JP4243520B2 - 基礎梁構築用中空エレメント及びこの中空エレメントによる基礎構造物の構築方法 - Google Patents

基礎梁構築用中空エレメント及びこの中空エレメントによる基礎構造物の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、基礎梁構築用中空エレメント及びこの中空エレメントの連結によって基礎構造物を構築する方法に関する。
高架式道路等の基礎構造としては、従来から、例えば下記の特許文献1に開示されたような杭基礎によるものが知られている。
特開2001−49617号公報
図7は、特許文献1と同種の、杭基礎による高架式道路の基礎構造を示す断面図で、すなわち、参照符号100は地盤、101は地盤100上に形成された道路、102は高架式道路本体を構成する橋梁、103はこの橋梁102を地盤100上に支持する橋脚柱である。杭基礎による基礎構造は、橋脚柱103の下端と、地中に打設した基礎杭104の杭頭との間を、フーチング105を介して接合している。また、図示の従来構造においては、フーチング105,105間を地中梁106によって水平方向に連結している。なお、図中の参照符号110は、地上道路101あるいは橋梁(高架式道路本体)102上を通行する車両を示している。
また、このような杭基礎によるもののほか、比較的地盤100の支持力が大きい場合に採用される直接基礎によるものも知られている。図8は、直接基礎による高架式道路の基礎構造を示す断面図で、すなわちこの基礎構造では、橋脚柱103の下端に形成したフーチング105及びこのフーチング105を水平方向に連結している地中梁106を、地盤100を5m程度の深さに掘削して固結剤等を混合した改良地盤100a上に支持している。
しかし、上述した従来の技術によれば、いずれの場合も、基礎工事には大規模な地盤開削を伴うため、例えば既存の地上道路101上に高架式道路を建設する場合は、作業区間となる既存の地上道路101の通行が大規模な車線規制を余儀なくされ、工事中の交通渋滞が避けられなくなるといった問題がある。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、基礎構造物の施工において大規模な地盤開削を必要とせず、しかも既存の道路又は軌道上に高架構造物を構築する場合に、道路又は軌道における交通への影響を軽微に抑えて、安全かつ容易に基礎構造物の施工を可能とすることにある。
上述の技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る基礎梁構築用中空エレメントは、円筒状の壁面及びこの壁面の一部が溝状に凹んだ嵌合部が長手方向に連続して形成され、前記嵌合部及びこの嵌合部と対向する円筒状壁面に複数の連結孔が開設され、この連結孔が、除去可能な蓋体で予め閉塞されたものである。
請求項2の発明に係る基礎構造物の構築方法は、請求項1に記載の基礎梁構築用中空エレメントを長手方向に接続した複数の基礎梁を、地中の任意の深さに略水平に、かつ互いに平行に埋設し、長手方向に対して直交する方向に隣接する基礎梁構築用中空エレメントを、一方の中空エレメントに形成された溝状の嵌合部と、他方の中空エレメントの円筒面状の壁面を嵌め込んだ状態で、蓋体の除去により連結孔を開口させ、この連結孔を介して互いに連結することにより基礎構造物を構築し、この基礎構造物を地上に構築される地上構造物と連結するものである。
請求項3の発明に係る基礎構造物の構築方法は、請求項2に記載された方法において、基礎梁が、推進工法によって基礎梁構築用中空エレメントを地中推進させ、所定距離だけ推進する都度、既設の基礎梁構築用エレメントの後端に新設の基礎梁構築用エレメントを連結することによって構築されるものである。
請求項4の発明に係る基礎構造物の構築方法は、請求項2に記載された方法において、複数の基礎梁を連結した連続壁で取り囲んだ地下空間を形成し、この地下空間の上面壁をなす基礎梁に、地上に構築される地上構造物を連結して施工するものである。
請求項1の発明に係る基礎梁構築用中空エレメントによれば、長手方向に対して直交方向に隣接する中空エレメント同士を、一方の中空エレメントに形成された溝状の嵌合部と、他方の中空エレメントにおける円筒面状の壁面を嵌め込んだ状態で、鉄筋や金具等による連結手段を、蓋体で閉塞された双方の連結孔を蓋体の除去により開口させてこの連結孔に跨って挿通し、コンクリートを、コンクリート充填孔や連結孔を介して中空エレメント内に充填することによって、互いに接続することができる。
