JP4223460B2 - モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置 - Google Patents

モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4223460B2
JP4223460B2 JP2004315717A JP2004315717A JP4223460B2 JP 4223460 B2 JP4223460 B2 JP 4223460B2 JP 2004315717 A JP2004315717 A JP 2004315717A JP 2004315717 A JP2004315717 A JP 2004315717A JP 4223460 B2 JP4223460 B2 JP 4223460B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potential side
motor
circuit
voltage
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004315717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006129637A (ja
Inventor
壽夫 浅海
将隆 伊澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004315717A priority Critical patent/JP4223460B2/ja
Publication of JP2006129637A publication Critical patent/JP2006129637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4223460B2 publication Critical patent/JP4223460B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

この発明は、電動ステアリング装置と、この駆動源などとして用いられるモータを駆動するためのモータ駆動回路に関するものである。
近年、油圧式のパワーステアリング装置に代わり、電動式のパワーステアリング装置(以下、単に電動式ステアリングと称す)が注目されている。これは、常時油圧を発生させる必要がある油圧式に比較して操舵時のみモータを駆動するため、燃費向上に寄与することに加え、制御の自由度が高いためである。また、この電動式ステアリングに使用されるモータには、出力やメンテナンス性を向上させるためにブラシ交換の必要のないブラシレスモータ(以下、単にモータと称す)が採用されている。このようなブラシレスモータではインバータ回路によるPWM(Pulse Width Modulation)制御が行われており、ECU等のマイコンによってPWMデューティが制御されている。具体的には、前記モータの通電電流を監視してPWMデューティを最適に設定するフィードバック制御が行われている。
ここで、前記モータの通電電流が正確に検出されないとモータの駆動電流にずれが生じ操舵フィーリングを悪化させる虞があるため、電源とインバータとの間に電流センサを設け、更にインバータとモータとの間に通電電流を電圧変換するシャント抵抗を設け、これら電流センサとシャント抵抗による検出電流を比較して検出電流値の補正を行うものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
上述のシャント抵抗を用いた電流検出器の一例を図7に基づいて説明する。インバータとモータとの間にはシャント抵抗が介装されている。このシャント抵抗の端子間電圧を制御装置等のIC(Integrated Circuit)に入力させる際には、前記シャント抵抗の端子間電圧をオペアンプによって差動増幅してA/D変換することとなる。自動車等の車両においては、一般に片電源タイプのオペアンプが用いられており、このオペアンプでは増幅率をできるだけ大きく設定するために、バッテリ電圧である12V(図7中、実線で示す)を電源電圧として用いている。また、オペアンプの出力をA/D変換するA/D変換器やECU等のマイコンにはバッテリ電圧をレギュレータによって降圧した5Vが供給されている。
ところで、前記シャント抵抗にはバッテリ電圧である12Vを基準とした電圧つまりバッテリ電圧にシャント抵抗の電圧降下分(図中、電圧変化幅として矢印で示す範囲の電圧)を上乗せした電圧が発生する。この電圧はオペアンプの電源電圧を超える電圧を含んでいるため、通常は前記電圧を降圧するべく前記シャント抵抗と前記オペアンプとの間には分圧器が設けられている。
