JP4238392B2 - トンネル照明の自動調光装置 - Google Patents

トンネル照明の自動調光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、トンネル内の照明の調光制御を行うトンネル照明の自動調光装置に関し、特に、晴天または曇天などトンネル入口および出口における外部の明るさの状況に応じて、適切にトンネル内の照明を調光制御するトンネル照明の自動調光装置において、照度検知装置もしくは輝度検知装置に故障が発生した場合であっても適切に調光制御ができるトンネル照明の自動調光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車道路のトンネル内の照明の制御は、通常の場合、基本照明、入口照明、出口照明の3つの部分に分けて、それぞれの照明制御が行われる。基本照明は、トンネル全長にわたって一定間隔で配置されている照明器具による照明であり、基本照明の制御は、昼間、トンネル外から進入した自動車の運転手が入口照明の区間を通過して、ほぼ常的視覚状態に到達した後の区間(トンネル中央部)において、所定の照度を得るための照明の制御を行う部分である。
【0003】
入口照明は、トンネルの入口付近に配置される照明であり、昼間、トンネル外から暗いトンネル内に進入した自動車の運転手の眼の輝度に対する順応の遅れを軽減するために配置される入口の区間での照明であり、基本照明の暗さに眼を慣らすため、基本照明に加えて比較的に明るい照度を得る照明の制御を行う部分である。
【0004】
また、出口照明は、トンネルの出口付近に設けられる照明であり、出口付近の屋外輝度が高いため、トンネル出口付近ではトンネル中央部の基本照明に対して逆光的になり、出口近くの前の自動車や障害物が見ずらくなるのを防ぐために、入口照明と同様に、基本照明に加えてトンネル出口付近を明るく照明する制御を行う部分である。
【0005】
このようなトンネル内の照明およびその制御を行うための照明装置は、照明回路と、照明回路を駆動する出力回路と、入口照明および出口照明の制御のため、トンネル外に配置されてトンネル外の照度もしくは輝度を検出する受光素子を有する検出装置と、検出装置からの検出信号により、設定照度もしくは設定輝度に応じてオン信号またはオフ信号を出力回路に出力する制御装置から構成されており、トンネル外で検出された照度もしくは輝度に基づいて、自動的に基本照明、入口照明および出口照明を調光制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなトンネル外の照度もしくは輝度を検出して、トンネル内の照明を行う照明装置は、寒冷地のトンネルに設置される場合、検出装置がトンネル外に設置されているため、冬期で積雪があると、受光素子が雪に覆われて正常に作動しなくなる場合があり、そのため、寒冷地対策として、殊に豪雪地帯では受光素子の近傍にヒータを設置して、このように障害に対応できる構成としている。
【0007】
また、トンネル内の照明を行う照明装置は、当然ながら、山間部のトンネルに設置されることが多く、巡回保守が終わった後は次回に保守巡回者が来るまでの間は、長期間そのまま放置されることが多い。したがって、保守巡回者が来るまでの間の予期しない大雪のため、あるいは、夏期においては樹木が伸びて受光素子部分を覆ってしまったり、台風の為に樹木が倒れて受光素子部分を覆ってしまったり、更には故障のため、受光素子が正常に作動しなくなってしまい、トンネル内の照明が適切に制御されないか、または全く点灯しないようなことが起こりうる。このような状態のままで、次に保守巡回者が来るまでの長期間そのまま放置されるようなことがあると、極めて危険である。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、トンネル照明の自動調光装置において、何らかの障害によりトンネル外の照度に応じて自動的に照明の制御を行えなくなった場合であっても、所定の制御パターンに従い、トンネル内の照明を適正に調光制御することができるトンネル照明の自動調光装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、基本的な構成として、本発明によるトンネル照明の自動調光装置は、トンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する照明回路(1)と、前記照明回路を駆動する出力回路(5)と、トンネル外の照度もしくは輝度を検出してこれに対応する検出信号を送出する受光器回路(3)と、前記検出信号の変化に対応して前記出力回路を制御し、前記トンネル外の照度もしくは輝度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させる制御信号を出力回路に出力する制御回路(4)と、前記受光器回路に異常がある場合に補償動作を行う補償回路(6)を備えており、前記補償回路は、前記受光器回路からの検出信号が正常に得られているかどうかを判定する異常検知回路(8)と、時刻をカウントし時刻信号を出力するタイマー回路(10)と、タイマー回路からの時刻信号により所定時刻における前記検出信号もしくはこれに対応するデータを検出信号データとして記憶し、記憶された過去の検出信号データを管理する検出信号データベース制御回路(9)と、前記異常検知回路により検出信号が正常に得られていると判定される場合には当該検出信号を制御回路に出力し、検出信号に異常があると判定される場合には前記検出信号データとして記憶されている対応時刻における過去の所定期間内の検出信号データをもとにした補償信号を前記検出信号の替わりに前記制御回路に出力する切換回路(7)を備える
【0010】
本発明の特徴的な構成として、トンネル照明の自動調光装置において、前記補償信号は、過去の所定期間内の対応時刻における最大の照度もしくは輝度に対応する検出信号と同じであることを特徴とする。
【0011】
更に、また、このトンネル照明の自動調光装置において、前記検出信号データベース制御回路(9)は、過去所定期間における一日の各所定時刻ごとの最大データが記憶された補償信号データベース(91a)と、過去所定期間より後で最新までの期間における一日の各所定時刻ごとの最大データが記憶された検出信号データベース(91b)とを有する検出信号データ記憶回路(91)と、タイマー回路からの時刻信号により取得した各所定時刻における検出信号と、前記検出信号データベースの対応時刻における検出信号との照度もしくは輝度の大小を比較する検出信号データ比較回路(92)と、比較したデータのうち大きい方の値を選択し、選択されたデータを前記検出信号データベースに出力する検出信号データ選択回路(93)と、異常検知回路により受光器回路が異常であると判断された場合に補償信号データベースに記憶された対応時刻における補償信号を前記切換回路を介して制御回路に出力する検出信号出力回路(94)を備え、異常検知回路により受光器回路が正常であると判断された場合には、検出信号データベースは検出信号データ選択回路から送られてくる検出信号データに所定期間更新され、所定期間の経過後に検出信号データベースの検出信号データを補償信号データベースの補償信号データとして記憶した後、新たに検出信号データベースに記憶を開始し、前記異常検知回路により受光器回路が異常であると判断された場合には、受光器回路からの異常な検出信号による検出データは検出信号データベースには記憶しないことを特徴とする。
【0012】
また、別の態様では、基本的な構成として、本発明によるトンネル照明の自動調光装置は、トンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する照明回路(1)と、前記照明回路を駆動する出力回路(25)と、トンネル外の照度もしくは輝度を検出してこれに対応する検出信号を送出する受光器回路(3)と、前記トンネル外の照度もしくは輝度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させるために前記検出信号の変化に応じて照明器具を点滅させるように前記出力回路を制御する制御信号を出力回路に出力する制御回路(24)と、前記受光器回路に異常がある場合に補償動作を行う補償回路(26)を備え、前記補償回路は、前記受光器回路からの検出信号が正常に得られているかどうかを判定する異常検知回路(28)と、時刻をカウントし時刻データを出力するタイマー回路(20)と、タイマー回路から出力された時刻データを参照して前記制御回路から出力された制御信号と出力された時刻と対応付けて点滅時刻データとして記憶し、記憶された過去の点滅時刻データを管理する点滅時刻データベース制御回路(29)と、前記異常検知回路により検出信号が正常に得られていると判定される場合には当該検出信号を制御回路に出力し、検出信号に異常があると判定された場合には前記点滅時刻データとして記憶されている時刻データをもとにした時刻に点滅制御信号を前記制御信号の替わりに前記出力回路に出力する切換回路(27)を備える。
【0013】
この場合に、本発明の特徴的な構成として、トンネル照明の自動調光装置において、点滅制御信号を発生する時刻は、点灯制御信号の場合は過去所定期間内における最も早い点灯時刻であり、消灯制御信号の場合は過去所定期間内における最も遅い消灯時刻であることを特徴とする。
【0014】
このトンネル照明の自動調光装置において、前記点滅時刻データベース制御回路は、過去所定期間において点灯時刻については最も早い時刻が記憶され、消灯時刻については最も遅い時刻が記憶された補償動作点滅時刻データベース(101a)と、過去所定期間より後で最新までの期間において点灯時刻については最も早い時刻が記憶され、消灯時刻については最も遅い時刻が記憶された点滅時刻データベース(101b)とを有する点滅時刻記憶回路(101)と、当日の制御信号が出力された時刻と点滅時刻データベースに記憶された時刻との早い遅いを比較する点滅時刻比較回路(102)と、比較した点滅時刻のうち、点灯時刻については早い方の時刻を選択し、消灯時刻については遅い方の時刻を選択して、選択された時刻データを点滅時刻データベースに出力する点滅時刻選択回路(103)と、異常検知回路により受光器回路が異常であると判断された場合に補償動作点滅時刻データベースに記憶された点滅時刻データに従った時刻に、点滅制御信号を前記切換回路を介して出力回路に出力する点滅制御信号出力回路(104)を備えており、前記異常検知回路により受光器回路が正常であると判断された場合には、点滅時刻データベースは点滅時刻選択回路から送られてくる点滅時刻データに所定期間更新され、所定期間の経過後は、点滅時刻データベースのデータを新たな補償動作点滅時刻データベースのデータとして記憶した後、新たに点滅時刻データベースヘの記憶を開始し、前記異常検知回路より受光器回路が異常であると判断した場合には、その異常な検出信号により発生した制御信号の点滅時刻データは点滅時刻データベースには記憶しないことを特徴とする。
【0015】
また、これらのトンネル照明の自動調光装置において、前記照明回路は複数の照明回路からなり、トンネル外の照度もしくは輝度が高いほど点灯制御されている照明回路が多く、低いほど点灯制御されている照明回路が少なくなるように、それぞれの照明回路には、点灯する照度もしくは輝度ならびに消灯する照度もしくは輝度が照明回路ごとに別の値が設定されていることを特徴とする。
【0016】
