図1は、本発明に関連する原理構成図である。
同図において、1は光源、2は導光板、2aは導光板2の入射面、2bは導光板2の背面、2cは導光板2の出射面、3は反射面、3aは反射面3の光源1と対向する側壁面、4は発光面、5は空間部である。
同図に示すように、本発明になる照明装置は、光源1と、光源1からの光線が入射する入射面2aと入射した光線が出射する出射面2cとを有する導光板2と、導光板2の背面2b側に配置され導光板2上部に設けられた発光面4に向けて光線を反射する反射面3とを具える照明装置において、導光板2が、導光板2の側方に配置された光源1から離れるに従って、導光板2の肉厚が薄くなるように出射面2cが形成され、導光板2の先端部と反射面3の導光板2を挟み光源1と対向する反射側面3aとの間に、反射面3と発光面4とで挟まれる空間部5が形成されるように構成されていることを特徴とする。
さらに、導光板2の出射面2cが背面2bとの傾斜角が異なる複数の連続した平面で構成され、導光板2先端側の平面の傾斜角が入射面2a側の平面の傾斜角よりも大きいことを特徴とする。
さらに、導光板2の入射面2aが凹凸を設けられた拡散面となっていることを特徴とする。
さらに、導光板2の背面2bが拡散面となっていることを特徴とする。
さらに、導光板2の出射面2cが拡散面となっていることを特徴とする。
さらに、導光板2の背面2bと反射面3との間に透明性の拡散シートを配置することを特徴とする。
さらに、反射面3が凹凸面となっていることを特徴とする。
さらに、発光面4の光線出射側に出射光を法線方向に集光するためのリニアプリズム板が少なくとも1枚以上設けられ、その内の少なくとも1枚以上がリニアプリズム板の軸方向と、発光面4上に配置される表示装置のマトリクス状電極パターンの方向との相対位置が、平行あるいは直交しないように配設されることを特徴とする。
また、本発明になる照明装置の別の態様として、上記本発明になる照明装置を単位ユニットとして複数の単位ユニットからなり、各々の単位ユニットの発光面4が同一平面上にあるように複数の単位ユニットが平面的に配置されることを特徴とする。
また、本発明になる照明装置のさらに別の態様として、上記本発明になる照明装置を単位ユニットとして複数の単位ユニットからなり、単位ユニットの反射面3と発光面4とが隣接するように複数の単位ユニットを積層し、単位ユニットの上記側壁面3a側を発光面とすることを特徴とする。
図2は、本発明に関連する照明装置の動作説明図である。
同図において、1は光源、2は光源からの光を伝播する導光板、2aは光源からの光が入射する導光板2の入射面、2bは導光板2の背面、2cは導光板2の肉厚が光源1らか離れるに従って薄くなるように、背面bとのなす角をθとして形成された、導光板2内部を伝播してきた光が出射する出射面、3は導光板2の背面2bと対向し背面2bからの出射光を出射面2c方向に反射する反射面、3aは導光板2を挟み光源1と対向する反射面3の側壁面、4は光源1からの光を導光板2を介して出射する発光面、5は出射面2c、反射面3、側壁面3aおよび発光面4が挟まれる空間部、6は光源1を囲み光源1からの光を導光板2の入射面2a方向に反射する反射鏡、7は入射面2aから入射し導光板2内部を伝播する内部伝播光、8は導光板内部を伝播したのち出射面2cから出射する出射光であり、10はこれらで構成される照明装置である。
同図に示すように本発明になる照明装置10においては、光源1より出射された光は反射鏡6で反射され、光源1と多重反射を繰り返す光と直接光が合成されて導光板2の入力面2aより入射される。
ここで、導光板2に入射される光は、スネルの法則により入射面の法線に対し約±42°で入射し、導光板表面が入射面に対して垂直面である場合、導光板表面に到達する光線の角度は導光板表面の法線に対して約±48°以上となり、全反射して導光板内部を伝播する。したがって、導光板表面が入射面に対して垂直面である場合は、伝播光は全て導光板の光源と対向する端面より出射されることになる。
しかし、本発明になる照明装置10の導光板2は、導光板2の肉厚が光源1から離れるに従って薄くなるように、背面2bとのなす角度をθとして出射面2cが傾斜して形成されているため、入射面2aから入射した伝播光7は、出射面2cで全反射するたびに出射面2cに対する角度が傾斜角θだけ急峻になる。そして、反射を繰り返すうちに伝播光7の一部は出射光8として出射面2cより出射して発光面4に向かい、一部は伝播光7として伝播を繰り返す。さらに、伝播光7は背面2bからも一部出射するが、背面2bと対向する反射面3により発光面4に向かい反射される。
また、導光板2の先端側より出射した出射光8は、発光面4に直接到達するものと、直接到達せずに反射面3の側壁面3aで反射したのちに発光面4から出射するものがある。
ここで、導光板の光源から離れた方の端部に反射側面が隣接して設けられている場合には、反射側面で反射する光線が多くなり光線損失率が大きくなってしまうことや、導光板から出射したのち直接発光面に到達する光線と反射側面で反射したのちに発光面に到達する光線とが、発光面端部より少し内側の部分で重なり合うことにより輝度分布に差が生じてしまう。
ところが、本発明になる照明装置10では、導光板2の先端部と側壁面3aとの間の間隔を開け、導光板2と側壁面3aとの間に反射面3と発光面4で挟まれた空間部5を配置することにより、出射面2cから出射する出射光8のほとんどを直接発光面4方向に出射することができ、輝度分布を均一化し、光線損失も減少され高効率となる。
図3は、本発明になる照明装置の第1の実施例を示す図であり、(a)図は断面図、(b)図は本実施例の照明装置の輝度分布を示す図である。
同図(a)において、11は蛍光管、12は導光板、12aは導光板12の入射面、12bは導光板12の背面、12c'は導光板12の第1の出射面、12c"は第2の出射面、13は反射面、14は発光面、15は空間部、16は反射鏡であり、20はそれらで構成される照明装置である。
同図(a)に示すように、本実施例の照明装置は、出射光を一方向に集めるために反射鏡16で半円状に囲まれた蛍光管11の光線出射側に、入射面12aが光源11と対向するように導光板12が配置されている。導光板12は、その肉厚が光源11から離れるに従って薄くなるように出射面が傾斜しており、出射面は光源11側の背面12bに対して角度θ1 をなす第1の出射面12c'と、先端側の背面12bに対して角度θ2をなす第2の出射面12c"からなり、θ2はθ1より角度が大きく、第1の出射面12c'と第2の出射面12c"との境界は面取りがされ曲面となっている。また、導光板12の背面12bと対向して反射面13と、光源11と対向する側に反射面13の側壁面13aが配置され、反射面13と対向する側に発光面14が設けられている。そして、導光板12の先端と側壁面13aとの間には間隔が設けられ、導光板12の出射面12c'、12c"と反射面13および側壁面13aと発光面14とで囲まれた空間部15が設けられている。
本実施例のように、導光板12の形状を光源11側の第1の出射面12c'の背面12bに対する傾斜角θ1 と、先端側の第2の出射面12c"の背面12bに対する傾斜角θ2とが異なるようにし、θ2の角度がθ1よりも大きくなるように形成することにより、出射光を先端部に集中させずに適度に分散して出射できるため光線利用率が向上するとともに、発光面14端部の輝度分布も均一化でき、さらに、導光板12の成形時の加工が先端が鋭角なものより容易であり、先端部の破損などが減少し取扱いも容易なため歩留りを向上することができる。
また、同図(b)は本実施例の照明装置において、角度θ2を一定として角度θ1を変化(θ2>θ1として)させた場合の輝度分布を示す図であり、実線401は角度θ1が小さい場合を示し、破線402は角度θ1が大きい場合を示している。
同図に示すように、角度θ1が小さい場合は第1の出射面12c'から出射する光線が少なく導光板12の先端側まで伝播していくため、先端側で出射する光量が多く輝度が高くなるが、角度θ1が大きい場合には第1の出射面12c'から出射する光量が増加し、一方、第2の出射面12c"から出射する光量は減少するため輝度分布が均一化してくる。ただし、先端側の輝度分布は角度θ1に比例して相似的に増減する。
また、反射面13としては拡散面や鏡面などを用いることができるが、反射面13を拡散面とすると、導光板12の背面12bから出射した光線が拡散されるため光源11近傍で出射する光量が多くなり、さらに輝度分布の均一化を図ることができる。
図4は、本発明になる照明装置の第2の実施例を示す図であり、(a)図は断面図、(b)図は本実施例の照明装置の輝度分布を示す図である。
同図(a)において、21は蛍光管、22は導光板、22aは導光板22の入射面、22bは拡散反射パターンが印刷された導光板22の背面、22c'は形状拡散部が設けられた導光板22の第1の出射面、22c"は第2の出射面、23は反射面、24は発光面、25は空間部、26は反射鏡であり、30はそれらで構成される照明装置である。
同図(a)に示すように、本実施例の照明装置は導光板22の形状が第1の実施例とは異なり、第1の出射面22c'が形状拡散部を設けた平面となっており、背面22bにも拡散反射パターンが印刷されている。
本実施例のように、背面22bや第1の出射面22c'に凹凸面からなる形状拡散部、あるいは白色塗料などにより印刷された拡散反射パターンを設けることにより、輝度分布の均一化を図ることができる。
ここで、形状拡散部および拡散反射パターンを設ける位置は、それぞれ背面22bおよび第1の出射面22c'に限られるものではなく、形状拡散部を背面22bに設けることや、拡散反射パターンを第1の出射面22c'に設けることは可能である。さらに、拡散印刷パターンは、光源からの距離に従い印刷する面積か変化させる重み付けをすると輝度分布を向上できるが、照明装置が比較的小型であり導光板の出射面の傾斜角が大きい場合には、重み付けがされていなくても構わない。
また、同図(b)は本実施例の照明装置において、導光板22の背面22bにのみ重み付された拡散反射パターンを印刷した場合の輝度分布を示す図であり、破線403は第1の出射面22c'より出射した光線による輝度分布、一点鎖線404は第2の出射面22c"より出射した光線による輝度分布であり、実線405はそれらが合成した全体の輝度分布である。
同図に示すように、背面22bに重み付けした拡散反射パターンを設けると輝度分布が均一化されることがわかり、本実施例に示すような構成を採ることにより光線利用率が高く、輝度分布も均一な照明装置とすることができる。
図5は、本発明になる照明装置の第3の実施例を示す図である。
同図において、31は蛍光管、32は導光板、32aは軸が蛍光管31と平行な凹凸面が設けられた導光板32の入射面、32bは導光板32の背面、32c'は導光板32の第1の出射面、32c"は導光板32の第2の出射面、33は反射面、34は発光面、35は空間部、36は反射鏡、37は拡散反射パターンが印刷された透明性の拡散反射シートであり、40はそれらで構成される照明装置である。
同図に示すように、本実施例の照明装置は導光板32の形状が第1および第2の実施例とは異なり、導光板32の入射面32aに軸が蛍光管31と平行な波型の凹凸面が設けられている。さらに、導光板32の背面32b側には背面32bと反射面33との間に、拡散反射パターンが印刷された透明性の拡散反射シートが設けられている。
本実施例は比較的小型のバックライトに適しており、入射面32aに軸が蛍光管31と平行な波型の凹凸面を設けているため、入射面32aから入射した光線の伝播方向は、入射面32aが背面32bに対して垂直である場合の法線に対し約±42°以上とすることが可能となる。したがって、蛍光管31の近傍での出射光量を増加することが可能となる。さらに、背面32bと反射面33との間に設けられた拡散反射シート37により輝度分布を均一化することができる。
図6は、本発明になる照明装置の第4の実施例を示す図であり、(a)図は断面図、(b)図はリニアプリズム板の配設方法を説明する平面図である。
