JP4228808B2 - マイクロ分光計測装置及びマイクロ化学システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は化学合成反応、あるいは化学分析反応の諸操作を、マイクロ・エレクトロメカニカル・システムズ(MEMS)技術を用いてオンチップ化するマイクロ化学システム及び、このシステムに必要な、マイクロ分光計測装置、その製造方法、ならびに、その応用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の化学産業を支える基盤インフラとして、様々の合成物質を製造する化学プラントがある。化学プラント分野において、現在、省エネルギー、反応副生成物の抑制による環境負荷低減、さらに、プラント床面積削減等、総合的な低コスト化の観点から注目を集めている技術が、化学反応の諸操作をMEMS技術によってオンチップ化する、マイクロ化学システムである。図1、図2に、マイクロ化学システムの概念図ならびにマイクロ化学単位操作の概念図を示す。
図1において、1はガラス、シリコン(Si)等からなる基板、2は基板に形成された幅・深さが数10ミクロン(μm)から100μmの試料の流路、3、4、5、6、7、8はドレイン、9、10、11、12はマイクロポンプ、13はマイクロバルブ、14は温調機構、15、16、17はコネクタ、18、19、20はコネクタの接続操作、21、22は原料の抽入、23は合成物質の抽出、24はマイクロ化学プラントのシステム一式、である。
初めに、ドレイン3、4にコネクタ15、16を接続し、原料21、22を抽入する。次にバルブ13を開け、さらにポンプ9、10で試料原料を搬送するとともに、バルブ13を開けて、流路2に搬送する。次に、温調機構14で加熱、冷却等の操作を加える。この結果、図2に示したような、混合・反応、相分離・相合流、加熱、分子操作・溶媒抽出といった化学単位操作が流路中で起こる。さらに、ドレイン7にコネクタ17を接続し、合成物質23を取り出すことが可能となる。
マイクロ化学システムでは、図2に示すように、混合・反応、相分離・相合流、加熱、分子輸送・溶媒抽出といった単位化学反応が、マイクロ流体サイズが小さくなればなるほど、その二乗あるいは三乗に則って高効率化する。このため、化学合成物質の多品種少量生産に向くばかりではなく、単位体積あたりの収量も増大するため、高効率な大量生産も可能になる。さらに、合成の際に生じる反応副生成物の量を減ずることも可能になる。
【0003】
なお、マイクロ化学システムを構成するマイクロ流路、マイクロバルブ、マイクロ温調装置といった部品は既存のMEMSや半導体の極微細加工技術を転用することによって行うことが可能である。また、マイクロ化学システムは、化学合成のみならず、内分泌撹乱物質やダイオキシン類等、環境汚染物質の分析、あるいは血液やDNA等、生体物質の分析への適用が期待されている。
このような化学プラントにおいては、一般に反応生成物の同定や定量分析等、生成物の種々の物性をリアルタイムで測定する手段が必要であるが、従来のマイクロ化学システムでは、適当な手段が無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマイクロ化学プラントにおいては、上記のように、反応生成物の物性をリアルタイムで計測する適当な手段が無かった。特に、分光測定を行なう手段は存在しなかった。
本発明の目的は、微量な化学物質の物性の分光測定が可能な手段、特にマイクロ化学プラントに好適な物性分光測定手段を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、前述した「微量な化学物質の分光測定を行なう手段」をマイクロ分光計測装置と称する。
本発明のマイクロ分光計測装置においては、分光測定に必要な、マイクロ分光用素子、試料の流路、光検出素子とを、大きさが数平方センチメートル以下のチップ上に集積化することによりマイクロ分光計測装置を実現する。これらの素子は、半導体プロセス技術により、同一基板上に集積される。
上記のマイクロ分光用素子として、フォトニック結晶を用いると素子の小型化の点で有利である。
前記のマイクロ分光計測装置は、光源と分光素子の特性により、任意の波長のスペクトルを測定可能である。なお、マイクロ化学プラントを製薬、有機化学プラント等へ応用する場合は、光検出素子としては、赤外から赤外領域に感度を有する素子が好適である。これらの分野で取り扱う物質は、生体材料や有機材料が多いからである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施例を図を用いて説明する。もちろん、本発明の技術的範囲は、実施例の構成に限られるわけではない。