前述したように前記オペアンプは片電源タイプであるため、アースを基準とした片方の極性の電圧しか増幅することができない。そのため、前記オペアンプの入力信号に5Vの中点である2.5Vのバイアスをかけてこの2.5Vを基準として2.5±2V程度の両極性の電圧を増幅可能にしている。この2.5Vのバイアス電圧も前述した電源電圧の5Vと同様に、レギュレータ等によって降圧されているため、バッテリ電圧の変動の影響は受け難い。
特開2003−219675号公報
しかしながら、上述した構成では、シャント抵抗の検出電圧を分圧して利用しているため、バッテリ電圧だけではなく、ここで必要となる通電電流によって発生したシャント抵抗の端子間電圧まで降圧させてしまう。そのため、通電電流に対応した電圧信号のレベルが低くなり、この結果、S/N比が低下して電流検出精度に影響を及ぼす虞がある。また、前記S/N比が低下することで、通電電流の検出値に基づいて制御を行うインバータのフィードバック制御にも影響を及ぼすという問題がある。
そこで、この発明は、モータの通電電流の検出精度を向上すると共に、良好な操舵フィーリングを得ることができるモータ駆動回路およびこのモータ駆動回路を用いた電動ステアリング装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、モータ(例えば、実施の形態におけるモータM)と、該モータの電流を検出する電流検出器(例えば、実施の形態における電流監視装置17)と、該電流検出器に所定以上の電圧が印加されないようにする電流検出器保護回路と、複数のアーム(例えば、実施の形態におけるアーム22)の高電位側および低電位側にスイッチング素子(例えば、実施の形態における高電位側FET21a、低電位側FET21b)を設け、前記高電位側・低電位側スイッチング素子を駆動させることにより複数相の交流電流を生成して前記モータを駆動する、モータ駆動回路であって、前記電流検出器保護回路は、前記高電位側スイッチング素子および低電位側スイッチング素子に接続される直流電源の低電位側端子の電位を基準にすべく、前記複数のアームに設けられた低電位側スイッチング素子全てがON状態となっている時にのみ前記電流検出器保護回路の保護動作を停止し、前記電流検出器は、前記電流検出器保護回路が保護動作を停止している間に前記モータに通電されている電流を検出することを特徴とする。
このように構成することで、通電電流を例えばバッテリのマイナス端子の電位を基準にして検出することができる。
請求項2に記載した発明は、前記電流検出器はモータ電流の流路上に設けられた抵抗(例えば、実施の形態におけるシャント抵抗29)と、前記抵抗の端子間電圧を増幅する増幅回路(例えば、実施の形態における増幅回路37)と、前記増幅回路からの信号を任意のタイミングで検出するサンプルホールド回路(例えば、実施の形態におけるサンプルホールド回路38)とを備え、前記サンプルホールド回路は低電位側スイッチング素子全てがONとなっている時にモータに通電される電流を検出することを特徴とする。
このように構成することで、前記低電位側のスイッチング素子全てがONとなっている時にだけサンプルホールド回路を動作することによって、前記増幅回路の出力電圧を保持することができる。
請求項3に記載した発明は、前記モータを駆動制御する制御装置を備え、該制御装置は少なくとも低電位側スイッチング素子用のタイミング信号を生成し、低電位側スイッチング素子用のタイミング信号の値が前記アームごとに設定される所定の閾値を下から上に横切ったときに、前記閾値に対応したアームの前記低電位側スイッチング素子をON制御し、各アームの前記低電位側スイッチング素子が全てON状態となった後、低電位側スイッチング素子用のタイミング信号の値が前記閾値を上から下に横切ったときに、前記閾値に対応したアームの前記低電位側スイッチング素子をOFF制御することを特徴とする
このように構成することで、前記サンプルホールド回路が検出するタイミング以外は前記増幅器に印加される電圧をクランプすることが可能となる。
請求項4に記載した発明は、前記各アームの低電位側スイッチング素子が全てON状態のとき、前記タイミング信号の上限値のタイミングに応じて前記サンプルホールド回路によるサンプルホールドを行うことを特徴とする
請求項に記載した発明によれば、請求項1〜の何れかに記載のモータ駆動回路によってモータを駆動し、発生した駆動力によって操舵系(例えば、実施の形態における手動操舵力発生機構1)に操舵力を付与することを特徴とする。
このように構成することで、通電電流を正確に検出してモータの制御を行うことができるため、違和感のない良好な操舵フィーリングを得ることができる。
請求項1に記載した発明によれば、このように構成することで、通電電流を例えば、バッテリのマイナス端子の電位を基準に検出することができるため、電源電圧変動及び分圧素子の影響を受けずに検出信号のS/N比を向上させて電流検出精度の向上を図ることが可能となる効果がある。
