JP4228358B2 - 薬容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の室のそれぞれにカプセル状の薬を収容し、この収容した薬の取出しを、光センサーにより各室毎に検出し、この検出した時間を記録する機能を有する薬容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
病気の治療方法の一つとして、薬を継続的に服用することにより回復を図る、薬物療法が普及しており、薬物療法の効果を奏するには、医師が処方する薬を、患者が正しく服用することが重要であるが、服用量の誤りや、飲み忘れ等、患者の服用行為が適正でないため、医師の期待する効果が得られないことがある。
【0003】
薬物療法の効果が挙がらなかった患者のうち、どの程度が不適正な服用行為によるものかを明らかにするために行われた研究において、マイクロチップを装着した薬容器を用いた試験についての報告が公表されている(JAMA〔日本語版〕、1999年9月号、29〜31頁)。
【0004】
この第1の従来技術の薬容器は、患者が薬を服用した時間、回数を把握するために、容器が開閉されるたびに、その日時を記録する機能を有するものであり、この薬容器から得られた記録により、患者の服用状況が明らかになると共に、服用状況と患者の回復具合との間には、有意な相関関係があることが示された。
【0005】
また、患者の服用行為の間違いを防止するための第2の従来技術として、実開平5−44877号公報に開示された医療用錠剤容器がある。この容器は、縦断隔壁により区画した複数の室を有する有底円筒状容器本体と、回転自在で各室に適合した錠剤取出し穴を有する内蓋、および不使用時の密閉を確保するための外蓋により構成される。
【0006】
この容器にあっては、服用期間に相当する数の錠剤を、各室に種類毎に収容し、更に容器外側面に、各室に収容した錠剤の使用方法(例えば、服用時間、個数)をラベルで表示し、患者はこのラベルを見て、内蓋の取出し穴を服用する薬を収容した室に合せて、錠剤を取出すことにより服用行為の間違いを防止できるようにしている。
【0007】
ところで、患者がこの容器を使用した場合において、実際に、患者が収容した薬を正しく服用したか否かを、医師が把握するには、容器に薬を服用した事実を記録する機能を付加する等の方法を講じなければならないが、その方法の1つとして、第1の従来技術を第2の従来技術に適用することが考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来技術を第2の従来技術に適用しただけでは、容器の開閉の時間データを得ることができるものの、各室毎の開閉の時間データを共通した絶対時間に従って記録すると云うことができず、このため患者が各室に収容した薬を正しく服用したか否かを、医師が把握することができない、と云う問題がある。
【0009】
また、第2の従来技術にあっては、容器の開閉のための外蓋と、区画形成された複数の室の一つを選択開放するための内蓋とを必要とするので、その分、部品点数が増えて構造が複雑となると共に、取扱いが面倒となる、と云う問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題を解消すべく創案されたもので、薬を収容する室が複数ある薬容器において、開閉蓋の構造を簡単にすると共に、各室に収容した薬毎に服用データを得ることができるようにすることを技術的課題とし、もって容器の取扱いを簡単なものとすると共に、患者の服用行為が適正に成されたか否かを医師が把握し、患者への服用指導や治療効果の確認等に有効に役立てるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、
肉厚な本体筒を有する容器本体と、有頂円筒形状をし、容器本体に回動可能に被嵌状に組付く上蓋と、上面に複数の光センサーを設けると共に、センサー体を内蔵して構成され、容器本体の本体筒の下部に不動に組付く円盤状の下蓋と、から構成すること、
容器本体の本体筒に、底壁の中央にカプセル状の薬で塞がれる小孔を開設し、上端を薬の出し入れ口である開口部とした、複数の縦長穴状の室を、周方向に沿って並列に配置形成すること、