このような様々な特徴を有する本発明のトンネル照明の自動調光装置においては、基本構成として、受光器回路と、制御回路と、出力回路と、受光器回路に異常がある場合に補償動作を行う補償回路とを備えている。受光器回路がトンネル外の照度もしくは輝度を検出してこれに対応する検出信号を送出するが、通常の調光制御が行われている場合には、受光器回路からの検出信号が正常に得られている状態であるので、補償回路は補償動作を行わない。すなわち、補償回路の異常検知回路が、受光器回路からの検出信号の正常な状態を判定して、受光器回路からの検出信号を切換回路により制御回路に出力するので、制御回路では、検出信号の変化に対応して前記出力回路を制御し、前記トンネル外の照度もしくは輝度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させる制御信号を出力回路に出力する。これにより、出力回路では照明回路を駆動し、照明回路が、トンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する。
【0017】
また、通常に調光制御が行われない場合、この場合は、受光器回路からの検出信号が正常に得られていない状態であるので、補償回路が補償動作を行う。この場合の補償動作では、異常検知回路が、受光器回路からの検出信号が正常に得られていないことを判定すると、つまり、この状態が判定され、検出信号に異常があると判定されると、切換回路は、検出信号データベースに記憶されている対応時刻における過去の所定期間内の検出信号データをもとにした補償信号を前記検出信号の替わりに前記制御回路に出力するので、この補償信号によって、制御回路では、検出信号の変化に対応して前記出力回路を制御し、前記トンネル外の照度もしくは輝度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させる制御信号を出力回路に出力する。これにより、出力回路では照明回路を駆動し、照明回路が、トンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する。
【0018】
このような動作を行う補償回路は、異常検知回路と、タイマー回路と、検出信号データベース制御回路と、切換回路とを備えており、異常検知回路は、前記受光器回路からの検出信号が正常に得られているかどうかを判定する。タイマー回路が、時刻をカウントし時刻信号を出力すると、検出信号データベース制御回路は、タイマー回路からの時刻信号により所定時刻における前記検出信号もしくはこれに対応するデータを検出信号データとして記憶し、記憶された過去の検出信号データを管理する。切換回路は、異常検知回路により検出信号が正常に得られていると判定される場合には検出信号を制御回路に出力し、検出信号に異常があると判定される場合には前記検出信号データベースに記憶されている対応時刻における過去の所定期間内の検出信号データをもとにした補償信号を前記検出信号の替わりに前記制御回路に出力する。
【0019】
また、このような補償動作を行う別の態様の補償回路では、異常検知回路と、タイマー回路と、点滅時刻データベース制御回路と、切換回路とを備えている。ここでは、異常検知回路が、前記受光器回路からの検出信号が正常に得られているかどうかを判定する。タイマー回路が、時刻をカウントし時刻信号を出力すると、点滅時刻データベース制御回路は、タイマー回路から出力された時刻データを参照して制御回路から出力された制御信号と出力された時刻と対応付けて点滅時刻データとして記憶し、記憶された過去の点滅時刻データを管理する。
【0020】
この場合において、切換回路は、異常検知回路により検出信号が正常に得られていると判定される場合には当該検出信号を制御回路に出力し、検出信号に異常があると判定された場合には前記点滅時刻データベースに記憶されている点滅時刻データをもとにした時刻に点滅制御信号を前記制御信号の替わりに前記出力回路に出力する。
【0021】
これにより、本発明のトンネル内の自動調光装置によれば、何らかの障害により自動的にトンネル外の照度もしくは輝度に応じて照明の制御を行えなくなった場合であっても、補償回路により、通常の調光制御を行う場合と同様に、補償動作用の制御信号が出力されるので、通常の運転動作と変わらずに、トンネル内の照明を適正に調光することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の形態を実施例により具体的に説明する。図1は本発明の一実施例に係るトンネル照明の自動調光装置の構成を示すブロック図であり、また、図2はトンネル内に配置する複数の照明器具の位置関係を説明する図である。なお、以下に説明する実施例では、トンネル外の照度を検出して自動調光制御を行う自動調光装置の一例を説明するが、トンネル外の輝度を検出して自動調光制御行う場合であっても同様である。その場合には、後述する各々の設定値などは輝度を基準にした値にする。
【0023】
トンネル照明の自動調光装置は、図1に示すように、基本的な構成として、複数の照明器具を有する照明回路1と、照明回路1を制御する自動調光回路2から構成される。トンネル内に配置される照明回路1の照明器具は、基本照明回路11、曇天用照明回路12,晴天用照明回路13、および常時点灯回路14に分けて構成され、それぞれの照明回路が点灯制御(オン、オフ)される。
【0024】
照明回路1の各照明回路(11〜14)の照明器具は、トンネル内に配置される。その位置関係は、図2に示すように配設され、トンネル天井部分の両側上方に対向するような位置で、トンネル内での長さ方向における配置は、入口照明および出口照明のため、入口区間および出口区間では密に配置され、中央部では疎に配置される。
【0025】
図2に示すように、基本照明を行う常時点灯回路14の照明器具(図2において○印で表示)は、トンネル全長にわたりほぼ等間隔で設置される。これに加えて、トンネル内での基本照度を提供する基本照明回路11の照明器具(図2において×印で表示)は、トンネル内にほぼ等間隔で設置され、主としてトンネル中央部での照明を行う。更に、入口照明および出口照明を行うため、曇天用照明回路12と晴天用照明回路13の照明器具が設けられ、同じく図2に示すように、曇天用照明回路12の照明器具(図2において△印で表示)が、トンネルの入口および出口部分の少し奥に入った位置に配置され、晴天用照明回路13の照明器具(図2において□印で表示)は、同じく、トンネルの入口および出口部分の手前側に設置される。
【0026】
ここでの常時点灯回路14による照明器具は、トンネル全長にわたりほぼ等間隔で設置されており、トンネルの全体にわたる照明を行う照明器具である。常時点灯回路14により昼夜晴天曇天に関係なく24時間点灯される。
【0027】
これに加えて、基本照明回路11の照明器具により、トンネル内の全体の照明が行われる。基本照明器具11の照明器具は、トンネル内にほぼ等間隔で設置されており、トンネル内照明の調光制御を行うベースとなる照度を提供する。この基本照明回路11の調光制御は、基本的にはトンネル外の照度を検知して、朝方に点灯し、夕方に消灯するような照明制御が行われる。
【0028】
曇天用照明回路12による照明器具は、トンネルの入口および出口部分に設置され、入口照明区間および出口照明区間において、昼間で天気が曇天の際に必要とされる所定の照度を提供する照明器具である。後述するように、受光器回路3により検出される照度検出信号に従って、点灯制御する調光制御が行われ、昼間で曇天の際に点灯制御される。なお、曇天用照明回路12による照明器具は、昼間で晴天の際にも継続して点灯される制御が行われる。
【0029】
晴天用照明回路13による照明器具は、曇天用照明回路12による照明器具と同様に、トンネルの入口および出口部分に設置され、入口照明区間および出口照明区間において、曇天用照明回路12による照明器具の照明と併せて、昼間で天気が晴天の際に必要とされる所定の照度を提供する照明器具である。後述するように、受光器回路により検出される照度検出信号に従い、点灯制御する調光制御が行われ、昼間で晴天の際にのみ点灯制御される。
【0030】
すなわち、ここでの照明回路1に対する調光制御は、概略的には、夜間は常時点灯回路14のみを点灯させ、昼間には、トンネル中央部分の常時点灯回路14および基本照明回路11に加えて、トンネルに入口部分および出口部分において天気が曇なら曇天用照明回路12が作動し、更に天気が晴なら、晴天用照明回路13が作動して、一日を通して、基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13により、トンネルにおいて所定の照度を得るように制御される。
【0031】
照明回路1に対して調光制御を行う自動調光回路2は、図1に示すように、受光器回路3、制御回路4、出力回路5、および補償回路6から構成される。補償回路6は、切換回路7、異常検知回路8、検出信号データベース制御回路9、およびタイマー回路10から構成される。
【0032】
このように構成される自動調光装置2においては、受光器回路3がトンネル外の照度を検出してこれに対応する検出信号を送出する。すなわち、トンネル外に配置された受光素子により、トンネル外の照度を検出して、これに対応する検出信号(照度検出信号)を送出する。通常の調光制御が行われている場合、この場合に、補償回路6は補償動作を行っておらず、補償回路6では、受光器回路3からの照度検出信号を、切換回路7を通して制御回路4に送る。
【0033】
制御回路は、照度検出信号の変化に対応して出力回路を制御するため、トンネル外の照度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させる制御信号を出力回路に出力する。このため、制御回路4では、出力回路5が照明回路1の基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13を駆動して調光制御を行う制御信号を出力回路に送出する。つまり、制御回路4では、それぞれの照明回路(基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13)に対応する設定照度に応じて、受光器回路3からの照度検出信号が設定照度以上になるとオン信号を出力し、設定照度未満になるとオフ信号を出力する。制御回路4からオン信号またはオフ信号が出力されると、出力回路5が照明回路1を駆動し、照明回路1においてはトンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する。この照明器具の点灯制御が、基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13のそれぞれの制御系統に分けて行われる。
【0034】
制御回路4による調光制御により、昼間は常時点灯回路14および基本照明回路11に加えて、照度検出信号により、天気が曇りである所定の照度を検出すると、曇天用照明回路12が作動し、天気が晴である照度を検出すると、更に晴天用照明回路13が作動して、基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13により所定の照度を得るように制御されることになる。
【0035】
通常の調光制御が行われない場合、すなわち、受光器回路3から正常な照度検出信号が制御回路4に得られない場合には、補償回路6の異常検知回路8において、これを判定して、異常な受光器回路3からの照度検出信号に替えて、検出信号データベース制御回路9から照度検出信号と同様な補償動作を行うための補償信号となる検出信号(以下これを補償動作検出信号と略称する)を出力する。
【0036】
