JP4236237B2 - 反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は反射防止フィルムの製造方法に関する。さらには当該製造方法により得られた反射防止フィルム、さらには当該反射防止フィルムを用いた光学素子及び画像表示装置に関する。本発明の反射防止フィルムは、反射防止層、すなわち低屈折率層を有することにより表面反射光を低減でき視認性が良好である。かかる反射防止フィルムを用いた反射防止偏光板等の光学素子は、液晶ディスプレイ、有機EL表示装置、PDP、CRT等の各種画像表示装置において好適に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネルは近年の研究開発によりディスプレイとしての確固たる地位を確保しつつある。しかし、液晶ディスプレイを、明るい照明下において、使用頻度の高いカーナビゲーション用モニターやビデオカメラ用モニターに用いた場合には、表面反射による視認性の低下が顕著である。このため、これらの機器に装着される偏光板には、反射防止処理を施すことが必要不可欠になっている。屋外使用頻度の高い液晶ディイスプレイには、ほとんどが反射防止処理を施した偏光板が使用されている。
【0003】
反射防止処理は、一般的に真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等の手法により、屈折率の異なる材料からなる複数の薄膜の多層積層体を作製し、可視光領域の反射をできるだけ低減させるような設計が行われている。しかし、上記のドライ処理での薄膜の形成には真空設備が必要であり、処理費用が非常に高価となる。そのため、最近ではウェットコーティングでの反射防止層の形成を行っている。通常、反射防止フィルムは、透明基材フィルム上に、ハードコート層、次いで低屈折率の反射防止層からなる構成を有する。
【0004】
反射率の観点からハードコート層に高屈折率が求められ、反射防止層にはより低い屈折率が求められる。低屈折率材料としては、屈折率や防汚染性の観点からフッ素含有ポリマーなどが用いられている。しかし、前記反射防止層表面に付着した埃を、例えば、ティッシュペーパー(パルプ)や雑巾(綿)などの通常の拭き取り材料で拭き取ろうとしても、摩擦物(拭き取り材料)と反射防止層表面のフッ素系材料との帯電列が大きく異なるため、逆に反射防止層表面が大きく負に帯電し、挨が更に取り除きにくくなる。さらには、反射防止層表面の付着した指紋に関してはより取り除くことができないという問題があった。
【0005】
前述の帯電列とは、静電気の分野で半経験的に扱われてきた理論である。帯電列は、一概に最表面の材質のみによって静電気発生量が決定されるわけではなく、下地層の誘電率なども大きく影響する。ただし、フッ素系材料を用いたコーティングタイプの反射防止フィルムでは、ポリマー材料を用いる。そのため、あまり高い誘電率の材料は適用されにくく、下地層の誘電率も最外層の誘電率も大差なく、おおむね前記摩擦帯電の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ハードコート層、さらにフッ素系材料を含む反射防止層を有する表示品位の高い反射防止フィルムであって、挨等の拭き取り性に優れたものを提供することを目的とする。さらには、指紋等の拭き取り性に優れたものを提供することを目的とする。また本発明は当該反射防止フィルムを用いた光学素子、当該光学素子等を搭載した画像表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、フッ素系材料を含む反射防止層を有する反射防止フィルムの当該反射防止層に以下処理を施すことにより前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
すなわち本発明は、透明基材フィルム、ハードコート層、および当該ハードコート層よりも屈折率が低いフッ素系材料を含む反射防止層がこの順で積層されている反射防止フィルムの当該反射防止層表面に、親水化処理を施し、親水化処理後に、さらにカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物を含有するアクリル系粘着剤を接触させることによって中和処理を施すことを特徴とする反射防止フィルムの製造方法、に関する。
【0009】
上記本発明ではフッ素系材料からなる反射防止層表面に、親水化処理を施すことにより、反射防止層表面に水酸基などが付与されるとともに、当該表面のフッ素元素比率を大幅に減少させることができる。これにより反射防止層表面の親水性が向上し、親水化処理前において非常に溌水性の高かった表面を、親水化処理後には濡れ性の良好な表面に変化させることができる。反射防止層表面は、フッ素元素の減少により帯電列的に摩擦帯電しにくい表面に変質し、摩擦などによる静電気発生を防止できる。また水酸基などが存在することにより、吸湿により付着した水の電導度により帯電防止機能が発現される。その結果、挨拭き取り性が向上した反射防止フィルムが得られる。
【0010】
前記反射防止フィルムの製造方法において、親水化処理としては、コロナ放電処理を行うのが好ましい。コロナ放電処理は、針状の放電電極への電界集中によりコロナ放電を発生させ、空気の局所的な絶縁破壊作用によって発生したプラズマを接触させることによりプラスチック表面を親水性に変化させる処理である。コロナ処理により、反射防止層表面に水酸基が好適に付与され、埃拭き取り性が向上する。
【0011】