請求項2の発明に係る基礎構造物の構築方法によれば、請求項1に記載の基礎梁構築用中空エレメントを長手方向に接続した複数の基礎梁を、地中の任意の深さに略水平に、かつ互いに平行に埋設し、長手方向に対して直交する方向に隣接する基礎梁構築用中空エレメントを、連結孔を介して互いに連結することによって、地上構造物を支持する基礎構造物とするものであるため、大規模な地盤開削を必要とせず、容易に施工することができる。しかも、一方の中空エレメントに形成された溝状嵌合部と、他方の中空エレメントの円筒面状の壁面を互いに嵌合状態で連結することができ、開削面積が少なくて済むため、例えば地上道路上に建設する高架式道路の基礎構造物の場合、既存の地上道路の交通規制を最小限に抑えることができる。また、基礎梁の内部はコンクリートやモルタルを充填しても良いし、電力線、通信線、ガス管、上下水道管などを通す共同溝として利用することもできる。
請求項3の発明に係る基礎構造物の構築方法によれば、請求項2に記載された方法において、基礎梁が、地中を掘進する掘進機によって、推進トンネルの施工と同様にして地中に構築されるものであるため、工事に必要な開削面積を著しく少なくすることができ、例えば地上道路上に建設する高架式道路の基礎構造物の場合、既存の地上道路の交通規制を最小限に抑えることができる。
請求項4の発明に係る基礎構造物の構築方法によれば、請求項2に記載された方法において、基礎構造物を複数の基礎梁による連続壁で地下空間を形成した構造とすることによって、この基礎構造物に地中で浮力が作用するので地上構造物の死荷重(静荷重)をキャンセルすることができる。
以下、本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1は、第一の形態を示す構築完了状態の説明図、図2は、この形態で用いられる基礎梁構築用中空エレメントの斜視図である。
図1において、参照符号10は地盤、1は地盤10上に形成された既存の地上道路、2は高架式道路本体を構成する橋梁、3はこの橋梁2を支持する橋脚柱、4は本発明により地中に構築され橋脚柱3を介して橋梁2の荷重を受ける基礎構造物である。なお、図中の参照符号5は、地上道路1あるいは橋梁(高架式道路本体)2上を通行する車両を示している。
図1において、橋梁2及び橋脚柱3からなる高架式道路の上部構造体を支持する地中の基礎構造物4は、複数の基礎梁41を、地上道路1の延長方向へ延びるように略水平に、かつ側面同士が密接した状態に配置し、これら基礎梁41,41,…を、図示されていない鉄筋や金具等による連結手段を介して互いに連結したものである。そして、各基礎梁41を構成する中空エレメント412は、図2に示されるような異形断面のものであり、すなわち円筒の一部を矩形状に凹ませた形状を呈する。
また、基礎梁41のうち、橋脚柱3と直接連結された基礎梁41は、他の基礎梁41に比較して断面径が大きいものとなっている。そしてこれによって、橋脚柱3からの上部構造体の荷重を直接受ける基礎梁41の強度を十分に大きくしたものである。
各基礎梁41は、図2に示される中空エレメント412を、その開口方向(長手方向)へ直線的に連結したものである。この中空エレメント412は、鉄筋コンクリートあるいは鋼管等からなるものであって、長手方向に連続して形成された矩形状に凹んだ溝状の嵌合部412aと、これに対向する円筒面状の壁面には、連結用の金具や鋼材を挿通するための複数の連結孔412b及びそれより大径のコンクリート充填孔412cが開設されている。なお、基礎構造物4を構成する複数の基礎梁41のうちの一部は、図1に参照符号41’で示されるもののように、単純な円形断面のものを用いることができる。また、中空エレメント412の長手方向の接続は、この中空エレメント412が鋼管等からなるものにおいては突合せ溶接により接合し、コンクリート管からなるものの場合は、入れ子式の嵌合方法によって、モルタル等を介して接合することができる。
連結孔412b及びコンクリート充填孔412cは、中空エレメント412の埋設過程で内部に土砂が入らないように、不図示の蓋体により閉塞されている。この蓋体は、中空エレメント412(基礎梁41)の埋設後に、その内部に入った作業員がハンマーで叩いたりするだけで容易に取り外すことができるように、連結孔412b及びコンクリート充填孔412cに金属キャップを嵌め込んだものや、あるいは金属板をスポット溶接などで仮止めしたもの等が好ましい。また、中空エレメント412(基礎梁41)の内部は、作業員が通ることができる広さ(幅及び高さ)を有するものである。
