JP4224927B2 - 冷媒加熱型空気調和機 - Google Patents

冷媒加熱型空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP4224927B2
JP4224927B2 JP2000139995A JP2000139995A JP4224927B2 JP 4224927 B2 JP4224927 B2 JP 4224927B2 JP 2000139995 A JP2000139995 A JP 2000139995A JP 2000139995 A JP2000139995 A JP 2000139995A JP 4224927 B2 JP4224927 B2 JP 4224927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
combustion
air conditioner
type air
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000139995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001033118A (ja
Inventor
浩直 沼本
龍夫 藤田
良隆 川崎
基啓 鈴木
晃 前西
幸男 渡邊
智郎 安藤
清 松本
広治 栗須谷
和人 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2000139995A priority Critical patent/JP4224927B2/ja
Publication of JP2001033118A publication Critical patent/JP2001033118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4224927B2 publication Critical patent/JP4224927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房時に冷媒を加熱する冷媒加熱器が設けられた冷媒加熱型空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の室内ユニットを並列に接続したマルチ形空気調和機は図4に示す構成とされている。ここで1は室外ユニットにおける圧縮機で、四方弁2に接続されている。この四方弁2には複数の室内機3a、3bが並列に接続されている。その接続路には、冷媒流量制御弁4c、4dと三方弁5a、5bとが設けられている。室内ユニットとしての室内機3a、3bは室内熱交換器6a、6bと室内ファン7a、7bとを有する。室内熱交換器6a、6bの液側の管路には、三方弁5c、5dと冷媒流量制御弁4a、4bとが設けられている。これら冷媒流量制御弁4a、4bよりも先の部分では合流管路となっており、この合流管路にはメイン流量制御弁8が設けられている。このメイン流量制御弁8は暖房運転時に開となり、冷房運転時には閉となる二方弁9を介して、冷媒加熱器10に接続されている。冷媒加熱器10には、燃焼用の空気を供給するバーナモータ11と燃焼用の燃料を供給する電磁ポンプ12とが設けられている。この冷媒加熱器10はアキュームレータ13に接続され、このアキュームレータ13が圧縮機1に接続されることで暖房運転用のサイクルが構成されている。
【0003】
冷房時に使用される室外熱交換器14は一端が四方弁2と接続されるとともに他端がメイン冷媒流量制御弁8と二方弁9との間の部分管路に接続されている。15は室外ファンである。16a、16bは暖房運転時に室外熱交換器14に冷媒を流さないようにする逆止弁である。
【0004】
冷房時の冷凍サイクルについて説明する。この冷房時には二方弁9を閉として冷媒加熱器10に冷媒を流さないようにする。そして四方弁2がコイル通電ON状態で破線矢印の方向に冷媒を流すように切り変わり、圧縮機1より吐出された冷媒が室外熱交換器14へと流れ込み、そこで室外ファン15で加熱され、加熱された冷媒は逆止弁16bを経てメイン冷媒流量制御弁8で絞り膨張を受ける。冷媒分配用の冷媒流量制御弁4a、4bで各熱交換器6a、6bへ流れる量が制御されたガス冷媒はこの室内熱交換器6a、6bで室内ファン7a、7bの作用により大気から吸熱を行う。そして四方弁2および逆止弁16aを経てアキュームレータ13へと循環する冷凍サイクルを構成する。
【0005】
暖房時の冷凍サイクルについて説明する。この暖房時には四方弁2がコイル通電OFF状態で実線矢印の方向に冷媒を流すように切り替えられ、また二方弁9が開かれる。すると圧縮機1から吐出された冷媒が四方弁2を経て室内熱交換器6a、6bへと流れ込む。室内ファン7a、7bからの送風によって放熱された液冷媒は冷媒分配用の冷媒流量制御弁4a、4bとメイン冷媒流量制御弁8とを通過し、開状態の二方弁9を通過して冷媒加熱器10へと流れ込む。そして冷媒加熱器10で燃焼熱を受熱し、アキュームレータ13へと循環することで冷凍サイクルが構成される。
【0006】
次に暖房時の運転動作について説明する。室内機3a、3bが暖房運転の信号を受信すると、まず、四方弁2のコイル通電がOFF状態、二方弁9を閉とする.また冷媒分配用の冷媒流量制御弁4a、4bは各室内機3a、3bの要求能力に必要な冷媒量とする設定開度とされ、メイン冷媒流量制御弁8は総合要求能力に必要な冷媒量を制御する設定開度とされる。そして、冷媒加熱器10に燃焼準備の信号が指示され、圧縮機1を駆動させて、逆止弁16aから室外熱交換器14を経て逆止弁16bにいたる管路の冷媒を冷媒加熱器10を通して回収する。この冷媒の回収によって室外熱交換器14が負庄となったら、圧縮機1の駆動を停止、二方弁9を開とする。
【0007】
次に、冷媒加熱器10が燃焼できる状態になる以前に圧縮機1を再度駆動させて、暖房冷凍サイクルヘ冷媒を循環させる。このように冷媒加熱器10が燃焼する以前に冷媒を循環させることで、燃焼が開始された時における冷媒加熱器10のオーバーシュート現象を防止することができる。冷媒加熱器10が燃焼可能状態になったら、電磁ポンプ12から燃焼燃料を送り込むとともにバーナモー夕11によって燃焼用の空気を送り込んで燃焼を開始する。なお、この暖房運転時のメイン冷媒流量制御弁8は、ヒートポンプ式冷凍サイクルにおける絞りの役割は果たしていない。
【0008】
また、一室対応の空気調和機については冷媒流量制御弁、たとえば4a、4bが不必要となるがその他の部分についてはマルチ形とほぼ同様である。
【0009】
さらに、上記の冷凍サイクルで使用される二方弁9は一般にコイル通電時が開、コイル非通電時が閉状態である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年高気密、高断熱住宅化が進み、従来に比べて必要とされる単位空間あたりの熱量が小さくなりつつある。また、このような住宅は一旦室内が暖まると放出する熱量も小さくなる傾向にあるため、さらにTDR(最大燃焼量/最小燃焼量)の高い熱源機が必要になっている。しかし従来の火炎式熱源機でその要求に対して追随するには技術的に難しい。さらにマルチ形空気調和機は複数の室内機の要求される運転状態が頻繁に変化し、それに伴って熱源機の燃焼出力も変化させる必要がある。しかし、火炎式の熱源機ではTDRが通常3以下で小さいので燃焼出力を大きくすると要求出力が小さい場合にはオンオフ制御しなければならなくなり、制御が煩雑になるとともに燃焼排ガスの特性も悪く環境的に好ましいとは言えない。またその燃焼制御に伴う追随性も速くはないので、燃焼量可変操作に時間を要した。
【0011】
また、瞬間的な停電などごく短い時間の電気遮断により2方弁の通電が切れると、室外熱交換器内の負圧が保てなくなり暖房冷凍サイクルが維持できない。さらに火炎式熱源機では再点火に時間が必要なため、停電などの外的要因により冷媒加熱式空気調和機が短時間の運転停止した際、再起動までの時間が長いために使用者に不快感を与えていた。
【0012】
そこで、本発明は室内ユニットに対して圧縮機および冷媒加熱器を備えた室外ユニットを有し、暖房時に圧縮機から吐出された冷媒を室内熱交換器に送り込み、前記熱交換器から流出した冷媒を冷媒加熱器にて加熱させて圧縮機に送り込む構成を有した冷媒加熱型空気調和機において、冷媒加熱用熱源機が複数の触媒体で多段燃焼させる触媒燃焼機構で構成される冷媒加熱型空気調和機である。
【0013】
上記構成とすることによってTDRが大きくなり、燃焼出力の頻繁な変動および燃焼出力可変幅に対しても有効に対応可能となる。また、触媒燃焼方式では空気比の大きな変動によっても失火することが少なく、また、失火した場合も触媒体の温度が燃焼可能範囲内にあれば容易に再点火できるので、スピーディにかつ広範囲に燃焼量を可変させることができる。触媒体を多段で構成することによって触媒体の上流面にかかる熱負荷を分散させ最高温度域も低減できるため、触媒活性の長期信頼性を保証できる。さらに、停電などの外的要因による短時間の運転停止から再起動までの時間を短縮した空気調和が実現できる。
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、室内ユニットに対して圧縮機および冷媒加熱器を備えた室外ユニットを有し、暖房時に圧縮機から吐出された冷媒を室内熱交換器に送り込み、前記室内熱交換器から流出した冷媒を冷媒加熱器にて加熱させて圧縮機に送り込む構成を有した冷媒加熱型空気調和機であって、前記冷媒加熱器の熱源が複数の触媒体で構成され、前記各触媒体間に熱交換受熱部が配設され、触媒体表面で燃料を燃焼させる触媒燃焼機構で構成される冷媒加熱型空気調和機である。
【0014】
請求項2記載の発明は、複数の室内ユニットに対して、圧縮機および冷媒加熱器を備えた室外ユニット1台を有し、暖房時に圧縮機から吐出された冷媒を複数の室内熱交換器に送り込み、前記室内熱交換器から流出した冷媒を冷媒加熱器にて加熱させて圧縮機に送り込む構成を有した冷媒加熱型空気調和機であって、前記冷媒加熱器の熱源が複数の触媒体で構成され、前記各触媒体間に熱交換受熱部が配設され、触媒体表面で燃料を燃焼させる触媒燃焼機構で構成される冷媒加熱型空気調和機である。
【0015】
請求項3記載の発明は、複数の触媒体で構成され、前記各触媒体間に熱交換受熱部が配設され、予混合気流れが前記熱交換受熱部で矩形制御された冷媒加熱型空気調和機である。 請求項4記載の発明は、燃焼出力可変幅(最大燃焼量/最小燃焼量)=4以上である冷媒加熱型空気調和機である。
【0016】
請求項5記載の発明は、燃焼用燃料を供給する電磁ポンプを備え、前記電磁ポンプを所定周期でON/OFFし断続燃焼するように制御する冷媒加熱型空気調和機である。
【0017】
請求項6記載の発明は、燃焼用燃料を供給する電磁ポンプと燃焼用空気を供給するバーナーモータを備え、前記電磁ポンプ及び前記バーナーポンプを共に所定周期でON/OFFし断続燃焼するように制御する冷媒加熱型空気調和機である。
【0018】
請求項7記載の発明は、前記断続燃焼制御時、前記電磁ポンプの起動タイミングを、前記バーナーモータの起動タイミングよりも先にずらすように制御する冷媒加熱型空気調和機である。
【0019】
請求項8記載の発明は、冷凍サイクル内に、暖房運転時、室外熱交換器を負圧に保つために使用される2方弁を、通電時は開き、未通電時は閉じる制御を行う冷媒加熱型空気調和機である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は室内ユニットに対して圧縮機および冷媒加熱器を備えた室外ユニットを有し、暖房時に圧縮機から吐出された冷媒を室内熱交換器に送り込み、前記熱交換器から流出した冷媒を冷媒加熱器にて加熱させて圧縮機に送り込む構成を有した冷媒加熱型空気調和機において、冷媒加熱用熱源機が複数の触媒体で多段燃焼させる触媒燃焼機構で構成される冷媒加熱型空気調和機である。
【0021】
上記構成とすることによってTDRが大きくなり、燃焼出力の頻繁な変動および燃焼出力可変幅に対しても有効に対応可能となる。また、触媒燃焼方式では空気比の大きな変動によっても失火することが少なく、また、失火した場合も触媒体の温度が燃焼可能範囲内にあれば容易に再点火できるので、スピーディにかつ広範囲に燃焼量を可変させることができる。触媒体を多段で構成することによって触媒体の上流面にかかる熱負荷を分散させ、最高温度域も低減でき、触媒活性の長期信頼性を保証できる。さらに、瞬間的な停電などで短時間通電が途切れて暖房運転が停止した場合も運転停止時間を最小限にとどめられる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)
以下、図面を用いて本発明の実施例1について説明する。図1は実施例1の斜視断面図、図2は実施例1の縦断面図である。実施例1の触媒燃焼装置の主要部は予混合ガス供給部17、触媒燃焼部18、熱交換部19で構成される。また、予混合ガス供給部17は予混合ガス流れ方向に対して予混合ガス導入部20、予混合ガス気化室21、予混合ガス噴出部22で構成され、予混合ガス気化室21の外周部には埋め込みヒータ23が配設されている。触媒燃焼部18は予混合ガス流れ方向に対して順次第1受熱部24、予熱ヒータ25a、25b、第1触媒体26、第2受熱部27、第1整流板28、第2触媒体29、第2整流板30、第3触媒体31、第3整流板32、第3受熱部33、排ガス流出部34で構成され、熱交換部19は触媒燃焼部18の外筒筐体35に銅配管36が溶接されて構成される。また第1受熱部24、第2受熱部27、第1整流板28、第2整流板30、第3整流板32、第3受熱部33は外筒筐体35と一体物として構成し、アルミニウム材を使用した。第1触媒体26、第2触媒体29、第3触媒体31は連通孔を有するコージライトハニカムを基体とし、パラジウム触媒を活性アルミナ担体に担持したものである。第1受熱部24、第2受熱部27は第1触媒体26からの輻射、排熱を受けやすいように第1触媒体26の通気孔に対面させ、第3受熱部33は第3触媒体31からの排熱を受けやすいように配設している。第1整流板28、第2整流板30は第2触媒体29への混合ガス整流作用と第2触媒体29からの受熱作用を有し、第2整流板30、第3整流板32は第3触媒体31への混合ガス整流作用と第3触媒体31からの受熱作用を有している。予熱ヒータは250W仕様を2個使用し、第1触媒体は150×70×20、200セル/inch2にPd 3g/lで担持、第2触媒体は150×70×10、400セル/inch2にPd 3g/lで担持、第3触媒体は150×70×10、400セル/inch2にPd 3g/lで担持したものを使用した。
【0023】
次に、動作についての説明を行なう。まず、燃焼開始時には予熱ヒーター25a、25bに通電して第1触媒体26を活性化温度以上、約350℃に予熱した後、予熱ヒーター25a、25bへの通電を停止し、予混合ガスを予混合ガス供給部1から供給して第1触媒体26で触媒燃焼を開始させる。その後、第1触媒体26からの排熱により、第2触媒体29が加熱され、第2触媒体29でも触媒燃焼を開始する。触媒燃焼時には第1触媒体26および第2触媒体29でほとんどの燃焼が完結し、第3触媒体では第2触媒体通過後に残るわずかな未燃排ガスを浄化する作用を有する。燃焼反応熱が触媒体から輻射エネルギーとして射出される。この輻射エネルギーは第1受熱部24等で吸収されて再び熱エネルギーに変換されることにより、熱交換部19へ伝熱される。さらに、熱エネルギーは熱伝導により、熱交換部19から熱伝達により銅配管内の被加熱冷媒へ伝熱される輻射伝熱は流れを乱さないため、第1触媒体26、第2触媒体29における燃焼反応は阻害されることがなく、被加熱冷媒への熱交換量を増加させても燃焼安定性を確保することができる。触媒体の通気孔に対面させた受熱部を設け、触媒体と受熱部を交互に複数組設置することにより、触媒体から受熱部への輻射伝熱を促進するとともに触媒体における高燃焼量時において、高温になりやすい触媒体の触媒表面温度を低減することができる。触媒燃焼部室内で予混合気の流れ方向を受熱部を活用して矩形制御することで内部での熱媒体滞留時間を長くできる。それによって受熱部での受熱効率向上、接触時間増加が図れる。第3触媒体31を通過した排ガスは排ガス流出部34を通り、外部に排出される。連通孔を有するハニカム格子形状の基体に触媒を担持した触媒体とすることにより、熱応力に対する強度等を高め、耐寿命性を向上させることができる。高燃焼量時において、通常高温になりやすい触媒体の触媒表面温度を低減して耐熱限界温度以下に抑え、高負荷タイプの熱交換一体型触媒燃焼式熱源機を実現できるため、機器の小型化が可能となる。
【0024】
次に断続燃焼について説明する、上記のように触媒は活性温度以上に温度が上がっていると予混合ガスを供給するだけで触媒燃焼を開始する。また、火炎燃焼に比べて燃焼可能な空気比(=供給空気量/理論必要空気量)の幅が広いことが特徴である。燃焼開始から触媒燃焼が開始するまでの操作は通常の連続燃焼と同様に行い触媒燃焼が安定して継続している状態で断続燃焼に移行する。仮に燃焼量2000kcal/hr相当で触媒燃焼している状態で電磁ポンプ12の運転を止めると燃料の供給が止まり、連続して運転しているバーナーモータ11が送り込む空気と燃焼部に残留する燃料が燃焼を継続するが、燃焼状態は徐々に空気比の大きい状態に移行し第1触媒体26、第2触媒体29、第3触媒体31で燃料の消費に連れて発熱量が減少しそれぞれの触媒体の温度が下がり始める。しかし、触媒体受熱部及び整流板から構成される触媒燃焼部の熱容量は十分大きいため触媒温度は徐々に低下する、触媒が活性温度以下に冷やされる前(例えば30秒後)に電磁ポンプ12の運転を開始し燃料の供給を再開すると第1触媒体26、第2触媒体29、第3触媒体31では触媒燃焼が再開する、そして各部の温度が上昇し始めた後(例えば60秒後)に再び電磁ポンプ12の運転を止め燃料の供給を止める。このサイクルを繰り返すと各部の温度は連続運転時とは異なる状態に安定し、見かけの燃焼量は(2000*30/(30+60))になり燃焼量の削減が可能になる。この時(電磁ポンプON時間/1サイクル時間)=DUTY比とする。
【0025】
さらに、電磁ポンプ12を運転/停止する時に同時にバーナーモータ11を運転/停止し燃料と空気の供給を同時に運転/停止すると燃料の供給が止まり、惰性で回転しているバーナーモータ11が送り込む空気と燃焼部に残留する燃料が燃焼を継続するが、バーナーモータ11は10秒程度で停止し燃焼状態はに空気比の大きい状態に移行し第1触媒体26、第2触媒体29、第3触媒体31で燃料の消費に連れて発熱量が減少しそれぞれの触媒体の温度が下がり始める。しかし、触媒体受熱部及び整流板から構成される触媒燃焼部の熱容量は十分大きいため触媒温度は徐々に低下する。また、この時の温度低下は燃焼用空気が供給されないため、バーナーモータ11が運転している場合よりもさらにゆっくりと温度が低下する。これらの効果により燃料を供給していない期間での触媒の冷却がより抑えられる。そのため、燃料供給再開時に各触媒体がより高い温度にある状態で触媒燃焼を開始できるので燃焼再開時の排気ガス特性を改善することが可能である。
【0026】
また、燃焼開始する際の手順を、燃料を供給するための電磁ポンプ12のみを先ず運転し各触媒体に燃料のみを供給し燃焼状態を作り、その反応熱により各触媒体の温度を高め、数秒後にバーナーモータ11を運転し空気の供給を開始するようにすると、触媒燃焼再開時の温度回復を早められ併せて排気特性も改善することが可能である。
【0027】
次に瞬間的な停電などが発生した場合の動作を説明する。暖房運転中の冷凍サイクルでは、使用しない室外熱交換器14は逆止弁16a、16b、四方弁2によって負圧が保たれているがこれらのバルブは電気が遮断されてもその動作は保持されている。また暖房に利用さている冷凍サイクル部分を構成する主要なバルブも電気が遮断されてもその動作は保持される。また圧縮機1は短時間電気が遮断されても再度通電されれば容易に再起動可能である。さらに、冷媒加熱用熱源が触媒燃焼機構であるから断続運転の説明でも述べたように触媒温度が活性温度以上に保たれている限り予混合ガスを供給するだけで容易に再点火が可能である。したがって触媒体温度を基準にして、触媒体温度が活性温度よりも高い場合は即再起動、また停止が長時間になり触媒体温度が活性温度よりも低い場合は通常の起動を行うように制御すれば、無用な起動動作を行うこと無く通常運転に戻ることができてより快適性が高めることができる。
【0028】
受熱部、整流板、燃焼室内面部等の熱交換構成要素の受熱面側を高輻射材で被覆することにより、第1触媒体、第2触媒体、第3触媒体からの伝熱効率を向上させることができる。
【0029】
図3は実施例1によって得られた触媒燃焼式熱源機を用いて、空気比(供給空気量/理論必要空気量)=1.8において弱から強燃焼まで可変させて燃焼特性を評価したものである。これより第1触媒体は750kcal/hから3000kcal/hにかけて温度上昇しているが、その後ある程度を燃焼スリップさせることで、第2触媒体でも積極的に触媒燃焼させることができた。このためには第1触媒体のセル密度を第2触媒体のセル密度よりも小さくし、第1触媒体の厚みを第2触媒体の厚みよりも厚く設計することが望ましかった。HC/CO2の特性では750kcal/hから6000kcal/hにかけて0.005以下を達成し、初期値ではTDR=8であった。寿命試験では3000kcal/hにおいて20000h連続運転を行い、TDR=6を確認した。
【0030】
図5は実施例1によって得られた触媒燃焼式熱源機を用いて、空気比(供給空気量/理論必要空気量)=1.8において2000kcal/hで燃焼している状態で周期1分の断続運転のDUTY比を0.33から0.75まで可変させて、燃料供給を断続する際に同時に空気の供給を断続した場合と空気は連続して供給した場合の排気特性を評価したものである。燃料と空気を同時に断続したほうがより排気特性が改善され、HC/CO2を0.01以下に保ったままDUTY比を0.33まで下げることが可能である。
【0031】
図6は同じく空気比(供給空気量/理論必要空気量)=1.8において1500kcal/hで燃焼している状態で周期1分の断続運転(燃料と空気共に断続)のDUTY比を0.33から0.75まで可変させて、断続運転中と断続運転から連続運転に復帰した直後の排気特性を評価したものである。断続運転から連続運転に移行した直後の排気特性が悪化している。しかし、連続運転開始時に燃料の供給をわずかに早くして空気比の低い燃焼状態を作ると排気特性が改善された。
【0032】
実施例ではコージライトハニカムを基体として使用したが本発明で使用できるものこれに限定されるものではなく、連通孔を有した放熱面積の大きなものであればよい。またパラジウム触媒を活性アルミナ担体に担持したものを使用したが触媒燃焼に対して十分な耐久性を有するものであれば他のものも適用可能である。
【0033】
実施例では第1触媒体と第2触媒体でほぼ燃焼を完結させ、第3触媒体により未燃排ガスの浄化を図った。さらに本発明の意図する高TDR化を図るためには触媒体の数をさらに多くすることが有効であった。
【0034】
実施例では第1触媒体26の前段に電気式の予熱ヒータ(250W×2)を設けることにより、第1触媒体26を活性化温度に予熱したが、触媒燃焼開始時に予熱バーナで火炎燃焼させた後、混合ガスの供給を停止して予熱バーナの火炎を消炎させ、再び、混合ガスを供給して触媒燃焼させる方法を利用することもできる。
【0035】
【発明の効果】
上記実施例の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、セラミック基体に形成された触媒層に混合ガスを接触させることによって多段燃焼させる触媒燃焼方式を使用する。その結果燃焼室内での温度ムラが小さく、限られた空間を有効に活用しながら燃焼させるので非常に小さい熱源機が提供できる。さらに、連通孔を有する触媒体に対面する状態で触媒体と受熱部を交互に複数組設置することにより、単位体積あたりの触媒体の表面積を増加させ、触媒体から受熱部への輻射伝熱を促進するとともに、高燃焼量時において通常高温になりやすい触媒体の触媒表面温度を低減して耐熱限界温度以下に抑え、高負荷タイプの熱交換一体型触媒燃焼器を実現できるため、機器の小型化が可能となる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、より高いTDRが必要なマルチ形空気調和機に対して小さな熱源機が提供できるとともに複数の室内機要求特性の変化に迅速に追随できる。さらに、連通孔を有する触媒体に対面する状態で触媒体と受熱部を交互に複数組設置することにより、単位体積あたりの触媒体の表面積を増加させ、触媒体から受熱部への輻射伝熱を促進するとともに、高燃焼量時において通常高温になりやすい触媒体の触媒表面温度を低減して耐熱限界温度以下に抑え、高負荷タイプの熱交換一体型触媒燃焼器を実現できるため、機器の小型化が可能となる。
【0037】
請求項3記載の発明によれば、燃焼室内で予混合気の流れ方向を矩形制御することにより内部での滞留時間を長くできることおよび受熱部での受熱効率向上、接触時間増加が図れる。
【0038】
請求項4記載の発明によれば、TDRの大きな熱源機が提供できるので、従来のようにオンオフ制御によることなく燃焼量可変が行えるので、一旦停止した後の再起動に伴う時間的なロスを防止することができる。
【0039】
請求項5記載の発明によれば、構造的な変更をすること無く電磁ポンプの運転制御を変更するだけで最低燃焼量よりも低い燃焼熱量を発生することが可能なため、暖房機としてよりTDRの大きな冷媒加熱型空気調和機を提供できるので、従来のようにオンオフ制御によることなく暖房能力可変が行えることにより快適性の高い空気調和が実現できる。
【0040】
請求項6及び7記載の発明によれば、構造的な変更をすること無く電磁ポンプの運転制御を変更するだけで最低燃焼量よりも低い燃焼熱量を発生することが可能なため、暖房機として、よりTDRの大きな冷媒加熱型空気調和機を提供でき、同時にバーナーモーターの運転制御を変更することにより断続燃焼中の排気特性も改善し、従来のようにオンオフ制御によることなく暖房能力可変が可能で、断続運転中の排気特性の劣化も少ない環境に配慮した、より快適性の高い空気調和が実現できる。
【0041】
請求項8記載の発明によれば、冷凍サイクル内で使用され、暖房運転時にサイクル内の室外熱交換器を負圧に保つために使用される2方弁を、通電時=開/未通電時=閉となる構造にすることにより、瞬間的な停電などごく短い時間の電気遮断により2方弁の通電が切れても、暖房冷凍サイクルを維持できるようになり、触媒体が活性温度以上であればでは容易に再点火が可能な触媒燃焼機の特性と併せて、停電などの外的要因による短時間の運転停止から再起動までの時間を短縮した空気調和が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の触媒燃焼式熱源機の斜視断面図
【図2】 本発明の実施例1の触媒燃焼式熱源機の縦断面図
【図3】 本発明の実施例1の触媒燃焼式熱源機を使用した空気調和機での燃焼特性評価図
【図4】 従来のマルチ形冷媒加熱型空気調和機の冷凍サイクル図
【図5】 本発明の実施例6の触媒燃焼式熱源機を使用した空気調和機での断続燃焼特性評価図
【図6】 本発明の実施例7の触媒燃焼式熱源機を使用した空気調和機での断続燃焼特性評価図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 四方弁
3a、3b 室内機
4a、4b、4c、4d 冷媒流量制御弁
5a、5b、5c、5d 三方弁
6a、6b 室内熱交換器
7a、7b 室内ファン
8 メイン流量制御弁
9 二方弁
10 冷媒加熱器
11 バーナモータ
12 電磁ポンプ
13 アキュームレータ
14 室外熱交換器
15 室外ファン
16a、16b 逆止弁
17 混合ガス供給部
18 触媒燃焼部
19 熱交換部
20 混合ガス導入部
21 混合ガス気化室
22 混合ガス噴出部
23 埋め込みヒータ
24 第1受熱部
25a、25b 予熱ヒータ
26 第1触媒体
27 第2受熱部
28 第1整流板
29 第2触媒体
30 第2整流板
31 第3触媒体
32 第3整流板
33 第3受熱部
34 排ガス流出部
35 外筒筐体
36 銅配管

Claims (8)

  1. 室内ユニットに対して圧縮機および冷媒加熱器を備えた室外ユニットを有し、暖房時に圧縮機から吐出された冷媒を室内熱交換器に送り込み、前記室内熱交換器から流出した冷媒を冷媒加熱器にて加熱させて圧縮機に送り込む構成を有した冷媒加熱型空気調和機であって、前記冷媒加熱器の熱源が複数の触媒体で構成され、前記各触媒体間に熱交換受熱部が配設され、触媒体表面で燃料を燃焼させる触媒燃焼機構で構成されることを特徴とする冷媒加熱型空気調和機。
  2. 複数の室内ユニットに対して、圧縮機および冷媒加熱器を備えた室外ユニット1台を有し、暖房時に圧縮機から吐出された冷媒を複数の室内熱交換器に送り込み、前記室内熱交換器から流出した冷媒を冷媒加熱器にて加熱させて圧縮機に送り込む構成を有した冷媒加熱型空気調和機であって、前記冷媒加熱器の熱源が複数の触媒体で構成され、前記各触媒体間に熱交換受熱部が配設され、触媒体表面で燃料を燃焼させる触媒燃焼機構で構成されることを特徴とする冷媒加熱型空気調和機。
  3. 複数の触媒体で構成され、前記各触媒体間に熱交換受熱部が配設され、予混合気流れが前記熱交換受熱部で矩形制御されたことを特徴とする請求項1、2いずれか1項記載の冷媒加熱型空気調和機。
  4. 燃焼出力可変幅(最大燃焼量/最小燃焼量)=4以上であることを特徴とする請求項1、2いずれか1項記載の冷媒加熱型空気調和機。
  5. 燃焼用燃料を供給する電磁ポンプを備え、前記電磁ポンプを所定周期でON/OFFし断続燃焼するように制御することを特徴とする請求項1、2いずれか1項記載の冷媒加熱型空気調和機。
  6. 燃焼用燃料を供給する電磁ポンプと燃焼用空気を供給するバーナーモータを備え、前記電磁ポンプ及び前記バーナーポンプを共に所定周期でON/OFFし断続燃焼するように制御することを特徴とする請求項1、2いずれか1項記載の冷媒加熱型空気調和機。
  7. 前記断続燃焼制御時、前記電磁ポンプの起動タイミングを、前記バーナーモータの起動タイミングよりも先にずらすように制御することを特徴とする請求項6記載の冷媒加熱型空気調和機。
  8. 冷凍サイクル内に、暖房運転時、室外熱交換器を負圧に保つために使用される2方弁を、通電時は開き、未通電時は閉じる制御を行うことを特徴とする請求項1、2いずれか1項記載の冷媒加熱型空気調和機。
JP2000139995A 1999-05-14 2000-05-12 冷媒加熱型空気調和機 Expired - Fee Related JP4224927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000139995A JP4224927B2 (ja) 1999-05-14 2000-05-12 冷媒加熱型空気調和機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-133836 1999-05-14
JP13383699 1999-05-14
JP2000139995A JP4224927B2 (ja) 1999-05-14 2000-05-12 冷媒加熱型空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001033118A JP2001033118A (ja) 2001-02-09
JP4224927B2 true JP4224927B2 (ja) 2009-02-18

Family

ID=26468088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000139995A Expired - Fee Related JP4224927B2 (ja) 1999-05-14 2000-05-12 冷媒加熱型空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4224927B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001033118A (ja) 2001-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5805833B1 (ja) ヒートポンプ式空気調和機
JP2003214705A (ja) コージェネレーションシステム
US5421719A (en) Catalytic combustion apparatus and method
KR19990013605A (ko) 연소장치
JP4267601B2 (ja) 給湯装置
US6887607B1 (en) Fuel cell system for generating electric energy and heat
JP4224927B2 (ja) 冷媒加熱型空気調和機
JP4203048B2 (ja) 給湯装置
JP2001266907A (ja) ファンヒータ
WO2004045012A3 (en) Fuel cell system
JPH0933007A (ja) 燃焼装置
JP7144343B2 (ja) 暖房システム
JP7368307B2 (ja) 暖房システム
JP2812255B2 (ja) 蓄熱暖房装置
JP2002206817A (ja) 冷媒加熱型空気調和機
JP3568314B2 (ja) 加熱装置
JP3642313B2 (ja) 触媒燃焼装置
JP3779792B2 (ja) 触媒燃焼装置
CN212006251U (zh) 热水设备
JP4344044B2 (ja) 温水式冷暖房装置
JP2006329508A (ja) 温度調整用流体の加熱装置
JP4222271B2 (ja) 温水暖房システムの燃焼制御方法
JP2007183026A (ja) 冷温水システム
JP2000146298A (ja) 触媒燃焼装置
JP3578547B2 (ja) 燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050804

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080325

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees