JP4236428B2 - 立体画像表示方法および立体画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は立体画像処理技術に関し、とくに、立体画像を処理または表示する方法、装置、システムおよび関連するコンピュータプログラムとデータ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ数年、インターネット利用人口が急増し、インターネット利用の新たなステージともいえるブロードバンド時代に入ろうとしている。ブロードバンド通信では通信帯域が格段に広がるため、従来敬遠されがちだった重い画像データの配信も盛んになる。「マルチメディア」や「ビデオ・オン・デマンド」などの概念は提起されて久しいが、ブロードバンド時代になって、はじめてこれらのことばが一般のユーザに実感をもって体験される状況になった。
【0003】
画像、とくに動画像の配信が広がれば、ユーザは当然ながらコンテンツの充実と画質の向上を求める。これらは、既存の映像ソフトのデジタル化とそのためのオーサリングツールの開発、高効率かつロスの少ない画像符号化技術の追求などに負うところが大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
こうした状況下、近い将来画像配信サービスのひとつの形態として、擬似三次元画像(以下単に「立体画像」ともいう)の配信が技術的に注目され、かつ相当の市場を獲得することが考えられる。立体画像は、よりリアルな映像を求めるユーザの希望を叶え、とくに映画やゲームなど臨場感を追求するアプリケーションでは魅力的である。さらに立体画像は、21世紀の商取引のひとつの標準になると思われるEC(電子商取引)における商品プレゼンテーションにおいて、商品のリアルな表示にも有用である。
【0005】
しかしながら、立体画像の普及を進めるにあたり、ユーザフレンドリーな表示技術が提示されているとは言い難い状況にある。本発明者はそうした現状に着目して本発明をなしたものであり、その目的は、立体画像をユーザが正しく表示させる作業の支援をする立体画像処理技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の理解のために、まず本明細書における以下の概念を定義する。
「立体画像」: 画像データそのものではなく、立体的に表示された結果、ユーザの目に投ずる画像を観念的に指す。立体画像として表示できる画像データのほうは、後述する「マルチプレクス画像」とよぶ。すなわち、マルチプレクス画像を表示すると、立体画像が見える。
【0007】
「視差画像」: 通常、奥行き感のある立体視のためには、視差が生じるよう右目に投ずるべき画像(以下、単に右目画像という)と左目に投ずるべき画像(以下、単に左目画像という)を準備する必要がある。右目画像と左目画像のように視差を生じさせる画像の対を視差画像と総称する場合もあるが、本明細書では、視差を生じさせる原因となる画像それぞれを視差画像とよぶ。つまり、右目画像も左目画像もそれぞれ視差画像である。これら以外にも、一般には、立体画像において想定された各視点からの画像がそれぞれ視差画像となる。
【0008】
「基礎画像」: 立体画像が表示されるために、立体視に必要な処理をなす対象の画像、またはすでに処理がなされた画像をいう。具体的な例として、マルチプレクス形式のごとく、すでに複数の視差画像が何らかの形で合成されてできた画像(これらを「合成画像」ともいう)を含む。
【0009】
「マルチプレクス形式」: 基礎画像の構成の態様のひとつ。立体画像を表示するための最終的な画像データの形式。マルチプレクス形式の基礎画像を単に「マルチプレクス画像」ともよぶ。
【0010】
「視点」: 立体画像にはそれを見る視点が想定されている。視点の数と視差画像の数は通常等しい。左目画像と右目画像のふたつの視差画像があるとき、視点の数は「2」である。ただし、視点がふたつでも、ユーザの頭の想定位置はひとつである。同様に、左右方向のユーザの移動を考慮した立体画像を表示する場合、例えば左右方向に4つの視点va、vb、vc、vdを想定し、それぞれから見える視差画像をIa、Ib、Ic、Idとすれば、例えば(Ia,Ib)(Ib,Ic)(Ic,Id)の3組の視差画像によって奥行き感のある立体画像が表示できる。この状態でさらに、上下方向に回り込んだ立体画像を生成するために、相対的に上の方向から見た4つの画像と、同様に下の方向から見た4つの画像を利用するとすれば、視点の数は「8」となる。
【0025】
本発明のある態様は立体画像表示方法に関する。この方法は、立体視すべき画像を表示装置の画面に表示する工程と、画像を画面上で移動させる工程とを含み、画像の移動の単位量が、当該画像の基礎となった異なる視差画像の数に応じた値に拘束される。
【0026】
単位量は、視差画像の数に画像の描画単位、たとえばピクセルを構成する表示単位、たとえば画素の数を乗じた値の整数倍であってもよい。描画要素をRGBの3画素、視点の数を4とすると、12の整数倍が画像の移動の単位量となる。また、画像がウインドウ内に表示されるとき、単位量は、少なくともウインドウ内の画像のスクロールに際して参照されてもよい。
【0027】
本発明の別の態様は立体画像表示装置に関する。この装置は、立体視すべき画像を画面上にて移動させるための指示を取得する移動指示取得部と、指示にしたがって画像を移動させる移動処理部とを含み、この移動処理部は、画像の移動の単位量をその画像の基礎となった異なる視差画像の数に応じた値に拘束して移動させる。
【0028】
画面内に画像を表示するためのウインドウを表示するウインドウ表示部をさらに含み、移動処理部は、そのウインドウ内で画像をスクロールさせる際に単位量による拘束を行ってもよい。
【0029】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0030】
【発明の実施の形態】
立体画像を表示するための手法として、LCDの画面にマルチプレクス画像を表示し、パララックスバリアをLCDに貼付するケースを想定する。パララックスバリアとマルチプレクス画像の位置関係は、画素ピッチレベルで調整する必要がある。標準的なLCDの画素ピッチは0.1mm程度であり、これをマウスなどで調整することは非常に難しく煩わしい作業である。マルチプレクス画像とパララックスバリアの位置関係がずれると、ユーザは立体画像を見ることができない。そのために、それらの位置関係を調整する必要があり、本実施の形態は、その調整を容易にする立体画像専用のビューアに関する。
【0031】
実施の形態1:
図1は本実施の形態に係るビューア10がLCD8に表示され、パララックスバリア12がLCD8上に貼付されている状態を示した図である。ビューア10には、マルチプレクス画像が表示されているものとする。この時点では、ビューア10がパララックスバリア12とずれた位置にあるため、ユーザは立体画像を見ることができない。図2に示されるよう、ビューア10がパララックスバリア12に対し適正位置に調整され、調整終了後ボタン11の操作によりビューア10の開始位置やサイズ、画像表示領域14などのウインドウ情報が保存される。保存先はビューア10の初期ファイルなど、ソフトウエアを終了しても保持できる場所が好ましい。
【0032】
一旦図2のような適正位置が決まっても、再び図1のようにビューア10の位置やサイズが変更されマルチプレクス画像とパララックスバリア12の適正位置がずれてしまう場合がある。このときボタン18が操作されると、保存されたウインドウ情報が読み込まれ、ビューア10は、図2のごとくパララックスバリア12と一致する。ビューア10の開始位置と画像表示領域14の開始位置が、図2と同一の状態に再現されるため、最初の画素が、パララックスバリア12に対し正し位置となる。結果としてパララックスバリア12に対し、マルチプレックス画像全体の位置関係が正しくなる。こうして一度設定したビューア10の状態を変更しても、容易にもとの状態に戻すことができる。
【0033】
別の立体画像を表示する新しいビューア10に対しても同じ情報を利用することができる。また、ビューア10と画像表示領域14の開始位置を固定したままの状態を保ちつつ、ビューア10のサイズの変更を受け付けることによって、ビューア10のサイズを変更しなければならない場合でも、新しいマルチプレクス画像はパララックスバリア12に対し適正位置に置かれる。
【0034】
このように、このウインドウ情報は保存したときその対象となったビューア10だけでなく、別に開いたビューア10や、ソフトウエアの起動時の初期ウインドウに対しても利用できる。また、設定を行ったソフトウエアとは別のソフトウエアで利用できてもよい。さらに、ウインドウ情報の保存は、ひとつの状態だけでなく複数の状態であってもよく、その場合、ウインドウ情報は読み込み時に選択される。
【0035】
また、一般に適切な画像の開始位置は複数あり、適切な画像の開始位置がひとつ決まると、他の適切な画像の開始位置も決まる。例えば視点数が4である4眼式の場合、ある位置が適切な開始位置であることが分かったとすると、そこから12画素離れた画素もまた適切な開始位置となる。この12というのは、視点数4にピクセルを構成する画素数3を乗じた値である。さらに12の倍数離れた画素は全て適切な開始位置となる。そこで、例えばウィンドウを移動させる場合などには、このように記録した開始位置をもとにして最適と考えられる開始位置を算出し、その位置を新しい開始位置として画像を表示してもよい。また、サイズの異なる新しい画像を表示する際には、例えば画像を常に画面の中心に表示する設定となっていれば、新しく適切な開始位置を算出し、その位置を新しい開始位置として画像を表示してもよい。
【0036】
また、保存あるいは読み込みの命令は、ボタンによる操作以外にも、図3のように、マウス操作で機能するビューア10上のリストメニュー16から選択されてもよく、その他キーボードのキー操作や、音声により選択されてもよい。
【0037】
また、ボタンはビューア10上になくてもよく、他のウインドウ上など、操作できる位置にあればどこに位置してもよい。
【0038】
以上の機能を実現するための立体画像表示装置102を図4に示す。立体画像表示装置102は、ビューア10の表示位置、大きさなどウインドウ情報を取得し、それを適正位置として記憶部108へ保存する位置書込部104と、ユーザから指示を受け、記憶部108に保存されている適正位置を読み出す位置読取部110と、読み出された適正位置にビューア10を移動させる位置調整部112と、適正位置にビューア10を表示する表示制御部114と、ユーザの指示を受け付けるGUI(Graphical User Interface)99を備える。
【0039】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた画像位置調整機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0040】
この立体画像表示装置102の構成による動作を図5および図6のフローチャートをもとに説明する。図5は、ウインドウ情報の保存の処理を示したフローチャートである。ユーザが図2において、ボタン11を押下することで、位置書込部104によりウインドウ情報が取得される(S10)。さらに、取得された情報が、ビューア10の初期ファイルにおいて更新され、記憶部108に保存される(S12)。
【0041】
図6は、ウインドウ情報の読み込み処理を示したフローチャートである。位置読取部110は、初期ファイルから、保存されていたウインドウ情報を読み出し(S20)、つづいて現在のウインドウ情報を取得し(S22)、必要に応じてその情報の変更を行う(S24)。更新された情報をもとに、位置調整部112はビューア10の位置を調整し、マルチプレクス画像とともにビューア10を再描画する(S26)。
【0042】
以上の実施の形態1によれば、マルチプレクス画像のパララックスバリアに対する適正位置がずれてしまった場合でも、ユーザは煩雑な調整作業をすることなく、マルチプレクス画像の適正位置への移動ができる。さらに、新たに別のマルチプレクス画像を表示する際、その画像を適正位置に表示することが容易となる。
【0043】
実施の形態2:
まず、克服すべき課題を述べる。ここでは、位置や大きさを自由に変更可能なウインドウがあり、その内部にマルチプレクス画像が表示されることが想定されている。マルチプレクス画像とパララックスバリアの位置関係はユーザの観察位置と密接に関係しており、立体画像が適正位置からずれると、その関係が崩れてしまう。
【0044】
図7から図9は、マルチプレクス画像151とパララックスバリア152および観察者の関係を示している。マルチプレクス画像151は、第1から第4の4種類の視差画像から合成されている。それぞれの四角形は画素を表しており、割り振られている1から4の数字は、もととなった視差画像の番号に対応している。つまり、「1」が割り振られている画素には、第1の視差画像の画素が、「2」が割り振られている画素には、第2の視差画像の画素が使用されていることを意味する。以下、第nの視差画像の画素が使用されている画素を単に画素nとも言う。
【0045】
いま、視差画像の数が4、画素ピッチがP、nが整数とする。図7において、ずれ量がP×4nであれば画像の端が立体視できなくなる恐れがあるだけで大きな問題はないが、それ以外の場合はユーザ位置との関係が大きく崩れる。つまり、ユーザが見る視差画像の組が(4,3)(3,2)(2,1)であれば、ユーザは立体画像を見ることができる。
【0046】
ずれ量がP×(4n+1)あるいはP×(4n+3)であれば、図8のように正面の位置、つまり視差画像の組が(2,1)である場合、ユーザは立体画像を見ることが可能であるが、左右いずれかの方向に移動するとすぐに逆視の位置となってしまう。また、ずれ量がP×(4n+2)となると、図9のように最適であるべき位置が逆視の位置となってしまう。
【0047】
前述のように、画素ピッチPは標準的な液晶パネルで0.1mm程度であるから、マウス操作によるウインドウ位置の1画素単位の調整は難しい。パララックスバリアに機構的な微調整機能がついていても、このような細かい調整は時間を要する。
【0048】
また、このような調整を一度完了して、立体画像を見ることができるようになっていても、別の立体画像をみるために、新たなマルチプレクス画像とパララックスバリアの調整をその都度行うことは煩わしいものである。
【0049】
また、マルチプレクス画像の作成環境によって、N個の視差画像の並ぶ合成順が必ずしも同じではなく、ある画像で正しく調整を行った後、違う画像を全く同じ領域に表示した場合でも、最初から調整し直す必要が生じる場合がある。合成順が逆になっている場合には立体表示ができないこともある。
【0050】
合成順が逆とは、例えばパララックスバリアを液晶パネルの出射側に配置する図10のような方式と、入射側に配置する図7のような方式とでは、視差画像の並びが反対になるということであり、どちらの方式に対応する画像を作成するかは、作成者に依存する。
【0051】
また、視差画像の数Nが2のときは、1列目の画素列にどちらの画像を選択するかも、作成者に委ねられており確定しない。
【0052】
本実施の形態2に係るビューアは、以上の課題を克服する。このビューアは内部でマルチプレクス画像を適正に移動させる機能も有する。
【0053】
図11は、LCD54上にマルチプレクス画像を表示するビューア55とLCD54上の一部に貼付されているパララックスバリア56を示したものである。3個のボタン51、52、53がビューア55内に配置されている。ビューア55内には、水平方向に視差を持つ4種類の視差画像が一画素列おきに並べ替えられた、つまり視点数が4のマルチプレクス画像が表示されるものとする。ビューア55は、図12に示すようなパララックスバリア56と離れた位置65から、パララックスバリア56と重なる位置の近辺までマウス操作等により移動されるとともに、その大きさが調整される。
【0054】
このような状態で、左のボタン51が操作されると、図13(a)のように、ビューア55内の画像表示領域32aにおいて、4画素をグループとして、グループ内で順序が右に1画素移動し、はみ出した画素がグループ内の左端に配置されて、画像領域32aは初期状態31から調整後の状態311aになるようにプログラムが組まれている。これにより、観察位置での立体画像が見える領域が左に1領域分移動する。
【0055】
また、右のボタン52の操作によって、逆の処理が行われ初期状態31から調整後の状態312aとなるようにプログラムが組まれている。これにより、観察位置での立体画像が見える領域が右に1領域分移動する。このようにして1画素移動させる毎に、立体画像が見える領域がひとつづつ、ずれていくことになる。また、左のボタン51の操作で、図13(b)のように、グループ内ではなく、画像表示領域32b全体が、調整後の状態311b、312bになるよう、一様に同方向に移動されてもよい。