長手方向に対して直交方向に隣接する中空エレメント412,412,…は、一方の中空エレメント412の側面に形成された溝状嵌合部412aと、図2に点線で示される他方の中空エレメント412における円筒面状の側面が嵌め込まれた状態で、双方の連結孔412bに跨って挿通された不図示の鉄筋や金具等による連結手段を介して互いに連結される。また、一方の中空エレメント412の側面に形成された溝状嵌合部412aと、他方の中空エレメント412における円筒面状の側面との間の空間に、中空エレメント412,412,…内に充填されるコンクリートCの一部が、コンクリート充填孔412cや連結孔412bを介して充填されることによって、一層強固な接続状態を得ることができるようになっている。
図3は、このような断面形状をもつ中空エレメント412によって、基礎梁41を図1のように埋設する工程を示す説明図である。すなわち、図3(A)に示されるように、まず地盤10に発進立坑11が設けられ、この発進立坑11内に掘進機8及び後続機械81を配置する。そして、図3(B)に示されるように、推進用ジャッキ82により掘進機8及び後続機械81を発進立坑11の発進坑口11aから押し出し、掘進機8による水平方向への地中掘進を開始する。
発進立坑11では、掘進機8が中空エレメント412の一個分の長さに相当する距離だけ地中を掘進した時点で、後続機械81の後端に中空エレメント412を連結し、推進用ジャッキ82により発進坑口11aから押し出して行く。掘進機8は、この推進用ジャッキ82によって、中空エレメント412及び後続機械81を介して推進力を与えられる。そして、掘進機8が更に中空エレメント412の一個分の長さに相当する距離だけ地中を掘進した時点で、前記中空エレメント412の後端に、次の(二個目の)中空エレメント412を連結し、推進用ジャッキ82により押し出して行く。なお、先行する既設の中空エレメント412と、その後方に継ぎ足される新設の中空エレメント412は、この中空エレメント412が鋼管等からなるものにおいては突合せ溶接により接合し、コンクリート管からなるものの場合は、入れ子式の嵌合方法によって、モルタル等を介して接合する。
一方、発進立坑11から掘進機8の掘進方向所定の距離の位置には、地盤10に到達立坑12を設けておく。そして、上述のようにして、掘進機8の掘進に伴って、中空エレメント412を順次連結して押し出して行くことにより、やがて図3(C)に示されるように、掘進機8が、到達立坑12に開設した到達坑口12aから到達立坑12内に到達し、更に後続機械81が到達立坑12内に到達したら、到達立坑12内で掘進機8及び後続機械81を中空エレメント412から取り外す。このようにして、地盤10内には、長手方向に互いに連結された複数の中空エレメント412からなる基礎梁41が構築されることになる。なお、取り外した掘進機8及び後続機械81は、次の基礎梁の構築に使用するために、発進立坑11へ搬入する。
次に、図3(D)に示されるように、発進立坑11に、次の基礎梁41を埋設するための発進坑口11bを開設し、発進立坑11内に掘進機8及び後続機械81を配置して駆動させ、推進用ジャッキ82により発進坑口11bから押し出して掘進させる。その後は、先に説明したのと同様の手順で、掘進機8が中空エレメント412の一個分の長さに相当する距離だけ掘進する都度、中空エレメント412を連結して、推進用ジャッキ82により押し出して行く。そして図3(E)に示されるように、掘進機8及び後続機械81が到達立坑12内に到達したら、到達立坑12内で掘進機8及び後続機械81を中空エレメント412から取り外す。
なお、中空エレメント412は、その溝状嵌合部412aが長手方向に対して直交方向に隣接する中空エレメント412側を向くようにすることは言うまでもない。そしてこの場合、掘進機8が既設の基礎梁41に沿って地中を直進しやすいように、溝状嵌合部412aには、図2に参照符号10bで示されるように、中空エレメント412の円筒面状の側面と連続した円筒面をなすように、改良土等を充填しておくことが好ましい。すなわち、このようにすれば、次の基礎梁41を打設する際に、掘進機8が受ける掘削抵抗が円周方向均一となるので、直進しやすくなる。
また、図3に示される掘進機8による中空エレメント412の打設過程で、長手方向に対して直交方向に隣接する一方の中空エレメント412の溝状嵌合部412aと、他方の中空エレメント412における円筒面状の側面との間の空間に残存する土砂(改良土10b)は、例えば図3に示される発進立坑11から到達立坑12へ向けて、あるいは逆に到達立坑12から発進立坑11へ向けて高圧水を噴射することによって除去する。次に、基礎梁41の内部へ作業員が入り込み、連結孔412b及びコンクリート充填孔412cの蓋体を除去して開口させ、不図示の鉄筋、H形鋼等の補強材を、連結孔412bを介して、互いに隣接する基礎梁41,41に跨って挿通し、これら補強材同士を継手金具等で連結する。そして、これらの作業が終わったら、基礎梁41,41,…の内部にコンクリートを充填する。このコンクリートの一部は、コンクリート充填孔412c等を介して、長手方向に対して直交方向に隣接する一方の中空エレメント412の溝状嵌合部412aと、他方の中空エレメント412における円筒面状の側面との間の空間にも充填されることになる。
