JP4222375B2 - 加速度センサ及び磁気ディスクドライブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯機器、その他移動することが予想される設備や機器の移動検出に利用される、多層構造の磁気抵抗効果(MR)素子を用いた加速度センサ及びこの加速度センサを備えた磁気ディスクドライブ装置に関する。
例えば携帯型パソコン、携帯電話、デジタルオーディオプレーヤ等の携帯機器に組み込まれるハードディスクドライブ(HDD)、又はそれ自体がストレージとして携帯されるHDD若しくはリムーバブルHDD等の磁気ディスクドライブ装置においては、落下衝撃によって磁気ヘッドと磁気記録媒体とが衝突することを防ぐために、落下した瞬間を検知し磁気ヘッドを磁気記録媒体面から退避させることが必要となる。このような落下の瞬間は、重力加速度のわずかな変化として検知することができる。
加速度のわずかな変化を検知するための加速度センサとして、錘をばねによって支え、そのばねに圧電素子を貼り付けることにより、錘からばねに印加される力の変化を検知する圧電素子型加速度センサが知られている(例えば、特許文献1)。
加速度の変化を錘の微小変位で検知する加速度センサとして、対向する可動電極と固定電極間の距離の加速度による変化をこれらの静電容量の変化として検出する静電容量型加速度センサも知られている(例えば、特許文献2)。
このような圧電素子型加速度センサや静電容量型加速度センサは、いずれも、ばね自体に、又はばねに取り付けた錘若しくはその近傍に信号を取り出すための電極を設ける必要があるため、配線の引き回しで構造が非常に複雑になる。また、小型化したばねや錘に微小配線を施すことは、過重な衝撃が印加された際に破損を招き、ばねの変位を妨げるので感度を向上する際の障害となっている。この傾向は、加速度センサ全体の小型化を図るほどより顕著となる。
このような圧電素子型加速度センサや静電容量型加速度センサの上述したような不都合を解消できる加速度センサとして、捩れ及び撓みの弾性変形が容易な4本のステーによって支持されており三次元的な捩れを伴う振動が可能な振動子に、Z軸上に軸線を含ませた質点の永久磁石を取り付け、X軸及びY軸の上であって座標軸の原点周りの同心円上にそれぞれ中心を持つ4個以上のMR素子による検出素子を配置し、永久磁石からの磁界強度の変化をX軸上の2個のMR検出素子の出力電圧の相対差によりX軸方向の、Y軸上の2個のMR検出素子の出力電圧の相対差によりY軸方向の、及び全てのMR検出素子の出力電圧の総和によりZ軸方向の加速度をそれぞれ検出する加速度センサが提案されている(例えば、特許文献3)。
この特許文献3に記載された加速度センサによると、ばねや錘の部分に電極が不要であるため、その意味からは構造が簡単になる。しかしながら、磁石が小型化するにつれて、その発生磁界自体が弱くなり、また、磁石とMR検出素子との距離が離れると磁石から出る磁界が発散するので、加速度検出の感度が低下してしまう。さらに、磁石が小型化されること及び発散して外部にかなりの磁界が漏れることから、外部磁界によって磁石自体が動いてしまう等の影響を受けやすい。しかも、この加速度センサは、単層構造の異方性MR(AMR)素子を用いているので磁気検出感度をさほど高くすることができず、高感度の加速度検出を行なうことが難しい。
そこで本願発明者は、ばね部材に固着された1対の永久磁石から閉磁路を構成する磁界を発生させ、この磁界を巨大磁気抵抗効果(GMR)素子に印加する構成とすることにより、外来ノイズに対する耐性が高く、高感度の加速度検出を行なうことができる加速度センサを提案している(特願2005−211166号、平成17年7月21日出願)。
特許第2732287号公報 特許第2586406号公報 特開平11−352143号公報
しかしながら、本願発明者によるこの先行出願に記載の発明によると、外力が印加されていない際に、永久磁石からこのGMR素子に印加される磁界のうちの本来検出すべき方向(GMR素子の磁化固定層の磁化方向、以下、ピンド方向と称する)の磁界成分が、変動の比較的大きいピンド方向の分布を有しているため、感度が低下したり、出力の線形性を悪化させる恐れがあった。
また、外力を受けることによって、ピンド方向とは異なる方向の磁界成分であるGMR素子の磁化自由層の磁化方向(以下、フリー方向と称する)の磁界成分が大きくなると、フリー層へ印加される磁界が反転してしまうことがあり、これはGMR素子のノイズ出力となってしまう。このようなノイズは、本来検出すべき軸方向(ピンド方向)とは異なる方向の信号(他軸信号)であり、外力に対する加速度センサ出力の線形性が悪化する。
従って本発明の目的は、高感度の加速度検出が行なえる加速度センサ及びこの加速度センサを備えた磁気ディスクドライブ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、外力に対する出力信号の線形性が良好な加速度センサ及びこの加速度センサを備えた磁気ディスクドライブ装置を提供することにある。
本発明によれば、各々の磁界検出センサに対向する面が長手方向及び短手方向を有していると共に磁界検出センサに対向する面が互いに逆極性となるように並列配置された1対の永久磁石と、これら1対の永久磁石を支持しており、外力が印加された際に1対の永久磁石を変位させるばね部材と、1対の永久磁石に対向して固定位置に設けられた磁界検出センサとを備えており、磁界検出センサは磁化固定層(ピンド層)及び磁化自由層(フリー層)を含みかつピンド層が変位検出方向と平行な方向に磁化固定された少なくとも1対の多層構造MR素子を備えており、1対の永久磁石は各々の長手方向がピンド層の磁化固定方向(ピンド方向)と平行となるように配置されており、少なくとも1対の多層構造MR素子は、1対の永久磁石から印加される磁界のフリー層の磁化方向(フリー方向)の磁界成分が反転しない位置で、1対の永久磁石にそれぞれ対向して配置されている加速度センサが提供される。
永久磁石の長手方向が多層構造MR素子のピンド方向と平行に配置されることによって、永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分における、このピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の外力検出を行なうことが可能となる。
また、ばね部材や永久磁石の部分に電極を設ける必要がないため、配線構造が簡単となる。さらに、磁界検出センサとしてピンド層及びフリー層を含む多層構造MR素子、例えば、GMR素子又はトンネル磁気抵抗効果(TMR)素子を用いて磁化ベクトル検出を行なっているので、検出したい各方向における加速度の向き及び大きさを1つの磁界検出センサで検出することができる。従って、磁界検出センサ数が低減でき構造を非常に簡単化できるから、加速度センサを小型化することができる。さらにまた、GMR素子やTMR素子は磁気検出感度が非常に高いので、高感度の加速度検出を行なうことが可能となる。さらに、圧電素子型加速度センサや静電容量型加速度センサに比して低インピーダンスであるため、外乱の影響を受けにくい。
少なくとも1対の多層構造MR素子の各々の中心位置と、1対の永久磁石の各々の中心位置とが、フリー方向に関して同一の位置にあることが好ましい。
なくとも1対の多層構造MR素子の各々の中心位置と、1対の永久磁石の各々の中心位置とが、フリー方向に関して互いに異なる位置にあること好ましい。さらに、少なくとも1対の多層構造MR素子の各々の中心位置が、1対の永久磁石の各々の中心位置よりフリー方向に関してこれら1対の永久磁石の中央側にずれていることがより好ましい。
永久磁石から多層構造MR素子の膜平面に垂直に磁界が印加された場合は発生しないが、斜めに印加された場合、その磁界は多層構造MR素子のピンド方向成分とフリー方向成分との2つに分けられる。ピンド方向の磁界成分については問題ないが、フリー方向の磁界成分については、その値がゼロ近傍で急激な変化を示し、僅かなフリー方向の変化が非線形ノイズの発生原因となってしまう。そこで、フリー方向で磁界が反転しないように構成すること、より具体的には、各多層構造MR素子のフリー方向の中心を各永久磁石のフリー方向の中心から対の永久磁石の真ん中側へずらすことにより、各多層構造MR素子にバイアス磁界をかけ、この方向の磁界変化に鈍感にしているのである。永久磁石からのこのようなバイアス磁界が印加されるため、多層構造MR素子は、外部電界及び外部磁界の影響を受けにくくなる。
少なくとも1対の多層構造MR素子の各々のピンド方向の長さがフリー方向の長さより長いことが好ましい。
少なくとも1対の多層構造MR素子が、1対の永久磁石のピンド方向の中心位置に近づいて配置されていることが好ましい。
少なくとも1対の多層構造MR素子の各々が、ピンド方向と垂直方向に延在する直線部分を有する複数の多層構造MR層を互いに直列接続して構成されていることが好ましい。
ばね部材が、支点を有すると共に支点から偏位した位置に1対の永久磁石が取り付けられるように構成されており、外部から印加される力に対して曲げ応力を発生させて1対の永久磁石を変位させる少なくとも1つの帯状板ばねを備えていることも好ましい。
この場合、少なくとも1つの帯状板ばねが2つの帯状板ばねからなり、各帯状板ばねが、一方の端部に支点を有すると共に他方の端部に1対の永久磁石が取り付けられるように構成されていることがより好ましい。
さらに、少なくとも1つの帯状板ばねが、中央部に支点を有すると共に両方の端部に1対の永久磁石がそれぞれ取り付けられるように構成されている1つの帯状板ばねからなることも好ましい。
少なくとも1対の多層構造MR素子の各々が、GMR素子又はTMR素子であることが好ましい。
本発明によれば、さらにまた、上述した加速度センサを備えた磁気ディスクドライブ装置が提供される。
本発明によれば、永久磁石の長手方向が多層構造MR素子のピンド方向と平行に配置されることによって、永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分における、このピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の外力検出を行なうことが可能となる。
図1は加速度センサを組み込んだ磁気ディスクドライブ装置の一例の全体構成を概略的に示す斜視図である。この磁気ディスクドライブ装置は、例えば2.5インチ、1.8インチ、1.3インチ又は1インチ以下の磁気ディスクを用いる超小型HDDであり、例えば携帯型パソコン、携帯電話、デジタルオーディオプレーヤ等の携帯機器に組み込まれるHDD又はそれ自体がストレージとして携帯されるHDD若しくはリムーバブルHDDである。
