JP4221837B2 - キャッピング方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、スクリューキャップを容器に螺着するキャッピング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法は知られている(例えば特開平5−63399号公報)。
上記従来の方法においては、キャッピングヘッドを回転させてそれに保持したキャップを容器に対して螺合を開始すると、先ず容器の口部上端のねじにキャップ側のねじの下端が嵌合し、その後、さらに容器の口部上端とキャップ内の天面に設けたパッキン(シール材)とが当接する。このキャップ内の天面のパッキンに容器の上端口部が当接した時点を従来一般に着座点と称している。
そして、上記従来の方法では、着座点となると出力トルクが急激に上昇することに着目して、出力トルクが予め定めたしきい値を越えた時点で着座点に達したものと判断して、その時点から所定回転角度だけキャップを巻き締めて(回転させて)キャッピングを終了するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方法においては次のような欠点があった。すなわち、容器に螺着されるキャップと容器のねじ抵抗は、材質やねじ形状の精度誤差による固体差、また洗浄された容器の乾燥度合つまり、容器が乾いている場合と濡れている場合とによってねじ面の摩擦力が異なるため、キャップを容器に螺着するために必要な閉栓トルクも各々の固体差やキャッピング時に容器が乾いているか、濡れているかによって異なってくる。
ところで、上記従来のキャッピング方法では、上記しきい値は上述した点を考慮に入れず一定値に設定されていたので、着座点を正確に把握できない。つまり、図7に示すように、容器が濡れている場合には、容器が乾いている場合に比較して摩擦力が小さいので上記しきい値に達するのが遅くなるため着座点であることを把握するタイミングが遅くなる。そのため、しきい値を越えた時点からキャップを所定角度回転させた時には、容器が乾いている場合に比較して巻き締め角度が大きくなる。これによって、キャップの締め付け状態にばらつきが生じていたものである。
そこで、本発明は、キャップや容器の固体差やキャッピング時に容器が乾いているか濡れいているかに拘らず着座点を正確に把握し、その着座点から所定回転角度だけキャップを巻き締めてキャッピングを終了するように構成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載した本発明は、キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、上記モータが駆動されてから所定回転角度だけキャップが回転されるか、あるいは所定時間経過するまでの間に、上記変化量が上記基準値を越えた場合には、上記変化量が上記基準値を越えないものとして取り扱うようにしたものである。
また、請求項2に記載した本発明は、キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、上記モータが駆動されてからキャップが所定回転角度だけ回転されるか、あるいは所定時間経過してから上記変化量と上記基準値とを比較するようにしたものである。
また、請求項3に記載した本発明は、キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、上記モータが駆動されると上記変化量を求めて、この変化量が実質的に零の状態が所定時間継続するか、あるいは所定回転角度だけ継続した後に、上記変化量と上記基準値とを比較するようにしたものである。
さらに、請求項4に記載した本発明は、キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、上記変化量が上記基準値を越えた後に上記変化量がマイナスとなったら、上記変化量が上記基準値を越えないものとして取り扱うようにしたものである。
【0005】
【作用】
このような方法によれば、キャップや容器の固体差に左右されず、またキャッピング時に容器が濡れていても乾いていても着座点を正確に把握することができる。したがって、このような要因に関係なく正確に着座点から所定回転角度だけキャップを回転させて容器に螺着させることができる。
【0006】
【実施例】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、容器1は従来公知の容器把持機構2によって固定できるようにしてあり、この容器把持機構2の直上位置にトルクモータ3によって回転されるキャッピングヘッド4を設けている。このキャッピングヘッド4は、例えばエア圧を利用してキャップ5を着脱自在に把持する従来周知のエアーチャックから構成することができる。
上記トルクモータ3は図示しない昇降機構によって昇降されるようになっており、また上記キャッピングヘッド4は例えばスプライン軸を介してトルクモータ3に連結されている。