【0056】
ところでカラー液晶パネルは、通常、水平方向に分離した赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素で1つのピクセルを形成している。
【0057】
4種類の視差画像をそれぞれについてピクセルを表現する場合、合計4×3=12画素必要となる。通常の画像表示処理については、ピクセルを最小単位として意識すれば足りるが、ここでは、ピクセル間で画素を交換して最適な立体表示を実現する。このことから図14(a)のように12画素をグループとして、1ピクセル、ここではRGBの3画素を単位としてグループ内の順番が変更されてもよい。また、図14(b)のように3画素単位で画像表示領域全体が移動されてもよい。このとき、1回のボタン操作による立体画像が観察される領域の移動は3領域となる。つまり、例えばある位置に表示されている画素が、画素1から画素4に変わると言うことである。
【0058】
例えば視点数が8の場合、最初の領域番号が1の画素に注目すると、図15(a)に示すように、ボタン操作を行う度に番号が(1→4→7→2→5→8→3→6)のように変化する。そして、それぞれの移動ピクセル数は、最初の状態に対して(0→1→2→3→4→5→6→7)である。
【0059】
このように1回の操作に対して3領域ごとの移動でもよいのであるが、同じように3画素列単位で画像領域を移動させながら、1回の操作で1領域の移動としたい場合がある。図15(b)に示すように、いま左端の画素に着目すると、これは画素1であり、かつR要素を持っている。1領域動かす場合、左端の画素は、R要素を持つ画素2となる必要がある。したがって、このような場合は、操作を行う度に移動するピクセル数を最初の状態に対して、(0→3→6→1→4→7→2→5)と3ピクセルごとにすれば、端の領域番号が(1→2→3→4→5→6→7→8)と変化する。視差画像数が異なる場合も同様のことが可能である。
【0060】
また、図16(a)のように、12画素をグループとして、例えば図17のような処理により移動させてもよい。
【0061】
図17は、立体画像が観察される領域が右に1領域分移動する処理を示すフローチャートである。ここでgはグループの数、mは視差画像の数、cは1ピクセルを構成する画素数、data[n,h]はグループnのh番目の画素の輝度情報、data’[n’、h’]は、新しいグループn’のh’番目の画素の輝度情報である。Column[n,j,k]は、移動前の画像の輝度情報を、視差画像番号とRGBの情報を付加し、一時的に記憶し、移動後の新たな画像データを生成するときに利用される。2眼式、つまり視差画像数が2の場合はm=2であり、4眼式の場合はm=4である。また、LCDではRGBの3画素で1ピクセルが構成されているので、c=3である。
【0062】
まず、変数xが1に初期化される(S51)。つづいて変数n、n’が1に初期化される(S52)。同様に、変数h、j、kが1に初期化され(S53)。変数tも1に初期化される(S54)。つぎにColumn[n,j,k]に画像の輝度情報data[n,h]の値が代入される(S55)。変数jが1だけインクリメントされ(S56)、インクリメントされた変数jがmより大きければ(S57のY)、変数jは1になる。変数jがm以下であれば(S57のN)、変数jはそのままである。つづいて、変数kが1だけインクリメントされる(S59)。変数kがcより大きければ(S60のY)、変数kは1となる(S61)。変数kがc以下であれば(S60のN)、変数kはそのままである。
【0063】
つづいて、変数hが1だけインクリメントされ(S62)、さらに、変数tも1だけインクリメントされる(S63)。つぎに変数tがc×mの値以下の場合(S64のN)、処理はステップS55へ戻り、ステップS55〜S63が繰り返され、変数tがc×mの値を超えると(S64のY)、次の処理ステップS65へ進む。ステップS55〜S63の繰り返しにより、移動前の画像の1グループの輝度情報が、視差画像の番号とRGBの情報を持ったデータとなる。つづいて、変数h’と変数kが1に、変数jが2に初期化される(S65)。次に変数uが1に初期化される(S66)。data’[n’、h’]に、Column[n,j,k]の値が代入される(S67)。つぎに変数jが1だけインクリメントされる(S68)。変数jがmより大きければ(S69のY)、変数jは1となる(S70)。変数jがm以下であれば(S69のN)、変数jはそのままである。
【0064】
つづいて、変数kが1だけインクリメントされる(S71)。変数kがcより大きければ(S72のY)、変数kは1となる(S73)。変数kがc以下であれば(S72のN)、変数kはそのままである。つづいて、変数h’が1だけインクリメントされる(S74)。変数uが1だけインクリメントされる(S75)。変数uが12より小さければ(S76のN)、ステップS67に戻り、ステップS67〜S75が繰り返され、変数uがc×mの値になると(S76のY)、つぎのステップS77へ進む。ステップS67〜S75の繰り返しにより、移動後の1グループの輝度情報が生成される。つぎに変数nとn’が1だけインクリメントされる(S77)。変数xが1だけインクリメントされる(S78)。グループ数gが12を超えなければ(S79のN)、ステップS53へもどり、ステップS53〜S78が繰り返される。変数xがグループ数gを超えると(S79のN)、処理は終了する。
【0065】
