JP4237277B2 - 回転部材シーリングシステム及び現像剤ユニット - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電写真複写のための現像装置に関し、より詳細には、本発明は現像システム内のジャーナルをシーリングするためのシールに関する。
【０００２】
【従来の技術】
静電写真複写のプロセスにおいて、受光体（例えば感光体）上の潜像にトナーを運ぶステップは、”現像”として知られている。受光体上の潜像を効果的に現像するためには、該潜像上の帯電領域に現像剤物質が静電的に効果的に付着するように、制御されたレート（速度）で現像剤物質を潜像に運ぶことである。現像ステーションで、現像システムまたは現像剤ユニットは、光導電性表面上に記録された潜像を現像する。現像剤ハウジング内のチャンバは供給現像剤物質を貯蔵する。このチャンバ内の該現像剤物質を潜像に運び、該現像剤を混合して摩擦帯電的に帯電するために、一連のオーガ及び磁気ローラがチャンバ内に計画的に配置され、現像剤ハウジングに支持される。これらのオーガ及びローラは回転するので、シールベアリングがハウジングにローラを支持するために使用される。
【０００３】
ベアリング／シールアセンブリにみられる故障モードは、一般にベアリング内部に導電性グリースを使用してバイアスするときに、システム内の外部ローラのケーシングと取り付けシャフトとの間の導電性を失うことである。ベアリングのサイズが物理的に制限されているので、スキッド（滑り）及び不十分な荷重分布によってもたらされたボールのブリネル（a brinell of the balls）は、粘弾性力を発生させ、ベアリングの温度の上昇及びそれによるローラに対するバイアスの損失によって故障を引き起こす。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
アセンブリ内の温度の上昇は、また外部シール若しくは補助シールとして公知であるエラストマーリップシールによっても起こる。外部シールはベアリングの内側の転がり軸受から独立しているので、シールの内径に対するベアリングボアのずれ及び交差の積み重ねによって、シャフトの直径の周りに密着領域若しくは隙間ができ、これによって補給物質がベアリングを汚染する。温度が過度に上昇すると、蓄積物が形成され、最終的に現像剤物質中に混合する。
【０００５】
キャリア及びコアの環境がひどければ、該物質に直接さらされるエラストマー補助シールが劣化することが分かった。該リップシールが破れれば、小さなトナー粒子がアセンブリ内に入り、やがてこの壊れやすいベアリングシールを押しやってベアリングに付着する。
【０００６】
きびしい環境に耐え得る、そして従来発明の問題を克服する、シールベアリングを有することが、大変望ましい。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様に従って、支持体の軸の周りを回転する部材をシーリングするためのシステムが提供される。このシステムはシールアセンブリを含み、該シールアセンブリは該部材の周りにシールアセンブリをシーリング（シール状態に）するためにシールアセンブリの一部をカットするためのカッターに接触している。ベアリングアセンブリは前記シールアセンブリに封じられ、回転可能に該部材を支持する。本発明の第二の態様に従って、静電潜像を現像するための現像剤ユニットが提供され、前記現像剤ユニットは、支持体の軸の周りを回転する部材をシーリングするためのシステムを有し、該システムにはシールアセンブリが含まれ、該シールアセンブリは該部材の周りにシールアセンブリをシーリングするためのシールアセンブリの一部をカットするためにカッターに接触している。ベアリングアセンブリは前記シールアセンブリに囲まれ、回転可能に該部材を支持する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明はその好適な実施の形態に関連して述べられるが、本発明をその実施の形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。反対に、請求項によって定められた本発明の精神及び範囲内に含まれる全ての代替物、修正物、及び同等物を全てカバーすることを意図する。
