JP4242636B2 - 電子カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラの露出調整技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラは、従来のフィルム式のカメラとは異なり、撮影レンズを介して得た被写体像を固体撮像素子によって電気的な信号に変換し、その後この変換した信号に画像処理を行って記録媒体に記録するカメラである。
【0003】
この固体撮像素子は、写真フィルムとは異なり、ラチチュードが狭いので露出制御が困難である。つまり、固体撮像素子で正しい露出制御を行うためには正しい測光が必要となる。
【0004】
そこで、例えば本出願人は、特許文献1において、撮影レンズの絞りによる撮像素子の感度変化を補正する発明を提案する等、露出制御に関して早くから実用的な工夫を繰り返している。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−79904号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の発明においては、撮影光学系を変更しての露出制御やストロボ制御時の工夫については述べられてはおらず、部品や組立上のバラつきをも考慮して、電荷結合素子(CCD)等の撮像素子に入射する光量を高速、かつ、正確に制御するような技術とは異なるものである。
【0007】
図2を用いて、従来の電子カメラ(デジタルカメラ)で用いられる露出制御のフローチャート例を示す。これは、図3のような構成を前提としている。この図3の構成において、まず、演算制御部1は、撮影レンズ2を介して撮像素子(以下、CCDと称する)3上に得られた被写体画像による画素信号蓄積を電子シャッタ6bによって所定時間Tで終了させる(S31)。そして、そのときのCCD3の積分出力結果Vをアナログ/デジタル(A/D)変換部3aで読み出し(S32)、その読み出した結果に基づいて、実際の露出時間Tを決定する(S33)。この露出時間T決定の演算では、露出目標量Vと、所定時間Tの積分で得られた積分量VからS33に示す計算を行って、露出時間Tを算出する。露出時間Tを算出した後は、実際に露出を行う(S34)。このS34の露出時に演算制御部1は電子シャッタ6bを今度は露出時間Tだけ制御する。
【0008】
図4に露出量に対するCCD出力を示す。図4に示すように、露出量(LxS)が図で示す所定量(LxS)よりも大きいと、CCD出力CCDは飽和してしまう。そこで、CCD3の積分目標値(露出目標値)VはCCD出力の飽和レベルに対して余裕があるように、飽和レベルよりも低い値で決める。しかし、CCDの出力特性には製造時の部品バラつき等による誤差(図において一点鎖線で示すCCD出力CCD)があるので、実際の露出時にはこの誤差も考慮する必要がある。
【0009】
なお、このような電子シャッタ6bの機能を前提とした露出制御方式は、図5(a)に示すような画素3bと垂直転送部3cとを有するようなインターライン型CCD等では有効な方式である。しかし、図5(b)のように、画素(受光面)3bそのものを利用して電荷転送していく方式のCCD(フレームトランスファー型)では、転送中に光が入射すると正しい画像が得られないので、電子シャッタの代わりに機械的なシャッタを必要とする。
【0010】
しかし、図5(b)のフレームトランスファー型CCDは、図5(a)のインターライン型CCDと比べればわかるように、所定の幅Wの間にインターライン型CCDよりも多くの画素を並べることが可能である。つまり、図5(b)のフレームトランスファー型CCDはインターライン型CCDよりも高品位の画像を記録することができる。
【0011】
つまり、従来の電子シャッタを利用する露出制御方式は、こうしたフレームトランスファー型のような高解像度のCCDの露出制御には向いていなかった。
【0012】
なお、機械式のシャッタを用いて前述したのと同様の露出制御を行うためには、図6(a)のように閉じていた機械式のシャッタ幕6aを、一度開けてから(図6(b))、所定時間後に再度閉じて(図6(c))、その時得られたCCD3の出力(蓄積値又は積分値)をA/D変換した後、演算制御部1にて、図2のS33と同様の演算を行う必要がある。
