JP4239922B2 - 床暖房装置 - Google Patents

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Description

この発明は、床暖房装置に関するものである。
床暖房装置として、ヒートポンプ加熱源にて加熱された温水を床暖房機器に供給するものがある。(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この種の床暖房装置は、一般には、図4に示すように、ポンプ51と床暖房機器52とを配管で接続することにより水循環経路53を構成し、上記ポンプ51を駆動することによって、加熱源である水熱交換器54により加熱された温水を上記水循環経路53内に循環供給するものである。
この場合、圧縮機55と、上記水熱交換器54と、膨張弁56と、蒸発器(空気熱交換器)57等を順に接続して、ヒートポンプユニットを構成している。そして、圧縮機55が駆動すると、圧縮機55からの吐出冷媒が、水熱交換器54、膨張弁56、空気熱交換器57等を順次経由して圧縮機55へと返流する。そのため、水循環経路53の熱交換路58を流通する水が水熱交換器54によって加熱され、この温水が床暖房機器52を循環して床暖房を行うことになる。
特開2002−122334号公報
ところで、床暖房機器52は、床パネルと、この床パネルの下方に配置される温水循環用パイプとを備え、この温水循環用パイプを温水が循環することによって、床パネルを加熱することになる。この場合、床暖房機器52の出口52b側に、温度検出手段としての温度センサ60を配置して、水熱交換器54側に戻る戻り温水の温度を検知し、この戻り温水の温度に基づいて床暖房機器52の床パネルの温度を制御するようにしている。
そして、この床パネルとしては、図6(a)(b)(c)に示したようなものがある。床暖房パネルの特性は、上面放熱量では、図6(c)>図6(b)>図6(a)となり、立上げ時の温度上昇では、図6(c)>図6(b)>図6(a)となり、熱容量では、図6(a)>図6(b)>図6(c)となる。温度上昇すなわち、図6(a)の床パネルは、断熱材(グラスウール50mm以上)からなる基板61と、この基板61上に配置される合板等からなる荒床62と、荒床62上に配置される発泡ポリスチレン等からなるパネル材63と、このパネル材63上に配置される床材(フローリング)64とを備え、パネル材63に、熱媒(温水)が循環するパイプ65が内装されている。そして、このパイプ65をアルミ箔で覆っている。また、床材64とパネル材63との間にアルミ箔66を介在させている。
また、図6(b)の床パネルは、断熱材(グラスウール50mm以上)からなる基板61と、この基板61上に配置される合板等からなる荒床62と、この荒床62上に配置される床材(フローリング)64とを備え、この床材(フローリング)64にパイプ65が内装されている。また、床材64と荒床62との間にアルミ箔66を介在させている。
さらに、図6(c)の床パネルは、上記図6(a)の床パネルと同様、断熱材からなる基板61と、この基板61上に配置される荒床62と、荒床62上に配置されるパネル材63と、このパネル材63上に配置される床材(フローリング)64とを備え、パネル材63に、熱媒(温水)が循環するパイプ65が内装されている。この際、隣合うパイプ材ピッチPを上記図6(a)の床パネルよりも小さくすると共に、最上層の床材64の厚さ寸法Tを上記図6(a)の床パネルよりも小さくしている。具体的には、図6(a)の床パネルでは、そのパイプ材ピッチPが150mm程度であり、その床材64の厚さ寸法Tが12mm程度であり、図6(c)の床パネルでは、そのパイプ材ピッチPが75mm程度であり、その床材64の厚さ寸法Tが3mm程度である。
そして、上記図6(a)の床パネルでは、例えば、通常品は120W/m以下、上面方熱量を向上させたものは、150W/m以上で、30分間の床面温度上昇が、通常品は9degとなり、上面放熱量向上品は12deg(18℃〜30℃)以上となる。また、図6(b)の床パネルは、表面材(フローリング)の中に温水パイプを埋め込んだ、いわゆる床材一体型床暖房パネルであり、さらに、図6(c)の床パネルは、表面材とパネル材とが分離した、いわゆる分離型床暖房パネルである。
