JP4230941B2 - ポリマー定着部材用のブレンドされたフルオロシリコーン剥離剤 - Google Patents
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Description
シリコーン定着ロール表面と組み合わせて用いられると、フルオロシリコーン剥離剤は、非官能性、アミノ官能性、又はメルカプト官能性流体によるものよりもはるかに少ない表面膨潤をもたらす。
現像された画像の転写が完了した後、コピー用紙16は、図1においては定着ロール20及び圧力ロール21として示される定着ステーション19に進み、ここで該現像された画像が、該コピー用紙16を定着部材及び圧力部材の間に通すことにより該コピー用紙16に定着されて、これにより恒久的な画像が形成されるようになる。或いは、転写及び定着を挿通方式の例により実行することができる。
感光体10は、転写に続いて、清掃ステーション17に進み、ここで該感光体10に残されたあらゆるトナーが、ブレード(図1に示されるような)、ブラシその他の清掃装置を用いることによりそこから清掃される。
定着システム部材の外面の例は、フルオロエラストマー、フルオロポリマー、グルオロシリコーン、シリコーンゴム、ポリイミドその他同様のものを含む。
フルオロエラストマー、VITON GH(登録商標)及びVITON GF(登録商標)は、比較的低い量のフッ化ビニリデンを有する。VITON GF(登録商標)及びViton GH(登録商標)は、約35重量パーセントのフッ化ビニリデン、約34重量パーセントのヘキサフルオロプロピレン、約29重量パーセントのテトラフルオロエチレン、及び約2重量パーセントの架橋点モノマーを有する。
実施形態においては、フルオロエラストマーはさらに、非フッ化エチレン又は非フッ化プロピレンとブレンドするか又は重合することができる。
適当なシリコーンゴムの例は、高温加硫(HTV)シリコーンゴム及び低温加硫(LTV)シリコーンゴムを含む。これらのゴムは既知であり、Dow Corning社から容易に商業的に入手可能なSILASTIC(登録商標)735ブラックRTV及びSILASTIC(登録商標)732RTV、及びGeneral Electric社から容易に商業的に入手可能な106RTVシリコーンゴム及び90RTVシリコーンゴム。他の適当なシリコーン材料は、シロキサン(ポリジメチルシロキサンのような)、バージニア州リッチモンド所在のSampson Coatingsから入手可能なシリコーンラバー552のようなフルオロシリコーン、ビニル架橋熱硬化性ゴム又はシラノール室温架橋材料などのような液体シリコーンゴムを含む。別の特定の例はDow Corning Sylgard182である。
シリコーン定着剤の官能基についてのアンカーサイトを与えるために、無機微粒子フィラーをポリマー外層と関連して用いることができる。実際、金属酸化物を用いないことは、定着器の寿命を延ばして製造費用を減らす。適当なフィラーの例は、金属、合金、金属酸化物、金属塩その他の金属化合物のような金属含有フィラーを含む。本発明に適用可能な金属の一般的なクラスは、群1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6b、7b、8の金属、及び周期表の希土類材料を含む。フィラーは、アルミニウムの酸化物、銅、スズ、亜鉛、鉛、鉄、白金、金、銀、アンチモン、ビスマス、亜鉛、イリジウム、ルテニウム、タングステン、マンガン、カドミウム、水銀、バナジウム、クロミウム、マグネシウム、ニッケル、及びこれらの合金とすることができる。他の無機微粒子フィラーの特定の例は、酸化アルミニウム及び酸化銅を含む。他の例は、補強された及び補強されていないか焼アルミナ及び層状アルミナのそれぞれを含む。
任意の中間接着層及び/又は中間ポリマー層又はエラストマー層を本発明の所望の特性及び性能目的を達成するように適用することができる。中間層は、支持層と外側フルオロエラストマー表面との間にある。接着中間層は、例えば、エポキシ樹脂及びポリシロキサンから選択することができる。適当な中間層の例は、外層について上述されたもののようなシリコーンゴムを含む。
接着層を支持層と中間層との間に形成することができる。さらに、接着層は中間層と外側層との間にあってもよい。中間層がない場合には、接着層を介してフルオロエラストマー層を支持層に結合することができる。
中間層の厚さは、約0.5から約20mmまでであるか、又は約1から約5mmまでである。
適当なフルオロシリコーン剥離剤の例は、「n」及び「m」が単量体を表す数であるものとして、CF3(CF2)n(CH2)mのようなペンダントフッ素化基を有するものを含む。実施形態においては、フルオロシリコーン剥離剤の例は、m及びnが同じであるか又は異なり、mが約0から約25までであるか又は約1から約10まで、又は約2から約7までであるか、又は5であり、nが約1から約25までであるか、又は約2から約12までであるか、又は約3から約7までであるか、又は5であるものとして、以下の式I:
フルオロシリコーン剥離剤の特定の例は、以下の式III:
上の式において、x/(x+y)は、約2.4パーセントとすることができ、ポリマー鎖の全長x+yは246cSの粘度に対応するものとすることができる。
実施形態においては、式I、II、又はIIIのペンダントフッ素化基を含むシロキサンポリマーは、ポリジメチルシロキサンをからなるポリジメチルシロキサン(PDMS)剥離剤に存在することがある。実施形態においては、上述の式Iから式IIIまでにおけるようなペンダントフッ素化基を含むシロキサンポリマーは、全固形物に対して約1から約100重量パーセントまで、約10から約90重量パーセントまで、或いは約20から約40重量パーセントまでの量で剥離剤に存在することができる。ブレンド組成物の使用可能な範囲は、フッ化流体のフッ素含量、両方の流体の粘度、及び温度により制御されるフッ化流体及び非フッ化流体の混和性により求められる。混和性は、さらに、フッ化流体ポリマー鎖の中に相溶化基を組み込むことにより高めることができる。
フルオロシリコーン剥離剤と組み合わせて用いることができる官能性剥離剤の例は、アミノ官能性、メルカプト官能性、水素化物官能性、カルボキシ官能性、ヒドロキシ官能性、クロロ官能性などの官能性剥離剤を含む。
フルオロシリコーン剥離剤は、アミン含有シランモノマーの共重合、又はフルオロ含有シランモノマーをもったサイクリックス又はサイクリックスの共重合によるアミノ官能性ポリジメチルシロキサン(PDMS)のような官能性剥離オイルをもつコポリマーの形で準備することができる。コポリマーの例は、式IV:
フッ化及びアミノペンダント基のコポリマーの場合においては、アミノ官能基は、約0.01パーセントから約0.20パーセントまでであるか、又は約0.03パーセントから約0.10パーセントまでの範囲のz/(x+y+z)のレベルで存在する。フルオロ官能基は、約0.1パーセントから約100パーセントまでであるか、又は約0.5パーセントから約10パーセントまでである範囲のx/(x+y+z)のレベルで存在する。
ここで用いられる官能性オイルとは、定着部材の外側ポリマー層と化学反応するか、又は該定着部材の表面上に存在するフィラーと化学反応して表面エネルギを減らし、トナー粒子を定着部材の表面からより良好に解放する、官能基を有する剥離剤のことをいう。表面エネルギが減らない場合には、トナー粒子は定着ロール表面又は該定着ロールの表面上のフィラー粒子に付着する傾向を持ち、コピー品質に欠陥をもたらすことになる。
以下の式:
(1)アミノ官能性ポリジメチルシロキサン、(2)実施例Iで説明されたフルオロシリコーン流体、すなわち2.4モルモルパーセントのペンダントトリデカフルオロオクチル基−(CH2)2(CF2)5CF3をもったポリジメチルシロキサンであるSLM−50330 VH−155、及び(3)50重量パーセントのSLM−50330 VH−155フルオロシリコーン流体と50重量パーセントのアミノ官能性流体とのブレンドを含む3つの流体が試験された。
流体の各々は、熱硬化されたVITON(登録商標)GFの平らなフィルム上で試験された。流体の各々について約10mgを含む1滴が、VITON(登録商標)GF上に置かれ、滴の表面積が経時的に周囲室温条件で監視された。図3は、表面積範囲対時間のプロットを示す。官能性アミノオイル及びフルオロシリコーンオイルの組み合わせは、顕著な拡がりを示すことが明らかであるが、アミノ官能性流体はまったく拡がらない。このデータはさらに、50パーセントのフルオロ流体とアミノ官能性流体とのブレンドは、純粋なフルオロ流体とほぼ同一に拡がることになることを示す。これらの結果は、官能性流体に加えられたフルオロシリコーンは、純粋な官能性流体に対して、フルオロエラストマー表面の濡れにおいて顕著な向上をもたらすことを示す。
2:中間層
3:外層
4:剥離層
10:感光体
11:電源
12:帯電器
13:画像入力装置
14:現像ステーション
15:転写手段
16:コピー用紙
17:清掃ステーション
19:定着ステーション
20:定着ロール
21:圧力ロール
Claims (6)
- 支持層と、
外側ポリマー層と、
前記外側ポリマー層上の剥離剤材料被覆と、
を含み、前記剥離剤材料被覆は、a)アミノ官能性、メルカプト官能性、カルボキシ官能性からなる群から選ばれる官能性を有する官能性ポリジメチルシロキサン剥離剤と、b)以下の式I:
で表されるフッ素化シリコーン剥離剤を含むことを特徴とする定着部材。 - 前記フッ素化シリコーン剥離剤が、10から90重量パーセントの量で前記剥離剤材料被覆に存在する請求項1に記載の定着部材。
- 前記外側ポリマー層が、シリコーンゴム、フルオロポリマー、フルオロエラストマー、及びポリイミドからなる群から選ばれる材料を含む請求項1に記載の定着部材。
- 前記材料がフルオロエラストマーである請求項4に記載の定着部材。
- 前記官能性剥離剤の前記官能性がアミノ官能性である請求項5に記載の定着部材。
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