【0013】
しかしこの方法では、機械的なシャッタ機構を動かすのにエネルギーと時間を要し、シャッタタイムラグの増加につながる。このため、従来の露出制御方式では、高速で高画質な画像を得ることは困難であり、またストロボ光などを制御するための測光も困難であった。
【0014】
本発明は、以上の点に鑑み、撮影光学系や、露出時の補助を行うストロボ光の有無にかかわらず露出制御を単純かつ高速、正確に行うことが可能な電子カメを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の電子カメラでは、撮影レンズを介した被写体の像を撮像する撮像素子と、被写体光束を受光して上記被写体の明るさに基づく光電流を出力する第1の測光センサと、上記第1の測光センサから出力された光電流を対数圧縮する対数圧縮回路と、上記撮像素子の前面に設けられたシャッタ幕と、上記シャッタ幕で反射された上記被写体光束を受光して上記被写体の明るさに基づく光電流を出力する第2の測光センサと、上記第2の測光センサの出力を積分する積分回路と、上記対数圧縮回路からの出力のバラつきを補正するための第1の補正値と、上記積分回路と上記撮像素子の出力特性を合わせるための第2の補正値とを記憶するメモリと、上記被写体に閃光を照射するストロボと、上記対数圧縮回路の出力を上記第1の補正値によって補正した後、該補正した対数圧縮回路の出力に基づいて上記ストロボを用いた撮影を行うか否かを決定し、上記ストロボを用いた撮影を行う場合には、上記積分回路の出力と上記第2の補正値とを用いて上記ストロボの発光量を決定する演算制御部とを具備することを特徴とする。
【0019】
これにより、高速かつ高精度の露出制御が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係る電子カメラの電気回路のブロック図を図1に示す。被写体11の像をCCD3に導く撮影レンズ2は、露出時以外は、シャッタ幕6aにより遮光されている。そして露出時には、シャッタ幕6aがシャッタ制御部6によって制御されて図6(b)に示したようにCCD3の前から退避する。これにより、CCD3は撮影レンズ2を介して被写体11の像を受光する。そして、CCD3は、受光した像に基づいて像信号の生成を行う。
【0021】
具体的には入射した光の強弱と露出時間に応じた電気信号をCCD3の各画素が出力し、A/D変換部3aがこの出力をデジタル画像信号に変換した後、画像処理部4がこのデジタル画像信号の補正や圧縮等を行う。そして、このようにして画像処理した画像を記録部5に記録させる。
【0022】
この種のカメラは像信号が電気的あるいはデジタル的に記録されるので、フィルムに像を形成するカメラと区別して、電子カメラあるいはデジタルカメラ等と呼ばれる。
【0023】
ここで、CCD3は、露出時間が短いと、ノイズによって画像の再現性が劣化し、反対に露出時間が長いと図4のように出力が飽和レベルに達して、その結果全く画像が得られなくなってしまう。このため、適切な露出時間での露出制御が重要となるが、高解像度のCCDを用いるデジタルカメラにおいて高速の露出制御を行う場合には、前述の図3で説明した手法も図6で説明した手法もとれない。
【0024】
そこで、本一実施形態では、図1に示すように、被写体からの光をモニタする測光センサ7及びシャッタ幕6aに入射する光をモニタする測光センサ8の2種類の測光センサを設けた。なお、それぞれの測光センサは、各々効果的に光をモニタするための集光レンズ7a,8aを介して光を受光している。
【0025】
また、測光センサ7,8は、各々異なる処理回路に接続されている。つまり、測光センサ7は、測光センサ7が出力した光電流を対数圧縮する対数圧縮回路7bに接続されている。また、測光センサ8は、測光センサ8が出力した光電流を所定の容量で積分する積分回路8bに接続されている。
【0026】
これらの処理回路の特徴は、判定時間や検知する光の変化等の切り口から論ずる事ができる。
【0027】
まず、圧縮型の回路は広いダイナミックレンジで光の変化がなければ、その時々の光量を判定する事ができる。ただし、ストロボ光のような高速の光の入射に対しては十分追従できない事があり、また、追従したとしても、それを記録する事は困難である。