上記図6(b)(c)の床パネルでは、表面とパイプ65の距離が近く、熱伝導性の良いアルミ箔でパイプ65を覆っているので、放熱量が大きく立ち上がりが速くなる利点がある。しかしながら、温度むらが生じやすくなる。すなわち、パイプ65が対応する部位と対応しない部位とで温度差が生じ、また、パイプ65の入口近傍と出口近傍とで温度差が生じる。このため、パイプ材ピッチPを小さくしたり、アルミ箔の量を増加させたり、パイプ65内の循環する温水の循環量を増加させたりする必要があった。さらに、床材64の厚さ寸法Tが小さいと、床としての強度が不足するため、床材の材質を変更したり、パネル材63の強度を上げたりすると共に、固定方法を調節したりする必要があった。なお、パネルの厚さは建築上の制約があり、図6(a)のパネルでは厚さTaが12mmとなり、図6(b)のパネルでは厚さTbが12mmとなり、図6(c)のパネルででは厚さ(T+Tc)が12mmとなるのが主流である。
ところで、ヒートポンプは、圧縮機の吐出・吸入の圧力差が大きいと起動出来ない。また、水温が設定値の達したサーモオフ時等において圧縮機を一時停止すると、圧力差をなくす均圧の時間の後、再起動する必要がある。均圧時間は通常3分程度必要である。この時間内にも床温が低下する。そして、ヒートポンプの冷媒として、R32、R410AのようなHFC冷媒を使用する場合、R22等に比べて、作動圧力が高く、油の粘度も高いものを使用することになり、均圧に時間がかかる。また、ヒートポンプの冷媒として、二酸化炭素、炭化水素のような高圧の冷媒を使用する場合、HFC冷媒よりも、より作動圧力が高く均圧に時間がかかる。この場合、高温水を使用するため、温度変化も起こり易い。
このように、温水の熱を効率良く暖房熱等するために、種々の床パネルがあり、床暖房機器52の床パネルは、熱容量が小さく、かつ熱抵抗が小さいものを使用するのが好ましい。また、床面放熱率(温水の熱が暖房熱として床の上面に放熱される率)としては、大となるのが好ましい。しかしながら、このように熱容量が小さい場合等においては、僅かな水温変化で床面温度(床パネル温度)の変動が大となる。また、床面放熱率が大きいと、床暖房機器52の入口52a側の水温(往き温水の温度)と、床暖房機器52の出口52b側の水温(戻り温水の温度)との温度差が拡大して、床パネルに温度むらが生じるおそれがある。
このため、熱容量等が小さい床パネルを使用すれば、僅かな水温変化で床面温度が大きく変動したり、往き温水の温度と戻り温水の温度との温度差が拡大したりするので、戻り温水の温度に基づく温度制御を行えば、床暖房運転開始の立上げ時や床面の設定温度変更時やデフロスト運転から通常の運転復帰時等に、床暖房機器52に流入する温水の温度が高くなって、床面の温度が高くなりすぎるおそれがある。
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、床暖房機器の床面の温度が高くなりすぎずに安定した温度に設定できる床暖房装置を提供することにある。
そこで請求項1の床暖房装置は、ポンプ7と床暖房機器3とを配管で接続することにより熱媒循環経路1を構成し、上記ポンプ7を駆動することによって、加熱源により加熱された熱媒を上記熱媒循環経路1内に循環供給するようにし、床暖房機器3への往き側の熱媒温度が定常時上限温度を越えないように温度制御する床暖房装置において、立上運転開始時には、上記定常時上限温度よりも高い立上時上限温度を設け、往き側の熱媒温度が立上時上限温度を越えないように温度制御するように構成し、さらに、上記立上時上限温度を、往き側の設定温度と検出した往き側の熱媒温度との温度差、床暖房機器3からの戻り側熱媒温度の設定値と戻り側熱媒温度の検出値との温度差、あるいは設定床温と検出床温との温度差の内の少なくともいずれかの温度差に基づき、この温度差が高いときには低いときよりも立上時上限温度が高くなるように補正することを特徴としている。
上記請求項1の床暖房装置では、床暖房機器3への往き側の熱媒温度の上限値を設けたので、床暖房機器3の床面の温度が高くなり過ぎるのを防止することができる。また、往き側の設定温度と熱媒温度の検知値との差に基づいて上記上限値の補正を行うことができるので、例えば、差が大きく、高い温度を要求されているときには、やや高めの温度にすることができ、設定温度に近づけば、熱くなり過ぎ無いように補正することができる。すなわち、高精度の制御を行うことができる。さらに、立上運転開始時に、定常運転時よりも熱媒温度を高くするので、立上げを早く行うことができる
