濾過処理等を行い、活性炭等を用いて処理水26を分離させる。この実施形態では、既述のポンプ6、凝集槽8とともに沈殿槽10を以て浄化用設備28が構成されている。そして、処理水26は処理水槽12に溜められた後、処理水槽12から適宜に外部に放出される。
この実施形態では、原水14の分光スペクトル強度を計測する手段として第1の分光光度計30、処理水26の分光スペクトル強度を計測する手段として第2の分光光度計32が設置されている。分光光度計30は、例えば、オンライン型分光光度計であって、計測対象である原水14中に直接浸漬させて原水14の分光スペクトルを計測する。この分光光度計30の計測出力は、制御装置16に演算情報として加えられる。また、分光光度計32も同様に、例えば、オンライン型分光光度計であって、計測対象である処理水26中に直接浸漬させて処理水26の分光スペクトルを計測し、その計測結果が制御装置16に演算情報として加えられる。そして、オンライン型分光光度計では、色の変化に対して、従来の一定波長の測定値に比較して、常に最も相関性の高い波長で測定することができる。
ところで、これら分光光度計30、32は、原水14や処理水26のCOD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)の変化に対しても、従来用いられてきたUV計の一定波長の測定値に比較し、常に最も相関性の高い波長の吸収波長で測定できるため、CODの変化を正確に計測することが可能となる。しかも、分光光度計30、32に原水14や処理水26に対して浸漬可能な浸漬型を使用すれば、連続してスペクトル測定が可能であり、連続制御が行える。そこで、スペクトルの変化から、自動的に排水の性状変化を検出可能なため、予めスペクトルパターンと選択すべき波長を事前に用意することで、排水の変化に対して自動的に計測すべき波長を調整し、常に正確な計測を実現することが可能となる。
そして、制御装置16には演算部34及び制御部36が設置されている。演算部34はコンピュータ等で構成されており、分光光度計30、32等の各種のセンサからの検出出力等の演算情報を受け、制御情報を演算する。また、制御部36は同様にコンピュータ等で構成され、演算部34で得られた制御情報を用いてインバータ18を介してポンプ6の駆動制御や凝集剤注入部22による凝集剤24の薬注制御を行う。
また、演算部34では、例えば、図2に示すように、記憶手段として例えば、ROMで構成されるデータベース38及びプロセッサ40が設置され、データベース38には、例えば、図3に示すように、分光スペクトルから選択された波長に対する目標値テーブルが格納されている。波長に対する目標値は例示であり、これらのデータに本発明が限定されるものではない。
次に、計測及び制御処理について、図4を参照して説明する。図4は、処理水26の分光スペクトル計測による制御処理のフローチャートを示す。
この場合、分光光度計32により処理水26の分光スペクトルが計測され(ステップS1)、その出力が制御装置16の演算部34に加えられる。演算部34では、例えば、図2の構成により、入力された分光スペクトルから波長が演算により選定される(ステップS2)。この演算においては、例えば、図3に示すように、波長−目標値テーブルから、計測結果とそのテーブルに設定された目標値との差が最も大きいものを特定波長に選定する方法が利用される。この特定波長の選定には、他の方法として、そのスペクトル中のピーク部を特定波長に選定する方法を用いてもよい。
この演算結果は、制御部36に加えられ、制御値が演算される(ステップS3)。この制御値の決定には、例えば、以下の2つの方法がある。
(1) 波長−制御量テーブルの利用
各波長毎に吸光度と制御出力量(例:薬注量や原水流量)をテーブルに設定しておき、波長特定演算で得られる波長と該波長の吸光度を使ってこのテーブルを参照し、制御値を決定する方法である。
(2) PID制御の利用
波長特定演算で得られる波長を使い、図3に示した波長−目標値テーブルを参照して目標値を取得し、この目標値をPID制御装置のSP(セットポイント)にセットする。そして、前記特定波長の吸光度をPID制御装置のPV(計測値)として入力する。この場合、PID制御装置を用いることによりPID演算を実行し、MV(出力値)を決定して出力することができる。
そして、この制御値に基づき、薬注量や原水投入量等の制御が行われる(ステップS4)。薬注量は凝集剤注入部22を制御することにより実行され、また、原水投入量はポンプ6の運転制御により実行される。凝集剤注入量と原水投入量とは同時又は別個に制御され、原水投入量は滞留時間の調整により実行される。
このように、処理水26のスペクトルを計測し、その計測結果に基づいて浄化用設備28を制御する形態を採用するので、色成分(リークしてしまっている色成分)を捉えることができ、その計測結果を制御にフィードバックして確実に水質変動に追随することができる。
次に、計測及び制御処理について、図5を参照して説明する。図5は、原水14の分光スペクトル計測による制御処理のフローチャートを示す。