同図は磁気ディスクドライブ装置の蓋を外した状態を示しており、10は動作時にスピンドルモータにより回転する磁気ディスク、10aは落下検出時に磁気ヘッドが移動するデータの書き込まれていない退避ゾーン、11は動作時に磁気ディスク10の表面に対向する磁気ヘッドを先端部に有するヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、12は磁気ヘッドに電気的に接続された配線部材であるフレクシブル回路(FPC)、13はHGA11を支持する支持アーム、14は支持アーム13を回動軸15を中心に回動させて位置決めするためのアクチュエータであるボイスコイルモータ(VCM)、16は落下検出時に支持アーム13の爪13aが乗り上げて磁気ヘッドを磁気ディスク表面から離れるための退避ランプ、17は回路基板18上に搭載された加速度センサをそれぞれ示している。
図2は本発明の加速度センサの一実施形態における全体構成を概略的に示す分解斜視図であり、図3はハウジング部材の内部に設けられるばね部材、磁界発生錘部材及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す分解斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態における加速度センサは、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の3軸加速度を検出するためのものであり、ハウジング部材20内に、第1の帯状板ばね21a、2つの第2の帯状板ばね21b及び21c並びに磁界発生錘部材を支持するための4つの錘支持部21d〜21gを一体的に形成してなるばね部材21と、永久磁石の伸長方向が異なることを除いて寸法、形状及び重量等の構成が共に同じである4組の磁界発生錘部材22a〜22dと、X軸Z軸用の第1の磁界検出センサチップ23と、X軸Z軸用の第2の磁界検出センサチップ24と、Y軸用の第3の磁界検出センサチップ25と、支点部材26とを収納するように構成されている。
ハウジング部材20は、基板自体が例えばポリイミド又はBTレジン等の樹脂材料による平板形状の基板に配線パターン(図示なし)を設けることで形成された配線基板20aと、この配線基板20aを覆って密封する磁性金属材料によって形成されたカバー部材20bとから構成されている。本実施形態では、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の3軸加速度を、配線基板20aによる1平面上に搭載した3つの磁界検出センサチップ23〜25で検出することが可能となる。
ばね部材21は、例えばNiFeやNi等による薄膜金属板か、ステンレス鋼等の薄板か、又はポリイミド等による薄い樹脂板を、本実施形態では、図3に示すように形状加工することによって一体的に形成されている。
第1の帯状板ばね21aは主ばねを構成しており、外部から印加される力に対して曲げ応力及び/又は捩り応力を発生させる。第1の帯状板ばね21aの中央部は支点を構成しており、この中央部は一端が配線基板20aに固着されている支点部材26の他端に固着されている。2つの第2の帯状板ばね21b及び21cは副ばねを構成しており、外部から印加される力に対して曲げ応力のみを発生させる。これら第2の帯状板ばね21b及び21cは、中央部が第1の帯状板ばね21aの両端にそれぞれ一体的に連結されている。第2の帯状板ばね21b及び21cの両端は互いに同一形状の錘支持部21d〜21gにそれぞれ一体的に連結されている。なお、錘支持部21d〜21gは図では矩形であるが、円形であってもその他の形状であっても良い。
磁界発生錘部材22a〜22dは、ばね部材21の錘支持部21d〜21gの一方の面(磁界センサチップに対向する面とは反対側の面)上にそれぞれ接着剤で固着されている。磁界発生錘部材22a〜22dは、それぞれ、磁界発生用の1対の永久磁石22a及び22a、22b及び22b、22c及び22c、並びに22d及び22dから構成されている。
X軸Z軸用の第1の磁界検出センサチップ23、X軸Z軸用の第2の磁界検出センサチップ24及びY軸用の第3の磁界検出センサチップ25は、4組の磁界発生錘部材22a〜22dのうちの3組の磁界発生錘部材22a〜22cにそれぞれ対向して、具体的には錘支持部21d〜21fの他方の面にそれぞれ対向して、配線基板20a上に接着剤で固着されている。従って、磁界発生錘部材22a〜22cは、加速度に応じて角度の変化する磁界を第1〜第3の磁界検出センサチップ23〜25にそれぞれ印加することとなる。なお、本実施形態では、磁界発生錘部材22dは、ばね部材21の平衡を保つことのみを目的として設けられている。
1対の永久磁石22a及び22aは、X軸方向に互いに平行に伸長する直方体形状のフェライト材料で形成されており、X軸Z軸用の第1の磁界検出センサチップ23に対向している。これら1対の永久磁石22a及び22aは、第1の磁界検出センサチップ23に対向する面が互いに逆極性となるように配置されており、両者で閉磁路を構成している。後述するように、第1の磁界検出センサチップ23のスピンバルブGMR素子がこの閉磁路内にその積層面とほぼ垂直な方向に磁界が印加されるように配置される。特に、これら1対の永久磁石22a及び22aは、各々の長手方向が第1の磁界検出センサチップ23のスピンバルブGMR素子23a及び23c並びに23b及び23d(図4及び図5参照)のピンド方向と平行に配置されている。これにより、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分について、ピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の加速度検出が可能となる。
1対の永久磁石22b及び22bは、X軸方向に互いに平行に伸長する直方体形状のフェライト材料で形成されており、X軸Z軸用の第2の磁界検出センサチップ24に対向している。これら1対の永久磁石22b及び22bは、第2の磁界検出センサチップ24に対向する面が互いに逆極性となるように配置されており、両者で閉磁路を構成している。後述するように、第2の磁界検出センサチップ24のスピンバルブGMR素子がこの閉磁路内にその積層面とほぼ垂直な方向に磁界が印加されるように配置される。特に、これら1対の永久磁石22b及び22bは、各々の長手方向が第2の磁界検出センサチップ24のスピンバルブGMR素子24a及び24c並びに24b及び24d(図4及び図5参照)のピンド方向と平行に配置されている。これにより、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分について、ピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の加速度検出が可能となる。
1対の永久磁石22c及び22cは、Y軸方向に互いに平行に伸長する直方体形状のフェライト材料で形成されており、Y軸用の第3の磁界検出センサチップ25に対向している。これら1対の永久磁石22c及び22cは、第3の磁界検出センサチップ25に対向する面が互いに逆極性となるように配置されており、両者で閉磁路を構成している。後述するように、第3の磁界検出センサチップ25のスピンバルブGMR素子がこの閉磁路内にその積層面とほぼ垂直な方向に磁界が印加されるように配置される。特に、これら1対の永久磁石22c及び22cは、各々の長手方向が第3の磁界検出センサチップ25のスピンバルブGMR素子25a及び25c並びに25b及び25d(図4及び図5参照)のピンド方向と平行に配置されている。これにより、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分について、ピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の加速度検出が可能となる。
図4は本実施形態の加速度センサにおける配線基板上の結線及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す図であり、図5は本実施形態の加速度センサにおける配線基板及び磁界検出センサチップの電気的構成を概略的に示す回路図であり、図6は本実施形態の加速度センサにおける等価回路図である。
これらの図に示すように、X軸Z軸方向の加速度を検出するための第1の磁界検出センサチップ23には、X軸方向と垂直な方向(Y軸方向)に沿った直線部分を有する4つ(2対)のスピンバルブGMR素子23a、23b、23c及び23dが互いに平行に形成されている。スピンバルブGMR素子23a及び23bは対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TX1に接続されている。スピンバルブGMR素子23c及び23dも対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TZ1に接続されている。
スピンバルブGMR素子23a、23b、23c及び23dの各々は、基本的には、反強磁性材料及び強磁性材料からなる磁化固定層(ピンド層)と、非磁性中間層と、強磁性材料による磁化自由層(フリー層)とを積層した多層構造を有しており、ピンド層がフリー層の延在方向、従って磁化方向(フリー方向)と垂直な方向(ピンド方向)に磁化固定されている。即ち、これらスピンバルブGMR素子23a、23b、23c及び23dのピンド層は、全てX軸方向の同一向きに磁化固定されている。
図7はスピンバルブGMR素子の積層面への印加磁界角度に対するMR抵抗変化特性を表す図であり、図8は印加磁界角度θを説明する図である。即ち、図7において、横軸は印加磁界のピンド方向となす角度θ(°)、縦軸はMR抵抗(Ω)をそれぞれ表している。なお、ここではフリー方向への傾きは無いものとしている。図7から分かるように、MR抵抗は印加磁界がθ=90°近傍で僅かに変化しても大きく変化する。印加磁界の微小角度θの変化は90±θであるから、磁界発生錘部材の、従って1対の永久磁石の僅かな傾きが抵抗変化として取り出され、しかも、磁化ベクトルとして、大きさのみならずその正負の方向も取り出せることとなる。