請求項の床暖房装置は、立上運転開始時からの経過時間によって上記立上時上限温度を順次低下させることを特徴としている。
上記請求項の床暖房装置では、立上運転開始時から上記上限値を順次低下させるので、通常運転時における床暖房機器3の床面の温度を高くなり過ぎるのを確実に防止することができる。また、温度の急激な変動も防止できる。
請求項の床暖房装置は、上記加熱源はヒートポンプによって加熱される水熱交換器21であり、上記床暖房機器3への往き側の熱媒温度を検出するのに代えて、上記水熱交換器21の温度を検出し、この検出温度を検出した熱媒温度として用いることを特徴としている。
上記請求項の床暖房装置では、暖房機器3への往き側の熱媒温度に代えて、上記水熱交換器21の温度を用いることになる。この際、往き側の熱媒温度、つまり往き側の温水の温度(往き水温)と、水熱交換器21の温度(凝縮温度)とはほぼ同じであるので、この上記水熱交換器21の温度を用いても、上記請求項1と同様の制御が可能である。なお、戻り側の温水の温度(戻り水温)が低く、大きな能力を出しているときには、往き水温<水熱交換器21の温度(凝縮温度)となり、戻り水温が高く、能力が小さきときには、往き水温≒水熱交換器21の温度(凝縮温度)となる。
請求項の床暖房装置は、上記床暖房機器3に使用するパネルの熱容量等のパネル特性に応じて、上記立上時上限温度、あるいは立上時上限温度を低下させる経過時間のいずれか少なくとも一方を切換える制御手段38を設けたことを特徴としている。
上記請求項の床暖房装置では、床暖房機器3に使用するパネルの熱容量等のパネル特性に応じて、床暖房機器3への往き側の温水温度の上限値等を切換えることができるので、使用する床パネル4に応じて床暖房機器3の床面の温度が高くなりすぎないように調整することができる。
請求項1の床暖房装置によれば、床暖房機器の床面の温度が高くなり過ぎるのを防止することができ、ユーザは快適に過ごすことができる。また、高精度の制御を行うことができ、床面の温度を安定した温度とすることができる。さらに、立上げを早く行うことができるので、床面の温度を短時間に快適温度にすることができる。
請求項の床暖房装置によれば、通常運転時における床暖房機器の床面の温度を高くなり過ぎるのを確実に防止することができ、しかも、温度の急激な変動も防止できる。このため、ユーザは安心して快適に過ごすことができる。
請求項の床暖房装置によれば、上記請求項1と同様の制御が可能であるので、この場合であっても、床暖房機器の床面の温度が高くなり過ぎるのを防止することができ、ユーザは快適に過ごすことができる。
請求項の床暖房装置によれば、使用する床パネルに応じて床暖房機器の床面の温度が高くなりすぎないように調整することができる。このため、熱容量が相違する床パネルであっても、ユーザにとって快適に過ごすことができる床暖房装置を構成することができる。
次に、この発明の床暖房装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は床暖房装置の簡略全体図である。この床暖房装置は熱媒循環経路としての水循環経路1を備え、冷媒系統回路(ヒートポンプユニット)2にて加熱される温水(熱媒)を水循環経路1で循環させて、床暖房機器3を暖めるものである。また、床暖房機器3は、床パネル4と、この床パネル4の下方側に配置される温水循環パイプ5等を備える。そして、床パネル4としては、通常表面材と合わせて、デフロストに使用するのに十分な熱容量(物体の温度を単位温度だけ上昇させるのに要する熱量)を有している。
上記水循環経路1は、膨張タンク6と循環用ポンプ7とを介設された往き管8と、往きヘッダ9と、戻りヘッダ10と、戻り管11とを備える。また、往きヘッダ9は、主管接続部12aと複数の分岐管接続部12b・・とを有するヘッダ本体12を備え、主管接続部12aに往き管8が接続され、分岐管接続部12bに、開閉弁(熱動弁)13が介設された分岐管14が接続されている。さらに、戻りヘッダ10は、主管接続部15aと複数の分岐管接続部15b・・とを有するヘッダ本体15を備え、主管接続部15aに戻り管11が接続され、分岐管接続部15bに分岐管16が接続されている。そして、往きヘッダ9側の一の分岐管14に、温水循環パイプ5の入口に接続される往き配管17が接続され、戻りヘッダ10の一の分岐管16に、温水循環パイプ5の出口に接続される戻り配管18が接続される。このため、往きヘッダ9の分岐管14の数及び戻りヘッダ10の分岐管16の数に応じて、複数の床暖房機器3を接続することができる。
また、冷媒系統回路(ヒートポンプユニット)2は、圧縮機20と、水熱交換器21と、空気熱交換器22と、膨張弁23と、四路切換弁24と、アキュームレータ25等を備える。すなわち、四路切換弁24の一方の1次ポートが圧縮機20の吐出管26に接続され、四路切換弁24の他方の1次ポートが圧縮機20の吸込管27に接続されている。また、この吸込管27には、上記アキュームレータ25が介設されている。四路切換弁24の一方の2次ポートが水熱交換器21に第1ガス管28にて接続され、四路切換弁24の他方の2次ポートが空気熱交換器22に第2ガス管29にて接続されている。さらに、水熱交換器21と膨張弁23とが第1液管31にて接続され、膨張弁23と空気熱交換器22とが第2液管32にて接続されている。また、空気熱交換器22にはファン33が付設されている。
また、往き配管17には往き温水の温度を検知(検出)する往き水温検出手段35が付設され、戻り配管18には戻り温水の温度を検知(検出)する戻り水温検出手段36が付設されている。さらに、水熱交換器21には温度(凝縮温度)を検知(検出)する水熱交換器温度検出手段37が付設されている。そして、各検出手段35、36、37にて検出された各部位の温度は、図2に示すように、制御手段38に入力される。また、各検出手段35、36、37はそれぞれ温度検出サーミスタ等にて構成することができ、制御手段38はこの床暖房装置の全体の制御を行うCPU等にて構成することができる。
次に、この床暖房装置の床暖房運転を説明する。まず、四路切換弁24を図1の実線で示す状態に切換え、圧縮機20を駆動する。すると、冷媒が、四路切換弁24、水熱交換器21、膨張弁23、空気熱交換器22、四路切換弁24へと流れ、水熱交換器21が凝縮器として機能し、空気熱交換器22が蒸発器として機能する。そこで、上記ポンプ7を駆動すると、膨張タンク6内の温水が往き管8内へ流出し、往きヘッダ9等を介して、往き配管17に流入して温水循環パイプ5を循環した後、戻り配管18に返流されて、戻りヘッダ10等を介して戻り管11から、水熱交換器21の熱交換路30を流通する。このとき、上記のように、凝縮器として機能している水熱交換器21によって、この熱交換路30を流れる温水が加熱され、その後、膨張タンク6へと供給され、床暖房機器3がこの温水にて温められる。なお、この床暖房装置によれば、図1に示す状態から四路切換弁24を切換えて、圧縮機20を駆動すると、冷媒が、四路切換弁24、空気熱交換器22、膨張弁23、水熱交換器21、四路切換弁24へと流れて、空気熱交換器22が凝縮器として機能し、水熱交換器21が蒸発器として機能するようにすれば、温水が冷却され、これによって床冷房運転を行うことが可能となる。
そして、この床暖房装置では、定常時の温度制御とは別に、床暖房機器3への往き側の温水温度の上限値を設定することになる。すなわち、設定手段39(図2参照)にて上限値を設定し、上記往き水温検出手段35にて検出する往き温水の温度がこの上限値を越えないようにする。この際、圧縮機の運転周波数を制限することによって、設定した上限値を越えないようにすることができる。このように、床暖房機器3への往き側の温水温度の上限値を設ければ、熱容量等が小さい床パネルを使用することによって往き温水と戻り温水との温度差が拡大しやすいもの等となっていても、往き温水の温度が高く成り過ぎず、床暖房機器3の床面の温度が高くなり過ぎるのを防止することができ、ユーザは快適に過ごすことができる。ここで、上記定常時の温度制御とは、戻り水温を検知して温水温度を調整したり、床面温度を検知して温水温度を調整したり、空気温度を検知して温水温度を調整したりする制御をいう。
ところで、この床暖房を立ち上げる時には、水循環経路1内の水や暖房を行う床の温度が低温になっている場合があり、このような状態で、床暖房を行えば、水熱交換器21の凝縮量が大きくなって、この水熱交換器21側の高圧を保持できず、正常な冷凍サイクルが形成されないことがある。このような場合には、充分な効率が得られず、また床暖立上が悪くなるおそれがある。そこで、床暖房立上時に、例えば、水熱交換器21の凝縮温度を検知して、この検知温度が設定基準値以下であれば、ポンプ7の回転駆動を停止する。つまり、水循環経路1の水循環を停止する。この間に、水熱交換器21の凝縮温度を上昇させる。逆に、検知温度が設定基準値を超えれば、ポンプ7を回転駆動させて、水循環経路1の水循環を行うようにする。これによって、水循環状態では、十分な高圧を得ることができ、正常な冷凍サイクルを形成することが可能となって、立上がりも良いものとなる。
