JP4239197B2 - 車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、車椅子に乗車した状態で車両に乗降するための車両用乗降台装置に装備されるスライドフレーム駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用乗降台装置に装備されるスライドフレーム駆動装置には、簡易、低コストの解除機構が付設されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、この種、車両用乗降台装置に装備される福祉車両の増加にともない運行に従事する人材も専門技術者から一般のボランティアに移行している。そのため一旦作動が停止すると、その現場での復旧作業を行うことが殆どできなく運行上問題になっている。
【0004】
この発明は、かかる要請に応えようとするもので、簡単な操作で作動関係を解除し、手動で容易に移動し、格納函に収容ができる車両用乗降台装置におけるスライドフレーム駆動装置の提供を目的になされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
車両の床下に取付られた格納函に配備されたスライドフレームに設けられ、スライドフレームをガイドレールに沿って移動し、スライドフレームに接続する乗降台を格納函から外方に繰出して昇降使用状態へセッテングと、反対に乗降台を格納函内へ収納移動をなす車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置であって、前記スライドフレームに電動モーターを配備し、この電動モーターの回転を駆動軸に伝動し、この駆動軸上の駆動歯車と噛合するラックを支点に前記スライドフレームをスライドする車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置において、前記電動モーターから駆動軸に伝動する伝動機構にクラッチ機構を設け、このクラッチ機構をスライドフレームの適所外面に設けた操作部により作動して伝動機構の中途を解除可能に構成してなる車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置にある。
【0006】
車両の床下に取付られた格納函に配備されたスライドフレームに設けられ、スライドフレームをガイドレールに沿って移動し、スライドフレームに接続する乗降台を格納函から外方に繰出して昇降使用状態へセッテングと、反対に乗降台を格納函内へ収納移動をなす車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置であって、前記スライドフレームに電動モーターを配備し、その出力軸に固着した第1平歯車から第2平歯車を介して両端に駆動歯車を具えた駆動軸上の第3平歯車と噛合し、電動モーターの回転を駆動軸に伝動し、駆動歯車と噛合するラックを支点に前記スライドフレームをスライドする車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置において、前記第2平歯車をクラッチ歯車としてクラッチ軸上の定位置に規制遊支し、前記クラッチ軸を軸受部に軸方向にスライド自在に軸受し、その一端延長部にラック歯を設け、このラック歯と噛合する平歯車を先端部に有する操作軸を回転自在に軸受部に支承すると共に反対端の基端に回転操作用摘みを固着し、この回転操作用摘みをスライドフレームの前端外面に配備してなる車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置としてもよいものである。
【0007】
前記駆動軸は、左右に左駆動軸と右駆動軸に分割して設け、前記第3平歯車の部分でそれぞれの内端を付け合わせて接続し、左駆動軸と右駆動軸を同時に回転してもよいものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
車両の床下に取付られた格納函に配備されたスライドフレームに設けられ、スライドフレームをガイドレールに沿って移動し、スライドフレームに接続する乗降台を格納函から外方に繰出して昇降使用状態へセッテングと、反対に乗降台を格納函内へ収納移動をなす車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置であって、前記スライドフレームに電動モーターを配備し、その出力軸に固着した第1平歯車から第2平歯車を介して両端に駆動歯車を具えた駆動軸上の第3平歯車と噛合し、電動モーターの回転を駆動軸に伝動し、駆動歯車と噛合するラックを支点に前記スライドフレームをスライドする車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置において、前記第2平歯車をクラッチ歯車としてクラッチ軸上の定位置に規制遊支し、前記クラッチ軸を軸受部に軸方向にスライド自在に軸受し、その一端延長部にラック歯を設け、このラック歯と噛合する平歯車を先端部に有する操作軸を回転自在に軸受部に支承すると共に反対端の基端に回転操作用摘みを固着し、この回転操作用摘みをスライドフレームの前端外面に配備してなる車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置。
