JP4241400B2 - 平衡線路−不平衡線路接続器 - Google Patents

平衡線路−不平衡線路接続器 Download PDF

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Description

本発明は、平衡線路と不平衡線路を伝送する電力を相互に変換する平衡線路−不平衡線路接続器に関する。
同軸線路に代表される不平衡線路と、ペアケーブルに代表される平衡線路を伝送する電力を変換する手段として、集中定数のインダクタ(誘導L)とキャパシタ(容量C)により構成する接続器がある。この接続器は、不平衡線路とダイポールに代表される平衡系アンテナを接続するときにも使われる。この構成の接続器は、チップインダクタとチップコイルで製作できるため、回路基板内に、アンプ等の整合回路と同一工程で作製できるという利点がある。
従来技術による平衡線路−不平衡線路接続器900の一般的な構成図を図10に示す。不平衡線路に接続されるPort−1に、所望の周波数に対し、入力位相に対する出力位相が+90度となる位相器920、入力位相に対する出力位相が-90度となる位相器930を設け、各々平衡線路に接続されるPort−2とPort−3にそれぞれ接続する。不平衡ポートであるPort−1に入力された電力は、平衡ポートであるPort−2とPort−3では、等振幅、逆位相で出力されるように、平衡線路−不平衡線路接続器900は設計される。
この平衡線路−不平衡線路接続器900の回路図を図11に示す。位相器920は3次関数で与えられるハイパスフィルタであり、位相器930は3次関数で与えられるローパスフィルタである。位相器(ハイパスフィルタ)920は、Port−1とPort−2の間に直列接続された容量CH1及びCH3と、容量CH1及びCH3の接続点に一端が接続され、他端が接地された誘導LH2とから成る。位相器(ローパスフィルタ)930は、Port−1とPort−3の間に直列接続された誘導LL2と、各々一端がPort−1と誘導LL2との接続点、誘導LL2とPort−3との接続点に接続され、他端が接地された容量CL1及びCL3とから成る。
図11の平衡線路−不平衡線路接続器900の特性の一例を図12に示す。図12.Aは不平衡ポートであるPort−1の反射係数を示している。図12.Bは平衡ポートであるPort−2、Port−3への透過係数を示している。図12.Cは平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差の周波数特性を示している。各図において、横軸は、設計周波数feで規格化した周波数とした。
図12.Aのように、設計周波数fe付近では、不平衡ポートであるPort−1の反射係数が小さくなっている。また、図12.Bのように、平衡ポートであるPort−2、Port−3への透過係数は設計周波数fe付近で等しく、Port−1から入力された電力はPort−2とPort−3へ等分配(-3dBずつ)されることがわかる。また、図12.Cのように、平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差は、設計周波数fe付近で約180度となっている。この平衡線路−不平衡線路接続器900の設計は、Agilent Technologies社のCADソフト「APPCAD」等で設計することができる。
図11の平衡線路−不平衡線路接続器900は、狭帯域で有効ではあるが、設計周波数feの±25%程度までの広帯域で用いると、設計周波数feから離れた周波数では、反射が大きく(図12.A)、ローパスフィルタ930側で出力損失が大きく(図12.B、ハイパスフィルタ920との差が約3dB)、また、位相差が180度から大きくずれる(図12.C)ことが問題であった。