そして、この床暖房装置では、立上運転開始時に、例えば、図3に示すように、上限値を60℃、55℃、50℃、45℃等に設定することができ、この際、上限値60℃における時間t1を10分とし、上限値55℃における時間t2を5分とし、50℃における時間t3を5分としたりすることができる。すなわち、時間の経過と共に上限値(上限温度)を順次下げていくことになり、この図3では、通常運転時の往き側の温水温度の上限値を45℃としている。この際、目標とする設定水温を設定して、この設定水温と実際の現在の水温との差を求め、この差の大きさによって上限値の温度や各段階での時間を変えることになる。なお、立上運転から通常状態の運転へは、例えば、タイマ手段を設け、床暖房運転開始から所定時間が経過すれば、上記立上運転の制御を解除するように構成すればよい。
このように、立上運転開始時から上限値を順次低下させれば、通常運転時における床暖房機器3の床面の温度を高くなり過ぎるのを確実に防止することができ、しかも、温度の急激な変動も防止できる。このため、ユーザは安心して快適に過ごすことができる。また、立上運転開始時には、定常運転時よりも熱媒温度を高くしているので、立上げを早く行うことができる。
また、床暖房機器3に使用する床パネル4には、熱容量等のパネル特性が相違する種々のパネルがある。このため、床暖房機器3に使用するパネルの熱容量等のパネル特性に応じて、上記制御手段38にて、上記上限値又は各段階での上限値温度時間のいずれか少なくとも一方を切換えるようにするのが好ましい。すなわち、熱抵抗等が小さい場合には、循環する水温の変化で床温変動が大きく、放熱量が大きい場合には、床暖房機器3の出口側と入口側との温度差が大となる。このため、熱容量等が小さい床パネルを使用すれば、僅かな水温変化で床面温度が大きく変動したり、往き温水の温度と戻り温水の温度との温度差が拡大したりするので、使用する床パネル4のパネル特性に応じて、設定手段39にて上限値を設定すれば、使用する床パネル4に応じて床暖房機器3の床面の温度が高くなりすぎないように調整することができる。従って、熱容量が相違する床パネル4であっても、ユーザにとって快適に過ごすことができる床暖房装置を構成することができる。
ところで、上限値を決定する場合、水熱交換器温度検出手段37にて検出した水熱交換器温度に基づくものであってよい。すなわち、戻り側の温水の温度(戻り水温)が低く、大きな能力を出しているときには、往き水温<水熱交換器21の温度(凝縮温度)となるが、戻り水温が高く、能力が小さきときには、往き水温≒水熱交換器21の温度(凝縮温度)となるからである。このため、水熱交換器温度を使用しても、床暖房機器3への往き側の温水温度の上限値の温度制御を確実に行うことができ、床暖房機器3の床面の温度が高くなり過ぎるのを防止することができるからである。さらには、往き温水の温度に加えて、戻り水温検出手段36にて検出した戻り温水や水熱交換器温度を利用するようにしてもよい。なお、上記往き水温検出手段35にて検出する往き温水の温度や、戻り水温検出手段36にて検出した戻り温水の温度を、定常運転時の床パネル4の温度を制御するために用いることになる。
ところで、この床暖房装置においては、床面温度(床パネル温度)が快適温度(設定温度)となるように、水循環経路1内の循環水の温度を制御することになる。この際、圧縮機20の周波数を上昇させることによって、水循環経路1内の循環水の温度を上昇させ、この循環水の温度(水温)が設定した床面温度(快適温度)を越える温度となったときには、サーモ停止信号が発信されて、圧縮機20の駆動が停止することになる。すなわち、一時運転停止となる。また、床暖房装置において、デフロスト運転を行う場合がある。デフロスト運転は、ヒートポンプユニット2において、水熱交換器21にて熱回収を行う逆サイクル運転を行いつつ、ポンプ7を駆動して水循環経路1の循環水を循環させるものである。すなわち、この空気熱交換器22の出口温度を検知する温度センサ(図示省略)の温度に基づいて、空気熱交換器22に霜が付着しているか否かを判断し、空気熱交換器22に霜が付着していると判断すれば、上記信号発生手段40から、デフロスト開始信号が発信され、これによって、空気熱交換器22の霜を取り除くためのデフロスト運転(除霜運転)を行うことになる。特に、ヒートポンプの冷媒として、R32、R410AのようなHFC冷媒や、二酸化炭素、炭化水素のような超臨界域で使用するものを用いることによって、上記作用効果を顕著に発揮することになる。
