JP4221748B2 - 流量制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の流路を通流する流体の流量をソレノイド型の弁機構を用いて制御する流量制御装置に関する。
各種工業プロセスにおいては、所定の流体(例えばプロセスガス)を所定の設定流量で供給しながらプロセス処理を進めることが多い。このような流体の供給量(流量)制御には、専ら、比例ソレノイドを用いた弁機構が用いられる。この種の弁機構は、比例ソレノイドの通電電流に応じて弁開度を可変し、これによって所定の流路を通流する流体の流量を調整するもので、比例ソレノイドバルブとも称される。またこの弁機構(比例ソレノイドバルブ)を用いた流量制御装置は、流路に設けた流量センサにて該流路を通流する流体の流量を検出しながら、その検出流量と設定流量との差に応じて前記弁機構の弁開度を可変するように構成される(例えば特許文献1を参照)。
特開平2001−227657号公報
ところで上述した流量制御装置を小型化するべく前記比例ソレノイドを、特にそのソレノイド部分を小型化した場合、一般的には同じ駆動力を維持する為にはその通電電流を増やすことが必要である。すると通電電流の増大に伴ってソレノイドでの発熱量が増加することが否めない。ちなみにこのソレノイドでの発熱は、通常、流量制御装置(比例ソレノイド)を介して通流する流体に熱伝達されて外部に放出されるので、比例ソレノイドが異常に発熱することはない。
しかし比例ソレノイドにより流体の通流量を制御しているにも拘わらず、例えば流体供給源の元栓が閉じられたり、或いは供給すべき流体がなくなる(いわゆるガス欠)等して流体が流れなくなると、流体を介する熱放散がなくなることのみならず、その流量制御による流量設定値との比較結果に応じて上記比例ソレノイドが自動的に全開状態に設定されて多大な駆動電流が流れる。そしてこの比例ソレノイドの全開状態が継続すると、その異常発熱によって該比例ソレノイドが故障する虞がある。更にはソレノイドの発熱が流路ボディを介して、その流路に設けられた流量センサに伝わり、流量センサの計測特性に悪影響を及ぼす虞がある。これ故、比例ソレノイドの異常発熱を抑えることが必要となる。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、何等かの原因で流体の通流が妨げられた場合であってもソレノイドの異常発熱を効果的に抑えることのできる流量制御装置を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係る流量制御装置は、
<a> 所定の流路に設けられて、比例ソレノイドの通電電流に応じて弁開度を可変して上記流路を通流する流体の流量を調整するソレノイド型の弁機構と、
<b> 上記流路を通流する流体の流量を検出する流量センサと、
<c> 指定された弁開度に応じて、または設定流量値と上記流量センサを介して検出された流量との差に応じて前記弁機構の弁開度を制御する制御手段(第1の制御手段)と
を備えたものであって
特に上記ソレノイド型の弁機構の発熱が問題となるのは何等かの原因によって流体の通流が妨げられたときであり、流体の通流が妨げられた状態を上記流量センサを介して検出し得ることに着目して、
<d> 前記第1の制御手段により制御される弁開度が全開であり、且つ前記流量センサを介して検出される流量が一定時間に亘って所定値を下回るとき、前記制御手段(第1の制御手段)に代わって前記弁開度を所定値に絞り込む手段(第2の制御手段)と、
<e> この第2の制御手段により弁開度を所定値に絞り込んだ状態において前記流量センサを介して検出される流量が所定の流量閾値を上回ったとき、前記第2の制御手段に代えて前記第1の制御手段による制御を再開させる手段と
を設けたことを特徴としている。