補償回路6では、異常検知回路8が、タイマー回路10から発生している時刻に応じて、受光器回路3から得られる照度検出信号を判定しており、その時刻において明らかに異常である照度検出信号を検出すると、検出信号データベース制御回路9と切換回路7を動作させて、検出信号データベース制御回路9からその場合の照度検出信号として検出信号データベースのデータから補償動作のための補償動作検出信号を出力して切換回路7に送る。切換回路7は、異常検知回路8によって切換制御信号が加えられており、制御回路4に送出する照度信号が、受光器回路3の照度検出信号の側から、検出信号データベース制御回路9の側に切り換えられる。これにより、切換回路7を介して、検出信号データベース制御回路9からの補償動作検出信号が、タイマー回路10の時刻に応じて出力されて制御回路4に送出される。
【0037】
制御回路4では、前述のように、送られてきた検出信号データベース制御回路9からの補償動作検出信号により、それぞれの照明回路(基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13)に対応する設定照度に応じて、その補償動作検出信号が設定照度以上になるとオン信号を出力し、設定照度未満になるとオフ信号を出力する。オン信号またはオフ信号が出力されると、出力回路5が照明回路1を駆動し、照明回路1がトンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する。この点灯制御が、基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13のそれぞれの制御系統に分けて行われる。
【0038】
このようにして、補償回路6により補償動作の制御を行うことにより、自動調光装置2によれば、何らかの障害により自動的にトンネル外の照度に応じて照明の制御を行えなくなった場合であっても、検出信号データベース制御回路9からの補償動作検出信号に従い、通常の場合と何ら変わることなく、トンネル内の照明を適正に調光することができる。
【0039】
図3は、自動調光装置2の構成を更に詳細に示すブロック図である。図3を参照して、前述した自動調光装置2の各要素ブロックの回路を構成する信号処理回路のそれぞれの構成について詳細に説明する。
【0040】
受光器回路3は、トンネル外の照度を検出してこれに対応する検出信号(照度検出信号)を制御回路4に送出する回路である。このため、図3に示すように、トンネル外に設置された受光素子31と、受光素子31により検出されたアナログ量の検出信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路32と、A/D変換回路32からのデジタル信号を照度検出信号として送信する信号変換を行う信号変換回路33と、信号変換回路33から送出される信号の伝送を行う伝送回路34から構成される。
【0041】
受光器回路3の伝送回路34から伝送されてくる照度検出信号を受信して、トンネル内に設置されている調光制御装置に供給するため、図1には示されていない信号受信変換回路30が、調光制御装置の前段に設けられ、信号受信変換回路30を介して、補償回路6の異常検知回路8,検出信号データベース制御回路9,および切換回路7を介して制御回路4が照度検出信号を受信する。
【0042】
トンネル内照明の自動調光制御が正常に行われている場合、受光器回路3から伝送されてくる照度検出信号は、信号受信変換回路30の伝送回路35および信号変換回路36を介して受信され、更に切換回路7を介して制御回路4に入力される。制御回路4は、受光器回路3から送られてくる照度検出信号に従って、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13のそれぞれを制御するための制御信号(オン信号、オフ信号)を生成して出力回路5に送出する。
【0043】
制御回路4では、照度検出信号に従って、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13のそれぞれを個別に制御するため、制御信号系統が3つに分けられ照度比較が行われる。このための回路構成として、基本照度比較回路41,曇天用照度比較回路42および晴天用照度比較回路43の3つの照度比較回路と、それぞれの照度比較回路(41〜43)の動作照度を設定する設定回路41a〜43aが設けられている。
【0044】
基本照度比較回路41,曇天用照度比較回路42および晴天用照度比較回路43のそれぞれの照度比較回路は、2つのコンパレータを有しており、その動作基準となる比較照度が設定回路41a〜43aに設定される。それぞれの比較回路41〜43は、設定回路41a〜43aから与えられる2つの設定値との比較を行い、一方の設定照度以上になるとオン信号を出力し、他方の設定照度以下となるとオフ信号を出力する。それぞれの照度比較回路(41〜43)と設定回路(41a〜43a)による照度比較では、オン信号を出力する設定照度と、オフ信号を出力する設定照度とはそれぞれに個別に設定される構成となっている。
【0045】
例えば、基本照度比較回路41および設定回路41aによる基本照度の比較では、受光器回路3から送られてくる照度検出信号が、200ルクスに相応する値以上になると、一方のコンパレータがオン信号を出力し、100ルクスに相応する値以下になると、他方のコンパレータがオフ信号を出力するように構成され、曇天用照度比較回路42および設定回路42aによる曇天用照度の比較では、2000ルクス以上になるとオン信号を出力し、1000ルクス以下になるとオフ信号を出力するように構成される。また、晴天用照度比較回路43および設定回路43aでは、20000ルクス以上になるとオン信号を出力し、10000ルクス以下になるとオフ信号をそれぞれ出力するように構成される。
【0046】
制御回路4の各々の照度比較回路(41〜43)から出力されるオン信号およびオフ信号は出力回路5各々の自動/手動切換回路(51〜53)に送られ、出力回路5の自動/手動切換回路51〜53,出力リレー回路511〜531を介して、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13のそれぞれを制御する。出力回路5の出力リレー回路511〜531が動作して、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13をそれぞれに制御している状態は、それぞれの表示回路511a〜531aにより表示される。
【0047】
ここでの調光制御では、前述したように、照明回路を基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13の3つの系統に分けて、それぞれを設定照度の比較によって制御する。したがって、それぞれの照明回路(11,12,13)を制御するため、出力回路5においても、3つの自動/手動切換回路(51,52,53)および出力リレー回路(511,521,531)が設けられているが、3つの自動/手動切換回路(51,52,53)および出力リレー回路(511,521,531)の構成は同じである。
【0048】
自動/手動切換回路(51,52,53)は、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13の各照明回路を、制御回路4による制御または後述する補償回路6による照度データベースによる運転によらず、手動で点灯、消灯するような場合に、手動操作に切り換える切換回路であり、基本用、曇天用、晴天用の各照明回路に対応して3つの自動/手動切換回路(51,52,53)が設けられる。
【0049】
出力リレー回路(511,521,531)は、自動/手動切換回路(51,52,53)からの出力信号に基いて、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13を作動させる各リレーに出力信号(電流)を出力する回路であり、出力リレー回路(511,521,531)の動作状態を表示するため、それぞれの出力リレー回路に対応して、3つの表示回路(511a,521a,531a)が設けられている。
【0050】
表示回路(511a,521a,531a)は、各出力リレー回路の動作により出力信号が出力されたことをLED等の表示素子を駆動して、図示しない操作盤に表示する。また、操作盤には、切換回路(71,72,73)の各制御系統の動作状態を表示するLED等の表示素子も設けられており、これらの表示素子は切換回路(71,72,73)の動作信号に従い、表示回路7aにより駆動される。
【0051】
受光器回路3から正常な状態の照度検出信号が得られない場合、制御回路4の制御動作によって、トンネル内照明の自動調光制御が正常に行われないので、この場合に、補償回路6が動作して、受光器回路3からの照度検出信号に変えて、検出信号データベース制御回路9により補償動作検出信号を送出し、その補償動作検出信号により制御回路が、自動調光制御を行えるようにする。
【0052】
補償回路6を構成する異常検知回路8は、受光器回路3から検出されるべき検出信号が異常であることを判定する。このため、異常検知回路8には、図3に示すように、それぞれ1つのコンパレータを有する基本,曇天用,晴天用の3つの故障検知比較回路(81,82,83)と、それぞれの故障検知比較回路に対して比較基準となる「照度検出信号が異常であることを判定する比較照度」を設定する補償動作開始のための比較照度の設定回路(81a、82a,83a)が備えられている。
【0053】
受光器回路3からの検出信号が異常である場合、その状態を検知して補償動作を開始させるため、設定回路(81a、82a,83a)には、故障検知比較回路(81,82,83)に対して、故障判定時において明らかに異常な値の比較照度を設定する。つまり、この設定値は、制御回路4における各照度比較回路の設定照度の設定値よりかなり低く、明らかに異常な値の照度の設定値とする。例えば、基本故障検知比較回路81に対しては午前8時の故障判定時において100ルクスの値を、曇天用故障検知比較回路82に対しては午前9時の故障判定時において500ルクスの値を、晴天用故障検知比較回路83に対して午前11時の故障判定時において2000ルクスの値を設定する。
【0054】
タイマー回路10は時刻をカウントし時刻信号を出力する。すなわち、タイマー回路10は、故障判定時および検出信号データベース制御回路9に照度検出信号を取り込む際のタイムベースとなるそれぞれのタイミング信号を送出する。図示しないが、パルス発生回路と、複数のカウンタ回路と、24時間タイマーなどから構成される。例えば、タイマー回路10に設けられるパルス発生回路としては、24時間タイマーから出力される時刻信号に基き、午前8時にパルス信号を出力する基本故障検知比較回路81の制御のためのタイミング信号、午前9時にパルス信号を出力する曇天用故障検知比較回路82の制御のためのタイミング信号、午前11時にパルス信号を出力する晴天用故障検知比較回路83の制御のためのタイミング信号などを発生するような回路が設けられる。また、照度パターンを作成する検出信号データベース制御回路9に照度検出信号を取り込む際のタイムベースとなるそれぞれのタイミング信号を送出する回路が設けられる。
【0055】
タイマー回路10から発生されたパルス信号,タイミング信号は、異常検知回路8および検出信号データベース制御回路9にそれぞれ供給され、異常検知回路8および検出信号データベース制御回路9における動作タイミングを与える。
【0056】