【０００９】
静電複写の技術はよく知られているので、図５の複写装置に使用される様々な処理ステーションは以下に概略的に表され、その操作は図を参照にして簡単に述べられる。
【００１０】
先ず図５を参照すると、本発明の現像装置を組み入れた静電複写装置が図示されている。この複写装置は、導電性基体４４上に光導電性表面層４２を有するベルトを受光体４０として含む。好ましくは該表面４２はセレニウム合金で作られる。基体４４は、好ましくはアルミニウム合金若しくは適当な感光性有機組成物で作られる。基体４４は、電気的に接地されたアルミニウム合金の薄い層でコーティングされた、好ましくはマイラー（Ｍｙｌａｒ、デュポン社（英国）の商標）等のポリエステルフィルムから作られる。ベルトはモーター５４によって駆動され、ローラー４９、５０、５２によって画定されたパスに沿って、矢印４６によって表されたように反時計回りの方向へと移動する。ベルト４０の一部は先ずステーションＡを通過し、ここでコロナ生成器４８は表面４２を実質的に均一な比較的高電位に帯電する。高圧電源５１は装置４８に接続される。
【００１１】
次に、光導電性表面４２の帯電部分は露光ステーションＢを通過する。露光ステーションＢではＲＯＳ５６が画像を一連の水平走査線でレイアウトし、この走査線の各ラインは一インチあたり特定数のピクセルを有する。このＲＯＳは、関連する回転ポリゴンミラーブロックを有するレーザーを含む。このＲＯＳは、プリンタの帯電された光導電性表面を露光する。
【００１２】
静電潜像が光導電性表面４２に記録された後、ベルト４０は該潜像を図５に描かれた現像ステーションＣに進める。現像ステーションＣでは、現像システム若しくは現像剤ユニット６０によって、光導電性表面上に記録された潜像が現像される。現像剤ハウジング８１内のチャンバは、供給現像剤物質５９を貯蔵する。該現像剤物質５９は、トナー粒子が摩擦帯電的に付着した磁気キャリア粒子を少なくとも有する二成分現像剤物質でもよい。現像剤物質は同様に、本質的にトナー粒子からなる一成分現像剤物質を含むこともできる。
【００１３】
もう一度図５を参照すると、静電潜像が現像された後、ベルト４０はこの現像された画像を転写ステーションＤへと進め、ここでコピーシート６４はローラ６２及びガイド６６によって進められ、ベルト４０上の該現像画像に接触させられる。コロナ生成器６８は、ベルト４０からシートにトナー画像を引き寄せるためにシートの裏面上にイオンを噴霧するために使用される。ベルトがローラ４９の周りを回るとき、該シートはトナー画像を付着したまま剥がされる。
【００１４】
転写された後、このシートはコンベア（図示されていない）によってフュージングステーションＥへと搬送される。フュージングステーションＥは、加熱されたフューザローラ７０及びバックアップローラ７２を含む。このシートはフューザローラとバックアップローラ７２との間を通過するが、このときトナー粉末画像はフューザローラ７０に接触する。このようにして、トナー粉末画像はシートに永久に定着される。フュージングされた後、シートはシュート７４を通ってキャッチトレー７６へと進められ、続いてオペレータによってプリント装置から取り除かれる。
【００１５】
ベルト４０の光導電性表面４２からシートが分離された後、光導電性表面４２に付着している残留現像剤物質は、該光導電性表面４２に接触するクリーニングステーションＦで回転可能に取り付けられた繊維ブラシ７８によって取り除かれる。クリーニングに続いて、放電ランプ（図示されていない）が光導電性表面４２を光で満たし、次の画像形成サイクルのために該表面を帯電する前に、該表面上に残っている残留静電電荷を除去する。
【００１６】
上記によって、本発明の現像装置を組み入れた静電複写装置の一般的操作を表すという、本出願の目的は充分果たされたと思われる。