また本発明の反射防止フィルムの製造方法では、前記親水化処理後に、さらにカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物により中和処理を施すことを特徴とする。前記親水化処理により、挨拭き取り性を大幅に改善するためには、反射防止層表面のフッ素元素比率を殆どゼロになる程度の強い出力で処理を施す必要がある。一方、強出力処理を行うと指紋拭き取り性等の防汚性が悪くなる不具合が発生する場合がある。そのため本発明では、親水化処理後に、さらに前記中和処理を行うことにより、帯電防止対策をより向上させることができる。親水化処理を施し、活性となった表面にカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物を接触させることによって、当該化合物が反射防止層に移行する。その結果、反射防止層表面のフッ素によって発生した負電荷を中和することが可能である。かかる中和処理により、反射防止層表面の付着した挨は勿論のこと、指紋に関しても良好に取り除くことができる。
【0012】
前記中和処理は、カチオン性化合物またはカチオン放出化合物を含有するアクリル系粘着剤を、親水化処理後の反射防止層表面に接触させることにより行う。アクリル系粘着剤の接触により、カチオン性化合物またはカチオン放出化合物を反射防止層表面に移行させて、表面負電荷を中和させることができる。
【0013】
前記反射防止フィルムの製造方法において、ハードコート層の表面が凹凸形状となっており防眩性を有することが好ましい。ハードコート層の表面を凹凸形状とすることにより光拡散性を付与した反射防止防眩フィルムとすることができる。
【0014】
前記反射防止フィルムの製造方法において、ハードコート層中に、無機または有機の球形もしくは不定形のフィラーを含有することができる。かかるフィラーによりハードコート層の屈折率を制御でき、導電性を付与できる。また表面凹凸形状の形成により防眩性を付与することができる。
【0015】
記製造方法により得られた反射防止フィルムは、光学素子の片面又は両面設けて光学素子とすることができる。前記反射防止フィルムを用いた反射防止偏光板等の光学素子は、反射光を低減でき、かつ防眩特性を付与することにより映り込みがなく視認性が良好である。光学素子は、各種の用途に用いることができ、これを搭載した液晶表示装置等の画像表示装置は表示品位がよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、透明基材フィルム3上に、ハードコート層1、次いで当該ハードコート層1上にハードコート層1の屈折率より低い屈折率材料よりなる反射防止層2が形成されている反射防止フィルムである。
【0017】
透明基材フィルム3としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムがあげられる。またポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムもあげられる。さらにイミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマーや前記ポリマーのブレンド物等の透明ポリマーからなるフィルムなどもあげられる。特に光学的に複屈折の少ないものが好適に用いられる。
【0018】
透明基材フィルム3は可視光の光線透過率に優れ(透過率90%以上)、透明性に優れる(ヘイズ1%以下)のものが好ましい。透明基材フィルム3の厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より10〜500μm程度である。特に20〜300μmが好ましく、30〜200μmがより好ましい。透明基材フィルム3の屈折率は1.43〜1.6程度、好ましくは1.45〜1.5程度である。
【0019】
前記ハードコート層1を形成する有機樹脂材料としては層形成後の皮膜として十分な強度を持ち、透明性のあるものを特に制限なく使用できる。前記樹脂としては熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、二液混合型樹脂などがあげられるが、これらのなかでも紫外線照射による硬化処理にて、簡単な加工操作にて効率よくハードコート層を形成することができる紫外線硬化型樹脂が好適である。紫外線硬化型樹脂としては、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系等の各種のものがあげられ、紫外線硬化型のモノマー、オリゴマー、ポリマー等が含まれる。好ましく用いられる紫外線硬化型樹脂は、例えば紫外線重合性の官能基を有するもの、なかでも当該官能基を2個以上、特に3〜6個有するアクリル系のモノマーやオリゴマーを成分を含むものがあげられる。また、紫外線硬化型樹脂には、紫外線重合開始剤が配合されている。
【0020】
前記ハードコート層1は、無機または有機の球形もしくは不定形のフィラーを含有させることができる。たとえば、平均粒子径0.1μm以下の超微粒子を含有させることができる。かかる超微粒子としては、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリウレタン、ポリスチレン、メラミン樹脂等の各種ポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子、ガラス、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、チタニア、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の無機系粒子や、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモンまたはこれらの複合物等の導電性無機系粒子などがあげられる。前記超微粒子のなかでも導電性無機系粒子を用いると効果的に挨付着性を改善できる。超微粒子としては、特に、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫等を用いるのが好ましい。
【0021】
ハードコート層1の屈折率は、透明基材フィルム3の屈折率より高くなるように調整するのが好ましく、通常、屈折率が、1.49〜1.8程度になるように調整するのが好ましい。
【0022】