検出信号データベース制御回路9は、図4に示すように、補償信号データベース91aおよび検出信号データベース91bを有する検出信号データ記憶回路91と、検出信号データ比較回路92と、検出信号データ選択回路93と、検出信号出力回路94から構成される。
【0057】
検出信号データ記憶回路91に備えられる補償信号データベース91aは、過去所定期間における一日の各所定時刻ごとの最大データが記憶されたデータベースであり、また、検出信号データベース91bは、過去所定期間より後で最新までの期間における一日の各所定時刻ごとの最大データが記憶されたデータベースである。これらのデータベース(91a,91b)は、受光器回路3から検出される照度検出信号により更新されるが、その場合に、検出信号データ比較回路92が、タイマー回路10からの時刻信号により取得した各所定時刻における照度検出信号と検出信号データベース91bに記憶されている対応時刻における検出信号との照度の大小を比較し、この比較結果に基づいて、検出信号データ選択回路93が、比較したデータのうち大きい方の値を選択し、選択されたデータを検出信号データベース91bに出力する。
【0058】
異常検知回路8により受光器回路が正常であると判断された場合に、検出信号データ記憶回路91においては、検出信号データ選択回路93から出力されたデータを記憶するが、検出信号データベース91bは、検出信号データ選択回路93から送られてくる検出信号データに所定期間(例えば10日間)更新され、所定期間(10日間)の経過後に検出信号データベース91bの検出信号データを補償信号データベース91aの補償動作検出信号のデータとして記憶した後に、新たに検出信号データベース91bに記憶を開始する。なお、異常検知回路8により受光器回路が異常であると判断された場合は、受光器回路3からの異常な検出信号による検出データは検出信号データベース91bには記憶しない。
【0059】
また、検出信号出力回路94は、異常検知回路8により受光器回路3が異常であると判断された場合に、補償信号データベース91aに記憶された対応時刻における補償検出信号を出力し、切換回路7を介して制御回路4に出力する。
【0060】
検出信号データベース制御回路9は、タイマー回路10からのタイミング信号に応じて予め設定された時間間隔で受光器回路からの照度検出信号をデータベースに記憶するが、その場合、具体的には、当日のデータと前日のデータと比べて高い方の値を選択し、この選択することを所定の複数日数、例えば10日だけ繰り返す。そして、その10日後の選択データを直近の一日のデータとし、次の10日の間は、そのデータが選択されたものとする。次の10日が経過すると、その間の直前の10日間にに更新されている新しいデータを選択し、前回のデータを抹消する。なお、このようなデータの初期値データとして、図5に示すような時刻に対応した補償動作検出信号のデータが設定されている。
【0061】
前述したように、切換回路7は、受光器回路3に異常が生じて、正常な照度検出信号が得られない場合に、これを補償回路6の異常検知回路8により判定して切換制御されて、制御回路4に対して照度検出信号に替えて検出信号データベース制御回路9から補償動作信号の検出信号を供給する切換を行う。基本、曇天用および晴天用の3つの制御系統の切換回路(71,72,73)と、その状態をLED等で操作盤上に表示する表示回路7aから構成されている。
【0062】
次に、具体的に補償回路6の動作を説明するが、補償回路6は、前述したように、受光器回路3から正常な状態の照度検出信号が得られず、通常の調光制御が行われない場合に、補償回路6において検出信号データベース制御回路9からの照度信号を制御回路4に供給して、補償動作を行うものである。
【0063】
比較のため、受光器回路3が正常な照度検出信号を送出している場合の検出信号にしたがって、制御回路4により、照明回路が自動的に調光制御される一日のサイクルと、受光器回路3が正常な照度検出信号を送出していない場合の補償回路6の動作によるトンネル照明の調光制御の一日の動作サイクルについて説明する。
【0064】
図6は、受光器回路が正常な場合に制御回路4により各照明回路が自動的に制御される場合の一日のサイクルを示す図であり、図7には、受光器回路が正常に働かない場合に補償回路6の動作が開始され、照度データベースの初期データにより制御回路4に照度データベース制御回路からの照度信号が送出されて制御された場合の一日のサイクルを示している。
【0065】
受光器回路3が正常な照度検出信号を送出している場合には、図6に示すように、晴天でも曇天でも或いは雨天の場合でも、朝の6時30分頃にはトンネル外の照度が200ルクスくらいにはなっている。トンネル外の照度が200ルクスになると、設定照度が100ルクスに設定されている異常検知回路8の基本故障検知比較回路81からは、既に100ルクス以上あることを示す正常信号“L”が出力されている。このため、故障判定時の午前8時においても切換回路71は切り換えられることはない。切換回路71を介して制御回路4の基本照度比較回路41には、受光器回路3からの照度検出信号が選択されて入力される。トンネル外の照度が200ルクスになると、基本照度比較回路41は、この照度を設定照度と比較して、出力信号を“H”から“L”(オン信号)にして、出力リレー回路51を制御する。これにより基本照明が点灯する。
【0066】
すなわち、この場合、受光器回路3からの照度検出信号が、補償回路6の切換回路7を介して制御回路4に加えられ、制御回路4の基本照度比較回路41が、この照度検出信号の200ルクスの照度を設定回路41aで設定した設定照度との比較により判定し、基本照度比較回路41がオン信号を出力する。基本照度比較回路41からのオン信号に基き、出力回路5では、基本照明の自動/手動切換回路51を介して出力リレー回路511を動作させて、基本照明回路11を制御し、基本照明を点灯させる。
【0067】
したがって、朝の6時30分頃から基本照明が点灯し、続いて、午前8時30分ごろには、トンネル外の照度は通常2000ルクスになる。受光器回路3が正常な照度検出信号を出している場合、基本照明の場合と同様に、トンネル外の照度が2000ルクスになると、曇天用故障検知比較回路82は既に設定照度以上あることを示す正常信号を出力しているので、この場合の午前9時の故障判定時においても切換回路72は切り換えられることなく、照度検出信号が切換回路72を介して制御回路4の曇天用照度比較回路42に入力される。曇天用照度比較回路42は、この2000ルクスの照度を設定回路42aで設定した設定照度との比較により判定し、曇天用照度比較回路42がオン信号を出力する。オン信号は、自動/手動切換回路52を介して出力リレー回路521に加えられ、曇天用照明回路12を制御して、入口および出口付近の設けられた曇天用照明を点灯させる。
【0068】
天気が晴れていると、午前10時頃にはトンネル外の照度は通常20000ルクスくらいになる。受光器回路3が正常な照度検出信号を出している場合、基本照明の場合と同様に、晴天用故障検知比較回路83は既に設定照度以上あることを示す正常信号を出力しているので、この場合の午前11時の故障判定時においても切換回路73は切り換えられることはない。したがって、照度検出信号が切換回路73を介して制御回路4の晴天用照度比較回路43に入力され、晴天用照度比較回路43は、この20000ルクスの照度を設定回路43aで設定した設定照度との比較により判定して、オン信号を出力する。基本照明および曇天用照明の場合と同様に、晴天用照度比較回路43からのオン信号に基き、晴天用照明の切換回路73、自動/手動切換回路53、出力リレー回路531を介して、晴天用照明回路13を制御して、入口および出口付近の晴天用照明を点灯させ、入口および出口付近の照度を更に高める。
【0069】
午後1時を過ぎて、トンネル外の照度が10000ルクスに低下すると、晴天用照度比較回路43は、この照度を設定回路43aで設定した設定照度との比較により判定して、オフ信号を出力する。晴天用照度比較回路43からオフ信号が出力されると、オフ信号が、自動/手動切換回路53を介して出力リレー回路531に加えられる。そして、出力リレー回路531が晴天用照明回路13を不作動にして、入口および出口付近の晴天用照明を消灯する。
【0070】
午後4時を過ぎ、更にトンネル外の照度が1000ルクスに低下すると、曇天用照度比較回路42は、この照度を設定回路42aで設定した設定照度との比較により判定するので、曇天用照度比較回路42からはオフ信号が出力される。曇天用照度比較回路42からのオフ信号に基き、曇天用照明の切換回路72、自動/手動切換回路52、出力リレー回路521を介して、曇天用照明回路12を不作動にして、入口および出口付近の曇天用照明を消灯する。
【0071】
そして、午後6時を過ぎて、トンネル外の照度が100ルクス以下になると、基本照度比較回路41は、この照度を設定回路41aで設定した設定照度との比較により判定するので、基本照度比較回路41からはオフ信号が出力される。基本照度比較回路41からのオフ信号に基き、基本照明の切換回路71、自動/手動切換回路51、出力リレー回路511を介して、基本照明回路11を不作動にして、基本照明を消灯する。
【0072】
このような動作は、受光器回路3が正常な照度検出信号を出している場合であるが、受光器回路3が正常な照度検出信号を出力していない場合には、補償回路6が、故障判定時に、これを補償回路6の異常検知回路8により判定して、切換回路7を制御し、受光器回路3からの照度検出信号に替えて、検出信号データベース制御回路9からの補償動作検出信号を制御回路4に出力する。これにより、制御回路4によって、正常動作時と変わることなく、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13を制御する。
【0073】
すなわち、晴天でも曇天でも或いは雨天の場合でも、朝の6時30分頃にはトンネル外の照度が200ルクスくらいにはなっているが、受光器回路3が正常に動作してない場合、照度検出信号として、その値の照度が検出されていない。このような状態が発生すると、補償回路6の異常検知回路8が、これを判定して、切換回路7を制御し、受光器回路3からの照度検出信号に替わるものとして、照度デーベース制御回路9からの補償動作検出信号を、タイマー回路10からの時刻信号に従って制御回路4に出力する。
【0074】
検出信号データベース制御回路9から補償動作検出信号を出力する検出信号データベースのデータとしては、図5に示されるような初期データが設定されている。検出信号データベース制御回路9の初期値データは、補償信号データベース91aおよび検出信号データベース91bに格納され、後述するように、検出信号データベース制御回路9の検出信号データベース91bのデータは、所定期間(10日)毎の照度検出信号を記憶し、その各々の照度データが比較されて更新されるが、初期データは、図5に示されるようなデータとなっている。
【0075】
次に、受光器回路3が正常な照度検出信号を出していない場合の補償動作について説明する。この場合、タイマー回路から出力される故障判定時のタイミング信号で、異常検知回路8がこれを判定して、切換回路7を切換制御して、受光器回路3からの照度検出信号に変わるものとして、検出信号データベース制御回路9からの補償動作検出信号を制御回路4に出力し、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13を制御することになる。
【0076】
