JP4229408B2 - 非接触型icカードの薄形アンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、RF−ID(Radio Frequency IDentification)などに用いる非接触型ICカードの形アンテナに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、自他識別情報を電波にて送受信できるようにしたRF−ID(Radio Frequency IDentification)などに用いられる非接触型カードは送受信を行なう部分を薄形アンテナとしていて、薄形とする必要上この薄形アンテナはシート状の基材に導電性を有した金属薄膜を印刷やエッチングにより所定のパターンにして形成したものであった、そして、前記基材としては100μm以上の厚いフィルムが採用されてこの上に所定のパターンの金属薄膜(導電層)を設けるようにしており、基材にある程度以上の剛性があったため、曲げに対する金属薄膜の耐性を考慮することは多少あったものの、折りに対する考慮を必要としないのが現状であった。
一方、近年、基材として紙、不織布などを用いてこれらの基材に金属薄膜を設けることが試みられるようになってきており、この場合、導電インキを印刷することによってアンテナ用の金属薄膜を形成する手法に限定される。そして、紙や不織布などの剛性の低い基材に印刷により金属薄膜を形成した薄形アンテナでは、この薄形アンテナを含む製品の取り扱い時に折れ曲がることが予想され、薄形アンテナに折りに対する耐性が要求されるようになってきた。
【0003】
しかし、アンテナ用の金属薄膜を形成する素材である前記導電インキは電気伝導性を確保するためにバインダーの量が非常に少なく(バインダー成分比を高くすると折れ難くなるが、電気抵抗が高くなる)、その導電インキより得られた金属薄膜を基材に備える薄形アンテナを折ると微細な割れが金属薄膜に生じて不導通状態となり易い。そして、導電インキを薄く印刷することで金属薄膜自体の折りに対する耐性を上げることができるが、薄い金属薄膜では電気抵抗が高くなってしまい非接触ICカードの薄形アンテナとしては通信距離が短くなってしまう。また、基材が耐熱素材ではないため、所要のパターンで印刷された導電インキに対して高温での焼結処理をすることができない。こういったことから薄形アンテナは折りに対する耐性が非常に弱いという問題を有している。
そこで本発明は上記事情に鑑み、薄形アンテナが折り曲げられた場合でも不導通状態とならないようにすることを課題とし、薄形アンテナを折りに対する耐性を上げることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、二枚のシート状の基材を重ね合わせ、前記基材のそれぞれの対向面に重ね合わせ形状を同じにして設けられた導電層からなるアンテナ用ループが貼り合わせ接合されていることを特徴とする非接触型ICカードの薄形アンテナを提供して、上記課題を解消するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1は薄形アンテナであり、この薄形アンテナ1を得るにあたっては、まず、紙や薄いフィルムなどからなるシート状の基材2の片面に一対のアンテナ用ループ3を設ける。このアンテナ用ループ3は導電インキをスクリーン印刷した金属薄膜(導電層)からなるものであり、前記基材2を二分する位置に設けた折り部4を間にする対称位置に対称パターンにして重ね合わせ形状が同じものを設ける。つぎに、一方のアンテナ用ループ形成面5に接着剤や粘着剤などからなる糊6を均一にして塗布する。そして、前記アンテナ用ループ3が内側となるように基材2を折り部4から折り畳んで相対するアンテナ用ループ3を前記糊6を介して重ね合わせ、所要の圧力を加えて両アンテナ用ループ3を貼り合わせ接合することによってこの薄形アンテナ1が得られる。
図3は上記方法により得られた薄形アンテナ1の一部分の断面を示しており、相対するアンテナ用ループ3を糊6によって貼り合わせることによって、微細な部分では相対するアンテナ用ループ3同士が直接接合して導通状態が形成され、この相対した一対のアンテナ用ループ3が一体となって導電層を厚くした一つのアンテナ用のループを形成しているものであり、これによって抵抗値が下がった薄形アンテナ1が得られるようになる。
【0006】
