JP4244212B2 - C、pキラルホスフィン二座配位子 - Google Patents

C、pキラルホスフィン二座配位子 Download PDF

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Description

本発明は、新規なホスフィン配位子、このような配位子の金属錯体、並びにこのような金属錯体の不斉反応での触媒としての使用に関する。
炭素およびリン原子上にキラル中心を有するホスフィン配位子は、当業界で周知である。ホスフィン配位子の特定のクラスは、2個の炭素原子の橋により結合したもの、すなわち1,2−ジホスフィン配位子である。橋の炭素原子上に1個または2個のキラル中心を有する1,2−ジホスフィンの例は、J. Am. Chm. Soc. 1978, 100, 5491に記載されているPROPHOS(A)、およびCHIRAPHOS(B)(J. Am. Chem. Soc. 1977, 99, 6262参照)である。1,2−ジホスフィン配位子の別の種類は、たとえばTetrahedron Asymmetry, 1991, 2,(7), 569に記載されているBPE配位子(C)のように、キラル中心がホスホラン(phospholane)環のC原子上にあるものである。1,2−ジホスフィン配位子のさらに別の種類は、Angew. Chem. Int. Ed. 2002, 41(9), 1612に記載されている化合物Dのように、キラル中心がCおよびP原子上にあるものである。
Figure 0004244212
本発明の目的は、橋の炭素原子上にキラル中心1個とリン原子上にキラル中心1個とを有する、さらなるキラル1,2−ジホスフィン配位子、すなわち、遷移金属とかなり強固なビシクロ[3.3.0]オクタンキレートを形成する新規なC、Pキラル1,2−ジホスフィン二座配位子系を提供することである。
したがって、本発明は式I:
Figure 0004244212
(式中、R1およびR2は、互いに独立にアルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールであり、前記アルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アリール、−SO2−R7、−SO3 -、−CO−NR88'、カルボキシ、アルコキシカルボニル、トリアルキルシリル、ジアリールアルキルシリル、ジアルキルアリールシリルまたはトリアリールシリルで置換されていてもよく、
3は、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
4'およびR4は、互いに独立に水素、アルキルまたは場合により置換されたアリールを示すか、あるいは
4'およびR4は、これらが結合したC原子とともに、3〜8員炭素環を形成し、
点線は、存在しないか、存在して二重結合を形成し、
5およびR6は、互いに独立に水素、アルキルまたはアリールであり、
7は、アルキル、アリールまたはNR88'であり、
8およびR8'は、互いに独立に水素、アルキルまたはアリールであり、
ホスホランリン原子上の置換基R3とホスホラン環のC2原子上の置換基とは、式I中太線結合で示すように、互いにシスの関係にある)の新規なホスフィン配位子に関する。
残基R4、R4'、R5およびR6は、これらが結合したC原子上にその他のキラル中心を形成してもよく、残基R1およびR2は、これらが結合したリン原子上にその他のキラル中心を形成してもよい。
本明細書で用いる一般的な用語の次の定義は、当該用語が単独で現れるか組み合わせて現れるかに関係なく適用する。
本明細書で用いる用語「アルキル」は、1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびt−ブチルを意味する。
好ましくは、R1、R2およびR3のアルキル基は、分岐状アルキル基、たとえばイソプロピル、イソブチルおよびt−ブチルである。
用語「アルコキシ」は、前記定義の通りであるアルキル残基が1個の酸素原子を介して結合した基を意味する。
用語「シクロアルキル」は、3〜8員環、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル、特にシクロペンチルまたはシクロヘキシルを表す。
前記「アルキル」および「シクロアルキル」基は、アルキル(シクロアルキルの場合)、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノまたはアリールで置換されていてもよい。
用語「アリール」は、芳香族炭化水素残基、特にフェニル残基を意味し、これは非置換であっても、オルト、メタもしくはパラ位で置換されていても、または多置換されていてもよい。考えられる置換基は、たとえばフェニル、アルキルもしくはアルコキシ基、好ましくはメチルもしくはメトキシ基、またはアミノ、モノアルキルもしくはジアルキルアミノ、好ましくはジメチルアミノもしくはジエチルアミノ、またはヒドロキシ、またはハロゲン、たとえば塩素、またはトリアルキルシリル、たとえばトリメチルシリルである。さらに用語「アリール」は、ナフチルを意味してもよい。好適なアリール残基は、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、ジ−t−ブチルフェニルまたはアニシルである。
用語「ヘテロアリール」は、1個以上のへテロ原子、たとえばS、Oおよび/またはNを含有する5または6員芳香族環を意味する。このようなヘテロアリール基の例は、フリル、チエニル、ベンゾフラニルまたはベンゾチエニルである。
本発明の化合物は2個のキラル中心、ホスホラン環のP原子上の1個とホスホラン環のC2原子上の1個とを有する。これらのキラル中心にある置換基は、常に互いにシスの関係にある。
本発明の化合物および関連する化合物のcisおよびtrans立体配置の表示については、以下に描いた表示法に準拠している。
Figure 0004244212
式Ia:
Figure 0004244212
(式中、R5およびR6は、互いに独立に水素、アルキルまたはアリールであり、点線は存在して二重結合を形成する)の化合物は、式Iの化合物の例である。
好適な式Iの化合物は、式中、R1およびR2は等しく、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールを示し、前記アルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アリール、−SO2−R7、−SO3 -、−CO−NR88'、カルボキシ、アルコキシカルボニル、トリアルキルシリル、ジアリールアルキルシリル、ジアルキルアリールシリルまたはトリアリールシリルで置換されていてもよく、R3はアルキルまたはアリールであり、R4'およびR4は水素であり、R5およびR6は互いに独立に水素、C1〜C3アルキルまたはフェニルであり、点線は存在せず、そしてR7、R8およびR8'は前記定義の通りである化合物である。
本発明の1つの実施態様は、式I(式中、R1およびR2は等しくアリールを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物であり、別の実施態様は、式I(式中、R1およびR2は等しくアルキルを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物であり、別の実施態様は、式I(式中、R1およびR2は等しくシクロアルキルを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで、水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物であり、そしてさらなる実施態様は、式I(式中、R1およびR2は等しくヘテロアリールを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物である。
特に好適な式Iの配位子は、式中、R1およびR2は等しくフェニルを示し、R3はフェニルであり、R4、R4'、R5およびR6は水素であるものである。
式Iの配位子は、反応スキーム1〜3にしたがって製造する。出発材料は、当業界で周知であり市販されている。