また、前記サンプルホールド回路が検出するタイミング以外は前記増幅器に印加される前記抵抗の端子間電圧をクランプすることが可能となるため、前記増幅器に過電圧が印加されるのを防止することができるという効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、前記低電位側のスイッチング素子全てがONとなっている時にだけサンプルホールド回路によって、前記増幅回路の出力電圧を保持することができる。また、バッテリのマイナス端子の電位を基準とする前記抵抗の端子間電圧だけを検出して、サンプルホールド回路に印加するため、出力電圧のサチュレート(飽和)を防止することができるという効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、前記サンプルホールド回路が検出するタイミング以外は前記増幅器に印加される前記抵抗の端子間電圧をクランプすることが可能となるため、前記増幅器に過電圧が印加されるのを防止することができるという効果がある。
請求項に記載した発明によれば、通電電流を正確に検出してモータの制御を行うことができるため、違和感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ、したがって、商品性を向上させることができる効果がある。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は電動ステアリング装置の全体構成を示している。この電動パワーステアリング装置は手動操舵力発生機構(操舵系)1を備えており、この手動操舵力発生機構1は、ステアリングホイール2に一体結合されたステアリングシャフト3が、ユニバーサルジョイントを有する連結軸4を介してラック&ピニオン機構のピニオン5に連結されたものである。前記ピニオン5は、車幅方向に往復動可能なラック軸6のラック6aに噛合し、ラック軸6の両端には、タイロッド7,7を介して転舵輪としての左右の前輪8,8が連結されている。ここで、前記ステアリングホイール2の操舵時に通常のラック&ピニオン式の転舵操作が可能であり、前輪8,8を転舵させて車両の向きを変えることができる。ラック軸6とタイロッド7,7とで転舵機構が構成されている。
前記ラック軸6と同軸上には、手動操舵力発生機構1による操舵力を軽減するための補助操舵力を供給するモータMが配設されている。このモータMはいわゆるブラシレスタイプの三相モータであり、このモータに接続されたインバータ18によるPWM制御で駆動するものである。このモータMにより供給される補助操舵力は、ラック軸6に対してほぼ平行に設けられたボールねじ機構9を介して推力に変換され、ラック軸6に作用することとなる。そのため、ラック軸6が挿通されたモータMのロータに駆動側ヘリカルギヤ10を一体的に設け、この駆動側ヘリカルギヤ10に噛合する従動側ヘリカルギヤ11を、ボールねじ機構9のスクリューシャフト12の一端に設け、ボールねじ機構9のナット13をラック軸6に固定している。
前記ステアリングシャフト3には、ステアリングシャフト3の操舵速度を検出するための操舵速度センサ14が設けられ、前記ラック&ピニオン機構を収容するステアリングギアボックス(図示略)内には、ピニオン5に作用する操舵トルクを検出するための操舵トルクセンサ15が設けられている。操舵速度センサ14は検出した操舵速度に対応する電気信号を、操舵トルクセンサ15は検出した操舵トルクに対応する電気信号を、それぞれ制御装置16に出力している。
前記制御装置16とインバータ18とにはスイッチSを介してバッテリBが接続されている。そして、前記制御装置16の電源入力回路(図示せず)にはレギュレータが設けられており、ここで前記バッテリBの電圧(以下、単にバッテリ電圧と称す)が前記制御装置16内で用いられる電源電圧(例えば、5V)に変換されている。更に、前記制御装置16には前記インバータ18とモータMとの間の電流を監視する電流監視装置(電流検出器)17が接続されている。前記制御装置16は、操舵速度センサ14、操舵トルクセンサ15、電流監視装置17からの入力信号を処理して得られる制御信号によりモータMに供給すべき目標電流を決定し、インバータ18のPWMデューティを算出している。このように、インバータ18を介して駆動電流をモータMに供給することでモータMの出力トルクを制御し、ステアリング操作における操作補助力を制御している。
次に、図2〜図4に基づいて制御装置16、電流監視装置17、インバータ18について説明する。尚、図示都合上、図3、図4では三相の内、1つの相についてのみ記載している。
図2に示すように、前記制御装置16には高電位側ドライバ回路19と低電位側ドライバ回路20とが接続されており、これら高電位側ドライバ回路19と低電位側ドライバ回路20とには前述したインバータ18が接続されている。このインバータ18はスイッチング素子である複数のFET(Field Effect Transistor)によって構成されている。前記FETはバッテリBの+端子に接続された高電位側FET(スイッチング素子)21aと−端子に接続された低電位側のFET(スイッチング素子)21bとで構成されており、これら高電位側FET21aと低電位側FET21bとでアーム22が形成されている。そして、このアーム22は前記三相のモータのU相、V相、W相に対応した三相分設けられている。