【0009】
【実施例】
以下、この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置を実施例である図面により説明すると、車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置1は、車両2の床下に取付けられた格納函3に配備されたスライドフレーム4に設けられ、スライドフレーム4をガイドレール5に沿って移動し、スライドフレーム4に接続する乗降台6を格納函3から外方へ繰出して昇降使用状態へのセッテングと、反対に乗降台6を格納函3内へ収納移動をなすものである。
【0010】
前記スライドフレーム4と乗降台6の接続は、スライドフレーム4の左右側部4aの前端にはリンク7、8をそれぞれに具えて、そのそれぞれの先端を乗降台6に連結支承し、リンク7、8の昇降回動により乗降台6を昇降作動する。
【0011】
この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置1は、スライドフレーム4に電動モーター9を配備し、その出力軸10に固着した第1平歯車11から第2平歯車12を介して両端に駆動歯車13a、13bを具えた駆動軸14上の第3平歯車15と噛合し、電動モーター9の回転を駆動軸14に伝動し、駆動歯車13a、13bと噛合するラック16を支点に前記スライド作動をスライドフレーム4になすものである。
【0012】
前記駆動軸14は、左右に左駆動軸14aと右駆動軸14bに分割して設け、前記第3平歯車15の部分でそれぞれの内端を付け合わせて接続し、左右駆動軸14a、14bを同時に回転してもよいものである。
【0013】
前記スライドフレーム4は、左右側部4aの前後に離隔してコロ17a、17bを突設配備し、格納函3の左右側部3aの内面に配備されるガイドレール5は、上方レール5aと下方レール5bに分割して設け、その上方レール5aと下方レール5bの間に前記コロ17a、17bを嵌合し、そのガイドレール5に沿って前後にスライド自在に設けている。そしてその下方レール5bの下面に前記ラック16が設けられている。
【0014】
クラッチ軸18は、前記第2平歯車12を軸上の定位置に規制遊支し、軸受部19a、19bには軸方向にスライド自在に軸受され、一端延長部18aにラック歯20を設け、このラック歯20と噛合する平歯車21を先端部22aに有する操作軸22を回転自在に軸受部23a、23bに支承すると共に反対端の基端22bに回転操作用摘み24を固着し、この回転操作用摘み24を操作しやすいようにスライドフレーム4の前端外面に配備してなるものである。
【0015】
この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置1は、通常は、電動モーター9の回転で第2平歯車12を介して第3平歯車15から駆動軸14に伝達し、駆動歯車13a、13bの回転で、ラック16を支点にその回転方向にスライドフレーム4を移動されせるものである。
【0016】
次に、電動モーター9が何らかの原因で回転を停止したとき、操作軸22のロック機構、例えばロックナット25a、25bを緩めて解除し、操作軸22を回転自在とした後、回転操作用摘み24を回転すると、先端の平歯車21がクラッチ軸18のラック歯20を出力軸10上の第1平歯車11と、駆動軸14上の第3平歯車15から噛み合いが外れるものである。そこで、スライドフレーム4はフリーとなるので、手動で自由にスライドすることができ、スライドフレーム4を移動し、乗降台6を格納函3に収納することができるのである。
【0017】
ここで、簡単に乗降台6の作動の概略を説明すると、図6において、Aの矢印で示す位置では、格納函3から乗降台6が繰出され、乗降台6は、基台フレーム6aと可動フレーム6bから構成され、可動フレーム6bを引出しまたは繰出して最終端で所要の拡張した荷台面を持つ乗降台6を構成するものである。次に、前側フラッパー26を起立し、また、車両側フラッパー27を起立させた状態を示すものである。また、左右サイド手摺り28(左サイド手摺りは反対側となるため図示しない)を基台フレーム6aから図1に示すように起立し、その起立状態に固定して使用する。乗降台6を格納函3に格納するときにおいて、その起立状態を解除して基台フレーム6a上に倒してから格納する。
【0018】
同じく図6において、Bの矢印で示す位置では、リンク7、8を下降回動させて乗降台6を路面29に連接した後、前側フラッパー26を倒して路面291から乗降台6に車椅子等を乗り入れまたは乗降台6から路面29へ降りる状態を示すものである。
【0019】
同じく図6において、Cの矢印で示す位置では、リンク7、8を上昇回動させて乗降台6を上昇し、車両2の床面30に適合させた位置で停止し、車両側フラッパー27を車両2の床面30に乗降が可能なように伏倒した状態を示すものである。
【0020】
【発明の効果】
この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置は、以上のようになるから、スライドフレームが停止して乗降台を所定位置に格納できないという非常時に簡単・堅牢・安価な手段で対応することができるのである。