図4は上記薄形アンテナ1を折った時の折り曲げ部分を示している。図示されているように山折りとなったアンテナ用ループ3では割れ7を生じているが、上述したように相対するアンテナ用ループ3同士が直接接合しているため、前記割れ7が生じたアンテナ用ループ3でも相対するアンテナ用ループ3を介した導通が行われるようになり、よって、薄形アンテナ1の全体として導通が適正に確保されたものとなる。
なお、図においては発明の要旨を明確にするために、ICチップを設ける実装部分やループの一部を跨ぐように配置される接続線部分は図示されていない。
【0007】
上記糊としては住友スリーエム株式会社製のスプレー糊55を用いることができ、この他として以下のものをスプレー手法、スクリーン印刷手法、グラビアコーティング手法によりアンテナ用ループ形成面に塗布することができる。また、アンテナ用ループが設けられている基材の片面全面に塗布してもよく、さらに、面状に塗布する他、ドット、細線のようなパターンで塗布することも可能である。
【0008】
合成樹脂ラテックス
三菱化学ビーエーエスエフ株式会社製 アクロナールYJ2301D
日本合成ゴム株式会社製 AE200、AE517
日信化学工業株式会社製 ビニブラン270
第一工業製薬株式会社製 スーパーフレックスSF110
天然ゴムラテックス
ポリブタジエン、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、スチレンレマイン酸を溶剤で溶いたもの。
【0009】
貼り合わせに関して塗布した糊6が薄い場合(〜3g/cm2 )、そのまま貼り合わせて軽く押し付ける(〜2Kg/cm2 )だけでよい。また、糊6が厚い場合には、熱と圧力との両者を加えるようにすればよい。(例えば、5Kg/cm2 、130℃を30秒)
【0010】
つぎにアンテナ用ループの形状を1mm×1000mmの櫛形のパターンとしたものから上記方法により得た薄形アンテナと貼り合わせをしない一層のアンテナ用ループを設けたアンテナとを用意し、両者の表面抵抗の測定と耐折試験を行いその結果を表1に示した。
導電インキは株式会社アサヒ化学研究所製LS415C−M、田中貴金属工業株式会社製TS5202、東洋紡績株式会社製DW351、DW250を用いた。
アンテナ用ループは、スクリーン印刷にて乳剤厚15μmとしてアンテナ用ループを形成したものである。
用いた薄形アンテナは130℃、30秒、5Kg/cm2 の条件の下で熱と圧力を加えたものである。
耐折試験は、外折りにしたアンテナの上(一層のアンテナでは導電インキ被膜が表れるように折った状態の上)を、約1Kgの金属柱を一往復転がし、つぎに内折りした上(一層のアンテナでは導電インキ被膜が内側となるように折った状態の上)を前記金属柱を一往復転がして、これを一回と数えた。そして、導通した回数をカウントした。
表面抵抗の値は耐折試験での導通時の測定値である。単位はmΩ・□である。
【0011】
【表1】
【0012】
上記表1に示されているように、本発明の貼り合わせよりなる薄形アンテナが耐折り性に優れ、また、表面抵抗が小さいことが確認できた。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の非接触型ICカードの薄形アンテナによれば、二枚のシート状の基材を重ね合わせ、前記基材のそれぞれの対向面に重ね合わせ形状を同じにして設けられた導電層からなるアンテナ用ループが貼り合わせ接合されていることを特徴とするものである。これによって薄形アンテナを折り曲げても導通状態が確保されるため、折れに対する耐性のある薄形アンテナとなる。そして貼り合わせという極めて簡単な構成であることから容易に作成でき、コストを引き上げることなく耐折り性に優れた薄形アンテナを得ることができる。さらに、アンテナ用ループの貼り合わせによって一層のアンテナ用ループを備えるものに比べて抵抗値を下げることができ、高性能の薄形アンテナとなるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄形アンテナの作成方法の一例を示す説明図である。
【図2】本発明によりなる薄形アンテナを示す説明図である。
【図3】薄形アンテナの一部を断面で示す説明図である。
【図4】折り曲げ部分を断面で示す説明図である。
【符号の説明】
1…薄形アンテナ
2…基材
3…アンテナ用ループ
4…折り部
5…アンテナ用ループ形成面
6…糊
Claims (1)
- 二枚のシート状の基材を重ね合わせ、前記基材のそれぞれの対向面に重ね合わせ形状を同じにして設けられた導電層からなるアンテナ用ループが貼り合わせ接合されていることを特徴とする非接触型ICカードの薄形アンテナ。
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