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、広帯域にわたり低損失な平衡線路−不平衡線路接続器を実現することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の手段は、遮断周波数fcHのハイパスフィルタと、遮断周波数fcLのローパスフィルタを並列接続した、平衡線路と不平衡線路とを接続する平衡線路−不平衡線路接続器であって、ハイパスフィルタとローパスフィルタは各々フィルタの特性関数が4次以上のバターワース特性であり、ある周波数f0(ただしfcH<f0<fcLにおいて、ハイパスフィルタの出力位相が90度であり、ローパスフィルタの出力位相が−90度であり、規格化周波数に対するフィルタの特性関数をFとしたとき、周波数f cH 、f 0 、f cL が次の式(A)及び式(B)の関係を充たすこと、ただしjは虚数単位、Reは複素数の実部を表す、を特徴とする。
Figure 0004241400
Figure 0004241400
また、請求項2に記載の手段は、ハイパスフィルタとローパスフィルタは各々フィルタの特性関数が5次以上であることを特徴とする。また、請求項3に記載の手段は、移動体の表装の絶縁体面に設けた平衡系アンテナに接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の平衡線路−不平衡線路接続器である。
また、請求項4に記載の手段は、基板と、基板の一方の面に形成されたハイパスフィルタとローパスフィルタと、ハイパスフィルタとローパスフィルタの各々の1端と電気的に接続された2つのスルーホールと、2つのスルーホールと電気的に接続され、基板の裏面に設けられた2つの導体パターンとを有し、基板の裏面に設けられた2つの導体パターンに、平衡系アンテナが電気的に接続されたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の手段は、基板に、他のフィルタ及び増幅器の少なくとも1つが形成され、ハイパスフィルタとローパスフィルタの平衡系アンテナが接続されていない側の端子が当該他のフィルタ及び増幅器の少なくとも1つに接続されたことを特徴とする。
ハイパスフィルタとローパスフィルタが各々フィルタの特性関数が4次以上のバターワース特性であるので、広い周波数帯域に渡って、各々の通過量を平坦とすることができる。また、ある周波数でハイパスフィルタの出力位相とローパスフィルタの出力位相との差を180度となるように設計すれば、その周波数を含む広い帯域、例えばその周波数を中心に±25%の周波数帯域において平衡ポート間の位相差も略180度とすることができる。そのため、広帯域な接続器を実現することが可能となる。また、位相器を構成するハイパスフィルタとローパスフィルタの関数の次数により帯域幅を調整でき、関数の種類により振幅特性(通過量)を調整できる。従って、これらのパラメータを適切に調整することにより、所望の帯域幅をカバーする平衡線路−不平衡線路接続器を実現できる。具体的には、規格化周波数に対するフィルタの特性関数をFとしたとき、周波数f cH 、f 0 、f cL (ただしf cH <f 0 <f cL )が上述の式(A)及び式(B)の関係を満たせば良い(請求項1)
特に、バターワース特性に基づき設計することで、広帯域にわたり振幅特性(通過量)が平坦となるため、さらに低損失な平衡線路−不平衡線路接続器を実現できる。
請求項3の手段により、車両のガラスに設けた広帯域な平衡系アンテナを、その広帯域特性を損なうことなく、不平衡ケーブルに接続することができる。また、請求項4の手段により、車両のガラスに設けた平衡系アンテナに平衡線路−不平衡線路接続器を容易に搭載することができる。更に請求項5の手段により、平衡線路−不平衡線路接続器とともに、フィルタ、およびアンプを同一基板に構成するため、製造コストを下げることができる。