同図において、41は蛍光管、42は導光板、42aは導光板42の入射面、42bは拡散反射パターンが印刷された導光板42の背面、42c'は導光板42の第1の出射面、42c"は導光板42の第2の出射面、43は反射面、43aは反射面43の側壁面、44は発光面、45は空間部、46は反射鏡、47はリニアプリズム板、48は拡散シートであり、50はそれらで構成される照明装置である。
同図に示すように、本実施例の照明装置は反射面43および反射面43の側壁面43aの形状が第1〜第3の実施例とは異なり、反射面43と側壁面43aとが直交するのではなく、反射面43と側壁面43aとが連続して曲面で形成されている。さらに、導光板32の背面32bには重み付けした拡散反射パターンが印刷されており、発光面44上には出射光に法線方向への指向性を持たせるためのリニアプリズム板47が、その軸と上部に配置される図示しない表示装置のマトリクス状電極の軸方向とが直交あるいは平行にならないように配置されている。また、リニアプリズム板47の上部には、導光板42の背面42bに印刷された拡散印刷パターンが視認されないように拡散シート48が配置されている。
本実施例のように、反射面43と側壁面43aを連続した曲面で形成すると、導光板42からの出射光の損失が減少し光線利用率が向上するとともに、輝度分布の均一化も図ることができる。
また、同図(b)はリニアプリズム板47の配設方法を説明する平面図であり、リニアプリズム板47のプリズム軸47aは、表示装置の直交するマトリクス電極49aおよび49bの何れとも平行、あるいは直交しないように傾きが角度φ(0°<φ<90°)となるように配置されている。このようにリニアプリズム板47を配置することにより、干渉による表示画質の低下を防止することができる。
図7は、導光板の指向特性を示す図(その1)であり、(a)図は斜視図、(b)図は光線の出射角度と相対輝度との関係を示す図である。
同図(a)において、51は光源となる蛍光管、52は蛍光管51の側方に配設された導光板、52aは蛍光管51と対向する導光板52の入射面、52bは導光板52の背面、52cは背面52bと角度θをなす導光板52の出射面、54は蛍光管51を囲むように設けられた反射鏡、58は導光板51内部の伝播光、59は出射面59cから出射した出射光であり、角度θは10°に設定されている。以下、同一機能を有するものには同一符号を付し、その説明は省略する。
同図においては、光源はなる蛍光管51と,それを囲む反射鏡54と、導光板52のみで構成されており、反射面などは設けられていない。
同図(b)は、この場合の導光板先端側と光源側との指向分布特性を示す図であり、実線406は先端側の特性を、破線407は光源側の特性を示している。
同図に示すように、反射面などを一切設けない場合には、先端側と光源側で指向性の幅はほとんど変化しないが、破線407で示されるように光源側では出射光量が少なく小さい角度成分が多いことがわかる。
図8は、導光板の指向特性を示す図(その2)であり、(a)図は斜視図、(b)図は光線の出射角度と相対輝度との関係を示す図である。
同図(a)において、53は導光板52の下方に背面52bと対向するように配設された反射面である。また、角度θは10°に設定されている。
同図においては、光源となる蛍光管51と、それを囲む反射鏡54と、導光板52と、導光板52の下方に設けられた反射面53で構成されている
同図(b)は、反射面53が鏡面の場合と拡散反射面の場合の、それぞれの指向分布特性を示す図であり、実線408は反射面53が鏡面の場合の特性を、破線409は反射面53が拡散反射面の場合の特性を示している。
同図に示すように、反射面53を鏡面とした場合には、実線408で示されるように輝度のピークは何も設けない場合と変わらないが、指向性の幅が大きくなっていることがわかる。これは、導光板52の背面52bから出射した光線が、出射面52cと背面bとのなす角θ分だけ急峻になり出射されているためである。さらに、反射面53を拡散反射面とした場合には、破線409で示されるように輝度のピークは下がるが、指向性の幅が大きくなっていることがわかる。これは、出射光59が出射面52cの各部から分散して出射されているためであり、発光面での輝度分布が改善される。
図9は、導光板の指向特性を示す図(その3)であり、(a)図は斜視図、(b)図は光線の出射角度と相対輝度との関係を示す図である。
同図(a)において、55は導光板52の背面52bと反射面53との間に配設される、重み付けした拡散反射パターンが印刷された透明性の拡散反射シートである。また、角度θは10°に設定されている。同図においては、光源となる蛍光管51と、それを囲む反射鏡54と、導光板52と、鏡面からなる反射面53と、導光板52の背面52bと反射面53の間に配設された拡散反射シート55とで構成されている。
同図(b)は、投光板52の背面52bと鏡面からなる反射面53の間に拡散反射シート55を配設した場合の指向分布特性を示す図であり、実線410でその特性が示されている。同図に示すように、導光板52の背面52bと反射面53の間に拡散反射シート55を配設した場合には、図8における反射面53を拡散反射面とした場合の破線409と同様に、実線410で示すように輝度のピークは下がるが、指向性の幅が大きくなっていることがわかる。これは、出射光59が出射面52cの各部から分散して出射されているためであり、発光面での輝度分布が改善される。
図10は、導光板の指向特性を示す図(その4)であり、(a)図は斜視図、(b)図は光線の出射角度と相対輝度との関係を示す図である。
同図(a)において、56は導光板52の背面52bと反射面53との間に、軸方向が蛍光管51の長手方向と平行になるように、凹凸面を導光板52側に向けて配設されたリニアプリズム板である。また、角度θは10°に設定されている。同図においては、光源となる蛍光管51と、それを囲む反射鏡54と、導光板52と、鏡面からなる反射面53と、導光板52の背面52bと反射面53の間に配設されたリニアプリズム板56とで構成されている。