【0028】
一方、積分型の回路は、所定時間、光電流をコンデンサに積分及び蓄積する。つまり、暗い時には光電流が少ないので、細かい明るさの判別をする事が困難である。しかし、明るい時には、ストロボ光のような閃光であっても、蓄積量を明確に記録する事ができる。
【0029】
つまり、圧縮型の回路は、広いダイナミックレンジにわたって、高速で変化のない光を判定する事が可能であり得意としている。反対に積分型の回路は、光の履歴を記録するので、比較的長い時間を要するが、その間に起った光の変化を含めての判定が可能である。
【0030】
このような2つの処理回路の特徴を生かしたのが、本一実施形態の露出制御である。この露出制御は、図1のワンチップマイクロコンピュータ等からなる演算制御部1によってなされる。また、個々の機能ブロックが有する性能的なバラつきは、製品製造時にEEPROM9に記録するようにしておく。そして、撮影制御時に、演算制御部1はこのEEPROM9に記録した値を参照するようにして設計どおりの制御を行う。なお、ここでは補正値を記録しておくための記録媒体としてEEPROMを用いたが、不揮発性のメモリであればこれに限るものではない。
【0031】
また、露出時に十分な光が得られない時には、被写体11に対してストロボ回路10aが発光部10を介して光投射を行う。これにより手ブレなどの問題も対策する。
【0032】
更に、撮影レンズ2は取り外すこともできる。つまり、このカメラを撮影レンズ2の代わりに顕微鏡や内視鏡の光学系に取り付ける事もできる。次に、このようなカメラの露出制御手順を図7に示す。
【0033】
まず、演算制御部1は、カメラにカメラ用の撮影レンズ2が取り付けられているかどうかを判定する(S1)。これはレンズ枠内に内蔵された撮影レンズ用のマイコンとの通信が可能かどうかで判定してもよいし、撮影レンズ2が取り付けられていることを判定するための専用のメカスイッチを設けることにより判定してもよい。
【0034】
カメラ用の撮影レンズ2以外ならば、顕微鏡や内視鏡に取り付けられていると考えてS1をNOに分岐する。この場合には、図1に示した撮影レンズ2の場合とは異なり、測光センサ7が被写体11の方をモニタしているとは限らない。
【0035】
そこで測光センサ7は用いず、撮影光学系からの光が入射するシャッタ幕面の反射をモニタする測光センサ8を用いて測光を行う。顕微鏡や内視鏡などの光学機器は、一般に観察用の照明で明るく照射されており、また、この場合のカメラは器具に固定されている事が多く、手ブレの心配も少ないので、比較的長い時間をかけての測光が可能である。
【0036】
このため、測光センサ8を利用し、所定時間幕面の反射をモニタして積分測光を行い(S20)、得られた積分量より、露出制御(シャッタ制御)時のシャッタ制御時間TVを算出する(S21)。なお、このシャッタ制御時間の算出方法は、図6と同様の方法であるが、これについては後で説明する。シャッタ制御時間の算出後、S12に移行してシャッタ制御を行い、このフローチャートの露出制御を終了する。
【0037】
なお、CCD出力を所定レベルまで合わせこみたい時には、S20の前にユーザが操作できるスイッチ1aの状態の判定(S19)を設け、このスイッチ1aがOFFのときには、S19からS25に分岐できるようにしてもよい。このS25〜S28の制御は、対象物が動かないもので、カメラも機器にしっかりと組みつけられている場合などにユーザによって任意に選択される。このときの制御においては、実際にシャッタ幕6aを所定時間開いて(S25〜S27)、その時CCD3から得られた像信号により、適切なシャッタ制御時間TVを決定する(S28)。その後、S12に移行してシャッタ制御を行い、このフローチャートの露出制御を終了する。
【0038】
一方、上記S1においてカメラ用の撮影レンズ2が取り付けられている時には、S1をYESに分岐する。この場合には、撮影の方向と、発光部10の投射方向や測光センサ7による測光の方向とが合っているので、測光センサ7による測光を行う(S2)。
【0039】