つまり、受光器回路3が正常な照度検出信号を出している場合の午前6時30分頃には、トンネル外の照度が200ルクス以上になり、基本照度比較回路41が、この照度を設定回路41aで設定した設定照度との比較により判定してオン信号を出力しているはずであるが、受光器回路3からの照度検出信号が、正常な値の照度の信号を出力していない場合には、基本照度比較回路41からはオン信号が出力されないままとなっている。この状態が、故障判定時の午前8時まで継続する。
【0077】
故障判定時の午前8時になると、タイマー回路10からの信号により異常検知回路8の基本故障検知比較回路81が故障検知比較を行い、設定回路81aで設定した設定照度との比較により判定して、照度検出信号による照度が100ルクス以下であることを示す異常信号“H”を出力する。この異常信号により切換回路71が切換られ、制御回路4の基本照度比較回路41に供給する信号を、受光器回路3の照度検出信号から、検出信号データベース制御回路9の照度データベースによる照度信号に切り換える。これにより、基本照度比較回路41には、図5に示すように、照度信号として午前8時の照度である3000ルクスの照度信号が供給されるので、200ルクス以上でオン信号を出力する基本照度比較回路41は直ちにオン信号を出力し、基本照明が点灯する(図7)。
【0078】
午前8時30分ごろには、トンネル外の照度は通常2000ルクスになり、受光器回路が正常な場合には、曇天用照度比較回路42からオン信号“L”が出力され、曇天用の自動/手動切換回路52、曇天用の出力リレー回路521を介して曇天用照明回路12が作動し入口及び出口付近の曇天用照明が点灯するはずであるが、受光器回路3が異常な場合には曇天用照明が点灯しない。
【0079】
曇天用照明の故障判定時である午前9時なると、タイマー回路10からの信号により異常検知回路8の曇天用故障検知比較回路82が故障検知比較を行う。設定回路82aで設定した設定照度との比較により故障判定して、照度検出信号による照度が500ルクス以下であることを示す異常信号“H”を出力する。この異常信号により切換回路72が切換られ、制御回路4の曇天用照度比較回路42に供給する信号を、受光器回路3の照度検出信号から、検出信号データベース制御回路9の照度データベースによる照度信号に切り換える。これにより、曇天用照度比較回路42には、図5に示すように、照度信号として午前9時の照度である5000ルクスの照度信号が供給されるので、2000ルクス以上でオン信号を出力する基本照度比較回路41は直ちにオン信号を出力し、曇天用照明が点灯する(図7)。
【0080】
さらに、天気が晴れていると、10時頃にはトンネル外の照度は通常20000ルクスになり、晴天用照度比較回路43からのオン信号(“L”)に基き、晴天用照明回路13が作動し入口及び出口付近の晴天用照明が点灯し、入口及び出口付近の照度を更に高めるはずであるが、受光器回路が異常な場合には晴天用照明が点灯しない。
【0081】
晴天用照明の故障判定時の午前11時になると、タイマー回路10からの信号により異常検知回路8の晴天用故障検知比較回路83が故障検知比較を行う。設定回路83aで設定した設定照度との比較により故障判定して、照度検出信号による照度が2000ルクス以下であることを示す異常信号“H”を出力する。この異常信号により切換回路73が切換られ、制御回路4の晴天用照度比較回路43に供給する信号を、受光器回路3の照度検出信号から、検出信号データベース制御回路9の補償動作検出信号に切り換える。これにより、晴天用照度比較回路43には、図5に示すように、照度信号の替わりに午前11時の照度である25000ルクスの補償動作検出信号が供給されることになるので、20000ルクス以上でオン信号を出力する基本照度比較回路41は直ちにオン信号を出力し、曇天用照明が点灯する(図7)。
【0082】
これにより、切換回路7は、次の故障判定時において異常検知回路8が受光器回路3の正常な状態の検出信号を検出して、もとの状態に戻されるまで、この切換状態を保持し続ける。また、タイマー回路からのタイミング信号により、検出信号データベース制御回路9は、図5に示すようなそれぞれに時刻に応じた補償動作検出信号をデータベースのデータに従って出力するので、これが切換回路7を介して制御回路4に供給され、受光器回路3が正常動作を行っている場合と変わらないように自動調光制御が行われる。
【0083】
午後2時になると、検出信号データベース制御回路9は、これまでの25000ルクスの補償動作検出信号を、8000ルクスの補償動作検出信号に切り換えて出力する。晴天用照度比較回路43は、この補償動作検出信号の照度を設定回路43aで設定した設定照度との比較により判定して、オフ信号を出力する。晴天用照度比較回路43からオフ信号が出力されると、オフ信号が、自動/手動切換回路53を介して出力リレー回路531に加えられる。そして、出力リレー回路531が晴天用照明回路13を不作動にして、入口および出口付近の晴天用照明を消灯する。
【0084】
午後3時になると、検出信号データベース制御回路9は、これまでの8000ルクスの補償動作検出信号を、500ルクスの補償動作検出信号に切り換えて出力するので、曇天用照度比較回路42は、この補償動作検出信号の照度を設定回路42aで設定した設定照度との比較により判定して、オフ信号を出力する。曇天用照度比較回路42からのオフ信号に基き、曇天用照明の切換回路72、自動/手動切換回路52、出力リレー回路521を介して、曇天用照明回路12を不作動にして、入口および出口付近の曇天用照明を消灯する。
【0085】
そして、午後4時になると、検出信号データベース制御回路9は、これまでの500ルクスの補償動作検出信号を、50ルクスの補償動作検出信号に切り換えて出力する。基本照度比較回路41は、この補償動作検出信号の照度を設定回路41aで設定した設定照度との比較により判定して、オフ信号を出力する。基本照度比較回路41からのオフ信号に基き、基本照明の切換回路71、自動/手動切換回路51、出力リレー回路511を介して、基本照明回路11を不作動にして、基本照明を消灯する。
【0086】
ここで説明した故障時の一日の動作サイクルは、図5に示すような検出信号データベース制御回路9の初期データに基づくものであったが、しかし、受光器回路3は、通常の場合には、既に正常に照度検出信号を送出する動作を継続して行っており、検出信号データベース制御回路9は、前述したように、タイマー回路10からのタイミング信号により設定された時間間隔(5分毎)で受光器回路3からの照度検出信号を取り込み、検出信号データベースの検出信号のデータを記憶している。このような検出信号データベース制御回路9から出力される補償動作検出信号は、その直前の10日間の日々の検出信号のパターンと同じようなパターンとなっている。例えば、図8に示すようなそれぞれの時刻に対応した照度をしめす補償検出信号のデータとなっている。
【0087】
具体的に説明すると、検出信号データベース制御回路9においては、所定の期間(例えば10日間)を1単位として、24時間を1日単位として5分毎のサンプリングにより検出信号のデータの取得を行う。1日目の照度検出信号をサンプリングして検出信号データが記憶され、2日目の検出信号データの取得が行われるが、この場合、1日目の検出信号データに対して同時刻の検出信号データが比較されて大きいデータが残される。更に3日目に、検出信号データを記憶する際は、2日目で選択されたデータと比較されて、大きいデータが残される。以後、10日目までデータの比較、選択、記憶が繰り返され、結果として10日間の内で、各時刻に対応して同時刻の最大の検出信号のデータが記憶され、これを1単位のデータベースのデータとして記憶され管理される。
【0088】
1単位の検出信号データベースのデータは、次の10日間の1単位の検出信号データベースのデータが完成された時点で、前回の1単位の検出信号データベースのデータは消去される。このため、受光器回路に異常が生じた時期の照度変化のパターンに近似される。
【0089】
したがって、受光器回路3に故障が発生し、正常な照度検出信号が得られず、検出信号データベース制御回路9による補償検出信号データベースからの補償動作検出信号によって、自動調光制御される場合においても、検出信号データベース制御回路9からは、その受光器回路3の故障発生前と同様な照度変化の補償動作検出信号が検出信号データベース制御回路9から発生する。このため、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13の点灯制御は、受光器回路3が故障する前の状態と同様なものとなる。
【0090】
なお、検出信号データベース制御回路9のデータベースのデータとしては、前述したように、当日の検出信号のデータと前日のデータの比較で高い方の値を選択してデータ更新を行っているので、故障発生後に補償動作検出信号のデータベースのデータにより調光制御される場合は、例えば、一日中曇天の場合でもあっても、晴天時の照度パターンに従った照度データベースの照度信号により自動調光制御される。この場合、トンネル内の利用者にとっては、自動調光装置に異常が生じた場合であっても、トンネル内が明るく照明されることになり、照明の消費電力は多くなるが、利用者にとっての安全性は高い。
【0091】
図9は、補償信号データベースのデータが図8に示すようなデータである場合の補償動作検出信号により制御回路4が制御された場合の一日のサイクルを示している。この場合、図9に示すように、一日のサイクルの照度変化は、実際の照度変化に対応しており、検出信号データベース制御回路から出力される補償動作検出信号により調光制御が行われると、故障発生前と同様な自動調光制御が行える。
【0092】
つまり、検出信号データベース制御回路9からの補償動作検出信号によって調光制御が行われると、図8に示すように、午前5時30分までは、基本照度比較回路41が動作する200ルクスの補償動作検出信号が供給されない。午前5時30分になると、検出信号データベース制御回路9からは350ルクスの補償動作検出信号が切換回路7を介して制御回路4に供給されるので、制御回路4の基本照度比較回路41はオン信号を出力し、これにより基本照明が点灯する。午前7時15分になると、検出信号データベース制御回路9から2100ルクスの照度信号が制御回路4に供給されるので、制御回路4の曇天用照度比較回路42はオン信号を出力し、これにより曇天用照明が点灯する。そして、午前9時55分になると、検出信号データベース制御回路9から23000ルクスの照度の補償動作検出信号が制御回路4に供給されるので、制御回路4の晴天用照度比較回路43はオン信号を出力し、晴天用照明が点灯する。
【0093】
また、各照明回路が消灯制御される場合についても、同様な動作により行われる。午後2時45分になると、検出信号データベース制御回路9から供給される補償動作検出信号は、9400ルクスの照度の補償動作検出信号となるので、これにより制御回路4の晴天用照度比較回路43はオフ信号を出力し、晴天用照明が消灯制御される。続いて、午後3時25分になると、検出信号データベース制御回路9から供給される補償動作検出信号は900ルクスの照度の補償動作検出信号となるので、制御回路4の曇天用照度比較回路42はオフ信号を出力する。これにより、曇天用照明が消灯制御される。そして、午後5時35分になると、検出信号データベース制御回路9から供給される補償動作検出信号は、90ルクスの照度の補償動作検出信号となり、このため、制御回路4の基本照度比較回路41はオフ信号を出力する。これにより、基本照明が消灯制御される。このようにして検出信号データベース制御回路9から供給される照度信号の照度変化により、図9に示されるように、故障が発生しても、故障発生前と同様な自動調光制御が行える。
