JP4244748B2 - 無線通信装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、同一の筐体に複数の無線通信手段が設けられた無線通信装置及びプログラムに関する。
従来、Bluetooth通信やSS(Spread Spectrum)無線通信等の無線装置には、通信用の信号と、外部からの外来ノイズとを区別するために、予め定められた強度以上の電波が存在するか否かを判別するキャリアセンス機能を備えたものがある。さらに、使用環境下でのノイズレベルに基づいてキャリアセンスレベルを決定し、このキャリアセンスレベルを用いて受信信号に対するキャリアセンスを実行する無線装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−46247号公報
しかし、上記従来の無線通信では、外来ノイズに関係なく発信強度が一定であるため、通信距離が外来ノイズの強弱に依存し、一定の通信距離を保つことができなかった。また、一定以上の通信距離を保つために、常に最悪の状態のノイズレベルに発信強度を設定しておかなければならず、ノイズレベルが低いときには、無駄に消費電力が大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、通信環境におけるノイズレベルに応じた通信制御を可能とする無線通信装置及びプログラムを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信であって、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でのテストデータの送受信を行い、自局でノイズレベル状態を検出して、他の無線通信装置との通信可能距離を算出する無線通信装置において、ノイズレベルと、出力レベルと、他の無線通信装置との通信可能距離と、を対応付けて記憶する記憶手段と、出力レベルを変更しながらテストデータを送信する送信制御手段と、この送信制御手段により送信されたテストデータを受信する受信手段と、この受信手段により受信されたテストデータを認識できる前記出力レベルに基づき、ノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、このノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルと、前記出力レベルと、に基づき、前記記憶手段に記憶される他の無線通信装置との通信可能距離を算出する通信可能距離算出手段と、前記算出された通信可能距離を表示する表示手段と、を備えたことを特徴としている。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した各手段を実現させるためのプログラムを提供する(請求項5記載の発明)。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信装置において、前記送信制御手段は、周波数帯を変更しながら前記テストデータを送信して、前記ノイズレベル検出手段は、前記変更されたそれぞれの周波数帯において、それぞれのノイズレベルの検出を行い、前記通信可能距離算出手段は、前記ノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルが低い周波数帯におけるノイズレベルに基づき、前記記憶手段に記憶される他の無線通信装置との通信可能距離を算出することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信であって、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でのテストデータの送受信を行い、自局でノイズレベル状態を検出して、他の無線通信装置との予め定められた通信距離で通信可能な出力レベルを算出する無線通信装置において、ノイズレベルと、出力レベルと、他の無線通信装置との通信可能距離と、を対応付けて記憶する記憶手段と、出力レベルを変更しながらテストデータを送信する送信制御手段と、この送信制御手段により送信されたテストデータを受信する受信手段と、この受信手段により受信されたテストデータを認識できる前記出力レベルに基づき、ノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、このノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルと、前記他の無線通信装置との予め定められた通信距離に基づき、前記記憶手段に記憶される出力レベルを算出する出力レベル算出手段と、前記算出された出力レベルに基づいて通信動作を行わせる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項3記載の発明に示した各手段を実現させるためのプログラムを提供する(請求項6記載の発明)。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の無線通信装置において、前記送信制御手段は、周波数帯を変更しながら前記テストデータを送信して、前記ノイズレベル検出手段は、前記変更されたそれぞれの周波数帯において、それぞれのノイズレベルの検出を行い、前記出力レベル算出手段は、前記ノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルが低い周波数帯におけるノイズレベルに基づき、前記記憶手段に記憶される出力レベルを算出することを特徴としている。
本発明によれば、ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内で2台の無線通信装置が無線通信する際に、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でテストデータを送受信して、自局でノイズレベル状態を検出することで、通信環境におけるノイズレベルに応じた通信可能距離をユーザに通知することができる。したがって、ユーザは表示された通信可能距離に基づいて無線通信手段の出力レベルを調整することにより、通信距離を調整することができる。
また、本発明によれば、他の無線通信装置との通信距離が予め決められている環境にて利用する場合は、この環境におけるノイズレベルに適した出力レベルを算出でき、算出された出力レベルにより送信制御することにより、省電力化を図ることができる。
[実施形態1]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に、本発明の実施形態1の無線通信システム1のシステム構成を示す。図1に示すように、無線通信システム1は、無線通信装置2,2,・・・、アクセスポイント3,3,・・・、無線通信システム1を管理するホストコンピュータ4を備えて構成されている。無線通信装置2,2,・・・は、Bluetooth通信及びSS無線通信を行う携帯情報端末等であって、SS無線通信を行う際には、アクセスポイント3,3,・・・を介して通信を行う。
図2に、無線通信装置2の機能構成を示す。図2に示すように、無線通信装置2は、CPU(Central Processing Unit)21、表示装置22、入力装置23、RAM(Random Access Memory)24、記憶装置25、Bluetooth(BT)通信部26、SS無線通信部27を備える。
CPU21は、記憶装置25に記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムを読み出し、RAM24内のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM24の所定の領域に格納するとともに、表示装置22に表示させる。そして、RAM24に格納した処理結果を記憶装置25内の指定の保存先に保存させる。
表示装置22は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU21から入力される表示信号の指示に従って、各種指示に対応する入力画面や各種処理の結果等を表示する。
入力装置23は、文字/英数字入力キー、カーソルキー、及び各種機能キー等を備えて構成され、押下操作されたキーの押下信号を、入力信号としてCPU21に出力する。
RAM24は、データが一時的に保存される記憶媒体であり、CPU21により実行されるプログラムや各処理における処理中のデータ、処理結果等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
記憶装置25は、プログラム、データ等が記憶されており、この記憶装置25は、磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリ等、CPU21で読み取り可能な記録媒体を含んだ構成である。この記録媒体はメモリカード等の可搬型の媒体やハードディスク等の固定的な媒体を含む。
BT通信部26は、図3に示すように、変調器31、高周波アンプ32、電源回路33、デュプレクサ34、アンテナ35、受信アンプ36、復調器37を備える。
BT通信部26において、CPU21から入力された送信データが変調器31によって変調され、さらに高周波アンプ32によって増幅されてデュプレクサ34に入力され、デュプレクサ34を介してアンテナ35から送信される。ソフトウェア設定により電源回路33における電力調整が行われ、送信データのRF(Radio Frequency)出力を調整することができる。
また、アンテナ35により受信された無線信号は、デュプレクサ34によって送信無線信号と分波され、受信アンプ36に入力される。そして、受信無線信号は受信アンプ36によって増幅されて復調器37に入力され、復調器37によって復調され、受信データとしてCPU21へ出力される。
SS無線通信部27は、図3に示すBT通信部26と同様の構成からなるため、図示及び説明を省略する。また、BT通信部26又はSS無線通信部27は、無線通信装置2に着脱可能に取り付けられることとしてもよい。
図4に、記憶装置25に記憶されているBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルを示す。RF出力レベル−通信可能距離対応テーブルは、各ノイズレベル1〜MにおけるRF出力レベルと通信可能距離とを対応付けたものである。例えば、Table1には、ノイズレベル1におけるRF出力レベル1〜nに対応する通信可能距離Y1,1〜Y1,nが用意されている。
次に、無線通信装置2の動作を説明する。
なお、動作説明の前提として、以下のフローチャートに記述されている処理を実現するためのプログラムは、無線通信装置2のCPU21が読み取り可能なプログラムの形態で記憶装置25に格納されており、CPU21は、当該プログラムに従った動作を逐次実行する。
ここで、ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信を想定する。以下、自分側の無線通信装置2を自機、相手側の無線通信装置を対向機という。自機としての無線通信装置2には、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられている。また、対向機は、その範囲内での通信が可能なRF出力に常時設定されている。
図5は、実施形態1における通信準備処理1を示すフローチャートである。
まず、BT通信部26のRF出力レベルが最小に設定される(ステップS1)。そして、BT通信部26から最小のRF出力レベルでテストパターンが送信され(ステップS2)、SS無線通信部27により受信される(ステップS3)。図6に、BT通信部26からSS無線通信部27へテストパターンを送信する様子を示す。
図7に、SS無線通信部27により受信されるBT通信部26から出力されたテストパターン及びノイズの受信強度を示す。横軸は周波数を示す。1回目の最低RF出力レベルで送信されたときには、BT通信部26から出力されたテストパターンの強度がノイズより低いため、テストパターンが認識されず、通信は不可能である。BT通信部26からSS無線通信部27への通信が可能でない場合は(ステップS4;NO)、BT通信部26のRF出力レベルが1段階上げられる(ステップS5)。1段階RF出力レベルが上がった2回目においても、BT通信部26から出力されたテストパターンの強度がノイズより低いため、テストパターンが認識されず、通信は不可能である。BT通信部26からSS無線通信部27への通信が可能となるまで、ステップS2〜S5の処理が繰り返される。
BT通信部26のRF出力レベルが徐々に上げられ、BT通信部26から出力されたテストパターンの強度がノイズより高くなると、テストパターンが認識されるようになり、図7のn回目に示すように、通信が可能となる。BT通信部26からSS無線通信部27への通信が可能となったとき(ステップS4;YES)のRF出力レベルに基づいて、その通信環境における外来ノイズ(ホワイトノイズ)のレベルが検出される(ステップS6)。
次に、検出されたノイズレベルデータに基づいて、図4に示すBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、その環境における通信可能距離範囲が算出される(ステップS7)。そして、表示装置22に、検出されたノイズレベルにおけるRF出力レベルと通信可能距離が対応付けられて表示される(ステップS8)。RF出力レベルと通信可能距離の表示はRF出力レベルのデフォルト値に対する値が表示されてもよいし、RF出力レベルと通信可能距離との組み合わせが複数表示されてもよい。これにより、ユーザは、現在の通信可能距離を知ることができる。図8に示すように、ノイズレベルが低いときは通信可能距離が長く、ノイズレベルが高いときは通信可能距離が短い。
そして、BT通信部26のRF出力レベルが設定される(ステップS9)。RF出力レベルは、表示装置22に表示された通信可能距離を参考にしてユーザにより設定されることとしてもよいし、デフォルト値に設定されることとしてもよい。その後、通信が開始される(ステップS10)。
以上で、通信準備処理1が終了する。
実施形態1では、BT通信部26からSS無線通信部27に対してテストパターンを送信することにより、ノイズレベルを検出し、検出されたノイズレベルデータに基づいて通信可能距離を算出し、算出された通信可能距離を表示するので、その環境における通信可能距離をユーザに通知することができる。したがって、ユーザは表示された通信可能距離に基づいてBT通信部26のRF出力レベルを調整することにより、通信距離を調整することができる。また、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いることにより、単機での通信距離の調整が可能となる。
[実施形態2]
次に、本発明を適用した実施形態2について説明する。
ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信を想定する。また、通信距離は一定範囲内であるとする。自機としての無線通信装置には、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられている。また、対向機は、その範囲内での通信が可能なRF出力に常時設定されている。
実施形態2における無線通信装置は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態2に特徴的な処理について説明する。
図9は、実施形態2における通信準備処理2を示すフローチャートである。
ステップS11〜S16については、実施形態1における図5のステップS1〜S6と同様であるので、説明を省略する。
ノイズレベル検出後(ステップS16)、検出されたノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS17)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定される(ステップS18)。その後、通信が開始される(ステップS19)。
以上で、通信準備処理2が終了する。
図10に示すように、予め通信距離xがわかっている場合には、ノイズレベルに合わせてRF出力レベルを最低限に抑えることで、このRF出力レベルがその環境における最適なRF出力レベルとなり、省電力化が可能となる。
実施形態2では、BT通信部26からSS無線通信部27に対してテストパターンを送信することにより、ノイズレベルを検出し、検出されたノイズレベルデータに基づいて予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルに設定することができる。これらのアルゴリズムをソフトウェアによって自動設定することにより、常に最適なRF出力レベルでの通信が可能となり、省電力化を図ることができる。また、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いることにより、単機でのRF出力レベルの調整が可能となる。
[実施形態3]
次に、本発明を適用した実施形態3について説明する。
実施形態3では、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられた無線通信装置(自機)と、無線通信手段としてBT通信部26のみが設けられた無線通信装置(対向機)とにより構成される無線通信システムについて説明する。例えば、携帯情報端末(自機)からプリンタ(対向機)へデータを送信する場合等に適用することができる。
自機は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。対向機についても、SS無線通信部27を備えていないことを除いて、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態3に特徴的な処理について説明する。
図11は、実施形態3における通信準備処理3を示すフローチャートである。
ステップS21〜S26については、実施形態1における図5のステップS1〜S6と同様であるので、説明を省略する。
自機において、ノイズレベル検出後(ステップS26)、RF出力レベルが最大に設定され(ステップS27)、検出されたノイズレベルデータが対向機に送信される(ステップS28)。その後、実施形態1と同様に、検出されたノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、その環境における通信可能距離範囲が算出される(ステップS29)。そして、自機の表示装置22に、検出されたノイズレベルにおけるRF出力レベルと通信可能距離が対応付けられて表示される(ステップS30)。
次に、自機のBT通信部26のRF出力レベルが設定される(ステップS31)。RF出力レベルは、表示装置22に表示された通信可能距離を参考にしてユーザにより設定されることとしてもよいし、デフォルト値に設定されることとしてもよい。その後、通信が開始される(ステップS32)。
対向機では、自機から送信されたノイズレベルデータが受信される(ステップS33)。そして、受信したノイズレベルデータに基づいて、対向機に記憶されているBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、その環境における通信可能距離範囲が算出される(ステップS34)。そして、対向機の表示装置22に、自機で検出されたノイズレベルにおけるRF出力レベルと通信可能距離が対応付けられて表示される(ステップS35)。
次に、対向機のBT通信部26のRF出力レベルが設定される(ステップS36)。RF出力レベルは、表示装置22に表示された通信可能距離を参考にしてユーザにより設定されることとしてもよいし、デフォルト値に設定されることとしてもよい。その後、通信が開始される(ステップS37)。
以上で、通信準備処理3が終了する。
実施形態3では、自機において、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いてノイズレベルを検出し、自機から対向機にノイズレベルデータを送信することにより、対向機が2つの無線通信手段を備えていなくても、送信されたノイズレベルデータに基づいて通信可能距離を算出し、算出された通信可能距離を表示することができる。そのため、対向機において、その環境における通信可能距離をユーザに通知することができる。したがって、対向機のユーザは表示された通信可能距離に基づいて対向機のRF出力レベルを調整することにより、通信距離を調整することができる。
[実施形態4]
次に、本発明を適用した実施形態4について説明する。
実施形態4では、実施形態3と同様、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられた無線通信装置(自機)と、無線通信手段としてBT通信部26のみが設けられた無線通信装置(対向機)とにより構成される無線通信システムについて説明する。また、通信距離は一定範囲内であるとする。
自機は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。対向機についても、SS無線通信部27を備えていないことを除いて、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態4に特徴的な処理について説明する。
図12は、実施形態4における通信準備処理4を示すフローチャートである。
ステップS41〜S46については、実施形態1における図5のステップS1〜S6と同様であるので、説明を省略する。
自機において、ノイズレベル検出後(ステップS46)、RF出力レベルが最大に設定され(ステップS47)、検出されたノイズレベルデータが対向機に送信される(ステップS48)。その後、実施形態2と同様に、検出されたノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS49)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS50)、通信が開始される(ステップS51)。
対向機では、自機から送信されたノイズレベルデータが受信される(ステップS52)。そして、受信したノイズレベルデータに基づいて、対向機に記憶されているBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS53)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS54)、通信が開始される(ステップS55)。
以上で、通信準備処理4が終了する。
実施形態4では、自機において、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いてノイズレベルを検出し、自機から対向機にノイズレベルデータを送信することにより、対向機が2つの無線通信手段を備えていなくても、送信されたノイズレベルデータに基づいて対向機の送信出力を、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限の値に設定することができる。これらのアルゴリズムをソフトウェアによって自動設定することにより、常に最適なRF出力レベルでの通信が可能となり、対向機においても省電力化を図ることができる。
[実施形態4の変形例]
次に、本発明を適用した実施形態4の変形例について説明する。
実施形態4では、片方の無線通信装置(自機)のみにBT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられていることとしたが、変形例では、両方の無線通信装置にそれぞれ2つの無線通信手段が設けられている。また、通信距離は一定範囲内であるとする。
自機、対向機は、ともに、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態4の変形例に特徴的な処理について説明する。
図13は、実施形態4の変形例における通信準備処理5を示すフローチャートである。
自機におけるステップS61〜S66、対向機におけるステップS81〜S86については、それぞれ、実施形態1における図5のステップS1〜S6と同様であるので、説明を省略する。
自機において、ノイズレベル検出後(ステップS66)、RF出力レベルが最大に設定され(ステップS67)、検出されたノイズレベルデータ(検出データA)が対向機に送信される(ステップS68)。
対向機において、ノイズレベル検出後(ステップS86)、RF出力レベルが最大に設定され(ステップS87)、自機から送信されたノイズレベルデータ(検出データA)が受信され(ステップS88)、対向機において検出されたノイズレベルデータ(検出データB)が自機に送信される(ステップS89)。
自機において、対向機から送信されたノイズレベルデータ(検出データB)が受信され(ステップS69)、検出データAと検出データBとが比較される(ステップS70)。そして、2つのノイズレベルデータのうち、より高いノイズレベルデータが選択される(ステップS71)。選択された、より高いノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS72)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS73)、通信が開始される(ステップS74)。
対向機においても、同様に、検出データAと検出データBとが比較され(ステップS90)、2つのノイズレベルデータのうち、より高いノイズレベルデータが選択される(ステップS91)。選択された、より高いノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS92)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS93)、通信が開始される(ステップS94)。
以上で、通信準備処理5が終了する。
実施形態4の変形例では、自機と対向機がそれぞれ検出したノイズレベルデータを相互に送受信し、データを共有化することにより、より高いノイズレベルデータに基づいて予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限の送信出力に設定することができる。したがって、より精度の高い通信が可能となり、通信エラーの発生を抑えることができる。自機と対向機のノイズ環境が異なる場合に、より有効である。
なお、検出データAと検出データBとの差が、自機と対向機との距離から予想される以上に大きい場合には、測定ミスの可能性があるため、再度ノイズレベルを検出するようにしてもよい。
[実施形態5]
次に、本発明を適用した実施形態5について説明する。
ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信を想定する。自機としての無線通信装置には、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられている。また、対向機は、その範囲内での通信が可能なRF出力に常時設定されている。
実施形態5における無線通信装置は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態5に特徴的な処理について説明する。
図14は、実施形態5における通信準備処理6を示すフローチャートである。
まず、BT通信部26のRF出力レベルが最小に設定され(ステップS101)、使用可能周波数範囲の各周波数帯のうち、ある周波数帯に設定される(ステップS102)。そして、BT通信部26から最小のRF出力レベルでテストパターンが送信され(ステップS103)、SS無線通信部27により受信される(ステップS104)。
BT通信部26からSS無線通信部27への通信が可能でない場合は(ステップS105;NO)、BT通信部26のRF出力レベルが1段階上げられる(ステップS106)。BT通信部26からSS無線通信部27への通信が可能となるまで、ステップS103〜S106の処理が繰り返される。BT通信部26からSS無線通信部27への通信が可能となったとき(ステップS105;YES)のRF出力レベルに基づいて、その通信環境におけるノイズレベルが検出される(ステップS107)。
次に、全周波数帯においてノイズレベルの検出が終了したか否かが判断され(ステップS108)、全周波数帯においてノイズレベルの検出が終了していない場合には(ステップS108;NO)、別の周波数帯に設定され(ステップS109)、ステップS103〜S107の処理が繰り返される。
図15に示すように、ノイズは周波数帯によってレベルが異なる。そこで、使用する周波数帯を徐々に変化させ、使用可能範囲の全ての周波数帯においてノイズレベルを検出することにより、その環境における最もノイズレベルの低い周波数帯がわかる。
全周波数帯においてノイズレベルの検出が終了すると(ステップS108;YES)、全周波数帯のうち、ノイズレベルが最低の周波数帯が検出される(ステップS110)。そして、このノイズレベルが最低の周波数帯におけるノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、その環境における通信可能距離範囲が算出される(ステップS111)。そして、表示装置22に、ノイズレベルが最低の周波数帯のノイズレベルにおけるRF出力レベルと通信可能距離が対応付けられて表示される(ステップS112)。これにより、ユーザは、現在の通信可能距離を知ることができる。
そして、BT通信部26のRF出力レベルが設定される(ステップS113)。RF出力レベルは、表示装置22に表示された通信可能距離を参考にしてユーザにより設定されることとしてもよいし、デフォルト値に設定されることとしてもよい。その後、通信が開始される(ステップS114)。
以上で、通信準備処理6が終了する。
実施形態5では、使用可能周波数範囲内の各周波数帯でBT通信部26からSS無線通信部27に対してテストパターンを送信することにより、最もノイズレベルの低い周波数帯を検出し、検出された周波数帯におけるノイズレベルデータに基づいて通信可能距離を算出し、算出された通信可能距離を表示するので、最もノイズレベルの低い周波数帯における通信可能距離をユーザに通知することができる。したがって、ユーザは表示された通信可能距離に基づいてBT通信部26のRF出力レベルを調整することにより、通信距離を調整することができる。その環境における最もノイズレベルの低い周波数帯を用いて通信を行うことにより、実施形態1と比較して、より長い通信距離を得られるという利点がある。また、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いることにより、単機での通信距離の調整が可能となる。
[実施形態6]
次に、本発明を適用した実施形態6について説明する。
ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信を想定する。また、通信距離は一定範囲内であるとする。自機としての無線通信装置には、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられている。また、対向機は、その範囲内での通信が可能なRF出力に常時設定されている。
実施形態6における無線通信装置は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態6に特徴的な処理について説明する。
図16は、実施形態6における通信準備処理7を示すフローチャートである。
ステップS121〜S130については、実施形態5における図14のステップS101〜S110と同様であるので、説明を省略する。
ステップS130において検出されたノイズレベルが最低の周波数帯におけるノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS131)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS132)、通信が開始される(ステップS133)。
以上で、通信準備処理7が終了する。
実施形態6では、使用可能周波数範囲内の各周波数帯でBT通信部26からSS無線通信部27に対してテストパターンを送信することにより、最もノイズレベルの低い周波数帯を検出し、検出された周波数帯におけるノイズレベルデータに基づいて予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルに設定することができる。最もノイズレベルの低い周波数帯で通信を行うことにより、実施形態2と比較して、さらなる省電力化が可能となる。これらのアルゴリズムをソフトウェアによって自動設定することにより、常に最適なRF出力レベルでの通信が可能となり、省電力化を図ることができる。また、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いることにより、単機でのRF出力レベルの調整が可能となる。
[実施形態7]
次に、本発明を適用した実施形態7について説明する。
実施形態7では、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられた無線通信装置(自機)と、無線通信手段としてBT通信部26のみが設けられた無線通信装置(対向機)とにより構成される無線通信システムについて説明する。
自機は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。対向機についても、SS無線通信部27を備えていないことを除いて、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態7に特徴的な処理について説明する。
図17は、実施形態7における通信準備処理8を示すフローチャートである。
ステップS141〜S150については、実施形態5における図14のステップS101〜S110と同様であるので、説明を省略する。
自機において、ノイズレベルが最低の周波数帯が検出された後(ステップS150)、検出されたノイズレベルデータが対向機に送信される(ステップS151)。その後、実施形態5と同様に、このノイズレベルが最低の周波数帯におけるノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、その環境における通信可能距離範囲が算出される(ステップS152)。そして、自機の表示装置22に、ノイズレベルが最低の周波数帯のノイズレベルにおけるRF出力レベルと通信可能距離が対応付けられて表示される(ステップS153)。
次に、自機のBT通信部26のRF出力レベルが設定される(ステップS154)。RF出力レベルは、表示装置22に表示された通信可能距離を参考にしてユーザにより設定されることとしてもよいし、デフォルト値に設定されることとしてもよい。その後、通信が開始される(ステップS155)。
対向機では、自機から送信されたノイズレベルデータが受信される(ステップS156)。そして、受信したノイズレベルデータに基づいて、対向機に記憶されているBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、その環境における通信可能距離範囲が算出される(ステップS157)。そして、対向機の表示装置22に、自機で検出されたノイズレベルにおけるRF出力レベルと通信可能距離が対応付けられて表示される(ステップS158)。
次に、対向機のBT通信部26のRF出力レベルが設定される(ステップS159)。RF出力レベルは、表示装置22に表示された通信可能距離を参考にしてユーザにより設定されることとしてもよいし、デフォルト値に設定されることとしてもよい。その後、通信が開始される(ステップS160)。
以上で、通信準備処理8が終了する。
実施形態7では、自機において、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いて、最もノイズレベルの低い周波数帯におけるノイズレベルを検出し、ノイズレベルの最も低い周波数帯におけるノイズレベルデータを自機から対向機に送信することにより、対向機が2つの無線通信手段を備えていなくても、送信されたノイズレベルデータに基づいて通信可能距離を算出し、算出された通信可能距離を表示することができる。そのため、対向機において、その環境における通信可能距離をユーザに通知することができる。したがって、対向機のユーザは表示された通信可能距離に基づいて対向機のRF出力レベルを調整することにより、通信距離を調整することができる。最もノイズレベルの低い周波数帯で通信を行うことにより、実施形態3と比較して、より長い通信距離が得られる。
[実施形態8]
次に、本発明を適用した実施形態8について説明する。
実施形態8では、実施形態7と同様、BT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられた無線通信装置(自機)と、無線通信手段としてBT通信部26のみが設けられた無線通信装置(対向機)とにより構成される無線通信システムについて説明する。また、通信距離は一定範囲内であるとする。
自機は、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。対向機についても、SS無線通信部27を備えていないことを除いて、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態8に特徴的な処理について説明する。
図18は、実施形態8における通信準備処理9を示すフローチャートである。
ステップS161〜S170については、実施形態5における図14のステップS101〜S110と同様であるので、説明を省略する。
自機において、ノイズレベルが最低の周波数帯が検出された後(ステップS170)、検出されたノイズレベルデータが対向機に送信される(ステップS171)。その後、実施形態6と同様に、ノイズレベルが最低の周波数帯におけるノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS172)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS173)、通信が開始される(ステップS174)。
対向機では、自機から送信されたノイズレベルデータが受信される(ステップS175)。そして、受信したノイズレベルデータに基づいて、対向機に記憶されているBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS176)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS177)、通信が開始される(ステップS178)。
以上で、通信準備処理9が終了する。
実施形態8では、自機において、2つの無線通信手段(BT通信部26とSS無線通信部27)を用いて、最もノイズレベルの低い周波数帯を検出し、ノイズレベルの最も低い周波数帯におけるノイズレベルデータを自機から対向機に送信することにより、対向機が2つの無線通信手段を備えていなくても、送信されたノイズレベルデータに基づいて対向機のRF出力を、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限の値に設定することができる。最もノイズレベルの低い周波数帯で通信を行うことにより、実施形態4と比較して、さらなる省電力化が可能となる。これらのアルゴリズムをソフトウェアによって自動設定することにより、常に最適なRF出力レベルでの通信が可能となり、対向機においても省電力化を図ることができる。
[実施形態8の変形例]
次に、本発明を適用した実施形態8の変形例について説明する。
実施形態8では、片方の無線通信装置(自機)のみにBT通信部26、SS無線通信部27、の2つの無線通信手段が設けられていることとしたが、変形例では、両方の無線通信装置にそれぞれ2つの無線通信手段が設けられている。また、通信距離は一定範囲内であるとする。
自機、対向機は、ともに、実施形態1に示した無線通信装置2と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、図示及び説明を省略する。以下、実施形態8の変形例に特徴的な処理について説明する。
図19は、実施形態8の変形例における通信準備処理10を示すフローチャートである。
自機におけるステップS181〜S190、対向機におけるステップS201〜S210については、それぞれ、実施形態5における図14のステップS101〜S110と同様であるので、説明を省略する。
自機において、ノイズレベルが最低の周波数帯が検出された後(ステップS190)、検出されたノイズレベルデータ(検出データA)が対向機に送信される(ステップS191)。
対向機において、ノイズレベルが最低の周波数帯が検出された後(ステップS210)、自機から送信されたノイズレベルデータ(検出データA)が受信され(ステップS211)、対向機において検出されたノイズレベルデータ(検出データB)が自機に送信される(ステップS212)。
自機において、対向機から送信されたノイズレベルデータ(検出データB)が受信され(ステップS192)、検出データAと検出データBとが比較される(ステップS193)。そして、2つのノイズレベルデータのうち、より高いノイズレベルデータが選択される(ステップS194)。選択された、より高いノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS195)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS196)、通信が開始される(ステップS197)。
対向機においても、同様に、検出データAと検出データBとが比較され(ステップS213)、2つのノイズレベルデータのうち、より高いノイズレベルデータが選択される(ステップS214)。選択された、より高いノイズレベルデータに基づいて、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルから、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルが算出される(ステップS215)。そして、このRF出力レベルにより通信が行われるよう設定され(ステップS216)、通信が開始される(ステップS217)。
以上で、通信準備処理10が終了する。
実施形態8の変形例では、自機と対向機がそれぞれ検出した最もノイズレベルの低い周波数帯におけるノイズレベルデータを相互に送受信し、データを共有化することにより、より高いノイズレベルデータに基づいて予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力に設定することができる。したがって、より精度の高い通信が可能となり、通信エラーの発生を抑えることができる。自機と対向機のノイズ環境が異なる場合に、より有効である。
なお、上記各実施形態では、BT通信部26とSS無線通信部27が設けられた無線通信装置において、BT通信部26からSS無線通信部27へテストパターンを送信することによりノイズレベルを検出することとしたが、無線通信装置に3以上の無線通信手段が設けられ、その中の一の無線通信手段から他の無線通信手段へテストパターンを送信することによりノイズレベルを検出することとしてもよい。
また、上記各実施形態では、記憶装置25に記憶されているBT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルに基づいて、各ノイズレベルにおけるRF出力レベルに対する通信可能距離、又は通信距離に対するRF出力レベルを算出することとしたが、計算式により算出することとしてもよい。
また、上記各実施形態では、記憶装置25に、BT出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルが記憶されていることとしたが、SS無線出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルが記憶されていることとしてもよい。このSS無線出力用のテーブルでは、SS無線通信におけるRF出力レベルと通信可能なアクセスポイントまでの距離が対応付けられている。検出されたノイズレベルデータに基づいて、SS無線出力用のRF出力レベル−通信可能距離対応テーブルを参照することにより、SS無線通信におけるアクセスポイントまでの通信可能距離を表示したり、予め決められた通信距離の通信を行うために必要な最低限のRF出力レベルでSS無線通信を行ったりしてもよい。
また、無線通信装置の例として、携帯情報端末やプリンタを挙げたが、他にも携帯電話機、ノートパソコン、デジタル家電機器等に適用可能である。
また、上記各実施形態における記述は、本発明に係る好適な無線通信装置及び無線通信システムの例であり、これに限定されるものではない。無線通信装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
本発明の実施形態1の無線通信システム1のシステム構成を示す概略図である。 無線通信装置2の機能構成を示すブロック図である。 BT通信部26の構成を示すブロック図である。 BT出力用の各ノイズレベルにおけるRF出力レベルに対する通信可能距離を示すテーブルである。 実施形態1における通信準備処理1を示すフローチャートである。 BT通信部26からSS無線通信部27へのテストパターン送信のイメージ図である。 SS無線通信部27により受信されるBT通信部26から出力されたテストパターン及びノイズの受信強度を示すグラフである。 ノイズレベルによる通信距離の差を示す図である。 実施形態2における通信準備処理2を示すフローチャートである。 ノイズレベルに合わせたRF出力レベル設定のイメージ図である。 実施形態3における通信準備処理3を示すフローチャートである。 実施形態4における通信準備処理4を示すフローチャートである。 実施形態4の変形例における通信準備処理5を示すフローチャートである。 実施形態5における通信準備処理6を示すフローチャートである。 周波数帯によるノイズレベルの差を示すグラフである。 実施形態6における通信準備処理7を示すフローチャートである。 実施形態7における通信準備処理8を示すフローチャートである。 実施形態8における通信準備処理9を示すフローチャートである。 実施形態8の変形例における通信準備処理10を示すフローチャートである。
符号の説明
1 無線通信システム
2 無線通信装置
3 アクセスポイント
4 ホストコンピュータ
21 CPU
22 表示装置
23 入力装置
24 RAM
25 記憶装置
26 Bluetooth通信部
27 SS無線通信部
31 変調器
32 高周波アンプ
33 電源回路
34 デュプレクサ
35 アンテナ
36 受信アンプ
37 復調器

Claims (6)

  1. ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信であって、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でのテストデータの送受信を行い、自局でノイズレベル状態を検出して、他の無線通信装置との通信可能距離を算出する無線通信装置において、
    ノイズレベルと、出力レベルと、他の無線通信装置との通信可能距離と、を対応付けて記憶する記憶手段と、
    出力レベルを変更しながらテストデータを送信する送信制御手段と、
    この送信制御手段により送信されたテストデータを受信する受信手段と、
    この受信手段により受信されたテストデータを認識できる前記出力レベルに基づき、ノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、
    このノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルと、前記出力レベルと、に基づき、前記記憶手段に記憶される他の無線通信装置との通信可能距離を算出する通信可能距離算出手段と、
    前記算出された通信可能距離を表示する表示手段と、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記送信制御手段は、周波数帯を変更しながら前記テストデータを送信して、
    前記ノイズレベル検出手段は、前記変更されたそれぞれの周波数帯において、それぞれのノイズレベルの検出を行い、
    前記通信可能距離算出手段は、前記ノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルが低い周波数帯におけるノイズレベルに基づき、前記記憶手段に記憶される他の無線通信装置との通信可能距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信であって、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でのテストデータの送受信を行い、自局でノイズレベル状態を検出して、他の無線通信装置との予め定められた通信距離で通信可能な出力レベルを算出する無線通信装置において、
    ノイズレベルと、出力レベルと、他の無線通信装置との通信可能距離と、を対応付けて記憶する記憶手段と、
    出力レベルを変更しながらテストデータを送信する送信制御手段と、
    この送信制御手段により送信されたテストデータを受信する受信手段と、
    この受信手段により受信されたテストデータを認識できる前記出力レベルに基づき、ノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、
    このノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルと、前記他の無線通信装置との予め定められた通信距離に基づき、前記記憶手段に記憶される出力レベルを算出する出力レベル算出手段と、
    前記算出された出力レベルに基づいて通信動作を行わせる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  4. 前記送信制御手段は、周波数帯を変更しながら前記テストデータを送信して、
    前記ノイズレベル検出手段は、前記変更されたそれぞれの周波数帯において、それぞれのノイズレベルの検出を行い、
    前記出力レベル算出手段は、前記ノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルが低い周波数帯におけるノイズレベルに基づき、前記記憶手段に記憶される出力レベルを算出することを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信であって、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でのテストデータの送受信を行い、自局でノイズレベル状態を検出して、他の無線通信装置との通信可能距離を算出する無線通信装置のコンピュータを、
    ノイズレベルと、出力レベルと、他の無線通信装置との通信可能距離と、を対応付けて記憶する記憶手段、
    出力レベルを変更しながらテストデータを送信する送信制御手段、
    この送信制御手段により送信されたテストデータを受信する受信手段、
    この受信手段により受信されたテストデータを認識できる前記出力レベルに基づき、ノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段、
    このノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルと、前記出力レベルと、に基づき、前記記憶手段に記憶される他の無線通信装置との通信可能距離を算出する通信可能距離算出手段、
    前記算出された通信可能距離を表示する表示手段、
    として機能させるプログラム。
  6. ノイズレベル状態がある程度一定であることが予測される環境範囲内での2台の無線通信装置の無線通信であって、異なる2つの無線通信手段を用いて自局内でのテストデータの送受信を行い、自局でノイズレベル状態を検出して、他の無線通信装置との予め定められた通信距離で通信可能な出力レベルを算出する無線通信装置のコンピュータを、
    ノイズレベルと、出力レベルと、他の無線通信装置との通信可能距離と、を対応付けて記憶する記憶手段、
    出力レベルを変更しながらテストデータを送信する送信制御手段、
    この送信制御手段により送信されたテストデータを受信する受信手段、
    この受信手段により受信されたテストデータを認識できる前記出力レベルに基づき、ノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段、
    このノイズレベル検出手段により検出されたノイズレベルと、前記他の無線通信装置との予め定められた通信距離に基づき、前記記憶手段に記憶される出力レベルを算出する出力レベル算出手段、
    前記算出された出力レベルに基づいて通信動作を行わせる制御手段、
    として機能させるプログラム。
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