実施例1
図3は、本実施例のマイクロ分光計測装置の一例を示した概念図である。100はSi基板、101は厚みが約3μmのSi酸化膜からなるクラッド層、102は厚みが約1μmのSiからなるフォトニック結晶層、103はフォトニック結晶層102に円柱状のホールパターンを三角格子状に並べて開口させた欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット、104は欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103に設けられた、単数または複数の上記三角格子の格子点に位置するホールパターンを埋めたドナー型欠陥、105は三角格子の格子定数またはホールパターンのホール径が少しずつ異なる、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103を複数並べたアレイ、106は欠陥の無いフォトニック結晶の基本ユニット、107は欠陥の無いフォトニック結晶の基本ユニット106を複数並べたアレイ、108はフォトニック結晶層102内に設けられた光の導波路、109は光の導波路108内に導入された白色の赤外光、110は欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103の欠陥部分104から放射された分光された赤外光、111は赤外光に対してほとんど透明なSi等の材料に形成された、幅、深さ数10μmから100μm程度の、試料用マイクロ流路、112は試料用マイクロ流路111に抽入された液体試料の流れ、113は試料用マイクロ流路111を介して欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103の欠陥104上に設置された、焦電コンデンサーや硫化鉛(PbS)、硫化セレン(PbSe)等、赤外光帯域に対して線形応答性を有する光検出素子、114は欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103のアレイ105上に設けられた光検出素子113のアレイである。
なお、本実施例では、フォトニック結晶を「内部に周期的な屈折率分布をもつ光材料」と定義する。屈折率分布は、1次元ないし2次元あるいは3次元方向に設けられる場合がある。
【0007】
Si基板100、Si酸化膜層101、クラッド層102に円形状のホールパターンからなる三角格子点を開口させたフォトニック結晶に近接した光の導波路108に赤外光109を導入すると、フォトニック結晶103の欠陥部分104から、ほとんど単色に分光された赤外光110が放出される。この原理を説明する。フォトニック結晶は結晶中にある周期構造を持っていて、この周期が光の波長程度であることが特徴である。2次元フォトニック結晶では、この周期構造によって、いわゆるフォトニックバンド構造に光の禁制帯が形成され、ある特定波長の光が結晶中に存在し得なくなる。そこで、さらに光の放出部としてフォトニック結晶の周期構造に欠陥を設けて、光の導入部から白色光を導入すると、結晶中に存在し得ない特定波長の光はその欠陥から放出されてくる。したがって、フォトニック結晶の欠陥部分104の直上に、赤外光に対して透明な材料からなる流路111を設けて試料112を抽入させるとともに、流路111上に光検出素子113を搭載することによって、流路111中を流れる試料112から透過または散乱してきた分光された赤外光110を光検出素子113で検出することができ、特定波長の分光赤外光110に対する吸光度を測定することが可能となる。さらに、赤外光の分光波長は、フォトニック結晶の格子定数ないしはホール径を変化させることによって、短波長ないし長波長側に変化させることが可能である。したがって、異なる格子定数またはホール径を有する、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103を複数並べてアレイ状105に設けることによって、異なった波長毎に対する吸光度、すなわち吸収スペクトルを測定することが可能となる。また、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103のサイズは数10μm程度なため、例えば、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103を100個並べ、100チャンネルのアレイ105を設けても、数cm角のチップ上に充分、集積化することができる。このとき、アレイ105内では、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103をフォトニック結晶の格子定数またはホール径の大きさの順に並べるのが望ましい。こうすると、各基本ユニット103に対応する吸光度のデータをその並び順のまま並べることで分光スペクトルを得ることができる。