2−メチレンホスホラン−1−オキシドの合成は、J. Org. Chem. 1971, 36, 3226に、1−フェニルホスホラン−1−オキシドについて記載されている方法と同様に製造することができる、適切に置換されたホスホラン−1−オキシド()から出発するスキーム1にしたがって行う。
スキームの一般式でのホスホランリン原子の(R)および(S)立体配置の割り当ては、任意に選択した順位、R3>ホスホラン環のC2>ホスホラン環のC5を用い、カーン−インゴールド−プレローグ表示法に基づいている。
Figure 0004244212
(式中、残基は式Iに対する前記定義の通りである)
の光学活性中間体
Figure 0004244212
(式中、R3、R4、R4'、R5およびR6は、前記式Iに対する定義の通りである)は、新規であり、したがって本発明の一部である。
工程1
ホスホラン1−オキシド()を、金属化試薬、たとえばアリールもしくはアルキルリチウム試薬またはリチウムアミド試薬で金属化し、続いてアルデヒド(たとえばホルムアルデヒド)またはケトン(たとえばアセトン)と反応させて、cisおよびtrans−2−ホスホランメタノール1−オキシド(2aおよび2b)の混合物を生成する。金属化試薬は、たとえばフェニル−、ブチル−、s−およびt−ブチルリチウムなど、またはリチウム−ジ−イソプロピルアミド、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジドなどである。好適なバージョンでは、アリールまたはアルキル基R3を含有するアリールまたはアルキルリチウム試薬を用いる。
工程2
2−メチレン−オキソ−ホスホラン()は、cis−またはtrans−2−ホスホランメタノール1−オキシド(2aおよび2b)またはこれらの混合物の脱水により形成される。このような脱水は、当業者に周知の方法により行うことができる。たとえば脱水は、ヒドロキシ基と無機酸塩化物、たとえば塩化チオニルまたはオキシ塩化リンとの反応、続いて、たとえば有機塩基、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、トリエチルアミンまたはピリジンなどの存在下で、形成した塩化物中間体の脱離により行うことができる。別の方法では、脱水は強酸、たとえば硫酸、リン酸、ピロリン酸、硫酸水素カリウム、p−トルエンスルホン酸などを用いる触媒作用により行われる。さらに別の方法では、有機酸、たとえばメタンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸から誘導されるエステルを形成し、続いて、有機塩基、たとえば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、トリエチルアミンまたはピリジンなどを用いて脱離を行う。またさらに別の方法では、酢酸から誘導されるエステルを形成し、熱分解脱離に付す。
工程3
2−メチレンホスホラン−1−オキシド()を、当業界で周知の方法により対応するホスホラン()に還元する。このような還元は、たとえばシラン試薬(たとえばトリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン、フェニルシラン、ポリメチルヒドロシロキサンなど)、アルミニウム試薬(たとえば水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウム)、金属(アルミニウム、マグネシウム)で処理するか、またはたとえばホスゲンで活性化した後に水素で処理することにより行うことができる。
工程4および5
一方では、2−メチレンホスホラン()を光学活性なアルキル化剤で、たとえば(L)−または(D)−メンチル−2−ブロモ−アセテートで四級化反応し、該塩を分別結晶化することにより光学分割すると、ジアステレオマー的に純粋なメンチルアセテート誘導体()を生成し、次にこれを水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下でエナンチオマー的に純粋な2−メチレン−1−オキソ−ホスホラン()に開裂する。
工程4a
また他方では、2−メチレン−1−オキソ−ホスホラン()を、キラル支持材クロマトグラフィーにより、エナンチオマー的に純粋な2−メチレン−1−オキソ−ホスホラン()に分離することができる。
工程6
エナンチオマー的に純粋な2−メチレンホスホラン−1−オキシド()を、スキーム2にしたがって、対応するcis−およびtrans−ビスオキシド()混合物に変換する。
Figure 0004244212
(式中、残基は式Iに対する前記定義の通りである)
変換は、第二級ホスフィンオキシドの付加により行い、加熱による単なる熱条件下で、あるいは、たとえばアミン塩基、たとえば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)または水素化ナトリウム、ナトリウムエトキシドなどを用いる塩基触媒条件下で行うことができる。あるいは、塩基、たとえばカリウムt−ブトキシドの存在下で第二級ホスフィンを付加するか、または前もって形成した第二級リン化リチウムを付加することによりホスフィン付加生成物を生成し、続いてたとえば過酸化水素を用いて酸化することにより、変換を、段階的に行うこともできる。
工程7
スキーム3に描いたように、ビスオキシド()をジホスフィン()に還元し、これを場合により精製し、ビス(ボラン)付加物()として保管することができ、これから脱ホウ素化によりジホスフィンを再生することができる。
スキーム3(ジアステレオ異性体(S,S)−8および(S,R)−8の場合を描写。ジアステレオ異性体(R,R)−8および(R,S)−8は、(S,R)−7および(S,S)−7から同様に製造することができる)
Figure 0004244212
(式中、記号は式Iに対する前記定義の通りである)
これらの方法は標準的な方法であり当業者に知られている。還元(工程7)は、たとえば、シラン試薬(たとえばトリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン、フェニルシラン、ポリメチルヒドロシロキサンなど)で、またはアルミニウム試薬(たとえば水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウムなど)で処理することにより行うことができる。ホウ素化(工程7a)は、たとえば、ジホスフィンをボラン送達薬剤、たとえばボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−N,N−ジエチルアニリン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体などで処理するにより行うことができる。あるいは、還元およびホウ素化(工程7および7a)を、単一プロトコルとして行うこともでき、たとえば、水素化ホウ素ナトリウムおよび塩化セリウム(III)の存在下で、ビスオキシドを水素化アルミニウムリチウムで処理することにより、ビス(ボラン)付加物を直接得る。場合により、ビス(ボラン)付加物を、クロマトグラフィーまたは結晶化により精製して、高い化学純度を実現することができる。脱ホウ素化(工程7b)は、ビス(ボラン)付加物をアミン塩基、たとえば1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ピロリジン、ジエチルアミンなどで処理することにより、またはHBF4などの酸で処理することにより行うことができる。
式Iの光学活性な配位子は、遷移金属、特にVIII族の遷移金属、たとえばルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウムおよびニッケルと錯体を形成する。これらの錯体を、プロキラルアリル系での水素化およびエナンチオ選択水素置換などの不斉反応での触媒として使用することができる。金属錯体を、その単離した形態で水素化に使用するのが好ましい。あるいは、錯体をその場で製造することができる。
これらの触媒、すなわち遷移金属と式Iのキラルジホスフィン配位子との錯体は、新規であり、同様に本発明の目的である。
前述の遷移金属錯体、特にVIII族の金属との錯体は、たとえば以下に示す式IIおよびIIIで表すことができる。
mnpq II
(式中、Mは遷移金属を表し、Lは式Iのジホスフィン化合物を表し、