ハードコート層1は、表面を凹凸構造にして防眩性を付与することができる。ハードコート層1に防眩性を付与する手段は特に制限されない。たとえば、サンドブラスト、エンボスロール、化学エッチング等の適宜な方式で粗面化処理して表面に微細凹凸構造を付与する方法、金型による転写方式等にて表面に微細凹凸構造を付与する方法、微粒子を分散含有させた樹脂層により微細凹凸構造を形成する方法などがあげられる。前記微細凹凸構造を形成する微粒子としては、前記例示の微粒子と同様の材料のものを使用でき、防眩性達成の点より微粒子の平均粒子径が0.5〜5μm、さらには1〜4μmのものが好ましい。微粒子により微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は樹脂100重量部に対して、1〜30重量部程度とするのが好ましい。
【0023】
なお、ハードコート層(防眩層)1の形成には、レベリング剤、チクソトロピー剤、帯電防止剤等の添加剤を含有させることができる。ハードコート層(防眩層)1の形成に当たり、チクソトロピー剤(0.1μm以下のシリカ、マイカ等)を含有させることにより、防眩層表面において、突出粒子により微細凹凸構造を容易に形成することができる。
【0024】
ハードコート層1の形成方法は特に制限されず、適宜な方式を採用することができる。たとえば、前記透明基材フィルム3上に、前記樹脂を塗工し、乾燥後、硬化処理する。前記樹脂が微粒子を含有する場合には表面に凹凸形状を呈するようなハードコート層(防眩層)1を形成する。前記樹脂の塗工は、ファンテン、ダイコーター、キャスティング、スピンコート、ファンテンメタリング、グラビア等の適宜な方式で塗工される。なお、塗工にあたり、前記樹脂は、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等の一般的な溶剤で希釈してもよく、希釈することなくそのまま塗工することもできる。また、ハードコート層1の厚さは特に制限されないが、0.5〜20μm程度、特に1〜10μmとするのが好ましい。
【0025】
反射防止層2の形成材料はハードコート層1の屈折率よりも低い屈折率を有するフッ素系材料が用いられる。かかるフッ素系材料としては、例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂等の樹脂系材料、樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材料、テトラエトキシシラン、チタンテトラエトキシド等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル系材料等があげられる。耐擦傷性の面からは、無機成分含有量が多い低屈折率層材料が優れる傾向にあり、特にゾル−ゲル系材料が好ましい。
【0026】
前記フッ素基を含有するゾル−ゲル系材料としては、パーフルオロアルキルアルコキシシランを例示できる。パーフルオロアルキルアルコキシシランとしては、たとえば、一般式(1):CF3 (CF2n CH2 CH2 Si(OR)3 (式中、Rは、炭素数1〜5個のアルキル基を示し、nは0〜12の整数を示す)で表される化合物があげられる。具体的には、たとえば、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシランなどがあげられる。これらのなかでも前記nが2〜6の化合物が好ましい。
【0027】
また反射防止層形成剤にはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フッ化マグネシウム、セリア等をアルコール溶媒に分散したゾルなどを添加しても良い。その他、金属塩、金属化合物などの添加剤を適宜に配合することができる。反射防止層形成材料は、塗工液として調製できる。
【0028】
反射防止層2の屈折率は、ハードコート層1の屈折率よりも低い。また透明基材フィルム3の屈折率よりも低くなるように調整するのが好ましい。反射防止層2の屈折率は、1.38〜1.49であるのが好ましい。
【0029】
反射防止層2の形成法は、特に制限されず、適宜な方式にてハードコート層1上に施される。例えば、ドクターブレード法、グラビアロールコーター法、デイッピング法等の適宜な方式にて形成することができる。反射防止層2の厚さは特に制限されず、通常、平均80〜150nm程度である。
【0030】
前記反射防止フィルムにおいて、ハードコート層1の屈折率が透明基材フィルム3の屈折率より高く、反射防止層2の屈折率が透明基材フィルム3の屈折率より低いことが好ましい。反射率の観点からハードコート層1には高屈折率が求められ、反射防止層2にはより低い屈折率が求められる。反射防止効果がよく、表示品位の高い反射防止フィルムを得るには、屈折率が前記関係:ハードコート層1>透明基材フィルム3>反射防止層2となるのが好ましい。
【0031】
反射防止フィルムは、透明基材フィルム3とハードコート層1との間に、透明基材フィルム3の屈折率よりも屈折率が高く、ハードコート層1の屈折率よりも屈折率が低い中屈折率層を有することができる。かかる中屈折率層を設けることにより、ハードコート層1として高屈折率のものを用いた場合にも反射光の干渉縞を有効に防止することができる。
【0032】
中屈折率層の材料としては、ハードコート層1と透明基材フィルム3の中間の屈折率を有するものであれば特に制限されず、その形成方法も特に制限はない。中屈折率層を形成する材料としては、ハードコート層1の形成材料と同様の材料、さらにはアルコキシシラン溶液等の無機系材料が用いられる。これらのなかでも熱硬化型樹脂系材料、紫外線硬化型樹脂系材料が好ましい。中屈折率層は、これらを熱または紫外線硬化処理することにより形成できる。中屈折率層にも、例えば、平均粒子径0.1μm以下の、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫等の導電性超微粒子を分散含有させることができる。中屈折率層の厚さは特に制限されないが、1μm程度以下、特に50〜500nmとするのが好ましい。