【００１７】
本発明に従い、図５を参照すると、シャフトをシーリングするための現像剤シール１３２が、図５の現像剤ユニット６０に組み込まれて図示されている。図５を参照すると、現像剤ハウジング８１は現像剤物質５９が貯蔵されるチャンバ８２を形成する。現像剤物質５９は、それぞれチャンバ８２内に配置される第一及び第二オーガ８３及び８４によって攪拌され、配給される。オーガ８３おおよび８４はいかなる好適な形でもよいが、一般には（中央に位置するシャフト８８から延出する）螺旋状フライト８６を含む。搬送ローラ９４もまたチャンバ８２内に位置し、現像剤物質５９をドナーローラ９６に搬送するために使用される。このドナーローラ９６もまたチャンバ８２内に配置され、該現像剤物質５９を光導電性ベルト４０に搬送するために使用される。
【００１８】
現像剤ハウジング８１は、メタル、耐久性プラスチック、若しくは合成物質のような、任意の好適な耐久性物質から作られることができる。例えば、現像剤ハウウジング８１はプラスチック成型体から安く製造されることもできる。
【００１９】
図１〜図４を参照すると、本発明のベアリング／シールのデザインは、シャフト８８をシーリングする。本発明は、シールドを有するラジアルボールベアリングの内径１２ｍｍＸ外径２８のボアに軽く圧入された、好ましくは例えばステンレススチールのブッシュ１０６を使用する。ブッシュは、実質的にベアリングの内側の転がり軸受１１０の延長となる。ウェーハースタイルのラビリンスシール１１２はブッシュ１０６上に組み立てられており、ブッシュ１０６は該シールをベアリングのボアの正確な位置に保持している。３段階シールの第一の要素は”Ｏ”リング１０４であり、これはテフロン（Ｔｅｆｌｏｎ、デュポン社の商標）等の非粘着性の材料から好ましくは作られる。これは一番大きいブッシュのショルダーを被って延伸しており、ベアリングの内側の転がり軸受１１０の正面に向けて押圧される。
【００２０】
第二の要素は、導電性のポリオレフィンワッシャー形ラビリンスシールであり、該シールはブッシュ１０６に押圧されて、０．００１〜０．００２インチのしまりばめされる。本発明は自己着座特徴を有し、シール１１２は内側溝を形成し、該溝はリブ状のカッター１２０（ribbed cutter ）を有するブッシュ１０６の部分によって掘られる。外側のキャップ１１８が取り付けられて動作される最終アセンブリまで内部シール（溝）は形成されない。ブッシュ内の前後の破片サンプ１１６及び１２６は、シート（着座）動作（カッターによるシールの内側への溝切り動作）から発生するあらゆるプラスチック物質を収集する。
【００２１】
シールド１１４スリップは、シール１１２に抗するようにブッシュ１０６の残ったショルダー上に外嵌される。好ましくは、該シールドは例えば０．０１５インチ厚の強化（焼入れ）されたセラミック被覆されたステンレススチールである。このシールドの独特な特徴は、ブッシュの外径に対してボアが０．００１インチ以内のラジアルクリアランス（半径方向隙間）を有することであり、この狭く制御された嵌め合わせは、ボアの空白を精密に処理することによってなされる。このセラミックプレートは熱シールドとして働き、シールのシャフトの根元端からアルミニウムキャップへと熱を伝え、該アルミニウムキャップは実質的なヒートシンクとして働く。
【００２２】
主な要素の構成及び配置を念頭に置き、本発明はその動作の記載より完全に理解できたと思われる。最初の動作（回転）中、ブッシュのカッター１２０によって形成された溝を掘ることによってラビリンスシールは自己着座する。非常に摩耗しやすい大きなキャリア及びコア粒子（４０ミクロンで大きい）は、外側の強化ステンレスシールドによってプラスチックのラビリンスシールからブロックアウトされる。外側のシールドのセラミック被覆は、補充物質の摩耗作用によって見た目には影響されない。セラミックステンレススチールの外側のシールドは、内側のベアリング／シール温度の上昇をシャフト及びシールボアからアルミニウムキャップへと伝え、該アルミニウムキャップは実質的に熱シンクとして働く。これによって、フューズ（溶融）されたトナー粒子がシャフトの周りに蓄積されて塊が形成されるのを大幅に減少させる。ポリオレフィンの自己シーリング特性は熱安定性がよく、経年や湿度に影響されない。好ましくは、該シールは導電性（３Ｋｏｈｍ／ｃｍより大きい）であり、ラジアルベアリングの導電性グリースに依存する必要をなくす。該シールは、シールが最初に”着座”した後の摩耗が最小であるようにロールバイアス（roll bias ）が保たれるように、高い摩耗耐性を有する。該シールは、着座動作によって形成された内側溝を介してブッシュの”カッター”に接触することによって、小さめのキャリア／コア物質に対する高性能のバリアを形成する。このステージによって、キャリア／コアの残り及び摩耗性の低いトナー粒子の大部分をシールアウトする。最終段階、即ち内部シールはテフロン（Ｔｅｆｌｏｎ、登録商標）”Ｏ”リングであり、最終即ち最小粒子バリアとして作用する。このテフロンは、広範囲の動作熱にわたって高性能のシーリングを提供するため、エラストマー”Ｏ”リングよりもはるかに優れている。このテフロンシールは、摩擦荷重がかかっているときの動作熱を減少させるのに優れており、該リングのテフロン組成物は、ラジアルベアリングの内側の転がり軸受とシールを接触させる”ベアリング”面として非常によく作用する。
【００２３】
【発明の効果】
本発明によって、きびしい環境に耐え得る、そして従来の発明の問題を克服するシールベアリングを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に従った、現像ハウジングのためのシールの部分断面図である。
【図２】本発明に従った、現像ハウジングのためのシールの部分断面図である。
【図３】本発明に従った、現像ハウジングのためのシールの部分断面図である。
【図４】本発明に従った、現像ハウジングのためのシールの部分断面図である。
【図５】本発明の現像ハウジングのためのテーパーされた分路を有する磁気シールを組み入れた例示的な静電写真複写装置の略正面図である。
【符号の説明】
１０２ ボールベアリング
１１２ シール
１２０ カッター

Claims (8)

1. 静電潜像を現像するための現像剤ユニットであって、前記現像剤ユニットが、支持体の軸の周りを回転する部材をシーリングするためのシステムを有し、該システムが、
   シールアセンブリと、
   前記シールアセンブリに接触し、前記部材の周りの前記シールアセンブリをシーリングするためにシールアセンブリの一部をカットするためのカッターと、
   前記シールアセンブリに封じられ、前記部材を回転可能に支持するベアリングアセンブリと、
   を含み、前記シールアセンブリが、
   前記カッターによりカットされることにより前記ベアリングアセンブリをシールするラビリンスシールと、
   前記ラビリンスシールと前記ベアリングアセンブリの双方に当接して、これらの間に配置されるＯリングと、
   前記ラビリンスシールの外側に取り付けられるシールドと、を有する、
   現像剤ユニット。
2. 前記Ｏリングが非粘着性素材で形成される、請求項１に記載の現像剤ユニット。
3. 前記Ｏリングがテフロン（登録商標）素材で形成される、請求項１に記載の現像剤ユニット。
4. 金属製のキャップをさらに備え、
   前記シールドが前記キャップに当接する、請求項１に記載の現像剤ユニット。
5. 前記シールドがセラミックで被覆されたステンレススチールで形成される、請求項４に記載の現像剤ユニット。
6. 前記ラビリンスシールが導電性素材で形成される、請求項１に記載の現像剤ユニット。
7. 前記ラビリンスシールが導電性ポリオレフィンで形成される、請求項１に記載の現像剤ユニット。
8. 前記回転部材と前記ベアリングアセンブリとの間に嵌挿されるブッシュをさらに備え、
   前記カッターが前記ブッシュに形成される、請求項１に記載の現像剤ユニット。

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