JP4226773B2 - 斜面作業車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、斜面作業車に関し、特に、鉱山や建築現場等において、車両の位置より下方の急斜面での作業を安全に行うことのできる斜面作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉱山の地山斜面付近を採掘する場合には、常に落石の危険がある。この落石を防止する手段として、採掘箇所の近辺に防護柵を張ることが有効である。しかし、地山斜面は足場が悪く、特に、急斜面においては、従来、人がロープにぶら下がって穿孔や網の固定等の作業を行ってきたが、非常に危険を伴う作業であった。
【0003】
また、俯角方向にアームを伸張し、下方で作業を行うことのできる作業車としては、橋梁の橋桁や床板の裏面を点検したり、メンテナンスを行うための橋梁点検車が存在する。
【0004】
さらに、特開平7−62853号公報には、航空機整備用、航空機または建物の外壁の掃除用等に使用する作業用ゴンドラにおいて、外壁により接近して作業を行うため、作業床に独立して突出、退行するようにした単数または複数のスライド床が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、橋梁のような単純な形状の構造物に用いる上記従来の橋梁点検車に備えられた作業かごでは、複雑な形状を有する岩盤斜面のような場所に適用すると、作業床を岩盤に密着することができないため、作業を安全に行うことができないという問題があった。
【0006】
また、複雑な形状を有する岩盤斜面の下方に密着した塊石を固定するための作業等を行うには、10m以上下方までアームを伸張する必要があり、従来の橋梁点検車のように、せいぜい5〜6m程度下方しか点検できない作業車では、実用性に乏しいという問題があった。
【0007】
一方、特開平7−62853号公報に記載の作業床に独立して突出、退行するスライド床によれば、航空機または建物の外壁におけるある程度の凹凸等に対しては有効であるが、やはり、岩盤斜面のような複雑な形状を有する斜面での作業においては、十分に対応することができないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は上記従来の斜面作業車における問題点に鑑みてなされたものであって、岩盤斜面等の急斜面等における作業の安全を確保するため、作業かごを斜面に密着させ易く、10m以上下方の作業をも安全に行うことができて実用性に優れる等の特長を備えた斜面作業車を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、斜面作業車であって、クレーン機体と、該クレーン機体を駆動する駆動手段と、前記クレーン機体に回転可能に装着されたブームと、該ブームの先端に設けられた2段のアームと、該2段のアームのうち、前記ブームに直接連結されていない方のアームの自由端部において、作業床に独立して突出、退行する複数枚のスライド床を備えた作業かごを、該アームに対して相対回転可能に支持し、該作業かごを水平面内において回転可能としたことを特徴とする。
【0010】
そして、請求項1に記載の発明によれば、クレーン機体に回転可能に装着されたブームと、該ブームの先端に設けられた2段のアームとを備えるため、クレーン機体前方に盛り土があるような場合でも、盛り土の向こう側に斜面に沿って下方まで作業かごを移動させたり、垂直壁に沿って直下まで作業かごを移動させて、所定の作業を行うことができる。これに加え、複数枚のスライド床を、アームの先端に備えられた作業かごの作業床に独立して突出、退行させることができるため、複雑な形状を示す岩盤斜面等に対して作業床を容易に密着させることができ、さらに、作業かごを水平面内において回転可能としたため、より一層岩盤斜面に対して作業床を密着させやすくなり、作業を安全に行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の斜面作業車において、前記アームを備えたクレーン機体をクローラ駆動としたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、クレーン機体をクローラ駆動とすることにより、車両式作業車の場合に必要な未舗装の砂利敷き路面等の整備が不要となるとともに、アウトリガを張り出す必要がないため、クレーン機体を斜面により接近した位置に配置することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の斜面作業車において、前記アームを油圧駆動としたことを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、油圧駆動のアームを使用することにより、応答速度が高く操作性が向上するため、岩盤斜面等に対する作業かごの移動を迅速かつ容易に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる斜面作業車の実施の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本発明にかかる斜面作業車の一実施例を示し、この斜面作業車1は、クレーン機体(以下「機体」と略称する)2と、機体2を駆動する一対のクローラ3と、ブーム4と、ブーム4の先端に設けられた2段のアーム5A、5Bと、第2アーム5Bの先端に装着された作業かご6とを備える。
【0019】
機体2に回転可能に装着されたブーム4(長さ13m程度)、並びにブーム4の先端に装着された第1アーム5A(長さ7m程度)及び第2アーム5B(長さ2m程度)の各々は、油圧シリンダ7A、7B等を介して油圧にて駆動される。
【0020】
作業かご6は、第2アーム5Bの先端において後述する回転機構によって水平面内(矢印A方向)で回転可能に構成される。
【0021】
この作業かご6は、図2に詳細に示すように、作業床11と、作業床11に立設された支柱12と、支柱12間に設けられた手すり13と、支柱12に立設されたフレーム14と、フレーム14に支持された屋根15と、可動手すり16と、作業床11と底板19との間において仕切り部材20によって区画された空間に配置されたスライド床17(17A〜17D)と、スライド床17の各々を作業床11から突出または退行させる油圧シリンダ18とを備える。
【0022】
可動手すり16は、ヒンジ21によって回転可能に支持され、作業者が伸長したスライド床17側に移動する際に矢印B方向に持ち上げ、作業者の通行を可能としている。
【0023】
作業かご6の回転機構は、図3に示すように、ブラケット22を介して第2アーム5Bと作業かご6とを連結するための軸23と、ブラケット22の下端部に設けられた旋回モータ24及びブラケット22と、作業かご6の天井面に設けられた第1ストッパ26、第2ストッパ27とで構成される。第1ストッパ26及び第2ストッパ27には、各々旋回ベアリング25の当接面25a及び当接面25bと当接することにより作業かご6の回転範囲を制限する当接面26a、27aが形成される。
【0024】
上記構成により、図4(b)に示す中立状態から、作業かご6を右方向(矢印C方向)に90度回転させると、図4(a)に示すように、第1ストッパ26が旋回ベアリング25に当接して作業かご6の回転が制限される。また、図4(b)に示す中立状態から、作業かご6を左方向(矢印D方向)に90度回転させると、図4(c)に示すように、第2ストッパ27が旋回ベアリング25に当接して作業かご6の回転が制限される。このようにして、回転機構を介して作業かご6を水平面内において180度回転させることができる。
【0025】
次に、上記構成を有する斜面作業車の動作について、鉱山の地山斜面における作業に使用した場合を例にとって説明する。
【0026】
図1に示すように、ブーム4の先端に第1アーム5A及び第2アーム5Bの2段のアーム5を備えるため、機体2の前方に高さ5m幅3mの盛り土30があるような場合でも、盛り土30の向こう側に45度の斜面31に沿って10m下方まで作業かご6を移動させたり、俯角45度の方向に斜面32に沿って15m方向下方まで作業かご6を移動させたり、垂直壁33に沿って10mの直下まで作業かご6を移動させて、所定の作業を行うことができる。
【0027】
そして、図5に示すように、作業床11と岩盤34との間に隙間ができる場合でも、作業床11からスライド床17(17A〜17D)を岩盤34の断面形状に合わせて突出させることにより、スライド床17を含む作業床を岩盤34の表面に密着させることができ、作業を安全に行うこともできる。
【0028】
さらに、図6に示すように、作業かご6を図3及び図4に示した回転機構を介して水平面内で回転させることにより、より一層岩盤34の表面に対して作業床を密着させやすくなり(特に、図の17A、17Bの部分)、作業をより安全に行うことができる。また、作業かご6を水平面内で180度回転させることができるため、上記微妙な作業床11の角度調整のみならず、より複雑な岩盤の表面形状に迅速かつ容易に対応することもできる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、岩盤斜面等の急斜面等における作業を安全に行うことができるとともに、アームを伸張しても重量バランスを取り易い等の特長を備えた斜面作業車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる斜面作業車の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】図1の斜面作業車の作業かごを示す図であって、(a)は一部破断正面図、(b)は側面図、(c)は一部破断平面図である。
【図3】図1の斜面作業車の作業かごの回転機構を示す図であって、(a)は一部破断正面図、(b)は平面図である。
【図4】図3の回転機構の動作を説明するための平面図であって、(a)は作業かごを右方向に90度回転した状態、(b)は中立状態、(c)は作業かごを左方向に90度回転した状態を示す。
【図5】図1の斜面作業車の動作を説明するための一部断面平面図である。
【図6】図1の斜面作業車の動作を説明するための一部断面平面図である。
【符号の説明】
1 斜面作業車
2 機体
3 クローラ
4 ブーム
5 アーム
5A 第1アーム
5B 第2アーム
6 作業かご
7(7A、7B) 油圧シリンダ
11 作業床
12 支柱
13 手すり
14 フレーム
15 屋根
16 可動手すり
17(17A〜17D) スライド床
18 油圧シリンダ
19 底板
20 仕切り部材
21 ヒンジ
22 ブラケット
23 軸
24 旋回モータ
25 旋回ベアリング
25a 当接面
25b 当接面
26 第1ストッパ
26a 当接面
27 第2ストッパ
27a 当接面
30 盛り土
31 斜面
32 斜面
33 垂直壁
34 岩盤
Claims (3)
- クレーン機体と、
該クレーン機体を駆動する駆動手段と、
前記クレーン機体に回転可能に装着されたブームと、
該ブームの先端に設けられた2段のアームと、
該2段のアームのうち、前記ブームに直接連結されていない方のアームの自由端部において、作業床に独立して突出、退行する複数枚のスライド床を備えた作業かごを、該アームに対して相対回転可能に支持し、該作業かごを水平面内において回転可能としたことを特徴とする斜面作業車。 - 前記アームを備えたクレーン機体をクローラ駆動としたことを特徴とする請求項1に記載の斜面作業車。
- 前記アームを油圧駆動としたことを特徴とする請求項1または2に記載の斜面作業車。
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