以下、図面を用いて本発明の具体的な実施例について説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の具体的な第1の実施例に係る平衡線路−不平衡線路接続器100の構成を示す回路図である。平衡線路−不平衡線路接続器100は、集中定数のキャパシタ(容量)CH1、CH3及びCH5、インダクタ(誘導)LH2及びLH4を、いわゆるT型に組んだハイパスフィルタ120と、集中定数のキャパシタ(容量)CL1、CL3及びCL5、インダクタ(誘導)LL2及びLL4を、いわゆるπ型に組んだローパスフィルタ130とをPort−1で並列接続し、各々の他端をPort−2、Port−3としたものである。ハイパスフィルタ120は、5次の関数で与えられるものであり、遮断周波数fcHが設計周波数f0より低く、設計周波数f0で入力位相に対する出力位相が+90度となるように設計された位相器である。一方、ローパスフィルタ130は、5次の関数で与えられるものであり、遮断周波数fcLが設計周波数f0より高く、設計周波数f0で入力位相に対する出力位相が-90度となるように設計された位相器である。
ハイパスフィルタ120とローパスフィルタ130とを5次のバターワース特性を持つように設計した場合の平衡線路−不平衡線路接続器100の伝送特性を図2に示す。図2.Aは不平衡ポートであるPort−1の反射係数を示すグラフ図である。図2.Bは平衡ポートであるPort−2、Port−3への透過係数を示すグラフ図である。図2.Cは平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差の周波数特性を示すグラフ図である。各図において、横軸は、設計周波数f0で規格化した周波数とした。
図1の平衡線路−不平衡線路接続器100は、図2.Aのように、設計周波数f0付近では、不平衡ポートであるPort−1の反射係数が小さく、且つ設計周波数f0の±25%の広い帯域において反射係数が-10dB以下となっている。即ち、設計周波数f0の±25%もの広い帯域において反射係数が小さい。また、図2.Bのように、平衡ポートであるPort−2、Port−3への透過係数は設計周波数f0付近でほぼ等しく、且つ設計周波数f0の±25%の広い帯域において、それらの差が1dB程度である。即ち、Port−1から入力された電力は設計周波数f0の±25%もの広い帯域においてPort−2とPort−3へ略等分配されることがわかる。また、図2.Cのように、平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差は、設計周波数f0で180度であり、且つ設計周波数f0の±25%の広い帯域において略180度となっている。即ち、平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差は、設計周波数f0の±25%もの広い帯域において略180度である。これら本発明の特徴は、図2と図12を比較するとより鮮明になる。即ち、図12.Bのように平衡線路−不平衡線路接続器900のローパスフィルタ930とハイパスフィルタ920と出力損失差は最大約3dBあったものが、図2.Bのように平衡線路−不平衡線路接続器100においては約1dBと、約2dBの改善が見られる。また、図12.Cのように平衡線路−不平衡線路接続器900のローパスフィルタ930とハイパスフィルタ920と出力位相差は最大約23度あったものが、図2.Bのように平衡線路−不平衡線路接続器100においては約7度と、1/3に改善された。
上記第1実施例においては5次のバターワース特性(キャパシタ(容量)及びインダクタ(誘導)が合計5個)に基づき設計されたハイパスフィルタ及びローパスフィルタを用いているが、次に示すように4次以上(キャパシタ(容量)及びインダクタ(誘導)が合計4個以上)で構成することで本発明の効果は発揮される。
図3.A、図3.Bは、入力位相に対する出力位相を+90度とするための位相器である、ハイパスフィルタ120、121の構成を示す回路図である。図3.AはいわゆるT型、図3.Bはいわゆるπ型であり、どちらを用いても同一の5次のバターワース特性を有するハイパスフィルタとすることができる。以下、T型ハイパスフィルタでその特性を説明する。