この測光センサ7による測光結果BVは、センサの製造上のバラつきやカメラへの組みつけ上のバラつきによって、設計値と一致しない事が多い。しかし、カメラ製造時にこの誤差をEEPROM9に記録させているので、この値を利用して補正を行い(S3)、正確な明るさ情報BVを得ることができる。この結果から、露出制御時のシャッタ制御時間が決まる。しかし、決定したシャッタ制御時間では、手ブレが起こりそうな時には、ストロボ発光を伴うシャッタ制御を行うためにS4の判定をYESに分岐する。この時にはストロボの閃光に対応するために、シャッタ幕6aをモニタする測光センサ8を利用したシャッタ制御を行う。
【0040】
つまり、この場合にはストロボ光を微小光量で発光させ(S5)、その時得られた積分回路8bの値より、シャッタ制御時のストロボ光量を決定する(S6,S7)。そして、決定されたストロボ光量に応じたストロボ発光を行いながらシャッタ制御を行い、このフローチャートの露出制御を終了する。
【0041】
一方、S3にて決定したシャッタスピードが、手ブレが起こらないようなシャッタスピードである時には、S4の判定をNOに分岐する。そして、S3にて求められた明るさの情報やCCD3の感度情報に基づいてレンズの絞りやシャッタ制御時間を所定の組合せから決定する(S10)。この時、計算で得られたシャッタ制御時間TVに対し実際のシャッタ幕6aは所定の誤差を持って作動するので、予めEEPROM9に記録させておいた補正値によって誤差を補正して実際のシャッタ制御時間TVを算出した後(S11)、S12に移行してシャッタ制御を行い、このフローチャートの露出制御を終了する。
【0042】
以上説明したようなフローチャートに従った制御を行うことによりストロボ光の有無や撮影光学系の種類にかかわらず、正しい露出制御が可能となる。
【0043】
次に、CCD3の感度のバラつきと、ストロボ光の調光に用いる調光センサ(前述の測光センサ8である)の感度のバラつきを補正する方法について説明する。
【0044】
図8(a)のように、カメラ20に所定の撮影レンズ2を取付け、出力光に太陽光と同様の光成分を持たせるためのフィルタ22を介して、輝度箱21に対向させる。このとき、輝度箱内の明るさを一定にして、異なる2つの積分時間T,Tで測光センサ8の積分値(測光センサ8の出力)を得ると、図9(a)の横軸で示す露出値が変化して、各々の時間でBS,BSという2つの測光センサ出力、つまり、積分値が出力される。
【0045】
同様に、CCD3も積分蓄積型のセンサなので、その出力は露出値に比例した1次関数の出力特性を示す。つまり、輝度箱の明るさを一定にし、T,Tの2つの露出時間でCCD出力値を得ると各々、図9(a)の下部のようにCCD,CCDの2つの値となる。
【0046】
ここで、CCD3の出力が所定の目標値(AE目標値)CCDとなるように露出を制御する場合には、図9(a)のグラフの横軸、つまり、露出値を考えずに、図9(b)のように、測光センサ出力とCCD出力とを1対1で対応させ、CCD3がCCDという値を出力する露出値に相当する測光センサ出力Ve0を前述のEEPROM9に記録させる。
【0047】
つまり、ストロボ光を調光する時も、カメラの撮影レンズ以外を介して入射した光の露出を行う時も、測光センサ8の出力がVe0となるような制御を行えばよい。
【0048】
なお、CCD3と測光センサ8は、一方は撮影レンズ2からの直接の光を受光し、一方はシャッタ幕6aの反射光を、集光レンズ8aを介して受光するので、それらの1つ1つの部品に対して反射率や透過率、位置のバラつきなどを考慮した補正が必要となるが、本一実施形態では、調光センサ出力を直接CCD出力と関連づけることにより補正を単純化している。
【0049】
つまり、従来の考え方では、これらのCCDやセンサ類の明るさに対する出力特性を誤差のないものにするためには調整工程において、図10のような工程が必要であった。
【0050】
この調整工程においては、まず、輝度箱内の明るさBVと測光センサ8の出力BSとが所定の関係になるように補正するための補正値ΔBVを算出する(S91)。そして、同様に、明るさBVとCCD3の出力CCDとの関係が設計値通りの関係になるような補正値ΔBVを算出し(S92)、明るさBVと測光センサ7の出力FSとの関係が設計値通りの関係になるような補正値ΔBVを算出する(S93)。この後、これらの補正値をEEPROM9に記録させる(S94)。