【0008】
なお、図3において試料用の流路111はU字型の形状を取っているが、必要に応じて直線型、U字型の折り返し、ないしはS字型等、任意の形状を取ることができる。また、これらの流路形状に沿って、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103を配列することができる。さらに、流路の構造は欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103に沿った配置に加え、分光素子である欠陥を有するフォトニック結晶のアレイ105と光検出素子113の間隙全体に充満させる構造であってもよい。
本実施例のフォトニック結晶は、いわゆる二次元フォトニック結晶である。二次元フォトニック結晶は、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板のSi層に、光、X線、電子線等によるリソグラフィ工程、プラズマ等によるドライエッチング工程を用いて円柱状の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔は、Si層の表面から見て三角格子状に配列されている。これらの貫通孔をチタン酸バリウム等の材料で穴埋めしてもよい。また、これらの貫通孔が形成された層の材料は、Siだけではなく貫通孔を形成する材料とは異なる第二の材料であってもよい。第二の材料としては、空気、真空でもよく、つまり、円柱形状に加工された材料が三角格子状に配列されているだけでも、二次元フォトニック結晶を構成することができる。
また、フォトニック結晶103、106中の格子点は三角格子状の配列に限らず、光のエネルギーバンドにおいて、ある波長の光に対して禁制帯を形成するような配列ならば、四角格子等、他の配列でもよい。さらに、光の導波路108は、線欠陥導波路に限らず、光の導波路として機能すればその他の形状の欠陥であってもよい。
また、フォトニック結晶103、106はSi層にプレート状の貫通孔を設け、あるいは、真空中または空気中またはその他の材料層中にプレート状のSi層を設け、さらにそれらのプレート状の貫通孔、またはプレート状のSi層を平行に配列させた、いわゆる一次元フォトニック結晶で構成してもよい。なお、Si層は、チタン酸バリウム等、別の材料に置き換えられてもよい。
また、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット103に設ける欠陥は、単数ないし複数の格子点を埋めたり、格子点の径のサイズを縮小させたドナー型欠陥に限らず、単数ないし複数の格子点の径のサイズが拡大された、アクセプター型欠陥から構成されてもよい。
また、所望のフォトニック結晶は、近赤外から赤外領域の光に対し、高屈折率な材料と低屈折率な材料とをダイヤモンド結晶構造状に配置した、いわゆる三次元フォトニック結晶から構成されてもよい。
【0009】
【表1】
【0010】
また、表1に、文献1「錦田晃一、岩本令吉著、赤外法による材料分析、講談社」、文献2「技術情報協会 セミナーテキスト フォトニック結晶の作製、微細加工技術と光物性制御」、文献3「Thin Solid Films 300(1997) 289頁−294頁、ELSEVIER」に記載された、各種材料の赤外領域に対する屈折率を示す。フォトニック結晶は、表1から、高屈折材料と低屈折材料の屈折率比が2、ないしはそれ以上となる材料を組み合わせることによって構成されるのが望ましいが、それ以外の材料を用いてもよい。
また、フォトニック結晶103、106が形成されたSi層102、流路111、光検出素子113は、接触して配置されている方が光の損失が少なく望ましい。しかし、フォトニック結晶103、106から放出され、流路111中を流れる試料から透過または散乱された光を、光検出素子113で検出できるように配置されていれば、これらは接触していなくてもよく、例えばスペ−サー等を介して適当なギャップを設けるなどの配置が考えられる。
また、本発明のマイクロ分光計測装置を用いた分光測定を行う際に、試料から測定されたスペクトルの参照用の試料を測定前に流路に抽入し、予め基準となるスペクトルを測定しておいてもよい。さらに、流路、ないしはマイクロ分光計測装置自体を複数個配置し、一方に参照用試料、他方に測定用試料を抽入し、それらのスペクトルを比較してもよい。
