JP4244292B2 - 紙製パレット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、印刷機、ファクシミリ等の各種製品やその部品等を保管・搬送する際に使用される紙製パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】
組立作業現場では、組立ライン等のワークエリアに対して組立用の部品・仕掛り品等を供給し、組立を完了した半製品・完成品等を次工程に移動させる必要がある。その際、通路の狭い工場・倉庫等においても比較的小回りのきく荷役車両として、人力によって車体の押し引き操作とフォークアームの昇降操作とを行う荷物運搬車を用いた場合には、積載重量を少しでも多く確保するため、段ボール、硬質紙等で作られた軽量の紙製パレットが用いられることがある。
【0003】
しかし、一般に、紙製パレットは合成樹脂製パレット、木製パレット等に比べて強度の点で劣る。特に、図7〜図9に示すように、底板1と天板2と支柱3とで構成される両面型パレットにおいて、底板1と天板2との空間に荷物運搬車Tのフォークアーム4及びその先端下部に取り付けられた車輪4aが差し込まれ、底板1に車輪4aを下方に突出させ接地させるための開口部1b,1bを有するタイプの紙製パレット10では、底板1の強度が極端に低下するおそれがある。なぜなら、このタイプの紙製パレット10の底板1では、フォークアーム4及び車輪4aが差込口5から差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部1aと、差し込まれた車輪4aと底板1との接触を防ぎ車輪4aを接地させるための開口部1bとが必須の構成となる。したがって、乗り上げ通過部1a上を車輪4aが繰り返し往復すること、及び外形が矩形状の底板1から開口部1bが切除されることによって、底板1の強度が低下する。
【0004】
そこで、従来では図8に示すように、同一形状の上板1cと下板1dとを糊等の接着剤で貼り合わせた二重構造(複層構造)の底板1を用いて、その強度を確保していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように底板1を同一形状の複数枚の板の貼り合わせで構成すると、次のような問題がある。
(1)底板1が複数枚の板で構成されるため資材費が高くなる。二枚の貼り合わせで強度が不足する場合には貼り合わせる枚数をさらに増やす必要がある。
(2)上板1cと下板1dとの対向面全面を貼り合わせるために、多量の糊(接着剤)が必要となり資材費が高くなる。また、糊が乾くまで待つ時間が長くなり、組立に要する作業時間も長くなる。
(3)支柱3は、上板1cと下板1dとを貼り合わせた底板1の上面に対して、別途糊付け・結合針止め等により固定されるだけであり、底板1と支柱3との連結強度は必ずしも十分とは言えない。
【0006】
そこで本発明の課題は、強度を維持しつつ、段ボール、糊等の資材使用量を少なくし、又は組立に要する作業時間を短縮することによって製造コストの低減を図ることができる紙製パレットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するために本発明に係る紙製パレットは、
荷物運搬車のフォークアームの先端下部に取り付けられた車輪を下方に突出させ接地させるための矩形状の開口部を有する底板と、荷物を載置・保持するためにその底板と平行状に設けられた天板と、これら底板と天板とを前記フォークアーム及び車輪が移動可能な空間を形成しつつ接続する複数の支持部材とを有する紙製パレットであって、
前記底板には、外形に前記開口部の辺と平行な直線部を有する本体部の少なくとも1つの直線部から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部を前記本体部に折り重ねることにより厚さを部分的に大とし、前記フォークアーム及び車輪が差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部が形成されており、