このようにして基礎梁41,41,…による基礎構造物4の構築が完了したら、橋脚柱3の施工予定箇所の地盤10を開削する。そして、この場合の開削は、橋脚柱施工予定箇所のみで行われるため、確保すべき作業領域は比較的狭いもので良く、したがって、この作業においても車線規制を小規模なものに抑えることができる。次に、上述の開削箇所に橋脚柱3を施工する。この場合、基礎構造物4の基礎梁41における橋脚柱3の施工位置には、予め柱結合孔(図示省略)を設けておき、ここに鉄筋等を通して、橋脚柱3との結合を行うようにする。そして、この場合の柱結合孔は、基礎梁41の内部から作業員がハンマーなどで叩いたりするだけで、簡単に開口させることのできる蓋体で閉塞した構造とすることが好ましい。以上のような工程を経て、順次橋脚柱3を施工し、その上に、図1に示される橋梁2を構築し、既存の地上道路1上への高架式道路の建設を行う。そして、上述の方法により構築された基礎構造物4は、橋脚柱3の直下にある基礎梁41に作用する荷重が、基礎構造物4全体に伝達されるので、優れた支持力を得ることができる。なお、基礎構造物4を構成する基礎梁41のうち、一部の基礎梁41にはコンクリートCを充填せず、中空とすることができる。そしてこのような中空の基礎梁41の内部空間は、例えば電力線、通信線、ガス管、上下水道管などを通す共同溝として利用することができる。
図4は、本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第二の形態を示す構築完了状態の説明図である。この形態においては、基礎構造物4の基礎梁41に、先に説明した図2と同様の、異形断面の中空エレメント412を用いている。詳しくは、中空エレメント412を長手方向に接続した複数の基礎梁41が、橋梁2の延長方向へ互いに平行に、かつ互いに隣接して埋設され、各基礎梁41は、細径杭42の杭頭に結合されている。
橋梁2の延長方向に対する直交方向に隣接する中空エレメント412,412,…は、先に説明した図2に示されるように、一方の中空エレメント412の溝状嵌合部412aと、他方の中空エレメント412における円筒面状の側面が嵌め込まれ、双方の連結孔412bに跨って挿通された不図示の鉄筋や金具等による連結手段や、双方の内部空間にコンクリート充填孔412cや連結孔412bを介して連続して充填されたコンクリートを介して一体化され、しかも、それぞれ細径杭42に結合されているので、地盤10が含水量の多い比較的軟弱な地盤であっても、大きな支持力を確保することができる。
なお、この形態による基礎構造物4の施工においては、中空エレメント412に、予め杭挿通孔(不図示)を開設し、図2に示される連結孔412b及びコンクリート充填孔412cと同様、容易に除去可能な蓋体で閉塞しておく。そして、図3に示される掘進機8による基礎梁41(中空エレメント412)の埋設後、その杭打設位置のみ地盤10の開削を行い、杭挿通孔を通して、基礎梁41の下部の地盤へ細径杭42を打設する。細径杭42の打設後は、基礎梁41の内部にコンクリートを充填することで、基礎梁41と細径杭42とを一体接合することができる。また、基礎構造物4を構成する複数の基礎梁41のうちの一部は、図4に参照符号41’で示されるもののように、単純な円形断面の中空エレメントを用いることができる。
図5は、本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第三の形態を示す構築完了状態の説明図である。この形態による基礎構造物4においては、相対的に大径の中空エレメント412を長手方向に接続しコンクリートCを充填した上側の基礎梁41と、相対的に小径の中空エレメント413を長手方向に接続しコンクリートCを充填した下側の基礎梁41が、上下に重合した状態で、橋脚柱3の真下を通って橋梁2の延長方向へ延び、これらの基礎梁41,41が、それぞれ細径杭42の杭頭に結合されている。
上側の基礎梁41Hを構成する大径の中空エレメント412は、図2に示されるような異形断面のものであり、下側の基礎梁41Lを構成する小径の中空エレメント413は、円形断面のものである。中空エレメント413は、その上の中空エレメント412に長手方向に連続して形成された溝状の嵌合部412aに嵌め込まれた状態で重合し、その結合構造は、図2において説明したものと基本的には同様である。また、細径杭42の杭頭との結合や、橋脚柱3との結合に際しては、中空エレメント412,413に除去可能な蓋体で閉塞された不図示の柱結合孔及び杭挿通孔を通して、基礎梁41の下部の地盤へ細径杭42を打設し、その後、基礎梁41の内部にコンクリートを充填することで、基礎梁41と細径杭42とを一体接合することができる。また、柱結合孔の蓋体を除去して鉄筋等を通すことによって、橋脚柱3との結合を行うことができる。
