JP4243785B2 - 徐放剤及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、揮散性薬剤を徐放させる薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
揮散性薬剤とは、常温で揮散性を有する抗菌剤、防カビ剤、殺虫剤、防虫剤、芳香剤、消臭剤等の薬剤をいう。この揮散性薬剤の形態としては、固形状のものや、液状のものがあり、固形状のものは昇華性を有し、適当な形状にしたものがそのまま使用される。
【0003】
これに対し、液状のものはそのままでは取扱いが不便であるため、各種の担体に吸着させて使用される場合がある。この液状の揮散性薬剤を吸着させた担体は、その目的に応じて、各種の袋等の容器に充填されて使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記揮散性薬剤は、その薬効を持続させるためには、徐々に揮散することが好ましい。しかし、上記の担体に単に吸着させたものは、揮散性薬剤の表面が外気と直接接触するので、揮散し易い。このため、単に吸着担持させたのみでは、その薬効の持続時間の調整が困難である。
【0005】
また、上記液状の揮散性薬剤を担体に吸着させて使用する場合、担体は粒状の場合が多いが、粒状物の場合、図4に示すように、袋1等に担体2を充填しても、袋1と担体2の間や担体2同士の間に空隙部3が生じる。この部分は揮散性薬剤を有さないため、容器全体からみると、揮散性薬剤の存在しない部分が生じ、薬剤充填効率が低下することとなる。
【0006】
そこで、この発明の課題は、揮散性薬剤の揮散を調整することができるようにすると共に、揮散性薬剤の薬剤充填率を向上させることにより、揮散性薬剤の揮散を長時間に亘って行うようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、揮散性薬剤に、この揮散性薬剤と均一に混合可能な樹脂を混練して混練物を生成し、この混練物を液体不透過性を有する容器に充填したことを特徴とする。
【0008】
また、上記容器内の空隙率を25%以下とすることができる。
【0009】
揮散性薬剤にこの揮散性薬剤と均一に混合可能な樹脂を混練するので、上記樹脂の混合割合によって、揮散性薬剤の揮散速度を調整できる。また、揮散性薬剤と上記樹脂とを混練した混練物を流動性を有した状態で液体不透過性を有する容器に充填するので、支障なく揮散性薬剤を容器に充填することができ、また、容器内に生じる空隙部を大幅に低下させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を説明する。
【0011】
この発明にかかる徐放剤は、揮散性薬剤の混練物を容器に充填したものである。
【0012】
上記揮散性薬剤とは、常温で揮散性を有する液状物質であり、特に、この発明においては、天然物質等を有効に利用することができる。上記揮散性薬剤の例としては、防虫・忌避剤、芳香剤、消臭剤、抗菌・抗かび剤、腐食防止剤等があげられる。
【0013】
上記防虫・忌避剤としては、各種ピレスロイド類、ハッカ油、シネオール、ターピネオール、シトロネラール、チモール等があげられる。
【0014】
上記芳香剤としては、ヒバ油、ヒノキ油、リモネン、オレンジ油、レモン油、ユーカリ油、ハッカ油、メントール、シトロネラール、ライム油、ムスク、シベット、バラ油、白檀油、ラベンダー油、ジャスミン油、バニリン、または各種合成香料等があげられる。
【0015】
上記消臭剤としては、ヒバ油、ヒノキ油、竹エキス、ヨモギエキス、キリ油、キンモクセイ抽出油、ツバキ油、ユーカリ油、ワサビ抽出油、マスダート油、月桃油等があげられる。
【0016】
上記抗菌・抗かび剤としては、抗菌性や抗かび性を有する植物や香辛料の抽出油等があげられ、具体的には、マスタード、ワサビ、ガーリック、シソ、シナモン、胡椒、オニオン、タイム、グレープフルーツ種子、グローブ、生姜、オレガノ、ピメントペリー、唐辛子、ローズマリー、アニス、カシナ、ヒバ等の抽出油等、また上記抽出油中の薬効主成分の合成品、例えばワサビ、マスタードの薬効成分であるアリルイソチオシアネート等もあげられる。また、エタノール等のアルコール類もあげられる。
【0017】
上記腐食防止剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムカプリレート、ジシクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ベンゾトリアゾール、アルキルベンゾトリアゾール等があげられる。
【0018】
上記揮散性薬剤の混練物とは、揮散性薬剤に、この揮散性薬剤と均一に混合可能な樹脂を混練したものである。上記樹脂は、上記揮散性薬剤と均一に混合可能であれば特に限定されないが、上記揮散性薬剤を徐放させるため、抑制系樹脂と放出系樹脂との混合樹脂を用いることができる。
【0019】