また、図16(b)のように、1画素単位で画像表示領域全体が移動してもよい。このとき画像表示領域周辺のピクセルに、立体画像情報とウインドウバックグラウンド情報とが画素単位で混ざることがあるが、ウインドウバックグラウンドを無色表示とすることで、不自然な色の発生を防ぐことができる。または、そのような情報の混じる可能性のあるピクセルは画面上に表示しないという方法もある。
【0066】
なお、一回の命令による立体画像が観察される領域の移動量は、1領域単位に限らず、より多くの領域を単位として、移動がなされてもよい。その場合にはグループ内での画素の移動量が1以外の値となる。
【0067】
また、図11の中央のボタン53が操作されると、図18のように、ウインドウ上の画像領域72が、隣り合う4種類の画素列をグループとして順番が逆になり、初期状態71の合成順(4,3,2,1)から調整後の状態711の合成順(1,2,3,4)になるようにプログラムが組まれている。画素列の反転により、観察位置での立体画像が見える領域の順序が反転する。ここで、例えば合成順(1,2,3,4)とは、マルチプレクス画像を合成する際、視差画像が左から順に、第1の視差画像から1画素ずつ並べられていることを示している。
【0068】
この場合も、ピクセルが複数の画素から構成されている場合は、1列目から12列目までで4種類の画像の最初の画素RGBが全て表現されていることから、図19のように12画素をグループにして変換が行われれば、実質的に順番が逆になる。図20は、この変換手順を示すフローチャートである。ただし、図20は、図17との相似点のみを示す。
【0069】
図17のステップ65がステップS65aに、ステップS67がステップ67aに変更されている。その結果、図17のフローチャートでは、立体画像が観察される領域が右に1領域分移動する処理が示されていたが、図20のフローチャートでは、視差画像が合成されている順序が反転するという処理がなされるという違いが現れる。
【0070】
図17および図20に示される処理により、立体画像の見える領域の水平方向への移動や水平方向に対する反転が行われる。また、立体画像の見える領域の垂直方向への移動や垂直方向に対する反転も同様に行われる。したがって、これらの操作が繰り返されることで、立体画像とパララックスバリアとの位置関係が最適になり、立体画像の見える領域が適正位置となる。
【0071】
水平あるいは垂直移動の操作は、図21のように、画像表示領域のあるウインドウ位置を1ピクセル単位あるいは1画素単位で移動させることで行われてもよい。図22は水平移動の処理のフローチャートを示す。まず、ウインドウのスタート位置の水平座標Xが取得される(S232)。つづいて、移動画素数Mが取得される(S234)。先に取得された水平座標Xに移動画素数Mが加えられたものが、新しいウインドウのスタート位置の水平座標Xとなる(S236)。最後に、新しいウインドウが描画される(S238)。
【0072】
また、ウインドウの移動を3画素単位とし、有効表示領域の移動を1画素単位として、両者を組合せ、例えば有効表示領域が3画素移動すれば、有効表示領域の位置を変えずにウインドウの枠だけを3画素移動して、ウインドウ内の有効表示領域の位置が、常に最適となるように制御されてもよい。もちろん、画像表示領域の画素の移動単位、あるいはウインドウを移動するときの画素の移動単位は変更可能である。
【0073】
以上の機能を実現するための立体画像表示装置120を図23に示す。この立体画像表示装置120は、ユーザからマルチプレクス画像の調整の指示を受け付ける調整指示取得部122と、その指示に応じた調整をマルチプレクス画像に施す調整部124と、調整後のマルチプレクス画像を表示する表示制御部126と、ユーザからの指示の受付を容易にするためのGUI128とを備える。
【0074】
調整指示取得部122は、マルチプレクス画像に対し、上述の処理、例えばその画像を構成している画像データの並び替えや、適正位置への移動処理の指示を受け付ける。調整部は、指示を受けてマルチプレクス画像に対し処理を施す。
【0075】
実施の形態3:
実施の形態3では、マルチプレクス画像を視差画像から合成する手法について述べる。図24は、この合成手法を大略的に表した図である。表示ソフトウエアは、複数の視差画像をマルチプレクス画像に合成する作業を行うもので、ウインドウ上のボタン操作によってウインドウ内に表示されたマルチプレクス画像の合成の順番を変更するようにプログラムが組まれている。つまり、いま第1から第4の視差画像があり、画像合成時の合成順序が合成順(1、2、3、4)であれば、ボタン操作により合成順序は、1ずれて合成順(2、3、4、1)に変更される。また、別つのボタン操作では、合成順序は合成順(4、1、2、3)となる。ボタン操作を繰り返せば、この合成順序が順次変更可能である。
【0076】
ボタン操作は、マウス操作によって行われ、合成順番を1ずらす毎に、観察位置での画像が見える領域がひとつづつずれていく。また、ウインドウ上には別のボタンがあり、合成画像の状態を、合成順(1,2,3,4)から(4,3,2,1)へ、逆にするようプログラムが組まれている。
【0077】
これら2つの操作を組み合わせれば、正しい位置関係に調整することが容易となる。合成画像の合成順が異なる別の画像が表示される場合にも、再調整は容易である。
【0078】
なお、合成順を逆する操作は、別のボタンではなく、合成順を変更するボタンで行われ、合成画像が合成順(1、2、3、4)、(2、3、4、1)、(3、4、1、2)、(4、1、2、3)、(4、3、2、1)、(3、2、1、4)、(2、1、4、3)、(1、4、3、2)の8種類の並びに変更されてもよい。
【0079】