以上説明したように、分光素子と、光検出素子と、その間に形成された試料の流路を単一基板上に形成または積層することで、反応生成物の光の吸収スペクトル測定による分子の同定や、生成量の測定が可能な機能を数平方センチメートル以下のチップ上に集積化した、いわゆるマイクロ分光計測装置を提供することができ、マイクロ化学プラントと接続または集積化することが可能となる。つまり、マイクロ化学プラントを用いたマイクロ化学システムにおいても分光計測が可能となる。
【0011】
実施例2
以下、図4を用いて、本発明の別の実施例を説明する。図4は本発明のマイクロ分光計測装置を、マイクロ化学プラントと結合したマイクロ化学システムの例を示す。図4において、200はSi層上に欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニットの繰り返しパターンから構成され、さらに、隣接した基本ユニットの格子点の格子定数が徐々に大きくまたは小さくなるように配列した基本ユニットのアレイからなる分光素子、201は幅50μm、深さ50μmの流路111を形成したSi層、202は光検出素子113のアレイ114、ならびに光検出素子動作に必要な電力、光検出素子からの信号強度計測に必要な回路を実装した、光検出素子実装層、203は赤外光光源、204は偏光光ファイバ、205はTEモードに偏光した赤外光、206、207はドレイン、208、209、210はノズル、211、212、213はノズルのドレインへの結合、214は試料を流すキャピラリーチューブ、215はマイクロポンプ、216は原料、217は光検出素子実装層202に取り付けられたコネクタ、218は分光素子200の四隅に設けられたV字型の溝、219はSi層201の四隅に設けられたV字型の突起、220はSi層201の四隅に設けられたV字型の溝、221は光検出素子実装層202に設けられたV字型の突起、222はマイクロ分光計測装置のシステム一式である。
初めに、マイクロ化学プラント24のドレイン3、4、5に、それぞれノズル15、16、210を接続させた。次に、ノズル15、16、210に、それぞれ、原料21、22、216を抽入し、さらに、マイクロポンプ9、10、11で幅100μmの流路2に搬送させ、混合・反応・分離させた。さらに、温調機構14で混合物を加熱した結果、合成物23が生成された。さらに、合成物質23をマイクロポンプ215で加圧し、チューブ214でノズル208、ドレイン211を介してマイクロ分光計測装置217内の流路111に導入した。本実施例では、合成物23の例として、酢酸エチルの合成を行った。
図5に、マイクロ分光計測装置の分光素子に用いられる、ホールを一つ取り除いたドナー型の欠陥を導入したフォトニック結晶の例を示す。図5において、300はフォトニック結晶の格子定数、301はフォトニック結晶のホールの直径である。また、図5に、700nmのホールの直径に対して、格子定数300を変化させた場合の、放出波長の格子定数依存性を示す。図5より、フォトニック結晶の格子定数を1000nm増大させることによって、分光波長を約3000nm、長波長側にシフトさせることが可能であった。このため、格子定数を1600nmから2450nmの間で、8nmずつシフトした、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニットを50個ずつ、2本のアレイ状に配列することによって、波長5000nmから7500nm、波数2000cm−1から1350cm−1の間で、波長25nm、波数4cm−1ずつシフトした分光赤外光を、流路111を介して、光検出素子回路層202で計測することが可能である。さらに、測定信号をコネクタ217を介して外部でデータ処理した結果、図6に示すように、2000cm−1から1350cm−1の帯域において、1745cm−1付近でC=O伸縮に起因する急峻な吸収が観測され、酢酸エチルの合成が確認された。
なお、本実施例では、隣接した欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニットの格子定数を変えることで放出波長を変化させたが、隣接した欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニットのホール径、さらには、ホール径と格子定数の両方を変えても、波長を変化させることが可能である。フォトニック結晶を半導体加工技術を用いて形成する場合は、格子定数を変える方が簡便に加工することができる。また、ホール径を変えると所望の波長以外の波長成分の強度が増す可能性がある。ただし、フォトニック結晶の屈折率に波長分散が存在する場合は、格子定数とともにホール径を変えることによってその波長分散に応じた放出波長の補正をすることができる。