【0051】
なお、明るさBVは、
【数1】
Figure 0004242636
に示すようにセンサへの入射光量の対数値となる。つまり、明るさBVは入射光量に対して非線形の関係であり、温度補正も複雑になる。このため、S93で算出する補正値は複雑なものとなってしまう。
【0052】
また、この調整においては、ΔBV、ΔBV、ΔBVの調整誤差(補正値)が算出される。この誤差のため、測光センサ8でCCD3の積分レベルを制御するときには、ΔBV+ΔBVの誤差が生じてしまう。
【0053】
一方、本一実施形態では、前述した図9(b)の考え方によって、図11のような調整工程となっている。つまり、図11において、まず、測光センサ8の出力BSとCCD3の出力CCDとの関係を補正する補正値ΔBVを算出する(S95)。次に明るさBVとCCD2の出力CCDとの関係を補正する補正値ΔBVを算出する(S96)。そして、明るさBVと測光センサ7の出力FSとの関係を補正する補正値ΔBVを算出する(S97)。そして、これらの補正値をEEPROM9に記録させる(S98)。
【0054】
このとき、入射光量とCCD3及び測光センサ8の出力積分値は
【数2】
Figure 0004242636
に示すような線形関係を持つので補正が単純になる。つまり、測光センサ8の出力BSとCCD3の出力CCDとを明るさBVを介さず、直接1対1に対応させるような補正を行うことにより、測光センサ8の出力BSによるCCD3の出力CCDの制御誤差ΔBVを前述のΔB +ΔB よりも小さな値にすることができる。
【0055】
つまり、CCD3の出力CCDと測光センサ8の出力BSは共に明るさに対して線形関係を持つので、測光センサ8の出力BSと調整時に得られた補正値によって演算時間を短縮し、高速で高精度の露出演算が可能になる。
【0056】
なお、図9(b)の直線より、
【数3】
Figure 0004242636
の一次関数の式が導けるが、この(式3)は
【数4】
Figure 0004242636
S=BS−K・CCD (式5)
の計算結果K,Sより、
BS=K・CCD+S (式6)
のように単純化できる。ここで、「CCD」はCCD3の出力であり、「CCD」及び「CCD」は図9(a)下部の関係により決定される所定値である。また、「BS」は測光センサ8の出力であり、「BS」及び「BS」はそれぞれ、図9(a)上部の関係により決定される定数である。
【0057】
なお、前述したようにCCD3への露出は適正露出値CCDとなった時に最適となるので、(式6)より最適な露出条件による測光センサ8の積分値Ve0が、
e0=K・CCD+S (式7)
として求められる。つまり、CCD3の出力をモニタしなくとも、この測光センサ8の出力がVe0の積分値となる時にCCD3が最適な露出となる事がわかる。
【0058】
また、撮影レンズ2から入射した光をハーフミラー30で分けて、一方の光をシャッタ幕6aとCCD3の方向に導く。また、もう一方の光をフォーカシングスクリーン31に導き、そこに結像された像を、ペンタプリズム32を介して、ユーザが観察することにより、カメラによって撮影される範囲が確認できる図12のようなタイプのカメラ(一眼レフレクスカメラ)では、光電流の圧縮出力を出力する測光センサ7が図のように上記ペンタプリズム32内に向けて配置されている場合がある。
【0059】
この時、この測光センサ7の調整方法において、図8(a)のように撮影レンズを輝度箱21に向けてカメラ20を配置し、その時得られる圧縮出力と所定のレベルとを比較して、その差(補正値)を前述のEEPROM9に記録させておき、撮影の際には、測光結果と補正値とから正しい測光結果が演算できる。このような一連の調整工程をフローチャートで示すと、図13のようになる。
【0060】
まず、図8(a)のように一定の明るさBVの輝度箱21にカメラ20の撮影レンズ2を向けてセッティングする(S71)。次に積分時間Tにて測光センサ8に積分させて、その時の結果をBSとする(S72)。また、積分時間Tと異なる積分時間Tにて測光センサ8に再び積分させて、その時の結果をBSとする(S73)。
【0061】
次に、Tの時間だけシャッタ制御を行い、その時のCCD出力をCCDとする(S74)。また、Tの時間だけシャッタ制御を行い、その時のCCD出力を各々CCDとする(S75)。