上蓋の頂板に、容器本体に組付いた状態で、対向した一つの開口部を開放する一つの取出し孔を開設すること、
下蓋の各光センサーを、下蓋が容器本体に組付いた状態で、一対一で対向した小孔から入射する光だけを受光する位置関係で配置すること、
下蓋のセンサー体を、各光センサー毎に、検出信号による時間データを経時に従って読み出し可能に記録するメモリーを有する構成としたこと、
にある。
【0012】
請求項1記載の発明において、医者は容器の各室に薬を収容し、容器を閉じた状態で患者に容器を渡し、患者は、薬の服用に際には、上蓋を回動させて、上蓋の取出し孔と薬を収容している室の開口部を一致させ、容器を下に向けて薬を取出して服用する。
【0013】
この薬の取出しにより、室の底壁に開設された小孔が露出状態となり、この小孔に対向して位置している光センサーが、この小孔から入射する光を受光して検出信号を出力し、この検出信号はセンサー体に入力されて、センサー体内部のメモリーに時間データとして記録される。
【0014】
各室には、個々に光センサーが対応しており、また各室は、同時に複数開放されることがないので、各光センサーからの検出信号は、必ず異なる時刻に出力されることになり、これにより各検出信号の入力に従って形成されて記録される時間データは、必然的に経時に沿った時間データとなる。
【0015】
医師は、容器を回収し、センサー体のメモリーに記録された時間データを、読み取り装置を用いて読み出して、各室毎に収容した薬の取出し(服用)、およびその時間を知ることができる。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、容器本体の本体筒の上面を、周方向に沿って複数に分割し、一つの分割箇所を非開口部として残して、他の分割箇所の全部に開口部を配置し、本体筒の外周面に、各開口部および非開口部のそれぞれに一定対向関係で位置する複数の凹部を形成し、上蓋の周壁の内周面に、取出し孔に対して、前記と同じ一定対向関係で位置し、かつ容器本体の凹部に軽く係止する係止突片を形成した、ことを加えたものである。
【0017】
この請求項2記載の発明にあっては、容器本体と上蓋とを相対回動させて、容器本体の凹部に上蓋の係止突片を係止させると、上蓋の取出し孔が、係止突片の係止した凹部と一定対向関係にある開口部または非開口部に正確に対向することになる。
【0018】
また、この凹部と係止突片との係止による、開口部または非開口部と取出し孔との位置合せ操作は、凹部に対して係止突片が係止する時の軽い衝撃が、抵抗の急激な増大と共に、触感として操作している手に伝わるので、開口部または非開口部と取出し孔との位置合わせが容易となる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に、下蓋の上面の中央に、容器本体の本体筒に略隙間なく嵌入する短円柱状のガイド柱を設け、このガイド柱の外周面と本体筒の内周面の一方に、縦溝状のガイド溝を形成し、他方に、各室の小孔の下端開口部に各光センサーが位置する、容器本体と下蓋との相互位置関係で、ガイド溝に係合する、縦突条状のガイド片を突設した、ことを加えたものである。
【0020】
この請求項3記載の発明にあっては、ガイド溝とガイド片との係合させることにより、各光センサーを各室の小孔の下端開口部に位置させた相互位置関係で、容器本体と下蓋とを組付けることができ、またガイド溝とガイド片との係合により、容器本体と下蓋とが相対回動不能に組付くことのなるので、上記した小孔と光センサーとの位置合せ状態が安定して維持される。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成に、容器本体の本体筒の下端に拡径して垂下連設され、上蓋の下方に露出する把持筒の外周面の、ガイド片と同一放射方向箇所に目印を付した、ことを加えたものである。
【0022】
この請求項4記載の発明にあっては、容器本体と下蓋との両方を、相互に組付け姿勢に保持した姿勢のまま、ガイド溝と目印とを位置合せして組付けることにより、ガイド片の向きを確認することなく、容器本体と下蓋とが、各室の小孔の下端開口部に各光センサーを位置させた位置関係で、組付くことになる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3または4記載の発明の構成に、センサー体に、薬の服用に関する事項を知らせる報知部を設けた、ことを加えたものである。
【0024】
この請求項5記載の発明にあっては、患者は報知部の指示により、薬の服用に関する事項を認知し、正しい服用のための一助とすることが可能となる。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の報知部を、露出した下蓋下面に配置された表示装置で構成した、ものである。
【0026】
この請求項6記載の発明にあっては、患者は表示装置を見て、薬の服用に関する事項、例えば次の薬の服用時間を認知する。
【0027】
請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の発明の報知部を、報知音を発するブザーを有する構成とした、ものである。
【0028】
この請求項7記載の発明にあっては、例えば薬の服用時間になると、ブザーが報知音を発して、聴覚により患者に服用時間を知らせる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
容器1は、肉厚である円筒状の本体筒9を有する容器本体2と、この容器本体2に被嵌状に回動可能に組付く有頂円筒状の上蓋3と、そして容器本体2の下部に不動に装着される肉厚円盤状の下蓋4とから構成され、容器本体2と上蓋3そして下蓋4は、共に遮光性材料で成形されている。
【0030】
なお、容器1の仮想される中心軸29は、容器本体2、上蓋3、下蓋4の各々の仮想される中心軸と一致するので、以下の説明においては、この中心軸29を、容器本体2、上蓋3、下蓋4の個々の中心軸を示すものとしても使用する。
【0031】
容器本体2は、筒壁が厚い円筒状の本体筒9の内周面上端から、下面内周端縁に円筒状の係止筒片8を垂下設した内鍔状の頂壁5を連設すると共に、本体筒9の外周面下端部から幅狭な平リング板状をした外鍔片10を介して、外周面にローレットを刻設した短円筒状の把持筒11を垂下連設して構成されている。
【0032】
本体筒9は、周方向に沿って八等分した箇所の内、七箇所に、室30を直立状に形成し、残りの一箇所の上面部分を非開口部7としており、収容したカプセル状の薬36の座りを良くするために半球弧殻状となった各室30の底壁31は、その中央に小孔32を開設している。
【0033】
それゆえ、各室30の開口部6と小孔32とは、中心軸29から同一半径距離に位置することになり、また非開口部7も、開口部6と等しい中心軸29からの半径距離に位置することになる。
【0034】
また、本体筒9の内周面には、下蓋4との位置合せ機能部分を形成する、一つの縦突条状のガイド片34が突設されており、同様に、本体筒9の外周面の外鍔片10との連設角部に環片13を一体設し、この環片13には、上蓋3との位置合せ機能部分を形成する、八つの凹部12が、周方向に沿って等間隔に配列形成されている。
【0035】
容器1を回動開閉する際の、容器本体2側の操作部分となる把持筒11には、中心軸29に関して、本体筒9に設けられたガイド片34と同一放射方向となる外周面箇所に、適当な目印35(図1図示実施例の場合、球弧状の小さな突片となっている)が設けられていると共に、内周面の下端に、嵌め込み組付けされた下蓋4をアンダーカット結合により保持する周縁突片22(図2参照)が突周設されている。
【0036】
ここで、図3を参照して、開口部6および非開口部7と凹部12の位置関係について説明すると、各凹部12は、中心軸29に関して、各開口部6および非開口部7と同一放射方向に位置しており、これにより中心軸29に関して、反対側の開口部6もしくは非開口部7と一定の対向関係で位置することになる。
【0037】