また、欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニットの格子定数、ホール径、さらには、ホール径と格子定数は、これらを少しずつ変えた複数の基本ユニットをホール径または格子定数の大きさの順に配列するのが望ましいが、これに限らず、これらの順番をランダムに配列してもよい。
また、本実施例ではマイクロ分光器の分光波長が5000nmから7500nmつまり赤外光帯域になるように設計したが、使用波長は赤外光帯域に限定されるものではない。例えば、フォトニック結晶のアレイからなる分光素子200のサイズを相似的に変えたり、フォトニック結晶の材質を変えることによって、いわゆるフォトニックバンド構造を変え、これにより分光波長帯域を所望の帯域に変えることができる。また分光波長帯域の変更に対応して試料用流路の材質、光検出素子の種類を変更することで近赤外光、可視光、紫外線帯域などでも、本発明のマイクロ分光計測装置を使用することが可能である。
また、本実施例では、分光素子200の四隅にV字型の溝218、Si層201の四隅にV字型の突起219およびV字型の溝220、光検出素子実装層202にV字型の突起221を設け、これらの溝を各構造の位置合わせ用のアライメント用機構、ないしはアライメント用マークとして用いることによって、例えば流路が劣化し、交換の必要性が生じた場合に、これらの位置を合わせ、容易に再組み立てを行うことが可能である。なお、アライメント用機構、ないしはアライメント用マークはV字型の溝形状に限定されるものではなく、他の構造でも他の形状でも可能であることはいうまでもない。
また、本実施例では赤外光源203、光ファイバ204が基板100と独立して設置されていたが、これらの部品、ないしは他の偏光素子等の部品を基板100上に併せて搭載することも可能である。
また、光検出素子113にチタン酸バリウム、硫酸グリシン(TGS)、ゲルマニウム酸鉛などの焦電コンデンサーを用いる場合、赤外光205をチョッパーで断続的に遮断することによって、高い検出感度を得ることが可能である。
また、試料は液体に加え、微粒子が溶解した液体、さらに、気体についても測定することが可能である。加えるに、分光素子200と光検出素子実装層202の間に、流路111を形成したSi層201の代わりに薄膜試料を実装することによって、固体試料についても測定を行うことが可能である。
また、マイクロ分光計測装置ユニットに、電池ないしは発電装置等の電力供給源、ならびにメモリー、通信機能等を追加させることも可能であり、単数ないしは複数のこのようなユニットを環境中の複数の定点上に設置することによって、湖沼や海洋、土壌中の内分泌撹乱物質やダイオキシン類の赤外吸収データを測定し、環境汚染物質の定性化、定量化、ならびにそれらの分布状況を測定することが可能である。
また、同様に、電池ないしは発電装置等の電力供給源、ならびにメモリー、通信機能等を追加したマイクロ分光計測装置ユニットをヘルスケア機器に組み込むことによって、血液、尿等に含まれる血漿濃度、タンパク質、糖分といった化学物質の赤外吸収データを測定し、それらを定性化、定量化することが可能である。
【0012】
実施例3
本実施例では、マイクロ分光計測装置に用いられるフォトニック結晶、ならびに赤外光の入射方法を変更した場合の例を示す。図7はフォトニック結晶のアレイからなる分光素子200の上面図を示し、400は赤外光の直線導波路である。直線導波路400は線欠陥導波路であってもよいし、これに限らず光の導波路として機能すればよい。401はフォトニック結晶、402はフォトニック結晶中の線欠陥導波路である。
本実施例では図7に示すように、フォトニック結晶401中に線欠陥導波路402の折り返し部分を設けることによって、折り返しによる損失の無い赤外光伝播が可能である。このため、実施例1とは異なり、一方向からの赤外光の入射205のみで、分光素子を構成することが可能である。
【0013】
実施例4
本実施例では、マイクロ分光計測装置に用いられるフォトニック結晶、ならびに赤外光の入射方法を変更した場合の例を示す。図8は欠陥を有するフォトニック結晶のアレイからなる分光素子200の上面図を示し、図8において、500は赤外光源、501は表1に示した材料のうち、Si等、赤外光に対して屈折率が大きく、透過率の高い材料からなるシリンドリカル・レンズである。本実施例では、図8に示すように、赤外光源500から放射された赤外光を、シリンドリカル・レンズ501で平行光化し、欠陥を有するフォトニック結晶103、ならびに、そのアレイ107の側面から赤外光を照射すると、分光された赤外光が欠陥部分104から放出されることとなる。この場合、赤外光を側壁から照射させたため、Si母材中の赤外光通過による吸収損失の少ない光伝播が可能である。また、赤外光源500、シリンドリカル・レンズ501を基板200上に併せて形成することも可能である。シリンドリカル・レンズ501を基板200上に形成する場合には、フォトニック結晶を用いた分光素子等とともにエッチング等の半導体製造工程の処理を行うことが可能である。