【0062】
以上の値から、(式4)、(式5)の傾き係数K及びシフト係数Sを算出する(S76,S77)。次に(式7)から適正積分値Ve0を計算する(S78)。
【0063】
そして、圧縮タイプの出力を有する測光センサ7の出力をFSとし(S79)、その出力FSと実際の明るさBVとの差を補正係数ΔBVとして求める(S80)。こうして得られた補正係数ΔBVと、前述のVe0をEEPROM9に記録させる(S81)。
【0064】
この例からもわかるように、Ve0が調整に重要な値であり、KやSなどの定数は、EEPROM9に記録させる必要はない。
【0065】
このように調整されたカメラのストロボ調光シーケンスの例を、図14、図15を用いて説明する。この実施形態では図14のタイミングチャートに示すように所定時間TINTの積分時間で積分回路式の測光センサ8を3回作動させ、最初の1回はストロボ発光を行わず、後の2回でストロボの微小発光(プリ発光)を行い、シャッタ開(シャッタスピードT)時のストロボ本発光量を決定するようにしている。
【0066】
図15は、このストロボ調光時の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでのストロボはカメラに取り付けるタイプを想定して記述している。したがって、ストロボ側にはメモリが内蔵されていて、最大ガイドナンバー(GNo)、最小GNo等の情報を有している。これを考慮しないとプリ発光ですべてのエネルギーを消耗してしまったり、設定光量が少なすぎて発光しなくなってしまう等の不具合を生じてしまう。
【0067】
したがって、外部ストロボとカメラとの通信時(S50)には、外部ストロボからカメラに最大GNo(GNMAX)及び最小GNo(GNMIN)を入力させる(S51,S52)。そして、以後の、S55,S60,S70等のステップではこれを考慮したストロボ発光を行う。
【0068】
GNoの入力後、前述のTINT=1msでストロボ発光なしの測光積分を行い(S53)、この結果をでVINT0とする(S54)。次にGNMINの1.4倍の光量でストロボを発光させ、測光センサ8により積分を行う(S55)。次にこの積分結果をVINT1とする(S56)。そして、VINT1とVINT0との差を算出して、それをΔVとする(S57)。次に、このΔVが所定値ΔVよりも小さいか否かを判定する(S58)。このΔVが所定値ΔVよりも小さいと、プリ発光による光量変化が十分検出されなかったとしてS58をYESに分岐して、より大きい光量でストロボ光を発生させて積分を行う(S60)。このときのストロボの光量を仮にGNMAXの1/10とする。そして、この時の発光積分結果をVINT2とする(S61)。そして、この結果VINT2と前述の発光なしの積分結果VINT0と差をとりΔVを更新する(S62)。つまり、このΔVがストロボの寄与率である。この後、S63に移行する
一方、S58でNOに分岐した場合は、1回目のプリ発光が強かったので、GNMINで2回目のプリ発光行って発光積分を行う(S70)。そして、このときの積分結果をVINT2とする(S71)。ここで、1回目のプリ発光積分結果VINT1が飽和レベルV以上であるか否かを判定する(S72)。1回目のプリ発光積分結果VINT1が飽和レベルV以上であるならば、S72をYESに分岐して、S71で求めたVINT2を用いたΔV算出を行う。
【0069】
一方、S72において1回目のプリ発光積分結果VINT1がV未満ならば、S72をNOに分岐して、S57で求められたΔVをそのまま利用する。この後、S63に移行する。
【0070】
ΔVが決定した後、シャッタスピードTの間にストロボ以外の光で積分される量をVINT0×Tとして求め、露出目標積分値Ve0(予めEEPROM9に記録させておいた値)との差を求める。次に、露出目標との差をストロボで補うために、露出目標値との差を前述のプリ発光時のストロボ寄与率ΔVで除算して、本発光光量を決定するための係数nを算出する(S63)。
【0071】
