JP4231969B2 - 筒内噴射型内燃機関 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒内噴射型の内燃機関に係り、特にその触媒装置における排気浄化性能を有効に発揮させるための技術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
筒内噴射型内燃機関は既に実用化されており、特定の運転領域にあるときリーン空燃比運転を実行することで、その燃費を大幅に低減している。
一方、この種の内燃機関では、触媒を用いた排気浄化システムにおいて、リーン運転時に従来型の三元触媒によるNOx浄化能力をあまり期待できないため、その排気通路には例えば、選択還元型や吸蔵型のNOx触媒が設けられている。そして、このような浄化システムでは、NOx触媒の浄化作用を早期に活性化させ、或いはNOx触媒による浄化能力の不足分を補償するために別途、従来型の三元触媒をその上流側又は下流側に配設する必要がある。
【0003】
このため、例えば特開平8−144802号公報には、排気通路上で選択還元型のNOx触媒の下流側に三元触媒を配設した排気浄化システムに関する技術が開示されている。この公知の排気浄化システムでは、排気空燃比がリーンのときはNOx触媒が機能し、一方、排気空燃比がストイキを含むリッチのときは三元触媒が更に機能して何れの場合にも排気を浄化することができる。更に、機関がリーン運転からストイキ運転に切り換えられた場合にあっては、上流側のNOx触媒による還元成分(HC)の余剰吸着能力により、三元触媒を通過する排気がリーン化されるのを防止するため、その切換初期には機関の空燃比をリッチ側にシフトさせている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公知の技術を筒内噴射型内燃機関に適用すれば、例えばリーン運転モードからストイキ運転モードへの切換時、機関の空燃比を一時的にリッチ化させることで、同様に三元触媒の排気浄化能力が損なわれるのを防止できると考えられる。
【0005】
しかしながら、三元触媒の酸素貯蔵能力に着目すれば、リーン空燃比のときには触媒上に排気中の酸素がストレージされているため、上述のようにストイキ運転モードへの切換時に排気空燃比をリッチ化させたとしても、触媒上から酸素が排気中に放出されることで、このとき触媒周辺の雰囲気はその余剰酸素の存在により一時的にリーン雰囲気に戻されてしまう。この場合、上流側のNOx触媒では排気中のNOxを完全に浄化できず、しかも、下流側の三元触媒ではリーン雰囲気に戻されるために、その本来のNOx浄化性能が充分に発揮されない。このような状況にあっては、何れの触媒も有効に機能しないため、一時的にその排気特性を極端に悪化させてしまう。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、筒内噴射型内燃機関において運転モードの切り換え時、その触媒装置の機能が一時的に損なわれるのを防止できる技術を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の筒内噴射型内燃機関(請求項1)は、その運転状態に応じて機関の空燃比をリーンとリッチとの間の範囲内で切り換え制御する空燃比制御手段を有し、また、その排気浄化システムとして排気通路に触媒装置を装備している。この触媒装置は通常、通過する排気中の有害物質をその転化性能により無害化するとともに、排気空燃比がリーンのときは排気中の酸素を貯蔵し、一方、理論空燃比又はリッチのときはその酸素を排気中に放出する機能をも併せて有する触媒を含んでいる。そして、本発明では特に、空燃比制御手段により空燃比がリーンで燃料を圧縮行程で噴射する圧縮リーンモードから空燃比が理論空燃比又はリッチで燃料を吸気行程で噴射するモードに切り換えれるとき、この切り換えに先立ち、燃焼制御手段は、圧縮リーンモードでの場合よりも進角させた燃料噴射時期で機関の圧縮行程中に燃料を噴射するとともに圧縮リーンモードでの場合よりも点火時期を遅角させて理論空燃比近傍で成層燃焼させる圧縮ストイキモードを所定の期間に亘り実行して、前記触媒の周辺の排気を還元雰囲気にする燃焼制御を実行する。
好ましくは、触媒装置は、前記触媒としての三元触媒に加えて、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOを浄化する選択還元型触媒を更に含んでいる(請求項2)。
