JP4244581B2 - 商品宣伝用ディスプレイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビール、ジュース、お茶等の缶入り飲料を宣伝するために店頭等に設置したり或いは天井から吊り下げたりして展示する、曲面状(半円形状)や筒状に形成した商品宣伝用ディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビール等の缶入り飲料や瓶入り飲料の新製品を店頭等に飾ると共に、合成紙等に上記商品の写真を印刷しその裏面から商品の形に合わせて型押しした商品のみが立体的なポスターや、立体的に形成した宣伝用ディスプレイが提案や実際に使用されている。しかし、立体的なポスターは型押しに技術的にも難しく、また費用がポスターとしては高くなる。また立体的に形成した宣伝用ディスプレイの一例を挙げるならば、図示はしないが、登録実用新案第3019572号公報に記載されているように、実物のビール等の缶商品と同一のデザインを表面に印刷した表面板と、その一方の側辺に折り曲げ可能に前記表面板の幅寸法より短い裏面板を設け、この裏面板には切り込みによる半円形の支持板を上下二箇所に設けたもので、この裏面板の端縁を表面板の一方の端縁に貼着することにより、僅かに表面板が半円形に湾曲する。さらに、この表面板の湾曲を維持するために前記裏面板の半円形の支持板を内側に折り込むことで、半円形の支持板先端が表面板の裏面内側の湾曲面に沿って突っ張るように維持するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の宣伝用ディスプレイは、表面板が湾曲し半缶体ではあるが立体的に表示されるので宣伝効果は大きいものである。しかしながら、支持板は折り曲げられた折部の基の一か所で係止されているので、支持板の先端を常時平行に保つことが難しく、従って、移動や展示期間によっては表面板の湾曲を維持することが難しい。
【0004】
そこで本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、接着等をせずとも、折り畳み自在な賦型板により表面板の湾曲(曲面状)を保持すると共に、簡単に組み立てられる構造とし、かつ搬送時には薄い平面形状にして無駄を省いた搬送を可能とした商品宣伝用ディスプレイを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
先ず本発明の、請求項1記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
賦型板を押し上げるように底面と平行に起立させながら表面板を隆起させることで商品宣伝用ディスプレイは容易に組み立てることが可能となる。また、表面板と、この表面板を裏面側から賦型する賦型板との間には隙間がないので表面板は安定的に曲面状に賦型される。
【0006】
また、表面板裏面の上下又は左右の二箇所に賦型板が設けられているので、より安定的に表面板の曲面状態を維持できると共に、二個の賦型板が支持板で連結されているので、組み立ては容易である。
請求項2記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
表面板を賦型板に反って賦型した後、背面板同士で結合するので組み立て(賦型)を容易に行うことができる。
【0007】
請求項3記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
背面板の横延長上は表示体になつているのでキャンペーンの告知や広告、宣伝の詳細な内容を表示でき、しかも吊り下げ展示することも可能となる。
【0008】
請求項4記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
表面板が断面曲面状(半円形状)に隆起するので、ビールの缶入り飲料等の商品を宣伝することに適した形状となる。
【0009】
請求項5記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
断面矩形状に隆起するので、箱体に入った商品の宣伝に適した形状となる。
【0010】
請求項6記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
支持板(21)はしっかりと固定され、かつ賦型板も安定するので、起立した曲面状の表面板を有する立体的な商品宣伝用ディスプレイが得られる。なお、この場合、背面板の寸法を小さくすることが可能であり、従って、材料等の節約ができる。
【0012】
請求項7記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイによれば、
表面板の表面に商標を含む実在の商品と同様の画像、文字、記号等を表示することで、より実在する商品に類似するものとなり、商品の宣伝に貢献することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の立体的な商品宣伝用ディスプレイは、隆起可能な表面板(12)と、一部が該表面板に取り付けられ組み立て時に表面板を賦型する折り畳み自在な賦型板(20)と、賦型時に隆起した表面板と賦型板とを支持する背面板(14,14)とからなることを特徴とするものである。すなわち、この商品宣伝用ディスプレイは、賦型板(20)を起立させながら表面板(12)を曲面状(半円形状)に隆起させることで商品宣伝用ディスプレイは組み立てられ、しかも容易に組み立てることが可能となる。また、表面板(12)と、この表面板を裏面側から賦型する(突っ張るように押し出す)賦型板(20)との間には、隙間がないので表面板(12)は安定的に曲面状に賦型されるものである。
【0014】
【実施例】
本発明を実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例における立体的な商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのA−A断面図である。
図1は本発明の基本的な商品宣伝用ディスプレイを示すものである。本発明の商品宣伝用ディスプレイは、白ボール等の厚紙からなる表面板(12)とその両側辺から折れ線を介して背面板(14,14)と、この両背面板の中央部近傍に係止孔(g,g)を設け、さらに両背面板の先端辺に対面して切り込みによる舌片(k,k,k,k)を設けたものである。さらに、一部が該表面板(12)の裏面に取り付けられる貼着片(20a)を折れ線を介して設け、組み立て時に表面板(12)を賦型する折り畳み自在な半円形状の一枚の賦型板(20)とこの賦型板の端縁に係止突起(f,f)を設けたものである。この賦型板(20)の形状は限定されるものではなく、例えば、二枚の賦型板を連結し強度を向上させたもの等各種形状を検討することができる。また、賦型板は剛性を有する丈夫な厚紙でもよいが、組み立て完了時に外から見えないので丈夫な段ボール等を使用することができる。
【0015】
この組み立ては、先ず、表面板(12)より組み立てた時の幅が短い背面板(14,14)に設けた両舌片(k,k)同士を交差させるように、切り込みに挿入係止することで表面板は外側方向に湾曲して半円筒状(半円形状)の起立したディスプレイとなる。さらに、図1(B)に示すように、半円形状の賦型板(20)を上方に押し上げ、係止突起(f,f)を両背面板の係止孔(g,g)に嵌め込むことで半円形の賦型板先端が表面板を裏面から外側に、また反対側の賦型板の直線部で背面板を外側に向かって突っ張るようになる。よつて、背面板は平らに、表面板は曲面状に賦型され、しかも賦型板はしっかりと背面板に係止されるので、表面板が曲面状に保持された立体的な商品宣伝用ディスプレイが得られる。
【0016】
この立体的な商品宣伝用ディスプレイは、比較的大型に作成することができ、しかも折り畳みや組み立てが簡単なので、この表面板には実物大の缶入り商品の画像や、文字、記号等の宣伝広告を印刷することができる。また、表面板が曲面状になっているので正面ばかりではなく、左右の位置からも視認することができるので意匠的にも優れている。
【0017】
図に基づき具体的な実施例を詳細に説明する。
【0018】
<実施例1>
図2は、本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのB−B断面図である。図2に基づき実施例1を説明する。
前述の実施例に述べたように、表面板(12)とその両側辺から背面板(14,14)と実施例と同様にこの両背面板には係止孔(g,g)を設けたもので、また両背面板の先端辺に舌片(k,k,k,k)を設けたものである。さらに、一部が該表面板(12)の裏面に取り付けられる貼着片(20a,20b)を折れ線を介して設け、組み立て時に表面板(12)を賦型する折り畳み自在な半円形状の賦型板を設けることは同様であるが、表面板(12)裏面の上下(左右でもよい)に二枚の賦型板(20,20)が貼着されており、この賦型板には実施例と同様に、折れ線(e,e)上には係止突起(f,f)設けた二枚の賦型板が支持板(21)に連設さている。また、実施例と同様に、ディスプレイを組み立てた後、賦型板を押し上げることにより二枚の賦型板(20,20)と支持板(21)は箱型となる。この二枚の賦型板により安定的に表面板の曲面状態を維持できると共に、実施例と同様に、係止突起と係止孔とにより支持板(21)と背面板(14,14)とが密着して少しの衝撃があっても安定して形状を維持することができる。また、二枚の賦型板が支持板(21)で連結されているので、組み立ては容易に行うことができる。
【0019】
<実施例2>
図3は、本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのC−C断面図であり、(C)は商品宣伝用ディスプレイの斜視図である。図3に基づき実施例2を説明する。
図3(A)に示すように、二枚の表面板(12,12)を向かい合わせて、その一方の側端片同士を貼り合わせ、他の側端片は背面板(14)の表裏に貼り合わせる。その際、背面板の先端と側端片同士を貼り合わせた表面板との間には隙間を設けることが必要である。また、前記背面板(14)は1枚の板であり、その横方向の延長上は図柄などの表示体(15)になっているので、キャンペーンの告知や広告、宣伝の詳細な内容を表示できる。次に、図3(B)の断面図に示すように、二枚の表面板の裏面側には前記実施例1と同様の支持板(21,21)に連設された二枚の賦型板(20,20)を有する賦型を、前記二枚の表面板の裏面各々に賦型を貼着したもので、それぞれの賦型板を実施例1と同様に、上方に押し上げることで背面板先端と一方の表面板側端片と当接し、二枚の表面板が背面板(14)を芯材として円形筒体形状の表面板が得られるので、この二枚の表面板には連続した実物大の画像等のデザインを施すことが可能となる。また、このディスプレイは表示体を有することで大型になるので、店頭に設置することも可能であるが、小孔(p,p)を背面板の二箇所に設けて天井などから吊り下げ展示をすることが好ましく、宣伝効果を上げることになる。
【0020】
<実施例3>
図4は、本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのD−D断面図である。図4に基づき実施例3を説明する。
図4に示すように、表面板(12)の両側辺に側面板(13,13)と切り込みによる舌辺(k,k,k,k)を有する背面板(14,14)とを連設したものである。これに用いる賦型板(20)は、図4(B)に示すように支持板(21)両端の折れ線(e,e)を介して方形の二枚の板の賦型板(20,20)を支持板により連設したものであり、表面板裏面の四箇所に貼着板(20a,20b)で貼着されている。よって、二枚の賦型板を押し上げ箱型に起立させた後、表面板と側面板でこの箱型に起立させた賦型板を包み込むようにして背面板の舌片同士を係止することにより、このディスプレイの表面板(12)が、図示はしないが、断面矩形状に隆起するので商品の宣伝面積が背面板を含めると周囲四面が可能となり、従って箱体に入った商品の宣伝に適した形状となる。その他は実施例1と同様とする。
【0021】
<実施例4>
図5は、本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示す説明図である。図5に基づき実施例4を説明する。
図5に示すように、表面板(12)の両側辺に背面板(14,14)と、この両背面板(14,14)の端辺中央部には突出片(14n,14n)を設けたものである。また、実施例1と同様に、折れ線(e,e)を介して支持板(21)には上下2枚の半円形の賦型板(20,20)を設け、またこの支持板(21)の中央部には垂直方向に二本の切り欠き(21t,21t)を設けると共に、賦型板に設けた貼着片(20a,20b)を前記表面板の裏面に貼着したものである。この組み立ては、賦型板を押し上げた後、支持板に設けた二本の切り欠き(21t,21t)に背面板の突出片(14n,14n)を挿入係止することで、支持板(21)はしっかりと固定され、かつ賦型板も安定するので、起立した曲面状の表面板を有する立体的な商品宣伝用ディスプレイが得られる。なお、この場合、背面板の寸法を小さくすることが可能であり、従って、材料等の節約ができる。その他は実施例2の賦型板と同様とする。
【0022】
<実施例5>
図6は、本発明の実施例における商品宣伝用ディスプレイの表面板に施した宣伝、広告用の一例を示す説明図である。図6に基づき実施例5を説明する。
図6に示すように、曲面状の表面板(12)には商標を含む実在の商品と同様の画像、文字、記号等を表示することで、より実在する商品に類似するものとなり、商品の宣伝に貢献することができる。なお、今までに述べた本発明の商品宣伝用ディスプレイの全ての表面板には、前記同様の実在の商品と同様の画像、文字、記号等を表示することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明の立体的な商品宣伝用ディスプレイは、隆起可能な表面板と、一部が該表面板に取り付けられ組み立て時に表面板を賦型する折り畳み自在な賦型板と、賦型時に隆起した表面板と賦型板とを支持する背面板とから構成されるものである。すなわち、この商品宣伝用ディスプレイは、賦型板を押し上げ底面と平行にすることで、表面板を曲面状(半円形状)に或いは断面矩形状に隆起させることで立体的な商品宣伝用ディスプレイが得られるとともに、容易に組み立てることが可能となる。また、表面板と、この表面板を裏面側から賦型する(突っ張るように押し出す)賦型板との間には、隙間がないので表面板は安定的に曲面状に賦型されるものである。
さらに、曲面状の表面板、或いは断面矩形状の表面板及びその周囲の側面板には商標を含む実在の商品と同様の画像、文字、記号等を表示することで、より実在する商品に類似するものとなり、商品の宣伝に貢献することができる等の種々の優れた効果を奏する商品宣伝用ディスプレイである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における立体的な商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのA−A断面図で
【図2】本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのB−B断面図である。
【図3】本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのC−C断面図であり、(C)は商品宣伝用ディスプレイの斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示すもので、(A)は組み立て中のディスプレイの説明図であり、(B)はそのD−D断面図である。
【図5】本発明の他の実施例における商品宣伝用ディスプレイを示す説明図である。
【図6】本発明の実施例における商品宣伝用ディスプレイの表面板に施した宣伝、広告用の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10……商品宣伝用ディスプレイ
12……表面板
13……側面板
14……背面板
14n…突出片
15……表示体
20……賦型板
21a……貼着片
21b……貼着片
21……支持板
21t……切り欠き
e……折れ線
f……係止突起
g……係止孔
k……切り込みによる舌片
p……小孔
Claims (7)
- 隆起可能な表面板(12)と、一部が該表面板の裏面に取り付けられた貼着片(20a,20b)を折れ線を介して設けられ、組み立て時に賦型板を押し上げるように起立させながら表面板を隆起させて表面板との間には隙間が生じないようにすることで表面板を賦型する折り畳み自在な賦型板(20)と、賦型時に隆起した賦型板を係止により支持する背面板(14,14)とからなるとともに、
前記賦型板(20)が表面板(12)の上下又は左右に複数個取り付けられており、該複数個の賦型板(20)は表面板非取り付け部において、支持板(21)を介して連結されていることを特徴とする立体的な商品宣伝用ディスプレイ。 - 隆起可能な表面板(12)の両側辺に背面板(14,14)と、この両背面板(14,14)の端辺中央部には突出片(14n,14n)を設け、賦型時に隆起した表面板を支持板の切り欠き(21t,21t)に背面板の突出片(14n,14n)を挿入係止することで賦型時に隆起した表面板を支持するものであることを特徴とする請求項1記載の商品宣伝用ディスプレイ。
- 前記背面板(14)は1枚の板であり、その延長上すなわち賦型時に賦型板、表面板を支持しない非支持部は、図柄などの表示体(15)になっていることを請求項1または2に記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイ。
- 前記表面板(12)が曲面状(半円形状)に隆起することを特徴とする請求項1から3何れかに記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイ。
- 前記表面板(12)が、断面矩形状に隆起することを特徴とする請求項1から3何れかに記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイ。
- 前記背面板(14,14)は、表面板の両端にそれぞれ設けられており、組み立て時にはそれぞれの背面板同士の舌片(k,k)を係止させることを特徴とする請求項1から5何れかに記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイ。
- 前記表面板(12)の表面に、商品の画像、文字、記号等が印刷されていることを特徴とする請求項1から6何れかに記載の立体的な商品宣伝用ディスプレイ。
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