このように、デフロスト運転終了後やサーモ停止後に、運転を再開する場合がある。この運転再開時においても上記制御と同様の制御を行うことになる。すなわち、デフロスト運転終了後に運転を再開する場合、例えば、図4に示すような運転を行う。この際、上限値を55℃、50℃、45℃等に設定して、上限値55℃における時間t4を5分とし、上限値50℃における時間t5を5分としている。
なお、戻り水温の設定水温と現在の戻り水温(実際の温度)との差で、上限値を変化させる場合の補正値の一例を次の表1で示す。このように補正する場合、外気温度、室温、床温、初期水温等を組み合わせして補正してもよい。このため、次の表2で、床温の設定温度と現在の床温とで、上限値を変化させる場合の補正値の一例を示す。なお、表1と表2において、出口水温とは往き水温のことであり、各数値の単位は℃である。
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記図3では、上限値を4段階の階段状に変化させ、図4では上限値を段階の階段状に変化させているが、これらの段数の増減は任意であり、設定する上限値の変更も任意であり、また直線状に変化させるものであってもよい。さらに、上記実施の形態では、往きヘッダ9と戻りヘッダ10等を設けて、複数の床暖房機器3の接続を可能としているが、この際の分岐管14、16の数の増減は任意である。また、このような分岐管14、16を設けずに、接続される床暖房機器3が単数個であってもよい。さらに、熱媒としても温水ではない他の循環液を使用してもよい。さらに、実施の形態のような床暖房システムにおいて、室内の冷暖房を行う空調システムを備えたものであってもよい。
この発明の床暖房装置の実施形態を示す簡略全体図である。 上記床暖房装置の制御部の簡略ブロック図である。 上記床暖房装置の立上運転時の往き温水の上限値を示すグラフ図である。 上記床暖房装置の除霜運転終了後の往き温水の上限値を示すグラフ図である。 従来の床暖房装置の簡略全体図である。 床パネルを示し、(a)は一般的なパネルの断面図であり、(b)は床材一体型のパネルの断面図であり、(c)は分離型のパネルの断面図である。
符号の説明
1・・水循環経路、3・・床暖房機器、4・・床パネル、7・・ポンプ、21・・水熱交換器、38・・制御手段

Claims (4)

  1. ポンプ(7)と床暖房機器(3)とを配管で接続することにより熱媒循環経路(1)を構成し、上記ポンプ(7)を駆動することによって、加熱源により加熱された熱媒を上記熱媒循環経路(1)内に循環供給するようにし、床暖房機器(3)への往き側の熱媒温度が定常時上限温度を越えないように温度制御する床暖房装置において、立上運転開始時には、上記定常時上限温度よりも高い立上時上限温度を設け、往き側の熱媒温度が立上時上限温度を越えないように温度制御するように構成し、さらに、上記立上時上限温度を、往き側の設定温度と検出した往き側の熱媒温度との温度差、床暖房機器(3)からの戻り側熱媒温度の設定値と戻り側熱媒温度の検出値との温度差、あるいは設定床温と検出床温との温度差の内の少なくともいずれかの温度差に基づき、この温度差が高いときには低いときよりも立上時上限温度が高くなるように補正することを特徴とする床暖房装置。
  2. 立上運転開始時からの経過時間によって上記立上時上限温度を順次低下させることを特徴とする請求項1の床暖房装置。
  3. 上記加熱源はヒートポンプによって加熱される水熱交換器(21)であり、上記床暖房機器(3)への往き側の熱媒温度を検出するのに代えて、上記水熱交換器(21)の温度を検出し、この検出温度を検出した熱媒温度として用いることを特徴とする請求項1又は請求項2の床暖房装置。
  4. 上記床暖房機器(3)に使用する床パネル(4)の熱容量等のパネル特性に応じて、上記立上時上限温度、あるいは立上時上限温度を低下させる経過時間のいずれか少なくとも一方を切換える制御手段(38)を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの床暖房装置。
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