【0008】
上述の燃焼制御が実行されると、噴射された燃料は、例えば点火栓の電極周りに集中してその電極近傍の空燃比を局部的にリッチ化させるので、不完全燃焼が生起されて燃焼ガス中に一酸化炭素(CO)を多く発生させる。そして、その排気が触媒装置の触媒に達すると、排気中のCOが触媒装置の触媒から放出される酸素と結合して余剰酸素を消費するとともに、触媒装置の触媒周辺に還元雰囲気を形成する。従って、このとき排気中のNOxが良好に還元浄化され、触媒装置の触媒はその本来の浄化性能を有効に発揮できる。
【0009】
なお、リーン運転が長期間に亘って継続し、触媒装置の触媒の貯蔵酸素量が過大となっている状況で加速運転を行ったとき、その加速直後には多量の酸素が放出されるため、このタイミングで上述の燃焼制御を実行することが特に好ましい。また、燃焼制御を実行すべき期間は、触媒装置の触媒から放出される酸素がほぼ完全に反応し尽くされるのに要する時間を含んで設定されていることが好ましい。
また、触媒装置が前記触媒として三元触媒に加えて、選択型還元触媒を更に含んでいれば、リーン運転時、三元触媒が排気中のNO の浄化に寄与しなくとも、選択型還元触媒により排気中のNO の浄化が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、本発明の筒内噴射型内燃機関の一実施例として、車両用のガソリンエンジン1が概略的に示されている。
図1に示されるエンジン1は例えば、直列4気筒型のシリンダレイアウトを有しており、そのシリンダヘッド2には、各気筒毎に点火栓4及び燃料噴射弁6が取り付けられている。また個々の燃料噴射弁6は、燃焼室8内に燃料を直接噴射するべく配設されている。
【0011】
また、エンジン1は吸気系にインテークマニホールド10を有しており、その始端部にはサージタンク12が形成されている。また、サージタンク12の入口には電動開閉式のスロットル弁14が取り付けられており、スロットル弁14には図示しない吸気管が接続されている。
更に、エンジン1には排気還流(EGR)装置が装備されており、その排気系にはEGR通路16が接続されている。EGR通路16は一端が排気ポート内に開口し、その他端はサージタンク12内に開口している。また、EGR通路16には、その途中に電磁開閉式のEGR弁18が介挿されている。
【0012】
また、エンジン1の排気マニホールド20には排気管(排気通路)22が接続されており、この排気管22には触媒装置24を介して図示しない消音器が接続されている。
触媒装置24は例えば、選択還元型触媒26及び三元触媒28を内蔵し、このうち三元触媒28が選択還元型触媒24よりも下流側に配置されている。公知のように、選択還元型触媒24は排気空燃比がリーンであっても排気中のNOxを還元成分と選択的に反応させてNOxを還元する浄化機能を有し、また、三元触媒28は理論空燃比近傍のとき、排気中の有害成分をその酸化還元作用により無害化する浄化機能を有している。
【0013】
実施例のエンジン1は電子制御ユニット(ECU)30を装備しており、このECU30を用いて各種機器の作動を制御することができる。すなわち、ECU30は、クランク角センサ32から供給されるクランク角パルスCAに基づきエンジン1の回転速度Neを検出するほか、そのパルスCAと同期して各点火栓4及び燃料噴射弁6の作動を制御し、各気筒毎に点火時期及び噴射時期を制御することができる。
【0014】
また、上述したスロットル弁14の開度調節及びEGR弁18の開閉動作は、何れもECU30により制御されている。なお、スロットルバルブ14にはスロットル開度センサ34が取り付けられており、ECU30はそのセンサ信号に基づきスロットル開度TPSを検出することができる。
エンジン1の運転制御に関するECU30の機能としては、ECU30は検出したスロットル開度TPS及びエンジン回転速度Neに基づいてエンジンの負荷に相関した目標平均有効圧Peを求め、そして、この目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neに基づき所定の運転モードを選択する。
【0015】