前記フラップ部は、そのフラップ部を前記本体部側に折り重ねるために前記直線部に形成された第一罫線と、その第一罫線から前記開口部の一辺に至る距離と同一の張り出し幅にて当該第一罫線と平行状に形成された1又は複数の第二罫線とを有し、
前記乗り上げ通過部は、これらの第一罫線及び第二罫線によって前記フラップ部が複数の層状をなすようにつづら折り状に折り曲げられ、前記第一罫線と前記開口部の周縁とに跨って前記本体部に積層形成されることを特徴とする。
【0008】
この紙製パレットによれば、底板のフラップ部を本体部側に折り重ねることによって、厚さを部分的に大とした乗り上げ通過部が形成される。したがって、底板を一枚の段ボール、硬質紙等にて構成できるので、紙製パレット(特に乗り上げ通過部)の強度を低下させることなく、資材費を削減し製造コストの低減を図ることができる。
【0009】
その際、フラップ部には、そのフラップ部を本体部側に折り重ねるための第一罫線と平行状に第二罫線を形成し、これら罫線によってフラップ部を複数の層状に折り曲げ本体部に積層して、乗り上げ通過部を形成するときは、乗り上げ通過部の高さ(積層数)を変更(増設)すれば底板の強度を容易に向上させることができる。
そして、第一罫線及び第二罫線を、ミシン目又は板厚方向の中途部まで切り込まれた半切断線で形成し、フラップ部を、これらの罫線に沿って折り曲げ又は切り取り可能とすれば、乗り上げ通過部を形成するためのフラップ部の折り曲げ作業が一層容易となり、曲げに対する反発力による跳ね返り(戻り)量も小さくなる。底板の強度を調整する場合、又は荷物運搬車のフォークアームや車輪の大きさに合わせる場合には、所定のミシン目や半切断線に沿ってフラップ部を切り取れば乗り上げ通過部の積層数を容易に調節することができる。
【0010】
また、上記課題を解決するために本発明に係る紙製パレットは、
荷物運搬車のフォークアームの先端下部に取り付けられた車輪を下方に突出させ接地させるための矩形状の開口部を有する底板と、荷物を載置・保持するためにその底板と平行状に設けられた天板と、これら底板と天板とを前記フォークアーム及び車輪が移動可能な空間を形成しつつ接続する複数の支持部材とを有する紙製パレットであって、
前記底板には、外形に前記開口部の辺と平行な直線部を有する本体部少なくとも1つの直線部から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部を前記本体部に折り重ねることにより厚さを部分的に大とし、前記フォークアーム及び車輪が差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部が形成されており、
前記フラップ部は、そのフラップ部を前記本体部側に折り重ねるために前記直線部に形成された第一罫線と、その第一罫線から前記開口部の一辺に至る距離と同一の張り出し幅にて当該第一罫線と平行状に形成された1又は複数の第二罫線とを有し、
前記乗り上げ通過部は、これらの第一罫線及び第二罫線によって前記フラップ部が複数の層状をなすようにつづら折り状に折り曲げられ、前記第一罫線と前記開口部の周縁とに跨って前記本体部に積層形成されるとともに、
前記支持部材は、前記天板の下面と前記底板の本体部の上面とに固定され、かつ前記底板の乗り上げ通過部を部分的に挿入・保持する凹陥部を備えることを特徴とする。
【0011】
この紙製パレットによれば、底板に形成された乗り上げ通過部を部分的に挿入・保持する凹陥部を支持部材に備えることによって、支持部材は底板と一体化され、紙製パレットの強度(特に支持部材と底板との連結強度)を高め耐久性を向上させることができる。しかも、底板の乗り上げ通過部を支持部材の凹陥部に挿入することにより確実に保持できるので、組立簡単で作業時間を短縮し、製造コストの低減を図ることができる。
【0012】
さらに、上記課題を解決するために本発明に係る紙製パレットは、
荷物運搬車のフォークアームの先端下部に取り付けられた車輪を下方に突出させ接地させるための矩形状の開口部を有する底板と、荷物を載置・保持するためにその底板と平行状に設けられた天板と、これら底板と天板とを前記フォークアーム及び車輪が移動可能な空間を形成しつつ接続する複数の支持部材とを有する紙製パレットであって、