即ち、本発明は、ソレノイド型の弁機構と流量センサとを備え、指定された弁開度に応じて、または設定流量値と上記流量センサを介して検出された流量との差に応じて上記弁機構の弁開度を可変して該弁機構を介して通流する流体の流量を制御する流量制御装置が、上記流量センサにてその流量を検出していることに着目し、例えば流量をその設定値に制御しているにも拘わらずその流量が所定値を下回る場合には、何等かの原因にて流体の通流が妨げられていると判定して前記弁機構の弁開度を強制的に所定値に絞り込み、これによってソレノイド型の弁機構の発熱を抑えることを特徴としている。
ちなみにフィードバック制御の下で流量を設定値に一定化しようとしているにも拘わらずその流量が所定値を下回る場合には、上記フィードバック制御の下で前記弁機構の弁開度が全開状態に設定されることから、前記第2の制御手段においては、前記第1の制御手段により制御される弁開度が一定時間に亘って全開であることを検出して作動するように構成することが望ましい。
また前記第2の制御手段においては、更に前記弁開度を上述した所定値に絞り込んだ時間が所定時間に亘って継続したときには、異常状態が継続していると判断して前記弁開度を全閉とする機能を備えることが望ましい。
このように構成された流量制御装置によれば、流量をその設定値とするべく弁機構を制御しているにも拘わらずその流量が継続して所定値を下回る場合、何等かの異常が生じていると判断してソレノイド型の弁機構の弁開度を所定値に絞り込むので、流体の通流による熱放散が期待できないような事態であっても該弁機構の異常発熱を効果的に防止することができる。この結果、異常発熱によるソレノイド型の弁機構の故障や流量センサの計測特性の劣化等を簡易にして効果的に防ぐことが可能となる。また流体が流れていないにも拘わらずソレノイド型の弁機構を長時間に亘って全開にすることがないので、その駆動電流量を少なく抑えることができ、省電力化にも大きく寄与する。
更には上述したようにソレノイド型の弁機構の弁開度を所定値に絞り込んでいるだけなので、異常要因が取り除かれた場合には、その流体の弁機構を介する通流が再開する。この結果、この流体の通流再開を前記流量センサを介して速やかに検出することができるので、流体の通流量に基づく弁機構の駆動制御による流量の一定化制御を速やかに再開することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る流量制御装置について説明する。
図1はこの実施形態に係る流量制御装置の概略構成を示す図で、10は所定形状の流路を形成した流路ボディである。この流路ボディ10は、概略的にはその一端側から所定の深さまで穿いた丸穴状の上流側流路11を備える共に、他端側から穿いた丸穴状の下流側流路12を備え、これらの各流路11,12の底部にそれぞれ連通する連通孔13,14を該流路ボディ10の側部(図における上側)に開口したブロック体からなる。
この流路ボディ10の上記連通孔13,14に連結してソレノイド型の弁機構20が取り付けられる。このソレノイド型の弁機構20は、ソレノイド21により進退駆動されるスラスト軸22の先端に弁体23を備え、この弁体23に対峙する弁座24と上記弁体23との隙間(弁開度)を可変する機能を備える。特にこの弁機構20は、弁座24に対する弁体23が平坦化された形状を有しており、弁体23にて弁座24を閉塞することでその流路を遮断する遮断弁としての機能を有している。そしてソレノイド21を通電駆動して上記弁体23を弁座24から引き離すことで、その弁開度(弁体23と弁座24との隙間)を可変し、流体の通流量を比例制御する機能を持たせたものとなっている。
またここでは弁機構20における弁体23の外側を前記連通孔13を介して上流側流路11に連結し、また弁体23の内側(弁座24側)を前記連通孔14を介して下流側流路12に連結することで、弁の外側から内側へと通流する流体の流量を制御する、いわゆるフロー・トゥー・クローズ[flow to close]方式のバルブを実現している。前述した流路ボディ10の上流側流路11に導入された流体(ガス)は、このような構造の弁機構20を介して下流側流路12に流量制御されて導かれることになる。