同図(b)は、導光板52の背面52bと鏡面からなる反射面53の間にリニアプリズム板56を配設した場合の指向分布特性を示す図であり、実線411でその特性が示されている。同図に示すように、導光板52の背面52bと反射面53の間にリニアプリズム板56を配設した場合には、実線411で示すように輝度が向上するとともに、光源側の出射光量を増加することができ輝度分布も改善される。
図11は、導光板の指向特性を示す図(その5)であり、(a)図は斜視図、(b)図は光線の上部方向および左右方向の出射角度と相違輝度との関係を示す図である。
同図(a)において、57は蛍光管51と導光板52の入射面52aとの間に、軸方向が蛍光管51の長手方向と垂直となるように、凹凸面を導光板52側に向けて配設されたリニアプリズム板である。また、角度θは10°に設定されている。同図においては、光源となる蛍光管51と、それを囲む反射鏡54と、導光板52と、鏡面からなる反射面53と、蛍光管51と導光板52の入射面52aの間に配設されたリニアプリズム板57とで構成されている。
同図(b)は、蛍光管51と導光板52の入射面52aの間にリニアプリズム板57を配設した場合および配設しない場合の、それぞれ上下方向(角度α)と左右方向(角度β)の指向分布特性を示す図であり、実線412はプリズム板57を設けた場合の上下方向の特性を、破線413はプリズム-357を設けない場合の上下方向の特性を、実線414はプリズム板57を設けた場合の左右方向の特性を、実線415はプリズム板57を設けない場合の左右方向の特性を示している。同図に示すように、リニアプリズム板57を軸方向が蛍光管51の長手方向と垂直になるように、蛍光管51と導光板52の入射面52aとの間に、凹凸面を導光板52側に向けて配設した場合の左右方向の特性は、破線415で示されるリニアプリズム板57を配設しない場合と比べ、左右方向の光線が絞りこまれるため指向性の幅は小さくなるとともに、光線が集中するため輝度が向上する。
図12は、本発明になる照明装置の第5の実施例を示す図であり、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のA−A'線における断面図、(c)図は(A)図のB−B'線における部分断面図である。
同図において、61は光源となる蛍光管、62は透明体からなる導光板、62aは導光板62の入射面、62bは重み付けされた拡散反射パターンを印刷した導光板62の背面、62cは背面62bと角度θをなすように形成された導光板62の出射面、62dは導光板62端部の反射側面、63は導光板62の背面62b下方の反射面、63aは反射面63の中央部に設けられた凸反射面、64は発光面、65は空間部、66は蛍光管61を囲む反射鏡、67はリニアプリズム板、68は拡散シート、69は遮光部であり、70はそれらで構成される照明装置である。
同図(a)および(b)に示すように、本実施例の照明装置70は、第1〜第4の実施例に示すような照明装置を単位ユニットとして、複数個の単位ユニットを平面状に配置しており、光源となる4個の蛍光管61が反射鏡66に囲まれて四側面に設けられ、蛍光管61側方にはそれぞれに対応して4個の独立した導光板62が配設されている。個々の導光板62の形状は、出射面62cが背面62bとのなす角がθであるように先端側に傾斜し、その幅も先端側に向かって狭くなっており、背面62bには輝度分布を考慮して重み付けした拡散反射パターンが印刷されている。導光板62の背面62b下方の反射面63は、その中央部である4個の導光板62の先端が対向する空間部65で四角錐状の凸反射面63aが設けられている。発光面64上にはリニアプリズム板67が、その上部に配置される図示しない表示装置のマトリクス状電極の軸方向と、リニアプリズム板67の軸とが直交あるいは平行にならないように配置されている。さらに、リニアプリズム板67の上部には、導光板62の背面62bに印刷された拡散反射パターンが視認されないように拡散シート68が配置されている。
また、同図(c)に示すように、4個の導光板62は導光板62内を伝播する光線が他の蛍光管61方向に戻らないように、それぞれの導光板62が独立するように分離しており、個々の導光板62間には空間が設けられ遮光部69となっている。そして、導光板52の端面は光線が出射しないように反射側面62dが設けられ、反射側面62dは反射光が発光面64側に進むように傾斜面となっている。
本実施例に示す照明装置70は、高輝度が要求される大型の照明装置に適しており、第1〜第4の実施例に示すような照明装置を単位ユニットとして、複数個の単位ユニットを平面状に配置することにより、輝度分布を均一にしながら光線利用率の高い高輝度な照明装置とすることができる。
また、本実施例のように、導光板62をそれぞれ分離して4個の導光板62を配置する構成が効率的に有利であるが、導光板62を分離せずに一体化したものでも効率はある程度向上する。
さらに、平面状に配置する単位ユニットの個数はここで限定されるものではなく、2個の単位ユニットを対向して配置するなど照明装置の要求仕様に応じてその構成は変更可能である。さらに、本実施例においては、導光板62の背面62bに拡散反射パターンを印刷して輝度分布の均一化を図っているが、輝度分布の均一化の手段に関しても本実施例で限定されるものではなく、図3〜図11に示される前述の手段を用いることも可能である。
図13は、本発明になる照明装置の第6の実施例を示す図であり、照明装置の一部断面図である。
同図において、71は蛍光管、72は導光板、72aは導光板72の入射面、72bは導光板72の出射面、73は反射面、74は反射鏡、75は拡散シートであり、80はそれらで構成される照明装置である。
同図に示すように、本実施例の照明装置80は、第1〜第4の実施例に示すような照明装置を単位ユニットとして複数個の単位ユニットを縦置きにし、ユニット内の導光板72の側面と反射面73が隣接するように配置しており、発光面を蛍光管71と対向する面としている。また、導光板72の出射面72bと反射面73とのなす角θは30°であり、導光板72はアクリル樹脂で形成されている。そして、発光面側には輝度分布の均一化と反射面73が視認できないように拡散シート75を配置してあり、1つの単位ユニットの導光板72の出射面72bから出射した出射光の内で直接拡散シート75へ到達するもの以外は、隣接する単位ユニットの反射面73で反射され拡散シート75へ進むようになっている。
