JP4241010B2 - テレビ受信機および信号処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ(テレビジョン)放送を受信してそのテレビ映像を表示するテレビ受信機およびそれに用いられる信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ受信機は、図10に示したように、テレビ放送電波をアンテナ101によって受信し、そのテレビ映像を表示するものである。このテレビ受信機は、例えば、チューナ回路103と、映像信号処理回路104と、パネルドライバ回路105と、表示部106とを備えて構成される。表示部106としては、近年、例えばLCD(Liquid Crystal Display)またはPDP(Plasma Display Panel)などのフラットパネルディスプレイが使用されることが多くなってきている。
【0003】
このテレビ受信機において、チューナ回路103には、アンテナ101によって受信された放送波がアンテナ入力端子102を介して入力される。チューナ回路103は、受信された放送波から所望の放送チャンネルを選局する。映像信号処理回路104には、チューナ回路103によって選局された放送チャンネルのアナログビデオ信号Saが入力される。映像信号処理回路104は、入力されたアナログビデオ信号Saに対してA/D(アナログ/デジタル)変換処理などを施す。パネルドライバ回路105には、映像信号処理回路104からのデジタルビデオ信号Sdが入力される。パネルドライバ回路105は、入力されたデジタルビデオ信号Sdに基づいて、表示部106を駆動する。表示部106は、パネルドライバ回路105からのパネルドライブ信号Spによって駆動され、選局された放送チャンネルの映像を表示する。
【0004】
ところで、表示部106として用いられているLCDまたはPDPなどのフラットパネルディスプレイは、画像を表示させるために多数のドライバ素子(パネルドライバ回路105)がパネルの周辺や裏面に設けられており、それらは一定のクロック周波数を元に動いている。多数の素子が動作することによる、クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数での輻射レベルは大きく、その輻射110は、図10に示したように、非常に微弱な信号を扱うアンテナ101、アンテナケーブル、およびアンテナ入力端子102やチューナ回路103内の高周波増幅回路等に妨害波として飛び込んでしまう。
【0005】
一般に、フラットパネルディスプレイのクロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、受信しているテレビ放送電波の映像搬送波周波数から6MHz以内にあると、斜め縞等のビートノイズとなって画面上に見えてしまう。近年では、フラットパネルディスプレイがより高精細になってきているが、それに従い、ドライバ素子の数も増えて輻射レベルが大きくなり、より画面上にビートノイズが見え易くなってきている。
【0006】
従来では、このビートノイズを軽減するために、図11に示したように、ドライバ素子部分(パネルドライバ回路105)や、ドライバ素子につながるケーブルや、パネル全体(表示部106)をシールド手段120でシールドすることにより、上述の妨害波が軽減されるよう、クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数の輻射レベルを小さく抑えるようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このシールド手段120を用いた方法では、構造上完全にビートノイズを無くすことは難しいという問題があり、また、シールドするための材料費および組立加工費も高いという問題があった。
【0008】
その他のビートノイズ軽減方法としては、最もビートノイズの出るテレビチャンネルの映像搬送波周波数から、フラットパネルディスプレイのクロック周波数およびその高調波周波数が離れるように、クロック周波数そのものを変更するやり方がある。しかしながら、テレビ放送のチャンネルは、図9に示したように、VHF(Very High Frequency)帯、CATV(Cable Television)周波数帯、およびUHF(Ultra High Frequency)帯と非常に多く、すべてのテレビ放送チャンネルにおいてビートノイズが出ないクロック周波数を選ぶことは不可能であった。