尚、上記流路ボディ10における上記上流側流路11の入口部には、複数枚の整流用金網(整流体)15が互いに重ね合わせた状態で嵌め込まれている。これらの整流用金網15は、該上流側流路11内に導入された流体(ガス)がその流路に沿って滑らかに通流するべく整流する役割を担う。また上流側流路11における上記整流用金網15の下流側の壁面には、流量センサ30が設けられており、この流量センサ30によって該上流側流路11を、ひいては流路ボディ10を介して通流する流体の流量が検出されるようになっている。ちなみにこの流量センサ30は、流体の通流方向に発熱体を挟んで一対の温度センサを設けた構造を有し、流体の流速(流量)による温度分布の変化を上記一対の温度センサにより検出してその質量流量を検出する熱式流量センサからなる。
さて上述したように所定の流路を形成した流路ブロック10にソレノイド型の弁機構20を取り付けると共に、流量センサ30を組み込んだ流量制御装置の本体部は、マイクロプロセッサ(CPU)41を主体とする制御部40により動作制御される。このマイクロプロセッサ41は、マン・マシン・インターフェースとしての設定・表示部42から指示されるスイッチ情報をスイッチ入力回路43を介して入力して、流量設定値やその他の動作条件等が設定される。そしてマイクロプロセッサ41は、基本的にはセンサ信号処理回路44を介して前記流量センサ30の出力(流量)を入力し、この流量に応じて比例バルブ駆動回路45の作動を制御することで前記ソレノイド21を通電電流を可変し、これによって前記弁機構20の作動を、具体的にはその弁開度を制御する。
尚、マイクロプロセッサ41には、外部接点入力回路46を介して、例えば弁機構20を強制的に全閉にしたり、或いは全開にする等の動作切換要求が入力されるようになっており、またアナログ設定入力回路47を介して上述した流量制御のための流量設定値を前述した設定・表示部42を介することなく電圧情報として入力できるようになっている。更にマイクロプロセッサ41は、通信インターフェース48を介して図示しない主制御回路等との間で情報通信する機能や、EEPROM等のメモリ49を用いて所定の情報を記憶する機能を備えている。またマイクロプロセッサ41は、その作動によって前記流量センサ30から得られた流量等の情報を適宜表示出力回路50を介して前記設定・表示部42に表示出力すると共に、制御流量出力回路51を介して出力し、更に異常警報等の情報をイベント・アラーム出力回路51を介して出力するように構成されている。
基本的には上述した如く構成される流量制御装置において、この発明が特徴とするところは、前記マイクロプロセッサ41が持つ制御機能として、図2にその概念を示すように流量センサ30にて検出された流体(ガス)の流量Qと前述した設定流量値SPとを比較し、その差に応じて前述した弁機構20の弁開度を調整するソレノイド21に対する駆動電流Iを求めるPID演算部(第1の制御手段)60を備えている。またマイクロプロセッサ41は、前記PID演算部60が求めた駆動電流Iと予め設定した電流制限値I2とを比較して前記弁機構20の全開状態を検出する比較部61と、前記流量センサ30にて検出された流量Qを所定の流量閾値QLと比較してその流量が上記流量閾値QLに満たない状態を検出する比較部62とを備えている。更にマイクロプロセッサ41は、上記各比較部61,62の出力を受けて、前記弁機構20が全開状態であり、且つ上記流量Qが流量域値QLに満たない状態の継続時間を第1および第2のタイマー部63,64にて計時する機能を備えている。
ちなみに第1のタイマー部63は、弁機構20が全開状態で、且つ流量Qが流量域値QLに満たない状態の継続時間が、例えば5分間に亘って継続したときにタイムオーバ信号を出力するものであり、また第2のタイマー部64は、弁機構20が全開状態で、且つ流量Qが流量域値QLに満たない状態の継続時間が、例えば30分間に亘って継続したときにタイムオーバ信号を出力するものである。