T型ハイパスフィルタの通過特性(バターワース特性)と位相特性を図4.A、図4.Bにそれぞれ示す。遮断周波数fcHで規格化した周波数を横軸とした。図4.A、図4.Bにおいて、「2nd」、「3rd」、「4th」、「5th」及び「6th」は、各々2次、3次、4次、5次及び6次のバターワース特性に基づくハイパスフィルタの特性で、各々キャパシタ(容量)及びインダクタ(誘導)が合計2個、3個、4個、5個及び6個でT型の回路を構成するものである。尚、参考までに、図11の平衡線路−不平衡線路接続器900の位相器(ハイパスフィルタ920)の特性も、設計周波数feで規格化した上「Conv.」として示した。
振幅に関しては、次数を上げると、遮断周波数fcHでは通過量-3dBであるが、遮断周波数fcH以下では遮断域の減衰量が大きく、急峻なフィルタ特性を示すことは良く知られている。一方、位相に関しては、次数を上げると、位相が+90度となる周波数は上がっていく。例えば、5次バターワース特性のハイパスフィルタで位相器を構成する場合、位相が+90度となる周波数は、2.13fcHとなる。この周波数を中心とする比較的広い周波数帯域では、平坦な通過特性が得られる。実際、f0=2.13fcHとおき、図4.A、図4.Bの5次のグラフをf0で規格化し直すと、図4.C、図4.Dのようになる。尚、実用上、4次以上の関数とすれば広帯域で0.1dB以下の低い損失となる。
バターワース特性を有するハイパスフィルタの出力位相θHは、規格化周波数に対するバターワース関数をFとおき、Reを複素数の実部、Imを複素数の虚部を示すものとして、次の式(a)で与えられる。
Figure 0004241400
ハイパスフィルタの出力位相θHが90度となるのは式(a)の、arctanの中の分母が0になるときであるから、次の式(A)が成り立つときである。
Figure 0004241400
全く同様に、ローパスフィルタについても説明できる。図5.A、図5.Bは、入力位相に対する出力位相を−90度とするための位相器である、ローパスフィルタ131、130を示す回路図である。図5.AはいわゆるT型、図5.Bはいわゆるπ型であり、どちらを用いても同一の5次のバターワース特性を有するローパスフィルタとすることができる。以下、T型ローパスフィルタでその特性を説明する。
T型ローパスフィルタの通過特性(バターワース特性)と位相特性を図6.A、図6.Bにそれぞれ示す。遮断周波数fcLで規格化した周波数を横軸とした。図6.A、図6.Bにおいて、「2nd」、「3rd」,「4th」、「5th」及び「6th」は、各々2次、3次、4次、5次及び6次のバターワース特性に基づくローパスフィルタの特性で、各々キャパシタ(容量)及びインダクタ(誘導)が合計2個、3個、4個、5個及び6個でT型の回路を構成するものである。尚、参考までに、図11の平衡線路−不平衡線路接続器900の位相器(ローパスフィルタ)930の特性も、設計周波数feで規格化した上「Conv.」として示した。
振幅に関しては、次数を上げると、遮断周波数fcLでは通過量-3dBであるが、遮断周波数fcL以上では遮断域の減衰量が大きく、急峻なフィルタ特性を示すことは良く知られている。一方、位相に関しては、次数を上げると、位相が−90度となる周波数は下がっていく。例えば、5次バターワース特性のローパスフィルタで位相器を構成する場合、位相が−90度となる周波数は、0.47fcLとなる。この周波数を中心とする比較的広い周波数帯域では、平坦な通過特性が得られる。実際、f0=0.47fcLとおき、図6.A、図6.Bの5次のグラフをf0で規格化し直すと、図6.C、図6.Dのようになる。尚、実用上、4次以上の関数とすれば広帯域で0.1dB以下の低い損失となる。
バターワース特性を有するローパスフィルタの出力位相θLは、規格化周波数に対するバターワース関数をFとおき、Reを複素数の実部、Imを複素数の虚部を示すものとして、次の式(b)で与えられる。
Figure 0004241400
ローパスフィルタの出力位相θLが−90度となるのは式(a)の、arctanの中の分母が0になるときであるから、次の式(B)が成り立つときである。
Figure 0004241400
上記実施例では、フィルタの特性関数をバターワース関数としたが、チェビシェフ関数、ベッセル関数、楕円関数等、他の関数としてもよい.