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、受信放送チャンネルの周波数に対して妨害波とならないようなクロック周波数で動作させることができるテレビ受信機およびその信号処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によるテレビ受信機は、受信された放送波から所望の放送チャンネルを選局する選局手段と、選局された放送チャンネルの信号をデジタル信号に変換する信号処理部と、選局された放送チャンネルの映像を表示する映像表示部と、信号処理部によって変換されたデジタル信号を、設定された通信クロックに基づいてデジタル伝送する伝送手段と、設定された基本動作クロックで動作し、伝送手段によって伝送されたデジタル信号に基づいて映像表示部を駆動する駆動手段とを有する動作部と、伝送手段の通信クロックを発生する可変発振器と、伝送手段と駆動手段とに接続され、伝送手段を介して可変発振器から通信クロックが入力されると共に通信クロックに追従して駆動手段の基本動作クロックを発生するPLL回路とを有するクロック制御手段とを備えたものである。
また、クロック制御手段が、可変発振器によって発生する通信クロック周波数を可変制御することにより、駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるような周波数可変制御を行うようにしたものである。
【0011】
本発明による信号処理方法は、受信された放送波から所望の放送チャンネルを選局する選局手段と、選局された放送チャンネルの信号をデジタル信号に変換する信号処理部と、選局された放送チャンネルの映像を表示する映像表示部と、動作部とを備え、動作部として、信号処理部によって変換されたデジタル信号を、設定された通信クロックに基づいてデジタル伝送する伝送手段と、設定された基本動作クロックで動作し、伝送手段によって伝送されたデジタル信号に基づいて映像表示部を駆動する駆動手段とを有しているテレビ受信機における信号処理方法であって、伝送手段の通信クロックを可変発振器によって発生する第1のステップと、伝送手段と駆動手段とに接続されたPLL回路によって、通信クロックに追従して駆動手段の基本動作クロックを発生する第2のステップとを含み、第1のステップにおいて、伝送手段を介して可変発振器で発生した通信クロックをPLL回路に入力すると共に、第1のステップにおいて通信クロック周波数を可変制御することにより、第2のステップで発生する駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるような周波数可変制御を行うようにしたものである。
【0012】
ここで、本発明によるテレビ受信機および信号処理方法において、動作部としては、例えばLCDまたはPDPなどのフラットパネルディスプレイを駆動するための駆動手段がある。
【0013】
本発明によるテレビ受信機および信号処理方法では、可変発振器によって発生する通信クロック周波数を可変制御することにより、駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるように可変制御される。したがって、駆動手段が、受信放送チャンネルの周波数に対して妨害波とならないようなクロック周波数で動作する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態に係るテレビ受信機の構成例を示している。このテレビ受信機は、テレビ放送電波をアンテナ11を介して受信し、そのテレビ映像を表示するものである。
【0016】
このテレビ受信機は、チューナ回路20と、映像信号処理回路21と、バッファメモリ回路22とを備えている。チューナ回路20は、アンテナ入力端子12を介して入力された受信放送波から、所望の放送チャンネルを選局するためのものである。映像信号処理回路21は、選局された放送チャンネルのアナログビデオ信号Saに対してA/D(アナログ/デジタル)変換処理などの信号処理を施すためのものである。バッファメモリ回路22は、映像信号処理回路21からのデジタルビデオ信号Sdを一時的に記憶するためのものである。このバッファメモリ回路22には、書込みクロックC1に従って信号データが記憶されると共に、その記憶した信号データが、読出しクロックC2に従って読み出されるようになっている。
【0017】
このテレビ受信機はまた、デジタル伝送送信回路23と、マイクロプロセッサ24と、可変発振器25と、パネルブロック30とを備えている。パネルブロック30は、デジタル伝送受信回路31と、PLL(Phase Locked Loop)回路32と、パネルドライバ回路33と、表示部34とを有している。
【0018】
