JP4236530B2 - Ccdカメラの直線性補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、映像出力信号のリニアリティ(直線性)補正装置に関し、詳しくは撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)撮像領域をブロック分割し、各ブロック毎に独立して映像信号を出力し、各ブロック間に生じる出力レベルのリニアリティの差異を自動的に補正し得るCCDカメラの直線性補正装置に関するものである。
近年のCCDビデオカメラでは、その撮像素子として超多画素CCDセンサが使用されており、画素密度が向上し、良好な画質が得られる反面、その動作レートは高速なものとしなければならず、駆動回路及び消費電力の観点からは好ましいものではなかった。そこで、一般には、CCDの動作レートを抑えて使用するため、一つのCCD撮像素子を複数のブロックに分割し、ブロック毎の各画素の映像出力を同時に読み出すことにより映像出力信号を得るようにしている。
このような動作方式の場合、CCD自体やデジタル変換されるまでの伝送路や増幅回路等のアナログ回路の影響によって、CCD撮像領域の各チャンネル内における、各ブロック間での映像出力信号のリニアリティ(直線性:黒から白までの映像レベルの遷移状態)が異なるおそれがあった。例えば、CCD撮像素子への一定の入射光レベルに対して、ブロック間の映像出力レベルを一致するように調整したとしても、入射光レベルが変化した場合には、ブロック間のリニアリティが異なるため、ブロック間で映像出力レベルのばらつきが生じ、結果として段差のある映像出力となって好ましいものではなかった。
以下、このような現象について、図4を参照して説明する。図4は、仮にCCD撮像領域を2つの領域に分割した場合を図示したものであり、領域の左側をブロック1、右側をブロック2とし、これらのブロック1,2が入射光レベルXaの光を受光し、ブロック1の出力レベルがYa1及びブロック2の出力レベルがYa2であったとする。これらのブロック1,2の遷移特性図は、例えば図5のように表される。図5のX軸は入射光レベルを示し、そのY軸はディジタル変換後の出力信号レベルを示している。
図5の遷移特性図から明らかなように、ブロック1,2では遷移特性曲線α1,α2が異なったものとなる。入射光レベルXa,Xb及びXcの光がブロック1,2にそれぞれ入射した場合、ブロック1の出力レベルはYa1,Yb1及びYc1となり、ブロック2の出力レベルはYa2、Yb2及びYc2となる。なお、Xpはブロック1,2の出力レベルが飽和となる入射光量であり、Ypは出力レベルの最大値である。このように、CCDへの入射光レベルに対して、出力レベルが異なることは、すなわち、映像出力信号レベルの遷移状態がブロック間で異なることを意味し、このような場合、ブロック間の出力レベルに差異が現れ、画質が悪化する要因となる。
一方、カラービデオカメラでは、一様な明るさの被写体を撮影したときに、信号出力に明るさのむら、シェーディングが現れることがあり、従来、シェーディングを補正する補正装置としては、図6に撮像素子領域を示したように、その中心部分Eを水平方向にm/P(m水平方向の画素数、Pは8以上の正数)分割してシェーディング補正係数を算出して記憶装置に記憶し、撮影時に記憶装置から補正係数を読み出して補正する方法が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−275452号公報(明細書の段落番号〔0013〕,〔0014〕,図5)
撮像領域の2ブロック間で遷移特性が異なっている場合、図4,図5に示したように、出力レベルに差異が現れ、結果としてレベルがばらついた映像信号出力となる欠点があった。従来例では2ブロックを例にして説明したが、ブロック数を増やすことによりレベル差が顕著となり、画像品質が一層悪化する欠点がある。
また、従来例(特許文献1)では、撮像領域の各ブロックの遷移状態が同一であることを前提としており、撮像領域の中心部分を水平方向に分割して、シェーディング補正係数を算出し、撮像素子領域の各ブロックの同一の入射光レベルに対して同一の映像出力信号が得られるようにレベルのばらつきを補正する方式であるが、ブロック間の遷移特性が異なる場合には、先に説明した例と同様に映像出力信号のレベル差を補正することができない欠点があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、CCD撮像領域を任意の数のブロックに分割し、これらのブロックの遷移特性が同一となるように自動的に補正することができるCCDカメラの直線性補正装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を達成したものであり、請求項1の発明は、一つのCCD撮像領域を少なくとも二以上のブロックに分割して、各ブロック毎に撮像信号を出力するようにしたCCDカメラの直線性補正装置において、
前記CCD撮像領域の各ブロックの何れかを直線性補正のための基準ブロックとし、それ以外のブロックを補正対象ブロックとし、前記CCD撮像領域の入射光路上に配置されたシャッターのシャッター速度を調整する制御信号を出力するとともに、前記ブロックの何れかを直線性補正のための該基準ブロックと該補正対象ブロックとからの出力信号に基づいて、各シャッター速度毎の補正対象ブロックの出力信号を補正するための補正特性パラメータを算出する制御手段と、
該制御手段による補正特性パラメータを基にして、前記補正対象ブロックからの出力信号を補正して出力する出力補正手段とから構成されたことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記制御手段が、前記基準ブロックの遷移特性を補間多項式により近似し、それ以外の補正対象ブロックの遷移特性を該補間多項式により近似した遷移特性に近づけるように、該補正特性パラメータを演算処理して求めることを特徴とする請求項1に記載のCCDカメラの直線性補正装置である。
請求項3の発明は、前記制御手段が、前記基準ブロックと前記基準ブロック以外の補正対象ブロックとの出力信号の二点以上をレベル検出手段で検出し、それらの出力レベルに基づいて、該補正特性パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載のCCDカメラの直線性補正装置である。
請求項4の発明は、前記出力補正手段が、補正特性パラメータが書き込まれた記憶素子から構成されたことを特徴とする請求項1,2又は3に記載のCCDカメラの直線性補正装置である。
請求項1の発明によれば、一つのCCD撮像領域を少なくとも二以上のブロックに分割して、各ブロック毎に撮像信号を出力するようにしたCCDカメラの直線性補正装置において、前記CCD撮像領域の各ブロックの何れかを直線性補正のための基準ブロックとし、それ以外のブロックを補正対象ブロックとし、前記CCD撮像領域の入射光路上に配置されたシャッターのシャッター速度を調整する制御信号を出力するとともに、前記ブロックの何れかを直線性補正のための該基準ブロックと該補正対象ブロックとからの出力信号に基づいて、各シャッター速度毎の補正対象ブロックの出力信号を補正するための補正特性パラメータを算出する制御手段と、該制御手段による補正特性パラメータを基にして、前記補正対象ブロックからの出力信号を補正して出力する出力補正手段とから構成されており、制御手段では、基準ブロックに対する補正対象ブロックの出力を、シャッター速度毎に補正するための補正特性パラメータを算出しており、補正対象ブロックの出力信号をシャッター速度に応じて自動的に補正して出力するので、オートアイリスのないカメラシステムやシネカメラであっても、ブロック間のリニアリティを自動的に同一に補正することができる利点がある。また、この補正により、単チャンネルのCCDにおけるブロック間の映像レベルの均一性が保たれ、必然的に単チャンネルCCDにおけるブロック間のホワイトバランスがとれる利点がある。その結果、ブロック間で段差のない映像を出力することができ、画像品質の良好な映像を得ることができる効果を有する。