【0033】
本発明では、前記反射防止フィルムの当該反射防止層2の表面aに、親水化処理を施す。親水化処理手段は、特に制限されないが、たとえば、コロナ放電処理、スパッタ処理、低圧UV照射、プラズマ処理などの表面処理法を好適に採用できる。これら表面処理法のなかでもコロナ放電処理が好適である。
【0034】
親水化処理後には、さらにカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物により中和処理する。これらカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物は、摩擦帯電荷の制御目的に用いられる。カチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物としては、反射防止層表面において荷電中和しやすい低分子量成分が好適に用いられる。
【0035】
カチオン性化合物としては、カチオン系界面活性剤、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アセトニトリル、ビニルピロリドン、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等のN元素含有モノマー等があげられる。
【0036】
カチオン放出化合物としては、プロトン等のカチオンを放出しうる化合物である。たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー等があげられる。これらのなかでもアクリル酸が好適である。
【0037】
これらカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物による中和処理は、前記化合物を含むアクリル系粘着剤の接触処理により行う。カチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物は、アクリル系粘着剤のベースポリマーであるアクリル系ポリマーのモノマー成分として用いることもでき、また別途添加した材料として用いることもできる。アクリル系粘着剤としては、タック感の弱い比較的糊残りしにくい粘着剤が好ましい。
【0038】
アクリル系ポリマーは、通常、平均炭素数は1〜12程度のアルキル(メタ)アクリレートを主成分としてなる。アクリル系ポリマーには、前記カチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物として例示されたN元素含有モノマー、カルボキル基含有モノマー等を共重合することができる。またアクリル系ポリマーには酢酸ビニル、スチレン、水酸基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー等を共重合させることができる。
【0039】
アクリル系ポリマー、各種公知の方法により製造でき、たとえば、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を適宜選択できる。前記カチオン系界面活性剤は、懸濁重合法等にあたり分散剤として含有させることができる。また、前記カチオン系界面活性剤は、アクリル系粘着剤の調製にあたりアクリル系ポリマーに配合することができる。アクリル系粘着剤の調製にあたっては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤等の各種架橋剤を配合することができる。
【0040】
アクリル系粘着剤による接触処理は、たとえば、ポリエチレンなどの基材に予めアクリル系粘着剤層を設けた粘着フィルムなどにより行うのが、簡便かつ生産性がよい。粘着フィルムは、反射防止フィルム表面にラミネートロールなどを用いて、好ましくは空気の介在なく貼り合わせた後、放置することにより行うことができる。放置後には、粘着フィルムは剥がされる。
【0041】
こうして処理された反射防止層表面の帯電特性は、親水化処理による反射防止層表面のフッ素元素量と前記アクリル系粘着剤等による中和処理とのバランスで決定される。親水化処理が強いほど、中和処理による移行成分量が多くなるため親水化処理の程度により、反射防止層表面の帯電特性を制御できる。親水化処理の程度は、中和処理の有無等を考慮しながら適宜に決定する。
【0042】
親水化処理と中和処理を施す場合には、親水化処理前の反射防止層表面のフッ素元素比率にもよるが、反射防止層表面の純水の接触角が、50〜100°程度、さらには55〜90°になるように親水化処理の程度を制御するのが好ましい。なお、接触角の測定は、JIS K 2396に基づき、純水を用いて測定して得られた値である。
【0043】
前記反射防止フィルムの透明基材フィルム3には、光学素子を接着することができる。光学素子としては、偏光子があげられる。偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
【0044】
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、たとえば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
【0045】
前記偏光子は、通常、片側または両側に透明保護フィルムが設けられ偏光板として用いられる。透明保護フィルムは透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。透明保護フィルムとしては前記例示の透明基材フィルムと同様の材料のものが用いられる。前記透明保護フィルムは、表裏で同じポリマー材料からなる透明保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる透明保護フィルムを用いてもよい。透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮断性などに優れるものが好ましく用いられる。また透明保護フィルムは、位相差等の光学的異方性が少ないほど好ましい場合が多い。前記の透明保護フィルムを形成するポリマーとしてはトリアセチルセルロースが最適である。前記反射防止フィルムを、偏光子 (偏光板)の片側または両側に設ける場合、反射防止フィルムの透明基材フィルムは、偏光子の透明保護フィルムを兼ねることができる。透明保護フィルムの厚さは、特に制限されないが10〜300μm程度が一般的である。