本実施例に示す照明装置80は、高輝度が要求される大型の照明装置に適しており、第1〜第4の実施例に示すような照明装置を単位ユニットとして、複数個の単位ユニットを縦置きに配置することにより、輝度分布が均一で光線の指向性が高く、光線利用率の高い高輝度な照明装置とすることができる。
図14は、本発明になる照明装置の第7の実施例を示す図であり、照明装置の一部断面図である。
同図において、71'は蛍光管、72'は導光板、72a'は導光板72'の入射面、72b'は導光板727の出射面、73'は反射面、74'は反射鏡、75'は拡散シートであり、80'はそれらで構成される照明装置である。
同図に示すように、本実施例の照明装置80'は第7の実施例と導光板72'の形状が異なり、導光板72'の断面形状が略二等辺三角形となるように形成され、頂角を挿んで出射面72b'が二面設けられている。また、頂角の角度θは第6の実施例と同様30°である。
本実施例に示す照明装置80'は、第6の実施例よりもさらに光線の指向性が向上し、光線利用率の高い高輝度な照明装置とすることができる。
図15は、本発明になる照明装置の第8の実施例を示す図であり、照明装置の一部断面図である。
同図において、71"は蛍光管、72"は導光板、72a"は導光板72"の入射面、72b"は導光板72"の出射面、73"は反射面、74"は反射鏡、75"は拡散シートであり、80"はそれらで構成された照明装置である。
同図に示すように、本実施例例の照明装置80"は第6および第7の実施例と単位ユニットの配置の方法が異なり、ユニット内の導光板72"の側面と反射面73"が隣接するように斜めに単位ユニットを積層しており、導光板72"の出射面72b"が発光面となっている。また、頂角の角度θは第6の実施例と同様30°である。
本実施例に示す照明装置80"は、第6および第7の実施例よりも薄型にすることが可能となり、光線利用率が高く高輝度で薄型の照明装置とすることができる。
図16及び図17は本発明の第9実施例になる照明装置100を示す。
照明装置100は、図12の照明装置70を改良したものであり、図12の照明装置70とは、以下の点で構成を異にしており、この異なる構成に基づいて特徴を有している。
(1)導光板の背面の拡散パターン101の構成。
(2)導光板と通常リニアプリズム板との間に、特殊なリニアプリズム板102を配設した構成。
図16及び図17中、105は線状光源としての蛍光管である。106は導光板であり、入射面106a、水平の背面106b及び出射面106cを有する。106dは先端である。導光板106は、入射面106aから離れるにつれて肉厚tが薄くなっている出射面106cは、背面106bに対して角度θをなす傾斜面となっている。導光板106は楔形状を有し、断面が直角三角形である。107は反射板であり、導光板106の下側に配してある。108は蛍光管105を囲む反射鏡である。109は空間部であり、導光板106の傾斜している出射面106cの上方および先端106dの前方に存在している。
110は通常のリニアプリズム板であり、導光板106の上方に配してあり、その下側に空間部109が形成されている。通常リニアプリズム板110は、図18に示すように、頂角が90度である屋根形の線状プリズム111が整列した構造を有する。この通常リニアプリズム板110は、図18に示すように、線状プリズム111が形成されている面を上面とした向きで、且つ線状プリズム111の長手方向が蛍光管105に直交する方向(線112で表わす)に対して時計方向に角度αをなす向きで配してある。この通常リニアプリズム板110は、図18に示すように、拡がりの大きい入射光113を、通常リニアプリズム板110の法線114の方向に集光させて出射させるように作用する。出射光115の集光の程度は、±40度程度である。
116は拡散シートであり、通常リニアプリズム板110の上面側に配してあり、通常リニアプリズム板110からの光を拡散させる。拡散シート116の上面が、照明装置100の発光面117となる。
次に、照明装置100の特徴的な構成について説明する。
まず、拡散パターン101について説明する。
拡散パターン101は、白色インクが塗布された小さな部分、即ち、拡散要素としての白色インク塗布小区画部120が、所定のパターンで並んだ構成である。この白色インク塗布小区画部120に入射した光線は、拡散される。白色インク塗布小区画部120は、図19の線Iで示すように、導光板106の背面106bのうち入射面106aの近傍において、特に高い密度で形成してある。換言すれば、白色インク塗布小区画部120は、導光板106の入射面106aの近傍において印刷面積が特に大きくなるように重み付けして形成してある。拡散パターン101は、特に入射面106aの近傍において、特に多くの光を拡散させるように作用する。
次に、特殊リニアプリズム板102について説明する。
特殊リニアプリズム板102は、図20に示すように、頂角が140度である屋根形の線状プリズム121が三つに対して、頂角が70度である屋根形の線状プリズム122が一つの割合で整列した構造を有する。この特殊リニアプリズム板102は、図16及び図17に示すように、線状プリズム121,122が形成されている面を下面とした向きで、且つ線状プリズム121(122)の長手方向が上記の線112に対して直交する向き、即ち蛍光管105と平行となる向きとして、上記導光板106の上方であって上記通常リニアプリズム板110の下側の部位に設けてある。通常リニアプリズム板110と特殊リニアプリズム板102との間には、空気層129が存在している。
図20に示すように、頂角が70度の線状プリズム122は、入射光線123を全反射させて、符号124で示すように上方へ透過させるように作用する。頂角が140度の線状プリズム121は、入射光線125が線状プリズム121内に、特殊リニアプリズム板102の上面102aに臨界角以上で入射するように入射し、且つ、入射した光線126が上面102aで反射させ、上面102aで全反射した光線127を、符号128で示すように、リニアプリズム板102より照明装置100の中心方向に斜め下方に向かって空間部109内に出射させて、空間部109内に戻すよう即ち、光を特殊リニアプリズム板102の面方向に伝播させるように作用する。
ここで、線状プリズム121は、蛍光管105と平行な向きとなっている。このため、上記の光128は、照明装置100の中心の方向へ効率的に向けられる。即ち、特殊リニアプリズム102は、照明装置100の中心の方向への光の伝播性を良くするため、線状プリズム121(122)の長手方向が蛍光管105と平行となる向きに定めてある。
次に、上記構成になる照明装置100の動作について図21を参照して説明する。
図21中、矢印は光線を示し、矢印の太さは光量を表わし、太い程、光量が多いことを示す。蛍光管105よりの光130は、入射面106aから導光板106内に入り、導光板106の先端106dに向う。拡散パターン101の分布の関係で、導光板106内に入射した光のうち大部分の光が入射面106aの近傍で拡散される。これにより、出射面106bのうち入射面106aの付近から、多くの光131が出射する。残りの光132が導光板106の先端106dに向かって伝播する。光132の光量は元々少なく、且つ伝播の途中でも拡散されて出射面106bより光133,134が出射するため、先端106dに向かう光は、符号135,136で示すように少なくなり、先端106dより出射する光137の光量は少なくなっている。これにより、発光面117のうち導光板106の先端106dに対応する部分が特に明るくなるという不都合が解決される。
また、上記光131は、特殊リニアプリズム板102内に入射する。特殊リニアプリズム板102内に入射した光のうち、一部の光140だけが透過して上方に出射し、残りの光141は、反射して、空間部109内に戻される。
上記の光133,134についても、一部の光142,143だけが特殊リニアプリズム板102内を透過して上方に出射し、残りの光144,145は、反射して、空間部109内に戻される。空間部109内に戻された上記の光141,144,145は、導光板106の出射面106c等で反射されて、再び特殊リニアプリズム板102内に入射し、一部が透過して上方に出射し、残りが反射して空間部109内に再び戻される。
上記の動作が繰り返して行われ、特殊リニアプリズム板102の上面102aからは、特殊リニアプリズム板102の全面に亘って略一定の光量の光が出射する。このため、後述するように発光面117は全面に亘って一様な明るさを有するようになる。
特殊リニアプリズム板102より上方に出射した光は、通常リニアプリズム板110内に入射し、符号145で示すように、法線方向に集光されて出射し、更に拡散シート116で拡散されて、符号146で示すように、発光面117より出射する。
これにより、照明装置100の発光面117は、導光板106の先端106dに対応する部分に、その周辺に比べて輝度が高い部分が表われず、且つ蛍光管105に近い部分についても輝度の高い部分が表われず、全面に亘って輝度が略一定とされた良好な輝度分布を有する。
次に、上記の照明装置100を、液晶パネルのバックライトとして使用した場合の、液晶表示装置の特性について説明する。
図17中、150は液晶パネルであり、照明装置100の上側に配される。
液晶パネル150は、X方向に延在するX方向表示電極151と、Y方向に延在するY方向表示電極152とを有する。
図17中、蛍光管105に対して直交する線112は、X方向に延在している。
ここで、液晶表示装置の前面からみた場合における、線状プリズム111,121,122の表示電極151,152に対する位置関係についてみる。
線状プリズム111と線状プリズム121,122とは角度(90−α)度で交差している。このため、線状プリズム111と線状プリズム121,122とは干渉しにくく、モアレ縞は発生しない。
線状プリズム111と上記表示電極151,152とは約45度で交差している。このため、線状プリズム111と表示電極151,152とは干渉しにくく、モアレ縞は発生しない。
次に、上記第9実施例の変形例について説明する。
図16及び図17中の特殊リニアプリズム板102の線状プリズム121と線状プリズム122との比を3:1以外の比、例えば4:1等に定めてもよい。
図22は、線状プリズム121と線状プリズム122との比を、4:1とした特殊リニアプリズム板102Aを示す。
このプリズム板102Aは、上記のプリズム板102に比べてより多くの光を面方向に伝播する。
また、上記特殊リニアプリズム板102の代わりに、図23に示す特殊レンチキュラ板160を、そのかまぼこ状レンズの面を下向きとした向きで設けた構成としうる。
特殊レンチキュラ板160は、高さがh1、半径がr1のかまぼこ状レンズ161が三つに対して、高さがh2、半径がr2のかまぼこ状レンズ162が一つの割合で整列した構造である。h2>h1,r2>r1である。
光線163の経路から分かるように、かまぼこ状レンズ162は、光線を上方へ透過させるように作用する。光線164の経路から分かるように、かまぼこ状レンズ161は、光線を下方へ戻すように、即ち光を特殊レンチキュラ板160の面方向に伝播させるように作用する。
次に、本発明の第10実施例になる照明装置200について、図24を参照して説明する。
第10実施例乃至第20実施例は、導光板の背面に工夫をして、輝度分布の均一化を図ったものである。
図24中、201は線状光源としての蛍光灯である。202は導光板であり、共に水平である背面202a及び出射面202b、及び共に垂直である入射面202c及び先端面202dを有する。203は反射板であり、導光板202の背面202a側に配置してある。204は反射面であり、反射板203の上面である。205は反射鏡であり、蛍光灯201を囲んでいる。206は照明装置200の発光面である。207は本発明の要部をなす溝であり、導光板202の背面202aに、入射面202cと平行な方向(図中、紙面に垂直な方向)に延在しており、多数が整列している。溝207は、背面202aのうち、中央部分202a-1についてはピッチP1で整列し、中央部分202a-1より偏倚するにつれてピッチが狭くなり、入射面寄りの部分202a-2及び先端面寄りの部分202a-3では、ピッチP1より狭いピッチP2で整列した分布で配してある。
溝207は、図25に拡大して示すように、三角形状をなし、二つの傾斜平面208,209よりなる。傾斜平面208,209は、共に水平面に対して所定角度θ傾斜している。角度θは約30度であり、入射してきた光を蛍光灯201側へ戻さない角度としてある。
ここで、溝207の作用について説明する。
蛍光灯201より出射し、入射面202cより導光板202内に入射した光の一部が溝207に向う。溝207に向う光は、傾斜平面208へ当たる角度によって、光線210,211,212の三種類に分類できる。光線210は、傾斜平面208で全反射し、光線210aとなって出射面202bへ向かう。光線211は、溝207内へ出、反射板203の反射面204で反射され、傾斜平面209より再び導光板202内に入り、光線211aとなって出射面202bへ向かう。光線212は、溝207内へ出、溝207を横切って傾斜平面209より再び導光板202内に入り、光線212aとなって、先端面202dの方向に向かう。このように、溝207は、導光板202内を背面202aに向かって進む光線を、出射面202bの方向に効率的に向けさせるように作用する。
従来は、特開平2−165504号に示すように、上記の溝207に対応する溝が、導光板の底面の全面に亘って均一のピッチで配してあり、溝を構成する面の傾斜は、溝に入射する全ての光が全反射する条件となっていた。そのため、発光面の輝度分布は、図24中、破線IIで示すように、入射面202cに近い部分と、先端面202dに近い部分とにおいて輝度が低下する傾向となっていた。
本実施例においては、溝207を上記のような分布で配してあるため、出射面202bへ向かう光の量が、入射面寄りの部分202a-2及び先端面寄りの部分202a-3において上記の従来例に比べて多くなり、発光面206のうち、入射面寄りの部分及び先端面寄りの部分の輝度が上昇せしめられる。この結果、照明装置200の発光面206の輝度は、図24中、線III で示すように、全面に亘って略均一なものとなる。
図26は本発明の第11実施例になる照明装置220を示す。図中、図24に示す構成部分と同一部分には同一符号を付す。
導光板202Aにおいては、溝207が、背面202aの蛍光灯201近傍領域において同じピッチP3で分布している。入射面202Acに近い側から、溝207に207-1,207-2,…と符号を付す。U字状の反射鏡205Aは、溝207-1にまでかかっている。205Aaは反射鏡部としての上側覆い部分であり、導光板202Aの出射面202Abのうち、入射面202Ac寄りの溝207-1に対応する部分202Ab-1を覆っている。205Abは下側覆い部分であり、導光板202Aの背面202Aaのうち、溝207-1を覆っている。導光板202Aのうち、202A-1が発光領域である。202A-2は光蓄積領域であり、後述するように光を蓄積する。蛍光灯201から出射し、入射面202Acより導光板202A内に入射した光221は、符号221aで示すように、溝207-1の面で反射され、面202Ab-1へ向かい、面202Ab-1より出射するも、上側覆い部分205Aaで反射され、導光板202A内に入る。この光は、背面202Aaに向かい、背面202Aaより出射したとしても、下側覆い部分205Abで反射され、再び導光板202A内に入り、上方に向う。光は、これを繰り返して発光領域202A-1の方向に進んでいく。
出射面202Abのうち上側覆い部分205Aaで覆われていない部分が、有効出射面202Ab-2である。この有効出射面202Ab-2には、上記第9実施例の場合と同様に、溝207-2〜207-5で反射又は屈折されて、上向きとされた光が出射する。この有効出射面202Ab-2のうち蛍光灯201寄りの部分についてみると、溝207-2で屈折された光222に、光蓄積領域202A-2より漏れ出して上方に向かう光221bが加わり、この部分での光量が増す。これにより、照明装置220の発光面206の輝度は、線IVで示すように、蛍光管近傍領域において略均一なものとなる。
図27は本発明の第11実施例になる照明装置230を示す。この照明装置230は、図24の照明装置200と図26の照明装置220とを組み合せた構成である。図27中、図24及び図26に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
溝207-1及び反射鏡部としての上側覆い部分205Aaが、光蓄積領域202A-2を形成する。有効出射面202Ab-2のうち蛍光灯201寄りの部分には、溝207-2,207-3で反射、屈折された光222に、光蓄積領域202A-2より漏れ出して上方に向かう光221bが加わる。ここで、溝207-1,207-2のピッチP2が小さいため、上記光222の光量は多い。これにより、発光面206の輝度は、図27中、線Vで示すように、面全体に亘って均一なものとなる。
図28は本発明の第13実施例になる照明装置240を示す。この照明装置240は、図24の照明装置200のうち、導光板202を変更した構成である。図28中、図26に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
導光板241は、大略、導光板202を断面楔形状としたものであり、傾斜した出射面241b及び曲面状とした先端面241cを有する。241aは水平の背面であり、溝207が形成してある。241cは垂直の入射面である。
ここで、先端面241cを曲面とし得たのは、出射面241bが傾斜面とされて導光板202が楔形状となっていることになるものである。
先端面241cが曲面であるため、先端が図24に示すように垂直の平面である場合に比べて、導光板241内を伝搬して先端に到った光は、光源側に反射されにくく、殆どが符号242で示すように、先端面241cから上方に向かって放出される。これにより、導光板241のうち先端寄りの部分からも光は効率的に出射され、発光面243のうち先端部分の輝度が引き上げられる。発光面243の輝度は、図28中、線VIで示すように面全体に亘って均一なものとなる。
図29は本発明の第14実施例になる照明装置250を示す。同図中、図24に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
照明装置250は、導光板251を有する。導光板251は、図30に併せて示すように、背面251aにピット群252を有する。ピット群252は、多数のピット253よりなる。各ピット253は、断面三角形状を有し、図24中の溝207と同じく、導光板251内を伝播して背面251aに到った光を出射面251bへ向けさせる。 ピット群252は、並んだピッチ253-1〜253-4よりなるピット列254-1、並んだピット253-5〜253-7よりなるピット列254-2、並んだピット253-8〜253-11よりなるピット列254-3が平行に整列し、且つ隣り合うピット列間でピットが千鳥状に並んだ配置となっている。これにより、図24に示すように背面に溝207を形成した場合に比べて、背面251a側より出射面251bに向けられる光量は、背面全面に亘ってより均一とされる。
これにより、照明装置250の発光面255は、図24の照明装置200に比べて溝筋に対応した輝度ムラを抑えられ、図29中、線VII で示すように、全面に亘って均一な輝度分布を有する。
図31は本発明の第15実施例になる照明装置260を示す。同図中、図24に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
照明装置260は、導光板261を有する。導光板261は、図32及び図33に示すように、背面261aに、断面三角形状の溝群262を有する。溝群262は、蛍光灯201の軸線263と直交する線264に対して鋭角α1をなす溝262aと、上記線264に対して鈍角α2をなす溝262bとよりなる。溝262aと溝202bとは、多くの個所で交差している。このため、溝が平行に配されている図24の照明装置200に比べて溝筋が表われにくい。従って、照明装置260は、図31中、線VIIIで示すように、全面に亘って均一な輝度分布を有する。
図34は本発明の第16実施例になる照明装置270を示す。同図中、図24に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
照明装置270は、導光板271を有する。導光板271は、背面271aに、溝群271を有する。溝群271は、溝272〜277よりなる。溝272〜277は、蛍光灯201に近づく程、サイズが大きくなっている。溝272〜277のピッチP4は一定であり、図24中のピッチP1より小さい。従って、照明装置270は、図24の装置200に比べて、溝筋が表われにくく、出射光量は同じであり、図34中、線IXで示すように、全面に亘って均一な輝度分布を有する。
図35は本発明の第17実施例になる照明装置280を示す。同図中、図24に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
照明装置280は、導光板281を有する。導光板281は、図36に併せて示すように、背面281aにピット群282を有する。ピット群282は、多数のピット283よりなる。各ピット283は、断面三角形状を有し、図24中の溝207と同じく、導光板281内を伝播して背面281aに到った光を出射面281bへ向けさせる。ピット群282は、ピット283が並んだ、図36中右下りの斜めのピット列284と、右上りの斜めのピット列285とよりなる。ピット列284はピット列285とは交差した関係にある。これにより、図24に示すように背面に溝207を形成した場合に比べて、背面281a側より出射面281bに向けられる光量は、背面全面に亘ってより均一とされる。
これにより、照明装置280の発光面286は、図24の照明装置200に比べて溝筋に対応した輝度ムラを抑えられ、図35中、線Xで示すように、全面に亘って均一な輝度分布を有する。
図37は本発明の第18実施例になる照明装置290を示す。同図中、図24に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。
照明装置290は、導光板291を有する。導光板291は、背面291aに、断面が三角形状の溝292を有する。溝292の反面291aの延長面の対する角度θ10は、図24中の角度θ11に比べて相当に小さく定めてある。角度θ10が小さいと、溝292が光を出射面291bへ向ける能力は小さい。このように、溝292の角度θ10を変えることによって、光の出射面291bからの出射量を変えることが出来る。
図38は、本発明の第19実施例になる照明装置300を示す。導光板310は、背面301aに、U字状の溝302を有する。
図39は本発明の第20実施例になる照明装置310を示す。照明装置310は、導光板311及び反射板312を有する。導光板311は、均一なピッチの溝318を有する背面311aを有する。312は反射板であり、上記背面311aに対向する上面に、多数の突条313を有する。突条313は、導光板311の背面311aの溝318より漏れ出した光314を反射させ、符号314aで示すように、導光板311内に再度入射して、出射面311bに向く光とする。
突条313は、中央部分314についてはピッチP10で整列し、中央部分314より偏倚するにつれてピッチが狭くなり、入射面311c寄りの部分315及び先端面311d寄りの部分316では、ピッチP11より狭いピッチP11で整列した分布で配してある。
導光板311の背面311aの溝318より漏れ出した光のうち、入射面311cの近傍から漏れ出した光及び先端面311dの近傍から漏れ出した光は、中央部分から漏れ出した光に比べて、より効率的に導光板311内に戻され、発光面317より出射される。このため、発光面317の輝度分布は、図39中、線XIで示すように、全面に亘って略均一なものとなる。