この場合、分光光度計30により原水14の分光スペクトルが計測され(ステップS11)、その出力が制御装置16の演算部34に加えられる。演算部34では、例えば、図2の構成により、既述の処理と同様の演算処理により特定波長が選定される(ステップS12)。制御値演算(ステップS13)及び薬注量・原水量投入量等の制御(ステップS14)は、図4のステップS3、S4と同様である。
このような原水14のスペクトル計測に基づく処理によっても、水質変動に追随した水処理が可能となる。
次に、計測及び制御処理について、図6を参照して説明する。図6は、原水14及び処理水26の分光スペクトル計測による制御処理のフローチャートを示す。
この場合、分光光度計32により処理水26の分光スペクトルが計測されるとともに、分光光度計30により原水14の分光スペクトルが計測され(ステップS21)、その出力が制御装置16の演算部34に加えられる。演算部34では、例えば、図2の構成により、分光光度計30により計測された分光スペクトルにより、既述の処理と同様の演算処理により特定波長が選定される(ステップS22)。そして、特定された波長によって、分光光度計32に計測されている分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から浄化用設備28の制御値を演算し(ステップS23)、この制御値に基づいて浄化用設備28の制御としてポンプ6による原水投入量、凝集剤注入部22による薬注量が制御される(ステップS24)。
以上説明した処理を用いれば、例えば、着色排水に無機凝集剤及び有機凝集剤を添加した後、固液分離して処理水を得る排水処理における、該無機凝集剤及び/又は有機凝集剤の必要添加量を決定することができる。例えば、予めジャーテストにより求めた該排水の処理水の色度に対応する波長及び吸光度値を設定し、該排水処理により得られる処理水の波長及び吸光度の設定値になるように前記無機凝集剤及び/又は有機凝集剤の必要添加量を決定することが可能となる。各工場から排出される着色排水成分は種々様々であるが、一般的に色度の波長は450nmで測定する。しかし、色の種類によって必ずしもそれが最大吸光度を示す波長ではないことから、また、CODも一般的にUV254nmの吸光度で代表して相関性があるとしているが有機物の成分によって変化することが知られている。そこで、既述した通り、分光光度計30又は分光光度計32又は双方を用いること、即ち、分光スペクトルの使用により、色度の変化に伴う最大波長の違い又は混在した波長が測定できるため、高い相関性を得ることができる。
次に、制御装置16の遠隔制御について、図7を参照して説明する。図7は、制御装置16の遠隔制御の一例を示している。
既述の実施形態では、浄化用設備28に併設された制御装置16を用いて直接的な制御について説明したが、制御装置16に通信回線やインターネット等の通信媒体42を介在させて遠隔地に制御装置44を設置してもよい。斯かる構成とすれば、既述の測定結果及び制御結果を、通信媒体42を通して遠隔地にある制御装置44にデータを送信し、そのデータに基づき制御装置44により制御装置16の遠隔制御を行い、既述の制御を実現することができる。
また、浄化用設備28について、例えば、図8に示すように、凝集槽8の後段に加圧浮上槽46を設置して浄化用設備28を構成してもよい。この加圧浮上槽46を設置する場合は、制御部36を以て加圧水ポンプ48による流量制御も行うことで、加圧浮上槽46におけるマイクロエア発生量等を調整することができ、浄化用設備28のランニングコストを低減できるので、好適である。
また、浄化用設備28について、例えば、図9に示すように、凝集槽8の後段に濾過装置50を設置し、処理水26の膜濾過処理や活性炭による処理等を行い、処理水26の浄化を行うようにしてもよい。この場合、演算部34の演算処理に従って、濾過装置50の逆洗頻度(濾過時間及び/又は逆洗時間)の調整を行うと、水の回収効率が上がるので好適である。
次に、本発明の実施例について説明する。図10及び図11は食品工場の着色排水の例を示し、図10はA排水についての塩鉄添加量と吸光度の関係、図11はB排水についての塩鉄添加量と吸光度の関係を示している。
この実施例において、A排水、B排水は一つの工場から時間帯によって異なって排出されるが、それぞれ最大吸光度が異なる。図10に示すA排水の場合は、吸光度が450nmの方が塩鉄添加量による吸光度の変化幅が大きく、450nmでの値を検知して制御をする方が有効である。一方、図11に示すB排水の場合は、360nmの吸光度で管理する方が有効である。最大波長の吸光度を瞬時に測定する浸漬型分光光度計を用いることで安定した測定と無機凝集剤・塩鉄添加量の制御が行える。薬注条件は、塩鉄(38%FeCL3)+NaOH(pH7.0)+アニオン性高分子凝集剤2mg/Lで行った。表2は、図10に対応する無機添加量と吸光度の関係を示し、表3は、図11に対応する無機添加量と吸光度の関係を示している。
Figure 0004244779
Figure 0004244779
そして、B排水について、吸光度とCODの関係を図12に示す。この場合、吸光度360nmとの相関性が高く、本発明に係る処理がCODの管理に役立ち、有益であることが理解されよう。