本実施例は、実施例1の平衡線路−不平衡線路接続器100を、車両のガラスに設けた平衡系アンテナ200と接続する例を示すものである。図7に示す通り、セダンタイプの車両1000のフロントガラス1車室内側の上部即ち天井部2の近傍の左と右、および、リアガラス3車室内側の上部即ち天井部2の近傍の左と右に、計4つの平衡系アンテナ200が搭載されている。図7では、平衡系アンテナ200の一例として、ダイポールを図示している。
図8に、ガラスに設けた平衡系アンテナ200と、平衡線路−不平衡線路接続器100が搭載された回路基板290、及び、不平衡ケーブル(同軸ケーブル)210の構成図を示す。平衡系アンテナ200の2つの端子220と230が、回路基板290に設けられた平衡線路−不平衡線路接続器100の平衡線路への端子(図1でPort−2、Port−3)に電気的に接続されている。回路基板290に設けられた平衡線路−不平衡線路接続器100の不平衡線路への端子(図1でPort−1)には不平衡ケーブル(同軸ケーブル)210が電気的に接続されている。
平衡系アンテナ200と、平衡線路−不平衡線路接続器100が搭載された回路基板290、不平衡ケーブル(同軸ケーブル)210の接続を、図9を用いて詳細に説明する。図9.Aは、フロントガラス1又はリアガラス3に設けられた平衡系アンテナ200と、平衡線路−不平衡線路接続器100が搭載された回路基板290の構成を示す模式的断面図である。
図9.Aのように、回路基板290は、基体291の表面に平衡線路−不平衡線路接続器100が搭載されている。また、回路基板290の基体291の表面に導体211、221、231が設けられ、これらを介して、各々不平衡ケーブル(同軸ケーブル)210の芯線と平衡線路−不平衡線路接続器100のPort−1、平衡系アンテナ200の端子220と平衡線路−不平衡線路接続器100のPort−2、平衡系アンテナ200の端子230と平衡線路−不平衡線路接続器100のPort−3とが電気的に接続されている。これを図9.Bに平面図で示す。
図9.Aのように、回路基板290の基体291には導体を充填したスルーホール222及び232が設けられ、これらにより、各々基体291の表面に設けられた導体221、231と、基体291の裏面に設けられた導体223、233とが電気的に接続されている。回路基板290の基体291の裏面には、グランドとなる導体板250も設けられている。グランドとなる導体板250は不平衡ケーブル(同軸ケーブル)210のグランドと接続されるものである。これを図9.Cに示す。
図9.Aのように、回路基板290の基体291の裏面に設けられた導体223、233は、各々半田ボール224、234を介して、フロントガラス1又はリアガラス3に設けられた平衡系アンテナ200の端子220および230と電気的に接続されている。フロントガラス1又はリアガラス3に設けられた平衡系アンテナ200の端子220および230の平面図を図9.Dに示す。図9.Dはフロントガラス1又はリアガラス3車室内側の平面図で、290’の符号を付した点線枠部は、当該位置に回路基板290の基体291の裏面が面することを意味する。
本実施例の構成によれば、車両のガラスに設けた平衡系アンテナに、接続器を容易に搭載することができる。なお、図9では、回路基板290に平衡線路−不平衡線路接続器100のみを搭載したものを示したが、フィルタやアンプ等の他のコンポーネントを同一回路基板に構成すると、製造コストを下げることができる。
本発明の具体的な第1の実施例に係る平衡線路−不平衡線路接続器100の構成を示す回路図。 2.Aは第1実施例の不平衡ポートであるPort−1の反射係数を示すグラフ図、2.Bは第1実施例の平衡ポートであるPort−2、Port−3への透過係数を示すグラフ図、2.Cは第1実施例の平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差の周波数特性を示すグラフ図。 3.Aはハイパスフィルタ120の構成を示す回路図、3.Bは、ハイパスフィルタ121の構成を示す回路図。 ハイパスフィルタの通過特性(バターワース特性)を示すグラフ図。 ハイパスフィルタの位相特性を示すグラフ図。 図4.Aの5次の特性を、位相が+90度となる周波数で規格化し直したグラフ図。 図4.Bの5次の特性を、位相が+90度となる周波数で規格化し直したグラフ図。 3.Aはローパスフィルタ131の構成を示す回路図、3.Bは、ローパスフィルタ130の構成を示す回路図。 ローパスフィルタの通過特性(バターワース特性)を示すグラフ図。 ローパスフィルタの位相特性を示すグラフ図。 図6.Aの5次の特性を、位相が90度となる周波数で規格化し直したグラフ図。 