また、請求項2の発明によれば、前記制御手段が、前記基準ブロックの遷移特性を補間多項式により近似し、それ以外の補正対象ブロックの遷移特性を該補間多項式により近似した遷移特性に近づけるように、該補正特性パラメータを演算処理して求められており、未測定部分の出力レベルの値を補間多項式により近似して遷移特性を求めて、補正特性パラメータが求められているので、誤差が少なくなり、ブロック間で段差のない映像を出力することができ、画像品質の良好な映像を得ることができる効果を有する。
また、請求項3の発明によれば、前記制御手段が、前記基準ブロックと前記基準ブロック以外の補正対象ブロックとの出力信号の二点以上をレベル検出手段で検出し、それらの出力レベルに基づいて、該補正特性パラメータを算出して、補正対象ブロックの出力信号を補正しており、基準ブロックの出力信号の遷移特性とに誤差が少なくなり、ブロック間で段差のない映像を出力することができ、画像品質の良好な映像を得ることができる効果を有する。
また、請求項4の発明によれば、補正特性パラメータが書き込まれた記憶素子を備えており、補正対象ブロックの出力信号を高速に補正できる利点がある。
以下、本発明に係るCCDカメラの直線性補正装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、入射光がシャッター11を介して入射するCCD撮像領域12と、CCD撮像領域12の各ブロック(基準ブロック,補正対象ブロック)からの出力を増幅して出力するアナログプロセス回路13と、アナログプロセス回路13からの出力をデジタル信号に変換するA/D変換器14と、A/D変換器14からの出力信号が入力されるレベル検出器15と、A/D変換器14からの出力信号をタイミング調整や誤差を補正する出力補正手段16とが備えられ、CPU(制御手段)17は、シャッター速度を複数の値に設定するためのシャッター制御信号を出力し、シャッター速度に対応して、レベル検出器15を介して得られる各ブロック(基準ブロック,補正対象ブロック)からの出力信号が入力され、補正対象ブロックの遷移特性を、基準ブロックの遷移特性に近似するための補正特性パラメータを演算処理して求められている。補正特性パラメータは、出力補正手段16に記憶され、補正対象ブロックの各出力信号が補正されて出力されている。
以下、本実施形態について詳細に説明する。CCD撮像領域12は、一つのCCD撮像素子を、少なくとも二以上のブロックに分割して各ブロック毎に撮像信号を出力する。CCD撮像領域12前面の入射光路上にはシャッター11が配置され、光学系を通過した入射光はシャッター11を介してCCD撮像領域12に入射する。CCD撮像領域12の各ブロックからの出力信号は、アナログプロセス回路13により増幅されて出力され、A/D変換器14に入力される。A/D変換器14では、出力信号がデジタル信号に変換され、出力補正手段16に入力される。A/D変換器14の出力信号は、出力補正手段16によって、タイミング調整や補正がなされて出力される。また、A/D変換器14からの出力信号はレベル検出器15に入力され、CPU(制御手段)17に入力されている。CPU(制御手段)17は、シャッター11のシャッター速度を調整するシャッター制御信号が出力される。制御手段17では、各ブロックの内の何れかを直線性補正のための基準ブロックとし、基準ブロック以外のブロックを補正対象ブロックとして、基準ブロックの出力信号と補正対象ブロックの出力信号がレベル検出器15を介して入力され、各シャッター速度毎の補正対象ブロックの出力特性(遷移特性)が、基準ブロックの出力特性(遷移特性)と近似するように補正するための補正特性パラメータが算出されている。制御手段17は、算出された補正特性パラメータを出力補正手段16に書き込み、補正対象ブロックからの出力信号を補正特性パラメータを基に補正して出力している。
本実施形態は、機能的に説明すると、CCD撮像領域12の各ブロックからの出力信号を補正する(イ)デジタル補正部、(ロ)信号処理を行うCPU処理部、(ハ)シャッター制御部に分類することができる。