【0094】
上述した説明では、タイマー回路による基本照明、曇天用照明、晴天用照明の故障判定時を、午前8時、午前9時、午前11時にそれぞれ設定しているが、これらはもう少し早い時刻で行うようにしてもよい。また、タイマー回路10による検出信号データベース制御回路9における検出信号の取り込みタイミングを5分毎とし、検出信号データベース制御回路9から取り出される補償動作検出信号も、そのタイミングの5分毎としているが、これは、例えば、10分毎とするようにしてもよく、実施例の時間や値に限定されるものではない。
【0095】
また、基本照明回路を昼間用と夜間用に2つ設けたり、晴天用照明回路および曇天用照明回路をそれぞれ2つ或いはそれ以上設け、異なる照度においてオンオフ制御されるように構成してもよい。このように照明回路およびそれに応じて照度比較回路や補償動作照度比較回路を更に増やしてきめ細かく調光できるようにしたりしてもよい。あるいは逆にトンネルが短い場合には照明回路を1つにしてもよい。
【0096】
ところで、以上に説明した補償回路6の検出信号データベース制御回路9からの照度信号による動作は、故障発生時の直前の10日間の照度の検出信号データによる一日の照度パターンによる制御となっているが、図9を参照した説明から明らかなように、基本照明、曇天用照明、晴天用照明の点灯制御および消灯制御は、タイマー回路から出力されるタイミング信号により検出信号データベース制御回路から補償動作検出信号が供給され、この補償動作検出信号の照度によるものとなっているが、その点灯制御および消灯制御の動作は、タイマー回路から出力されるタイミング信号に依存するものとなっている。
【0097】
このことは、検出信号データベース制御回路に変えて、一日の照度変化に対応して基本照明、曇天用照明、晴天用照明の点灯制御および消灯制御を行うようなタイミング信号(点滅時刻)によっても同様な制御が行える。つまり、検出信号データベース制御回路からの補償動作検出信号に替えて、一日の照度の変化に対応して基本照明、曇天用照明、晴天用照明の点灯制御および消灯制御を行うタイミング信号(点滅時刻)のデータベースを作成し、そのデータベースのデータによるタイミング信号によっても同様な制御が行える。
【0098】
次に、このような変形例による本発明の他の実施例について説明する。図10は本発明の他の実施例に係るトンネル照明の自動調光装置の構成を示すブロック図である。このトンネル照明の自動調光装置は、基本的な構成としては、図10に示すように、複数の照明器具を有する照明回路1と、照明回路1を制御する自動調光回路22から構成される。トンネル内に配置される照明回路1の照明器具は、基本照明回路11、曇天用照明回路12,晴天用照明回路13、および常時点灯回路14に分けて構成され、それぞれの照明回路が点灯制御(オン、オフ)される。このような構成の基本的な要素は、図1を参照した説明と同様なものである。同じ要素ブロックについては、同じ参照番号を付けてその説明は省略するが、異なる要素ブロックには、異なる参照番号を付けてそれぞれに説明する。
【0099】
照明回路1に対して調光制御を行う自動調光回路22は、図10に示されるように、受光器回路3、制御回路24、出力回路25、補償回路26および信号受信変換回路30から構成されている。信号受信変換回路30は受光器回路3から送出される照度検出信号を効率よく伝送するための回路であり、図3で説明した回路と同様な回路である。この自動調光回路22の補償回路26は、切換回路27、異常検知回路28、点滅時刻データベース制御回路29およびタイマー回路20から構成される。
【0100】
このように構成される自動調光装置22においては、トンネル外の照度を検出する受光器回路3が正常に動作している場合は、先に説明した実施例の自動調光装置2と同様な動作を行うが、受光器回路3が故障し、正常な照度検出信号が得られない場合には、補償回路26が、一日の照度変化のパターンによる各照明回路のオンオフの制御を、タイマー回路20によるタイミング信号をベースとする制御信号(点滅時刻データによる制御信号)に置き換え、その補償動作を行う。
【0101】
受光器回路3がトンネル外に配置された受光素子によりトンネル外の照度を検出し、照度検出信号を出力すると、通常の調光制御が行われている場合、補償回路26は補償動作を行っておらず、補償回路26では、受光器回路3からの照度検出信号を切換回路27を通して制御回路24に送る。制御回路24は、出力回路25を制御し、出力回路25が照明回路1の基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13を駆動して調光制御を行う。
【0102】
先に説明した実施例(図1)の自動調光装置2と同様に、制御回路24は、各照明回路(基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13)に対応して設定された設定照度に応じて、受光器回路3からの照度検出信号が、設定照度以上になるとオン信号を出力し、設定照度未満になるとオフ信号を出力する。制御回路24からオン信号またはオフ信号が出力されると、出力回路25が照明回路1を駆動し、照明回路1はトンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する。照明器具の点灯制御は基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13のそれぞれの制御系統に分けて行われる。
【0103】
制御回路24による調光制御により、昼間は常時点灯回路14および基本照明回路11に加えて、照度検出信号により、天気が曇りである所定の照度を検出すると、曇天用照明回路12が作動し、天気が晴である照度を検出すると、更に晴天用照明回路13が作動して、基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13により所定の照度を得るように制御されることになる。
【0104】
通常の調光制御が行われない場合、すなわち、受光器回路3から正常な照度検出信号が得られず、制御回路24が正常に動作しない場合には、補償回路26において異常検知回路28が、この状態を判定して切換回路27を制御し、異常な受光器回路3からの照度検出信号に替えて、点滅時刻データベース制御回路29から送出される各照明回路のオン信号およびオフ信号(以下、これを点滅制御信号という)を出力回路25に出力する。点滅時刻データベース制御回路29から送出されるオン信号およびオフ信号(点滅制御信号)は、一日を通して変化する照度変化の照度値に対応して制御回路24から出力されるオンオフ信号の時刻に対応して出力される所定時刻のオン信号およびオフ信号であり、点滅時刻データベース制御回路29が制御回路24から出力されるオン信号およびオフ信号の発生時にタイマー回路20からの時刻データを取り込んで管理しているデータにより発生するデータである。
【0105】
受光器回路3から正常な照度検出信号が得られないことを判定するため、補償回路26では、異常検知回路28が、タイマー回路20から発生している時刻に応じて、受光器回路3から得られる照度検出信号を判定して、その時刻において明らかに異常である設定照度を検出する。異常が判定されると、切換回路27を動作させる。切換回路27は、異常検知回路28からの切換制御信号が加えられて、制御回路24に受光器回路3の照度検出信号を送出する状態から、点滅時刻データベース制御回路29の点滅制御信号を出力回路25に送出する状態に切り換えられる。これにより、切換回路27を介して点滅時刻データベース制御回路29から送出される点滅制御信号が、タイマー回路20の時刻に対応して出力されて出力回路25に送出される。
【0106】
出力回路25においては、切換回路27から送られてきた点滅制御信号により照明回路1を駆動し、照明回路1がトンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する。この点灯制御が、基本照明回路11,曇天用照明回路12および晴天用照明回路13のそれぞれの制御系統に分けて行われる。
【0107】
このようにして、補償回路26による補償動作の制御を行うことにより、自動調光装置22によれば、何らかの障害により自動的にトンネル外の照度に応じて照明の制御を行えなくなった場合であっても、点滅時刻データベース制御回路29による点滅時刻データによる点滅制御信号の補償動作を行う制御信号により、通常の場合と何ら変わることなく、トンネル内の照明を適正に調光することができる。
【0108】
図11は、自動調光装置22の構成を更に詳細に示すブロック図である。図11を参照して、前述した自動調光装置22の各要素ブロックの回路を構成する信号処理回路のそれぞれの構成について詳細に説明する。
【0109】
受光器回路3は、トンネル外の照度を検出して、照度検出信号を制御回路24に送出する回路である。図11に示すように、トンネル外に設置された受光素子31と、受光素子31により検出されたアナログ量の検出信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路32と、A/D変換回路32からのデジタル信号を照度検出信号として送信する信号変換を行う信号変換回路33と、信号変換回路33から送出される信号の伝送を行う伝送回路34から構成される。
【0110】
受光器回路3の伝送回路34から伝送されてくる照度検出信号を受信し、トンネル内に設置されている調光制御装置に供給するため、信号受信変換回路30が調光制御装置の前段に設けられ、信号受信変換回路30を介して補償回路26の異常検知回路28に照度検出信号が供給され、また、切換回路27を介して制御回路24に照度検出信号が供給される。
【0111】
トンネル内照明の自動調光制御が正常に行われている場合、受光器回路3から伝送されてくる照度検出信号は、信号受信変換回路30の伝送回路35および信号変換回路36を介して受信され、切換回路27を介して制御回路24に入力される。制御回路24は、受光器回路3から送られてくる照度検出信号に従って、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13のそれぞれを制御するための制御信号(オン信号、オフ信号)を生成して出力回路5に送出する。
【0112】
また、制御回路24では、照度検出信号に従って、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13のそれぞれを個別に制御するため、制御信号系統が3つに分けられ照度比較が行われる。このため、基本照度比較回路41,曇天用照度比較回路42および晴天用照度比較回路43の3つの照度比較回路と、それぞれの照度比較回路(41〜43)の動作照度を設定する設定回路41a〜43aが設けられている。
【0113】
基本照度比較回路41,曇天用照度比較回路42および晴天用照度比較回路43のそれぞれの照度比較回路は、2つのコンパレータを有しており、その動作基準となる比較照度が設定回路41a〜43aに設定される。それぞれの比較回路41〜43は、設定回路41a〜43aから与えられる2つの設定値との比較を行い、一方の設定照度以上になるとオン信号を出力し、他方の設定照度以下となるとオフ信号を出力する。それぞれの照度比較回路(41〜43)と設定回路(41a〜43a)による照度比較では、オン信号を出力する設定照度と、オフ信号を出力する設定照度とはそれぞれに個別に設定される。ここで出力されるオン信号およびオフ信号は、点滅時刻データベース制御回路29にも供給される。点滅時刻データベース制御回路29では、タイマー回路20から供給される時刻信号を参照して、オン信号およびオフ信号の発生時刻情報を点滅制御信号として記憶する。