前記底板には、外形に前記開口部の辺と平行な直線部を有する本体部の少なくとも1つの直線部から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部を前記本体部に接着することなく折り重ねることにより厚さを部分的に大とし、前記フォークアーム及び車輪が差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部が、前記フラップ部における前記フォークアームの差し込み方向の辺において、前記本体部に対して幅狭の階段状の段差を有するように形成されており、
前記フラップ部は、そのフラップ部を前記本体部側に折り重ねるために前記直線部に形成された第一罫線と、その第一罫線から前記開口部の一辺に至る距離と同一の張り出し幅にて当該第一罫線と平行状に形成された1又は複数の第二罫線とを有し、
前記乗り上げ通過部は、これらの第一罫線及び第二罫線によって前記フラップ部が複数の層状をなすようにつづら折り状に折り曲げられ、前記第一罫線と前記開口部の周縁とに跨って前記本体部に積層形成されるとともに、
前記支持部材は、前記天板の下面と前記底板の本体部の上面とに固定され、かつ前記乗り上げ通過部の段差に沿う形状に形成されてその乗り上げ通過部を部分的に挿入・保持する凹陥部を備えることを特徴とする。
【0013】
この紙製パレットによれば、本体部と段差を有して底板に形成された乗り上げ通過部を部分的に挿入・保持する凹陥部を支持部材に段差状に形成することによって、支持部材は底板と一体化され、紙製パレットの強度(特に支持部材と底板との連結強度)を高め耐久性を向上させることができる。しかも、フラップ部は、本体部に接着することなく折り重ねられるため、一枚の底板を接着剤(例えば糊)を用いずに構成して資材費を削減し、かつ接着剤乾燥時間を省いて組立作業時間を短縮し、総合的に製造コストの低減を図ることができる。その際に、乗り上げ通過部に、フォークアームの差し込み方向とほぼ直交する方向に突出する突出部を形成し、その突出部を支持部材の凹陥部に挿入・保持させれば、支持部材と底板との連結強度を一層高めることができる。
【0014】
ところで、本発明の紙製パレットに載置された荷物を搬送する「荷物運搬車」として、現場作業では一般に、「ハンドリフトトラック」・「ハンドフォークリフト」・「ハンドフォークリフトトラック」・「パレットトラック」・「パレットリフトトラック」・「ローリフトトラック」等々種々の呼称が用いられている。そこで、以下の記載においては、「人力によって車体の押し引き操作とフォークアームの昇降操作とを行う荷物運搬車」をJIS B8930(1999)の規定に従って「パレットトラック」と呼ぶことにする。
なお、本明細書において、「段ボール」とは、紙又は紙類似製品で加工されたボール紙等、あるいは耐水性等を向上させたプラスチックシート材、ラミネート材等を波型又は剛性を保持するその他の形状に加工したものをいう。また、「硬質紙」とは、一般に「厚紙」と呼称される板紙を指し、耐水性等を向上させたコート紙等も含まれる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。本発明に係る紙製パレットの一実施例の全体斜視図を図1に、その分解斜視図を図2に、それぞれ示す。この紙製パレット20は、一枚の平板状シートからなる底板21と、少なくとも一枚の平板状シートからなる天板22と、複数の支柱23(支持部材)とから構成されている。
【0016】
図2に示すように、底板21は段ボール、硬質紙等を打ち抜いて形成され、外形に直線部を有する(例えば矩形状等の多角形状の)本体部21aと、少なくとも1つの直線部(例えば矩形の対向二辺)から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部21bとを有している。底板21の本体部21aには、パレットトラックT(荷物運搬車)のフォークアーム24の先端下部に取り付けられた車輪24a(図4参照)を下方に突出させ接地させるために、1又は複数個(例えば2個)の所定形状(例えば矩形状)の開口部21a1が形成されている。この開口部21a1の個数はパレットトラックTのフォークアーム24や車輪24aの数に応じて適宜選択でき、円形、楕円形等に形成してもよい。
【0017】
この実施例では、本体部21aの対向二辺から各辺につき2個(計4個)のフラップ部21bが張り出し形成されている。そして、各フラップ部21bには、本体部21aとの境界(すなわち、開口部21a1の辺と平行な直線部)に形成されフラップ部21bを本体部21a側に折り重ねるための第一罫線21cと、その第一罫線21cと平行状に形成されフラップ部21bを二つ折れ状に折り重ねるための第二罫線21dとが形成されている。また、第二罫線21dは、フラップ部21bの本体部21aからの全張り出し幅Lの中央に形成されている。
【0018】
両罫線21c,21dに沿ってフラップ部21bを折り畳むことによって、フラップ部21bがつづら折り状に二層に折り曲げられて本体部21aに積層される。これによって、本体部21aの対向二辺には、底板21の板厚Yの3倍の厚さを有し、パレットトラックTのフォークアーム24及び車輪24aが差込口25から差し込まれる際(図4参照)に乗り上げて通過する乗り上げ通過部21a2がそれぞれ形成されている(図3参照)。底板21に厚さを部分的に大とした乗り上げ通過部21a2を形成することにより、フォークアーム24及び車輪24aが繰り返し通過しても底板21の強度が維持され、底板21の破損が防止される。なお、乗り上げ通過部21a2の積層数は、(第二罫線21dの形成数+2)で表わされ、第二罫線21dの形成数を増やせば乗り上げ通過部21a2の積層数が増設されて底板21の強度が向上する。
【0019】
また、第一罫線21c及び第二罫線21dを、図5に示すように板厚方向の中途部まで切り込まれた半切断線で形成したり、あるいはミシン目で形成したりすれば、曲げに対する反発力による跳ね返り(戻り)量が小さくなるので、フラップ部21bの折り曲げ作業が容易となる。したがって、フラップ部21bの各折り曲げ片を糊付けしなくても、底板21の本体部21aに乗り上げ通過部21a2を形成できる。底板21(乗り上げ通過部21a2)の強度を調整したり、差込口25の高さをパレットトラックTのフォークアーム24や車輪24aの大きさに合わせたりする場合には、第二罫線21dのミシン目や半切断線に沿ってフラップ部21bを切り取れば、乗り上げ通過部21a2の積層数を調節することができる。
【0020】
図2に戻り、天板22は段ボール、硬質紙等からなり、部品、半製品、製品等の物品(荷物)を載置・保持するために底板21と外形がほぼ同形状で平行状に設けられている。支柱23は段ボール、硬質紙、紙管原紙等からなり、フォークアーム24及び車輪24aが移動可能な空間を形成しつつ、底板21と天板22とを接続している。
【0021】
この実施例では、支柱23は中空四角柱状に形成され、その下部23aが矩形状の底板21の本体部21a上面と、その四隅及び長辺の中間(計6箇所)において接着剤、結合針等により接合されている。一方、その上部23bが矩形状の天板22の下面と、その四隅及び長辺の中間(計6箇所)において接着剤、結合針等により接合されている。なお、支柱23の設置本数は底板21の本体部21aの表面積等に応じて適宜選定でき、各支柱23は、円柱等の中空柱状に形成してもよく、1本の棒状部材(中実柱状部材)で構成したり、複数の棒状部材を束ねて構成したり、あるいはハニカム構造体を用いて構成してもよい。
【0022】
図2に示すように、底板21の各フラップ部21bにおいて、第一罫線21cと第二罫線21dとで挟まれた第一領域A1には、これらの罫線21c,21dと平行な方向に所定幅で両側から突出する第一突出片21f,21fが形成されている。同様に、第二罫線21dよりも先端の第二領域(各フラップ部21bの全領域から第一領域A1を除いた領域)A2には、罫線21dと平行な方向に所定幅で両側から突出する第二突出片21g,21gが形成されている。これらの突出片21f,21f,21g,21gは、フラップ部21bが図3のように本体部21a側に折り重ねられたとき、乗り上げ通過部21a2においてフォークアーム24の差し込み方向とほぼ直交する方向(すなわち罫線21c,21dと平行な方向)に両側から突出する突出部21e,21eを形成する。そして、この突出部21e,21eは支柱23の下部23aに形成された凹陥部23cにそれぞれ挿入・保持される。つまり、底板21の乗り上げ通過部21a2は、支柱23の凹陥部23cに部分的に挿入・保持される。
【0023】
具体的には、図6に示すように、第一突出片21f,21fは、フラップ部21bの第一領域A1の張り出し幅L/2の中央を基準として幅X1で突出する。一方、第二突出片21g,21gは、フラップ部21bの第二領域A2の張り出し幅L/2の中央を基準として幅X2で突出する。そして、幅X1>幅X2に形成されているので、フラップ部21bが本体部21a側に折り重ねられると、乗り上げ通過部21a2の突出部21eが、フラップ部21bにおけるフォークアーム24の差し込み方向の辺において、本体部21aに対して上段ほど幅狭の階段状の段差を有するように形成される(図3参照)。なお、フラップ部21bは本体部21aと一体的に形成されているので、第一領域A1の板厚Y1及び第二領域A2の板厚Y2は、いずれも本体部21aの板厚Yに等しく、乗り上げ通過部21a2の高さはY+Y1+Y2=3Yとなる。また、各領域A1,A2の張り出し幅L/2は第一罫線21cから開口部21a1の一辺に至る距離と同一に設定されているので、乗り上げ通過部21a2は第一罫線21cと開口部21a1の周縁とに跨って本体部21aに積層形成される(図4参照)。
【0024】
他方、支柱23の凹陥部23cは、下端側(底板21側)に形成され第一突出片21fを挿入・保持する第一凹部23dと、第一凹部23dに連続してその上部側(天板22側)に形成され第二突出片21gを挿入・保持する第二凹部23eとから構成される。そして、凹部23d,23eの幅X3,X4はそれぞれ突出片21f,21gの幅X1,X2とほぼ等しく形成されているので、凹陥部23cは全体として乗り上げ通過部23a2の突出部21eの段差に沿う階段形状に形成されて、乗り上げ通過部23a2を部分的に挿入・保持する。したがって、支柱23の凹陥部23cと底板21の突出部21eとが階段状の段差で連結され、紙製パレット20の強度が高められる。しかも、上段ほど幅狭の階段状の段差により支柱23と底板21とがずれることなく一体化されるので、フラップ部21bは本体部21aに接着せずに(糊付けせずに)折り重ねるだけでよい。
【0025】
次に、紙製パレット20の組立方法及び使用方法について説明する。
板紙を図2のように打ち抜き成形した一枚の底板21のフラップ部21bを第一罫線21cに沿って本体部21a側に折り込み、さらに第二領域A2を第二罫線21dに沿って第一領域A1側に折り返すことにより、糊等の接着剤を用いることなく図3に示す乗り上げ通過部21a2を形成する。乗り上げ通過部21a2の突出部21e,21e(フラップ部21bの突出片21f,21g)を支柱23の凹陥部23c(凹部23d,23e)に挿入すると、底板21(乗り上げ通過部21a2)は、糊等の接着剤を用いることなく支柱23(凹陥部23c)に保持・連結される。このとき、互いに階段状の段差を形成する突出片21f,21gと凹部23d,23eとを嵌め合わせるだけですむので、精密な位置合わせを要せず組立作業が容易である。したがって、作業時間を短縮しつつ底板21と支柱23との所要の連結強度が確保される。その後、支柱23の下部23aを底板21の本体部21aの上面に糊付け・固定し、また、その上部を天板22の下面に糊付け・固定し、図1に示す紙製パレット20を組み立てる。
【0026】
図4に示すように、紙製パレット20の天板22上に部品・半製品・製品等の物品Pを載せる。パレットトラックTのフォークアーム24と車輪24aとを上下方向において相対接近させた状態(フォークアーム24の先端部を低くした状態)で、紙製パレット20の差込口25からフォークアーム24及び車輪24aを挿入すると、これらは乗り上げ通過部21a2を乗り上げて通過し、車輪24aが底板21の開口部21a1に至るとその開口部21a1から突出して接地する。フォークアーム24と車輪24aとを上下方向において相対離間させる(フォークアーム24の先端部を高くする)と、車輪24aが接地した状態でフォークアーム24が天板22を下から押し上げ、紙製パレット20とともに物品Pは持ち上げられる。
【0027】
なお、実施例ではフラップ部21bを2つの領域に区分し、本体部21a側に2段に折り重ねられた乗り上げ通過部21a2を形成したが、フラップ部21bの区分数(乗り上げ通過部21a2の折り重ね段数)は、底板21の強度、パレットトラックTのフォークアーム24や車輪24aの大きさ等に応じて適宜増減することができる。その際、フラップ部21bの区分数が異なる底板21に対して支柱23の共用化を図るため、支柱23の凹陥部23cを構成する凹部23d,23eの段数を予め多く形成しておくこともできる。また、フラップ部21bに形成する突出片21f,21gの形状についても変形可能であり、幅X1,X2を等しくしてもよい。フラップ部21bの全張り出し幅Lについて、第一領域A1と第二領域A2との張り出し幅を変えてもよい。
【0028】
以上に説明した通り、(1)底板21のフラップ部21bを本体部21a側に糊等の接着剤を用いることなく折り重ねて乗り上げ通過部21a2の段差を形成すること、及び(2)底板21の乗り上げ通過部21a2を糊等の接着剤を用いることなく支柱23の凹陥部23cに挿入して両者を保持・連結することによって、紙製パレット20の組立の際に使用する糊等の接着剤の使用量を減らし、資材費を最も効果的に削減することができる。
【0029】
しかし、紙製パレット20のさらなる強度向上が要請される場合等には、次のように組立方法を一部変更することもできる。
▲1▼フラップ部21bの第一領域A1・第二領域A2間及び第一領域A1・本体部21a間を糊付け固定することにより、乗り上げ通過部23a2の強度が向上する。
▲2▼フラップ部21bの第一領域A1、第二領域A2に相当する補強紙を底板21(本体部21a)とは別にそれぞれ用意しておき、上記▲1▼と同様に補強紙を糊付け固定することにより、乗り上げ通過部23a2の強度が向上する。
▲3▼乗り上げ通過部21a2の突出部21e,21eを支柱23の凹陥部23cに挿入して、両者を糊付け等で固定することにより、底板21の乗り上げ通過部21a2と支柱23の凹陥部23cとの連結強度が向上する。
ただし、▲1▼〜▲3▼の変更例のいずれを採用した場合でも、図8のように同一形状の上板1cと下板1dとを糊等の接着剤で貼り合わせて二重構造(複層構造)の底板1とする従来方法と比較すれば、段ボール等の紙及び/又は糊等の接着剤の使用量を減らして、資材費を削減できることに変わりはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙製パレットの一実施例の全体斜視図。
【図2】図1の分解斜視図。
【図3】図2において底板の組立状態を示す分解斜視図。
【図4】図1の紙製パレットの使用状態を示す説明図。
【図5】底板の展開状態を示す側面図。
【図6】底板の乗り上げ通過部に形成された突出部と支柱の下部に形成された凹陥部との組立状態を示す側面図。
【図7】従来の紙製パレットの全体斜視図。
【図8】図7の紙製パレットに用いられる底板の斜視図。
【図9】図7の紙製パレットの使用状態を示す説明図。
【符号の説明】
20 紙製パレット
21 底板
21a 本体部
21a1 開口部
21a2 乗り上げ通過部
21b フラップ部
21c 第一罫線
21d 第二罫線
21e 突出部
22 天板
23 支柱(支持部材)
23c 凹陥部

Claims (5)

  1. 荷物運搬車のフォークアームの先端下部に取り付けられた車輪を下方に突出させ接地させるための矩形状の開口部を有する底板と、荷物を載置・保持するためにその底板と平行状に設けられた天板と、これら底板と天板とを前記フォークアーム及び車輪が移動可能な空間を形成しつつ接続する複数の支持部材とを有する紙製パレットであって、
    前記底板には、外形に前記開口部の辺と平行な直線部を有する本体部の少なくとも1つの直線部から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部を前記本体部に折り重ねることにより厚さを部分的に大とし、前記フォークアーム及び車輪が差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部が形成されており、
    前記フラップ部は、そのフラップ部を前記本体部側に折り重ねるために前記直線部に形成された第一罫線と、その第一罫線から前記開口部の一辺に至る距離と同一の張り出し幅にて当該第一罫線と平行状に形成された1又は複数の第二罫線とを有し、
    前記乗り上げ通過部は、これらの第一罫線及び第二罫線によって前記フラップ部が複数の層状をなすようにつづら折り状に折り曲げられ、前記第一罫線と前記開口部の周縁とに跨って前記本体部に積層形成されることを特徴とする紙製パレット。
  2. 前記第一罫線及び第二罫線は、ミシン目又は板厚方向の中途部まで切り込まれた半切断線で形成され、
    前記フラップ部は、これらの罫線に沿って折り曲げ又は切り取り可能とされている請求項に記載の紙製パレット。
  3. 荷物運搬車のフォークアームの先端下部に取り付けられた車輪を下方に突出させ接地させるための矩形状の開口部を有する底板と、荷物を載置・保持するためにその底板と平行状に設けられた天板と、これら底板と天板とを前記フォークアーム及び車輪が移動可能な空間を形成しつつ接続する複数の支持部材とを有する紙製パレットであって、
    前記底板には、外形に前記開口部の辺と平行な直線部を有する本体部少なくとも1つの直線部から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部を前記本体部に折り重ねることにより厚さを部分的に大とし、前記フォークアーム及び車輪が差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部が形成されており、
    前記フラップ部は、そのフラップ部を前記本体部側に折り重ねるために前記直線部に形成された第一罫線と、その第一罫線から前記開口部の一辺に至る距離と同一の張り出し幅にて当該第一罫線と平行状に形成された1又は複数の第二罫線とを有し、
    前記乗り上げ通過部は、これらの第一罫線及び第二罫線によって前記フラップ部が複数の層状をなすようにつづら折り状に折り曲げられ、前記第一罫線と前記開口部の周縁とに跨って前記本体部に積層形成されるとともに、
    前記支持部材は、前記天板の下面と前記底板の本体部の上面とに固定され、かつ前記底板の乗り上げ通過部を部分的に挿入・保持する凹陥部を備えることを特徴とする紙製パレット。
  4. 荷物運搬車のフォークアームの先端下部に取り付けられた車輪を下方に突出させ接地させるための矩形状の開口部を有する底板と、荷物を載置・保持するためにその底板と平行状に設けられた天板と、これら底板と天板とを前記フォークアーム及び車輪が移動可能な空間を形成しつつ接続する複数の支持部材とを有する紙製パレットであって、
    前記底板には、外形に前記開口部の辺と平行な直線部を有する本体部の少なくとも1つの直線部から外側に向って一体的に張り出し形成されたフラップ部を前記本体部に接着することなく折り重ねることにより厚さを部分的に大とし、前記フォークアーム及び車輪が差し込まれる際に乗り上げて通過する乗り上げ通過部が、前記フラップ部における前記フォークアームの差し込み方向の辺において、前記本体部に対して幅狭の階段状の段差を有するように形成されており、
    前記フラップ部は、そのフラップ部を前記本体部側に折り重ねるために前記直線部に形成された第一罫線と、その第一罫線から前記開口部の一辺に至る距離と同一の張り出し幅にて当該第一罫線と平行状に形成された1又は複数の第二罫線とを有し、
    前記乗り上げ通過部は、これらの第一罫線及び第二罫線によって前記フラップ部が複数の層状をなすようにつづら折り状に折り曲げられ、前記第一罫線と前記開口部の周縁とに跨って前記本体部に積層形成されるとともに、
    前記支持部材は、前記天板の下面と前記底板の本体部の上面とに固定され、かつ前記乗り上げ通過部の段差に沿う形状に形成されてその乗り上げ通過部を部分的に挿入・保持する凹陥部を備えることを特徴とする紙製パレット。
  5. 前記乗り上げ通過部には、前記フォークアームの差し込み方向とほぼ直交する方向に突出する突出部が形成され、
    その突出部が前記支持部材の凹陥部に挿入・保持されている請求項3又は4に記載の紙製パレット。
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