運転モードの選択についてより詳しくは、ECU30は例えば、予め目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとの関係から規定されるモード選択マップ(特に図示しない)を準備しており、このマップ上に規定される判定領域に対応した運転モードを選択する。具体的には、目標平均有効圧Pe及びエンジン回転速度の何れか一方がマップ上で大きい値を示しているとき、運転モードとして吸気行程噴射モードが選択され、一方、その何れもが比較的に小さい値を示すときは、圧縮行程噴射モードが選択される。
【0016】
更に、ECU30は選択した運転モード毎に適切な空燃比A/Fを設定し、その空燃比を気筒内にて実現すべく燃料噴射弁6の作動パルス幅を制御する。空燃比について具体的には、圧縮行程噴射モード(圧縮リーンモード)が選択されたとき、その空燃比は超リーンの範囲内(例えば25〜50)に設定され、これに対し、吸気行程噴射モードが選択されたとき、空燃比はリーンとリッチとの間の範囲内で設定される。より詳細には、吸気行程噴射モードはマップ上、更に複数の判定領域に区分されており、具体的には、吸気リーンモード、吸気ストイキフィードバックモード及びオープンループモードの各領域が含まれる。このうち吸気リーンモードではリーン空燃比(例えば18〜23程度)が設定され、また、吸気スイキフィードバックモードでは理論空燃比が、そして、オープンループモードではリッチ空燃比(例えば12程度)がそれぞれ設定される。
【0017】
上記した各運転モードはエンジン1の運転状態に応じて適宜に選択され、ECU30は選択した運転モードに従って、エンジン1の空燃比をリーンとリッチとの間(上記の値の範囲内)で切り換えながら制御する(空燃比制御手段)。
なお、エンジン1の排気管22には、触媒装置24の入口近傍にO2センサ36が取り付けられており、このO2センサは上述の吸気ストイキフィードバックモードにおいて機能し、検出した排気中の酸素濃度をECU30にフィードバックする。
【0018】
上述したエンジン1の運転中、その低負荷域では通常、ECU30により圧縮リーンモードが選択され、その空燃比は超リーンに制御されている。この場合、排気空燃比はリーンであり、触媒装置24では主に、選択還元型触媒26がそのNOx浄化機能を発揮する。一方、三元触媒28はNOxの浄化に寄与せず、排気中の酸素を逐次ストレージする。
【0019】
この後、例えば車両の加速により吸気ストイキフィードバックモードが選択されたとき、空燃比が超リーンからストイキに切り換えられるため排気空燃比もまたリッチ化する。この場合、既に述べたように、排気中に含まれるNOx量が極端に増加するため選択還元型触媒26の浄化能力は相対的に低下し、一方、三元触媒28はストレージしていた酸素を排気中に放出し始める。
【0020】
ここで、図2を参照すると、空燃比に対する三元触媒28のNOx浄化効率及び機関排出(エンジンアウト)NOx量の一般的な特性がそれぞれ示されている。図2からも明らかなように、空燃比がストイキに切り換えられると、三元触媒28は通常、そのNOx浄化性能を最大効率Pmaxにて発揮できる特性を有するが、このとき、酸素を放出することで三元触媒28周辺の雰囲気は一時的にリーン空燃比AL(例えば16程度)に戻される。このため、そのNOx浄化効率はいきおい所定値PLまで低下してしまう。
【0021】
一方、機関排出NOx量は、リーンのときと比較して極端に高い所定値Guにまで増加しているため、本来であれば、三元触媒28により最大効率Pmaxにて浄化されなければならないところ、その浄化効率が所定値PLまで低下していることから、このとき触媒装置24から排出されるNOx量が一時的に増加してしまう。
【0022】
そこで本実施例では、このような状況で触媒装置24の機能を有効に確保するため、ECU30によりエンジン1の燃焼形態を所定の手順に沿って制御することとしている(燃焼制御手段)。具体的には、この制御手順はECU30内に制御プログラムの形式で組み込まれており、ECU30はこの制御プログラムに則って、エンジン1の燃焼形態を制御する。
【0023】
図3を参照すると、上述した制御プログラムとしてECU30が実行する燃焼制御ルーチンの例が示されており、以下、その制御手順を詳細に説明する。
先ず、ECU30はステップS10において上述した各種のセンサ信号を読み込み、これらセンサ信号から目標平均有効圧Pe及びエンジン回転速度Neを求めると、前述のマップから運転モードの選択及び空燃比の設定を行う。
【0024】
次にステップS12では、ステップS10で行った空燃比の設定が、例えばリーンからストイキ又はリッチへの切り換えに該当しているか否かを判別する。その結果、特に上記の切り換えに該当していない場合(No)は、ECU30はステップS14より以降を実行することなく制御ルーチンをここでリターンする。一方、上記の切り換えに該当する場合(Yes)、次にステップS14に進む。
【0025】
図4を更に参照すると、ステップS14より以降で実行される各種の処理が並列的なタイミング線図で示されている。すなわち、圧縮リーンモード運転の状態で、新規に吸気ストイキフィードバック(S-F/B)モードが選択されたとき、その時点t1でステップS12での判定が成立し、ステップS14が実行される。ステップS14では、ECU30はEGR弁18を閉じてEGRガスの導入を停止させる(EGR弁開度=閉)。この後、実EGRガス量の応答は例えば、図4中2点鎖線で示す1次遅れを示して減少し、吸気ストイキフィードバックモードが実行されたときの燃焼安定化に寄与する。
【0026】
更に本実施例の場合、ステップS14に並行してステップS16をも実行し、空燃比のテーリング処理を実行するものとしている。すなわち、吸気ストイキフィードバックモードが選択された時点t1から空燃比は次第にリッチ化され、そのテーリング速度は実EGRガス量の応答に追従する。また、この空燃比のテーリング処理は、ステップS16〜S18のループにより所定空燃比af1に達するまで行われる。なお、ステップS18において所定空燃比af1の具体的な値は、圧縮行程噴射での燃焼悪化により排気中にスモークが発生する限界空燃比(例えば24程度)に設定されている。
【0027】
上述のテーリング処理が終了(ステップS18=真)すると、ECU30はステップS20に進み、この時点t2から所定の圧縮ストイキモードによる燃焼制御を開始する。圧縮ストイキモードについてより詳しくは、図4に示されるようにECU30はこの時点t2でスロットル弁14を絞るとともに(スロットル開度=小)、空燃比を限界空燃比af1からストイキに切り換える。
【0028】
なお、ステップS20の実行と同時に、ECU30は内蔵したタイマカウンタを起動させ、所定時間の経過をカウントするまで圧縮ストイキモードを実行する(ステップS20〜S22のループ)。
図4に示されるように、上述の圧縮ストイキモードでは圧縮行程噴射が継続して行われており、その燃焼形態は、圧縮リーンモードに引き続いて成層燃焼に維持されている。この場合、燃焼室8内に噴射された燃料は点火栓4の電極周りに集中し、その電極近傍の空燃比を局部的にリッチ化する。従って、その爆発時には不完全燃焼が生起されて燃焼ガス中に一酸化炭素(CO)が多量に発生することとなる。
【0029】
なお、このときECU30は圧縮リーンモードのときよりも点火時期を遅角させ、また、その噴射時期を進角させて燃料の噴射からその点火までの時間を延長することにより、スモークの発生を併せて防止することが好ましい(ステップS20)。
ここで図4には、上述した燃焼制御の実行に伴う触媒装置24からのNOx排出量の変化が示されている。従来(2点鎖線)であれば、上述したように三元触媒28の浄化効率が低下することにより、空燃比がストイキに切り換えられた時点t2でNOx排出量が一時的に増加し、その変化の途中で顕著なNOxスパイクが観測されるものと考えられる。
【0030】
これに対し、本実施例の圧縮ストイキモードによる燃焼制御の実行は、燃焼ガス中にCOを多量に発生させることから、その排気が触媒装置24に達すると、排気中のCOは三元触媒28から放出される酸素と結合することで余剰酸素を消費し、三元触媒28の周辺にCOによる還元雰囲気を形成する。
これにより、排気中のNOxは良好に還元浄化されるので、図4中実線で示されるようにNOx排出量の変化に極端なスパイクが観測されることはない。
【0031】
なお、圧縮ストイキモードは、三元触媒28から放出された酸素がほぼ反応し尽くされるまで継続されることが好ましく、それ故、ステップS22においてカウントすべき所定時間は、三元触媒28からの放出酸素量及びその反応速度を考慮して適切に設定されている。
ステップS22にて所定時間の経過が確認されると(Yes)、ECU30はステップS24に進んで圧縮ストイキモードを終了し、この時点t3から新たに吸気ストイキフィードバックモードを実行する。また、このとき噴射時期は吸気行程噴射に切り換えられる。