具体的には、図3に示すように、前記低電位側ドライバ回路20にはU相、V相、W相に各々対応した低電位側FET21bのゲート23が各々接続されている。そして、各アーム22の高電位側FET21aのソース24には前記バッテリBのプラス(+)端子が接続されている。そして、前記高電位側FET21aの各々のドレーン25には低電位側FET21bのソース26が接続されている。また、この低電位側FET21bのドレーン27には各々アース28が接続されており、このアース28は前述したバッテリBのマイナス(−)端子に接続されている。
前記インバータ18には、このインバータ18の前記高電位側FET21aのドレーン25と低電位側FET21bのソース26との間から分岐して、シャント抵抗(抵抗)29を介してモータMのU相巻線、V相巻線、W相巻線が接続されている。前記シャント抵抗29は通電電流を検出するためのものであり、リアクタンス成分が少なく極めて正確な微小抵抗を有している。すなわち、前記シャント抵抗29を被測定回路に介装するだけで通電電流に応じた正確な電圧を容易に得ることができると共に、シャント抵抗29による被測定回路への影響は最低限に留めることができるのである。
前記各シャント抵抗29の両端には、それぞれ抵抗30を介してサンプリングA/Dコンバータ31が接続されている。そして、前記抵抗30とサンプリングA/Dコンバータ31との間には保護回路(電流検出器保護回路)32が分岐して接続されている。この保護回路32は、前記インバータ18の低電位側FET21bが全てONとなった時に前記シャント抵抗29の端子間電圧が前記サンプリングA/Dコンバータ31に入力されるようにするものであり、前記低電位側FET21bが全てONになっていない場合には、前記シャント抵抗29の端子電圧を常にクランプするように設定されている。
具体的には、前記保護回路32は、AND回路33とNOT回路34を経由して前記低電位側FET21bを駆動する低電位側ドライバ回路20の一時側に接続されており、前記保護回路32にロー(L)の信号が入力された時にこの保護動作であるクランプを停止する。つまり、前記制御装置16から低電位側ドライバ回路20に前記低電位側FET21bを全てONにするハイ(H)の信号がU相、V相、W相の全てに向けて出力された場合に前記AND回路33の出力がHとなりNOT回路34の出力がLとなる。この結果、前記保護回路32にLが入力されて前述したクランプの動作が停止することとなる。
ところで、前述したサンプリングA/Dコンバータ31は、図3に示すように、電流電圧変換回路35とマイコンA/D36とで構成されたものである。この電流電圧変換回路35はモータMの通電電流に対応した前記シャント抵抗29の端子間電圧を増幅してマイコンA/D36の入力として十分なレベルまで上昇させると共に、この増幅した電圧を一定時間保持するものである。一方、前記マイコンA/D36は前記電流電圧変換回路35から出力された電圧をデジタル信号に変換して制御装置16に向けて出力している。
図4に示すように、前記電流電圧変換回路35は前段にシャント抵抗29の端子間電圧を増幅する増幅回路37、後段に前記増幅回路37の出力をサンプリングして一定時間保持するサンプルホールド回路38を有している。前者の増幅回路37は、バッテリBを電源とする片電源(例えば、+12V)のオペアンプ39によって差動増幅回路が形成されている。つまり、このオペアンプ39では前記シャント抵抗29の各端子電圧の差分をアース28の電位を基準として算出し、この算出結果を増幅して出力しているのである。
前記オペアンプ39のマイナス端子とオペアンプ39の出力側との間にはフィードバック抵抗40が接続されており、前記オペアンプ39のプラス端子には抵抗41を介してバイアス電源42が接続されている。前記バイアス電源42はバッテリBの電圧を図示しないレギュレータで降圧させた前記マイコンA/D36や制御装置16の電源電圧(例えば、5V)の中点電圧(例えば2.5V)が設定されており、シャント抵抗29の端子間電圧がアース28の電位の時にオペアンプ39の出力電圧が中点電圧になるように設定されている。ここで、前記抵抗30と、抵抗41とで前記増幅回路の増幅率が決定されている。尚、前記AND回路33、NOT回路34等の論理回路の電源もマイコンA/D36や制御装置16と同一の電源を用いている。
前記増幅回路37の出力側には前記サンプルホールド回路38のスイッチ(例えば、アナログスイッチ)43が接続されている。このスイッチ43はゲート44を有しており、このゲート44にHが入力されることで接点45が閉じるものである。前記ゲート44は前述したAND回路33とNOT回路34との間に接続されており、前記保護回路32がOFFになっている時にHが入力されて前記接点45が閉じるように設定されている。すなわち、このスイッチ43は、前記低電位側FET21bが全てONのときに前記接点45が閉じるようになっている。