【0014】
実施例5
本実施例では、赤外光源500とシリンドリカル・レンズ501を実施例4と同様に配置し、フォトニック結晶を二次元型から一次元型に変更した場合の例を示す。図9はフォトニック結晶のアレイからなる分光素子200の上面図である。図9において、600はいわゆる欠陥を有する一次元フォトニック結晶の基本ユニットである。ここで、一次元フォトニック結晶とは、母材となるSi層にプレート型の貫通孔を設け、この貫通孔を複数平行に配列させ、さらに、欠陥として部分的に貫通孔の周期を変更させたものである。貫通孔は、チタン酸バリウム等の材料で穴埋めしてもよい。601は、欠陥を有する一次元フォトニック結晶の基本ユニット600から放出された分光赤外光である。602は、欠陥を有する一次元フォトニック結晶の基本ユニット600を複数並べたアレイであり、これら複数の基本ユニット600はそれぞれ貫通孔の配列周期が異なり、このためそれぞれ異なる波長の光を放出することができるように設計されている。603は分光赤外光601を流路に向かう方向に変更させるミラー、604はミラー603のアレイである。本実施例のように一次元フォトニック結晶を用いた場合には、フォトニック結晶に入射した光が結晶中で反射を繰り返し、結晶のもつ周期構造の周期に対応した特定の波長の光が放出される。ここで、この周期構造に欠陥を導入すると、放出される光のうち、上記特定波長に対する高調波成分の強度を弱めることができ、放出される光の単色性を向上させることができる。本実施例では、欠陥を有するフォトニック結晶600によって、基板200の平面内に分光赤外光601を放出させるとともに、例えば、分光赤外光601に対し、表面をアルミニウム等の金属でコートしたミラーを45°の角度で設置することによって、分光赤外光601を垂直方向に反射させ、フォトニック結晶の直上に設置された流路に照射させることが可能である。また、赤外光源500、シリンドリカル・レンズ501を基板200上に併せて形成することも可能である。また、ミラー603はアレイ604のように一つ一つの一次元フォトニック結晶の基本ユニット600ごとに並べるのではなく、複数の一次元フォトニック結晶の基本ユニット600からの出射光を反射するくらいの長いものを用いてもよい。
【0015】
実施例6
本実施例では、実施例5と同様に赤外光源500とシリンドリカル・レンズ501を実施例4と同様に配置し、フォトニック結晶を二次元型から一次元型に変更するとともに、試料用マイクロ流路111の配置を変更した場合の構成を示す。図10は試料用マイクロ流路111を内蔵したフォトニック結晶のアレイからなる分光素子200の上面図である。700は近赤外から赤外帯域の波長に対して感度を有する光検出素子である。本実施例では、欠陥を有する一次元フォトニック結晶600によって、基板200の平面内に分光赤外光601を放出させるとともに、試料用マイクロ流路111を介して、試料の流れ112による分光赤外光601の吸収を、光検出素子700を用いて測定する。この結果、実施例5に示したようなミラー603を用いずに、分光赤外光601の吸収スペクトルを測定することが可能である。また、赤外光源500、シリンドリカル・レンズ501を基板200上に併せて形成することも可能である。
【0016】
実施例7
本実施例では、実施例2のようにマイクロ化学プラントとマイクロ分光計測装置とを別ユニットとする構成とは異なり、マイクロ化学プラントとマイクロ分光計測装置とを、同一のウェハ上に集積化させた例を示す。図11において、800はウェハ、801、802は原料、803はマイクロポンプ、マイクロバルブを内蔵した試料用マイクロ流路、804はマイクロリアクタ、805はマイクロ分光計測装置ユニット、806は合成物質、807はコネクタ、808はケーブル、809は制御用コンピュータ、810はウェハ800の積層である。本実施例では、原料801、802を投入するとともに、試料用マイクロ流路803を介してマイクロリアクタ804で反応させ、それらの赤外吸収スペクトルをマイクロ分光計測装置ユニット805で測定し、合成物質を同定したのち、合成物質806としてウェハ800から抽出させる。この結果、一枚のウェハ800上で化学物質の合成、同定が可能となる。なお、一連の合成動作、ならびに合成物の計測動作は、コネクタ807、ケーブル808を介して、コンピュータ809でシーケンシャルに制御することが可能である。また、複数のウェハ800を積み重ねて、ウェハ800の積層810を形成することによって、単位体積あたりの合成物質の収量を増大させることが可能である。このためさらに、化学プラントや、それを含む化学システム全体の省スペース化を実現できる。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、反応生成物の光の吸収スペクトル測定による分子の同定や生成量の測定が可能な機能を数平方センチメートル以下のチップ上に集積化した、いわゆるマイクロ分光計測装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロ化学システムの概念図を示す。
【図2】マイクロ化学単位操作の概念図を示す。
【図3】本発明のマイクロ分光計測装置の概念図を示す。
【図4】本発明のマイクロ分光計測装置を、マイクロ化学プラントと結合したマイクロ化学システムの例を示す。
【図5】本発明のマイクロ化学計測装置の分光素子に用いられる、ドナー型の欠陥を導入したフォトニック結晶の、格子定数と放出波長との相関を示す。
【図6】本発明のマイクロ化学計測装置で測定した、酢酸エチルの赤外光吸収スペクトルの測定結果を示す。
【図7】本発明のマイクロ分光計測装置に用いられる、フォトニック結晶のアレイからなる分光素子の上面図を示す。
【図8】本発明のマイクロ分光計測装置に用いられる、フォトニック結晶のアレイからなる分光素子の上面図を示す。
【図9】本発明のマイクロ分光計測装置に用いられる、フォトニック結晶のアレイからなる分光素子の上面図を示す。
【図10】本発明のマイクロ分光計測装置に用いられる、フォトニック結晶のアレイからなる分光素子の上面図を示す。
【図11】本発明のマイクロ分光計測装置とマイクロ化学プラントとを、同一のウェハ上に集積化させた例を示す。
【符号の説明】
1…基板、2…試料の流路、3、4、5、6、7、8…ドレイン、9、10、11、12…マイクロポンプ、13…マイクロバルブ、14…温調機構、15、16、17…コネクタ、18、19、20…コネクタの接続操作、21、22…原料の抽入、23…合成物質の抽出、24…マイクロ化学プラント、
100…Si基板、101…クラッド層、102…フォトニック結晶層、103…欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニット、104…フォトニック結晶の欠陥、105…欠陥を有するフォトニック結晶の基本ユニットのアレイ、106…欠陥の無いフォトニック結晶の基本ユニット、107…欠陥の無いフォトニック結晶の基本ユニットのアレイ、108…光の導波路、109…白色の赤外光、110…フォトニック結晶の欠陥部分から放射された分光された赤外光、111…試料用マイクロ流路、112…液体試料の流れ、113…光検出素子、114…光検出素子113のアレイ、
200…分光素子、201…流路を形成したSi層、202…光検出素子実装層、203…赤外光光源、204…偏光光ファイバ、205…TEモードに偏光した赤外光、206、207…ドレイン、208、209、210…ノズル、211、212、213…ノズルのドレインへの結合、214…キャピラリーチューブ、215…マイクロポンプ、216…原料、217…コネクタ、218…分光素子200の四隅に設けられたV字型の溝、219…Si層201の四隅に設けられたV字型の突起、220…Si層201の四隅に設けられたV字型の溝、221…光検出素子実装層202に設けられたV字型の突起、
222…マイクロ分光計測装置のシステム一式、
300…フォトニック結晶の格子定数、301…フォトニック結晶のホールの直径、
400…赤外光の直線導波路、401…フォトニック結晶、402…赤外光の線欠陥導波路、
500…赤外光源、501…シリンドリカル・レンズ、
600…欠陥を有する一次元フォトニック結晶の基本ユニット、601…分光赤外光、602…欠陥を有する一次元フォトニック結晶の基本ユニットのアレイ、603…ミラー、604…ミラーのアレイ、
700…光検出素子、
800…ウェハ、801、802…原料、803…マイクロポンプ、マイクロバルブを内蔵した試料用マイクロ流路、804…マイクロリアクタ、805…マイクロ分光計測装置ユニット、806…合成物質、807…コネクタ、808…ケーブル、809…制御用コンピュータ、810…ウェハ800の積層。
Claims (12)
- 光の導入部及び光の放出部を有する分光素子と、
光検出素子と、
前記光の放出部と前記光検出素子の間に形成された試料の流路とを備え、
前記分光素子と前記光検出素子と前記試料の流路とが基板上に形成され、
前記分光素子は、入射光に対する出射光の波長が各々異なるフォトニック結晶の基本ユニットを複数並べて設け、
前記基本ユニット毎に、前記光検出素子を前記試料の流路に沿って配置し、
当該フォトニック結晶は、第一の材料と、該第一の材料よりも屈折率の低い第二の材料とが、周期的に繰り返されて配置された周期構造を有することを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 分光素子を含む第一の層と、
光検出素子を含む第二の層と、
分析試料の流路を含む第三の層とを備え、
前記分光素子は、入射光に対する出射光の波長が各々異なるフォトニック結晶の基本ユニットを複数並べて設け、
前記基本ユニット毎に、前記光検出素子を前記分析試料の流路に沿って配置し、
前記第一の層、第二の層および第三の層とが同一基板上に積層されたことを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項1または2に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記分光素子の光放出部から放出される光の波長が近赤外光から赤外光の帯域であり、
前記光検出素子が、近赤外から赤外の帯域の光に対する感度を有し、
前記試料の流路が、近赤外から赤外の帯域の光を透過する材料により形成されたことを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項1または2に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記基板上に形成された光導波路を有し、
該光導波路と前記分光素子とが、互いに隣接して配置されたことを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項1または2に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記分光素子は、欠陥を有するフォトニック結晶で構成されたことを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項1に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記複数のフォトニック結晶は、前記周期構造の周期がそれぞれ異なることを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項4に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記フォトニック結晶が二次元フォトニック結晶であることを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項4に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記フォトニック結晶が、一次元フォトニック結晶であることを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 請求項1に記載のマイクロ分光計測装置において、
前記試料の流路として管を備え、
前記分光素子、前記管、または前記光検出素子の少なくともいずれか一つが、位置合わせ用のアライメントマークを有することを特徴とするマイクロ分光計測装置。 - 導入された試料を分光するマイクロ分光計測装置と、該マイクロ分光装置に対して試料を導入する手段と、前記マイクロ分光計測装置に入射する光の光源とを備えたマイクロ化学システムであって、
前記マイクロ分光計測装置は、
基板と、
光の導入部及び光の放出部を有する分光素子と、
光検出素子と、
前記光の放出部と前記光検出素子の間に形成された試料の流路とを備え、
前記分光素子と前記光検出素子と前記試料の流路とが前記マイクロ分光計測装置の前記基板上に形成され、
前記分光素子は、入射光に対する出射光の波長が各々異なるフォトニック結晶の基本ユニットを複数並べて設け、
前記基本ユニット毎に、前記光検出素子を前記試料の流路に沿って配置し、
たことを特徴とするマイクロ化学システム。 - 請求項10に記載のマイクロ化学システムにおいて、
前記マイクロ分光計測装置と、前記試料導入手段および前記光源とが同一基板上に形成されたことを特徴とするマイクロ化学システム。 - 請求項10に記載のマイクロ化学システムにおいて、
前記試料導入手段を有する、前記マイクロ分光計測装置とは別の基板を備え、
該基板はさらに、試料に対して混合、反応、または分離の少なくともいずれか一つの作用を施す機能をもった素子を有し、
前記マイクロ分光計測装置は、前記基板から前記試料の流路に試料を流入させる接続部を備えたことを特徴とするマイクロ化学システム。
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