次に、ストロボの本発光を行うと共にシャッタを開く(S64)。この本発光時にはプリ発光のn倍の光量が必要なので、ガイドナンバー換算時には√n倍してストロボの発光制御を行う(S65)。そして、時間Tが経過しているか否かを判定し(S66)、時間Tが経過したならば、シャッタを閉じて(S67)、ストロボ調光の処理を終了する。
【0072】
以上説明したように、このような調光のフローチャートによって、調光センサ出力と、EEPROMの記録値Ve0とを利用するだけで単純な計算で高速、高精度のストロボ調光ができる電子カメラが提供できる。
【0073】
以上一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、撮影光学系やストロボ光の有無にかかわらず、露出制御を単純かつ高速、正確に行うことが可能な電子カメを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】従来例における露出制御について説明するためのフローチャートである。
【図3】従来の電子シャッタを用いる露出制御を行う場合の構成図である。
【図4】露出量に対する撮像素子出力の関係を示すグラフである。
【図5】図5(a)はインターライン型CCDの構成図であり、図5(b)はフレームトランスファー型CCDの構成図である。
【図6】従来の機械式のシャッタを用いて露出制御を行う場合の構成図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るカメラの露出制御について説明するためのフローチャートである。
【図8】図8(A)は調光センサの感度調整装置の構成図であり、図8(B)はCCDの感度調整装置の構成図である。
【図9】図9(A)は従来の方式による露出量に対する積分型の測光センサ出力及びCCD出力の関係を示すグラフであり、図9(B)は本発明の一実施の形態によるCCD出力に対する測光センサ出力の関係を示すグラフである。
【図10】従来の方式による調整の概要を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態の方式による調整の概要を示すフローチャートである。
【図12】一眼レフレクスカメラの光学系を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態において測光センサを調整する際の具体的な手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】ストロボ調光時のタイミングチャートである。
【図15】ストロボ調光時の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 演算制御部
1a スイッチ
2 撮影レンズ
3 撮像素子(CCD)
3a アナログ/デジタル(A/D)変換部
4 画像処理部
5 記録部
6a シャッタ幕
6 シャッタ制御部
7,8 測光センサ
7a,8a 集光レンズ
7b 対数圧縮回路
8b 積分回路
9 EEPROM
10 発光部
10a ストロボ回路

Claims (1)

  1. 撮影レンズを介した被写体の像を撮像する撮像素子と、
    被写体光束を受光して上記被写体の明るさに基づく光電流を出力する第1の測光センサと、
    上記第1の測光センサから出力された光電流を対数圧縮する対数圧縮回路と、
    上記撮像素子の前面に設けられたシャッタ幕と、
    上記シャッタ幕で反射された上記被写体光束を受光して上記被写体の明るさに基づく光電流を出力する第2の測光センサと、
    上記第2の測光センサの出力を積分する積分回路と、
    上記対数圧縮回路からの出力のバラつきを補正するための第1の補正値と、上記積分回路と上記撮像素子の出力特性を合わせるための第2の補正値とを記憶するメモリと、
    上記被写体に閃光を照射するストロボと、
    上記対数圧縮回路の出力を上記第1の補正値によって補正した後、該補正した対数圧縮回路の出力に基づいて上記ストロボを用いた撮影を行うか否かを決定し、上記ストロボを用いた撮影を行う場合には、上記積分回路の出力と上記第2の補正値とを用いて上記ストロボの発光量を決定する演算制御部と、
    を具備することを特徴とする電子カメラ。
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