(イ)デジタル補正部は、レベル検出器15〜15n、遅延回路16及びルックアップテーブル(LUT:Look-up Table)16〜16nから構成されている。A/D変換器14〜14nの各出力端は、レベル検出器15〜15nにそれぞれ接続され、かつA/D変換器14の出力端は遅延回路16に接続され、A/D変換器14〜14nのそれぞれの出力端はそれぞれLUT16〜16nに接続されている。本実施形態では、CCD撮像領域12のあるブロックからの増幅された映像信号出力がA/D変換器14に入力され、このブロックを基準ブロック(詳細は後述)とし、他のブロックは補正対象ブロック(詳述は後述)としており、A/D変換器14〜14nからの出力信号は、補正対象ブロックからの映像信号出力である。
各レベル検出器15〜15nでは、各ブロックの出力信号における補正ポイントの出力レベルが検出され、各出力はCPU17(詳述は後述)に入力される。LUT16〜16nは記憶素子からなり、これらに補正特性パラメータが記憶されて補正特性テーブルを形成している。遅延回路16は直線性を補正するのに要する時間(補正時間)だけ遅延させて出力させるタイミング調整のための回路である。なお、本実施形態では基準ブロックの映像信号出力をA/D変換器14に設定しているが、これに限定するものではなく、遷移特性が最も良好なものを選択すればよく、A/D変換器14〜14nの何れであってもよい。
(ロ)CPU処理部は、主にCPU17で構成され、レベル検出データバス、レベル検出器制御用バス、LUTのデータ書き込み用バス及びシャッター制御用バスが含まれる。CPU17は、(ハ)シャッター制御部(詳細は後述)へのシャッター速度制御と、(イ)デジタル補正部におけるレベル検出器15〜15nからの映像レベル検出、各ブロックの補正特性カーブの演算処理及びLUT16へのデータ(補正特性パラメータ)の書き込みを行うように構成されている。なお、上記映像レベル検出、補正特性カーブの演算処理及びLUT16へのデータ書き込みについては後述の動作手順で説明する。
レベル検出データバスは、各レベル検出器15〜15nから得た映像レベルデータをCPU17へ送るための信号線であり、各レベル検出器15〜15nからCPU17へ接続するように構成されている。レベル検出器制御バスは、各レベル検出器15〜15nに所定のタイミングで映像データを取得させる等の制御を行うための制御線であり、CPU17から各レベル検出器15〜15nへ接続するように構成されている。LUT16のデータ書き込み用バスは、CPU17で行った補正特性カーブの演算結果(補正特性パラメータ)を各LUT16へ送る信号線であり、この信号線はCPU17からLUT16〜16nへと接続している。シャッター制御用バスは、シャッター速度を制御するための制御信号を送る信号線であり、この信号線はCPU17からシャッター制御用インターフェース18とを接続するように構成されている。
(ハ)シャッター制御部は、シャッター11と、シャッター制御用インターフェース18から構成されている。シャッター11は、例えば機械式の場合、レンズ(図示せず)で集光した光の撮像素子への光路を開閉するシャッター羽根と、シャッター羽根を駆動するための駆動機構部とから構成されている。なお、シャッター羽根は、ビデオカメラのレンズマウントの光軸の中央部に位置するように配置されている。駆動機構部は、CPU17からシャッター制御用バスを通じて送られるシャッター速度制御信号がシャッター制御用インターフェース18を介してシャッター羽根の開閉を行うように構成されている。
また、シャッター11はこれに限定することなく、例えば液晶素子を使用してもよい。この場合、液晶素子における透光領域を任意の開口径に絞ることも可能である。この開口径を制御することによって入射光レベルを制御できるため、通常の絞り制御と同じ機能を得ることができる。さらに、シャッター11は、電子シャッター機能によるものであってもよい。これはCCDにおける画素情報の蓄積時間を変えることによって、シャッターと同じ効果を得ることができる。画素情報は、例えば、NTSC方式によって決められている1/60秒間蓄積されるが、電子シャッター機能によると、シャッター速度が1/2000秒、1/1000秒,…で決められた時間のみ蓄積される。