そして出力制御部65は、前記PID演算部60の出力から弁機構20の弁開度を判定すると共に、上記比較部61の出力と前記第1および第2のタイマー部63,64の出力とから流体の流量低下とその継続時間とを判定し、これらの判定結果に基づいてセレクタ66の作動を制御している。具体的には出力制御部65は、前記PID演算部61が求めた駆動電流Iが電流制限値I2に達していない場合、つまり弁機構20が全開状態となっていないことが前記比較部61にて判定されたとき、セレクタ66を介して前記PID演算部60の出力(駆動電流I)をそのまま前記比例バルブ駆動回路45に対する弁開度制御値として出力する。このPID演算部60の出力(駆動電流I)により、弁機構20の弁開度が流量Qに応じてフィードバック制御されて、基本的には前記流量制御装置を介する流体の流量Qが一定に保たれる。
これに対して駆動電流Iが電流制限値I2に達しており、弁機構20が全開状態となっていることが前記比較部61にて判定されたときには、前記出力制御部65は先ず比較部62の出力から、その流量Qが流量域値QLを下回っているか否かを判定する。その上で第1のタイマー部63の出力を監視する。そして第1のタイマー部63からのタイムオーバ信号により、例えば前記弁機構20が5分間以上に亘って流量Qが流量閾値QLを下回っている状態であることが示されたとき、出力制御部65はセレクタ66を切り換えて前述したPID演算部60が求めた駆動電流Iに代えて、予め設定された電流値I1を選択して前記比例バルブ駆動回路45に出力することで、弁機構20をその全閉状態から僅かに弁を開いた状態に設定する(第2の制御手段)。更には前記第2のタイマー部64からのタイムオーバ信号により、例えば前記弁機構20を30分間以上に亘ってその流量Qが前記流量閾値QLを下回っていることが示されたとき、出力制御部65は前述した電流値I1に代えて、予め設定された電流値I0(=0)を選択して前記比例バルブ駆動回路45に出力するようにセレクタ66の作動を切り換えることで、前記弁機構20を強制的に全閉状態に設定するものとなっている。
換言すれば出力制御部65は、図3にその制御手順の例を示すように先ず弁機構20が全開状態であるか否かを判定し[ステップS1]、全開であるならばそのときの流量Qが所定の流量QL以下であるか否かを判定する[ステップS2]。そしてこれらの条件が成立したとき、その継続時間がt1(例えば5分)以上であるか否かを判定し[ステップS3]、更にはその継続時間がt2(例えば30分)以上であるか否かを判定する[ステップS4]。そしてこれらの状態に応じて、前述したPID演算部60の出力(駆動電流I)を用いて弁機構20の作動を制御するか[ステップS5]、或いは予め設定した電流値I1を用いて弁機構20が僅かに開いた状態に設定するか[ステップS6]、更には電流値I0を用いて弁機構20を全閉状態に設定するか[ステップS7]の制御を選択的に実行する。
かくしてこのような制御によれば、図4にその動作タイミングを示すように、流量制御装置を介して通流する流体の流量Qが何等かの原因で低下すると、その流量低下を補って所定の設定流量を確保するべくソレノイド42の駆動電流Iが高められて弁機構20が自動的に全開状態に設定される。この際、ソレノイド42の駆動電流Iは、その最大限界値であるI2に制限される。このような制御にも拘わらず流量制御装置を介して通流する流体の流量Qが増加しない場合には、弁機構20は前述したPID制御の下で全開状態に保たれる。そしてこの状態において計測される流量Qが所定の時間t1に亘って流量域値QLを下回っていることが確認されたならばソレノイド42を駆動する電流を所定値I1に低減する。そして弁機構20の弁開度を所定値まで絞り込むことで流体(ガス)が僅かに通流可能な状態を維持しながら、ソレノイド42での発熱を抑え、同時に無駄な電力消費を低減する。
また上述したように弁機構20の弁開度を絞り込んだ後、更に流体の流量Qが前記流量域値QLを下回る状態が時間t2以上に亘って継続している場合には、流体の通流が回復する見込みがないと判定して前記ソレノイド42を駆動する電流を所定値I0(=0)に低減する。そして弁機構20を全閉状態に設定することでソレノイド42の発熱を抑えると共に、該ソレノイド24での無駄な電力消費をなくす。この結果、例えばボンベ等に収容されて供給される流体源の全てが消費され、流量制御装置を介する流体の通流がなくなった場合には、その流量低下に伴って前述したPID制御の下で弁機構20が徒に長時間に亘って全開状態に制御されることがなくなる。故に流体の通流がなくなった際、弁機構20を全開にする駆動電流I2によってソレノイド42が異常に発熱するような事態が効果的に防がれることになる。従って弁機構20がその発熱によって故障するような不具合を招来することがなく、またその消費電力を十分に低く抑えることが可能となる。更には弁機構20の異常発熱がないので、その熱が流路ブロック10を介して流路センサ30に伝わって該流路センサ30の計測精度を劣化させることがないので、安定した動作を保証することが可能となる。
尚、前述した如くして弁機構20の弁開度を絞り込んだ状態において流量制御装置に対する流体の通流が前述した時間t2を経過する前に再開した場合には、図5にその動作タイミングを示すように流体の流量Qが前記流量域値QLを上回るので前述した弁機構20の絞り込みが解除される。この結果、セレクタ66を介して前記PID制御部60で求められた流量Qと流量設定値SPとの差に応じた電流値Iがソレノイド21に供給されることになるので、速やかに弁機構20のフィードバック制御が再開される。これによって流量制御装置による流量制御が正常状態に復帰する。そしてこの際、ソレノイド21の通電電流によって生じる発熱は、弁機構20を通流する流体により吸熱されながら外部に放散されるので、弁機構20の異常発熱が効果的に抑制されることになる。
ここで前述した弁機構20について述べると、弁機構20には図6(a)に示すようなフロー・トゥー・クローズ[flow to close]方式のものと、図7(a)に示すようなフロー・トゥー・オープン[flow to open]方式のものとがある。フロー・トゥー・クローズ方式の弁機構20は、前述したように弁の外側から内側へと流体を通流するタイプのものであり、流体供給側から加わる圧力に逆らう向きに弁体23を移動させてその流量を増大させるように構成される。またフロー・トゥー・オープン方式の弁機構20は弁の内側から外側へと流体を通流するタイプのものであり、流体供給側から加わる圧力の向きに弁体23を移動させてその流量を増大させるように構成される。
またこの種の遮断機能を備えたソレノイド型の弁機構20は、ソレノイド21の駆動電流によって弁開度が可変されるもので、その駆動電流Iの増減に対する流量Qとの間に図6(b)および図7(b)にそれぞれ示すようなヒステリシス特性を有している。しかもそのヒステリシス特性は、弁の外側と内側との差圧によって変化する。具体的にはフロー・トゥー・クローズ方式の弁機構20においては、流体供給側の圧力が弁体23を押さえ込むように作用するので、流量Qが所定の流量閾値QLを上回るようにする為の駆動電流I1は、弁機構20に加わる差圧が小さい程、少なくて良い。これに対してフロー・トゥー・オープン方式の弁機構20においては、流体供給側の圧力が弁体23を押し拡げるように作用するので、流量Qが所定の流量閾値QLを上回るようにする為の駆動電流I1は、弁機構20に加わる差圧が大きい程、少なくて良い。
一方、前述したように弁機構20の弁開度を小さくしてその発熱量を抑えている状態において、流体の通流再開を検出して弁機構20を速やかに正常動作に復帰させるには、弁機構20に加わる差圧が小さい状態で該弁機構20を通して流体が通流し始めることが望ましい。従って前述したように流量Qが流量閾値QLを上回るようにする為の駆動電流I1をなるべく少なく抑えながら、上記流量閾値QLを越える流体の流量を検出して弁機構20の正常動作を開始させるには、駆動電流I1を図6(b)および図7(b)に示した範囲とすることが望ましい。また同図に示す電流・流量特性を対比すれば明らかなように、フロー・トゥー・クローズ方式の弁機構20を用いた方が、フロー・トゥー・オープン方式の弁機構20よりも駆動電流I1を低く設定することができるので有利であると言える。
ちなみにフロー・トゥー・クローズ方式の弁機構20を用いた場合、流量閾値QLを上回るようにする為の駆動電流I1は弁機構20に加わる差圧が高くなる程大きくなる。従って流体の通流再開時に弁機構20に高い差圧が加わるような場合、駆動電流I1を一定に保っている状態では、その差圧が弁体21を閉じる方向に作用するので弁機構20を介して流れる流量Qが上記流量閾値QLよりも低くなる虞がある。しかしながら実際には、流量制御装置が組み込まれる配管系での配管容量によって弁機構20に加わる差圧が急激に高くなることはなく緩やかに変化するので、図8に例示するように一時的に流量閾値QLを越える流量で流体が通流する。従って流量が一時的に上記流量閾値QLを越えたとき、これを検出して直ちに前述した駆動電流I1の供給を解除し、PID制御部60からの流量Qと流量設定値SPとの差に応じた電流Iを供給するようにすれば、これによって流量制御装置を正常動作に復帰させることができる。
従って上述したように流体の流量Qが所定時間に亘って流量閾値QLよりも下回ったとき、弁機構20の駆動電流Iを上述したように低く抑えてその発熱と無駄な電力消費を抑えても、流体が上記流量閾値QLを越えて通流再開した時点で、流量制御装置を速やかに正常動作に復帰させることができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば前述した流量閾値QLについては、制御対象とする流体の流量に応じて定めれば良いものであり、また流量Qが流量閾値QLを上回るようにする駆動電流I1についても弁機構20の仕様等に応じて定めれば良いものである。またここでは流量Qを自動制御する流量制御装置を例に説明したが、そのフィードバック制御の形態はPID制御に限られないことは言うまでもない。
また弁開度のフィードフォワード制御により流量Qをマニュアル的に設定する装置においても同様に適用することができる。即ち、マニュアル操作により弁開度を全開に設定しているに拘わらず、その流量Qが所定の流量閾値QLに満たないような場合、前述したようにして弁開度を所定値まで絞り込むようにしても良い。その他、本発明その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態に係る流量制御装置の概略構成図。 弁機構に対する制御回路の構成例を示す図。 弁機構に対する制御処理手順の例を示す図。 弁機構の流量抑制と遮断動作を示すタイミング図。 弁機構の流量抑制とその復帰動作を示すタイミング図。 フロー・トゥー・クローズ方式の弁機構とその動作特性を示す図。 フロー・トゥー・オープン方式の弁機構とその動作特性を示す図。 流体の通流開始時に弁機構に加わる流量と差圧との関係を示す図。
符号の説明
10 流路ブロック
20 弁機構
30 流量センサ
40 制御部
41 マイクロプロセッサ

Claims (3)

  1. 所定の流路に設けられ、比例ソレノイドの通電電流に応じて弁開度を可変して上記流路を通流する流体の流量を調整するソレノイド型の弁機構と、
    上記流路を通流する流体の流量を検出する流量センサと、
    指定された弁開度に応じて、または設定流量値と上記流量センサを介して検出された流量との差に応じて前記弁機構の弁開度を制御する第1の制御手段と、
    この第1の制御手段により制御される弁開度が全開であり、且つ前記流量センサを介して検出される流量が一定時間に亘って所定値を下回るとき、前記第1の制御手段に代わって前記弁開度を所定値に絞り込む第2の制御手段と、
    この第2の制御手段により弁開度を所定値に絞り込んだ状態において前記流量センサを介して検出される流量が所定の流量閾値を上回ったとき、前記第2の制御手段に代えて前記第1の制御手段による制御を再開させる手段と
    を具備したことを特徴とする流量制御装置。
  2. 前記第2の制御手段は、前記第1の制御手段により制御される弁開度が一定時間に亘って全開であることを検出して作動するものである請求項1に記載の流量制御装置。
  3. 前記第2の制御手段は、前記弁開度を所定値に絞り込んだ時間が所定時間に亘って継続したとき、前記弁開度を全閉とする機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の流量制御装置。
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