容器本体2の本体筒9部分に、被嵌状に組付く上蓋3は、その頂板14の下面中央に、容器本体2の係止筒片8に回動可能であるが抜け出し不能に嵌入して、容器本体2に対する上蓋3の回動可能で抜け出し不能な組付きを達成する、円筒状の被係止筒片16を垂下設すると共に、頂板14の周端部に、各開口部6および非開口部7に切替え対向する、薬36の通過が自在な大きさの一つの取出し孔15を開設し、さらに中心軸29に関して、取出し孔15とは反対側に位置する周壁33下端部分に、径方向に弾性変形可能な舌片17を切り欠き成形し、この舌片17の内側中央に、容器本体2の凹部12と係止して、容器本体2との位置合せ機能部分を形成する係止突片18を突設している。
【0038】
下蓋4は、その上面19の周端部に、容器本体2に組付いた状態で、容器本体2の各小孔32の下端開口部に、一対一で当接対向するホトダイオード等を使用した七つの光センサー23を配列配置し、また上面19の中央に、容器本体2の本体筒9に略隙間なく嵌入する円柱状のガイド柱20を立設し、このガイド柱20の周面に、容器本体2のガイド片34と係合して、容器本体2との位置合せ機能部分を形成する、縦溝状のガイド溝21を形成し、さらに底面中央に、各光センサー23からの検出信号を接続線25を介して入力し、この入力した検出信号に従った演算処理により時間データを作成するセンサー体24を、その下面を露出させた状態で埋設状に設けている。
【0039】
この下蓋4は、容器本体2の把持筒11内に下方から嵌め込み組付けし、その下面周端縁を周縁突片22に乗り越え係止させることのより、容器本体2に対して抜け出し不能に組付く。
【0040】
容器本体2と下蓋4との位置合せ機能部分を構成する、容器本体2のガイド片34および下蓋4のガイド溝21は、図4に示すように、共に左右から四番目となる中央の室30の小孔32および光センサー23と同一放射方向に位置しており、それゆえ容器本体2と下蓋4とを、ガイド片34とガイド溝21とを係合させて組合せると、全ての光センサー23と小孔32とが、正確に一対一に対向することになる。
【0041】
図5に、センサー体24のブロック構成図を示す。センサー体24は、接続線25を介して各光センサー23を接続している制御部37と、メモリー38と、クロック発生器39と、カウンタ40と、動作電源41と、データ伝達手段42そして報知部26とから構成されている。
【0042】
制御部37は、クロック発生器39のクロック信号と、クロック信号をカウントするカウンタ40からのカウント信号とを入力して絶対時間を演算しており、光センサー23から検出信号が入力されると、絶対時間に従って、その時の時刻と、何れの光センサー23からの検出信号に従った信号であるかを示す識別子を付した時間信号をメモリー38に出力する。
【0043】
メモリー38は、制御部37から入力される時間信号を、そのまま時間データとして、入力順に記録する。
【0044】
データ伝送手段42は、送受信回路で構成され、外部の読み出し装置からの指令により、メモリー38に記録されている時間データを読み出し装置に出力し、反対に、予め薬の服用に関する事項、例えば次の薬の服用時間、報知音を発すべき時間(服用時間)、さらには服用すべき薬の指定等の報知データを受信して、メモリー38に記録させる。
【0045】
報知部26は、図6に示すように、下蓋4の下面に露出したセンサー体24の底面に配置された表示装置27およびブザー28とから構成されている。
【0046】
下蓋4の容器本体2への装着は、容器本体2と下蓋4とを、ガイド溝21と目印35の向きを揃えることにより、組付け可能な相対姿勢に保持することができるので、容器本体2および下蓋4の取扱いおよび操作が簡単で容易であり、またガイド溝21とガイド片34を係合させた状態では、容器本体2と下蓋4とが相対回動変位不能な状態となるので、容器本体2と下蓋4との位置合せは、安定的に保持される。
【0047】
各室30に対する薬36の出し入れは、上蓋3を容器本体2に対して相対回動させて、係止突片18を凹部12に係止させることにより、この凹部12に対向している開口部6に取出し孔15を正確に合致させて、室30を開放することにより達成されるが、取出し孔15が一つなので、各室30の開放は一つづつ行われることになり、また非開口部7に対向する凹部12に係止突片18を係止させて、取出し孔15を非開口部7に対向させると、全ての開口部6が上蓋3によりふさがれる状態となるので、容器1は閉状態となる。