前記スイッチ43の二次側にはアース28との間にホールドキャパシタ46が接続されている。このホールドキャパシタ46はサンプリングされた前記増幅回路37の出力電圧の保持時間を決定するものである。更に前記スイッチ43の二次側にはボルテージフォロア47が接続されている。このボルテージフォロア47は増幅率が1であり、このボルテージフォロア47の一次側の回路と二次側の回路とを分離して各々に接続された回路の影響を防止するものである。つまり、前記電流電圧変換回路35とマイコンA/D36とは前記ボルテージフォロア47によって回路的に分離されているため、例えば、それぞれの回路に異常が発生した場合であってもこの影響がお互いの回路に波及しないようになっている。
すなわち、前述した制御装置16から低電位側ドライバ回路20の全ての相に対してHが出力されると前記低電位側FET21bは全てONとなり、シャント抵抗29には図3に示す矢印方向の電流I1が流れる。この時、前記シャント抵抗29のFET側の端子は0Vであるアース28の電位(=バッテリのマイナス端子の電位)となる。そして、図5に示すように、前記シャント抵抗29のモータM側の端子には前記通電電流に対応した電圧が発生するため、前記通電電流に対応したシャント抵抗29の端子間電圧が0Vを基準とした範囲(図5中、矢印で示す範囲)で生じることとなり、この端子間電圧が前述したバイアス電源によって、中点電圧である2.5V(図5中の破線)を基準とした範囲の両極性の電圧として前記オペアンプ39の入力側端子に印加される。
図6は、縦軸を信号レベル、横軸を時間とした前記制御装置16のV相の高電位側FET(VH−fet)、W相の高電位側FET(WH−fet)、U相の高電位側FET(UH−fet)の出力信号のPWMデューティと、V相の低電位側FET(VL−fet)、W相の低電位側FET(VW−fet)、U相の低電位側FET(UL−fet)の出力信号のPWMデューティを示したものである。同図に示すように、制御装置16の内部に設けられた図示しないタイマーでは低電位側FET21bと高電位側FET21aとに対応した2つの三角波48a、48bが生成されている。
前記タイマーでは前記U相に対応した閾値(図中、2点鎖線で示す)、V相に対応した閾値(図中、1点鎖線で示す)、W相に対応した閾値(図中、破線で示す)が設けられている。これらの閾値はそれぞれ、前記PWMデューティのON、OFFのタイミングを決定するものであり、高電位側FETでは三角波が閾値を上方から横切った場合にON、下方から横切った場合にOFFになり、一方、低電位側のFETでは三角波が閾値を上方から横切った場合にOFF、下方から横切った場合にONとなるように設定されている。そして、前記AND回路からは前記低電位側のFETに対応した三角波の上側の頂点のタイミングに応じてサンプルホールド信号が出力されることとなる。尚、前記AND回路33を省略して前記制御装置16のタイマーを用いて前記低電位側FET21bに対応する三角波48bが閾値(図6中、実線で示す)以上の時に前記制御装置16から直接サンプルホールド信号を出力するようにしてもよい。
したがって、上述した実施の形態によれば、モータMの通電電流をシャント抵抗29によってバッテリBのマイナス端子の電位すなわちアース28の電位を基準に検出することができるため、シャント抵抗29の端子間電圧を降圧することなしに電流電圧変換回路35に入力させることができ、この結果、前記シャント抵抗29の端子間電圧を増幅させる際のS/N比を向上させてモータMの通電電流の検出精度を向上させることができる。
また、サンプリングA/Dコンバータ31のスイッチ43によって、低電位側FET21bが全てONでない時にモータMの通電電流を検出せず、ボルテージフォロア47によって回路が分離されているため、マイコンA/D36に過電圧が印加されるのを防止することができる。
そして、前記スイッチ43の接点45が閉じているタイミング以外は前記オペアンプ39に印加される電圧を保護回路32によってクランプすることが可能となるため、前記オペアンプ39のプラス端子とマイナス端子とのそれぞれにこのオペアンプ39の電源電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。更に、モータMの通電電流を正確に検出してモータMの制御を行うことができるため、違和感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ、商品性を向上させることができる。
また、従来のシャント抵抗と電流電圧変換回路との間に設けていた分圧器を省略できるため、部品点数が低減され、コストの低減を図ることができる。
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、インバータにはFET以外に、例えば、IGBTやパワートランジスタ等のスイッチング素子を用いても良い。また、三相全てにシャント抵抗を介装させているが二相の電流値から他の一相の電流を算出する構成にしてもよい。また、シャント抵抗はモータライン上ではなく、FETが設けられたアーム上に設けてもよい。
この発明の実施の形態の電動式ステアリングのシステム構成図である。 この発明の実施の形態の電流監視装置の回路説明図である。 この発明の実施の形態の図2の部分拡大図である。 この発明の実施の形態の図3のサンプリングA/Dコンバータの拡大図である。 この発明の実施の形態のシャント抵抗の端子間電圧の説明図である。 この発明の実施の形態の制御装置のタイミングチャートである。 従来のシャント抵抗の端子間電圧の説明図である。
符号の説明
1 手動操舵力発生機構(操舵系)
17 電流監視装置(電流検出器)
21a 高電位側FET(スイッチング素子)
21b 低電位側FET(スイッチング素子)
22 アーム
29 シャント抵抗(抵抗)
32 保護回路(電流検出器保護回路)
37 増幅回路
38 サンプルホールド回路
M モータ

Claims (5)

  1. モータと、該モータの電流を検出する電流検出器と、該電流検出器に所定以上の電圧が印加されないようにする電流検出器保護回路と、複数のアームの高電位側および低電位側にスイッチング素子を設け、前記高電位側・低電位側スイッチング素子を駆動させることにより複数相の交流電流を生成して前記モータを駆動するモータ駆動回路であって、前記高電位側スイッチング素子および低電位側スイッチング素子に接続される直流電源の低電位側端子の電位を基準にすべく、前記複数のアームに設けられた低電位側スイッチング素子全てがON状態となっているときにのみ前記電流検出器保護回路の保護動作を停止し、前記電流検出器保護回路が保護動作を停止している間に前記電流検出器により前記モータに通電されている電流を検出することを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記電流検出器はモータ電流の流路上に設けられた抵抗と、前記抵抗の端子間電圧を増幅する増幅回路と、前記増幅回路からの信号を任意のタイミングで検出するサンプルホールド回路とを備え、前記サンプルホールド回路は低電位側スイッチング素子全てがONとなっている時にモータに通電される電流を検出することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
  3. 前記モータを駆動制御する制御装置を備え、該制御装置は少なくとも低電位側スイッチング素子用のタイミング信号を生成し、低電位側スイッチング素子用のタイミング信号の値が前記アームごとに設定される所定の閾値を下から上に横切ったときに、前記閾値に対応したアームの前記低電位側スイッチング素子をON制御し、各アームの前記低電位側スイッチング素子が全てON状態となった後、低電位側スイッチング素子用のタイミング信号の値が前記閾値を上から下に横切ったときに、前記閾値に対応したアームの前記低電位側スイッチング素子をOFF制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ駆動回路。
  4. 前記各アームの低電位側スイッチング素子が全てON状態のとき、前記タイミング信号の上限値のタイミングに応じて前記サンプルホールド回路によるサンプルホールドを行うことを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動回路。
  5. 請求項1〜の何れかに記載のモータ駆動回路によってモータを駆動し、発生した駆動力によって操舵系に操舵力を付与することを特徴とする電動ステアリング装置。
JP2004315717A 2004-10-29 2004-10-29 モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置 Expired - Fee Related JP4223460B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004315717A JP4223460B2 (ja) 2004-10-29 2004-10-29 モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004315717A JP4223460B2 (ja) 2004-10-29 2004-10-29 モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006129637A JP2006129637A (ja) 2006-05-18
JP4223460B2 true JP4223460B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=36723714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004315717A Expired - Fee Related JP4223460B2 (ja) 2004-10-29 2004-10-29 モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4223460B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200091654A (ko) 2019-01-23 2020-07-31 주식회사 만도 전동 파워스티어링용 모터의 전류 검출 장치

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5396948B2 (ja) * 2009-03-17 2014-01-22 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP5332786B2 (ja) * 2009-03-23 2013-11-06 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP5344023B2 (ja) * 2011-11-21 2013-11-20 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200091654A (ko) 2019-01-23 2020-07-31 주식회사 만도 전동 파워스티어링용 모터의 전류 검출 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006129637A (ja) 2006-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100863390B1 (ko) 모터 구동 회로의 지락 검출 장치
JP5892394B2 (ja) 電力変換装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置
JP3854190B2 (ja) モータ制御装置
US8217600B2 (en) Motor control device and electric power steering system
US10093346B2 (en) Motor controller and electric power steering device
US20030184326A1 (en) Semiconductor device equipped with current detection function
JP2013198202A (ja) インバータ装置及びパワーステアリング装置
EP2679469A1 (en) Electric power steering device
US20160308478A1 (en) Motor control device and electric power steering system
JP2009113676A (ja) 電動パワーステアリング装置
US9707993B2 (en) Electric power steering apparatus
JP4223460B2 (ja) モータ駆動回路およびこれを用いた電動ステアリング装置
CN114450886A (zh) 旋转电机控制装置
JP2003324985A (ja) モータ制御装置
JP4382768B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6131874B2 (ja) インバータ回路の故障検出方法、駆動装置及びモータ駆動システム
JP2006262677A (ja) 電流検出方法
JP2007074831A (ja) モータ制御装置およびそれを用いた車両用操舵装置
US20140021897A1 (en) Rotary electric machine control apparatus and electric power steering apparatus using the same
JP4736719B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP4893248B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4585358B2 (ja) 電動ステアリング装置
JP2009012665A (ja) 電動パワーステアリング装置
US20230268819A1 (en) Power conversion device
US20230327598A1 (en) Electronic control device

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees