JP4225539B2 - 電話交換システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電話端末を収容接続する電話交換機と、この電話交換機と接続し、前記複数の電話端末間で多者通話を確立する多者通話トランク、例えば会議トランク等とを備えた電話交換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような多者通話機能を備えた電話交換システムとしては、様々なものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の電話交換システムは、複数の内線端末と、これら内線端末を同士を切替接続する通話路スイッチ及び、複数の内線端末を通話路スイッチを介して同時接続する会議トランクを備えた交換機とを有する電話交換システムであって、前記内線端末が、他の内線端末と通話中に会議通話対象となる内線端末を選択する選択指令を入力する指令入力手段を有し、前記交換機は、各内線端末の識別番号を記憶する記憶手段と、前記選択指令を検知する指令検知手段と、前記選択指令を検知すると、前記記憶手段から当該選択指令に関わる会議通話対象となる複数の内線端末の識別番号を読み出し、この読み出された識別番号に基づいて会議通話対象となる内線端末を呼び出し、この呼び出された内線端末からの応答を検知すると、通話中の内線端末と応答された会議通話対象の内線端末とを通話路スイッチを介して会議トランクに接続する制御手段とを有したものである。
【0004】
このような特許文献1の電話交換システムによれば、例えば2台の内線端末同士の通話中に、どちらか一方の内線端末から会議通話対象となる他の内線端末への呼び出しを促すダイヤル操作等による選択指令を検知すると、この選択指令に関わる会議通話対象の内線端末を呼び出し、この呼び出された内線端末からの応答を検知すると、通話中の2台の内線端末と応答された会議通話対象の内線端末とを通話路スイッチを介して会議トランクに接続するようにしたので、通話中の内線端末間による通話を維持しながら、当該応答された会議通話対象の内線端末とも接続して三者通話を実現することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−55809号公報 (要約書、図1参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電話交換システムによれば、内線端末同士の通話中に、どちらか一方の内線端末から会議通話対象の他の内線端末をダイヤル操作等で指定するようにしたが、この会議通話対象の内線端末を指定する側の内線端末からは、この会議通話対象の内線端末の通信状況を認識することができないため、会議通話対象の内線端末が使用中で会議通話を確立することができない状態であるにも関わらず、この会議通話対象の内線端末を指定する無駄な操作が行われてしまう虞があることから、その会議通話対象の内線端末を指定する操作性がよくない。
【0007】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、会議通話(多者通話)対象の内線端末(電話端末)の通信状況を指定側の内線端末(電話端末)で認識でき、その結果、会議通話(多者通話)対象の内線端末(電話端末)を指定する操作性を著しく良好にした電話交換システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の電話交換システムは、複数の電話端末を収容接続する電話交換機と、前記電話交換機と接続し、前記複数の電話端末間で、多者通話を確立する多者通話トランクとを有する電話交換システムであって、前記電話端末は、前記複数の電話端末から二者以上の多者通話対象の電話端末を指定する指定手段と、各電話端末の通信状況を表示する表示手段と、前記多者通話を解放する復旧指令を入力する復旧手段有し、前記電話交換機は、前記複数の電話端末の内、通話中の電話端末の前記指定手段から二者以上の多者通話対象の電話端末が指定されたことを検出する指定検出手段と、前記指定検出手段にて二者以上の多者通話対象の電話端末の指定を検出すると、指定された二者以上の電話端末を呼び出し、前記電話端末からの呼出応答を検出すると、前記多者通話トランクを通じて、指定された少なくとも二者以上の多者通話対象の電話端末、前記多者通話対象の電話端末を指定した電話端末前記通話中の相手電話端末間の多者通話を確立させる多者通話確立手段と、前記多者通話確立手段にて確立した四者以上の多者通話中の、前記多者通話対象の電話端末を指定した電話端末の復旧手段から復旧指令を検出する復旧検出手段と、前記復旧検出手段にて復旧指令を検出すると、前記多者通話確立手段にて確立した多者通話を解放し、前記相手電話端末との二者通話にする多者通話復旧手段と、を有するようにした。
【0009】
従って、本発明の電話交換システムによれば、電話端末に、各電話端末の通信状況を表示する表示手段を有し、通話中の電話端末の表示手段の表示内容を見ながら多者通話対象の電話端末が指定されると、この多者通話対象の電話端末を呼び出し、この多者通話対象の電話端末からの呼出応答を検出すると、多者通話対象の電話端末、この多者通話対象の電話端末を指定した電話端末及び、この通話相手の電話端末間の多者通話を確立するようにしたので、多者通話対象の電話端末を指定する電話端末側では、その表示手段の表示内容に基づいて多者通話対象の電話端末の通信状況を認識することができ、その結果、多者通話対象の電話端末を指定する操作性を著しく良好にすることができる。
【0011】
また、本発明の電話交換システムによれば、多者通話対象の電話端末を指定した電話端末からの復旧指令を検出すると、この確立した多者通話を切断するようにしたので、多者通話対象の電話端末を指定した電話端末からの簡単な操作で多者通話を切断することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の電話交換システムに関わる実施の形態を示す受付台中継システムについて説明する。図1は本実施の形態を示す受付台中継システム内部の概略構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示す受付台中継システム1は、地域毎に配置された複数の地域側交換局10と、例えば1.5Mデジタル回線の専用線20を通じて、これら複数の地域側交換局10と通信接続する本部側交換局30とを有し、各地域側交換局10は、例えば加入者の電話端末11から商品購入や非常警報等の電話着信を検出すると、専用線20を通じて同電話着信を本部側交換局30に集中転送するものである。
【0014】
地域側交換局10は、加入者の電話端末11と通信接続する公衆網12とのインタフェースを司る公衆網インタフェース13と、専用線20とのインタフェースを司る地域側デジタルインタフェース14と、これら公衆網インタフェース13及び地域側デジタルインタフェース14を収容接続する地域側交換制御装置15と、地域側デジタルインタフェース14からの音声データを多重化し、この多重化した音声データを専用線20に伝送すると共に、専用線20からの音声データを分離し、この分離した音声データを地域側デジタルインタフェース14に伝送する地域側音声データ多重分離装置16とを有している。
【0015】
本部側交換局30は、複数の受付台31と、この受付台31とのインタフェースを司る受付台インタフェース32と、専用線20とのインタフェースを司る本部側デジタルインタフェース33と、例えば複数の受付台31間の多者通話を確立する会議通話トランク34と、後述する着信情報に含まれる発信者番号(以下、単に発番号と称する)に基づいて顧客情報等を検索する発番号検索装置35と、これら受付台インタフェース32、本部側デジタルインタフェース33、会議通話トランク34及び発番号検索装置35を収容接続する本部側交換制御装置36と、本部側デジタルインタフェース33からの音声データを多重化し、この多重化した音声データを専用線20に伝送すると共に、専用線20からの音声データを分離し、この分離した音声データを本部側デジタルインタフェース33に伝送する本部側音声データ多重分離装置37とを有している。
【0016】
図2は本実施の形態に関わる受付台31の操作盤面を示す説明図、図3は同受付台31内部の概略構成を示すブロック図である。
【0017】
図2に示す受付台31は、ハンドセット41と、ダイヤル番号を入力するダイヤルボタン群42と、通常電話機能に使用する受付ボタン群43と、多者通話機能に使用するリンクボタン群44と、様々な情報を表示する表示部45とを有している。
【0018】
受付ボタン群43は、同受付台31への呼出動作(着信動作)に応答する受付ボタン43Aと、同受付台31の通話を保留する保留1ボタン43B及び保留2ボタン43Cと、同受付台31への着信を禁止する閉塞ボタン43Dと、同受付台31への通話を切断する切断ボタン43Eと、これら受付ボタン43A、保留1ボタン43B、保留2ボタン43C及び閉塞ボタン43Dの動作状況を識別表示する受付側識別LED43Fとを有している。尚、受付ボタン43Aに対応した受付側識別LED43Fは、着呼中の場合、赤色点滅し、着信応答の場合、緑色点灯するものである。
【0019】
リンクボタン群44は、多者通話機能を実行するに際し、本部側交換制御装置36に収容接続された複数の受付台31から多者通話対象の受付台31を指定する、受付台31毎に割り当てられた受付台ボタン44Aと、この受付台31の通信状況を識別表示する、受付台31毎に割り当てられた受付台状況LED44Bと、多者通話を放する復旧ボタン44Cとを有している。受付台状況LED44Bは、例えば同受付台31が空き中の場合には緑色点灯、通話中の場合には赤色点灯、保留中の場合には赤色点滅等するものである。つまり、受付台31のユーザは、リンクボタン群44の受付台状況LED44Bの表示内容に基づいて、全受付台31の通信状況を認識することができるものである。
【0020】
表示部45は、全受付台31で未応答中の呼、すなわち積滞呼を0から99までカウントアップ表示する積滞呼表示部45Aと、顧客情報等の検索情報を画面表示する情報表示部45Bとを有している。尚、受付台31のユーザは、積滞呼表示部45Aの表示内容に基づいて未応答中の積滞呼数を認識することができるものである。
【0021】
図3に示す受付台31は、ハンドセット41、ダイヤルボタン群42、受付ボタン群43、リンクボタン群44及び表示部45の他に、受付台インタフェース32に対する通話インタフェースを司る通話回路46と、受付台インタフェース42に対する制御インタフェースを司る制御インタフェース回路47と、この受付台31全体の制御を司る受付台制御部48とを有している。
【0022】
受付ボタン群43は、前述した受付ボタン43A、保留1ボタン43B、保留2ボタン43C、閉塞ボタン43D及び切断ボタン43Eのボタン操作を監視する受付側ボタン監視部43Gと、これらボタン操作を識別表示する受付側識別LED43Fを表示制御する受付側LEDドライバ43Hとを有している。
【0023】
リンクボタン群44は、前述した、複数の受付台ボタン44Aのボタン操作を監視するリンク側ボタン監視部44Dと、複数の受付台状況LED44Bを表示制御するリンク側LEDドライバ44Eとを有している。
【0024】
図4は本実施の形態に関わる本部側交換制御装置36内部の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
本部側交換制御装置36は、通話路スイッチ51と、この本部側交換制御装置36に関わる様々な情報等を記憶するメモリ部52と、この本部側交換制御装置36全体の制御を司る制御部53とを有している。
【0026】
制御部53は、各受付台インタフェース32を通じて受付台31の通信状況を監視する受付台状況監視部61と、各受付台インタフェース32を通じて受付台31のボタン操作を監視する受付台ボタン操作監視部62と、多者通話を確立する多者通話確立部63と、多者通話を放する多者通話復旧部64とを有している。
【0027】
図5は本実施の形態に関わる発番号検索装置35で検索される地域データの内容を端的に示す説明図、図6は同発番号検索装置35で検索される顧客情報の内容を端的に示す説明図である。
【0028】
地域側交換局10の地域側交換制御装置15は、加入者の電話端末11からの電話着信を検出すると、この電話端末11の発番号と、この地域側交換局10を識別する地域IDとを含む着信情報を生成し、この着信情報を、専用線20を通じて本部側交換局30の本部側交換制御装置36に伝送するものである。
【0029】
発番号検索装置35は、本部側交換制御装置36を通じて着信情報を検出すると、この着信情報に含まれる地域IDに基づいて、図5に示す地域データ71を生成すると共に、着信情報に含まれる発番号に基づいて、図6に示す顧客情報72を生成するものである。尚、この顧客情報72には、顧客名称72A、顧客住所72B、顧客年齢72C、顧客性別72D及び顧客コメント欄72Eが含まれているものとする。
【0030】
尚、請求項記載の電話交換システムは受付台中継システム1、電話端末は受付台31及び電話端末11、電話交換機は本部側交換制御装置36、指定手段は受付台ボタン44A、表示手段は受付台状況LED44B、復旧手段は復旧ボタン44C、指定検出手段及び復旧検出手段は受付台ボタン操作監視部61、多者通話確立手段は多者通話確立部63及び多者通話切断手段は多者通話復旧部64に相当するものである。
【0031】
次に本実施の形態を示す受付台中継システム1の動作について説明する。図7は同受付台中継システム1の通常通話確立処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【0032】
図7に示す通常通話確立処理とは、地域側交換局10にて加入者の電話端末11からの電話着信を検出すると、本部側交換局30内の空きの受付台31からの応答操作に応じて、この受付台31及び加入者の電話端末11間の通話を確立する処理である。
【0033】
図7において地域側交換制御装置15は、加入者の電話端末11からの電話着信を検出すると(ステップS11)、この電話端末11の発番号及び地域側交換局10の地域IDに基づいて着信情報を生成し(ステップS12)、この着信情報を本部側交換局30の本部側交換制御装置36に伝送する(ステップS13)。
【0034】
本部側交換制御装置36の受付台状況監視部61は、地域側交換制御装置15からの着信情報を検出すると、全受付台31の使用状況を確認し、全受付台31の内、空きの受付台31があるか否かを判定する(ステップS14)。
【0035】
本部側交換制御装置36は、空きの受付台31がないと判定されると、現在未応答中の積滞呼数を各受付台31に通知する(ステップS15)。さらに、各受付台31は、積滞呼数を検出すると、積滞呼数を積滞呼表示部45Aに表示する(ステップS16)。尚、受付台31のユーザは、積滞呼表示部45Aの表示内容に基づいて現在の積滞呼数を認識することができる。
【0036】
また、本部側交換制御装置36は、ステップS14にて空きの受付台31があると判定されると、着信情報受付要求メッセージを生成し(ステップS17)、この着信情報受付要求メッセージを発番号検索装置35に通知する(ステップS18)。尚、この着信情報受付要求メッセージとは、発番号検索装置35に対して着信情報を受け付ける準備ができているか否かを問い合わせるメッセージである。
【0037】
発番号検索装置35は、着信情報受付要求メッセージを検出すると、着信情報が受付可能であるか否か、すなわち発番号検索処理中であるか否かを判定する(ステップS19)。
【0038】
発番号検索装置35は、ステップS19にて着信情報が受付可能でない、すなわち発番号検索処理が実行中であると判定されると、この発番号検索処理が完了するまで待機する(ステップS20)。
【0039】
発番号検索装置35は、着信情報が受付可能である、すなわち発番号検索処理が空きであると判定されると、着信情報の通知を許可すべく、許可メッセージを生成し(ステップS21)、この許可メッセージを本部側交換制御装置36に通知する(ステップS22)。
【0040】
本部側交換制御装置36は、許可メッセージを検出すると、着信情報を発番号検索装置35に通知する(ステップS23)。
【0041】
発番号検索装置35は、着信情報を検出すると、この着信情報の発番号に対応した顧客情報を検索することで、この顧客情報を検索情報として生成し(ステップS24)、この検索情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS25)。
【0042】
本部側交換制御装置36は、検索情報を検出すると、この検索情報の他に、ステップS14にて全受付台31の使用状況に基づいて受付台表示データを生成し(ステップS26)、この受付台表示データを各受付台31に伝送する(ステップ27)。尚、受付台表示データとは、検索情報に含まれる顧客情報と、受付台状況監視部61を通じて検出した全受付台31の使用状況を識別表示できるように、受付台状況LED44Bを点灯制御するデータ相当するものである。
【0043】
各受付台31は、受付台表示データを検出すると、この受付台表示データに基づいて顧客情報を情報表示部45Bに表示すると共に、全受付台31の使用状況を受付台状況LED44Bに識別表示する(ステップS28)。尚、受付台状況LED44Bは、受付台31が空きの場合には緑色点灯、通話中の場合には赤色点灯、保留中の場合には赤色点滅することになる。
【0044】
各受付台31の内、例えば第1受付台31Aが受付ボタン43Aのボタン操作を検出すると(ステップS29)、応答情報を生成し(ステップS30)、この応答情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS31)。
【0045】
本部側交換制御装置36の受付台ボタン操作監視部62は、応答情報を検出すると、この第1受付台31Aの応答情報を地域側交換制御装置15に通知することで(ステップS32)、第1受付台31A及び加入者の電話端末11間の通話路を確立することになる(ステップS33)。
【0046】
このように図7に示す通常通話確立処理によれば、地域側交換局10にて加入者からの電話着信を検出すると、この電話着信を本部側交換局30に集中転送し、この本部側交換局30に収容された複数の受付台31の内、空きの受付台31が応答することで、加入者の電話端末11及び受付台31間の通話路を確立するようにしたので、地域毎に受付台31を配置しなくても、本部側にのみ受付台31を配置することで、その設備負担を大幅に軽減することができる。
【0047】
また、通常通話確立処理によれば、現在着呼中の電話端末11に関わる顧客情報等を受付台31の情報表示部45Bに表示するようにしたので、受付台31が地域毎に配置されなくても、受付台31のユーザは、情報表示部45Bに表示中の顧客情報に基づいて電話端末11のユーザを認識することができる。
【0048】
次に通常通話確立処理による加入者の電話端末11及び受付台31間の通話中に、他の受付台31を指定して多者通話、例えば三者通話を確立する際の動作について説明する。図8は同受付台中継システム1の三者通話確立処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【0049】
図8に示す三者通話確立処理とは、通常通話確立処理による電話端末11及び受付台31間の通話中に、この受付台31からの簡単な操作で、これら電話端末11及び受付台31に加え、所望の受付台31との三者通話を確立する処理である。
【0050】
図8において第1受付台31Aは、電話端末11との通話中に(ステップS41)、例えば複数の受付台31の内、第2受付台31Bを多者通話対象として指定する受付台2ボタン44Aのボタン操作を検出すると(ステップS42)、この第2受付台31Bとの多者通話接続を要求する多者通話接続要求を生成し(ステップS43)、この多者通話接続要求を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS44)。
【0051】
尚、ここで注目すべきところは、ステップS42のボタン操作にて複数ある受付台31の内、通常通話中の受付台31から多者通話対象の受付台31を指定する点と、この多者通話対象の受付台31を指定する際に、この通話中の受付台31の受付台状況LED44Bの表示内容に基づいて全受付台31の使用状況を認識できる点にある。
【0052】
本部側交換制御装置36の受付台ボタン操作監視部62は、第2受付台31Bとの多者通話接続要求を検出すると、この多者通話接続要求に基づいて第2受付台31Bの使用状況を確認する(ステップS45)。本部側交換制御装置36は、第2受付台31Bが使用中であると判定されると、第1受付台31Aからの第2受付台31Bに関わる多者通話接続要求を受け付けない(ステップS46)。
【0053】
また、本部側交換制御装置36は、第2受付台31Bが空きであると判定されると、この第2受付台31Bに関わる多者通話接続要求を受け付けて、第2受付台31Bへの呼出動作を実行する(ステップS47)。
【0054】
第2受付台31Bは、この呼出動作中に受付ボタン43Aのボタン操作を検出すると(ステップS48)、多者通話を確立すべく、多者通話応答情報を生成し(ステップS49)、この多者通話応答情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS50)。
【0055】
本部側交換制御装置36の多者通話確立部63は、受付台ボタン操作監視部62を通じて第2受付台31Bからの多者通話応答情報を検出すると、多者通話トランク34を通じて、ステップS41にて通話中の第1受付台31A及び電話端末11と、第2受付台31Bとの間で三者通話を確立する(ステップS51)。
【0056】
第1受付台31Aは、三者通話中に復旧ボタン44Cのボタン操作を検出すると(ステップS52)、第2受付台31Bとの三者通話を放して電話端末11との通話に移行する多者通話復旧情報を生成し(ステップS53)、この多者通話復旧情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS54)。
【0057】
本部側交換制御装置36の多者通話復旧部64は、受付台ボタン操作監視部62を通じて多者通話復旧情報を検出すると、三者通話から自分が指定した第2受付台31Bを放する復旧処理を実行する(ステップS55)。
【0058】
この本部側交換制御装置36の多者通話復旧部64は、現在、多者通話(三者通話)中でないと判定されると、ステップS54の多者通話復旧情報を受け付けないが(ステップS56)、現在、多者通話(三者通話)中であると判定されると、三者通話中の第2受付台31Bを放する多者通話切断情報を生成し(ステップS57)、この多者通話切断情報を第2受付台31Bに通知すると共に(ステップS58)、ビジートーンを第2受付台31Bに通知する(ステップS59)。尚、第2受付台31Bのユーザは、ビジートーンにより三者通話が切断されたことを認識することができる。
【0059】
本部側交換制御装置36は、ステップS58及びステップS59にて第2受付台31Bに多者通話切断情報及びビジートーンを通知し、多者通話トランク34を通じて、三者通話確立前の電話端末11及び第1受付台31A間の通話に戻す(ステップS60)。
【0060】
尚、三者通話中の第1受付台31Aからの復旧ボタン44Cのボタン操作に応じて三者通話から元の通話(電話端末11及び第1受付台31A間の通話)に戻すことができる。
【0061】
第1受付台31Aは、ステップS60にて電話端末11との通話中に、切断ボタン43Eのボタン操作を検出すると(ステップS61)、電話端末11との通話切断を指示する切断情報を生成し(ステップS62)、この切断情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS63)。
【0062】
さらに本部側交換制御装置36は、第1受付台31Aからの切断情報を検出すると、この切断情報を地域側交換制御装置15に通知することで(ステップS64)、第1受付台31A及び電話端末11間の通話を放することになる。
【0063】
図8に示す三者通話確立処理によれば、例えば第1受付台31A及び電話端末11間の通話中に、この第1受付台31Aから多者通話対象の他の受付台31を指定し、この多者通話対象の受付台31が応答すると、電話端末11及び受付台31の他に、多者通話対象の受付台31との三者通話を確立するようにしたので、通話中の第1受付台31Aのユーザは、受付台状況LED44Bで各受付台31の使用状況を認識しながら、複数の受付台31の内、多者通話対象の受付台31を指定することができるため、その結果、多者通話対象の受付台31を指定する操作性を著しく良好にすることができる。
【0064】
また、三者通話確立処理によれば、例えば第1受付台31Aによる三者通話中に、第1受付台31Aからの復旧ボタン44Cのボタン操作を検出すると、三者通話を放し、三者通話前の第1受付台31A及び電話端末11間の通話に戻すようにしたので、三者通話中の第1受付台31Aのユーザは、簡単な操作で元の通常通話に戻すことができる。
【0065】
次に第1受付台31Aによる三者通話中に第1受付台31Aの切断ボタン43Eのボタン操作を検出した場合の動作について説明する。図9は受付台中継システム1の三者通話切断処理の処理動作を示す動作シーケンスである。
【0066】
図9に示す三者通話切断処理とは、第1受付台31Aによる三者通話中に第1受付台31Aの切断ボタン43Eのボタン操作を検出すると、三者通話から第1受付台31Aを除いた状態での通話を確立する処理である。
【0067】
図9において第1受付台31Aは、第2受付台31B及び電話端末11との三者通話中に(ステップS71)、切断ボタンのボタン操作若しくはオンフック操作を検出すると(ステップS72)、切断情報を生成し(ステップS73)、この切断情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS74)。
【0068】
本部側交換制御装置36の多通話復旧部64は、受付台ボタン操作監視部62を通じて切断情報を検出すると、ビジートーンを第1受付台31Aに通知し(ステップS75)、第1受付台31Aを三者通話から放することで、第2受付台31B及び電話端末11間の通話を確立することになる(ステップS76)。
【0069】
さらに第2受付台31Bは、電話端末11との通話中に切断ボタン43Eのボタン操作を検出すると(ステップS77)、切断情報を生成し(ステップS78)、この切断情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS79)。
【0070】
本部側交換制御装置36は、切断情報を検出すると、この第2受付台31Bからの切断情報を地域側交換制御装置15に通知し(ステップS80)、ビジートーンを第2受付台31Bに通知することで(ステップS81)、電話端末11及び第2受付台31B間の通話を放する。
【0071】
図9に示す三者通話切断処理によれば、例えば第1受付台31Aの指定による三者通話中に第1受付台31Aの切断ボタン43Eのボタン操作を検出すると、その三者通話から第1受付台31Aを除いた状態、すなわち電話端末11及び第2受付台31B間の通話を確立することができる。
【0072】
図10は受付台中継システム1の四者通話確立処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【0073】
図10に示す四者通話確立処理とは、例えば第1受付台31Aの指定による三者通話中に、第1受付台31Aから多者通話対象の受付台31を指定し、この多者通話対象の受付台31からの応答操作を検出すると、四者通話を確立することができる処理である。
【0074】
図10において第1受付台31Aは、第1受付台31Aの指定による第2受付台31B及び電話端末11との三者通話中に(ステップS91)、第3受付台31Cを多者通話対象として指定する受付台3ボタン44Aのボタン操作を検出すると(ステップS92)、この第3受付台31Cを指定する多者通話接続要求を生成し(ステップS93)、この多者通話接続要求を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS94)。尚、ステップS92にて第1受付台31Aのユーザは、受付台状況LED44Bの表示内容に基づいて全受付台31の使用状況を認識しているものとする。
【0075】
本部側交換制御装置36の受付台ボタン操作監視部62は、第3受付台31Cとの多者通話接続要求を検出すると、この多者通話接続要求に基づいて第3受付台の使用状況を確認する(ステップS95)。本部側交換制御装置36は、第3受付台31Cが使用中であると判定されると、第1受付台31Aからの第3受付台31Cに関わる多者通話接続要求を受け付けない(ステップS96)。
【0076】
また、本部側交換制御装置36は、第3受付台31Cの使用状況が空きであると判定されると、この第3受付台31Cに関わる多者通話接続要求を受け付けて、第3受付台31Cへの呼出動作を実行する(ステップS97)。
【0077】
第3受付台31Cは、この呼出動作中に受付ボタン43Aのボタン操作を検出すると(ステップS98)、多者通話応答情報を生成し(ステップS98)、この多者通話応答情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS100)。
【0078】
本部側交換制御装置36の多者通話確立部63は、受付台ボタン操作監視部62を通じて第3受付台31Cからの多者通話応答情報を検出すると、多者通話トランク34を通じて、第1受付台31A、第2受付台31B及び電話端末11間の三者通話に、第3受付台31Cを加えた四者通話を確立する(ステップS101)。
【0079】
第1受付台31Aは、第1受付台31Aによる四者通話中に復旧ボタン44Cのボタン操作を検出すると(ステップS102)、多者通話復旧情報を生成し(ステップS103)、この多者通話復旧情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS104)。
【0080】
本部側交換制御装置36の多者通話復旧部64は、受付台ボタン操作監視部62を通じて多者通話復旧情報を検出すると、元の通常通話に戻すべく、四者通話を放する復旧処理を実行する(ステップS105)。
【0081】
本部側交換制御装置36の多者通話復旧部64は、現在、多者通話(四者通話)中でないと判断されると、ステップS103の多者通話復旧情報を受け付けない(ステップS106)。これに対して、多者通話(四者通話)中であると判定されると、四者通話中の第2受付台31B及び第3受付台31Cを放する多者通話切断情報を生成する(ステップS107)。
【0082】
本部側交換制御装置36は、この多者通話切断情報を第2受付台31B及び第3受付台31Cに通知すると共に(ステップS108)、これら第2受付台31B及び第3受付台31Cにビジートーンを通知し(ステップS109)、多者通話トランク34を通じて、多者通話確立前の電話端末11及び第1受付台31A間の通話に戻すことになる(ステップS110)。
【0083】
第1受付台31Aは、電話端末11との通話中に、切断ボタン43Eのボタン操作を検出すると(ステップS111)、切断情報を生成し(ステップS112)、この切断情報を本部側交換制御装置36に通知する(ステップS113)。
【0084】
さらに本部側交換制御装置36は、第1受付台31Aからの切断情報を検出すると、この切断情報を地域側交換制御装置15に通知することで(ステップS114)、第1受付台31A及び電話端末11間の通話路を放することになる。
【0085】
図10に示す四者通話確立処理によれば、例えば第1受付台31Aの指定による三者通話中に、この第1受付台31Aから多者通話対象の他の受付台31を指定し、この多者通話対象の受付台31、例えば第3受付台31Cが応答すると、例えば第1受付台31A、電話端末11及び第2受付台31Bの他に、多者通話対象の第3受付台31Cとの四者通話を確立するようにしたので、三者通話中の第1受付台31Aのユーザは、受付台状況LED44Bで各受付台31の使用状況を認識しながら、複数の受付台31の内、多者通話対象の受付台31を指定することができるため、その結果、多者通話対象の受付台31を指定する操作性を著しく良好にすることができる。
【0086】
この四者通話確立処理によれば、第1受付台31Aの指定による四者通話中に、第1受付台31Aからの復旧ボタン44Cのボタン操作を検出すると、四者通話を放し、三者通話確立前の第1受付台31A及び電話端末11間の通話に戻すようにしたので、四者通話中の第1受付台31Aのユーザは、簡単な操作で元の通常通話に戻すことができる。
【0087】
本実施の形態によれば、各受付台31に、各受付台31の使用状況を表示する受付台状況LED44Bを有し、通話中の受付台31の受付台状況LED44Bの表示内容を見ながら、この通話中の受付台31から多者通話対象の受付台31を指定して、この多者通話対象の受付台31を呼び出し、この多者通話対象の受付台31からの呼出応答を検出すると、この多者通話対象の受付台31、この多者通話対象の受付台31を指定した受付台31及び、この通話相手の電話端末11間の多者通話を確立するようにしたので、多者通話対象の受付台31を指定する受付台31のユーザは、その受付台状況LED44Bの表示内容に基づいて多者通話対象の受付台31の使用状況を認識しながら、多者通話対象の受付台31を指定し、その結果、多者通話を確立することができる。
【0088】
本実施の形態によれば、多者通話対象の受付台31を指定した受付台31からの復旧ボタン44Cのボタン操作を検出すると、この確立した多者通話を切断するようにしたので、多者通話対象の受付台31を指定した受付台31からの簡単な操作で多者通話を切断することができる。
【0089】
本実施の形態によれば、地域毎に配置され、地域内の電話着信を検出する地域側交換制御装置15と、複数の受付台31を収容接続すると共に、専用線20を通じて、複数の地域側交換制御装置15を通信接続する本部側交換制御装置36とを有し、この地域側交換制御装置15にて検出した電話着信を、専用線20を通じて本部側交換制御装置36に着信転送し、この本部側交換制御装置36に収容接続された受付台31にて同電話着信を受け付けるようにしたので、地域毎に受付台31を配置しなくても、受付台31に本部側交換制御装置36を集中管理することで、その設備コストを大幅に削減することができると共に、地域側交換制御装置15及び本部側交換制御装置36間を専用線31を通じて通信接続することで、加入者の電話端末11及び受付台31間の通話を単一の通話料金で提供することができる。
【0090】
尚、上記実施の形態においては、多者通話機能として三者通話及び四者通話を例にあげて説明したが、これら三者通話や四者通話に限らず、五者通話や六者通話等であっても良く、この場合、例えば第1受付台31Aの指定による四者通話中に、複数の受付台31の内、任意の受付台31が指定され、この任意の受付台31が応答すると、五者通話を確立するといったように、多者通話を順次確立できることは言うまでもない。
【0091】
【発明の効果】
上記のように構成された本発明の電話交換システムによれば、話端末に、各電話端末の通信状況を表示する表示手段を有し、通話中の電話端末の表示手段の表示内容を見ながら多者通話対象の電話端末が指定されると、この多者通話対象の電話端末を呼び出し、この多者通話対象の電話端末からの呼出応答を検出すると、多者通話対象の電話端末、この多者通話対象の電話端末を指定した電話端末及び、この通話相手の電話端末間の多者通話を確立するようにしたので、多者通話対象の電話端末を指定する電話端末側では、その表示手段の表示内容に基づいて多者通話対象の電話端末の通信状況を認識することができ、その結果、多者通話対象の電話端末を指定する操作性を著しく良好にすることができる。
【0092】
また、本発明の電話交換システムによれば、多者通話対象の電話端末を指定した電話端末からの復旧指令を検出すると、この確立した多者通話を切断するようにしたので、多者通話対象の電話端末を指定した電話端末からの簡単な操作で多者通話を切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電話交換システムの実施の形態を示す受付台中継システム内部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態を示す受付台中継システムに関わる受付台の操作盤面を示す説明図である。
【図3】本実施の形態に関わる受付台内部の概略構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に関わる本部側交換制御装置内部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に関わる発番号検索装置で検索される地域データの内容を端的に示す説明図である。
【図6】本実施の形態に関わる発番号検索装置で検索される顧客情報の内容を端的に示す説明図である。
【図7】本実施の形態を示す受付台中継システムの通常通話確立処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【図8】本実施の形態を示す受付台中継システムの三者通話確立処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【図9】本実施の形態を示す受付台中継システムの三者通話切断処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【図10】本実施の形態を示す受付台中継システムの四者通話確立処理に関わる処理動作を示す動作シーケンスである。
【符号の説明】
1 受付台中継システム(電話交換システム)
31 受付台(電話端末)
34 多者通話トランク
36 本部側交換制御装置(電話交換機)
44A 受付台ボタン(指定手段)
44B 受付台状況LED(表示手段)
44C 復旧ボタン(復旧手段)
61 受付台ボタン操作監視部(指定検出手段、復旧検出手段)
63 多者通話確立部(多者通話確立手段)
64 多者通話復旧部(多者通話切断手段)

Claims (1)

  1. 複数の電話端末を収容接続する電話交換機と、前記電話交換機と接続し、前記複数の電話端末間で、多者通話を確立する多者通話トランクとを有する電話交換システムであって、
    前記電話端末は、
    前記複数の電話端末から二者以上の多者通話対象の電話端末を指定する指定手段と、
    各電話端末の通信状況を表示する表示手段と、
    前記多者通話を解放する復旧指令を入力する復旧手段有し、
    前記電話交換機は、
    前記複数の電話端末の内、通話中の電話端末の前記指定手段から二者以上の多者通話対象の電話端末が指定されたことを検出する指定検出手段と、
    前記指定検出手段にて二者以上の多者通話対象の電話端末の指定を検出すると、指定された二者以上の電話端末を呼び出し、前記電話端末からの呼出応答を検出すると、前記多者通話トランクを通じて、指定された少なくとも二者以上の多者通話対象の電話端末、前記多者通話対象の電話端末を指定した電話端末前記通話中の相手電話端末間の多者通話を確立させる多者通話確立手段と、
    前記多者通話確立手段にて確立した四者以上の多者通話中の、前記多者通話対象の電話端末を指定した電話端末の復旧手段から復旧指令を検出する復旧検出手段と、
    前記復旧検出手段にて復旧指令を検出すると、前記多者通話確立手段にて確立した多者通話を解放し、前記相手電話端末との二者通話にする多者通話復旧手段と、を有することを特徴とする電話交換システム。
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