更に、図6は、本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第四の形態を示す構築完了状態の説明図である。この形態による基礎構造物4においては、図2に示されるような異形断面の中空エレメント412を長手方向に接続しコンクリートを充填した複数の基礎梁41を連結した連続壁41によって、車両5の通行が可能な地下空間4Sを形成したものである。中空エレメント412の互いの接合構造は、先に図2において説明したものと基本的には同様である。地上構造物である高架式道路の橋脚柱3は、前記地下空間4Sの上面壁41UWをなす基礎梁41に結合して構築される。
なお、図示の例では、地下空間4Sを画成する連続壁41のうち、橋梁2の橋脚柱3と接合される最上部の上面壁41UWは、一部を細径杭42の杭頭と結合させた構造としている。
この形態によれば、地下空間4Sによって、基礎構造物4全体としての比重が低下し、この基礎構造物4に地中で浮力が作用するので、橋梁2及び橋脚柱3による死荷重(静荷重)をキャンセルすることができ、このため、地盤10が比較的軟弱であっても、図4のような多数の細径杭42などの施工を省略することができる。また、地下空間4Sは車道や鉄道などに有効利用することができるので、例えば図示の例のように、車線の増加を橋梁2と地下空間4Sの双方で分担して、地上部分の車線増加を抑えることができる。また、基礎梁41による地下空間4Sの上面壁41UWの施工と同時に橋脚柱3等の地上構造物を施工することができる。
本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第一の形態を示す構築完了状態の説明図である。 第一の形態において用いられるエレメント412の斜視図である。 第一の形態において、基礎梁41,41,…を地中に埋設する工程を示す説明図である。 本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第二の形態を示す構築完了状態の説明図である。 本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第三の形態を示す構築完了状態の説明図である。 本発明に係る基礎構造物の構築方法を、高架式道路の基礎構造物4の構築に適用した第四の形態を示す構築完了状態の説明図である。 杭基礎による高架式道路の基礎構造を示す断面図である。(従来技術) 直接基礎による高架式道路の基礎構造を示す断面図である。(従来技術)
符号の説明
1 地上道路
2 橋梁
3 橋脚柱
4 基礎構造物
4S 地下空間
41,41,41 基礎梁
41 連続壁
412,413 中空エレメント
412b 連結孔
412c コンクリート充填孔
412d,413c 接続部
413a 柱結合孔
412a 嵌合部
413b 杭挿通孔
42 細径杭
5 車両
8 掘進機
10 地盤
11 発進立坑
12 到達立坑

Claims (4)

  1. 円筒状の壁面及びこの壁面の一部が溝状に凹んだ嵌合部が長手方向に連続して形成され、前記嵌合部及びこの嵌合部と対向する円筒状壁面に複数の連結孔が開設され、この連結孔が、除去可能な蓋体で予め閉塞されたことを特徴とする基礎梁構築用中空エレメント。
  2. 請求項1に記載の基礎梁構築用中空エレメントを長手方向に接続した複数の基礎梁を、地中の任意の深さに略水平に、かつ互いに平行に埋設し、長手方向に対して直交する方向に隣接する基礎梁構築用中空エレメントを、一方の中空エレメントに形成された溝状の嵌合部と、他方の中空エレメントの円筒面状の壁面を嵌め込んだ状態で、蓋体の除去により連結孔を開口させ、この連結孔を介して互いに連結することにより基礎構造物を構築し、この基礎構造物を地上に構築される地上構造物と連結することを特徴とする基礎構造物の構築方法。
  3. 基礎梁が、推進工法によって基礎梁構築用中空エレメントを地中推進させ、所定距離だけ推進する都度、既設の基礎梁構築用エレメントの後端に新設の基礎梁構築用エレメントを連結することによって構築されることを特徴とする請求項2に記載の基礎構造物の構築方法。
  4. 複数の基礎梁を連結した連続壁で取り囲んだ地下空間を形成し、この地下空間の上面壁をなす基礎梁に、地上に構築される地上構造物を連結して施工することを特徴とする請求項2に記載の基礎構造物の構築方法。
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