図6.Bの5次の特性を、位相が90度となる周波数で規格化し直したグラフ図。 車両に設けたダイボールアンテナの位置を示す見取り図。 ガラスに設けた平衡系アンテナ、それに接続された平衡線路−不平衡線路接続器が搭載された回路基板、及び、不平衡ケーブル(同軸ケーブル)210の構成図。 9.Aは、平衡系アンテナと、平衡線路−不平衡線路接続器が搭載された回路基板の構成を示す模式的断面図、9.Bは回路基板290の基体291表面の平面図、9.Cは回路基板290の基体291裏面の表面図、9.Dは平衡系アンテナの端子付近のガラスの車室内側の図。 平衡線路−不平衡線路接続器の一般的な構成図。 従来例の平衡線路−不平衡線路接続器の回路図。 12.Aは従来例の不平衡ポートであるPort−1の反射係数を示すグラフ図、12.Bは従来例の平衡ポートであるPort−2、Port−3への透過係数を示すグラフ図、12.Cは従来例の平衡ポートであるPort−2とPort−3での位相差の周波数特性を示すグラフ図。
符号の説明
100:平衡線路−不平衡線路接続器
120、121:ハイパスフィルタ(90度位相器)
130、131:ローパスフィルタ(−90度位相器)
H1、CH2、CH3、CH4、CH5:ハイパスフィルタを構成する容量
H1、LH2、LH3、LH4、LH5:ハイパスフィルタを構成する誘導
L1、CL2、CL3、CL4、CL5:ローパスフィルタを構成する容量
L1、LL2、LL3、LL4、LL5:ローパスフィルタを構成する誘導
1000:車両(移動体)
1:車両のフロントガラス
2:車両の天井
3:車両のリアガラス
200:ダイポールアンテナ(平衡系アンテナ)
220、230:ダイポールアンテナの端子
210:同軸ケーブル(不平衡ケーブル)
290:回路基板
291:基体
211、221、231:基体表面に設けられた導体
222、232:基体に設けられた導体を充填したスルーホール
223、233:基体裏面に設けられた導体
224、234:半田ボール
250:基体裏面に設けられたグランドとなる導体板
290’:フロントガラス又はリアガラス車室内側の、回路基板の基体の裏面と面する領域

Claims (5)

  1. 遮断周波数fcHのハイパスフィルタと、遮断周波数fcLのローパスフィルタを並列接続した、平衡線路と不平衡線路とを接続する平衡線路−不平衡線路接続器であって、
    前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタは各々フィルタの特性関数が4次以上のバターワース特性であり、
    ある周波数f0(ただしfcH<f0<fcLにおいて、前記ハイパスフィルタの出力位相が90度であり、前記ローパスフィルタの出力位相が−90度であり、
    規格化周波数に対するフィルタの特性関数をFとしたとき、周波数f cH 、f 0 、f cL が次の式(A)及び式(B)の関係を充たすこと、ただしjは虚数単位、Reは複素数の実部を表す、を特徴とする平衡線路−不平衡線路接続器。
    Figure 0004241400
    Figure 0004241400
  2. 前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタは各々フィルタの特性関数が5次以上であることを特徴とする請求項1に記載の平衡線路−不平衡線路接続器。
  3. 移動体の表装の絶縁体面に設けた平衡系アンテナに接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の平衡線路−不平衡線路接続器。
  4. 基板と、
    前記基板の一方の面に形成された前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタの各々の1端と電気的に接続された2つのスルーホールと、
    前記2つのスルーホールと電気的に接続され、前記基板の裏面に設けられた2つの導体パターンとを有し、
    前記基板の裏面に設けられた2つの導体パターンに、前記平衡系アンテナが電気的に接続されたことを特徴とする請求項3に記載の平衡線路−不平衡線路接続器。
  5. 前記基板に、他のフィルタ及び増幅器の少なくとも1つが形成され、
    前記ハイパスフィルタと前記ローパスフィルタの前記平衡系アンテナが接続されていない側の端子が当該他のフィルタ及び増幅器の少なくとも1つに接続されたことを特徴とする請求項4に記載の平衡線路−不平衡線路接続器。
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