MがRhの場合、Xは配位アニオン、たとえばCl、BrまたはIであり、m、nおよびpはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがRuの場合、Xはアシルオキシ、たとえばアセトキシ、トリフルオロアセトキシまたはピバロイルオキシであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがRuの場合、XはClであり、mおよびnはそれぞれ2であり、pは4であり、qは1であり、そしてAはトリエチルアミンであるか、あるいは
MがRuの場合、Xはπ−メタリル基であり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがIrの場合、Xは配位アニオン、たとえばCl、BrまたはIであり、m、nおよびpはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがPdの場合、XはClであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがNiの場合、XはCl、BrまたはIであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0である)
[Mmnpq]Dr III
(式中、Mは遷移金属を表し、Lは式Iのジホスフィン化合物を表し、
MがRhの場合、Xはジエン配位子、たとえばcodまたはnbdであり、Dは非配位アニオン、たとえばBF4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがRhの場合、Xはオレフィン配位子、たとえばシクロオクテンまたはエチレンであり、Dは非配位アニオン、たとえばBF4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFであり、m、nおよびrはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがRuの場合、XはCl、BrまたはIであり、Aはベンゼンまたはp−シメンであり、DはCl、BrまたはIであり、そしてm、n、p、qおよびrはそれぞれ1であるか、あるいは
MがRuの場合、Dは非配位アニオン、たとえばBF4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pおよびqはそれぞれ0であり、そしてrは2であるか、あるいは
MがIrの場合、Xはジエン配位子、たとえばcodまたはnbdであり、Dは非配位アニオン、たとえばBF4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがIrの場合、Xはオレフィン配位子、たとえばシクロオクテンまたはエチレンであり、Dは非配位アニオン、たとえばBF4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFであり、m、pおよびrはそれぞれ1であり、nは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
MがPdの場合、Xはπ−アリル基であり、Dは非配位アニオン、たとえばBF4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0である)
Phはフェニル基を表し、codは(Z,Z)−1,5−シクロオクタジエンを表し、nbdはノルボルナジエンを表し、そしてBARFはテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボラートを表す。
π−メタリルおよびπ−アリルは、構造H2C=C(Me)−CH2およびH2C=CH−CH2のアニオン配位子を表す。
好適な遷移金属錯体およびその錯体の製造方法を以下に述べる。
ルテニウム錯体は、たとえば、文献(B. Heiser, E.A. Broger, Y. Crameri, Tetrahedron: Asymmetry 1991,2,51)に記載されているように、不活性溶剤中、たとえばエーテル(テトラヒドロフランもしくはジエチルエーテルまたはこれらの混合物など)中、あるいはジクロロメタン中で、Ru前駆物質[Ru(cod)(OCOCF322、[Ru(cod)(OCOCF3222O、[Ru(cod)(OCOCH32]または[Ru2(cod)2Cl4(CH3CN)]と、式Iの配位子とを反応させることにより製造することができる。ルテニウム錯体を製造する別の方法には、たとえば、J.P. Genet, S. Mallart, C.Pinel, S. Juge, A. Laffitte, Tetrahedron:Asymmetry, 1991, 2, 43に記載されているように、無極性溶剤、たとえばヘキサンもしくはトルエンまたはこれらの混合溶剤中での、ルテニウム前駆物質[Ru(cod)(メタリル)2]と式Iの配位子との反応がある。
ルテニウム錯体のその場での製造は、たとえば、文献(B. Heiser, E.A. Broger, Y. Crameri, Tetrahedron: Asymmetry 1991,2,51)に記載されているように、メタノール中、トリフルオロ酢酸の存在下で、ルテニウム前駆物質[Ru(cod)(メタリル)2]と式Iの配位子とを反応させることより行うことができる。
ルテニウム錯体は、たとえば、文献(T. Ikariya, Y. Ishii, H. Kawano, T. Arai, M. Saburi, and S. Akutagawa, J. Chem. Soc. , Chem. Commun. 1985, 922)に記載されているように、溶剤としてトルエンを用いて、トリエチルアミンの存在下で、[Ru(cod)Cl2nと式Iの配位子とを還流させながら加熱することによっても製造することができる。さらにルテニウム錯体は、たとえば、文献(K. Mashima, K. Kusano, T. Ohta, R. Noyori, H. Takaya, J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1989, 1208)に記載されている方法にしたがって、塩化メチレン/エタノール混合溶剤中で、[Ru(p−シメン)I22と式Iの配位子とを攪拌しながら加熱することにより製造することができる。
好適なルテニウム錯体は、Ru(OAc)2(L)、[Ru(OCOCF32(L)]2、Ru2Cl4(L)2NEt3、[RuCl(ベンゼン)(L)]Cl、[RuBr(ベンゼン)(L)]Br、[RuI(ベンゼン)(L)]I、[RuCl(p−シメン)(L)]Cl、RuBr(p−シメン)(L)]Br、[RuI(p−シメン)(L)]I、[Ru(L)](BF42、[Ru(L)](ClO42、[Ru(L)](PF62、[Ru(L)](BPh42である。
ロジウム錯体は、たとえば、"Experimental Chemistry, 4th edition¨Vol.18, Organometallic Complexes, pp.339-344, Ed. Chemical Society of Japan, 1991, Maruzenに記載されている方法にしたがって、ロジウム前駆物質、たとえば[Rh(cod)Cl]2、[Rh(nbd)Cl]2、[Rh(cod)2]SbF6、[Rh(cod)2]BF4、[Rh(cod)2]ClO4と、式Iの配位子とを反応させることにより製造することができる。
好適なロジウム錯体は、Rh(L)Cl、Rh(L)Br、Rh(L)I、[Rh(cod)(L)]SbF6、[Rh(cod)(L)]BF4、[Rh(cod)(L)]ClO4、[Rh(cod)(L)]PF6、[Rh(cod)(L)]BPh4、[Rh(cod)(L)]BARF、[Rh(nbd)(L)]SbF6、[Rh(nbd)(L)]BF4、[Rh(nbd)(L)]ClO4、[Rh(nbd)(L)]PF6、[Rh(nbd)(L)]BPh4である。
イリジウム錯体は、たとえば、文献(K. Mashima, T. Akutagawa, X. Zhang, H. Takaya, T. Taketomi, H. Kumobayashi, S. Akutagawa, J. Organomet., Chem. 1992, 428,213)に記載されている方法にしたがって、式Iの配位子と、[Ir(cod)(CH3CN)2]BF4または[Ir(cod)Cl]2とを反応させることにより製造することができる。
好適なイリジウム錯体は、Ir(L)Cl、Ir(L)Br、Ir(L)I、[Ir(cod)(L)]BF4、[Ir(cod)(L)]ClO4、[Ir(cod)(L)]PF6、[Ir(cod)(L)]BPh4、[Ir(nbd)(L)]BF4、[Ir(nbd)(L)]ClO4、[Ir(nbd)(L)]PF6、[Ir(nbd)(L)]BPh4である。
パラジウム錯体は、たとえば、文献(Y. Uozumi and T. Hayashi, J. Am., Chem. Soc. 1991, 113, 9887)に記載されている方法にしたがって、式Iの配位子とπ−アリルパラジウムクロリドとを反応させることにより製造することができる。
好適なパラジウム錯体は、PdCl2(L)、[Pd(π−アリル)(L)]BF4、[Pd(π−アリル)(L)]ClO4、[Pd(π−アリル)(L)]PF6、[Pd(π−アリル)(L)]BPh4である。
ニッケル錯体は、たとえば、”Experimental Chemistry 4th edition” Vol. 18, Organometallic Complexes, pp. 376, Ed. Chemical Society of Japan, 1991, Maruzenに記載されている方法にしたがって、式Iの配位子と塩化ニッケルを、アルコール、たとえばイソプロパノールもしくはエタノールまたはこれらの混合物に溶解し、該溶液を攪拌しながら加熱することにより製造することができる。
好適なニッケル錯体の例は、NiCl2(L)、NiBr2(L)およびNiI2(L)である。
上述のように製造した遷移金属錯体を、不斉反応、特に不斉水素化反応用触媒として使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらはいかなる意味でも限定を表さない。
抜粋した略語は実施例で次の意味を持つ。
h 時間
m.p. 融点
THF テトラヒドロフラン
EtOAc 酢酸エチル
DBU 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデカ−7−エン
DABCO 1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
BARF テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボラート
c 濃度
S/C 基質/触媒モル比
conv. 転化率
ee エナンチオマー過剰率
GC ガスクロマトグラフィー
PMP5 2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]−1−フェニル−ホスホラン
cod (Z,Z)−1,5−シクロオクタジエン
全ての実験は、脱酸素アルゴン雰囲気下で行った。
溶剤は乾燥し、使用前にアルゴン下で蒸留した。金属ジホスフィン錯体は、Schlenk法を用いて製造した。
実施例1
1−フェニル−2−ホスホランメタノール−1−オキシドの製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーを入れた1Lの二口丸底フラスコ中で、1−フェニルホスホラン−1−オキシド23.4g(0.11mol)を蒸留したてのTHF300mLに溶解し、乾燥パラホルムアルデヒド10.4gを加えた。反応フラスコをアルゴンでフラッシュし、−20℃に冷却した。続いて、フェニルリチウムのシクロヘキサン/ジエチルエーテル7:3溶液(1.8M)100mLを一度に加えた。得られた混合物を、温度が+10℃に達するまで攪拌し、この温度でさらに5分攪拌した。次にNH4Clを10g加えた。混合物をろ過、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc、次にEtOAc/メタノール10:1)で精製した。収量:基質(1−フェニルホスホラン−1−オキシド)2.5g(11%)、trans−1−フェニル−2−ホスホランメタノール−1−オキシド[白色結晶、m.p.109〜110℃(トルエン)]11.7g(43%);
Figure 0004244212
およびcis−1−フェニル−2−ホスホランメタノール−1−オキシド[白色結晶、m.p.149〜151℃(トルエン)]2.2g(8%);
Figure 0004244212
実施例2
1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシドの製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーおよび蒸留したてのCH2Cl220mLを入れた100mLの二口丸底フラスコ中で、1−フェニル−2−ホスホランメタノール−1−オキシド1.6g(0.008mol、ジアステレオ異性体の混合物)を溶解した。反応フラスコをアルゴンでフラッシュし、0℃に冷却した。続いて、CH2Cl210mL中のSOCl22.1mLを滴下した。得られた黄色がかった混合物を室温で5h攪拌し、次に水20mLを加えた。混合物をCH2Cl220mLで2回抽出し、合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、ろ過した。粗2−クロロメチル−1−フェニルホスホラン1−オキシド[異性体混合物;31P−NMR(200MHz)δ:58.2、60.3]を含有する、得られたろ液にDBU1.7mLを加えた。混合物を加熱し一晩還流した。溶剤の蒸発、および残留物のEtOAc/エタノール20:1を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより、1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(無色油状物)1.1g(75%)を得た。
Figure 0004244212
実施例3
1−フェニル−2−メチレンホスホランの製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーおよび蒸留したてのトルエン60mLを入れた250mLの二口丸底フラスコ中で、1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド8.5g(0.04mol)を溶解し、PhSiH311gを加えた。フラスコをアルゴンでフラッシュし、反応混合物を60℃に2日間加熱した。次に溶剤を蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン、次にヘキサン/EtOAc15:1)で精製して、1−フェニル−2−メチレンホスホラン(無色油状物)7.4g(95%)を得た。
Figure 0004244212
実施例4a
(1R)−および(1S)−1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート(別名{(1R)−および(1S)−1−カルボキシメチル−1−フェニル−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート(L)−メンチルエステル})の製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーおよびEtOAc50mLを入れた250mLの一口丸底フラスコ中で、1−フェニル−2−メチレンホスホラン7.4g(0.04mol)を溶解し、(L)−メンチルブロモアセタート12.8gを加えた。混合物を1.5h攪拌し、続いて溶剤を蒸発させた。油状残留物をメタノール80mLに溶解し、該溶液を、水40mLに溶解したNH4PF67.5gに滴下した。混合物が濁り、底に白色オイルの形成が観察された。一晩放置した後、白色沈殿が形成した。沈殿をろ過し、水およびエタノール20mLで洗浄して、1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート(1:1ジアステレオ異性体の混合物)18.45gを白色固体として得た。この材料を、エタノール100mLに加熱して溶解した。一晩放置した後、形成した白色結晶を回収した。1H−NMRがジアステレオマー純度を示すまで、該手順を5回繰り返した。収量:ジアステレオマー的に純粋な(1R)−1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート(白色結晶)5.02g(24%);m.p.148.8〜149.7℃(エタノール);[α]D=+47.2(c=1.09、CHCl3);
Figure 0004244212
メタノールから分別結晶して、母液からジアステレオマー的に純粋な(1S)−1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファートを得た;m.p.131.5〜133℃(メタノール);[α]D=−116(c=1.03、CHCl3);
Figure 0004244212
実施例4b
(1S)−1−フェニル−1−[2−[(D)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファートの製造
実施例4aと同様に、1−フェニル−2−メチレンホスホランと(D)−メンチルブロモアセタートとを反応させて、ジアステレオマー的に純粋な(1S)−1−フェニル−1−[2−[(D)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファートを得た;[α]D=−44.3(c=1.15、CHCl3);NMRは、上述した(1R)−1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート(実施例4a)と同様である。
実施例5a
(R)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシドの製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーおよびCH2Cl250mLを入れた250mLの一口丸底フラスコに、(1R)−1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレン−ホスホラニウムヘキサフルオロホスファート9.16gを溶解し、NaOH(20%水溶液)50mLを加えた。混合物を2h勢いよく攪拌し、次に水100mLを加え、混合物をCH2Cl230mLで3回抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残留物をEtOAc/エタノール20:1を用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製して、(R)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(無色油状物)3.2g(95%)を得た([α]D=+107.9(c=2.21、CHCl3)、NMRは上述(実施例3)と同様である)。
実施例5b
(S)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシドの製造
同様に、(1S)−1−フェニル−1−[2−[(D)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート(または(1S)−1−フェニル−1−[2−[(L)−メンチルオキシ]−2−オキソエチル]−2−メチレンホスホラニウムヘキサフルオロホスファート)をNaOH(20%)で処理して、(S)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(無色油状物)を得た;NMRは上述(実施例3)と同様である)。
実施例6
(1R,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノイル)メチル]ホスホラン−1−オキシド{(1R,2S)−cis−ビス−オキシド}の製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーを備えた250mLの二口丸底フラスコに、トルエン100mL中の(R)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド3.8gの溶液を入れた。次に、この溶液にジフェニルホスフィンオキシド4.35gを加えた。混合物を一晩還流させながら加熱した。溶剤を蒸発させ、残留物をEtOAc/メタノール10:1を用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製して、(1R,2R)−trans−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノイル)メチル]−ホスホラン−1−オキシド{R,R−trans−ビスオキシド}(無色油状物)2.35g(30%);
Figure 0004244212
および(1R,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノイル)メチル]−ホスホラン−1−オキシド{1R,2S−cis−ビスオキシド}(白色結晶)2.92g(37%)、mp.176℃(トルエン)とを得た。
Figure 0004244212
実施例7
(1S,2S)−cis−[1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン]−ビスボラン(別名{ヘキサヒドロ[μ−[(1S,2S)−[1−フェニル−2−[(ジフェニル−ホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ジボロン})の製造
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーを備えた250mLの二口丸底フラスコをアルゴンでフラッシュし、トリエチルアミン20mLおよび乾燥トルエン80mLを入れた。次にCl3SiH9mLを隔壁を介して注射器で加え、乾燥トルエン50mLに溶解した(1R,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノイル)メチル]ホスホラン−1−オキシド2.35gを滴下した。混合物を3.5h還流させながら加熱した。続いて20%NaOH水100mLを加え、混合物を一晩攪拌しておいた。有機相を分離し、水相をトルエン80mLで2回抽出した。有機相を回収し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残留物を、Al23によるフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン、次にヘキサン/EtOAc20:1)で精製した。ジホスフィンを含有する回収画分に、THF中のBH3の溶液(1M)15mLを加えた。1h後、溶剤を蒸発し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc5:1)で精製して、(1S,2S)−cis−[1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]−ホスホラン]ビスボラン(白色結晶)、mp.118〜119℃(ヘキサン:酢酸エチル);1.82g(78%)を得た。
Figure 0004244212
実施例8a
(1S,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン{(S,S)−cis−PMP5}の製造
Figure 0004244212
アルゴンをフラッシュしマグネチックスターラーバーを備えた100mLの二口丸底フラスコ中で、乾燥トルエン30mLにDABCO155mgを溶解した。(1S,2S)−cis−[1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン]ビスボラン270mgを加え、混合物を40℃で一晩攪拌した。溶剤を蒸発させ、残留物をAl23によるフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc20:1)で精製し、濁った油状物として(1S,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン{(S,S)−cis−PMP5}240mg(96%)を得、これは数日間放置した後に固化した。白色粉末、m.p.74.5℃。
Figure 0004244212
実施例8b
(1R,2R)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン{(R,R)−cis−PMP5}の製造
この配位子を、実施例6〜8aで記載した(S,S)−cis−PMP5の場合と同様に、(S)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシドから製造した。
(1R,2R)−cis−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン{(R,R)−cis−PMP5}の濁った油状物は、数日間放置した後に固化した。白色粉末、m.p.74℃。[α]D=−159.1(c=1.18、C66);上述した31P−NMRと同様である。
実施例9
別の方法では、1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(実施例2から)を、キラル支持材によるクロマトグラフィーにより、エナンチオマー的に純粋な1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシドに分離することができる。
キラル支持材を用いる分取クロマトグラフィーによる、1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシドの分割
1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(3.0g、化学純度約80%)を、CHIRALPAK(登録商標)AD20μmカラム(250×50mm、移動相100%アセトニトリル、流量120mL/min)へ繰り返し注入することにより分離して、(S)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(ee100%、化学純度95%、[α]D=−99.6(c=1.03、CHCl3)0.9gおよび(R)−1−フェニル−2−メチレンホスホラン−1−オキシド(ee99.4%、化学純度99.5%、[α]D=+106.8(c=1.00、CCHCl3)1.0gを得た。
実施例10
2−(ジシクロヘキシル−ホスフィノイルメチル)−1−フェニル−ホスホラン−1−オキシドの製造
工程1
Figure 0004244212
(式中、Cyはシクロヘキシルを表す)
マグネチックスターラーバーを入れた250mLの二口丸底フラスコ中で、乾燥THF100mLに(S)−2−メチレン−1−フェニル−ホスホラン1−オキシド5.0g(26mmo1)およびジシクロヘキシルホスフィンオキシド5.6gを溶解した。カリウムt−ブトキシド1.2g(2eq.)を加え、反応混合物を一晩攪拌した。次に水500mLを加え、混合物をクロロホルム(4×100mL)で抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール10:1)で精製した。収量:(1S,2S)−2−[(ジシクロヘキシルホスフィノイル)メチル]−1−フェニル−ホスホラン1−オキシド(白色結晶)を4.99g(47%)、mp110〜114℃(酢酸エチル);
Figure 0004244212
および(1S,2R)−2−[(ジシクロヘキシルホスフィノイル)メチル]−1−フェニル−ホスホラン1−オキシド(白色固体)4.64g(44%)、mp90〜130℃(酢酸エチル);
Figure 0004244212
工程2
Figure 0004244212
実施例2で述べたジフェニルホスフィノイル誘導体の変換と同じ手順を用いた。収量:(1R,2S)−2−[(ジシクロヘキシルホスファニル)メチル]−1−フェニル−ホスホランP,P−ジボラン(白色結晶)81%、mp138.5℃(酢酸エチル);
Figure 0004244212
同じ手順を用いたが、基質として(1S,2R)誘導体を用いて、(1R,2R)−2−[(ジシクロヘキシルホスファニル)メチル]−1−フェニル−ホスホランP,P−ジボラン(白色結晶)84%を得た、mp113.5〜115℃(酢酸エチル);
Figure 0004244212
実施例11
2−[ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−フェニル)−ホスフィノイルメチル]−1−フェニル−ホスホラン1−オキシドの製造
工程1
Figure 0004244212
(式中、Arはジ−t−ブチル−フェニルを表す)
実施例6で述べたジフェニルホスフィノイル誘導体の合成と同じ手順を用いた。収率:(1S,2S)−2−[ジ(3,5−(ジ−t−ブチル−フェニル)ホスフィノイル)メチル]−1−フェニル−ホスホラン1−オキシド(白色粉末)11%;mp149〜150℃(ヘキサン);
Figure 0004244212
および(1S,2R)−2−[ジ(3,5−(ジ−t−ブチル−フェニル)ホスフィノイル)メチル]−1−フェニル−ホスホラン1−オキシド(白色粉末)83%、mp198〜199℃(ヘキサン/酢酸エチル);
Figure 0004244212
工程2
Figure 0004244212
実施例7で述べたジフェニルホスフィノイル誘導体の変換と同じ手順を用いた。収率(1R,2S)−2−[ジ(3,5−(ジ−t−ブチル−フェニル))ホスファニルメチル]−1−フェニル−ホスホランP,P−ジボラン81%
31P−NMR(202MHz)δ:17.4(b)、39.9(b)。
同じ手順を用いたが、基質として(1S,2R)誘導体を用いて、(1R,2R)−2−[ジ(3,5−(ジ−t−ブチル−フェニル)ホスファニル)メチル]−1−フェニル−ホスホランP,P−ジボラン79%を得た;
Figure 0004244212
実施例12
2−(1−ジフェニルホスフィノイル−1−メチル−エチル)−1−フェニルホスホラン1−オキシドの合成
工程1
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーを備えた500mLの二口丸底フラスコに、THF200mLに溶解した1−フェニルホスホラン−1−オキシド7.2g(40mmol)を入れ、−78℃に冷却した(ドライアイス/アセトン浴)。続いてフェニルリチウムのシクロヘキサン:ジエチルエーテル7:3溶液(1.3M)40mL(1.3eq.)を一度に加えた。得られた黒ずんだ溶液を10分攪拌し、乾燥アセトン2mLを加えた。混合物を10分攪拌し、アセトンをさらに6mL加えた。5分後、水(10g)およびNH4Cl(10g)を加えた。混合物をろ過し、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した。収量:未反応基質1−フェニルホスホラン−1−オキシド0.3g(4%)およびtrans−2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−フェニルホスホラン−1−オキシド(白色結晶)8.2g(86%);
−mp112〜114℃(酢酸エチル);
Figure 0004244212
工程2
Figure 0004244212
実施例2の記載と同じ手順を用いたが、基質としてtrans−2−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル−1)−フェニルホスホラン1−オキシドを用いて、trans−2−(1−クロロ−1−メチル−エチル)−1−フェニルホスホラン1−オキシド(無色油状物)36%;
Figure 0004244212
および2−イソプロピリデン−1−フェニルホスホラン1−オキシド(無色油状物)51%を得た。
Figure 0004244212
trans−2−(1−クロロ−1−メチル−エチル)−1−フェニルホスホラン1−オキシドをリサイクルし、これをDBUを用いる実施例2の記載と同じ手順を用いて2−イソプロピリデン−1−フェニルホスホラン1−オキシドへ変換したことより、2−イソプロピリデン−1−フェニルホスホラン1−オキシドの合計収率が増加し、67%を得た。
工程3
Figure 0004244212
マグネチックスターラーバーを入れた100mLの二口丸底フラスコ中で、乾燥THF40mLに、2−イソプロピリデン−1−フェニルホスホラン1−オキシド140mg(0.64mmol)およびジフェニルホスフィンオキシド138mg(1.5eq.)を溶解した。カリウムt−ブトキシド110mg(2eq.)を加え、反応混合物を4時間攪拌した。さらに、ジフェニルホスフィンオキシド138mgおよびt−BuOK110mgを加え、室温で一晩攪拌を続けた。次に水200mLを加え、混合物をクロロホルム(4×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール10:1)で精製した。収量:基質2−イソプロピリデン−1−フェニルホスホラン1−オキシド33%、trans−2−(1−ジフェニルホスフィノイル−1−メチル−エチル)−1−フェニルホスホラン1−オキシド(無色油状物)8mg(3%);
Figure 0004244212
およびcis−2−(1−ジフェニルホスフィノイル−1−メチル−エチル)−1−フェニルホスホラン1−オキシド(白色粉末)200mg(64%);
mp143〜146℃(ヘキサン);
Figure 0004244212
実施例13a
[(η−1,2,5,6)−1,5−シクロオクタジエン][(1R,2R)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ロジウム(1+)ヘキサフルオロ−アンチモナート{[Rh((R,R)−cis−PMP5)(cod)]SbF6
Figure 0004244212
アルゴンをフラッシュしマグネチックスターラーバーを備えた100mLの二口丸底フラスコ中で、Rh(cod)2SbF6166.56mgを乾燥THF100mLに溶解した。混合物を−80℃に冷却し、THF50mL中の(1R,2R)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン{(R,R)−cis−PMP5}108.60mgの溶液を滴下した。混合物を室温に温めさせ、溶剤を蒸発させ、残留物をTHF/CH2Cl2(1:1)に溶解した。ヘキサン数滴を加えて溶液を濁らせ、次にメタノール数滴を加えた。再びヘキサン数滴を加えた。一晩橙黄色沈殿を形成し、ろ過し、ヘキサンで洗浄した。収量[(η−1,2,5,6)−1,5−シクロオクタジエン][(1R,2R)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ロジウム(1+)ヘキサフルオロアンチモナート(橙色の固体)194.76mg(80%)。
Figure 0004244212
実施例13b
[(η−1,2,5,6)−1,5−シクロオクタジエン][(1S,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ロジウム(1+)ヘキサフルオロアンチモナート{[Rh((S,S)−cis−PMP5)(cod)]SbF6}の製造
錯体[(η−1,2,5,6)−1,5−シクロオクタジエン][(1S,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ロジウム(1+)ヘキサフルオロアンチモナートは、(1S,2S)−cis−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)メチル]ホスホラン{(S,S)−cis−PMP5}から出発して、実施例9a)と同様に製造した。
実施例13c
[(η−1,2,5,6)−1,5−シクロオクタジエン][(1R,2S)−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ロジウム(1+)ヘキサフルオロアンチモナート{[Rh((R,S)−trans−PMP5)(cod)]SbF6}の製造
比較実験に必要な錯体[(η−1,2,5,6)−1,5−シクロオクタジエン][(1R,2S)−trans−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ−κP)メチル]ホスホラン−κP]ロジウム(1+)ヘキサフルオロアンチモナートは、(1R,2S)−trans−1−フェニル−2−[(ジフェニルホスフィノ)−メチル]ホスホラン{(R,S)−trans−PMP5}から出発して、実施例9a)と同様に製造した。赤色固体、収率88%。
Figure 0004244212
水素化の実施例
水素化の実施例を以下の通りに行った。
ドライボックス中、20mLガラス管インサートを備えたオートクレーブに、マグネチックスターラーバー、水素化基質(1mmol)、無水脱ガスメタノール(7mL)および金属錯体プレ触媒(0.81mg、0.001mmol)を入れた。
排気/水素充填5サイクルの後、オートクレーブを初期圧力150kPaに加圧した。反応混合物を室温で2h攪拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をGCで分析した。
好ましくは、金属錯体プレ触媒は実施例9で述べたように製造し、その単離した形態で水素化に用いた。あるいは、実施例Hで述べるように、錯体をその場で製造することができる。
実施例A
単離したプレ触媒[Rh(配位子)(cod)]SbF6(配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5を用いる)を用いる、2−アセチルアミノ−アクリル酸メチルエステルおよび2−アセチルアミノ−アクリル酸それぞれの水素化。水素化はメタノール(MeOH)中、室温で、表Aに示すような初期H2圧力で行った。
Figure 0004244212
実施例B
2−メチレン−コハク酸および2−メチレン−コハク酸ジメチルエステル、それぞれの水素化を、単離したプレ触媒[Rh(配位子)(cod)]SbF6(配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5を用いた)を用いて、メタノール(MeOH)中、室温で、表Bに示すような初期H2圧力で行った。
Figure 0004244212
実施例C
2−アセチルアミノ−3−フェニルアクリル酸および2−アセチルアミノ−3−フェニルアクリル酸トリエチルアンモニウム塩、それぞれの水素化を、配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5用いた単離したプレ触媒[Rh(配位子)(cod)]SbF60.1mol%を用いて、メタノール(MeOH)中、室温で、表Cに示すような初期H2圧力で行った。
Figure 0004244212
実施例D
2−アセチルアミノ−アクリル酸トリエチルアンモニウム塩、2−メチレン−コハク酸および2−メチレン−コハク酸ビス(トリエチルアンモニウム)塩、それぞれの水素化を、単離したプレ触媒[Rh(配位子)(cod)]SbF6(配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5を用いた)0.1mol%を用いて、メタノール(MeOH)中、室温で、表Dに示すような初期H2圧力で行った。
Figure 0004244212
実施例E
2−アセチルオキシ−アクリル酸エチルエステルの水素化を、単離したプレ触媒 [Rh(配位子)(cod)]SbF6(配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5またはProphosを用いた)0.1mol%を用いて、メタノール(MeOH)中、室温で、表Eに示すような初期H2圧力で行った。
Figure 0004244212
実施例F
オキソ−フェニル酢酸メチルエステル、オキソ−フェニル酢酸およびオキソ−フェニル酢酸トリエチルアンモニウム塩、それぞれの水素化を、単離した プレ触媒[Rh(配位子)(cod)]SbF6(配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5を用いた)0.1mol%を用いて、メタノール(MeOH)中、室温で、初期H2圧力4000kPaで、4h行った。 結果を表Fに示す。
Figure 0004244212
実施例G
N−(1−フェニルビニル)アセトアミドおよび酢酸1−フェニルビニルエステル、それぞれの水素化を、単離したプレ触媒[Rh(配位子)(cod)]SbF6(配位子としてcis−PMP5またはtrans−PMP5を用いた)を用いて、メタノール(MeOH)中、室温で、表Gに示すような初期H2圧力で行った。
Figure 0004244212
実施例H:その場で製造したカチオン触媒の使用
この実施例では、メタノール4mLに、ロジウム前駆物質(Rh(cod)2X)0.010mmolおよび配位子0.011mmolを溶解することにより、金属錯体をその場で製造した。橙色の溶液を45分攪拌し、次にメタノール3mLに溶解した基質1mmolの溶液と混合した。水素化の手順は、上述のように行った。
2−アセチルアミノ−アクリル酸メチルエステルの接触水素化を、室温で、初期H2圧力500kPaで、3h、S/C100で行った。配位子Xは
Figure 0004244212

Claims (14)

  1. 式I:
    Figure 0004244212
    (式中、R1およびR2は、互いに独立にアルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールであり、前記アルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アリール、−SO2−R7、−SO3 、−CO−NR88'、カルボキシ、アルコキシカルボニル、トリアルキルシリル、ジアリールアルキルシリル、ジアルキルアリールシリルまたはトリアリールシリルで置換されていてもよく、
    3は、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    4'およびR4は、互いに独立に水素、アルキルまたはアリールを示すか、あるいは
    4'およびR4は、これらが結合したC原子とともに、3〜8員炭素環を形成し、
    点線は、存在しないか、存在して二重結合を形成し、
    5およびR6は、互いに独立に水素、アルキルまたはアリールであり、
    7は、アルキル、アリールまたはNR88'であり、そして
    8およびR8'は、互いに独立に水素、アルキルまたはアリールであり、
    ホスホランリン原子上の置換基R3とホスホラン環のC2原子上の置換基とは、式I中太線結合で示すように、互いにシスの関係にある)のホスフィン配位子。
  2. 請求項1記載の式I:
    (式中、R1およびR2は等しく、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールを示し、前記アルキル、アリール、シクロアルキルまたはヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アリール、−SO2−R7、−SO3 -、−CO−NR88'、カルボキシ、アルコキシカルボニル、トリアルキルシリル、ジアリールアルキルシリル、ジアルキルアリールシリルまたはトリアリールシリルで置換されていてもよく、R3はアルキルまたはアリールであり、R4'およびR4は水素であり、R5およびR6は互いに独立に水素、C1〜C3アルキルまたはフェニルであり、点線は存在せず、そしてR7、R8およびR8'は請求項1定義の通りである)の化合物。
  3. 請求項1または2記載の式I(式中、R1およびR2は等しくアリールを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物。
  4. 請求項1または2記載の式I(式中、R1およびR2は等しくアルキルを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物。
  5. 請求項1または2記載の式I(式中、R1およびR2は等しくシクロアルキルを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物。
  6. 請求項1または2記載の式I(式中、R1およびR2は等しくヘテロアリールを示し、R3はt−ブチルまたはフェニルであり、R4'およびR4は同じで水素を示し、R5およびR6は水素であり、そして点線は存在しない)の化合物。
  7. 式I(式中、R1およびR2は等しくフェニルを示し、R3はフェニルであり、R4、R4'、R5およびR6は水素である)の化合物。
  8. 式II:
    mnpq II
    (式中、MはRh、Ru、Ir、PdまたはNiから選択される遷移金属を表し、Lは式Iのジホスフィン化合物を表し、
    MがRhの場合、XはCl、BrまたはIから選択される配位アニオンであり、m、nおよびpはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがRuの場合、Xはアセトキシ、トリフルオロアセトキシまたはピバロイルオキシから選択されるアシルオキシであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがRuの場合、XはClであり、mおよびnはそれぞれ2であり、pは4であり、qは1であり、そしてAはトリエチルアミンであるか、あるいは
    MがRuの場合、Xはπ−メタリル基であり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがIrの場合、XはCl、BrまたはIから選択される配位アニオンであり、m、nおよびpはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがPdの場合、XはClであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがNiの場合、XはCl、BrまたはIであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0である)の遷移金属錯体。
  9. 式II:
    mnpq II
    (式中、MはRhを表し、Lは式Iのジホスフィン化合物を表し、XはCl、BrまたはIから選択される配位アニオンであり、m、nおよびpはそれぞれ1であり、qは0である)の遷移金属錯体。
  10. 式III:
    [Mmnpq]Dr III
    (式中、MはRh、Ru、IrまたはPdから選択される遷移金属を表し、Lは式Iのジホスフィン化合物を表し、
    MがRhの場合、Xはcodまたはnbdから選択されるジエン配位子であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがRhの場合、Xはシクロオクテンまたはエチレンから選択されるオレフィン配位子であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、nおよびrはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがRuの場合、XはCl、BrまたはIであり、Aはベンゼンまたはp−シメンであり、DはCl、BrまたはIであり、そしてm、n、p、qおよびrはそれぞれ1であるか、あるいは
    MがRuの場合、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、mおよびnはそれぞれ1であり、pおよびqはそれぞれ0であり、そしてrは2であるか、あるいは
    MがIrの場合、Xはcodまたはnbdから選択されるジエン配位子であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがIrの場合、Xはシクロオクテンまたはエチレンから選択されるオレフィン配位子であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、pおよびrはそれぞれ1であり、nは2であり、そしてqは0であるか、あるいは
    MがPdの場合、Xはπ−アリル基であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0である)の金属錯体。
  11. 式III:
    [Mmnpq]Dr III
    (式中、MはRhを表し、Lは式Iのジホスフィン化合物を表し、
    はcodまたはnbdから選択されるジエン配位子であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、n、pおよびrはそれぞれ1であり、そしてqは0であるか、あるいは
    はシクロオクテンまたはエチレンから選択されるオレフィン配位子であり、DはB4、ClO4、PF6、SbF6、CF3SO3、BPh4またはBARFから選択される非配位アニオンであり、m、nおよびrはそれぞれ1であり、pは2であり、そしてqは0である)の金属錯体。

  12. Figure 0004244212
    (式中、R3、R4、R4'、R5およびR6は、請求項1での式Iについて定義の通り)の光学活性化合物。
  13. 請求項8、9、10または11記載の金属錯体の、プロキラルアリル系の不斉水素化およびエナンチオ選択水素置換での触媒としての使用。
  14. 請求項8、9、10または11定義の式IIまたはIIIの金属錯体の存在下で反応を行うことを特徴とする、プロキラルオレフィンまたはケトン化合物の不斉水素化の方法。
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