上記トルクモータ3は、通常は上昇端位置に、またキャッピングヘッド4は下降端位置に位置しており、キャッピングヘッド4はその状態のままトルクモータ3の昇降に伴なって昇降されるようになっている。そしてトルクモータ3が降下されてキャッピングヘッド4に把持したキャップ5が容器1の口部1aの上端に嵌合され(図2参照)、それによってキャッピングヘッド4の降下が停止されても、さらにトルクモータ3が降下できるようになっている。
上記トルクモータ3にはその回転角度を検出するロータリーエンコーダ6を設けるとともに、そのトルクモータ3の、したがって上記キャッピングヘッド4の実際の出力トルクを検出するトルク検出器7を設けてあり、ロータリーエンコーダ6およびトルク検出器7からの検出信号をそれぞれマイクロコンピュータ等の制御装置8に入力するようにしている。
【0007】
上記制御装置8は、トルクモータ3の作動を制御する制御部8Aを備えており、この制御部8Aはトルクモータ3を所要の大きさの指令トルクで回転駆動させて上記キャッピングヘッド4に把持したキャップ5を容器1に螺着させることができるようになっている。上記指令トルクの具体例としてはトルクモータ3へ供給する電流を用いることができる。なお、上記トルク検出器7は、出力されているトルクを直接的に検出するものであってもよいし、供給されている電流値から検出するようにしてもよい。
ここで、とりあえず上述した構成に基づくキャッピング装置の概略の作動を説明すると、容器1は容器把持機構2に供給されて把持され、またキャップ5は回転停止状態のキャッピングヘッド4に供給されて把持される。容器把持機構2が容器1を把持すると、図示しない昇降機構によりトルクモータ3およびキャッピングヘッド4を降下させてキャップ5を容器1の口部1aの上端に嵌合させ(図2参照)、次に制御装置8の制御部8Aがトルクモータ3を所定の大きさの指令トルクで駆動させる。
【0008】
次に、上記キャップ5が回転する間に、キャップ5は容器1の口部1aの上端に螺着されるようになり、この後、キャッピングヘッド4の出力トルクは、その時のキャップ5と容器1のねじ抵抗に見合った値に維持される。
上記キャップ5が所定回転されて容器1の口部1aの上端が、図3に示すように、キャップ5内の天面に設けたシール部としてのパッキン9に当接してそれを圧縮する状態(着座点)となると、キャッピングヘッド4の回転速度が低下するとともに出力トルクが増大するようになる(図4参照)。
後に詳述するが、本実施例では、このことに着目して、制御装置8は上記着座点に達したものと判断したら、この着座点から所定回転角度だけトルクモータ3を回転させることによってキャッピングヘッド4(キャップ5)を巻き締めて(回転させて)、キャップ5の容器1への螺着を終了させるようにしている。
このようにして容器1に対するキャップ5の取り付けが終了したら、キャッピングヘッド4によるキャップ5の把持状態が解放された後、キャッピングヘッド4が上昇して容器1から離隔するようになっている。
しかして、本実施例の制御装置8は、出力トルクの変化率Rを演算する演算部8Bを備えるとともに、この演算部8Bが求めた変化率Rを予め記憶した基準値Xと比較する比較部8Cとを備えている。
そして、制御装置8は、次のような処理を行うことによって、上述したようにキャップや容器の固体差やキャッピング時にキャップ5が濡れているか乾いているかに拘りなく、着座点となったことを正確に把握するようにしてあり、かつ、この着座点から所定回転角度だけキャッピングヘッド4(キャップ5)を回転させるようにしている。なお、出力トルクの変動は、ベレーキャップと称されるキャップ5の傾斜した状態においても発生するので、本実施例の制御装置8は、ベレーキャップが生じた場合をも考慮して上記着座点となったことを判断するようにしている。
【0009】
すなわち、図6に示すように、制御装置8の制御部8Aがトルクモータ3を駆動させると(S1)、ロータリーエンコーダ6から単位回転角度dθごとに制御装置8にパルスが入力される。より詳細には、ロータリーエンコーダ6はトルクモータ3が1度回転されるごとに1パルスを制御装置8に入力するようになっており、したがって、トルクモータ3の1回転で360パルスが制御装置8に入力されるようになっている。また、このパルスが制御装置8に入力される時点ごとにトルク検出器7によって出力トルクが検出されて、順次制御装置8に入力されるようになっている。ここで、制御装置8は、トルク検出器7から入力される出力トルクとして1パルス前の値を記憶するようにしている。
そして、制御装置8の演算部8Bは、トルクモータ3が駆動されると出力トルクの変化率Rを演算するとともに、制御装置8の比較部8Cは、演算部8Bが求めた変化率Rを予め記憶した基準値Xと比較する(S2)。なお、ここでいう出力トルクの変化率Rは、制御装置8に入力された前回と今回の出力トルクの差dTを、ロータリーエンコーダ6の単位回転角度dθで除して求める。
図5に示すように、着座点となる以前では、変化率Rが基準値X未満となり、この場合には再度、変化率Rと基準値Xの比較を行う。
これに対して、図5に示すように、着座点となると変化率Rが基準値Xを越えるので、この場合には、制御装置8は、その時点を容器1の口部1aの上端がパッキン9に当接した着座点(図3)と判断するようにしている。
なお、一旦着座点となると、その後は、変化率Rが基準値Xを越えることになるが、この場合には、変化率Rを無視するようにしている。また、この図5において、破線は実測値を表示してあり、実線は実測値の平均を表示している。
【0010】
ここで、図4に示すように、出力トルクとキャップ5の回転角度との関係を見てみると、着座点に達する前後を比較してみると、出力トルクの変動が大きくなる。つまり、図5に示すように、着座点の前後では上記変化率R、すなわちdT/dθが急激に変動する。このことを元にして、制御装置8は、着座点に達したものと判断する様にしている。
この後、制御装置8の制御部8Aは、この時点までに上記トルクモータ3を駆動させてから所定回転角度だけキャップ5が回転しているか否かを確認する(S3)。ここで、トルクモータ3を駆動させてから所定回転角度だけキャップ5が回転していない場合には、前に戻って再度、制御装置8の演算部8Bが変化率Rを演算するとともに、比較部8Cは変化率Rと基準値Xの比較を行う。
一方、トルクモータ3を駆動させてから所定回転角度だけ既にキャップ5が回転していた場合には、制御装置8は、変化率Rが基準値Xを越えた時点が着座点であったものと判断して、その時点のパルスを1として内蔵したカウンタによってパルスのカウントを開始する(S4)。
そして、この時点からカウンタが例えば70パルスをカウントするまでトルクモータ3が回転したら、つまり予め定めた所定回転角度として70度キャップを回転させて(S5)、制御装置8の制御部8Aはトルクモータ3の作動を停止させるようにしている。
このように、本実施例では、単位回転角度dθあたりの出力トルクの変化率Rが基準値Xを越えた時点が着座点であると制御装置8が判断するようにしている。換言すると、単位回転角度あたりの出力トルクの変化量をもとにして着座点に達したかどうかを判断するようにしている。
そのため、図4に示すように、破線で示した容器1が濡れている場合と、実線で示した容器1が乾燥している場合とによって、キャップ5と容器1とのねじの摩擦力の違いによって出力トルクは異なってくるが、出力トルクの急激な変動があった時点を着座点と判断している。これにより、容器1やキャップ5が濡れているか乾燥しているかに拘らず、着座点となったことを正確なタイミングで判断することができる。したがって、着座点から所定回転角度だけキャップ5を回転させた場合において、容器1やキャップ5が乾燥しているか濡れているかに拘らず、キャップ5の締め付け状態を一定にして、螺着状態を安定させることができる。
【0011】
このような本実施例に対して、図7は上記従来の方法における着座点の判断の仕方を表示したものである。この従来の方法では、出力トルクが所定のしきい値を越えた時点を着座点と判断していたものである。そのため、破線で示すように容器1が濡れていた場合にはパッキン9と容器1の上端部との摩擦力が小さいために、実線で示した容器1が乾燥していた場合に比較してしきい値に達するタイミングが遅れることになる。このように、従来では容器1が乾燥している場合と濡れている場合とでは、しきい値に達するタイミングがずれることにより、着座点となったことを正確に判断することができないという欠点が指摘されていたものである。
これに対して上述した本実施例においては、容器1やキャップ5が乾燥しているか、濡れているかに拘らず、着座点に達したことを正確なタイミングで判断することができる。
【0012】
ところで、本実施例において、キャップ5を容器1の口部1aの上端に螺合した際にベレーキャップが生じた場合においては、キャップ5を容器1の口部1aの上端に嵌合してキャップ5を回転させた直後に、出力トルクが急激に増大した後に急激に減少することになる(図8参照)。そのため、このベレーキャップが生じた場合にも、図9に示すように変化率Rが基準値Xを越えることになり、この場合、単純に変化率Rが基準値Xを越えたからといって着座点に達したと判断すると不都合が生じる。
そこで、本実施例では、ベレーキャップが生じた際に出力トルクが増大するのは、キャップ5が容器1に嵌合された直後であり、一条巻きのねじであれば少なくともキャップが1回転する間に発生することに着目し、キャップ5が容器1に嵌合された直後に変化率Rが基準値Xを越えた場合には、それを無視するようにしている。そのために、上記図6における処理工程S2の後の処理工程S3において、制御装置8はトルクモータ3が駆動されてからパルスのカウントを開始して所定パルスだけカウントしたかどうか、すなわち所定回転角度だけキャップ5が回転したかどうかを確認するようにしている。
処理工程S3において、所定回転角度だけキャップが回転していないことを確認した場合には、ベレーキャップが原因となった変化率Rの変動であると判断して前工程に戻って処理を行い、他方、所定回転角度だけ回転していたことが場合に着座点に達したものと制御装置8が判断するようにしている。
なお、処理工程S3において、トルクモータ3が駆動されてから所定回転角度だけ回転しているか否か確認するようにしているが、その代わりに、トルクモータ3を駆動してから所定時間だけ経過したか否かを確認するようにしても良い。また、上記図6における処理工程S3は必ずしも必要ではなく省略しても良い。
【0013】
(第2実施例)
次に、図10は、制御装置8の処理に関する第2実施例を示したものである。この第2実施例は上記図6に示した第1実施例における処理工程S2とS3の順序を逆にしたものである。
すなわち、制御部8Aがトルクモータ3を駆動させると(S1)、ロータリーエンコーダ6から単位回転角度dθごとに制御装置8にパルスが入力される。
この実施例では、この後、トルクモータ3を駆動させてからキャップ5が所定回転角度だけ回転されたか否かを確認する(S2)。キャップ5が所定回転角度だけ回転されなければ再度、同じ処理を行う。
一方、キャップ5が所定回転角度だけ回転されたことを確認した場合には、次の処理工程S3に移行する。そして、この処理工程S3において初めて制御装置8の演算部8Bは出力トルクの変化率Rを演算するとともに、比較部8Cはこの変化率Rを予め記憶した基準値Xと比較する。
図5に示すように、変化率Rが基準値X未満の場合には、前に戻って再度、変化率Rと基準値Xの比較を行う。
これに対して、図5に示すように、変化率Rが基準値Xを越えた場合には、制御装置8は、その時点を容器1の口部1aの上端がパッキン9に当接した着座点と判断するようにしている。
すると、制御装置8は、この時点をパルス1として内蔵したカウンタによってパルスのカウントを開始する(S4)。
この時点からカウンタが70パルスをカウントするまでトルクモータ3を回転したら(S5)、制御装置8の制御部8Aはトルクモータ3の作動を停止させるようにしている。
この第2実施例では、キャップ5を容器1に螺合した直後には、変化率Rを求めないようにしてあり、それによって、ベレーキャップが生じた場合であっても正確に着座点を判断することができる。
なお、この第2実施例における処理工程S2では所定回転角度だけ回転したかどうかを確認するようにしているが、その代わりに、制御部8Aがトルクモータ3を駆動してから所定時間が経過したかどうかを確認するようにしても良い。
このような第2実施例であっても上述した第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0014】
(第3実施例)
次に、図11は制御装置8の処理に関する第3実施例を示したものである。この第3実施例では、ベレーキャップが生じたか否かに拘らず、キャップ5が容器1に嵌合された後、着座点に至るまで出力トルクはほぼ一定の値で推移し、この間の出力トルクの変化率Rは実質的に零の状態が継続されることに着目したものである。
すなわち、この第3実施例では、制御装置8の制御部8Aが上述したようにトルクモータ3を駆動させると(S1)、制御装置8の演算部8Bは出力トルクの変化率Rを演算するとともに、変化率Rが実質的に零の状態で所定回転角度回転したかどうかを確認する(S2)。所定回転角度回転しない場合には、前に戻って再度、同様の処理を行う。
これに対して、変化率Rが実質的に零の状態で所定回転角度回転したことを確認した場合には、比較部8Cはこの変化率Rを予め記憶した基準値Xと比較する(S3)。この変化率Rが基準値X未満の場合には、前に戻って再度、変化率Rと基準値Xの比較を行う。
これに対して、変化率Rが基準値Xを越えた場合には、制御装置8は、その時点を容器1の上端がパッキン9に当接した着座点に達したものと判断する。そして、その時点のパルスを1としてこの時点から内蔵したカウンタによってパルスのカウントを開始する(S4)。
このカウンタが70パルスをカウントするまでトルクモータ3が回転したら(S5)、制御装置8の制御部8Aはトルクモータ3の作動を停止させるようにしている。
なお、この第3実施例における処理工程S2では、変化率Rが実質的に零の状態で所定回転角度回転したかどうかを確認するようにしているが、その代わりに変化率Rが実質的に零の状態が所定時間継続したかどうかを確認するようにしても良い。
このような構成であっても、上記第1、第2実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0015】
(第4実施例)
次に、図12は制御装置8の処理に関する第4実施例を示したものである。この第4実施例では、ベレーキャップが生じた場合に出力トルクの急激な増加とその後の急激な出力トルクの減少が生じることに着目したものである。
すなわち、この第4実施例では、制御装置8の制御部8Aがトルクモータ3を駆動させると(S1)、制御装置8の演算部8Bは出力トルクの変化率Rを演算するとともに、比較部8Cは、この変化率Rを予め記憶した基準値Xと比較する(S2)。
変化率Rが基準値X未満の場合には、前に戻って再度、変化率Rと基準値Xの比較を行う。
これに対して、変化率Rが基準値Xを越えた場合には、制御装置8は、その時点のパルスを1として内蔵したカウンタによってパルスのカウントを開始する(S3)。
次に、制御装置8は、変化率Rがマイナスとなっていないかどうかを確認する(S4)。ここで、変化率Rがマイナスとなっている場合には、2つ前の工程に戻って再度処理工程S2と同じ処理を行う。つまり、この場合にはベレーキャップが生じていたものと判断して最初から処理工程S2の処理を行う。
他方、変化率Rがマイナスとなっていない場合には、制御装置8は着座点に達したものと判断して、上記カウンタによるカウントが所定数(70)カウントされるまでキャップ5を回転させ、そこでトルクモータ3の作動を停止させる。
このような構成の第4実施例であっても、上述した各実施例と同様の作用、効果を得ることができる。
なお、上記各実施例では、ロータリーエンコーダ6はトルクモータ3が1度回転されるごとに1パルスを制御装置8に入力していたが、トルクモータ3が1度以上あるいは1度以下の所定角度回転されるごとに1パルスを制御装置8に入力するようにしても良い。また、制御装置8は、トルク検出器7から入力される出力トルクとして1パルス前の値を記憶するようにしているが、トルク検出器7から入力される出力トルクとして数パルス前の値を記憶するようにしても良い。さらに、上記基準値Xに幅を持たせて、この基準値Xの下限値と変化率Rとを比較して、変化率Rが基準値Xの下限値を越えた場合に着座点(図3)に達したと判断する。なお、この場合、変化率Rが基準値Xの上限値を越えた場合には、その変化率Rは無視する。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、キャップと容器の固体差に拘りなく、また容器が濡れているか乾いているかに関係なく正確に着座点から所定回転角度だけキャップを回転させて容器に螺着させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略の構成図
【図2】キャップと容器との位置関係を示した断面図
【図3】着座点となった時点のキャップと容器との位置関係を示した断面図
【図4】図1に示した実施例における出力トルクとキャップの回転角度との関係を示す図
【図5】図1に示した実施例における変化率Rとキャップの回転角度との関係を示す図
【図6】図1に示した第1実施例における制御装置の処理工程を示す図
【図7】従来の方法における出力トルクと経過時間との関係を示す図
【図8】図1に示した実施例においてベレーキャップが発生した場合の出力トルクとキャップの回転角度との関係を示す図
【図9】図1に示した実施例においてベレーキャップが発生した場合の変化率Rとキャップの回転角度との関係を示す図
【図10】本発明の第2実施例を示す処理工程図
【図11】本発明の第3実施例を示す処理工程図
【図12】本発明の第4実施例を示す処理工程図
【符号の説明】
1 容器 2 容器把持機構
4 キャッピングヘッド 5 キャップ
6 ロータリエンコーダ 7 トルク検出器
8 制御装置 9 パッキン
Claims (4)
- キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、
上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、 上記モータが駆動されてから所定回転角度だけキャップが回転されるか、あるいは所定時間経過するまでの間に、上記変化量が上記基準値を越えた場合には、上記変化量が上記基準値を越えないものとして取り扱うことを特徴とするキャッピング方法。 - キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、
上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、
上記モータが駆動されてからキャップが所定回転角度だけ回転されるか、あるいは所定時間経過してから上記変化量と上記基準値とを比較することを特徴とするキャッピング方法。 - キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、
上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、
上記モータが駆動されると上記変化量を求めて、この変化量が実質的に零の状態が所定時間継続するか、あるいは所定回転角度だけ継続した後に、上記変化量と上記基準値とを比較することを特徴とするキャッピング方法。 - キャップを着脱自在に保持するキャッピングヘッドと、このキャッピングヘッドを回転させるモータとを備えて、キャッピングヘッドに保持したキャップを容器に螺着させるようにしたキャッピング方法において、
上記モータが回転された際における単位回転角度あたりの出力トルクの変化量を求めて、この変化量を予め定めた基準値と比較し、
上記変化量が上記基準値を越えたら、予め定めた所定回転角度だけキャップを回転させて、該キャップの容器への螺着を終了させるキャッピング方法であって、
上記変化量が上記基準値を越えた後に上記変化量がマイナスとなったら、上記変化量が上記基準値を越えないものとして取り扱うことを特徴とするキャッピング方法。
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1999
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