上記抑制系樹脂とは、上記揮散性薬剤の揮散を抑制する機能を有する樹脂をいい、結晶性が高いため、気体透過性の低くなる樹脂が用いられる。具体的には、天然高分子として、ロジン系樹脂、セラック類等があげられ、合成高分子として、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド等があげられる。上記のロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等のロジン類、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等の変性ロジン類、ロジンメチルエステル、水添ロジングリセリンエステル等のロジンエステル類があげられる。また、上記のセラック類としては、セラック、脱色セラック、白セラック等があげられる。
【0020】
上記放出系樹脂とは、上記揮散性薬剤の揮散を抑制しない樹脂、すなわち、上記揮散性薬剤の揮散性を有する樹脂をいう。この放出系樹脂は、上記抑制系樹脂のみを使用したのでは、揮散性薬剤の揮散量が低下しすぎる場合があるため、上記揮散性薬剤の揮散を促進するために使用される。
【0021】
このような樹脂として、ワックス類や高級脂肪酸、高級アルコール、シュガーエステル、ポリオレフィン、各種アクリル系樹脂等のガスバリア性の低い樹脂があげられる。上記ワックス類としては、蜜ロウ、牛ロウ、ラノリン等の動物ワックス、木ロウ、ライスワックス、カルナバワックス等の植物ワックス、オゾケライト等の鉱物ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス等があげられる。上記高級脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等があげられる。上記高級アルコールとしては、ステアリルアルコール等があげられる。上記シュガーエステルとしては、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等があげられる。上記ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等があげられる。上記各種アクリル系樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等があげられる。
【0022】
上記混練物中の揮散性薬剤の揮散速度は、揮散性薬剤の種類によって異なるが、上記揮散性薬剤と均一に混合可能な樹脂との混合割合を調整することで、調整することができる。
【0023】
上記混練物内の抑制系樹脂は、結晶性が非常に高いので、揮散性薬剤の透過速度を低下させ、薬剤の揮散速度を低下させる。また、揮散性薬剤自体は、上記抑制系樹脂の結晶性を低下させるので、抑制系樹脂中の揮散性薬剤の透過速度を高め、揮散性薬剤の揮散を促進させる。したがって、上記混練物から揮散性薬剤が揮散していくと、揮散性薬剤の揮散速度が低下していく。このとき、揮散性薬剤が所定量以下の含有量になると、揮散性薬剤の揮散が困難となる場合が生じる。これを防ぐため、薬剤放出促進オイルを添加させることができる。この薬剤放出促進オイルは、上記抑制系樹脂の結晶性を低下させる役割を有するので、揮散性薬剤の揮散を促進させることができる。このため、この薬剤放出促進オイルを用いることにより、混練物中の揮散性薬剤の全部を揮散させることが可能となる。
【0024】
この薬剤放出促進オイルは、上記効果を果たす目的から不揮散性オイルがよく、例としては、ヤシ油やコーン油等の脂肪族エステル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、安息香酸ベンジル、安息香酸イソブチル等の芳香族カルボン酸エステル等があげられる。
【0025】
上記混練物を充填する容器は、上記混練物を充填するための開口部を有し、上記混練物を充填した後、上記開口部を密閉することにより、上記混練物を漏れないように密封することができれば、特に限定されず、図1(a)(b)に示す袋状のもの、図2(a)(b)や図3(a)(b)に示すカップ状のもの、その他、任意の形状のもの等があげられる。
【0026】
また、上記容器の材質としては、液体不透過性を有するものであれば特に限定されない。これは、後述するように、混練物は、液状で容器中に充填されるからである。また、揮散性薬剤を揮散させるため、上記容器の一部又は全部が気体透過性を有するものであることが好ましい。液体不透過性及び気体透過性を有する材質の例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、開封可能な穴あきアルミニウムフィルム等があげられる。また、液体不透過性を有するものの、気体透過性の低い材質の例として、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、セロハン等があげられる。この材質からなる容器を用いた場合であっても、マスタード抽出油、ワサビ抽出油(いわゆる、AIT)等の揮散性の強い揮散性薬剤を充填した場合、上記揮散性薬剤を揮散させることができる。
【0027】