また、液晶パネルのように、3色の画素RGBで1つのピクセルが形成される場合は、第1の視差画像から第4の視差画像が、それぞれ合成画像と同じ画素数であれば、合成順(1、2、3、4)の1列目の画素は、第1の視差画像の1列目のR(赤)が選択される。これが111Rと表現されるとすると、図25に示すように、画素は左から順に、111R、221G、331B、442R、512G、622B、733R、843G、913B…と表現される。843Gとは、「8列目の画素は、第4の視差画像の3列目のG(緑)が選択されている」ということである。そしてボタン操作により合成順(2、3、4、1)となったときは、選択される画素が変わり、左から順に、121R、231G、341B、412R、522G、632B、743R、813G、923B…となる。結果として、マルチプレクス画像が合成されるときは、各視差画像の1/4のみが使用される。他の状態についても同様である。
【0080】
また、画像1から4があらかじめ水平方向に圧縮された画像で、4つ合わせて合成画像と同じ画素数となっている場合には、合成順(1、2、3、4)は、左から順に、111R、221G、331B、441R、511G、621B、731R、841G、911B…となる。そしてボタン操作により合成順(2、3、4、1)となったときは、左から順に、121R、231G、341B、411R、521G、631B、741R、811G、921B…のように並べ替えられる。他の状態についても同様である。
【0081】
順番を逆にする操作では、画像1から4がそれぞれ合成画像と同じ画素数であれば、合成順(4、3、2、1)は、左から順に、141R、231G、321B、412R、542G、632B、723R、813G、943B…となる。
【0082】
一方、水平方向に圧縮された画像の場合は、合成順(4、3、2、1)は、左から順に、141R、231G、321B、411R、541G、631B、721R、811G、941B…となる。
【0083】
なお、2眼式の立体表示の場合は、画素の移動、ウインドウの移動、左右画像の順番の変更はいずれも効果が同じといえるので、2眼式のみの立体表示手段では、少なくともいずれか1つの機能が備わっていればよい。
【0084】
上述の操作は、マウス操作で機能するウインドウ上のリストメニューから選択されるものや、キーボードのキー操作によるものや、リモコン操作によるものや、音声によるものであってもよい。
【0085】
また、光学フィルタのような映像分離手段は画面の一部分ではなく、画面全体に配置されていてもよい。また、立体表示はウインドウ内ではなく、画面全体でなされてもよい。
【0086】
また、映像分離手段は、パララックスバリア以外にもレンチキュラレンズなどの同様の効果を持つものであればいかなるものでもよい。
【0087】
またさらに、映像分離手段は、図26のようなマイクロポラライザを用いた偏光メガネ式の立体表示装置であってもよい。マイクロポラライザとは、1/2波長版をストライプ状に微細加工されたもので、これを液晶パネルの出射側偏光板の前面に配置することで、1行おきに偏光の角度を90°変えるものである。そして左右で偏光の角度が90°異なる偏光メガネをかけると、左右画像が分離して立体画像を見ることが可能となる。この例ではマイクロポラライザが水平方向に形成されているので、視差画像が行単位で表示され、画像の移動方向は上下方向となる。
【0088】
また、垂直方向に視差を持つ多眼式立体画像などにおいても、上下方向の移動が必要となる。
【0089】
実施の形態4:
通常、図27のように、ビューア92に表示された画像は、スクロールバー90によりシフトされ、図27(a)の表示状態から図27(b)の表示状態へ、表示される領域が移動する。
【0090】
立体画像の場合、シフト量がピクセルを構成する画素数の整数倍であると、観察者が頭部位置を動かしていないにもかかわらず、観察される画像のペアが変化する。図28は、視点数が2の場合のシフト量を示したものであり、画像中の数字は視点番号、つまり視差画像の番号を表しており、例えば、画素1Rは第1の視差画像のR要素を持つ画素が使用されていることを示している。ピクセルを構成する画素はRGBの3であり、ここでは3画素シフトしている。そして、シフト後の視点番号1と2が入れ替わっており、観察者が移動していないと、正視と逆視が反転する。
【0091】
この課題を克服する手法を以下に示す。シフト量は、画像の視点数にピクセルを構成する画素数を乗じた値の整数倍である。ここでは視点数が2で、ピクセルを構成する画素数は3である。したがって、シフト量は6の整数倍である。図29は、6画素シフトされた状態を示している。視点番号1と2はシフトの前後で入れ替わっていない。そのため、このシフトが立体画像を見る際に影響をおよぼすことはない。視点数が増えても同じことがいえる。また垂直方向に視差をもつ立体画像でも同様である。
【0092】
図30に、上記の手法を実現する立体画像表示装置140を示す。立体画像表示装置140は、マルチプレクス画像を移動させるためのユーザからの指示を受け付ける移動指示取得部142と、受け取った指示に従いマルチプレクス画像を移動させる移動処理部144と、マルチプレクス画像を表示する表示制御部146と、スクロールバー90などのオブジェクトをユーザに提示するGUI148とを備える。
【0093】
移動指示取得部142は、スクロールバー90による、ユーザからのシフト指示を受ける。その指示が水平方向のシフトに関するものであれば、移動処理部144が、ピクセルを構成する画素数と視差画像の数を乗じた量を単位として、マルチプレクス画像をシフトする。
【0094】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0095】
そのような変形例を説明する。前述の実施の形態においては、パララックスバリアがLCDの画面の一部を覆う場合を例示したが、パララックスバリアがLCDの画面全体を覆っている場合でも同様の処理が可能であることはいうまでもない。とくに、パララックスバリアがLCDの画面全体を覆う場合は、ウインドウのスクロール時以外にも逆視を防止すべき状況が多数存在する。
【0096】
たとえば、ウインドウを画面に表示する場合、他のウインドウとともに画面の一部に表示するマルチウインドウモードと、そのウインドウだけを画面全体に表示するフルスクリーンモードとがあり、ユーザがこれらのモード間で表示態様を変更することがある。また画像を拡大、縮小した際、自動的に画像を画面の中央付近に配置することがある。またパララックスバリアが画面全体にあるため、ウインドウの移動範囲が広がり、ユーザは様々な位置にウインドウを移動して立体視を行う可能性がある。このように表示態様が変更された場合、画像の再描画が必要となり、正常な立体視が可能なように描画開始位置を調整する必要が生じる。
【0097】
再描画の際の適正な描画開始位置は、実施の形態1で説明したように、複数の候補がありうる。すなわち、最初の描画において適正な開始位置として記憶された位置だけでなく、その位置から、視点数にピクセルを構成する画素数を乗じた値の整数倍だけ離れた位置も同様に、適正な開始位置となる。実施の形態1に係る立体画像表示装置102の位置調整部112は、再描画の際、このような複数の適正な開始位置の一つを選んで描画位置を調整してもよい。たとえば、フルスクリーン表示に切り替えた際、適正な開始位置として、画面の端にできるだけ近い位置を選択する。またユーザがマウスなどによりウインドウをドラッグして適当な位置にウインドウを移動した際、適正な開始位置として、そのドラッグを解除した位置にもっとも近い位置を選択する。
【0098】
なお、フルスクリーン表示の際、一般に適正な開始位置は画面の端からずれた位置となるため、画面の端部に画像が表示されない領域が生じる。その意味で厳密にはフルスクリーン表示とはならない。このような画面の端部における画素情報が欠落した領域については、非表示にしたり、背景色にしたり、あるいは補間により画素を補うなどの処理を行う。
【0099】
図31(a)〜(c)は、パララックスバリアなどの光学フィルタに対する画像の適正な開始位置を説明する図である。ここでは視点数が4の場合を説明する。光学フィルタと画面の関係から各画素に表示されるべき視差画像の番号、すなわち視点番号が決まる。図31(a)では、各画素に表示されるべき視点番号の列150に対して、適正な開始位置に描画された画像152が表示されている。画像152に合成されている視差画像の視点番号が、各画素に表示されるべき視点番号に一致するとともに各画素のRGB色も一致している。画像152の適正な描画開始位置は位置161であり、この位置から、視点数4にピクセルを構成する画素数3を乗じた値12の整数倍だけ離れた位置も同様に適正な開始位置となる。この例では、画像152が位置161を開始位置として描画されており、これがフルスクリーン表示の場合、その位置より左に4画素分だけ画素が存在しない領域が生じる。
【0100】
図31(b)では、光学フィルタと画面の位置関係が図31(a)とは異なる。光学フィルタと画面の関係から決まる各画素に表示されるべき視点番号の列154に対して、図31(a)と同じ画像152が適正な開始位置に描画される。この場合の画像152の適正な描画開始位置は位置163であり、この位置から12の整数倍だけ離れた位置も適正な開始位置となる。ここでは画像152が位置163を開始位置として描画されており、フルスクリーン表示では、その位置より左に3画素分だけ画素が存在しない領域が生じる。
【0101】
図31(c)では、光学フィルタと画面の位置関係は図31(a)と同一であるが、画像156に合成されている視差画像の視点の並びが図31(a)とは異なる。各画素に表示されるべき視点番号の列150に対して、画像156が同図のように適正な開始位置に描画される。この場合の画像156の適正な描画開始位置は位置168であり、この位置から12の整数倍だけ離れた位置も適正な開始位置となる。ここでは、画像156が位置168を開始位置として描画され、フルスクリーン表示では、その位置より左に5画素分だけ画素が存在しない領域が生じる。
【0102】
なお、上記の例では、RGBのいずれの画素に対しても適正な開始位置が定められたが、通常の画像ではRGBがセットで扱われるため、適正な開始位置はRの画素に対してのみ、12画素ごとに存在するのが普通である。
【0103】
再描画の際、描画開始位置を調整するのではなく、画像を構成する視差画像の合成順序を変更して逆視が起きないように調整してもよい。ユーザがウインドウを移動したり、画像を拡大、縮小するなどにより、画像を再描画する必要性が生じた場合、その画像の位置は変えずに、視差画像の合成順を変更することによっても、同様の逆視の防止効果が得られる。
【0104】
図32(a)では、光学フィルタと画面の位置関係から決まる各画素に表示されるべき視点番号の列170に対して、自由に移動された画像172が表示されている。この状態では、画像172に合成された視差画像の視点番号は、各画素に表示されるべき視点番号に一致しない。そこで画像172に合成された視差画像の順序を変更する。図32(b)は、視差画像の合成順が変更された画像174を示す。この画像174に合成された視差画像の視点番号は、各画素に表示されるべき視点番号に一致するとともに各画素のRGB色も一致している。視差画像の合成順を変更し、画素の並べ替えをする処理として、実施の形態3で述べた方法を利用することができる。
【0105】
【発明の効果】
立体画像を表示する際、調整が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係るビューアとLCDに表示され、パララックスバリアがLCD上に貼付されている状態を示した図である。
【図2】 実施の形態に係るビューアとパララックスバリアが一致した状態を示した図である。
【図3】 実施の形態に係るビューアの別形態を示した図である。
【図4】 実施の形態に係る立体画像表示装置の構成図である。
【図5】 ウインドウ情報の保存処理の手順を示したフローチャートである。
【図6】 ウインドウ情報の読み込み処理の手順を示したフローチャートである。
【図7】 観察者と、適正位置関係にあるマルチプレクス画像とパララックスバリアの関係を示した図である。
【図8】 観察者と、適正位置関係にないマルチプレクス画像とパララックスバリアの関係を示した図である。
【図9】 観察者と、適正位置関係にないマルチプレクス画像とパララックスバリアの関係を示した図である。
【図10】 パララックスバリアが液晶パネルの出射側に配置されている状態を示した図である。
【図11】 実施の形態に係るビューアとパララックスバリアが一致している状態を示した図である。
【図12】 実施の形態に係るビューアとパララックスバリアがずれている状態を示した図である。
【図13】 画像表示領域を1画素移動さる方法を2例示した図である。
【図14】 12画素を1グループとして、画像表示領域を3画素移動させる方法を2例を示した図である。
【図15】 視点数が8の場合の画像表示領域の移動の例を示した図である。
【図16】 画像表示領域の移動の例を示した図である。
【図17】 立体画像が観察される領域が右に1領域分移動する処理の手順を示したフローチャートである。
【図18】 画像表示領域の移動の例を示した図である。
【図19】 画像表示領域の移動の例を示した図である。
【図20】 12画素をグループにして画素の変換を行う際の処理の手順を示すフローチャートある。
【図21】 画像表示領域のあるウインドウ位置を1ピクセル単位あるいは1画素単位で移動させる例を示した図である。
【図22】 水平移動の処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】 実施の形態に係る立体画像表示装置の構成図である。
【図24】 視点数が4のマルチプレクス画像の合成手法を簡易的に示した図である。
【図25】 視点数が4のマルチプレクス画像を合成手順を示した図である。
【図26】 マイクロポラライザと偏光メガネを用いた立体画像表示を示した図である。
【図27】 スクロールバーにより、表示される領域がシフトする例を示した図である。
【図28】 視点数が2の画像が3画素移動した例を示した図である。
【図29】 視点数が2の画像が6画素移動した例を示した図である。
【図30】 実施の形態に係る立体画像表示装置の構成図である。
【図31】 パララックスバリアに対する画像の適正な開始位置を説明する図である。
【図32】 パララックスバリアに対して配置された画像とその画像に合成された視差画像の順序を説明する図である。
【符号の説明】
10 ビューア、 11 ボタン、 12 パララックスバリア、 16 リストメニュー、 55 ビューア、 56 パララックスバリア、 90 スクロールバー、 102 立体画像表示装置、 104 位置書込部、 108 記憶部、 110 位置読取部、 112 位置調整部、 114 表示制御部、 120 立体画像表示装置、 122 調整指示取得部、 124 調整部、 126 表示制御部、 140 立体画像表示装置、 142 移動指示取得部、 144 移動処理部。
Claims (3)
- マルチプレクス画像を表示装置の画面に表示する表示工程と、
前記マルチプレクス画像を前記画面上で移動させる移動工程とを含み、
前記移動工程では、前記マルチプレクス画像の移動の単位量が、当該マルチプレクス画像を構成する異なる視差画像の数の整数倍に拘束される立体画像表示方法であって、
前記マルチプレクス画像がウインドウ内に表示されるとき、前記単位量は、少なくともウインドウ内の前記マルチプレクス画像のスクロールに際して参照されることを特徴とする立体画像表示方法。 - マルチプレクス画像を表示装置の画面に表示する表示工程と、
前記マルチプレクス画像を前記画面上で移動させる移動工程とを含み、
前記移動工程では、前記マルチプレクス画像の移動の単位量が、当該マルチプレクス画像を構成する異なる視差画像の数に前記マルチプレクス画像の表示単位の数を乗じた値の整数倍である立体画像表示方法であって、
前記マルチプレクス画像がウインドウ内に表示されるとき、前記単位量は、少なくともウインドウ内の前記マルチプレクス画像のスクロールに際して参照されることを特徴とする立体画像表示方法。 - マルチプレクス画像を画面上にて移動させるための指示を取得する移動指示取得部と、
前記指示にしたがって前記マルチプレクス画像を移動させる移動処理部とを含み、
この移動処理部は、前記マルチプレクス画像の移動の単位量をそのマルチプレクス画像を構成する異なる視差画像の数の整数倍に拘束して移動させる立体画像表示装置であって、
画面内に前記マルチプレクス画像を表示するためのウインドウを表示するウインドウ表示部をさらに含み、前記移動処理部は、そのウインドウ内で前記マルチプレクス画像をスクロールさせる際に前記単位量による拘束を行うことを特徴とする立体画像表示装置。
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