JP4232372B2 - 鉛蓄電池および鉛蓄電池の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鉛蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉛蓄電池用のセパレータとしては、ポリエチレン微多孔シート、ポリプロピレン不織布、ゲル状電解液、ガラス繊維マットなどが単独もしくは複合されて使用されているが、これらのセパレータには種々の問題があり、改良が望まれている。
【0003】
例えば、ポリエチレン微多孔シートやポリプロピレン不織布は電解液の保持可能量を増大することが困難であるため、電極周囲に電解液を豊富に有する液式の鉛蓄電池では単独で使用可能であるが、電極とセパレータに電解液を保持させ、電解液の自由移動を制限した制御弁式の鉛蓄電池では、セパレータの保液可能量が電池の性能を決定する大きな要因の一つと考えられていることから、これらのセパレータを単独で用いることはその保液可能量の低さから困難となる。
【0004】
また、ゲル状電解液はシリカ粉末などと電解液を混合したものであり、その保液可能量の多さから制御弁式の鉛蓄電池で多く用いられるが、電極間距離の制御が困難であるため使用には特有の技術を要する。
【0005】
また、ガラス繊維マットは保液可能量も多く形状も安定しているが、その製造上の理由および強度不足が起こりうるという理由のため薄くすることが困難であり、電極間距離を縮めて高率放電特性を向上するには限界がある。
【0006】
さらに、鉛蓄電池では電解液に硫酸を使用しており、耐酸性が重要な要件の一つである。耐酸性に劣る物質を用いると、初期の特性は良好でも、次第にセパレータとしての機能を失い、結果として短寿命な電池となる。
【0007】
これらの問題を解決するために、これまでに様々な改良がなされてきた。
【0008】
特開平5−299071号公報には、アクリル・ブタジエン・スチレンおよびフェニルマレイミドを主成分とする共重合体と該共重合体の溶剤、および該共重合体を溶解せずに溶剤とよく混和する非溶剤、さらに無機粉末を加えてなる混液を耐酸性基材に塗布して、揮発分を除去してなる薄膜微孔セパレータを備えたことを特徴とする鉛蓄電池が示されている。これは、セパレータの耐熱性を向上し、長寿命化することを目的としている。しかしながら、この手法は自動車用鉛蓄電池、すなわち液式鉛蓄電池のセパレータ改良手法であり、セパレータの多孔度が低く保液可能量が少ないため、制御弁式の鉛蓄電池で使用すると十分な容量が得られないという問題点があった。
【0009】
また、特開平11−273711号公報には、硬化した結着剤と絶縁性粉末によって構成された絶縁性多孔体を正極板と負極板のいずれか一方または両方に密着して正極板と負極板間に備えたことを特徴とする鉛蓄電池が示されている。これは、構成時に電極とセパレータがずれることで正極と負極が接触し引き起こされる内部短絡を抑制することを目的としている。しかしながら、この手法によると、多孔性の絶縁性粉末を使用しても、ポリフッ化ビニリデンなどの成膜性を有する結着剤を使用すると、絶縁性粉末の表面に成膜してしまい、絶縁粉末層の多孔度が実質的に低下することや、十分な結着力が得られず脱落などを引き起こすことが懸念される。
【0010】
さらに、鉛蓄電池は充放電に伴う活物質の体積変化が比較的大きいので、サイクルを経ると、活物質が集電体格子より脱落し、正極と負極間を接続し内部短絡で寿命を終えることも問題となっていた。
【0011】
また、制御弁式の鉛蓄電池では、充電時に発生した酸素ガスを負極の金属鉛を介して水に戻す密閉化機構が働くため、負極板の端面で金属鉛粒子が異常成長し、短絡を引き起こす課題も有しており、これを抑制するためのセパレータの加工法が検討されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
セパレータの保液性が良好であることは制御弁式鉛蓄電池に限らず、液式鉛蓄電池にも良い結果をもたらす。また、長寿命化のためには耐酸性が重要な要素となる。さらに、電極からの活物質脱落を抑制することは長寿命化に大きく寄与し、電池構成時の短絡を抑制するためには十分な強度が必要である。
【0013】
そこで本発明は、十分な保液量、耐酸性を有し、電極からの活物質脱落を抑制し、十分な強度を有する多孔質体を電極と一体に形成することで、長寿命かつ放電特性に優れる鉛蓄電池を提供することを目的とした。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、正極および負極の少なくとも一方の電極表面に、連続孔を有しかつブチルゴムおよびスチレンゴムを含む耐酸性の多孔質樹脂層を形成したことを特徴としたものであり、これにより、十分な保液性、耐酸性、強度を有し、活物質脱落を抑制した放電特性に優れる長寿命の鉛蓄電池を提供できるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の鉛蓄電池の詳細な構成内容を示す。
【0016】
本発明の請求項1に記載の発明は、正極および負極の少なくとも一方の電極表面に、連続孔を有しかつブチルゴムおよびスチレンゴムを含む耐酸性の多孔質樹脂層を形成したことを特徴とするものである。
【0017】
電極表面に多孔質樹脂層を形成することにより保液性を付与でき、連続孔を設けることで電解液の拡散を阻害しない樹脂層を得ることができる。保液性を向上させることで、制御弁式の鉛蓄電池に用いても電解液を十分に電極に対して供給できるため、ガラス繊維マットやゲル状電解液などと併用せず単独で使用することが可能となる。
【0018】
また、耐酸性を有する樹脂を用いることで長期にわたり初期の機能を維持できる安定な多孔質樹脂層を得ることができる。
【0019】
ブチルゴムを含む樹脂は耐酸性に優れるうえに、強靱でありながら可撓性を有する。ここで可撓性を有することで、充放電時の活物質の体積変化に対して柔軟に対応でき、電極からの脱落を長期にわたり抑制することが可能である。なお、ブチルゴムは樹脂中に50質量%以上、好ましくは90質量%以上含まれていれば良く、さらには樹脂がブチルゴムのみによって構成されていても良い。
【0020】
ブチルゴムの成分としては、イソブテンおよびブチルイソシアネートなどが挙げられ、これらを単独もしくは混合して利用することができる。
【0021】
ブチルイソシアネートは尿素結合とビウレット結合により可撓性を有する強靱な樹脂を形成するため、活物質保持力が高い。また、耐酸性に優れるため長期にわたり活物質保持力を維持することが可能である。
【0022】
ブチルゴム単独でも活物質保持力を維持することが可能であるが、スチレンゴムを混合、添加することでブチルゴムの可撓性をさらに向上することができ、柔軟な樹脂層を得ることができる。なお、スチレンゴムの量としては多孔質樹脂成分の0.1質量%以上10.0質量%以下である。
【0023】
電極と多孔質樹脂層を一体に形成することで、電極の表面近傍の活物質層に結着力を有する樹脂成分が浸透し、電極と多孔質樹脂層の密着性を向上させるとともに、活物質を保持し電極からの脱落を抑制することができる。
【0024】
また、発泡剤を用いることで、成膜性を有する樹脂を用いても多孔質化することが可能となる。
【0025】
発泡剤には熱分解型の発泡剤が好適であり、アジジカルボンアミド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドおよびジニトロソペンタメチレンテトラミンなどが使用でき、加熱により分解され、分解成分の一部によりブチルゴムの構造を補助できる。また、残りの分解成分は気体となり、体積膨張し樹脂層内に気孔を形成するものおよびポリマー性残渣として樹脂内に残存するものに分かれる。気孔形成に用いられた発生気体は溶剤とともに除去される際に、気泡を連結させ、連続孔を形成することができる。また、連続孔を形成する際、発生気体は溶剤とともに排出されるので、不純物として多孔質樹脂層に残存することが少ない。
【0026】
熱分解型発泡剤は多数の化合物が存在するが、構造、分子量、置換基の違いにより、発泡温度、分解成分などが異なるので、多孔質樹脂層の多孔度、孔径、厚さおよび樹脂骨格の太さなどを調節することが可能であり、用途に合わせ、適宜使用できる。さらに、発泡剤が分解した後のポリマー性残渣を有効に使う方法として、例えばスルホン基がポリマー性残渣の置換基として残るように発泡剤を選択すれば、多孔質樹脂に親水性を付与することが可能となる。
【0027】
また、樹脂層の多孔度は発泡剤の種類、添加量などにより自由に設定できるが、制御弁式鉛蓄電池に適用する場合、多孔度が高い方が保液性を向上できるため、概ね40%以上97%以下とすることが望ましい。
【0028】
本発明の請求項4に記載の発明は、樹脂成分としてブチルゴムおよびスチレンゴムを溶剤に溶解したものに発泡剤を分散させ、電極表面に塗布した後に加熱し、連続孔を有する多孔質樹脂層を電極表面に形成することを特徴とするものであり、ブチルゴムを溶剤に溶解することで、電極への塗布を可能とする溶液を得ることができる。また、発泡剤をその溶液に分散させることで均一な多孔質体を得ることが可能となる。また、溶液を極板に塗布した後に加熱することにより、発泡剤の発泡効果を促進するとともに発泡時に発生するガスと溶剤成分を除去し、樹脂を硬化させることができる。このときに、連続孔を有する多孔質樹脂層を電極と一体に形成することができる。
【0029】
スチレンゴムは任意の比率で、ブチルゴムを溶解した溶液に添加することが可能であるが、本発明の効果をより好適に再現するためには、多孔質樹脂成分の0.1質量%以上10.0質量%以下での添加が望ましい。
【0030】
溶剤としては、トルエン、キシレンもしくはこれらの混合物が好適であるが、少なくともブチルゴムを溶解可能な溶剤であれば使用可能である。
【0031】
また、電極表面に前記混合溶液を塗布する手法としては、溶液の中に電極を浸漬した後に引き上げることが簡略で有効であると考えられる。浸漬速度、浸漬時間、引き上げ速度などを調節することにより、樹脂層の形状精度などが向上する。また、引き上げ時に余分な樹脂溶液をスリットやエアドクタなどによって除去することによりさらに精度を向上できる。また、ダイノズルもしくはスプレーによる塗布により均一な樹脂層を形成することも可能である。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0033】
(実施例1)
まず、負極板を作製した。カルシウム0.08質量%、錫0.8質量%、残部が鉛である鉛−錫−カルシウム合金シートに切れ目を入れ、展開してマス目を形成し、エキスパンド格子体を作製した。負極ペーストを鉛粉、水、硫酸(比重1.41の水溶液)、カーボン粉末(デンカブラック)、硫酸バリウム、リグニン誘導体、ポリエステル短繊維をそれぞれ1000:115:70:4.1:21:4.1:1の比(質量比)で練合することにより作製し、先に作製したエキスパンド格子体に充填し、クラフトパルプと耐水強化剤からなる活物質脱落防止用ペースト紙を表面に貼付し、熟成乾燥を行い、これを負極板とした。
【0034】
次に正極板を作製した。カルシウム0.08質量%、錫1.2質量%、残部が鉛である鉛−錫−カルシウム合金シートに切れ目を入れ、展開してマス目を形成し、エキスパンド式格子体を作製した。正極ペーストを鉛紛、水、硫酸(比重1.41の水溶液)、硫酸錫(SnSO4)、ポリエステル短繊維(長さ2mm、太さ約10μm)をそれぞれ1000:115:70:10:1の比(質量比)で練合することにより作製し、先に作製したエキスパンド式格子体に充填し、クラフトパルプと耐水強化剤からなる活物質脱落防止用ペースト紙を表面に貼付し、熟成乾燥を行って正極板とした。
【0035】
ブチルゴムとしてブチルイソシアネートを用い、これにスチレンゴム2.0質量%を混合し、この混合樹脂30質量部に対してトルエンを70質量部を加え溶解した樹脂溶液に、発泡剤としてアジジカルボンアミドを分散させた溶液を準備し、この溶液に前記負極板を浸漬し、引き上げた後、210℃の温度で発泡させ、負極板表面に連続孔を有する多孔質樹脂層を形成し、同時に溶剤であるトルエンを除去して、複合電極を得た。このときの多孔質樹脂層の厚さは片面で0.2mmであり、多孔度は55%であった。
【0036】
前記正極板11枚と、前記複合電極12枚と、繊維径3〜5μmと0.5〜1.0μmのガラス繊維をシート状に形成したガラスマットセパレータを用意し、前記ガラスマットを2つ折りにし、前記正極板を挟み込み、これと前記複合電極を交互に積層して電極群を作製し、集電用のストラップを鋳造した後、該電極群を電槽内に挿入し、ストラップを抵抗溶接することでセル間を接続し、電槽蓋を接着した。これに硫酸ナトリウムを10g/l含む比重1.30の希硫酸電解液を注液し、安全弁を装着して定格電圧12V、公称容量60Ahの密閉型鉛蓄電池を得た。これを本発明の電池Aとした。
【0037】
電池Aと同様の手法で正極板、負極板を作製し、前記負極板の表面に片面0.6mmで、多孔度が90%である連続孔を有する多孔質樹脂層を形成した複合電極12枚と、前記正極板11枚とを交互に積層し、集電用のストラップを鋳造した後、該電極群を電槽内に挿入し、ストラップを抵抗溶接することでセル間を接続し、電槽蓋を接着した。これに硫酸ナトリウムを10g/l含む比重1.30の希硫酸電解液を注液し、安全弁を装着して定格電圧12V、公称容量63Ahの密閉型鉛蓄電池を得た。これを本発明の電池Bとした。
【0038】
電池Aと同様の手法で作製した正極板を11枚および負極板を12枚用い、電池Aと同様にガラスマットセパレータを2つ折りにし、正極板を挟み込み、これとスルホン化したポリプロピレン不織布を袋状にして負極板を包み込んだものを積層し、集電用のストラップを鋳造した後、該電極群を電槽内に挿入し、ストラップを抵抗溶接することでセル間を接続し、電槽蓋を接着した。これに硫酸ナトリウムを10g/l含む比重1.30の希硫酸電解液を注液し、安全弁を装着して定格電圧12V、公称容量60Ahの密閉型鉛蓄電池を得た。これを比較例の電池Cとした。
【0039】
ここで、電池Cでは電極群を電槽に挿入する際、電極表面の導電性付着物によりガラスマットセパレータおよびポリプロピレンセパレータが破られ、短絡することがあったが、電池Aおよび電池Bではそのようなことがなかった。これは、本発明の連続孔を有する多孔質樹脂層がガラスマットセパレータおよびポリプロピレン不織布よりも高い強度を有していることを表している。
【0040】
次いで、電池A、電池Bおよび電池Cについて、放電電流を変化させ、放電特性を評価した。
【0041】
放電電流は1/3C、1C、3C、6C、10Cとして、充電は2段定電流充電で行った。ここでいう2段定電流充電は1段目充電電流(0.2CA)で14.4Vまで充電し、その後2段目充電電流(0.05CA)で4時間充電する方法である。また、すべての評価を環境温度25℃で行った。
【0042】
ここで、放電特性の評価結果を図3に示す。図3より明らかなように、電池Aは電池Cと同等の放電特性を示し、電池Bは電池Cと比較して、放電レート特性は同等でありながら、高容量であり優れた特性を示した。
【0043】
このことから、電池Aの負極と一体に形成した連続孔を有する多孔質樹脂層は、電池Cの袋状に形成し負極板を包み込んだポリプロピレン不織布と同等の機能を有していることがわかる。また、電池Bの負極と一体に形成した連続孔を有する多孔質樹脂層は、電池Cのガラスマットセパレータおよびポリプロピレンセパレータの両方と同等の機能を有することがわかる。これらの結果は、本発明の連続孔を有する多孔質樹脂層が、制御弁式鉛蓄電池に用いられる他のセパレータと同等の保液性を有しており、電解液の拡散を阻害することがないことを示している。
【0044】
次に、これらの鉛蓄電池について、25℃において1/3CA放電サイクル寿命試験により評価を行った。このサイクル寿命試験では、1/3CAの定電流で放電深度80%まで行った。なお、充電は2段定電流充電で行った。また、50サイクルごとに完全放電を行い、容量を確認した。
【0045】
この結果を図4に示した。図4より、電池A、電池Bおよび電池Cの初期放電容量が56.0Ah、60.7Ah、56.2Ahであり、650サイクル経過後の放電容量がそれぞれ53.0Ah、55.5Ah、53.5Ahであることから、それぞれ初期容量の90%以上を有しており、電池Aおよび電池Bは、電池Cと同等の容量維持率を示した。さらに、電池Bは、電池Cに比べて、容量での優位性を保っていた。寿命試験は650サイクルで終了したが、一般的には初期容量の80%の容量を維持できなくなると寿命に達したと判断されることが多く、これらの電池はさらにサイクルをのばすことができる。
【0046】
寿命試験で650サイクルを経た電池を分解すると、電池Cでは負極表面の形状が変化しており、微細な金属鉛の析出物が観察され、負極端面にも析出物が見られたが、電極を覆っているポリプロピレン不織布により、これらがさらに成長し、正極に達することが抑制されていた。また、袋状のポリプロピレン不織布セパレータ下部には成長後脱落したと思われる活物質が堆積していた。
【0047】
電池Aおよび電池Bでは負極表面の形状変化はほとんど見られず、負極活物質の脱落はなかった。これは、本発明の連続孔を有する多孔質樹脂層により、電極の活物質保持力が補助され表面の析出物の成長や脱落が抑制されたものと考えられる。
【0048】
また、多孔質層を形成している樹脂にも顕著な劣化はなく、初期の状態を保っていることから耐酸性にも優れていることがわかる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明の鉛蓄電池では、十分な保液量、耐酸性を有し、電極からの活物質脱落を抑制し、十分な強度を有する多孔質体を電極と一体に形成することで、長寿命かつ放電特性に優れる鉛蓄電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における電池Aの要部横断面図
【図2】本発明の実施例における電池Bの要部横断面図
【図3】本発明の実施例における放電特性を表した図
【図4】本発明の実施例における放電容量とサイクル数の関係を示した図
【符号の説明】
1 連続孔を有する多孔質樹脂層
2 負極板
3 正極板
4 ガラス繊維セパレータ
Claims (6)
- 正極および負極の少なくとも一方の電極表面に、連続孔を有しかつブチルゴムおよびスチレンゴムを含む耐酸性の多孔質樹脂層を形成したことを特徴とする鉛蓄電池。
- 多孔質樹脂層のブチルゴムがブチルイソシアネートを含むことを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池。
- 多孔質樹脂層が電極と一体形成されていることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池。
- 樹脂成分としてブチルゴムおよびスチレンゴムを溶剤に溶解したものに発泡剤を分散させ、極板表面に塗布した後に加熱し、連続孔を有する耐酸性の多孔質樹脂層を電極表面に形成することを特徴とする鉛蓄電池の製造法。
- ブチルゴムがブチルイソシアネートを含むこと特徴とする請求項4記載の鉛蓄電池の製造法。
- 発泡剤として熱分解型発泡剤を用いることを特徴とする請求項4記載の鉛蓄電池の製造法。
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