上記混練物は、加熱溶融した状態で上記容器内に充填される。液状で充填されるので、担体等の固体を用いた場合に比べて間隙が生じないので、容器内の空隙率を低くすることができる。空隙率は、0〜25%がよく、0〜10%が好ましい。25%を超えると、担体を用いた場合と差がなくなる場合がある。また、充填方法を工夫すると、空隙率を0%とするのは可能である。
【0028】
容器として、図1(a)に示すように、袋11を用いた場合、その内容物たる混練物12は、図1(b)に示すように、空隙を開けることなく充填される。これは、図4の場合の担体2を用いた場合と比べても明らかである。また、図2(a)(b)に示すような、カップ等の容器13を用いた場合も同様である。この場合、容器13の材質として液体不透過性かつ気体透過性を有するものを用いると、蓋14を密閉することにより、一定形状を保持した徐放剤として使用できる。さらに、図3(a)(b)に示すカップ13’の場合は、この容器の材質として、液体不透過性を有するものの気体透過性の低い材質を使用した場合、所定箇所に気体透過性の高い材質を使用した窓部15を設けることができる。このようにすれば、使用前は、この窓部を気体透過性の低い材質からなるシール16で封し、使用する際にこのシール16を剥がすようにすると、使用時まで揮散が抑制され、容器全体を気体透過性の低い材質からなる袋等で包む必要性がなくなる。
【0029】
次に、この発明にかかる徐放剤の製造方法について説明する。
【0030】
まず、上記の揮散性薬剤と上記揮散性薬剤と均一に混合可能な樹脂とを所定割合で混合し、加熱溶融させて混練する。これは、通常の混練機を用いればよい。次いで充填し、上記容器を密封する。密封することにより、混練物が容器よりこぼれ出ることを防止できる。これにより、徐放剤が得られる。この徐放剤は、冷却した後に使用される。このとき、上記揮散性薬剤が上記の各樹脂に対して相溶性を有する場合は、冷却しても、上記混練物が液状を保持している場合がある。それ以外の場合は、容器内の充填物は固化する。
【0031】
【実施例】
以下、この発明について、実施例を用いて説明する。
【0032】
(使用原材料)
1.揮散性薬剤:
▲1▼わさび抽出油(以下「AIT」と略する。)(関東化学(株)社製)
▲2▼ターピネオール((株)ナチュラルネットワーク社製)
2.抑制系樹脂:
▲1▼ロジンエステル(荒川化学工業(株)社製)
3.放出系樹脂:
▲1▼ワックス(日本製蝋(株)社製)
4.薬物放出促進オイル
▲1▼ヤシ油(日清製油(株)社製) 。
【0033】
(実施例1)
抑制系樹脂としてロジンエステルと、薬物放出促進オイルとしてヤシ油とを85℃に加熱して溶融液状化して混ぜ合わせ、これに揮散性薬剤としてAITを投入し、10分間加熱混練して混練物を作製した。上記の各物質の添加量は、表1に示すとおりである。
【0034】
この混練液をディスペンサーを用いて一定量を送り出し、自動連結された充填機にて、一端部が開放された容器に液状で充填し、充填後、この開口部を密封して徐放剤を得た。この徐放剤を20℃の室温下でAITの放出量を測定した。その結果を図5に示す。
【0035】
なお、上記の容器として、延伸ポリプロピレンフィルムのPEラミネートからなる厚さ50μmの積層体から構成される袋(図1に示す形状を有する。)(分包サイズ;34×80mm)を使用した。
【0036】
(実施例2)
AIT、ロジンエステル、ヤシ油を実施例1に記載の方法にしたがって、表1に記載の量を混練して混練物を作製した。この混練物を実施例1に記載の方法にしたがって、容器に充填して徐放剤を得た。このとき使用した容器は、厚みを40μm、50μm、60μmと変化させた以外は、実施例1に記載の袋を使用した。
【0037】
この徐放剤を5℃の室温下でAITの放出量を測定した。その結果を図6に示す。
【0038】
(実施例3)
放出系樹脂としてワックスを用いた以外は、実施例1と同様にして徐放剤を得た。この徐放剤を20℃の室温下でAITの放出量を測定した。その結果を図7に示す。
【0039】
(実施例4)
揮散性薬剤としてターピネオール、放出系樹脂としてワックスを用い、薬物放出促進オイルを用いなかった以外は、実施例1と同様にして徐放剤を得た。この徐放剤を25℃の室温下でターピネオールの放出量を測定した。その結果を図8に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
(実施例5)
実施例1に記載の方法にしたがって、AIT14.6wt%、ロジンエステル36.6wt%、ワックス48.8wt%の混練物を作製した。これを、実施例1に記載の方法にしたがって、実施例1に記載の袋に充填した。このときの、袋容量、空隙を測定して空隙率を算出した。また、溶融工程及び粉砕工程におけるAITのロス率を計測した。さらに、空隙率0%、溶融工程及び粉砕工程におけるAITのロス率を0%としたときに、袋に充填されるべきAITの含有率を100%とした場合、実際に、AITが袋に充填されたAITの含有率を測定した。これらの結果を表2に示す。
【0042】
(比較例1)