本発明において、このような(ハ)シャッター制御部を設けたものは、以下の趣旨による。本発明に係る直線性補正装置では、実際にCCD撮像領域におけるブロック間のリニアリティ補正処理を行うために、当該CCD撮像領域に入射する光の複数の入射光レベルを得て、それぞれに対応する映像信号レベルを検出する必要がある。すなわち、入射光レベルの相違による各ブロック間の遷移特性の相違を把握して補正しなければならない。入射光レベルを変えるには、通常、レンズのアイリス(絞り)を調整するのが、一般的である。
しかしながら、カメラに搭載されたレンズには、「オートアイリス機能」或いは「手動アイリス機能」を備えたものがあり、前者(オートアイリス機能)は、カメラ本体からレンズに制御信号を送ることによりアイリス(絞り)を操作し、CCD撮像領域に対する入射光レベルを自動的に変化させるレンズであり、後者(手動アイリス機能)は、シネカメラと呼ばれる映像撮影用のカメラ等に採用されて、手動によりアイリス調整を行うレンズである。従って、シネカメラなどの手動によるレンズのアイリス(絞り)調整による方法では、ブロック間のリニアリティ補正を自動で行うことができないという問題がある。
すなわち、本実施形態では、オートアイリス機能のないカメラシステムにも対応し得るように、(ハ)シャッター制御部を設けて、CPU17から複数のシャッター制御信号を出力してカメラのシャッター速度を制御し、CCD撮像領域12への露光時間を自動的に調整し得るようにし、リニアリティ補正に必要な複数の入射光レベルを自動で得られるようにしたものである。
次に、本実施形態におけるリニアリティ補正処理の動作手順を、図2,図3を参照しながら説明する。具体例の説明として、CCD撮像動作が1秒間にTフレーム枚撮像、いわゆるフレームレートがf=1/T[Hz]のビデオカメラを例にして、ステップ毎に説明する。
[1.被写体の選択]
各ブロック間のリニアリティ補正を行う場合、被写体としては模様がなく一様な被写体が好ましく、例えば白色板等を撮影する。これは、(イ)デジタル補正部において、映像レベル検出を行うが、被写体自体に明暗に差異があったとすると、ブロック間で被写体の映像レベルに大きな差異が発生し、後述する正確な補正特性カーブが得られなくなり、結果として理想的な「ブロック間のリニアリティ補正」が行えないためである。
[2.入射光レベル]
リニアリティ補正のスタートボタン(図示せず)が押されると、(ロ)CPU処理部のCPU17からシャッター速度を制御するシャッター制御信号が、制御用バスを通じてシャッター制御用インターフェース18へ送られ、所定の入射光レベルX(1)に調整される。ここで、フレームレートf[Hz]のビデオカメラの場合、ノーマル状態では、シャッター速度1/fとなる。この時の入射レベルをX(1)とする。次に、シャッター速度を1/2fに速くした場合、露光時間はノーマル状態の半分となり、入射光レベルも半分となる。この半減された入射光レベルをX(2)とすれば、X(2)=X(1)/2となる。すなわち、任意の入射光レベルX(n)は、シャッター速度1/nとした時、X(n)=X(1)/n,(n≧1)と表され、あるシャッター速度での入射光レベルを、ノーマル状態時の入射光レベルから定量的に導くことが可能である。また、一般的なアイリスを使って入射光レベルを調整しようとする場合、調整リングを1ステップ絞ると感度が1/2に減少するので、上記のようにシャッター速度を1/2fにすると、アイリスを1ステップ絞ったのと同じ入射光レベルが得られることになる。以上のようにしてシャッター速度を順次変えて行き、リニアリティ補正に必要な複数の入射光レベルを得るようにする。
[3.映像レベルの検出]
上記入射光レベルの調整と連動して、CPU17から制御用バスを通じて各レベル検出器15〜15nに対して映像レベル検出の制御信号が送られる。各レベル検出器15〜15nでは、所定の入射光レベルX(n)に対応するようにシャッター速度が調整された後、それぞれの入射光レベルに対する映像レベルがブロック毎に検出され、各レベル検出データバスを通じてCPU17へ送られる。このようにして、所定の入射光レベルX(n)での映像レベル検出が終了すると、次の入射光レベルX(m)(m≠n)に対する映像レベルの検出動作に移行するように、CPU17からはシャッター制御用インターフェース18とレベル検出器15とに制御信号が送られる。これを繰り返すことにより、リニアリティ補正に必要な数だけCCD撮像領域12への入射光レベルを変化させ、それぞれの入射光レベルに対する映像レベルを検出することができる。