【0021】
よって、この発明のスライドフレーム駆動装置は、技術的に困難性がなく、ボランティアが容易に取り扱えるもので、取り扱いに画期的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置のスライドフレームの中央部を省略し、格納函の左右側部の内面と係合する左右側部を主として示す平面図である。
【図2】 この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置の要部を示す部分平面図である。
【図3】 同じく、図2のA−A線に沿う断面側面図である。
【図4】 第2平歯車の遊支状態およびクラッチ軸を示す平面図である。
【図5】 格納函の左右側部の内面に配備するガイドレールとラックを示す部分斜視図である。
【図6】 この発明の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置にいて、車両用乗降台装置の昇降作動を示す全体外観側面図である。
【符号の説明】
1 車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置
2 車両
3 格納函
4 スライドフレーム
4a 左側部
4a 右側部
5 ガイドレール
5a 上方レール
5b 下方レール
6 乗降台
6a 基台フレーム
6b 可動フレーム
7 リンク
8 リンク
9 電動モーター
10 出力軸
11 第1平歯車
12 第2平歯車
13a 駆動歯車
13b 駆動歯車
14 駆動軸
14a 左駆動軸
14b 右駆動軸
15 第3平歯車
16 ラック
17a コロ
17b コロ
18 クラッチ軸
18a 一端延長部
19a 軸受部
19b 軸受部
20 ラック歯
21 平歯車
22 操作軸
22a 先端部
22b 基端
23a 軸受部
23b 軸受部
24 回転操作用摘み
25a ロックナット
25b ロックナット
Claims (3)
- 車両2の床下に取付られた格納函3に配備されたスライドフレーム4に設けられ、スライドフレーム4をガイドレール5に沿って移動し、スライドフレーム4に接続する乗降台6を格納函3から外方に繰出して昇降使用状態へセッテングと、反対に乗降台6を格納函3内へ収納移動をなす車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置であって、前記スライドフレーム4に電動モーター9を配備し、この電動モーター9の回転を駆動軸14に伝動し、この駆動軸14上の駆動歯車と噛合するラック16を支点に前記スライドフレーム4をスライドする車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置において、前記電動モーター9から駆動軸14に伝動する伝動機構にクラッチ機構を設け、このクラッチ機構をスライドフレーム4の適所外面に設けた操作部により作動して伝動機構の中途を解除可能に構成してなる車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置。
- 車両2の床下に取付られた格納函3に配備されたスライドフレーム4に設けられ、スライドフレーム4をガイドレール5に沿って移動し、スライドフレーム4に接続する乗降台6を格納函3から外方に繰出して昇降使用状態へセッテングと、反対に乗降台6を格納函3内へ収納移動をなす車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置であって、前記スライドフレーム4に電動モーター9を配備し、その出力軸10に固着した第1平歯車11から第2平歯車12を介して両端に駆動歯車13a、13bを具えた駆動軸14上の第3平歯車15と噛合し、電動モーター9の回転を駆動軸14に伝動し、駆動歯車13a、13bと噛合するラック16を支点に前記スライドフレーム4をスライドする車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置において、前記第2平歯車12をクラッチ歯車としてクラッチ軸18上の定位置に規制遊支し、前記クラッチ軸18を軸受部19a、19bに軸方向にスライド自在に軸受し、その一端延長部18aにラック歯20を設け、このラック歯20と噛合する平歯車21を先端部22aに有する操作軸22を回転自在に軸受部23a、23bに支承すると共に反対端の基端22bに回転操作用摘み24を固着し、この回転操作用摘み24をスライドフレーム4の前端外面に配備してなる車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置。
- 前記駆動軸14は、左右に左駆動軸14aと右駆動軸14bに分割して設け、前記第3平歯車15の部分でそれぞれの内端を付け合わせて接続し、左駆動軸14aと右駆動軸14bを同時に回転してなる請求項1または請求項2の車両用乗降台装置のスライドフレーム駆動装置。
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