実施例5で得られた混練物を冷却して固化させ、これを0.3mmφに微粉砕した。これを、実施例5と同様の袋に充填した。このときの、袋容量、空隙を測定して空隙率を算出した。また、溶融工程及び粉砕工程におけるAITのロス率を計測した。さらに、実際に、AITが袋に充填されたAITの含有率を測定した。これらの結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
結果
実施例5と比較例1から、この発明にかかる徐放剤は、空隙率が低く、また、1袋の徐放剤中の薬剤(AIT)含有率が高いので、薬剤含有量の高い徐放剤を得ることができることが明らかとなった。
【0045】
(実施例6)
実施例1に記載の方法にしたがって、表3に記載のAIT、ロジンエステル及びワックスを混練し、20℃に冷却した。このときの形状を観察した。
【0046】
【表3】
【0047】
結果
AITとロジンエステルのみでは、AITの可塑性のため、混練物は液体となるが、ワックスを加えていくと、固形化していくことが明らかとなった。
【0048】
【発明の効果】
この発明によれば、揮散性薬剤と上記揮散性薬剤と均一に混合可能な樹脂とを混練するので、上記樹脂の混合割合によって、揮散性薬剤の揮散速度を調整することができる。このため、揮散性薬剤の徐放速度の調整が可能となる。
【0049】
また、揮散性薬剤と上記樹脂とを混練した混練物を流動性を有した状態で液体不透過性を有する容器に充填するので、支障なく揮散性薬剤を容器に充填することができ、また、容器内に生じる空隙部を大幅に低下させることができる。このため、一定内容量の容器内により多くの揮散性薬剤を充填することができ、薬剤の充填率をあげることができる。
【0050】
さらに、混練物を容器に充填して使用するので、混練物を直接、手に触れることはなく、混練物自体が粘性を有したり、接着性を有するものであっても使用できる。
【0051】
さらにまた、混練物は、所定量の揮散性薬剤を混練させることができるので、容器ごとに一定量の揮散性薬剤を収納でき、容器ごとの揮散性薬剤の揮散量を均一にすることができる。
【0052】
また、従来の担体に揮散性薬剤を担持させる場合に比べて、担持工程が不要となり、全体として製造工程を減少させ、製造効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明にかかる徐放剤の例を示す斜視図
(b)(a)のA−A断面図
【図2】(a)この発明にかかる他の徐放剤の例を示す斜視図
(b)(a)のB−B断面図
【図3】(a)この発明にかかる他の徐放剤の例を示す斜視図
(b)(a)のC−C断面図
【図4】従来の例を示す断面図
【図5】実施例1の結果を示すグラフ
【図6】実施例2の結果を示すグラフ
【図7】実施例3の結果を示すグラフ
【図8】実施例4の結果を示すグラフ
【符号の説明】
1 袋
2 担体
3 空隙部
11 袋
12 混練物
13、13’ カップ
14 蓋
15 窓部
16 シール
Claims (7)
- アリルイソチオシアネートに、アリルイソチオシアネートと均一に混合可能なロジン系樹脂と、不揮散性オイルとを混練して混練物を生成し、この混練物を液体不透過性を有し、かつ一部又は全部が気体のアリルイソチオシアネートの透過性を有する容器に充填して密封した徐放剤。
- アリルイソチオシアネートに、アリルイソチオシアネートと均一に混合可能な、ロジン系樹脂とワックス類との混合樹脂、及び不揮散性オイルを混練して混練物を生成し、この混練物を液体不透過性を有し、かつ一部又は全部が気体のアリルイソチオシアネートの透過性を有する容器に充填して密封した徐放剤。
- 上記不揮散性オイルがヤシ油、コーン油、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、安息香酸ベンジル、及び安息香酸イソブチルから選ばれる少なくとも一種からなる請求項1又は2に記載の徐放剤。
- 上記容器内の空隙率が25%以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の徐放剤。
- アリルイソチオシアネート、このアリルイソチオシアネートと均一に混合可能なロジン系樹脂、及び不揮散性オイルを混練し、これを液体不透過性を有し、かつ一部又は全部が気体のアリルイソチオシアネートの透過性を有する容器に充填し、上記容器を密封する徐放剤の製造方法。
- アリルイソチオシアネート、このアリルイソチオシアネートと均一に混合可能なロジン系樹脂とワックス類との混合樹脂、及び不揮散性オイルを混練し、これを液体不透過性を有し、かつ一部又は全部が気体のアリルイソチオシアネートの透過性を有する容器に充填し、上記容器を密封する徐放剤の製造方法。
- 上記不揮散性オイルがヤシ油、コーン油、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、安息香酸ベンジル、及び安息香酸イソブチルから選ばれる少なくとも一種からなる請求項5又は6に記載の徐放剤の製造方法。
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