【0114】
基本照度比較回路41および設定回路41aによる基本照度の比較では、受光器回路3から送られてくる照度検出信号が、例えば、200ルクスに相応する値以上になると、一方のコンパレータがオン信号を出力し、100ルクスに相応する値以下になると、他方のコンパレータがオフ信号を出力するように構成され、曇天用照度比較回路42および設定回路42aによる曇天用照度の比較では、2000ルクス以上になるとオン信号を出力し、1000ルクス以下になるとオフ信号を出力するように構成される。また、晴天用照度比較回路43および設定回路43aでは、20000ルクス以上になるとオン信号を出力し、10000ルクス以下になるとオフ信号をそれぞれ出力するように構成される。
【0115】
制御回路24の各照度比較回路から出力されるオン信号およびオフ信号は出力回路25に送られ、出力回路25の自動/手動切換回路51〜53,出力リレー回路511〜531を介して、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13のそれぞれを制御する。出力回路25の各出力リレー回路511〜531が動作し、基本照明回路11,曇天用照明回路12,晴天用照明回路13をそれぞれに制御している状態は、それぞれの表示回路511a〜531aにより表示される。
【0116】
受光器回路3から正常な状態の照度検出信号が得られない場合、制御回路24による制御動作によっては、トンネル内照明の自動調光制御が正常に行われなくなるので、この場合には、補償回路26が動作する。前述したように、補償回路26では、異常検知回路28が動作して切換回路27を制御し、受光器回路3からの照度検出信号に変えて、点滅時刻データベース制御回路29からの点滅制御信号を出力回路25に直接に供給するように切り換える。点滅時刻データベース制御回路29から出力される点滅制御信号は、図13に示すように、一日の照度変化のパターンに対応した照度値になる時刻に送出される点滅制御信号であり、この点滅制御信号により、出力回路25が故障発生前の状態と変わらずに自動調光制御する。
【0117】
補償回路26を構成する異常検知回路28は、先の実施例の場合と同様に、受光器回路3からの照度検出信号が異常であることを判定する。このため、異常検知回路28には、図11に示すように、それぞれ1つのコンパレータを有する基本,曇天用,晴天用の3つの故障検知比較回路(81,82,83)と、それぞれの故障検知比較回路に対して比較基準となる「照度検出信号が異常であることを判定する比較照度」を設定する補償動作開始のための比較照度の設定回路(81a、82a,83a)が備えられている。
【0118】
受光器回路3からの照度検出信号が異常である場合、それを検知して補償動作を開始させるため、設定回路(81a、82a,83a)には、故障検知比較回路(81,82,83)に対して、故障判定時において明らかに異常な値の比較照度を設定する。この設定値は、制御回路4における各照度比較回路の設定照度の設定値よりかなり低く、明らかに異常な値の照度の設定値とする。例えば、基本故障検知比較回路81に対しては午前8時の故障判定時において100ルクスの値を、曇天用故障検知比較回路82に対しては午前9時の故障判定時において500ルクスの値を、晴天用故障検知比較回路83に対して午前11時の故障判定時において2000ルクスの値を設定する。
【0119】
タイマー回路20は、時刻をカウントし、故障判定時のタイミングおよび点滅時刻データベース制御回路29に対してそれぞれのタイムベースとなる(点滅制御信号を取り込み出力する)タイミング信号を送出する回路である。図示しないが、パルス発生回路と、複数のカウンタ回路と、24時間タイマーなどから構成される。例えば、タイマー回路20に設けられるパルス発生回路としては、24時間タイマーから出力される時刻信号に基き、午前8時にパルス信号を出力する基本故障検知比較回路81の制御のためのタイミング信号、午前9時にパルス信号を出力する曇天用故障検知比較回路82の制御のためのタイミング信号、午前11時にパルス信号を出力する晴天用故障検知比較回路83の制御のためのタイミング信号などを発生するような回路が設けられる。
【0120】
タイマー回路20から発生するタイミング信号は、異常検知回路28および点滅時刻データベース制御回路29にそれぞれ供給される。
【0121】
点滅時刻データベース制御回路29は、図12に示すように、補償点滅時刻データベース101aおよび点滅時刻データベース101bを有する点滅時刻データ記憶回路101と、点滅時刻データ比較回路102と、点滅時刻データ選択回路103と、点滅信号出力回路104から構成される。
【0122】
点滅時刻データ記憶回路101に設けられる補償点滅時刻データベース101aは、過去所定期間における照明回路に対する一日の点灯時刻は最も早い時刻を消灯時刻は最も遅い時刻が記憶されたデータベースであり、また、点滅時刻データベース101bは、過去所定期間より後で最新までの期間における点灯時刻は早い時刻を消灯時刻は遅い時刻のデータが記憶されたデータベースである。これらのデータベース(101a,101b)は、受光器回路3から検出される照度検出信号により更新されるが、その場合に、点滅時刻データ比較回路102が、タイマー回路20からの時刻信号により取得した制御信号発生時の点滅時刻データと点滅時刻データベース101bに記憶されている点滅時刻データの大小を比較し、この比較結果に基づいて、点滅時刻データ選択回路103が、比較した点滅時刻データのうち、点灯時刻については早い方の時刻データを選択し、消灯時刻については遅い方の時刻データを選択して、選択された点滅時刻データを点滅時刻データベース101bに出力する。
【0123】
異常検知回路3により受光器回路が正常であると判断された場合に、点滅時刻データ記憶回路101においては、点滅時刻データ選択回路103から出力された点滅時刻データを記憶するが、点滅時刻データベース101bは、点滅時刻データ選択回路103から送られてくる点滅時刻データに所定期間(例えば10日間)更新され、所定期間(10日間)の経過後に点滅時刻データベース101bの点滅時刻データを補償点滅時刻データベース101aの補償点滅時刻データとして記憶した後に、新たに点滅時刻データベース101bに記憶を開始する。なお、異常検知回路3により受光器回路が異常であると判断された場合は、受光器回路3からの異常な検出信号によるデータは点滅時刻データベース101bには記憶しない。
【0124】
また、点滅信号出力回路104は、異常検知回路8により受光器回路3が異常であると判断された場合に、補償点滅時刻データベース101aに記憶された点滅制御信号と対応して記憶されている時刻に点滅信号を出力し、切換回路27を介して出力回路25に出力する。
【0125】
点滅時刻データベース制御回路29は、タイマー回路20からの時刻信号であるタイミング信号を参照して、制御回路24が出力した各照明回路に対するオン信号およびオフ信号の時刻を、すなわち、受光器回路3からの照度検出信号により制御回路24が動作して各照明回路が点灯制御または消灯制御される点滅時刻を記憶する。この点滅時刻とは、基本点灯時刻、曇天点灯時刻、晴天点灯時刻、晴天消灯時刻、曇天消灯時刻、および基本消灯時刻である。その場合、具体的には、当日のデータと前日のデータと比べて、点灯時刻は早い時刻を消灯時刻は遅い時刻を選択し、この選択することを所定の複数日数、例えば10日だけ繰り返す。そして、その10日後の選択データを直近の一日のデータとし、次の10日の間は、そのデータが選択されたものとする。次の10日が経過すると、その間の直前の10日間に更新されている新しいデータを選択し、前回のデータを抹消する。この結果、図13に示すような点滅時刻データが得られる。
【0126】
具体的に説明すると、すなわち、点滅時刻データベース制御回路29においては、所定の期間(例えば10日間)を1単位として、1日目の各照明回路(基本照明回路、曇天用照明回路、晴天用照明回路)の点灯時刻と消灯時刻の点滅時刻が記憶され、2日目の各照明回路の点灯時刻と消灯時刻の点滅時刻が1日目のそれと比較されて、点灯時刻は早い時刻を、消灯時刻は遅い時刻を選択し記憶される。更に3日目は点滅時刻を記憶する際は、2日目の選択された点滅時刻と比較され、同様に点灯時刻は早い時刻を、消灯時刻は遅い時刻を選択して記憶される。以後、10日目まで比較、選択記憶が繰り返され、結果として10日間の内で、点灯時刻では最も早い時刻を、消灯時刻では最も遅い時刻が選択されて記憶される。これを1単位点滅時刻として管理する。
【0127】
1単位点滅時刻は、次の10日間の1単位点滅時刻が完成された時点で、前回の1単位点滅時刻は消去される。このため、受光器回路に異常が生じた時期の点滅時刻に近似される。なお、ここで点灯時刻では早い時刻を選択し、消灯時刻では遅い時刻を選択する理由は、トンネル内通行の安全面から、トンネル照明は、早く点灯させ、遅く消灯するようにするためである。また、1日の点灯時刻と消灯時刻について、例えば、晴天用照明回路では、日中、雲がかかると(照度が低下すると)消灯し、雲がはれると再び点灯する動作がある場合、一日の内で最も早い点灯時刻が選択記憶され、最も遅い時刻が選択記憶される。
【0128】
また、図14は、点滅時刻データベース制御回路のデータが図13に示すようなデータである場合の故障発生後の一日のサイクルを示している。この場合には、図14に示すように、各照明回路の点灯制御は点滅時刻データベース制御回路によるタイミング制御の補償シーケンスとなるが、一日のサイクルの照度変化に対応した時刻に応じて点灯制御および消灯制御が行われ、実際の照度変化に対応して制御される。この点滅時刻データベース制御回路から出力される点滅時刻信号により調光制御が行われると、故障発生前と同様な自動調光制御が行える。
【0129】
つまり、この場合の点滅時刻データベース制御回路29からオンオフ信号によって調光制御が行われると、図14に示すように、基本照明回路が点灯される午前5時32分頃には、照度が200ルクスくらいにはなっており、曇天用照明回路が点灯される午前7時17分頃には、照度が2000ルクスくらいにはなっている。また、晴天用照明回路が点灯される午前9時58分頃には、照度が20000ルクスくらいにはなっている。消灯される場合についても同様であり、晴天用照明回路が消灯される午後2時43分頃には、照度が10000ルクスくらいには低下しており、曇天用照明回路が消灯される午後3時21分頃には、照度が1000ルクスくらいには低下している。また、基本照明回路が消灯される午後5時31分頃には、照度が100ルクスくらいには低下している。
【0130】
このような点滅時刻データベース制御回路による時刻シーケンスによる制御によっても、各照明回路が制御される時刻は、正確に一日の照度変化パターンに対応しているものとなっている。
【0131】
以上に説明した各実施例では、受光器回路の異常を検知する方法として、予め設定されている照度検出データより低い値が受光器回路より送られてきた時を異常と判断しているが、受光器回路の故障によっては、実際の照度より高い値の照度検出信号が送られてくる場合がある。この場合の対処としては、予め設定されている照度検出データよりも高い値(正常の範囲外の値)が送られてきた時を受光器回路の異常と判断するように異常検出回路を構成するだけで対応できる。