デジタル伝送送信回路23は、バッファメモリ回路22から読み出されたデジタルビデオ信号Sdをパネルブロック30に伝送するためのものである。このデジタル伝送送信回路23は、通信クロックC3に従って、例えばLVDS(Low Voltage Differential Signaling)やTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)などのデジタル伝送方式により、パネルブロック30内のデジタル伝送受信回路31との間で信号伝送を行うようになっている。デジタル伝送送信回路23の通信クロックC3は、バッファメモリ回路22の読出しクロックC2に同期している。
【0019】
可変発振器25は、バッファメモリ回路22の読出しクロックC2とデジタル伝送送信回路23の通信クロックC3とを発生するためのものである。PLL回路32は、デジタル伝送受信回路31の通信クロックC4とパネルドライバ回路33の基本動作クロック(パネルドライバクロック)C5とを、デジタル伝送送信回路23の通信クロックC3に追従して発生するようになっている。
【0020】
マイクロプロセッサ24は、このテレビ受信機の各ブロックの制御を行うためのものである。例えば、マイクロプロセッサ24は、可変発振器25を制御して通信クロックC3の周波数を可変制御するようになっている。パネルドライバクロックC5は、PLL回路32によって通信クロックC3に追従して発生されるので、通信クロックC3を可変制御することで、パネルドライバクロックC5を可変制御することができる。このことを利用し、マイクロプロセッサ24は、通信クロックC3を可変制御することにより、パネルドライバクロックC5の周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルの周波数に重ならないように、すなわち、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるようにパネルドライバクロックC5の周波数の可変制御を行うようになっている。このパネルドライバクロックC5の周波数制御を行う点が、本実施の形態における最も特徴的な部分である。なお、パネルドライバクロックC5の周波数の決め方については、後に詳述する。
【0021】
パネルドライバ回路33は、デジタル伝送受信回路31を介して入力されたデジタルビデオ信号Sdに基づいて、表示部34を駆動するようになっている。表示部34は、パネルドライバ回路33からのパネルドライブ信号Spによって駆動され、選局された放送チャンネルの映像を表示するようになっている。表示部34は、例えばLCDまたはPDPなどのフラットパネルディスプレイによって構成されている。
【0022】
図2は、このテレビ受信機における選局に関わる部分の構成を示している。ここでは、現在一般的に使われているPLL方式により選局を行う場合を示している。このテレビ受信機は、EEP(Electrically Erasable Pprogrammable)−ROM(Read Only Memory)41と、ユーザインタフェース42とを有している。チューナ回路20は、PLL分周器43を有している。ユーザインタフェース42は、図示しないが、リモコン(リモートコントローラ)やテレビ受信機本体に設けられた操作ボタンなどにより構成される。
【0023】
マイクロプロセッサ24は、ユーザによりユーザインタフェース42を用いたチャンネル変更の操作を受けると、ユーザにより指示されたチャンネルに対応する、EEP−ROM41に記憶されている分周比データD1を読み出してチューナ回路20に送るようになっている。チューナ回路20は、マイクロプロセッサ24から、PLL分周器43の分周比を決めるデータD1を送ってもらい、目的のテレビ放送チャンネルの周波数に同調するようになっている。これにより、目的のテレビ放送チャンネルが選局される。
【0024】
図3は、EEP−ROM41に記憶されている分周比に関するデータの例を示している。図示したように、EEP−ROM41には、各放送チャンネル(1ch,2ch,…62ch)と分周比(1/N1,1/N2,…1/N62)とを対応付けたデータが保持されている。このデータは、テレビ受信機のファームウエアに書き込まれていても良い。
【0025】
ここで、本実施の形態において、チューナ回路20が、本発明における「選局手段」の一具体例に対応し、表示部34が、本発明における「映像表示部」の一具体例に対応する。また、主としてパネルドライバ回路33が、本発明における「動作部」の一具体例に対応し、PLL回路32、マイクロプロセッサ24および可変発振器25が、本発明における「クロック制御手段」の一具体例に対応する。
【0026】
また、パネルドライバ回路33が、本発明における「駆動手段」の一具体例に対応する。また、EEP−ROM41が、本発明における「記憶手段」の一具体例に対応する。また、映像信号処理回路21が、本発明における「信号処理部」の一具体例に対応する。また、デジタル伝送送信回路23およびデジタル伝送受信回路31が、本発明における「伝送手段」の一具体例に対応する。