[4.補正特性カーブの演算]
上記で行った映像レベル検出の結果をもとに、CPU17ではリニアリティ補整カーブの演算及び作成が行われる。ここで、図2(a)は、説明の便宜上、基準ブロック(ブロック1)と、補正対象ブロック(ブロック2)とした説明図である。図2(b)は、所定の入射光レベルに対する基準ブロック及び補正対象レベルの映像レベルをプロットした図であり、(イ)が基準ブロックの遷移特性であり、(ロ)が補正対象ブロックの遷移特性である。図2(c)は、横軸を補正対象ブロックの映像レベル、縦軸を基準ブロックの映像レベルとした場合の補正カーブ用グラフである。
例えば、図2(b)において、所定の入射光レベルX(n)の時の映像レベルが、基準ブロックにおいてLVr(n)、補正対象ブロックにおいてLV(n)であるとすると、補正カーブ用曲線は、図2(c)に示すように、そのプロット点として、(x,Y)=(LV(n),LVr(n))が与えられる。このようにして、映像レベル検出の結果から得た複数のデータをプロットし、これらのプロット点をつないで描くことでリニアリティ補正カーブが得られる。ここで、プロット点をつなぐ場合、映像レベル検出点が充分な数であれば、簡易的な直線近似でも構わないが、そうでない場合、各プロット点を滑らかにつなぐ曲線の方が望ましい。これは、充分でないプロットにおいて補正カーブを直線近似した場合、そのつなぎ目において最終出力映像レベルが急激に変化してしまう恐れがあるためである。そこで、本実施形態では、補正カーブの作成に「ニュートン補間法」による高次補間を採用し、各ブロック点を滑らかにつなぐようにCPU17において補正カーブを演算している。
なお、「ニュートン補間法」は、補間多項式を構成する標準的な方法の一つであり、差分商(divided difference)を使って多項式を構成する。求める多項式は一意に決まる点でラグランジュ補間と同じだが、数値的に安定であること、補間範囲を一点ずつずらしていく際に、前の計算結果を使い回しできるので計算量を減らせるといった利点がある。ニュートン補間には、ニュートンの前進補間とニュートンの後進補間という2つの補間方法があるが、リニアリティ補正カーブの特性に応じて使い分けるとよい。また、各プロット点をより滑らかにつなぐために、(前記ニュートンの前進補間+ニュートンの後進補間)/2のという補間法を用いてもよい。
また、図3は、4点プロットにおける「ニュートン補間による近似」、「直線近似」によるグラフを示したものである。図3において、31は直線近似、32はニュートン補間による補正カーブによる補正カーブ、33は基準ブロックと補正対象ブロックの遷移特性が一致した場合の理想遷移特性グラフを示している。すなわち、補正対象ブロックの遷移特性グラフと理想遷移特性グラフとの差異から補正特性パラメータを算出することができる。
図3の遷移特性グラフによると、入射光レベルに対して基準ブロックと補正対象ブロックの遷移特性が異なるため、ニュートン補間による遷移特性は曲線となっており、この出力のばらつきが映像出力信号のばらつきとなって画像品質を悪化させる要因となっている。このような現象を解消するには、基準ブロックと補正対象ブロックとの遷移特性を一致させる必要があり、本発明では、補正対象ブロックの出力信号を補正特性パラメータによって補正して、基準ブロックの遷移特性と一致させている。
[5.LUTの作成]
以上のようなリニアリティ補正カーブの演算及び作成をCPU17で行った後、ここで得た補正特性パラメータがLUTのデータ書き込み用バスを通じて、LUT16〜16nの記憶素子に書き込まれる。LUTは、入力を補正対象ブロックの映像レベル、出力を基準ブロックの映像レベルとした場合の相対比率、すなわち、LVr(n)/LV(n)を補正対象ブロックの映像レベル毎に表にしたものである。従って、各A/D変換器14(14〜14n)からの映像信号LV(n)を、それぞれ対応するLUT16〜16nに入力すると、記憶素子に書き込まれた補正特性パラメータが参照され、補正目標となる基準ブロックの映像レベルLVr(n)に補正されて出力される。