【0132】
また、以上に説明した各々の実施例では、受光器回路がトンネル外の照度を検出して自動調光制御を行う自動調光装置の例を説明したが、受光器回路がトンネル外の輝度を検出して自動調光制御を行う場合であっても同様であることはいうまでもない。その場合に、各データが輝度に対応する値にそれぞれの設定値が設定されることは勿論である。
【0133】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のトンネル照明の自動調光装置によれば、受光器回路から正常な照度検出信号もしくは輝度検出信号が検出されている時は、検出信号の照度もしくは輝度を制御回路による比較により判定して照明回路を駆動する出力回路が制御され、トンネル外の照度もしくは輝度に応じて適正にトンネル内の照明を点灯および消灯するが、なんらかの理由により受光器回路から正常な照度検出信号もしくは輝度検出信号が出力されない場合には、補償回路が、トンネル外の一日の照度もしくは輝度の変化に対応して制御する制御信号を送出して照明回路を制御するようにしているので、大雪の為に、あるいは夏期に樹木が伸びたり台風の為に樹木が倒れて受光素子部分を覆ってしまったような場合や、受光素子や受光回路の故障で、受光器回路が正常に或いは全く作動しない場合でも、故障前の状態と何ら変わることなく制御されるので、山間部等のトンネルにおいても保守巡回者が来るまでトンネル内の照明が適正に制御ざれトンネル内での交通事故等を防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るトンネル照明の自動調光装置の構成を示すブロック図、
【図2】 トンネル内に配置する複数の照明器具の位置関係を説明する図、
【図3】 図1に示す自動調光装置の構成を更に詳細に示すブロック図、
【図4】 検出信号データベース制御回路の構成を示すブロック図、
【図5】 検出信号データベース制御回路の初期データの一例を示す図、
【図6】 受光器回路が正常な場合に制御回路により各照明回路が自動的に制御される場合の一日のサイクルを示す図、
【図7】 検出信号データベースの初期データにより制御回路に検出信号データベース制御回路からの補償検出信号が送出されて制御された場合の一日のサイクルを示す図、
【図8】 補償信号データベースの補償検出信号のデータの一例を示す図、
【図9】 補償信号データベースのデータが図8に示すようなデータである場合の補償動作検出信号により制御回路4が制御された場合の一日のサイクルを示す図、
【図10】 本発明の他の実施例に係るトンネル照明の自動調光装置の構成を示すブロック図、
【図11】 図10に示す自動調光装置の構成を更に詳細に示すブロック図、
【図12】 点滅時刻データベース制御回路の構成を示すブロック図、
【図13】 点滅時刻データベース制御回路における点滅時刻データの一例を示す図、
【図14】 点滅時刻データベース制御回路のデータが図13に示すようなデータである場合の故障発生後の一日のサイクルを示す図、
【符号の説明】
1…照明回路、
2…自動調光回路、
3…受光器回路、
4…制御回路、
5…出力回路、
6…補償回路、
7…切換回路、
8…異常検知回路、
9…検出信号データベース制御回路、
10…タイマー回路、
11…基本照明回路、
12…曇天用照明回路、
13…晴天用照明回路、
14…常時点灯回路、
20…タイマー回路、
22…自動調光回路、
24…制御回路、
25…出力回路、
26…補償回路、
27…切換回路、
28…異常検知回路、
29…点滅時刻データベース制御回路、
30…信号受信変換回路、
31…受光素子、
32…A/D変換回路、
33…信号変換回路、
34…伝送回路、
41…基本照度比較回路、
42…曇天用照度比較回路、
43…晴天用照度比較回路、
91…検出信号データ記憶回路、
91a…補償信号データベース、
91b…検出信号データベース、
92…検出信号データ比較回路、
93…検出信号データ選択回路、
94…検出信号出力回路、
101…点滅時刻データ記憶回路、
101a…補償点滅時刻データベース、
101b…点滅時刻データベース、
102…点滅時刻データ比較回路、
103…点滅時刻データ選択回路、
104…点滅信号出力回路。

Claims (5)

  1. トンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する照明回路と、
    前記照明回路を駆動する出力回路と、
    トンネル外の照度もしくは輝度を検出してこれに対応する検出信号を送出する受光器回路と、
    前記検出信号の変化に対応して前記出力回路を制御し、前記トンネル外の照度もしくは輝度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させる制御信号を出力回路に出力する制御回路と、
    前記受光器回路に異常がある場合に補償動作を行う補償回路を備えており、
    前記補償回路は、
    前記受光器回路からの検出信号が正常に得られているかどうかを判定する異常検知回路と、
    時刻をカウントし時刻信号を出力するタイマー回路と、
    タイマー回路からの時刻信号により所定時刻における前記検出信号もしくはこれに対応するデータを検出信号データとして記憶し、記憶された過去の検出信号データを管理する検出信号データベース制御回路と、
    前記異常検知回路により検出信号が正常に得られていると判定される場合には当該検出信号を制御回路に出力し、検出信号に異常があると判定される場合には前記検出信号データとして記憶されている対応時刻における過去の所定期間内の検出信号データをもとにした補償信号を前記検出信号の替わりに前記制御回路に出力する切換回路
    を備えたトンネル照明の自動調光装置において、
    前記補償信号は、過去の所定期間内の対応時刻における最大の照度もしくは輝度に対応する検出信号と同じである
    ことを特徴とするトンネル照明の自動調光装置。
  2. 請求項に記載のトンネル照明の自動調光装置において、
    前記検出信号データベース制御回路は、
    過去所定期間における一日の各所定時刻ごとの最大データが記憶された補償信号データベースと、過去所定期間より後で最新までの期間における一日の各所定時刻ごとの最大データが記憶された検出信号データベースとを有する検出信号データ記憶回路と、
    タイマー回路からの時刻信号により取得した各所定時刻における検出信号と、前記検出信号データベースの対応時刻における検出信号との照度もしくは輝度の大小を比較する検出信号データ比較回路と、
    比較したデータのうち大きい方の値を選択し、選択されたデータを前記検出信号データベースに出力する検出信号データ選択回路と、
    異常検知回路により受光器回路が異常であると判断された場合に補償信号データベースに記憶された対応時刻における補償信号を前記切換回路を介して制御回路に出力する検出信号出力回路を備え、
    異常検知回路により受光器回路が正常であると判断された場合には、
    検出信号データベースは検出信号データ選択回路から送られてくる検出信号データに所定期間更新され、
    所定期間の経過後に検出信号データベースの検出信号データを補償信号データベースの補償信号データとして記憶した後、新たに検出信号データベースに記憶を開始し、
    前記異常検知回路により受光器回路が異常であると判断された場合には、受光器回路からの異常な検出信号による検出データは検出信号データベースには記憶しない
    ことを特徴とするトンネル照明の自動調光装置。
  3. トンネル内に配置された複数の照明器具を点灯する照明回路と、
    前記照明回路を駆動する出力回路と、
    トンネル外の照度もしくは輝度を検出してこれに対応する検出信号を送出する受光器回路と、
    前記トンネル外の照度もしくは輝度の変化に応じてトンネル内の明るさを段階的に変化させるために前記検出信号の変化に応じて照明器具を点滅させるように前記出力回路を制御する制御信号を出力回路に出力する制御回路と、
    前記受光器回路に異常がある場合に補償動作を行う補償回路を備えており、
    前記補償回路は、
    前記受光器回路からの検出信号が正常に得られているかどうかを判定する異常検知回路と、
    時刻をカウントし時刻データを出力するタイマー回路と、
    タイマー回路から出力された時刻データを参照して前記制御回路から出力された制御信号と出力された時刻と対応付けて点滅時刻データとして記憶し、記憶された過去の点滅時刻データを管理する点滅時刻データベース制御回路と、
    前記異常検知回路により検出信号が正常に得られていると判定される場合には当該検出信号を制御回路に出力し、検出信号に異常があると判定された場合には前記点滅時刻データとして記憶されている時刻データをもとにした時刻に点滅制御信号を前記制御信号の替わりに前記出力回路に出力する切換回路
    を備えたトンネル照明の自動調光装置において、
    前記点滅制御信号を発生する時刻は、点灯制御信号の場合は過去所定期間内における最も早い点灯時刻であり、消灯制御信号の場合は過去所定期間内における最も遅い消灯時刻である
    ことを特徴とするトンネル照明の自動調光装置。
  4. 請求項に記載のトンネル照明の自動調光装置において、
    前記点滅時刻データベース制御回路は、
    過去所定期間において点灯時刻については最も早い時刻が記憶され、消灯時刻については最も遅い時刻が記憶された補償動作点滅時刻データベースと、過去所定期間より後で最新までの期間において点灯時刻については最も早い時刻が記憶され、消灯時刻については最も遅い時刻が記憶された点滅時刻データベースとを有する点滅時刻記憶回路と、
    当日の制御信号が出力された時刻と点滅時刻データベースに記憶された時刻との早い遅いを比較する点滅時刻比較回路と、
    比較した点滅時刻のうち、点灯時刻については早い方の時刻を選択し、消灯時刻については遅い方の時刻を選択して、選択された時刻データを点滅時刻データベースに出力する点滅時刻選択回路と、
    異常検知回路により受光器回路が異常であると判断された場合に補償動作点滅時刻データベースに記憶された点滅時刻データに従った時刻に、点滅制御信号を前記切換回路を介して出力回路に出力する点滅制御信号出力回路を備え、
    前記異常検知回路により受光器回路が正常であると判断された場合には、
    点滅時刻データベースは点滅時刻選択回路から送られてくる点滅時刻データに所定期間更新され、
    所定期間の経過後は、点滅時刻データベースのデータを新たな補償動作点滅時刻データベースのデータとして記憶した後、新たに点滅時刻データベースヘの記憶を開始し、
    前記異常検出回路より受光器回路が異常であると判断した場合には、その異常な検出信号により発生した制御信号の点滅時刻データは点滅時刻データベースには記憶しない
    ことを特徴とするトンネル照明の自動調光装置。
  5. 請求項1,2,3または4に記載のトンネル照明の自動調光装置において、
    前記照明回路は複数の照明回路からなり、
    トンネル外の照度もしくは輝度が高いほど点灯制御されている照明回路を多くし、低いほど点灯制御されている照明回路を少なくするように、それぞれの照明回路には、点灯する照度もしくは輝度ならびに消灯する照度もしくは輝度が照明回路ごとに別の値が設定されている
    ことを特徴とするトンネル照明の自動調光装置。
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