互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子23a及び23bのピンド層が同一方向に磁化固定されるのは、対となるスピンバルブGMR素子の各々に印加される磁界が互いにほぼ逆方向であるためである。即ち、図5に、より分かり易くは後述する図11に示すように、1対の永久磁石22a及び22aによって閉磁路が構成されており、対となるスピンバルブGMR素子23a及び23bが、閉磁路の逆方向磁界が流れる磁路内に配置されているから磁界が互いにほぼ逆方向となるのである。互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子23c及び23dについても同様である。この場合、閉磁路を構成する磁気回路の中心が、対となるスピンバルブGMR素子間の中心線上に位置していることとなる。
このように、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されることにより、対をなすスピンバルブGMR素子23a及び23b並びに23c及び23dのピンド層の磁化固定方向が同一方向となるので、これら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができ、その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
X軸Z軸方向の加速度を検出するための第2の磁界検出センサチップ24にも、X軸方向と垂直な方向(Y軸方向)に沿った直線部分を有する4つ(2対)のスピンバルブGMR素子24a、24b、24c及び24dが互いに平行に形成されている。スピンバルブGMR素子24b及び24aは対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TX2接続されている。スピンバルブGMR素子24c及び24dも対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TZ2接続されている。
スピンバルブGMR素子24a、24b、24c及び24dの各々は、基本的には、反強磁性材料及び強磁性材料からなる磁化固定層(ピンド層)と、非磁性中間層と、強磁性材料による磁化自由層(フリー層)とを積層した多層構造を有しており、ピンド層がフリー層の延在方向、従って磁化方向(フリー方向)と垂直な方向(ピンド方向)に磁化固定されている。即ち、これらスピンバルブGMR素子24a、24b、24c及び24dのピンド層は、全てX軸方向の同一向きに磁化固定されている。
互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子24a及び24bのピンド層が同一方向に磁化固定されるのは、対となるスピンバルブGMR素子の各々に印加される磁界が互いにほぼ逆方向であるためである。即ち、図5に、より分かり易くは後述する図11に示すように、1対の永久磁石22b及び22bによって閉磁路が構成されており、対となるスピンバルブGMR素子24a及び24bが、閉磁路の逆方向磁界が流れる磁路内に配置されているから磁界が互いにほぼ逆方向となるのである。互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子24c及び24dについても同様である。この場合、閉磁路を構成する磁気回路の中心が、対となるスピンバルブGMR素子間の中心線上に位置していることとなる。
このように、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されることにより、対をなすスピンバルブGMR素子24a及び24b並びに24c及び24dのピンド層の磁化固定方向が同一方向となるので、これら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができ、その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
Y軸方向の加速度を検出するための第3の磁界検出センサチップ25には、Y軸方向と垂直な方向(X軸方向)に沿った直線部分を有する4つ(2対)のスピンバルブGMR素子25a、25b、25c及び25dが互いに平行に形成されている。スピンバルブGMR素子25a及び25bは対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TY1接続されている。スピンバルブGMR素子25c及び25dも対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TY2接続されている。
スピンバルブGMR素子25a、25b、25c及び25dの各々は、基本的には、反強磁性材料及び強磁性材料からなる磁化固定層(ピンド層)と、非磁性中間層と、強磁性材料による磁化自由層(フリー層)とを積層した多層構造を有しており、ピンド層がフリー層の延在方向、従って磁化方向(フリー方向)と垂直な方向(ピンド方向)に磁化固定されている。即ち、これらスピンバルブGMR素子25a、25b、25c及び25dのピンド層は、全てY軸方向の同一向きに磁化固定されている。
互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子25a及び25bのピンド層が同一方向に磁化固定されるのは、対となるスピンバルブGMR素子の各々に印加される磁界が互いにほぼ逆方向であるためである。即ち、図5に、より分かり易くは後述する図11に示すように、1対の永久磁石22c及び22cによって閉磁路が構成されており、対となるスピンバルブGMR素子25a及び25bが、閉磁路の逆方向磁界が流れる磁路内に配置されているから磁界が互いにほぼ逆方向となるのである。互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子25c及び25dについても同様である。この場合、閉磁路を構成する磁気回路の中心が、対となるスピンバルブGMR素子間の中心線上に位置していることとなる。
このように、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されることにより、対をなすスピンバルブGMR素子25a及び25b並びに25c及び25dのピンド層の磁化固定方向が同一方向となるので、これら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができ、その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
第1の磁界検出センサチップ23のスピンバルブGMR素子23a及び23b間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TX1から第1のX軸方向加速度信号VX1が取り出される。また、第2の磁界検出センサチップ24のスピンバルブGMR素子24b及び24a間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TX2から第2のX軸方向加速度信号VX2が取り出される。従って、これらスピンバルブGMR素子23a及び23b並びにスピンバルブGMR素子24b及び24aは、図6(A)に示すようにフルブリッジ接続されていることとなり、信号出力端子TX1及び信号出力端子TX2からの信号VX1及びVX2が差動増幅されてX軸方向の加速度信号となる。このX軸方向の加速度信号は、印加される加速度の方向によって、磁界発生錘部材22a(従って永久磁石22a及び22a)と磁界発生錘部材22b(従って永久磁石22b及び22b)とがZ軸の互いに反対方向に変位した際にのみ出力され、共に同じ方向に変位した際には第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2が互いに打ち消し合って出力されない。
第1の磁界検出センサチップ23のスピンバルブGMR素子23c及び23d間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TZ1から第1のZ軸方向加速度信号VZ1が取り出される。また、第2の磁界検出センサチップ24のスピンバルブGMR素子24c及び24d間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TZ2から第2のZ軸方向加速度信号VZ2が取り出される。従って、これらスピンバルブGMR素子23c及び23d並びにスピンバルブGMR素子24c及び24dは、図6(B)に示すようにフルブリッジ接続されていることとなり、信号出力端子TZ1及び信号出力端子TZ2からの信号VZ1及びVZ2が差動増幅されてZ軸方向の加速度信号となる。このZ軸方向の加速度信号は、印加される加速度によって、磁界発生錘部材22a(従って永久磁石22a及び22a)と磁界発生錘部材22b(従って永久磁石22b及び22b)とがZ軸の共に同じ方向に変位した際にのみ出力され、互いに反対方向に変位した際には第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2が互いに打ち消し合って出力されない。
第3の磁界検出センサチップ25のスピンバルブGMR素子25b及び25a間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TY1から第1のY軸方向加速度信号VY1が取り出され、スピンバルブGMR素子25c及び25d間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TY2から第2のY軸方向加速度信号VY2が取り出される。従って、この第3の磁界検出センサチップ25のスピンバルブGMR素子25a〜25dは、図6(C)に示すようにフルブリッジ接続されていることとなり、信号出力端子TY1及び信号出力端子TY2からの信号VY1及びVY2が差動増幅されてY軸方向の加速度信号となる。このY軸方向の加速度信号は、印加される加速度によって、磁界発生錘部材22c(従って永久磁石22c及び22c)がZ軸方向に変位した際に出力される。
次に、本実施形態における永久磁石とスピンバルブGMR素子との位置関係についてより詳細に説明する。
図9は本実施形態において永久磁石が僅かに傾いた際のピンド方向及びフリー方向の磁界成分を説明する図であり、図10はピンド方向及びフリー方向の磁界成分に対するスピンバルブGMR素子の抵抗変化特性を表す特性図であり、図11は本実施形態における永久磁石とスピンバルブGMR素子との位置関係を説明する斜視図である。
図9(A)に示すように、磁界検出センサチップ93に対向して配置される永久磁石92が僅かに傾くと、この傾いた永久磁石92′から磁界検出センサチップ93に印加される磁界は、磁界検出センサチップ93のスピンバルブGMR素子93aの膜面に垂直な成分Hzのみならず、図9(B)に示すようにスピンバルブGMR素子93aの面内におけるフリー方向成分Hx及びピンド方向成分Hyが発生する。
このようなピンド方向磁界成分Hyが印加された場合のスピンバルブGMR素子のMR抵抗特性は図10(A)に示すごとくなり、フリー方向磁界成分Hxが印加された場合のスピンバルブGMR素子のMR抵抗特性は図10(B)に示すごとくなる。図10(A)に示すように、ピンド方向磁界成分Hyに対するMR抵抗特性は、Hy=0近傍での直線性が良好であり、感度が高いため、この方向で外力検出が行なわれている。これに対して、図10(B)に示すように、フリー方向磁界成分Hxに対するMR抵抗特性は、Hx=0近傍で非線形となって急激な変化を示すため、このフリー方向磁界成分に対しては感度が低いことが望ましい。
元来、Hin(内部結合磁界)が完全にゼロのときは、ピンド方向とフリー方向の角度は、フリー方向磁界成分の変化によって変化しない。しかしながら、実際には この内部結合磁界(Hin)以外に、永久磁石から発生するピンド方向の磁界成分も同様の作用をしている。従って、(1)内部結合磁界Hinをできるだけ小さくする、(2)永久磁石によるピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動をできるだけ抑えることが要求される。内部結合磁界Hinは、スピンバルブGMR素子の非磁性中間層(Cu層)の厚さによってコントロールされるが、その厚さが0.1nm程度変化しても、数十A/m変化するので、完全に抑え込むことは難しい。特に、ゼロ付近の僅かな信号変化の際にこのようなノイズの発生が最も大きいので完全なノイズ抑制はこれだけでは難しい。また、ピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動も、完全にゼロにするためには、非常に大きな永久磁石となるので、小型化するときの問題になっていた。
そこで、本実施形態においては、図11に示すように、1対の永久磁石112及び112の各々の長手方向が磁界検出センサチップ113におけるスピンバルブGMR素子113a及び113c並びに113b及び113dのピンド方向と平行となるように配置されている。これにより、1対の永久磁石112及び112から印加される磁界のピンド方向磁界成分が、ピンド方向に沿って変動することが小さくなり、また、フリー方向磁界成分自体も小さくなる。その結果、ノイズ発生が少なく、直線性の良い高感度の加速度検出が可能となる。
図12は、本実施形態及びその変更態様における永久磁石とスピンバルブGMR素子との位置関係を説明する断面図である。同図(A)は本実施形態におけるフリー方向断面を表しており、同図(B)は本実施形態の一変更態様におけるフリー方向断面を表しており、同図(C)は本実施形態の他の変更態様におけるピンド方向断面を表している。
図12(A)に示すように、本実施形態では、磁界検出センサチップ123における1対のスピンバルブGMR素子123a及び123bの各々のフリー方向に関する中心位置が、それぞれ、1対の永久磁石122及び122の各々のフリー方向に関する中心位置にある。この場合、最も感度が高くなる。
図13は1対の永久磁石からスピンバルブGMR素子に印加されるフリー方向磁界成分Hxの分布をシミュレートした結果を3次元で表す特性図である。
このシミュレーション例において、各永久磁石の寸法は、長手方向が600μm、短手方向が300μm、高さが400μmである。図13において、2つの永久磁石の平面領域は一方の永久磁石がピンド方向のY=−300μm〜300μm及びフリー方向のX=−400μm〜−100μmであり、他方の永久磁石がピンド方向のY=−300μm〜300μm及びフリー方向のX=100μm〜400μmの範囲である。各スピンバルブGMR素子の寸法は150μm×150μmであり、永久磁石とスピンバルブGMR素子との距離は100μmである。なお、フリー方向のX=0μmは1対の永久磁石の中央位置である。
本実施形態における4つのスピンバルブGMR素子の平面領域はピンド方向のY=−175μm〜−25μm及びフリー方向のX=−325μm〜−175μm、ピンド方向のY=25μm〜175μm及びフリー方向のX=−325μm〜−175μm、ピンド方向のY=−175μm〜−25μm及びフリー方向のX=175μm〜325μm、並びにピンド方向のY=25μm〜175μm及びフリー方向のX=175μm〜325μmの範囲である。
図13より、フリー方向のX=300μm及びX=−300μmにおいてHx=0A/mとなっており、この位置の前後でフリー方向磁界成分Hxの反転が生じていることが分かる。従って、本実施形態では、スピンバルブGMR素子の存在する位置でHxの反転が生じていることとなる。
図14は1対の永久磁石からスピンバルブGMR素子に印加される垂直方向磁界成分Hzの分布をシミュレートした結果を3次元で表す特性図である。
永久磁石及びスピンバルブGMR素子の寸法、両者の平面領域、並びに両者間の距離は図13のシミュレーションの場合と同様である。図14より、垂直方向磁界成分Hzは永久磁石の真下では磁界強度絶対値の大きな変化はなく均一であるが、対の永久磁石の真下では方向が互いに逆となっている。この垂直方向磁界成分Hzが600A/m以上の領域ではフリー方向に沿った磁界変化に対して十分な感度を有していることが分かる。
図15は1対の永久磁石からスピンバルブGMR素子に印加されるピンド方向磁界成分Hyの分布をシミュレートした結果を3次元で表す特性図である。
永久磁石及びスピンバルブGMR素子の寸法、両者の平面領域、並びに両者間の距離は図13のシミュレーションの場合と同様である。図15より、スピンバルブGMR素子の存在する位置で方向が反対なピンド方向磁界成分が印加されていることが分かる。このピンド方向磁界成分は、検出目的とする磁界成分であり、ピンド方向に沿った変動ができるだけ小さいことが望ましい。
図12(B)に示す本実施形態の一変更態様では、磁界検出センサチップ123′における1対のスピンバルブGMR素子123a′及び123b′の各々のフリー方向に関する中心位置が、1対の永久磁石122′及び122′の各々のフリー方向に関する中心位置とは異なり、フリー方向に関するこれら1対の永久磁石の中央位置側にずれている。これにより、スピンバルブGMR素子123a′及び123b′には、フリー方向のバイアス磁界が印加される。このようなバイアス磁界が印加されることにより、外力が印加された際にもフリー方向での磁界成分が反転しないように構成することができる。即ち、図13において、4つのスピンバルブGMR素子の平面領域をピンド方向のY=−175μm〜−25μm及びフリー方向のX=−275μm〜−125μm、ピンド方向のY=25μm〜175μm及びフリー方向のX=−275μm〜−125μm、ピンド方向のY=−175μm〜−25μm及びフリー方向のX=125μm〜275μm、並びにピンド方向のY=25μm〜175μm及びフリー方向のX=125μm〜275μmの範囲にずらせば、スピンバルブGMR素子の存在する位置でHxの反転が生じないこととなる。このように、フリー方向での感度を部分的に低下させているので、スピンバルブGMR素子は、外部電界及び外部磁界の影響を受けにくくなる。
図12(C)に示す本実施形態の他の変更態様では、磁界検出センサチップ123″における1対のスピンバルブGMR素子123b″及び123d″が永久磁石122″のピンド方向の中心位置にできるだけ接近して配置されていることが好ましい。これにより、これらスピンバルブGMR素子123b″及び123d″は、磁界成分の変動が比較的大きい、永久磁石122″のピンド方向の両端から離れて位置することとなる。このため、永久磁石から印加される磁界のピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動がより小さくなる。
図16は本実施形態及び本実施形態のさらに他の変更態様におけるスピンバルブGMR素子の構造を示す平面図である。
本実施形態におけるスピンバルブGMR素子は、同図(A)に示すように、ピンド方向の長さとフリー方向の長さとがほぼ等しい形状を有しているが、一変更態様においては、同図(B)に示すように、折り返し回数を増やしピンド方向の長さがフリー方向の長さより長い形状を有するように構成している。これにより、図13において、4つのスピンバルブGMR素子の平面領域がピンド方向のY=−275μm〜−25μm及びフリー方向のX=−225μm〜−150μm、ピンド方向のY=25μm〜275μm及びフリー方向のX=−225μm〜−150μm、ピンド方向のY=−275μm〜−25μm及びフリー方向のX=150μm〜225μm、並びにピンド方向のY=25μm〜275μm及びフリー方向のX=150μm〜225μmの範囲にずれることとなるから、スピンバルブGMR素子の存在する位置でHxの反転が全く生じないこととなる。このように、本来のピンド方向磁界成分の検出感度を落とすことなくフリー方向の磁界成分の検出範囲を狭くしてHxの反転を拾わないようにこの方向の感度を低下させることができる。従って、外部電界及び外部磁界の影響をより受けにくくなる。
図17は本実施形態のまたさらに他の2つの変更態様におけるスピンバルブGMR素子の構造を示す平面図である。
同図(A)に示すまたさらに他の変更態様においては、1対のスピンバルブGMR素子173a及び173cを各永久磁石のピンド方向の中心位置170に近づくように互いに近接して配置している。これにより、これらスピンバルブGMR素子173a及び173cは、磁界成分の変動が比較的大きい、永久磁石のピンド方向の両端から離れて位置することとなる。このため、永久磁石から印加される磁界のピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動がより小さくなる。
同図(B)に示すさらに他の変更態様においては、折り返し回数を増やしピンド方向の長さがフリー方向の長さより長い形状をそれぞれが有する1対のスピンバルブGMR素子173a′及び173c′を各永久磁石のピンド方向の中心位置170′に近づくように互いに近接して配置している。これにより、これらスピンバルブGMR素子173a′及び173c′は、本来のピンド方向磁界成分の検出感度を落とすことなくフリー方向の磁界成分の検出範囲を狭くしてHxの反転を拾わないようにこの方向の感度を低下させることができ、しかも、磁界成分の変動が比較的大きい永久磁石のピンド方向の両端から離れて位置させているので、ピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動をさらに抑えることができる。
次に、本実施形態におけるばね部材21についてより詳細に説明する。
図18はばね部材における帯状板ばねの基本的な動作を説明する図である。
同図(A)は外力が印加されていない場合であり、180は帯状板ばね、181はその一方の端に位置する曲げ中心又は支点、182は曲げ中心181から偏位した位置である、帯状板ばね180の他方の端部の一面に固着された錘部材をそれぞれ示している。以下の説明のために、帯状板ばね180の面と垂直な方向を曲げ方向、帯状板ばね180の縦方向を長さ方向と定義する。
同図(B)に示すように曲げ方向に外力が印加された場合及び同図(C)に示すように長さ方向に外力が印加された場合のいずれにも、帯状板ばね180は曲げ応力を発生させ、その端部及び錘部材182は曲げ方向に変位する。
図19は図18に示した帯状板ばねが曲げ中心から両側に2つ展開した構成の帯状板ばね、換言すれば、中央部に支点191を有し、両端部に錘部材192a及び192bが取り付けられた帯状板ばね190の動作を説明する図である。
同図(A)は曲げ方向に外力Fzが印加された場合であり、この場合に帯状板ばね190の両端部及び錘部材192a及び192bは共に同一の曲げ方向に変位する。一方、同図(B)は長さ方向に外力Fxが印加された場合であり、この場合に帯状板ばね190の両端部及び錘部材192a及び192bは互いに反対の曲げ方向に変位する。ここで、同図(A)の外力Fzと同図(B)の外力Fxとが、|Fz|=|Fx|の場合には、錘部材192a及び192bの変位量は等しくなる。錘部材192a及び192bの変位量は、錘部材192a及び192bの変位角θに比例する。錘部材を磁界を発生する永久磁石とすれば、スピンバルブGMR素子は、この変位角θを検出して印加される外力を検出することができる。
図20は本実施形態におけるばね部材の動作を説明するための図である。ただし、図20では、磁界発生錘部材22c及び22dの伸長方向が本実施形態と異なって表されているが、ばね部材としての動作は同じである。
同図(A)に示すように、X軸方向の外力Fxが印加されると、主ばねである第1の帯状板ばね21a及び副ばねである第2の帯状板ばね21b及び21cが共に曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで主ばねの曲げ方向に変位する。この場合、磁界発生錘部材22a及び22cと磁界発生錘部材22b及び22dとの変位方向は互いに逆方向である。同図(B)に示すように、Z軸方向の外力Fzが印加されると、主ばねである第1の帯状板ばね21a及び副ばねである第2の帯状板ばね21b及び21cが共に曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで主ばねの曲げ方向に変位する。ただし、この場合、磁界発生錘部材22a及び22cと磁界発生錘部材22b及び22dとの変位方向は共に同じ方向である。さらに、同図(C)に示すように、Y軸方向の外力Fyが印加されると、主ばねである第1の帯状板ばね21aはその長さ方向の中心を軸として回転する捩れ応力を発生させ、副ばねである第2の帯状板ばね21b及び21cは曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで主ばねの長さ方向の中心を軸とした回転方向に変位する。この場合、磁界発生錘部材22a及び22bと磁界発生錘部材22c及び22dとの変位方向は互いに逆方向である。
X軸方向の外力Fxが印加され、磁界発生錘部材22a及び22c並びに磁界発生錘部材22b及び22dが上述のごとく主ばねの曲げ方向に変位すると、スピンバルブGMR素子23a及び23b並びに24b及び24aに印加される磁界の角度がこれに伴って同じ方向に変化し、第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2を加算した差動出力が得られ、これがX軸方向の加速度信号となる。この場合、第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2が互いに打ち消し合い、Z軸方向の加速度信号は出力されない。また、この場合、磁界の角度がスピンバルブGMR素子25d、25b、25c及び25aのフリー層の延在方向に沿って変化するため、第1のY軸方向加速度信号VY1及び第2のY軸方向加速度信号VY2は出力されず、従ってY軸方向の加速度信号は出力されない。
Z軸方向の外力Fzが印加され、磁界発生錘部材22a及び22c並びに磁界発生錘部材22b及び22dが上述のごとく主ばねの曲げ方向に変位すると、スピンバルブGMR素子23c及び23d並びに24c及び24dに印加される磁界の角度がこれに伴って反対方向に変化し、第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2を加算した差動出力が得られ、これがZ軸方向の加速度信号となる。この場合、第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2が互いに打ち消し合い、X軸方向の加速度信号は出力されない。また、この場合、磁界の角度がスピンバルブGMR素子25d、25b、25c及び25aのフリー層の延在方向に沿って変化するため、第1のY軸方向加速度信号VY1及び第2のY軸方向加速度信号VY2は出力されず、従ってY軸方向の加速度信号は出力されない。
Y軸方向の外力Fyが印加され、磁界発生錘部材22a及び22c並びに磁界発生錘部材22b及び22dが上述のごとく主ばねの長さ方向の中心を軸とした回転方向に変位すると、スピンバルブGMR素子25d、25b、25c及び25aに印加される磁界の角度がこれに伴って同じ方向に変化し、第1のY軸方向加速度信号VY1及び第2のY軸方向加速度信号VY2を加算した差動出力が得られ、これがY軸方向の加速度信号となる。また、この場合、磁界の角度がスピンバルブGMR素子23a〜23d及び24a〜24dのフリー層の延在方向に沿って変化するため、第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2並びに第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2は出力されず、従ってX軸方向及びZ軸方向の加速度信号は出力されない。
以上説明したように、本実施形態によれば、各永久磁石22a、22a、22b、22b、22c、22cの長手方向が磁界検出センサチップ23、24、25におけるスピンバルブGMR素子23a及び23c、23b及び23d、24a及び24c、24b及び24d、25a及び25c、25b及び25dのピンド方向と平行となるように配置されていので、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向磁界成分が、ピンド方向に沿って変動することが小さくなり、また、フリー方向磁界成分自体も小さくなる。その結果、ノイズ発生が少なく、直線性の良い高感度の加速度検出が可能となる。
さらに、本実施形態の図12(B)の変更態様によれば、フリー方向に関するこれら1対の永久磁石の中央位置側にずれているので、フリー方向のバイアス磁界が印加される。このようなバイアス磁界が印加されることにより、外力が印加された際にもフリー方向での磁界成分が反転しないように構成することができるから、外部電界及び外部磁界の影響を受けにくくなる。
またさらに、本実施形態の図12(C)の変更態様によれば、1対のスピンバルブGMR素子が永久磁石のピンド方向の中心位置にできるだけ接近して配置されていることにより、これらスピンバルブGMR素子は、磁界成分の変動が比較的大きい、永久磁石のピンド方向の両端から離れて位置することとなる。このため、永久磁石から印加される磁界のピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動がより小さくなる。
図16(B)の変更態様によれば、折り返し回数を増やしピンド方向の長さがフリー方向の長さより長い形状を有するように構成しているので、スピンバルブGMR素子の存在する位置でフリー方向の磁界成分Hxの反転が全く生じないこととなる。このように、本来のピンド方向磁界成分の検出感度を落とすことなくフリー方向の磁界成分の検出範囲を狭くしてHxの反転を拾わないようにこの方向の感度を低下させることができるから、外部電界及び外部磁界の影響をより受けにくくなる。
図17(A)及び(B)の変更態様によれば、1対のスピンバルブGMR素子が永久磁石のピンド方向の中心位置にできるだけ接近して配置されていることにより、これらスピンバルブGMR素子は、磁界成分の変動が比較的大きい、永久磁石のピンド方向の両端から離れて位置することとなる。このため、永久磁石から印加される磁界のピンド方向磁界成分のピンド方向に沿った変動がより小さくなる。
さらに、図1〜図12(A)に示す本実施形態によれば、中央に支点を有し両端部に磁界発生錘部材をそれぞれ固着した第1の帯状板ばね21aの曲げ動作を利用すると共に、第1の磁界検出センサチップ23の一部出力VX1又はVZ1と第2の磁界検出センサチップ24の一部出力VX2又はVZ2との差動出力を取り出すようにしているので、X軸方向及びZ軸方向の加速度成分を確実に分離して正確に検出することができる。また、第1の帯状板ばね21aの捩り動作を利用すると共に、第3の磁界検出センサチップ25の磁界検出方向を工夫しているので、Y軸方向の加速度成分を確実に分離して正確に検出することができる。
またさらに、本実施形態によれば、主ばねである第1の帯状板ばね21a及び副ばねである第2の帯状板ばね21b及び21cが共に曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで変位するように構成されているため、小型でかつ変位量が大きい、従って小型で感度の高いばね構造とすることができ、小型かつ高感度の加速度センサを提供することができる。
ばね部材の4つの端部の構造を同一形状とすることができるため、検出したい各方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)の感度、感度指向性が揃った加速度センサを提供することができる。
また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向における加速度の向き及び大きさを3つの磁界検出センサチップで検出できるので、磁界検出センサチップ数が低減でき構造を非常に簡単化でき、加速度センサ全体を小型化することができる。また、スピンバルブGMR素子は磁気検出感度が非常に高いので、高感度の加速度検出を行なうことが可能となる。
さらに、各磁界検出センサチップにおいて、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されるため、対をなすスピンバルブGMR素子のピンド層の磁化固定方向が同一方向となりこれら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができる。その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
さらにまた、本実施形態によれば、対となる2つの永久磁石によって、広い範囲に分布した垂直方向の磁界による閉磁路が形成され、スピンバルブGMR素子がこの閉磁路中に配置されるため、必要最小限の磁界しか閉磁路から外部へ漏れず、漏れ磁界が少なくなるから充分に大きな磁界が印加されることとなり、永久磁石が小型となった場合にも、加速度の検出感度が安定してかつ高くなり、しかも外部電界及び外部磁界の影響を受けにくくなる。
本実施形態によれば、さらに、ばね部材や磁界発生錘部材の部分に電極を設ける必要がないため、配線構造が簡単となる。また、圧電素子型加速度センサや静電容量型加速度センサに比して低インピーダンスであるため、外乱の影響も受けにくい。
図21は本発明の加速度センサのさらに他の実施形態における全体構成を概略的に示す分解斜視図であり、図22はハウジング部材の内部に設けられるばね部材、磁界発生錘部材及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す分解斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態における加速度センサは、X軸方向及びZ軸方向又はY軸方向及びZ軸方向の2軸加速度を検出するためのものである。ただし、以下の説明では、X軸方向及びZ軸方向の2軸加速度を検出するためのものであるとする。
この加速度センサは、ハウジング部材210内に、帯状板ばね211a、及び磁界発生錘部材を支持するための2つの錘支持部211b及び211cを一体的に形成してなるばね部材211と、寸法、形状及び重量等の構成が同じである2組の磁界発生錘部材212a及び212bと、X軸Z軸用の第1の磁界検出センサチップ213と、X軸Z軸用の第2の磁界検出センサチップ214と、支点部材216とを収納するように構成されている。
ハウジング部材210は、基板自体が例えばポリイミド又はBTレジン等の樹脂材料による平板形状の基板に配線パターン(図示なし)を設けることで形成された配線基板210aと、この配線基板210aを覆って密封する磁性金属材料によって形成されたカバー部材210bとから構成されている。本実施形態では、X軸方向及びZ軸方向の2軸加速度を、配線基板210aによる1平面上に搭載した2つの磁界検出センサチップ213及び214で検出することが可能となる。
ばね部材211は、例えばNiFeやNi等による薄膜金属板か、ステンレス鋼等の薄板か、又はポリイミド等による薄い樹脂板を、本実施形態では、図22に示すように形状加工することによって一体的に形成されている。
帯状板ばね211aは、外部から印加される力に対して曲げ応力を発生させる。この帯状板ばね211aの中央部は支点を構成しており、この中央部は一端がカバー部材210bに固着されている支点部材216の他端に固着されている。帯状板ばね211aの両端は互いに同一形状の錘支持部211b及び211cにそれぞれ一体的に連結されている。なお、錘支持部211b及び211cは図では矩形であるが、円形であってもその他の形状であっても良い。
磁界発生錘部材212a及び212bは、ばね部材211の錘支持部211b及び211cの一方の面上にそれぞれ接着剤で固着されている。磁界発生錘部材212a及び212bは、それぞれ、磁界発生用の1対の永久磁石212a及び212a並びに212b及び212bから構成されている。
X軸Z軸用の第1の磁界検出センサチップ213及び第2の磁界検出センサチップ214は、2組の磁界発生錘部材212a及び212bにそれぞれ対向して、配線基板210a上に接着剤で固着されている。従って、磁界発生錘部材212a及び212bは、加速度に応じて角度の変化する磁界を第1及び第2の磁界検出センサチップ213及び214にそれぞれ印加することとなる。
1対の永久磁石212a及び212aは、X軸方向に互いに平行に伸長する直方体形状のフェライト材料で形成されており、X軸Z軸用の第1の磁界検出センサチップ213に対向している。これら1対の永久磁石212a及び212aは、第1の磁界検出センサチップ213に対向する面が互いに逆極性となるように配置されており、両者で閉磁路を構成している。後述するように、第1の磁界検出センサチップ213のスピンバルブGMR素子がこの閉磁路内にその積層面とほぼ垂直な方向に磁界が印加されるように配置される。特に、これら1対の永久磁石212a及び212aは、各々の長手方向が第1の磁界検出センサチップ213のスピンバルブGMR素子213a及び213c並びに213b及び213d(図23及び図24参照)のピンド方向と平行に配置されている。これにより、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分について、ピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の加速度検出が可能となる。
1対の永久磁石212b及び212bは、X軸方向に互いに平行に伸長する直方体形状のフェライト材料で形成されており、X軸Z軸用の第2の磁界検出センサチップ214に対向している。これら1対の永久磁石212b及び212bは、第2の磁界検出センサチップ214に対向する面が互いに逆極性となるように配置されており、両者で閉磁路を構成している。後述するように、第2の磁界検出センサチップ214のスピンバルブGMR素子がこの閉磁路内にその積層面とほぼ垂直な方向に磁界が印加されるように配置される。特に、これら1対の永久磁石212b及び212bは、各々の長手方向が第2の磁界検出センサチップ214のスピンバルブGMR素子214a及び214c並びに214b及び214d(図23及び図24参照)のピンド方向と平行に配置されている。これにより、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向成分について、ピンド方向に沿った変動が小さくなるから、高感度の加速度検出が可能となる。
図23は本実施形態の加速度センサにおける配線基板上の結線及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す図であり、図24は本実施形態の加速度センサにおける配線基板及び磁界検出センサチップの電気的構成を概略的に示す回路図であり、図25は本実施形態の加速度センサにおける等価回路図である。
これらの図に示すように、X軸Z軸方向の加速度を検出するための第1の磁界検出センサチップ213には、X軸方向と垂直な方向(Y軸方向)に沿った直線部分を有する4つ(2対)のスピンバルブGMR素子213a、213b、213c及び213dが互いに平行に形成されている。スピンバルブGMR素子213a及び213bは対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TX1に接続されている。スピンバルブGMR素子213c及び213dも対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TZ1に接続されている。
スピンバルブGMR素子213a、213b、213c及び213dの各々は、基本的には、反強磁性材料によるピン層及び強磁性材料によるピンド層からなる磁化固定層と、非磁性中間層と、強磁性材料による磁化自由層(フリー層)とを積層した多層構造を有しており、ピンド層がフリー層の延在方向と垂直な同一方向に磁化固定されている。即ち、これらスピンバルブGMR素子213a、213b、213c及び213dのピンド層は、全てX軸方向の同一向きに磁化固定されている。
互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子213a及び213bのピンド層が同一方向に磁化固定されるのは、対となるスピンバルブGMR素子の各々に印加される磁界が互いにほぼ逆方向であるためである。即ち、図24に、より分かり易くは図11に示すように、1対の永久磁石212a及び212aによって閉磁路が構成されており、対となるスピンバルブGMR素子213a及び213bが、閉磁路の逆方向磁界が流れる磁路内に配置されているから磁界が互いにほぼ逆方向となるのである。互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子213c及び213dについても同様である。この場合、閉磁路を構成する磁気回路の中心が、対となるスピンバルブGMR素子間の中心線上に位置していることとなる。
このように、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されることにより、対をなすスピンバルブGMR素子213a及び213b並びに213c及び213dのピンド層の磁化固定方向が同一方向となるので、これら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができ、その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
X軸Z軸方向の加速度を検出するための第2の磁界検出センサチップ214にも、X軸方向と垂直な方向(Y軸方向)に沿った直線部分を有する4つ(2対)のスピンバルブGMR素子214a、214b、214c及び214dが互いに平行に形成されている。スピンバルブGMR素子214b及び214aは対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TX2接続されている。スピンバルブGMR素子214c及び214dも対となっており、互いに直列接続されている。その直列接続の両端が電源端子電極TVCC及びTVDDにそれぞれ接続されており、中点が信号出力端子TZ2接続されている。
スピンバルブGMR素子214a、214b、214c及び214dの各々は、基本的には、反強磁性材料によるピン層及び強磁性材料によるピンド層からなる磁化固定層と、非磁性中間層と、強磁性材料による磁化自由層(フリー層)とを積層した多層構造を有しており、ピンド層がフリー層の延在方向と垂直な同一方向に磁化固定されている。即ち、これらスピンバルブGMR素子214a、214b、214c及び214dのピンド層は、全てX軸方向の同一向きに磁化固定されている。
互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子214a及び214bのピンド層が同一方向に磁化固定されるのは、対となるスピンバルブGMR素子の各々に印加される磁界が互いにほぼ逆方向であるためである。即ち、図24に、より分かり易くは図11に示すように、1対の永久磁石212b及び212bによって閉磁路が構成されており、対となるスピンバルブGMR素子214a及び214bが、閉磁路の逆方向磁界が流れる磁路内に配置されているから磁界が互いにほぼ逆方向となるのである。互いに直列接続された対となるスピンバルブGMR素子214c及び214dについても同様である。この場合、閉磁路を構成する磁気回路の中心が、対となるスピンバルブGMR素子間の中心線上に位置していることとなる。
このように、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されることにより、対をなすスピンバルブGMR素子214a及び214b並びに214c及び214dのピンド層の磁化固定方向が同一方向となるので、これら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができ、その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
第1の磁界検出センサチップ213のスピンバルブGMR素子213a及び213b間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TX1から第1のX軸方向加速度信号VX1が取り出される。また、第2の磁界検出センサチップ214のスピンバルブGMR素子214b及び214a間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TX2から第2のX軸方向加速度信号VX2が取り出される。従って、これらスピンバルブGMR素子213a及び213b並びに214b及び214aは、図25(A)に示すようにフルブリッジ接続されていることとなり、信号出力端子TX1及び信号出力端子TX2からの信号VX1及びVX2が差動増幅されてX軸方向の加速度信号となる。このX軸方向の加速度信号は、印加される加速度の方向によって、磁界発生錘部材212a(従って永久磁石212a及び212a)と磁界発生錘部材212b(従って永久磁石212b及び212b)とがZ軸の互いに反対方向に変位した際にのみ出力され、共に同じ方向に変位した際には第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2が互いに打ち消し合って出力されない。
第1の磁界検出センサチップ213のスピンバルブGMR素子213c及び213d間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TZ1から第1のZ軸方向加速度信号VZ1が取り出される。また、第2の磁界検出センサチップ214のスピンバルブGMR素子214c及び214d間には電源電圧Vcc−Vddが印加され、その中点に接続された信号出力端子TZ2から第2のZ軸方向加速度信号VZ2が取り出される。従って、これらスピンバルブGMR素子213c及び213d並びに214c及び214dは、図25(B)に示すようにフルブリッジ接続されていることとなり、信号出力端子TZ1及び信号出力端子TZ2からの信号VZ1及びVZ2が差動増幅されてZ軸方向の加速度信号となる。このZ軸方向の加速度信号は、印加される加速度によって、磁界発生錘部材212a(従って永久磁石212a及び212a)と磁界発生錘部材212b(従って永久磁石212b及び212b)とがZ軸の共に同じ方向に変位した際にのみ出力され、互いに反対方向に変位した際には第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2が互いに打ち消し合って出力されない。
本実施形態においても、1対の永久磁石212a及び212a又は212b及び212bの各々の長手方向が磁界検出センサチップ213又は214におけるスピンバルブGMR素子213a及び213c並びに213b及び213d又は214a及び214c並びに214b及び214dのピンド方向と平行となるように配置されている。これにより、1対の永久磁石212a及び212a又は212b及び212bから印加される磁界のピンド方向磁界成分が、ピンド方向に沿って変動することが小さくなり、また、フリー方向磁界成分自体も小さくなる。その結果、ノイズ発生が少なく、直線性の良い高感度の加速度検出が可能となる。
次に、本実施形態におけるばね部材211についてより詳細に説明する。
図26は本実施形態におけるばね部材の動作を説明するための図である。
同図(A)は外力が印加されていない場合であり、変位は発生しない。一方、同図(B)に示すようにX軸方向に外力Fxが印加されると、帯状板ばね211aは曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで曲げ方向に変位する。この場合、帯状板ばね211aの両端部及び磁界発生錘部材212a及び212bの変位方向は互いに逆方向である。また、同図(C)に示すようにZ軸方向に外力Fzが印加されると、帯状板ばね211aは曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで曲げ方向に変位する。この場合、帯状板ばね211aの両端部及び磁界発生錘部材212a及び212bの変位方向は共に同じ方向である。磁界発生錘部材212a及び212bの変位量は、それらの変位角に比例する。磁界発生錘部材の角度がこのように変化すると、スピンバルブGMR素子は、その変位角を検出して印加される外力を検出することができる。外力Fxが印加された際の磁界発生錘部材212a及び212bの変位角をそれぞれθX1及びθX2とすると、Fx=θX1−θX2で与えられる。また、外力Fzが印加された際の磁界発生錘部材212a及び212bの変位角をそれぞれθZ1及びθZ2とすると、Fz=θZ1+θZ2で与えられる。
X軸方向の外力Fxが印加され、磁界発生錘部材212a及び212bが上述のごとく曲げ方向に変位すると、スピンバルブGMR素子213a及び213b並びに214b及び214aに印加される磁界の角度がこれに伴って同じ方向に変化し、第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2を加算した差動出力が得られ、これがX軸方向の加速度信号となる。この場合、第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2が互いに打ち消し合い、Z軸方向の加速度信号は出力されない。
Z軸方向の外力Fzが印加され、磁界発生錘部材212a及び212bが上述のごとく曲げ方向に変位すると、スピンバルブGMR素子213c及び213d並びに214c及び214dに印加される磁界の角度がこれに伴って反対方向に変化し、第1のZ軸方向加速度信号VZ1及び第2のZ軸方向加速度信号VZ2を加算した差動出力が得られ、これがZ軸方向の加速度信号となる。この場合、第1のX軸方向加速度信号VX1及び第2のX軸方向加速度信号VX2が互いに打ち消し合い、X軸方向の加速度信号は出力されない。
本実施形態においても、図12(B)の変更態様、図12(C)の変更態様、図16(B)の変更態様、図17(A)の変更態様、及び図17(B)の変更態様を適用可能であることは、明らかである。
以上説明したように、本実施形態によれば、各永久磁石212a、212a、212b、122bの長手方向が磁界検出センサチップ213、214におけるスピンバルブGMR素子213a及び213c、213b及び213d、214a及び214c、214b及び214dのピンド方向と平行となるように配置されていので、各永久磁石から印加される磁界のピンド方向磁界成分が、ピンド方向に沿って変動することが小さくなり、また、フリー方向磁界成分自体も小さくなる。その結果、ノイズ発生が少なく、直線性の良い高感度の加速度検出が可能となる。
さらに、本実施形態によれば、中央に支点を有し両端部に磁界発生錘部材をそれぞれ固着した帯状板ばね211aの曲げ動作を利用すると共に、第1の磁界検出センサチップ213の一部出力VX1又はVZ1と第2の磁界検出センサチップ214の一部出力VX2又はVZ2との差動出力を取り出すようにしているので、X軸方向及びZ軸方向の加速度成分を確実に分離して正確に検出することができる。
さらにまた、本実施形態によれば、帯状板ばね211aが曲げ応力を発生させ、平衡が保たれる位置まで変位するように構成されているため、小型でかつ変位量が大きい、従って小型で感度の高いばね構造とすることができ、小型かつ高感度の加速度センサを提供することができる。
ばね部材の2つの端部の構造を同一形状とすることができるため、検出したい各方向(X軸方向及びZ軸方向、又はY軸方向及びZ軸方向)の感度、感度指向性が揃った加速度センサを提供することができる。
また、2軸方向の加速度の向き及び大きさを2つの磁界検出センサチップで検出できるので、磁界検出センサチップ数が低減でき構造を非常に簡単化でき、加速度センサ全体を小型化することができる。また、スピンバルブGMR素子は磁気検出感度が非常に高いので、高感度の加速度検出を行なうことが可能となる。
さらにまた、各磁界検出センサチップにおいて、互いにほぼ逆方向の磁界が印加されるため、対をなすスピンバルブGMR素子のピンド層の磁化固定方向が同一方向となりこれら対をなす4つのスピンバルブGMR素子を1つのチップ内に形成することができる。その結果、加速度センサ全体のさらなる小型化を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、対となる2つの永久磁石によって、広い範囲に分布した垂直方向の磁界による閉磁路が形成され、スピンバルブGMR素子がこの閉磁路中に配置されるため、必要最小限の磁界しか閉磁路から外部へ漏れず、漏れ磁界が少なくなるから充分に大きな磁界が印加されることとなり、永久磁石が小型となった場合にも、加速度の検出感度が安定してかつ高くなり、しかも外部電界及び外部磁界の影響を受けにくくなる。
本実施形態によれば、さらに、ばね部材や磁界発生錘部材の部分に電極を設ける必要がないため、配線構造が簡単となる。また、圧電素子型加速度センサや静電容量型加速度センサに比して低インピーダンスであるため、外乱の影響も受けにくい。
なお、上述の実施形態では、閉磁路を形成するために磁界検出センサチップに対向する面が互いに逆極性となるように配置された2つの永久磁石を用いているが、1つの永久磁石と例えば軟磁性体からなるヨークとを組み合わせても閉磁路を形成することは可能である。
また、以上述べた実施形態では、スピンバルブGMR素子をフルブリッジ接続しているが、一部のスピンバルブGMR素子を単純な抵抗又は定電流源等に置換してなるハーフブリッジ接続した加速度センサとしても良い。
上述した実施形態では、磁界検出センサとしてスピンバルブGMR素子を用いているが、その代わりにTMR素子を用いても良いことは明らかである。
なお、本発明の加速度センサが、上述した実施形態のごとく磁気ディスクドライブ装置のみに適用されるものではなく、加速度を検出するいかなる用途にも適用可能であることはいうまでもない。
以上述べた実施形態及び変更態様は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
本発明の加速度センサを組み込んだ磁気ディスクドライブ装置の一例の全体構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の加速度センサの一実施形態における全体構成を概略的に示す分解斜視図である。 図2に示した加速度センサにおけるハウジング部材の内部に設けられるばね部材、磁界発生錘部材及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す分解斜視図である。 図2に示した加速度センサにおける配線基板上の結線及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す図である。 図2に示した加速度センサにおける配線基板及び磁界検出センサチップの電気的構成を概略的に示す回路図である。 図2に示した加速度センサにおける等価回路図である。 スピンバルブGMR素子の積層面への印加磁界角度に対するMR抵抗変化特性を表す図である。 印加磁界角度θを説明する図である。 図2の実施形態において永久磁石が僅かに傾いた際のピンド方向及びフリー方向の磁界成分を説明する図である。 ピンド方向及びフリー方向の磁界成分に対するスピンバルブGMR素子の抵抗変化特性を表す特性図である。 図2の実施形態における永久磁石とスピンバルブGMR素子との位置関係を説明する斜視図である。 図2の実施形態及びその変更態様における永久磁石とスピンバルブGMR素子との位置関係を説明する断面図である。 1対の永久磁石からスピンバルブGMR素子に印加されるフリー方向磁界成分Hxの分布をシミュレートした結果を3次元で表す特性図である。 1対の永久磁石からスピンバルブGMR素子に印加される垂直方向磁界成分Hzの分布をシミュレートした結果を3次元で表す特性図である。 1対の永久磁石からスピンバルブGMR素子に印加されるピンド方向磁界成分Hyの分布をシミュレートした結果を3次元で表す特性図である。 図2の実施形態及びこの実施形態のさらに他の変更態様におけるスピンバルブGMR素子の構造を示す平面図である。 図2の実施形態のまたさらに他の2つの変更態様におけるスピンバルブGMR素子の構造を示す平面図である。 ばね部材における帯状板ばねの基本的な動作を説明する図である。 中央部に支点を有し、両端部に錘部材が取り付けられた帯状板ばねの動作を説明する図である。 図2の実施形態におけるばね部材の動作を説明するための図である。 本発明の加速度センサのさらに他の実施形態における全体構成を模式的に示す分解斜視図である。 図21に示した加速度センサにおけるハウジング部材の内部に設けられるばね部材、磁界発生錘部材及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す分解斜視図である。 図21に示した加速度センサにおける配線基板上の結線及び磁界検出センサチップの構成を概略的に示す図である。 図21に示した加速度センサにおける配線基板及び磁界検出センサチップの電気的構成を概略的に示す回路図である。 図21に示した加速度センサにおける等価回路図である。 図21の実施形態におけるばね部材の動作を説明するための図である。
符号の説明
10 磁気ディスク
10a 退避ゾーン
11 HGA
12 FPC
13 支持アーム
13a 爪
14 VCM
15 回動軸
16 退避ランプ
17 加速度センサ
18 回路基板
20、210 ハウジング部材
20a、210a 配線基板
20b、210b カバー部材
21、211 ばね部材
21a 第1の帯状板ばね
21b、21c 第2の帯状板ばね
21d、21e、21f、21g、211b、211c 錘支持部
22a、22b、22c、22c′、22d、22d′、212a、212b 磁界発生錘部材
22a、22a、22b、22b、22c、22c、22d、22d、92、92′、112、112、122、122′、122、122′、122″、212a、212a、212b、212b 永久磁石
23、24、25、93、113、123、123′、123″、213、214 磁界検出センサチップ
23a、23b、23c、23d、24a、24b、24c、24d、25a、25b、25c、25d、93a、113a、113c、113b、113d、123a、123a′、123b、123b′、123b″、123d″、173a、173a′、173c、173c′、213a、213b、213c、213d、214a、214b、214c、214d スピンバルブGMR素子
26、216 支点部材
170、170′ 中心位置
180、190、211a 帯状板ばね
181、191 支点
182、192a、192b 錘部材

Claims (12)

  1. 各々の磁界検出センサに対向する面が長手方向及び短手方向を有していると共に該磁界検出センサに対向する面が互いに逆極性となるように並列配置された1対の永久磁石と、該1対の永久磁石を支持しており、外力が印加された際に該1対の永久磁石を変位させるばね部材と、前記1対の永久磁石に対向して固定位置に設けられた磁界検出センサとを備えており、前記磁界検出センサは磁化固定層及び磁化自由層を含みかつ該磁化固定層が変位検出方向と平行な方向に磁化固定された少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子を備えており、前記1対の永久磁石は各々の長手方向が前記磁化固定層の磁化固定方向と平行となるように配置されており、前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子は、前記1対の永久磁石から印加される磁界の前記磁化自由層の磁化方向の磁界成分が反転しない位置で、該1対の永久磁石にそれぞれ対向して配置されていることを特徴とする加速度センサ。
  2. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子の各々の中心位置と、前記1対の永久磁石の各々の中心位置とが、前記磁化自由層の磁化方向に関して同一の位置にあることを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子の各々の中心位置と、前記1対の永久磁石の各々の中心位置とが、前記磁化自由層の磁化方向に関して互いに異なる位置であることを特徴とする請求項に記載の加速度センサ。
  4. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子の各々の中心位置が、前記1対の永久磁石の各々の中心位置より前記磁化自由層の磁化方向に関して該1対の永久磁石の中央側にずれていることを特徴とする請求項に記載の加速度センサ。
  5. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子の各々の前記磁化固定方向の長さが前記磁化自由層の磁化方向の長さより長いことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加速度センサ。
  6. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子が、前記1対の永久磁石の前記磁化固定方向の中心位置に近づいて配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加速度センサ。
  7. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子の各々が、前記磁化固定方向と垂直方向に延在する直線部分を有する複数の多層構造磁気抵抗効果層を互いに直列接続して構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加速度センサ。
  8. 前記ばね部材が、支点を有すると共に該支点から偏位した位置に前記1対の永久磁石が取り付けられるように構成されており、外部から印加される力に対して曲げ応力を発生させて前記1対の永久磁石を変位させる少なくとも1つの帯状板ばねを備えていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加速度センサ。
  9. 前記少なくとも1つの帯状板ばねが2つの帯状板ばねからなり、各該帯状板ばねが、一方の端部に前記支点を有すると共に他方の端部に前記1対の永久磁石が取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項に記載の加速度センサ。
  10. 前記少なくとも1つの帯状板ばねが、中央部に前記支点を有すると共に両方の端部に前記1対の永久磁石がそれぞれ取り付けられるように構成されている1つの帯状板ばねからなることを特徴とする請求項に記載の加速度センサ。
  11. 前記少なくとも1対の多層構造磁気抵抗効果素子の各々が、巨大磁気抵抗効果素子又はトンネル磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の加速度センサ。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の加速度センサを備えたことを特徴とする磁気ディスクドライブ装置。
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