JP4244685B2 - 動画像時間軸補間方法及び動画像時間軸補間装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は動画像時間軸補間方法及び動画像時間軸補間装置に係り、特に動画像を自然な動きで高画質に表示する場合など、入来動画像信号の画像レートと異なった画像レートの動画像信号を得るために、元の動画像信号に存在しない時間のフレームないしフィールドを、入来動画像信号から補間して形成し、動画像信号の実効フレーム(フィールド)レートを変化させる動画像時間軸補間方法及び動画像時間軸補間装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常のNTSC方式のテレビ信号は、インターレース走査で毎秒60フィールドなので、動画像の動きのスムーズさにおいてあまり問題はない。これに対し、映画など毎秒24駒ないし30駒のフィルム映像や、毎秒30フレームの順次走査で作られたコンピュータグラフィックス画像などは、動画像に動きの不自然さ(ジャダー、ジャーギネス)がある。
【0003】
一方、PAL方式やSECAM方式のテレビ信号は、毎秒50フィールドなので、NTSC方式で放送や表示するためには、毎秒60フィールドに変換する必要がある。また、PAL方式やSECAM方式は、フィールド周波数が低いので、大画面フリッカが問題となり、表示においては50フィールドではなく、75フィールドや100フィールドに変換することが望まれる。
【0004】
このように、入力動画像信号と異なった画像レートの動画像信号に変換する場合、画像の動きが自然であることが望まれる。そのため、動き補償補間として時間的に存在しないフレームやフィールドを形成し、スムーズな動きで実効画像レートを変化させる動き補償を行う動画像レート変換方法(動画像時間軸補間方法)は、従来より提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
すなわち、特許文献1には、動きベクトルに基づいて動き補正した動き補正フィールドを所定のフィールド内挿比にて加重加算して内挿フィールドを得る場合に、フィールド内挿比をフィールドの位相関係により定まる値及び動きベクトルの値に基づいて適応的に切り替える動画像時間軸補間方法が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、画像信号に基づいてブロック単位動きベクトルを探索し、ブロック単位動きベクトルに基づいて画素単位動きベクトルを生成し、画素単位動きベクトルに基づいて生成した画像信号の内挿フレーム又は画像信号のフレームの信号で生成した画像信号の内挿フレームを用いて画像信号のフレーム数を変換する方法が開示されている。
【0007】
また、従来、図4のブロック図に示す動画像補間装置も知られている。図4は毎秒30フレームの順次走査画像信号を毎秒60フレームの順次走査画像信号に変換する動画像補間装置を示しており、画像入力端子1より入力された毎秒30フレームの順次走査画像信号は、フレーム遅延器2、動き推定器51、動き補償器6及びフレームバッファ10にそれぞれ供給される。フレーム遅延器2は、入力された毎秒30フレームの順次走査画像信号を、略1フレーム分遅延させる。
【0008】
動き推定器51は、画像入力端子1からの毎秒30フレームの順次走査画像信号と、フレーム遅延器2で略1フレーム分遅延された毎秒30フレームの順次走査画像信号とが入力され、補間する時間位置の前後のフレーム間のマッチングから補間画像の各部分の動きベクトル(MV)を求める。ここで各部分は8×8画素などのブロックなどであるが、より細かなブロックや方形ブロックでない場合もある。
【0009】
動き補償器6は、画像入力端子1からの毎秒30フレームの順次走査画像信号を、動き推定器51からのMVに従って空間的に移動させる。動き補償器7は、フレーム遅延器2の出力である略1フレーム遅延した毎秒30フレームの順次走査画像信号を、動き推定器51からのMVに従って空間的に移動させる。ここで、両方の動き補償器6及び7に対してMVは共通であるが、移動させる方向は動き補償器6と動き補償器7で逆となる。
【0010】
動き補償器6で動き補償された入力画像信号と、動き補償器7で逆向きに動き補償された1フレーム遅延画像信号は加算器8で加算された後、2で除算されて補間画像となる。この補間画像はフレームバッファ11に蓄えられ、2倍の速度で読み出される。同様に、画像入力端子1からの入力順次走査画像信号もフレームバッファ10に蓄えられ、2倍の速度で読み出される。入力画像信号の1フレーム時間で、フレームバッファ10に保持されている入力画像信号と、フレームバッファ11に保持されている補間画像信号が交互に読み出され、スイッチ12を介して画像出力端子13に2倍の画像レート、すなわち毎秒60フレームの順次走査画像信号として出力される。
【0011】
この従来装置による補間の様子を図5に示す。同図において、一つの円は1画素であり、濃淡は画素値を示す。縦の連続は、走査線の一部または垂直方向の画素列を示す。また、実線で示されたものは毎秒30フレームの入力順次走査画像信号であり、破線で示されたものは補間画像信号である。中央が現在の被補間画素であり、濃く細い矢印が前後フレーム間の相関が高いMVで、薄く太い矢印がそのMVによる動き補償補間である。図5は、画素が時間と共に緩やかに動いているが、動き補償により適切な補間ができることが分かる。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−23374号公報
【特許文献2】
特開平11−112939号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述した従来の動画像時間軸補間装置及び方法は、被補間画像(フレームまたはフィールド)の前後の画像の相関に基づいて補間を行うため、前後の画像間で変化が大きい場合に、相関が良好な画像部分がなく、適切な補間ができないといった問題がある。
【0014】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、被補間画像周辺の複数の画像間で異なった時間関係の複数の相関を得て、各相関の関係から動きベクトルの検出と適応補間の制御を行うことで、変化の大きな画像部分も適切な補間画像が形成し得る動画像時間軸補間方法及び動画像時間軸補間装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の動画像時間軸補間方法は、入来する動画像から時間的に異なる補間画像(フレーム又はフィールド)を生成し、入来動画像と補間画像とから新たな動画像を形成する動画像時間軸補間方法であって、生成されるべき補間画像に対して時間的に跨って、新しいものから順に第1画像、第2画像、第3画像、第4画像の順で入来動画像から画像を得る画像取得ステップと、第1画像、第2画像、第3画像、第4画像を用いて、画像の各部分において動き推定を行い動きベクトルを得ると共に、第1画像と第2画像との間の類似度を第1の相関として、第2画像と第3画像との間の類似度を第2の相関として、第3画像と第4画像との間の類似度を第3の相関として得る動き推定ステップと、動きベクトルに基づき、第2画像を動き補償して第1の補間画像候補を得、第2画像と第3画像とをそれぞれ動き補償し加算して第2の補間画像候補を得、第3画像を動き補償して第3の補間画像候補を得る動き補償ステップと、第2の相関が所定値よりも高い場合に第2の補間画像候補を、第2の相関が所定値よりも低い場合には第1の相関と第3の相関とを比較し、第1の相関の方が高い場合に第1の補間画像候補を、第3の相関の方が高い場合に第3の補間画像候補を選択し補間画像とする画像選択ステップと、入来動画像と生成した補間画像とから新たな動画像を形成するステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
また、上記の目的を達成するため、本発明の動画像時間軸補間装置は、入来する動画像から時間的に異なる補間画像(フレーム又はフィールド)を生成し、入来動画像と補間画像とから新たな動画像を形成する動画像時間軸補間装置であって、生成されるべき補間画像に対して時間的に跨って、新しいものから順に第1画像、第2画像、第3画像、第4画像の順で入来動画像から画像を得る画像取得手段と、第1画像、第2画像、第3画像、第4画像を用いて、画像の各部分において動き推定を行い動きベクトルを得ると共に、第1画像と第2画像との間の類似度を第1の相関として、第2画像と第3画像との間の類似度を第2の相関として、第3画像と第4画像との間の類似度を第3の相関として得る動き推定手段と、動きベクトルに基づき、第2画像を動き補償して第1の補間画像候補を得、第2画像と第3画像とをそれぞれ動き補償し加算して第2の補間画像候補を得、第3画像を動き補償して第3の補間画像候補を得る動き補償手段と、第2の相関が所定値よりも高い場合に第2の補間画像候補を、第2の相関が所定値よりも低い場合には第1の相関と第3の相関とを比較し、第1の相関の方が高い場合に第1の補間画像候補を、第3の相関の方が高い場合に第3の補間画像候補を選択し補間画像とする画像選択手段と、入来動画像と生成した補間画像とから新たな動画像を形成する動画像形成手段とを有することを特徴とする。
【0017】
上記の本発明の動画像時間軸補間方法及び装置では、生成されるべき補間画像に対して時間的に跨って存在する入来動画像の連続する4フレーム又は4フィールドの計4画像から動きベクトルと2つの画像間の第1乃至第3の相関を得る動き推定を行い、更に、動きベクトルに基づき第1乃至第3の補間画像候補を得る動き補償を行った後、上記の各相関と各補間画像候補とを用いて、適応的に補間画像を形成するようにしたため、常に適切な補間画像が形成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる動画像時間軸補間装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図中、図4と同一構成部分には同一符号を付してある。本実施の形態は図4に示した従来装置と比較して、フレーム遅延器3及び4と、スイッチ9が追加されており、動き推定部5の処理動作が動き推定器51と大幅に異なる。
【0019】
図1において、画像入力端子1より入来した順次走査画像信号である動画像信号は、フレーム遅延器2と動き推定部5にそれぞれ供給される。フレーム遅延器2は、入力された動画像信号を略1フレーム分遅延させる。フレーム遅延器2の出力動画像信号は、フレーム遅延器3、動き推定部5、動き補償器6、フレームバッファ10にそれぞれ供給される。フレーム遅延器3はフレーム遅延器2から入力された動画像信号を略1フレーム分遅延させ、フレーム遅延器4、動き推定部5、動き補償器7にそれぞれ供給する。フレーム遅延器4は、フレーム遅延器3から入力された信号を略1フレーム分遅延させ、動き推定部5に供給する。
【0020】
ここで、入力動画像信号、フレーム遅延器2の出力動画像信号、フレーム遅延器3の出力動画像信号、フレーム遅延器4の出力動画像信号は、それぞれ略1フレームずつ遅延した4フレームとして使われる。入力動画像信号を第1画像、フレーム遅延器2の出力動画像信号を第2画像、フレーム遅延器3の出力動画像信号を第3画像、フレーム遅延器4の出力動画像信号を第4画像とする。
【0021】
動き補償器6は、第2画像を後述する動き推定部5からの動きベクトル(MV)に従って空間的に移動させる。動き補償器7は、第3画像を上記のMVに従って空間的に移動させる。ここで、両方の動き補償器6及び7に対してMVは共通であるが、移動させる方向は動き補償器6と動き補償器7で逆となる。
【0022】
動き補償器6で動き補償された第2画像と、動き補償器7で逆向きに動き補償された第3画像は加算器8で加算され、更に2で除算されて加算画像となる。スイッチ9は動き補償器6で動き補償された第2画像、加算器8から出力された加算画像、及び動き補償器7で動き補償された第3画像のうちのいずれか一の画像を選択してフレームバッファ11に与える。
【0023】
フレームバッファ11は、スイッチ9から出力された画像の1フレーム分を蓄え、蓄えられた画像を補間画像信号として2倍の速度で読み出す。同様に、入力動画像信号(第1画像)もフレームバッファ10に1フレーム分蓄えられ、2倍の速度で読み出される。入力動画像信号の1フレーム時間で、フレームバッファ10に保持されている入力動画像信号と、フレームバッファ11に保持されている補間画像信号がスイッチ12を介して交互に読み出され、2倍の画像レートの動画像信号として出力される。
【0024】
本実施の形態では従来の動き推定器51の代わりに動き推定部5がある。その構成を図2に示す。図2においてフレーム遅延器2、3及び4は、図1のフレーム遅延器2、3及び4と共通である。第1画像である入力動画像信号は動き補償器21へ、第2画像であるフレーム遅延器2の出力動画像信号は動き補償器22へ、第3画像であるフレーム遅延器3の出力動画像信号は動き補償器23へ、第4画像であるフレーム遅延器4の出力動画像信号は動き補償器24へそれぞれ供給される。動き補償器21、22、23及び24は、仮MV設定器29から供給される仮MVに従って動き補償を行う。
【0025】
ここで、仮MVはすべての動き補償器21、22、23及び24に共通であるが、空間移動量は動き補償器21、22、23及び24によって異なる。補間画像とそれぞれの画像の時間関係から、水平成分、垂直成分共に第2画像用の動き補償器22を「1」とすると、第1画像用の動き補償器21は「3」、第3画像用の動き補償器23は「−1」、第4画像用の動き補償器24は「−3」の相対関係になる。
【0026】
動き補償器21で動き補償された第1画像は減算器31へ、動き補償器22で動き補償された第2画像は減算器31と減算器32へ、動き補償器23で動き補償された第3画像は減算器32と減算器33へ、動き補償器24で動き補償された第4画像は減算器33へそれぞれ供給される。
【0027】
減算器31は、それぞれ動き補償された第1画像と第2画像の差を取り、相関検出器41へ供給する。同様に、減算器32はそれぞれ動き補償された第2画像と第3画像の差を取り、相関検出器42へ供給する。同様に、減算器33はそれぞれ動き補償された第3画像と第4画像の差を取り、相関検出器43へ供給する。
【0028】
相関検出器41、42及び43は、入力された差分を絶対値化または二乗し、当該ブロックで累積加算し、当該ブロックの当該仮MVでの相関結果を得る。相関検出器41の出力は、第1画像と第2画像間の相関結果であり、第1の相関として相関比較器25へ供給される。同様に、相関検出器42の出力は、第2画像と第3画像間の相関結果であり、第2の相関として相関比較器25へ供給される。同様に、相関検出器43の出力は、第3画像と第4画像間の相関結果であり、第3の相関として相関比較器25へ供給される。
【0029】
相関比較器25は入力された第1乃至第3の相関を比較し、各仮MVの評価値をMV判定器26に供給する。MV判定器26は、各仮MVにおける評価値を仮MV設定器29から入力された仮MV間で比較して、最も相関の高い評価値を与える仮MVを最終的なMVと判定し、MV出力端子27より出力する。
【0030】
一方、最終的なMVにおける第1の相関、第2の相関及び第3の相関のバランスから補間モードを決定し、方向情報出力端子28より出力する。補間モードは、第2画像のみによる補間、第3画像のみによる補間、両者の平均画像による補間の3種類である。仮MV設定器29は、当該ブロックにおいて、サーチレンジとして設定された仮MVを発生し、その情報を動き補償器21、22、23及び24とMV判定器26にそれぞれ供給する。
【0031】
次に、上記の第1の相関、第2の相関及び第3の相関から評価値と3種類の補間モードを決定するプロセスについて説明する。なお、相関検出器25の出力は、ブロックマッチング値なので、値が大きいほど相関が悪い(相関が低い)ものとなっている。
【0032】
評価値Cは、第1の相関C1、第2の相関C2及び第3の相関C3から次のような条件で求める。各相関C1〜C3は大きさの順にCmax、Cmid及びCminとされ、最小値Cminの2倍が最大値Cmax以上の場合は、Cは3つの相関値を加算して得る。最小値Cminの2倍が最大値Cmaxに満たず、かつ、中間値Cmid以上の場合は、最大値Cmaxを除いた2値Cmin及びCmidの加算で得られ、最小値Cminの2倍が中間値Cmidに満たない場合は最小値Cminのみが使われる。
【0033】
ここで、加算される値が多いほど総合的な相関は良いので、その補正のため3値の加算値は2で除算され、最小値Cminのみの場合は3倍される。このようにして得られた値が、当該ブロック当該仮MVの評価値Cとなる。以上をまとめると次のようになる。
【0034】
Cmax:C1,C2,C3の内の最大値
Cmid:C1,C2,C3の内の中間値
Cmin:C1,C2,C3の内の最小値
C=(C1+C2+C3)/2・・・・2Cmin≧Cmax
C=Cmin+Cmid・・・・・・・・・2Cmin≧Cmid、かつ、2Cmin<Cmax
C=3Cmin・・・・・・・・・・・2Cmin<Cmid
次に、補間モードの判定は、次の条件式により判定される。第2の相関C2が最小値Cminの2倍以下なら加算画像が選択される。それ以外は加算画像でなく、第2の画像と第3の画像で相関の良い方が選択される。この補間モードは相関比較器25で求められてMV判定器26に渡され、当該ブロックで最終的に決定されたMVについてのモード情報のみがモード出力端子28から出力される。以上をまとめると、次のようになる。
【0035】
加算画像を選択・・・・・・・・2Cmin≧C2
第2画像を選択・・・・・・・・2Cmin<C2、かつ、C3≧C1
第3画像を選択・・・・・・・・2Cmin<C2、かつ、C3<C1
上記のように、加算画像が使用できない場合以外は加算画像が使用されるので、時間軸の位相関係が線形であり、ランダムノイズの抑圧効果も大きく、その結果、動きがスムーズで画質劣化のない画像レート変換画像が得られる。
【0036】
なお、図1の実施の形態では、3種類の画像から選択する形態をとっているが、動き補償された第2画像と動き補償された第3画像を適応的に加重加算する方法もある。その場合の加重係数も上記3種類の相関情報から得る。
【0037】
また、上記の実施の形態は30fpsから60fpsへの変換なので、補間画像の時間が入力画像の中央となり、加算画像は均等加算で得ている。しかし、例えば50fpsから60fpsへの変換などでは、補間画像は必ずしも時間的に中央で無いので、加算は時間距離に応じて線形内挿などにしてもよい。なお、その場合は、動きベクトルの移動量の関係も、時間関係に応じて異なったものとなる。
【0038】
次に、本実施の形態における時間軸補間の様子について説明する。図3は図1の実施の形態の時間軸補間の様子を示す。図3(a)、(b)及び(c)において、一つの円は1画素であり、濃淡は画素値を示す。縦方向の連続は、走査線の一部または垂直方向の画素列を示す。また、1から4の数字は、第1画像から第4画像を示す。更に、実線で示された画素は毎秒30フレームの入力動画像信号であり、点線で示された画素は補間信号である。また、中央が現在の被補間画素であり、濃く細い矢印が前後フレーム間の相関が高いMVで、薄く太い矢印がそのMVによる動き補償補間である。
【0039】
図3(a)では、画像が時間と共に緩やかに動いているが、動き補償により前後のフレームから適切な補間ができるので、加算画像が選択される。一方、図3(b)は被補間画像以降で画像が大きく変化する。この場合は、第1の相関でMVが決定され、補間には第2画像が選択される。図3(c)は被補間画像以前で画像が大きく変化している。この場合は、第3の相関でMVが決定され、補間には第3画像が選択される。なお、図3(b)及び(c)において点線で示された矢印はMV決定には使われない。
【0040】
このように、本実施の形態によれば、入来動画像信号から複数の相関を得て、各相関程度から、動きベクトルの検出を行うことで、補間画像の前後で大きな画像変化があっても適切な動きベクトルが選択でき、また、相関の程度から、適応的に補間画像を選択することで常に適切な補間画像が形成されるので、画像の動きの程度や変化にあまり影響されず、安定して動き補償された補間画像を得ることができる。特に、加算画像が使用できない場合以外は加算画像が使用されるので、時間軸の位相関係が線形であり、ランダムノイズの抑圧効果も大きい。その結果、本実施の形態によれば、動きがスムーズで画質劣化のない画像レート変換画像が得られる。
【0041】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記の実施の形態では、3段縦続接続したフレーム遅延器2、3及び4により、入力動画像信号(第1画像)とそれぞれ1、2及び3フレーム遅延した3種類の遅延動画像信号(第2、第3及び第4画像)を用いて補間画像信号を生成するように説明したが、少なくとも第1乃至第3画像を用いて補間画像信号を生成するようにしてもよい。また、フレーム遅延器2〜4の代わりにそれぞれ略1フィールド遅延するフィールド遅延器を用いることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上記の本発明の動画像時間軸補間方法及び装置では、生成されるべき補間画像に対して時間的に跨って存在する入来動画像の連続する4フレーム又は4フィールドの計4画像から動きベクトルと2つの画像間の第1乃至第3の相関を得る動き推定を行い、更に、動きベクトルに基づき第1乃至第3の補間画像候補を得る動き補償を行った後、上記の各相関と各補間画像候補とを用いて、適応的に補間画像を形成するようにしたため、常に適切な補間画像が形成できるようにしたため、画像の動きの程度や変化にあまり影響されず、安定して動き補償された補間画像信号を得ることができる。
【0043】
また、本発明によれば、加算画像が使用できない場合以外は加算画像が使用されるので、時間軸の位相関係が線形であり、ランダムノイズの抑圧効果も大きく、その結果、動きがスムーズで画質劣化のない画像レート変換画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の動き推定部の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の動き補償補間の様子を示す図である。
【図4】従来装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の動き補償補間の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 画像入力端子
2、3、4 フレーム遅延器
5 動き推定部
6、7、21、22、23、24 動き補償器
8 加算器
9、12 スイッチ
10、11 フレームバッファ
13 画像出力端子
25 相関比較器
26 MV判定器
27 MV出力端子
28 モード出力端子
29 仮MV設定器
31、32、33 減算器
41、42、43 相関検出器
51 動き推定器
Claims (2)
- 入来する動画像から時間的に異なる補間画像(フレーム又はフィールド)を生成し、入来動画像と前記補間画像とから新たな動画像を形成する動画像時間軸補間方法であって、
生成されるべき前記補間画像に対して時間的に跨って、新しいものから順に第1画像、第2画像、第3画像、第4画像の順で前記入来動画像から画像を得る画像取得ステップと、
前記第1画像、第2画像、第3画像、第4画像を用いて、画像の各部分において動き推定を行い動きベクトルを得ると共に、前記第1画像と前記第2画像との間の類似度を第1の相関として、前記第2画像と前記第3画像との間の類似度を第2の相関として、前記第3画像と前記第4画像との間の類似度を第3の相関として得る動き推定ステップと、
前記動きベクトルに基づき、前記第2画像を動き補償して第1の補間画像候補を得、前記第2画像と前記第3画像とをそれぞれ動き補償し加算して第2の補間画像候補を得、前記第3画像を動き補償して第3の補間画像候補を得る動き補償ステップと、
前記第2の相関が所定値よりも高い場合に前記第2の補間画像候補を、前記第2の相関が前記所定値よりも低い場合には前記第1の相関と前記第3の相関とを比較し、前記第1の相関の方が高い場合に前記第1の補間画像候補を、前記第3の相関の方が高い場合に前記第3の補間画像候補を選択し前記補間画像とする画像選択ステップと、
前記入来動画像と前記生成した補間画像とから新たな動画像を形成するステップと
を含むことを特徴とする動画像時間軸補間方法。 - 入来する動画像から時間的に異なる補間画像(フレーム又はフィールド)を生成し、入来動画像と前記補間画像とから新たな動画像を形成する動画像時間軸補間装置であって、
生成されるべき前記補間画像に対して時間的に跨って、新しいものから順に第1画像、第2画像、第3画像、第4画像の順で前記入来動画像から画像を得る画像取得手段と、
前記第1画像、第2画像、第3画像、第4画像を用いて、画像の各部分において動き推定を行い動きベクトルを得ると共に、前記第1画像と前記第2画像との間の類似度を第1の相関として、前記第2画像と前記第3画像との間の類似度を第2の相関として、前記第3画像と前記第4画像との間の類似度を第3の相関として得る動き推定手段と、
前記動きベクトルに基づき、前記第2画像を動き補償して第1の補間画像候補を得、前記第2画像と前記第3画像とをそれぞれ動き補償し加算して第2の補間画像候補を得、前記第3画像を動き補償して第3の補間画像候補を得る動き補償手段と、
前記第2の相関が所定値よりも高い場合に前記第2の補間画像候補を、前記第2の相関が前記所定値よりも低い場合には前記第1の相関と前記第3の相関とを比較し、前記第1の相関の方が高い場合に前記第1の補間画像候補を、前記第3の相関の方が高い場合に前記第3の補間画像候補を選択し前記補間画像とする画像選択手段と、
前記入来動画像と前記生成した補間画像とから新たな動画像を形成する動画像形成手段と
を有することを特徴とする動画像時間軸補間装置。
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