【0027】
次に、以上のように構成されたテレビ受信機の動作を説明する。
【0028】
このテレビ受信機において、チューナ回路20には、アンテナ11によって受信された放送波がアンテナ入力端子12を介して入力される。チューナ回路20は、受信された放送波から所望の放送チャンネルを選局する。選局は、図2に示したように、ユーザからのユーザインタフェース42を用いたチャンネル変更の操作に基づいて行われる。マイクロプロセッサ24は、チャンネル変更の操作を受けると、EEP−ROM41に記憶されている、各放送チャンネルと分周比とを対応付けたデータ(図3)を参照して、ユーザにより指示されたチャンネルに対応する分周比データD1を読み出し、チューナ回路20に送る。チューナ回路20では、その分周比データD1に対応するテレビ放送チャンネルの周波数に同調し、選局が行われる。
【0029】
映像信号処理回路21には、チューナ回路20によって選局された放送チャンネルのアナログビデオ信号Saが入力される。映像信号処理回路21は、入力されたアナログビデオ信号Saに対してA/D変換処理などを施す。バッファメモリ回路22は、書込みクロックC1に従って映像信号処理回路21からのデジタルビデオ信号Sdを一時的に記憶する。記憶されたデジタルビデオ信号Sdは、可変発振器25からの読出しクロックC2に従って読み出され、デジタル伝送送信回路23に送られる。
【0030】
デジタル伝送送信回路23は、バッファメモリ回路22から読み出されたデジタルビデオ信号Sdを、通信クロックC3に従ってパネルブロック30に伝送する。デジタル伝送受信回路31は、デジタル伝送送信回路23から伝送されてきデジタルビデオ信号Sdを、通信クロックC4に従ってパネルドライバ回路33に出力する。
【0031】
マイクロプロセッサ24は、可変発振器25を制御してデジタル伝送送信回路23の通信クロックC3の周波数を可変制御する。PLL回路32は、通信クロックC3に追従して、デジタル伝送受信回路31の通信クロックC4およびパネルドライバ回路33のパネルドライバクロックC5を発生する。マイクロプロセッサ24は、通信クロックC3を可変制御することにより、パネルドライバクロックC5の周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルの周波数に重ならないように、すなわち、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるように、パネルドライバクロックC5の周波数の可変制御を行う。
【0032】
パネルドライバ回路33には、デジタル伝送受信回路31を介してデジタルビデオ信号Sdが入力される。パネルドライバ回路33は、パネルドライバクロックC5に従って動作し、入力されたデジタルビデオ信号Sdに基づいて、表示部34を駆動する。表示部34は、パネルドライバ回路33からのパネルドライブ信号Spによって駆動され、選局された放送チャンネルの映像を表示する。
【0033】
次に、マイクロプロセッサ24によるパネルドライバ回路33の基本動作クロック(パネルドライバクロック)C5の制御方法、特に、そのクロック周波数の決め方について詳述する。
【0034】
まず、画面上にビートノイズを生じさせないためには、パネルドライバクロックC5の周波数およびその整数倍の高調波周波数が、受信しているテレビ放送電波の映像搬送波周波数からどれだけ離れている必要があるか? ということについて考察する。地上波のチャンネル帯域幅は、日本およびアメリカなどでは、映像搬送波周波数+4.2/−0.75MHz、その他の国々では、映像搬送波周波数+5/−0.75MHz〜+10/−2MHzである。したがって、パネルドライバクロックC5のクロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、受信しているテレビ放送チャンネルの映像搬送波周波数よりも、上記の帯域幅以上離れていれば、画面上にビートノイズが出なくなる。
【0035】
そこで、受信放送チャンネルごとに、上記帯域幅を考慮した条件を満たすようにしてクロック周波数を決めてやれば良い。本実施の形態では、クロック周波数の決め方およびその制御方法として、2つの方法を提案する。
【0036】
まず、第1の方法を説明する。既に図2を用いて説明したように、現在一般的に使われているPLL方式のチューナ回路20は、マイクロプロセッサ24から、PLL分周器43の分周比を決めるデータを送ってもらい、目的のテレビ放送チャンネルの周波数に同調するようになっている。したがってマイクロプロセッサ24は、分周比データD1から、受信する放送チャンネルの映像搬送波周波数を計算することは容易にできる。第1の方法では、分周比データD1から計算された映像搬送波周波数に基づいて、クロック周波数を決定、制御する。