すなわち、補正対象ブロックの遷移特性を示す図3の32に示した曲線上の遷移特性が、33に示した一点鎖線上に載るように補正されて、補正対象ブロックの遷移特性が基準ブロックの遷移特性に近づけるように補正される。このように補正されることによって、基準ブロックと補正対象ブロックの遷移特性が一致して、画像品質が各ブロック間で段差のない良好なものとなる。
なお、今回はCCD撮像素子を例にとって説明したが、CCD以外の撮像素子、例えばCMOS(Complementary Metal oxide semicnducter)イメージセンサーにおいても適用可能である。
本発明は、各ブロック間の遷移特性を補正するために必要なCCDの入射光レベルの調整を、CPUからのシャッター制御信号を利用してシャッター速度を制御し、CCD撮像領域の入射光量を調整して、補正特性パラメータが作成され、シャッター速度に応じたブロック間の遷移特性の補正が可能であり、オートアイリスのないカメラシステムであっても、ブロック間のリニアリティを自動的に補正することができるので、CCDカメラ、ビデオカメラはもとより、これらを用いた機器に応用することができるし、無論、シネカメラにも利用できる。また、これらのカメラを用いた産業機械にも応用することができる。
本発明に係るCCDカメラの直線性補正装置の実施形態を示すブロック図である。 (a)はCCD撮像領域を基準ブロックと補正対象ブロックの2つにブロック化した図、(b)は入射光レベルに対する基準ブロックと補正対象ブロックとの映像レベルをプロットした図、(c)は横軸を補正対象ブロック、縦軸を基準ブロックとして、補正カーブ用グラフを示した図である。 理想遷移特性グラフと、各補正ポイント間を直線近似、ニュートン補間を行った場合の遷移特性グラフを示す図である。 CCD撮像領域を2つに分割してブロック化した図である。 ブロック1,2の各出力レベルの遷移特性を示した図である。 従来のシェーディング補正を説明するための撮像領域を示す図である。
符号の説明
11 シャッター
12 CCD撮像領域
13(13〜13n) アナログプロセス回路
14(14〜14n) A/D変換器
15(15〜15n) レベル検出器
16(16〜16n) 出力補正手段
16遅延回路
16〜16n LUT
17 CPU(制御手段)
18 シャッター制御用インターフェース

Claims (4)

  1. 一つのCCD撮像領域を少なくとも二以上のブロックに分割して、各ブロック毎に撮像信号を出力するようにしたCCDカメラの直線性補正装置において、
    前記CCD撮像領域の各ブロックの何れかを直線性補正のための基準ブロックとし、それ以外のブロックを補正対象ブロックとし、前記CCD撮像領域の入射光路上に配置されたシャッターのシャッター速度を調整する制御信号を出力するとともに、前記ブロックの何れかを直線性補正のための該基準ブロックと該補正対象ブロックとからの出力信号に基づいて、各シャッター速度毎の補正対象ブロックの出力信号を補正するための補正特性パラメータを算出する制御手段と、
    該制御手段による補正特性パラメータを基にして、前記補正対象ブロックからの出力信号を補正して出力する出力補正手段とから構成されたことを特徴とするCCDカメラの直線性補正装置。
  2. 前記制御手段は、前記基準ブロックの遷移特性を補間多項式により近似し、それ以外の補正対象ブロックの遷移特性を該補間多項式により近似した遷移特性に近づけるように、該補正特性パラメータを演算処理して求めることを特徴とする請求項1に記載のCCDカメラの直線性補正装置。
  3. 前記制御手段は、前記基準ブロックと前記基準ブロック以外の補正対象ブロックとの出力信号の二点以上をレベル検出手段で検出し、それらの出力レベルに基づいて、該補正特性パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載のCCDカメラの直線性補正装置。
  4. 前記出力補正手段は、補正特性パラメータが書き込まれた記憶素子から構成されたことを特徴とする請求項1,2又は3に記載のCCDカメラの直線性補正装置。
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