【0046】
反射防止フィルムに偏光板を積層した反射防止偏光板は、反射防止フィルムに透明保護フィルム、偏光子、透明保護フィルムを順次に積層したものでもよいし、反射防止フィルムに偏光子、透明保護フィルムを順次に積層したものでもよい。
【0047】
その他、透明保護フィルムの偏光子を接着させない面は、ハードコート層やスティッキング防止や目的とした処理を施したものであってもよい。ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。なお、前記ハードコート層、スティッキング防止層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
【0048】
また偏光板の層間へ、例えばハードコート層、プライマー層、接着剤層、粘着剤層、帯電防止層、導電層、ガスバリヤー層、水蒸気遮断層、水分遮断層等を挿入、または偏光板表面へ積層しても良い。また。偏光板の各層を作成する段階では、例えば、導電性粒子あるいは帯電防止剤、各種微粒子、可塑剤等を各層の形成材料に添加、混合等することにより改良を必要に応じておこなっても良い。
【0049】
光学素子としては、実用に際して、前記偏光板に、他の光学素子(光学層)を積層した光学フィルムを用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2 や1/4 等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。楕円偏光板、光学補償付き偏光板等では偏光板側に反射防止フィルムが付与される。
【0050】
さらに必要に応じて、耐擦傷性、耐久性、耐候性、耐湿熱性、耐熱性、耐湿性、透湿性、帯電防止性、導電性、層間の密着性向上、機械的強度向上等の各種特性、機能等を付与するための処理、または機能層の挿入、積層等を行うこともできる。
【0051】
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ、前記透明保護フィルム等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
【0052】
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。
【0053】
反射板は前記偏光板の透明保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が透明保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
【0054】
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
【0055】
偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1 /4 波長板(λ/4 板とも言う)が用いられる。1 /2 波長板(λ/2 板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
【0056】
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。上記した位相差板の具体例としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
【0057】
また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組合せで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組合せとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
【0058】
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差フィルム、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
【0059】
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
【0060】
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
【0061】
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態となる。すなわち、拡散板は偏光を元の自然光状態にもどす。この非偏光状態、すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射し、再び拡散板を通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。このように輝度向上フィルムと上記反射層等の間に、偏光を元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一で明るい画面を提供することができる。かかる拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
【0062】
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
【0063】
従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を投下するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
【0064】
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
【0065】
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
【0066】
また、偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
【0067】
前記光学素子への光拡散性シートの積層、さらには偏光板への各種光学層の積層は、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても行うことができるが、これらを予め積層したものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
【0068】
前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1層積層されている光学フィルム等の光学素子の少なくとも片面には、前記光拡散性シートが設けられているが、光拡散性シートが設けられていない面には、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
【0069】
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。
【0070】
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
【0071】
偏光板、光学フィルム等の光学素子への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で光学素子上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを光学素子上に移着する方式などがあげられる。粘着層は、各層で異なる組成又は種類等のものの重畳層として設けることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
【0072】
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0073】
なお本発明において、上記した光学素子を形成する偏光子や透明保護フィルムや光学層等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やべンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
【0074】
本発明の光拡散シートを設けた光学素子は液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと光学素子、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による光学素子を用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
【0075】
液晶セルの片側又は両側に前記光学素子を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による光学素子は液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に光学素子を設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
【0076】
次いで有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)について説明する。一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
【0077】
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物資を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
【0078】
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
【0079】
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。
【0080】
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
【0081】
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1 /4 波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4 に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0082】
すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相差板が1 /4 波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4 のときには円偏光となる。
【0083】
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0084】
【実施例】
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何等限定されるものではない。各例中、特記ない限り、部および%は重量基準である。
【0085】
参考例1
(反射防止フィルムの作製)
厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(透明基材フィルム:屈折率1. 49)の片面に、バーコーターにて紫外線硬化型アクリルハードコート樹脂のトルエン溶液をワイヤーバーを用いて塗工した後、溶剤乾燥後、低圧UVランプにて紫外線照射して硬化処理し、厚さ5μmのハードコート層を形成した。ハードコート層の屈折率は1.52であった。このハードコート層上に、パーフルオロアルキルシラン含有ポリシロキサンのエタノール溶液を、乾燥・硬化時に平均厚み約100nmになるよう塗工し反射防止層を形成し、反射防止フィルムを得た。この時の乾燥・硬化条件は90℃、10時間とした。反射防止層の屈折率は1.41であった。反射防止層表面の純水の接触角は105°であった。
【0086】
(親水化処理)
上記反射防止フィルムの反射防止層の表面状態が、純水の接触角が40°になるような強度でコロナ放電処理を施した。
【0087】
実施例
(親水化処理)
参考例1(反射防止フィルムの作製)で得られた反射防止フィルムに、反射防止層の表面状態が、純水の接触角が60°になるような強度でコロナ放電処理を施した。
【0088】
(中和処理)
親水化処理後に、速やかに、ポリエチレン基材にアクリル系粘着剤により粘着層を設けた粘着フィルムを、反射防止層と粘着フィルムの粘着層が接触するようにラミネートロールにより貼り合わせ、そのまま30分間放置した。その後、粘着フィルムを剥がした。なお、アクリル系粘着剤は、2 −エチルヘキシルアクリレート100部、酢酸ビニル80部、アクリル酸5部をモノマー成分として共重合して得られたアクリル系ポリマーにイソシアネート系架橋剤3部を配合したものである。
【0089】
実施例
参考例1(反射防止フィルムの作製)において、ハードコート層を形成する際に、紫外線硬化型アクリルハードコート樹脂の固形分100重量部に対して5重量部の粒子径2μmのシリカビーズを添加した塗工液を用いて防眩層(ハードコート層)を形成したこと以外は参考例1(反射防止フィルムの作製)と同様にして反射防止フィルム作製した。また、当該反射防止フィルムを用いて、実施例に記載の親水化処理、中和処理を施した。
【0090】
参考例2
(親水化処理)
参考例1(反射防止フィルムの作製)で得られた反射防止フィルムに、反射防止層の表面状態が、純水の接触角が50°になるような強度でコロナ放電処理を施した。
【0091】
参考例および実施例で処理された反射防止フィルム表面の視感反射率(Y値)は、すべて2.2 %程度であり、コロナ処理や、カチオン処理によって反射率に変化はなかった。なお、視感反射率(Y値)の測定は、傾斜積分球付き分光光度計(島津製作所製UV−2400)を用いて測定した。
【0092】
(評価)
参考例および実施例で得られた反射防止フィルムについて下記の評価を行った。なお、比較例1として、コロナ処理を行っていない、参考例1(反射防止フィルムの作製)で得られた反射防止フィルムを用いた。また比較例2として、実施例において、親水化処理を行い、中和処理を行っていない反射防止フィルムを用いた。結果を表1に示す。
【0093】
(挨拭き取り性)
市販のティシュペーパー(パルプ100%)を反射防止フィルム(反射防止層)上でもみほぐし発生したリントを付着させ、木綿のウエスで拭き取った際の拭き取れやすさを以下の基準で評価した。
○:全て拭き取り可能。
△:殆どを拭き取り可能。
×:全ての拭き取り不可。
【0094】
(指紋拭き取り性)
反射率測定に用いた反射防止フィルム(反射防止層)に皮脂を強制的に付けティシュペーパーで拭き取った際の拭き取れやすさを以下の基準で評価した。
○:全て拭き取り可能。
△:殆どを拭き取り可能。
×:全ての拭き取り不可。
【0095】
【表1】
Figure 0004236237
表1に示すとおり参考例および実施例の反射防止フィルムは挨の拭き取り性に優れる。特に実施例の反射防止フィルムでは埃拭き取り性と指紋拭き取り性を両立できる。参考例1、および実施例1の反射防止フィルムを偏光フィルムの保護層として用いたところ、上記特性を維持した、実用性の高い反射防止機能付きの偏光フィルムが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの一例である。
【符号の説明】
1 ハードコート層(防眩層)
2 反射防止層
3 透明基材フィルム

Claims (6)

  1. 透明基材フィルム、ハードコート層、および当該ハードコート層よりも屈折率が低いフッ素系材料を含む反射防止層がこの順で積層されている反射防止フィルムの当該反射防止層表面に、親水化処理を施し、親水化処理後に、さらにカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物を含有するアクリル系粘着剤を接触させることによって中和処理を施すことを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
  2. 親水化処理がコロナ放電処理であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フィルムの製造方法。
  3. 前記アクリル系粘着剤中のカチオン性化合物および/またはカチオン放出化合物が、アクリル系ポリマーのモノマー成分であることを特徴とする請求項1または2記載の反射防止フィルムの製造方法。
  4. 反射防止層表面の純水の接触角が50°〜100°になるように親水化処理の程度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法。
  5. ハードコート層の表面が、凹凸形状となっており防眩性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法。
  6. ハードコート層中に、無機または有機の球形もしくは不定形のフィラーを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法。
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