以上述べた本発明に係る実施形態及び実施例について、特徴事項や変形例を列挙すれば次の通りである。
(1) 図1に示した実施形態に示すように、沈殿槽10を用いた場合には、沈殿槽10に沈殿する汚泥の処理手段に汚泥引抜きポンプを設置し、この汚泥引抜きポンプを制御部36の制御出力により制御し、例えば、汚泥引抜量の起動や停止時間の調整を行うようにしてもよい。
(2) 上記実施形態では、水処理制御装置として説明したが、本発明は、排水処理において、対象となる処理水に直接浸漬して、分光スペクトル強度を計測するオンライン型分光光度計の計測値に基いて処理に必要な処理薬剤(無機・有機凝集剤)の注入量を制御する方法及び薬注制御装置として把握することも可能である。
(3) また、本発明は、前記薬注制御装置において、分光光度計を2つ以上排水処理上の計測点に設置し、スペクトルの変化から処理の状況を判断可能とすることで、より正確に必要薬注量を算出可能とした、排水処理薬剤の薬注制御方法及び装置として把握することも可能である。
(4) 処理対象となる排水の種類を分光スペクトルパターンの変化により自動的に判別する機能を持たせたるようにしてもよい。
以上述べたように、本発明の最も好ましい実施形態や実施例等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための最良の形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明の水処理制御装置は、排水処理に関し、処理水質の安定化、処理コストや汚泥発生量の低減等を図ることができ、環境汚染防止等に寄与し、有用である。
本発明の第1の実施形態に係る水処理装置を示すブロック図である。 演算部の構成例を示すブロック図である。 波長−目標値テーブルを示す図である。 処理水のスペクトル計測に基づく制御を示すフローチャートである。 原水のスペクトル計測に基づく制御を示すフローチャートである。 原水及び処理水のスペクトル計測に基づく制御を示すフローチャートである。 水処理制御の遠隔制御を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る水処理装置を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る水処理装置を示すブロック図である。 吸光度に対する塩鉄添加量を示す図である。 吸光度に対する塩鉄添加量を示す図である。 吸光度とCODとの関係を示す図である。
符号の説明
2 水処理装置
28 浄化用設備
30 第1の分光光度計
32 第2の分光光度計
34 演算部(演算手段)
38 データベース(波長特定手段)
40 プロセッサ(波長特定手段)

Claims (3)

  1. 排水を浄化する水処理装置の制御対象である浄化用設備を制御する水処理制御装置であって、
    前記水処理装置の処理水の分光スペクトルを計測する分光光度計と、
    この分光光度計に計測された分光スペクトルから前記浄化用設備の制御に使う波長を特定する波長特定手段と、
    この波長特定手段で特定された波長を用いて前記分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から前記浄化用設備の制御値を演算して出力する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする水処理制御装置。
  2. 排水を浄化する水処理装置の制御対象である浄化用設備を制御する水処理制御装置であって、
    前記水処理装置で処理される原水の分光スペクトルを計測する分光光度計と、
    この分光光度計が計測した分光スペクトルから前記浄化用設備の制御に使う波長を特定する波長特定手段と、
    この波長特定手段で特定された波長によって、前記分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から前記浄化用設備の制御値を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする水処理制御装置。
  3. 排水を浄化する水処理装置の制御対象である浄化用設備を制御する水処理制御装置であって、
    前記水処理装置で処理される原水の分光スペクトルを計測する第1の分光光度計と、
    前記水処理装置の処理水の分光スペクトルを計測する第2の分光光度計と、
    前記第1の分光光度計が計測した分光スペクトルから前記浄化用設備の制御に使う波長を特定する波長特定手段と、
    この波長特定手段で特定された波長によって、前記第2の分光光度計に計測されている分光スペクトルから該波長の吸光度を参照し、該波長及び該吸光度から前記浄化用設備の制御値を演算して出力する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする水処理制御装置。
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