【0048】
このように、室30の開閉の切替えに際しては、容器本体2と上蓋3との相対回動中の、凹部12に対する係止突片18の係止に伴う衝撃を触感さらには音として感知することができ、さらには凹部12に対する係止突片18の係止により、容器本体2に対する上蓋3の回動変位動作に対する抵抗が急激に強くなるのを感知することができ、これにより室30の開閉の切替えが達成されたことを、確実にかつ明確に知ることができる。
【0049】
室30を開放して薬36を取出すと、薬36で塞がれていた小孔32が露出するので、この小孔32を通って光が光センサー23に照射され、光センサー23が検出信号を出力する。
【0050】
この光センサー23の検出信号は、センサー体24の制御部37に入力され、この制御部37で時間信号に演算されてから、メモリー38に時間データとして記録される。
【0051】
この光センサー23の検出信号に従った時間データのメモリー38への記録処理は、各室30毎に行われるので、得られる時間データ全体は経時に沿ったものとなる。
【0052】
医師は、患者から回収した容器1から、読取り装置によりメモリー38に記録されている時間データを読み出し、これを解析して、薬36の正確な服用状況を知り、これを患者に対する薬物療法のための有効な資料とする。
【0053】
なお、読み出した時間データから、薬の服用の履歴を知りことができるのは、医者に特定されることはなく、患者自身を含む患者側でも容易に可能である。
【0054】
また、データ伝達手段43を介してメモリー38に入力された薬36の服用に関する事項は、制御部37により、所定の時間になると表示装置27およびブザー28により報知される。
【0055】
例えば、図6に示すように、表示装置27に「12時30分」と、次の薬36の服用時間を表示し、さらには服用時間になった時点でブザー28を作動させ、報知音により服用時間になったことを報知し、これにより患者が、離れた場所にいるとか、仕事に熱中している場合でも、服用時間になったことを確実に知らせることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、薬を収容した室毎に、薬の取出しを時間データとして読み出し可能に記録することができるので、この時間データを読み出して解析することにより、患者の薬の服用状況を正確に把握することができ、もって医師による患者に対する薬物療法の指導を、適正で効果の高いものとすることができ、また患者自身も読み出した時間データから、自身の薬の服用の履歴を正確に認識することができる。
【0057】
また、薬を収容する各室は、二つが同時に開放されることがないので、得られる時間データは、必ず経時に沿ったものとなり、もって得られる時間データの信頼性を高めることができる。
【0058】
請求項2記載の発明にあっては、凹部および係止突片を適切な位置関係で設けたことにより、各室の開放を、簡単な操作で正確にかつ確実に達成することができ、また凹部と係止突片との係止の衝撃に伴うクリック感により、好ましい使用感えを得ることができる。
【0059】
請求項3記載の発明にあっては、ガイド溝とガイド片との係合により、容器本体に対する下蓋の円周方向に沿った位置合せを簡単にかつ確実に行うことができ、また組付け後にこの位置がずれるのを確実に防止することができる。
【0060】
請求項4記載の発明にあっては、把持筒に付した目印により、容器本体と下蓋との周方向に沿った位置合せをより簡単に行うことができるので、容器の組立て作業をきわめて簡単なものとすることができる。
【0061】
請求項5記載の発明にあっては、患者は報知部の指示により、薬の服用に関する事項を認知できるので、正しい服用のための一助とすることができる。
【0062】
請求項6記載の発明にあっては、患者は表示装置を見て、薬の服用に関する事項、例えば次の薬の服用時間を確認できるので、薬の不正服用の発生を未然に防止することができる。
【0063】
請求項7記載の発明にあっては、薬の服用事項を報知音で知らせてくれるので、容器から離れた場所にいる場合とか、仕事に夢中になっている場合でも、服用時間になったことを確実に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、分解斜視図。
【図2】図1に示した実施例の、半縦断した正面図。
【図3】図1に示した実施例の、容器本体の平面図。
【図4】図1に示した実施例の、容器本体と下蓋の位置合せ機能部分の説明平断面図
【図5】本発明の光センサーとセンサー体との組合せの一構成例を示す、ブロック図。
【図6】本発明の報知部の一実施例を示す、下蓋底面図。
【符号の説明】
1 ; 容器
2 ; 容器本体
3 ; 上蓋
4 ; 下蓋
5 ; 頂壁
6 ; 開口部
7 ; 非開口部
8 ; 係止筒片
9 ; 本体筒
10; 外鍔片
11; 把持筒
12; 凹部
13; 環片
14; 頂板
15; 取出し孔
16; 被係止筒片
17; 舌片
18; 係止突片
19; 上面
20; ガイド柱
21; ガイド溝
22; 周縁突片
23; 光センサー
24; センサー体
25; 接続線
26; 報知部
27; 表示パネル
28; ブザー
29; 容器中心軸
30; 室
31; 底壁
32; 小孔
33; 周壁
34; ガイド片
35; 目印
36; 薬
37; 制御部
38; メモリー
39; クロック発生器
40; カウンタ
41; 動作電源
42; データ伝達手段
Claims (7)
- 肉厚な本体筒(9)を有する容器本体(2)と、有頂円筒形状をし、前記容器本体(2)に回動可能に被嵌状に組付く上蓋(3)と、上面(19)に複数の光センサー(23)を設けると共に、センサー体(24)を内蔵して構成され、前記本体筒(9)の下部に不動に組付く円盤状の下蓋(4)と、から構成され、前記容器本体(2)の本体筒(9)に、底壁(31)の中央にカプセル状の薬(36)で塞がれる小孔(32)を開設し、上端を前記薬(36)の出し入れ口である開口部(6)とした、複数の縦長穴状の室(30)を、周方向に沿って並列に配置形成し、前記上蓋(3)の頂板(14)に、前記容器本体(2)に組付いた状態で、対向した前記一つの開口部(6)を開放する一つの取出し孔(15)を開設し、前記各光センサー(23)を、前記下蓋(4)が容器本体(2)に組付いた状態で、一対一で対向した前記小孔(32)から入射する光だけを受光する位置関係で配置し、さらに前記センサー体(24)を、前記各光センサー(23)毎に、検出信号による時間データを経時に従って読み出し可能に記録するメモリー(38)を有する構成とした薬容器。
- 容器本体(2)の本体筒(9)の上面を、周方向に沿って複数に分割し、一つの分割箇所を非開口部(7)として残して、他の分割箇所の全部に開口部(6)を配置し、前記本体筒(9)の外周面に、前記各開口部(6)および非開口部(7)のそれぞれに一定対向関係で位置する複数の凹部(12)を形成し、上蓋(3)の周壁(33)の内周面に、取出し孔(15)に対して、前記と同じ一定対向関係で位置し、前記凹部(12)に軽く係止する係止突片(18)を形成した請求項1記載の薬容器。
- 下蓋(4)の上面(19)の中央に、容器本体(2)の本体筒(9)に略隙間なく嵌入する短円柱状のガイド柱(20)を設け、該ガイド柱(20)の外周面と前記本体筒(9)の内周面の一方に、縦溝状のガイド溝(21)を形成し、他方に、各小孔(32)の下端開口部に各光センサー(23)が位置する、前記容器本体(2)と下蓋(4)との相互位置関係で、前記ガイド溝(21)に係合する、縦突条状のガイド片(34)を突設した請求項1または2記載の薬容器。
- 容器本体(2)の本体筒(9)の下端に拡径して垂下連設され、上蓋(3)の下方に露出する把持筒(11)の外周面の、ガイド片(34)と同一放射方向箇所に、目印(35)を付した請求項3記載の薬容器。
- センサー体(24)に、薬の服用に関する事項を知らせる報知部(26)を設けた請求項1、2、3または4記載の薬容器。
- 報知部(26)を、露出した下蓋(4)下面に配置された表示装置(27)で構成した請求項5記載の薬容器。
- 報知部(26)を、報知音を発するブザー(28)を有する構成とした請求項5または6記載の薬容器。
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