【0037】
図6を参照して、この第1の方法をより詳しく説明する。マイクロプロセッサ24は、チャンネルの変更操作を受ける(ステップS11)と、EEP−ROM41に記憶されている内容(図3)を参照して、指示されたチャンネルに対応する分周比データD1を読み出し、チューナ回路20に送る。次に、マイクロプロセッサ24は、その分周比データD1から映像搬送波周波数を求める(ステップS12)。
【0038】
マイクロプロセッサ24は、次に、現在のパネルドライバクロックC5のクロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、上述の周波数帯域幅以上、映像搬送波周波数から離れているか比較を行う(ステップS13)。比較の結果、十分離れていれば(ステップS14:Y)、現在のそのままのクロック周波数を用いてパネルドライバ回路33を駆動制御する(ステップS17)。一方、十分離れていない場合(ステップS14:N)には、上述の周波数帯域幅以上、映像搬送波周波数から離れるようなクロック周波数を所定の演算により求め(ステップS15)、パネルドライバクロックC5を、その求めたクロック周波数に変更して(ステップS16)、パネルドライバ回路33を駆動制御する(ステップS17)。
【0039】
図8は、最適なクロック周波数を演算により求める方法の一例である。マイクロプロセッサ24は、パネルドライバクロックC5のクロック周波数fclockを、あらかじめプログラム上で設定された初期のクロック周波数fclock(初期値)に設定する(ステップS31)。次に、マイクロプロセッサ24は、受信放送チャンネルの映像搬送波周波数fpをクロック周波数fclockで割った値「n=fp/fclock」を計算する(ステップS32)。このとき、nの値は、小数点以下を切り捨てた値とする。
【0040】
次に、マイクロプロセッサ24は、次の条件式(1)を満たしているか否かを計算する。式(1)において、fBWは上述の放送波のチャンネル帯域幅を示し、*は、乗算記号を示す。
fp−n*fclock>fBW ……(1)
【0041】
条件式(1)を満たしていなければ(ステップS33:N)、以下の式(2)のように、所定の変化量Δfを足した値をあらたなクロック周波数fclockとして設定し(ステップS35)、ステップS32に戻る。Δfは、あらかじめプログラム上で設定されたクロック周波数の変化量である。
fclock=fclock+Δf ……(2)
【0042】
条件式(1)を満たしていれば(ステップS33:Y)、さらに次の条件式(3)を満たしているか否かを計算する。
(n+1)*fclock−fp>fBW ……(3)
【0043】
条件式(3)を満たしていなければ(ステップS34:N)、所定の変化量Δfを足した値をあらたなクロック周波数fclockとして設定し(ステップS35)、ステップS32に戻る。条件式(3)を満たしていれば(ステップS34:Y)、そのクロック周波数fclockを最終的なパネルドライバクロックC5のクロック周波数として決定する。
【0044】
なお、クロック周波数を図8に示した演算によって求めるのではなく、あらかじめファームウエアまたはEEP−ROM41に映像搬送波周波数に対応する、いくつかのクロック周波数の候補を記憶しておき、その中から最適なクロック周波数を選択するようにしても良い。
【0045】
次に、第2の方法を説明する。この方法は、あらかじめファームウエアまたはEEP−ROM41に、図4に示したように、上述の周波数帯域幅の条件を満たすクロック周波数を各放送チャンネルごとに対応付けて記憶しておき、その記憶したデータに基づいてクロック周波数を制御するものである。
【0046】
この第2の方法では、図7に示したように、マイクロプロセッサ24は、チャンネルの変更操作を受ける(ステップS21)と、EEP−ROM41に記憶されている分周比とチャンネルとのデータ(図3)を参照して、指示されたチャンネルに対応する分周比データD1を読み出し、チューナ回路20に送る。一方で、マイクロプロセッサ24は、EEP−ROM41またはファームウエアに記憶されているクロック周波数とチャンネルとのデータ(図4)を参照して、指示されたチャンネルに対応する最適なクロック周波数を読み出し(ステップS22)、パネルドライバクロックC5を、その求めたクロック周波数に変更して、パネルドライバ回路33を駆動制御する(ステップS23,S24)。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態によれば、パネルドライバ回路33におけるパネルドライバクロックC5のクロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルの周波数に重ならないように、すなわち、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるように、そのクロック周波数を可変制御するようにしたので、パネルドライバ回路33を受信放送チャンネルの周波数に対して妨害波とならないようなクロック周波数で動作させることができる。
【0048】
これにより、従来、アンテナ11、アンテナケーブル、アンテナ入力端子12やチューナ回路20内の高周波増幅回路等に、クロック周波数が妨害波として飛び込むことにより生じていた画面上のビートノイズを、シールド手段を用いた場合のような対処療法的ではなく、根本的に無くすことができる。また従来のシールド手段による手法と比べて、表示部34およびパネルドライバ回路33等をシールドするための材料費および組立加工費を削減できるので、安価で実施できる。
【0049】
[他の実施の形態]
以下では、上記実施の形態と異なる部分のみ説明する。上記実施の形態では、デジタルビデオ信号Sdを、LVDSやTMDSなどのデジタル伝送方式により、パネルドライバ回路33に伝送するようにした回路例を示したが、図5に示したように、CMOS(Complementary Mental-Oxide Semiconductor device)レベルやTTL(Transistor Transistor Logic)レベルでの信号伝送を行うような構成にしても良い。
【0050】
図5に示した回路は、図1に示した回路構成と比較して、デジタル伝送に関わる回路部分(デジタル伝送送信回路23、デジタル伝送受信回路31およびPLL回路32)を省略したものである。可変発振器25は、バッファメモリ回路22の読出しクロックC2と、それに同期したパネルドライバクロックC5とを発生するようになっている。
【0051】
この回路では、バッファメモリ回路22の書込みクロックC1のクロック周波数と読出しクロックC2のクロック周波数とが、別々に制御可能となっている。この回路では、映像信号処理回路21からバッファメモリ回路22に、一定の周波数の書込みクロックC1でデジタルビデオ信号データSbが書き込まれる。マイクロプロセッサ24は、可変発振器25をコントロールすることにより、パネルドライバクロックC5のクロック周波数を可変制御できる。クロック周波数の決定方法は、上記実施の形態と同様である。
【0052】
本発明は、以上の実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、フラットパネルディスプレイで一番問題となる、パネルドライバクロックC5を可変制御する場合について述べたが、テレビ放送を受信するチューナと同じセット内にデジタル信号回路があると、多かれ少なかれ、画面にビートが見える妨害が問題となる。その場合、問題となっているデジタル信号回路のクロック周波数を、上述のパネルドライバクロックC5のクロック周波数と同様に最適化して決定し、可変制御することで、画面上のビートノイズを無くすことができる。また本発明は、表示手段としてフラットパネルディスプレイを用いたテレビ受信機に限らず、CRT(Cathode Ray Tube)を用いたテレビ受信機にも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のテレビ受信機または信号処理方法によれば、可変発振器によって発生する通信クロック周波数を可変制御することにより、駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるようにしたので、駆動手段を受信放送チャンネルの周波数に対して妨害波とならないような基本動作クロック周波数で動作させることができる。これにより、駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が原因で生じていたビートノイズの問題を、理論上無くすことができる。また従来のシールド手段による手法と比べて安価で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るテレビ受信機における選局に関わる部分の構成を示すブロック図である。
【図3】記憶手段に記憶される放送チャンネルと分周比との関係を示す説明図である。
【図4】記憶手段に記憶される放送チャンネルとクロック周波数との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図6】クロック周波数の決め方の一例を示す流れ図である。
【図7】クロック周波数の決め方の他の例を示す流れ図である。
【図8】演算によりクロック周波数を求める手法の一例を示す流れ図である。
【図9】パネルドライバ回路のクロック周波数と日本のテレビ放送周波数帯との関係を示す説明図である。
【図10】従来のテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図11】従来のテレビ受信機の他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
C1…書込みクロック、C2…読出しクロック、C3,C4…通信クロック、C5…パネルドライブクロック、Sa…アナログビデオ信号、Sd…デジタルビデオ信号、Sp…パネルドライブ信号、11…アンテナ、20…チューナ回路、21…映像信号処理回路、22…バッファメモリ回路、23…デジタル伝送送信回路、24…マイクロプロセッサ、25…可変発振器、31…デジタル伝送受信回路、32…PLL回路、33…パネルドライバ回路、34…表示部、41…EEP−ROM、43…PLL分周器。

Claims (4)

  1. 受信された放送波から所望の放送チャンネルを選局する選局手段と、
    前記選局された放送チャンネルの信号をデジタル信号に変換する信号処理部と、
    前記選局された放送チャンネルの映像を表示する映像表示部と、
    前記信号処理部によって変換された前記デジタル信号を、設定された通信クロックに基づいてデジタル伝送する伝送手段と、設定された基本動作クロックで動作し、前記伝送手段によって伝送されたデジタル信号に基づいて前記映像表示部を駆動する駆動手段とを有する動作部と、
    前記伝送手段の通信クロックを発生する可変発振器と、前記伝送手段と前記駆動手段とに接続され、前記伝送手段を介して前記可変発振器から前記通信クロックが入力されると共に前記通信クロックに追従して前記駆動手段の基本動作クロックを発生するPLL回路とを有するクロック制御手段と
    を備え
    前記クロック制御手段は
    前記可変発振器によって発生する前記通信クロック周波数を可変制御することにより前記駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、前記選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるような周波数可変制御を行う
    ようになされているテレビ受信機。
  2. 前記クロック制御手段は、前記選局された放送チャンネルの周波数に重ならないようなクロック周波数を、チャンネルを選局するたびに演算により求め、前記駆動手段の基本動作クロック周波数が、その求められたクロック周波数となるような周波数可変制御を行う
    ようになされている請求項1記載のテレビ受信機。
  3. 放送チャンネルとその放送チャンネルの周波数に重ならないようなクロック周波数とに関するデータを、放送チャンネルごとに対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記クロック制御手段は、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記駆動手段の基本動作クロック周波数の周波数可変制御を行う
    ようになされている請求項1記載のテレビ受信機。
  4. 受信された放送波から所望の放送チャンネルを選局する選局手段と、前記選局された放送チャンネルの信号をデジタル信号に変換する信号処理部と、前記選局された放送チャンネルの映像を表示する映像表示部と、動作部とを備え、前記動作部として、前記信号処理部によって変換された前記デジタル信号を、設定された通信クロックに基づいてデジタル伝送する伝送手段と、設定された基本動作クロックで動作し、前記伝送手段によって伝送されたデジタル信号に基づいて前記映像表示部を駆動する駆動手段とを有しているテレビ受信機における信号処理方法であって、
    前記伝送手段の通信クロックを可変発振器によって発生する第1のステップと、
    前記伝送手段と前記駆動手段とに接続されたPLL回路によって、前記通信クロックに追従して前記駆動手段の基本動作クロックを発生する第2のステップと
    を含み、
    前記第1のステップにおいて、前記伝送手段を介して前記可変発振器で発生した前記通信クロックを前記PLL回路に入力すると共に、前記第1のステップにおいて前記通信クロック周波数を可変制御することにより、前記第2のステップで発生する前記駆動手段の基本動作クロック周波数およびその整数倍の高調波周波数が、前記選局された放送チャンネルとは異なる周波数となるような周波数可変制御を行う
    ようにした信号処理方法。
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