【0032】
この後、エンジン1が完全に吸気ストイキフィードバック運転に移行すると、ECU30は燃焼制御ルーチンの手順を全て完了し、新規に制御ルーチンを再起動する。
上述のように、圧縮リーンモードの状態から吸気ストイキフィードバックモードが新たに選択された状況にあっては、ECU30は運転モードを切り換えるのに先立ち、圧縮ストイキモードによる燃焼制御を実行して触媒装置24によるNOx浄化能力を確保する。従って、エンジン1は一時的なNOx排出量の増加を抑えることができ、その排気特性の悪化が有効に防止される。
【0033】
なお、上述の実施例ではステップS12において、単に空燃比の切換条件のみを判別して燃焼制御を実行するものとしているが、その他の判別条件を付加したり、また、変更して本実施例の燃焼制御を実行することも可能である。例えば、圧縮リーンモード運転を長期間に亘って継続した後に、車両を加速させる場合、その加速初期において三元触媒28から放出される酸素量が過大であると考えられることから、本実施例の圧縮ストイキリーンによる燃焼制御は、このような加速初期のタイミングで実行されることが特に好ましい。
【0034】
また、上述の実施例では、機関の空燃比がリーンのときの運転条件として圧縮リーンモードを挙げているが、例えば、吸気リーンモードの運転条件にある状態から吸気ストイキフィードバックモード又はオープンループモード(リッチ)が選択されたときも同様に、本実施例の燃焼制御を実行してもよい。
更に、本発明において触媒装置24の具体的な構成は上述の実施例に限定されておらず、例えば吸蔵型触媒と三元触媒との組み合わせや、吸蔵・三元一体型の触媒等から構成されていてもよい。また、組み合わせの場合の配置は、排気通路の上流側と下流側とで相互に入れ替えることも可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の筒内噴射型内燃機関(請求項1,2)によれば、空燃比の切り換えに伴う一時的な排気特性の悪化を防止することができる。また、その手段として過濃な燃料の供給を伴うことがないから、燃費悪化の弊害を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例をなす筒内噴射型ガソリンエンジンの構成を概略的に示した図である。
【図2】空燃比に対する三元触媒のNOx浄化効率特性及び機関排出NOx量の特性を重ね合わせて示した図である。
【図3】燃焼切換制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図4】燃焼制御ルーチンの実行に伴う各種処理のタイミング線図である。
【符号の説明】
1 エンジン
6 燃料噴射弁
24 触媒装置
30 ECU(空燃比制御手段、燃焼制御手段)

Claims (2)

  1. 運転状態に応じて機関の空燃比をリーンとリッチとの間で切り換え制御する空燃比制御手段と、
    排気通路に設けられて排気中の有害成分を浄化するとともに、排気空燃比がリーンのとき排気中の酸素を貯蔵し、一方、排気空燃比が理論空燃比又はリッチのとき前記貯蔵した酸素を排気中に放出する機能を有した触媒を含む触媒装置と、
    前記空燃比制御手段により空燃比がリーンで燃料を圧縮行程で噴射する圧縮リーンモードから空燃比が理論空燃比又はリッチで燃料を吸気行程で噴射するモードに切り換えられるとき、この切り換えに先立ち、前記圧縮リーンモードでの場合よりも進角させた燃料噴射時期で機関の圧縮行程中に燃料を噴射するとともに前記圧縮リーンモードでの場合よりも点火時期を遅角させて理論空燃比近傍で成層燃焼させる圧縮ストイキモードを所定の期間に亘り実行して、前記触媒の周辺の排気を還元雰囲気とする燃焼制御手段と
    を具備したことを特徴とする筒内噴射型内燃機関。
  2. 前記触媒装置は、前記触媒としての三元触媒に加えて、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOを浄化する選択還元型触媒を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射型内燃機関。
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