JP4221179B2 - 保持シール材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保持シール材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、主として車両に搭載される排気ガス浄化用触媒コンバータは、触媒担持体と、その触媒担持体の外周を覆う筒状の金属シェルと、それらのギャップ間に配置される保持シール材とによって構成されている。
【0003】
保持シール材は、車両の走行中における触媒担持体と金属シェルとの当接による破損を防ぎつつ、金属シェルと触媒担持体との隙間からのガスのリークを防ぐために用いられている。又、触媒活性は温度に依存するので、使用開始初期からの反応性の向上を図るため、保持シール材には断熱性能が要求されている。これらの要件を満たす材料としては、アルミナファイバーなどの無機繊維材料とするのが一般的である。そして、触媒コンバータが組み付けには、保持シール材を触媒担持体の外周面に巻き付け、テーピングによって巻き付け状態を固定した後、保持シール材を触媒担持体とともに金属シェル内に圧入する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、触媒コンバータを使用するにあたっては、断熱材を用いていても、金属シェルに熱を奪われるために、どうしても、触媒担持体の温度は、金属シェルに近い外周部の方が内周部よりも温度が低くなる傾向にある。
【0005】
そのため、触媒担持体の外周部が触媒活性温度を満たさなくなり、全体的な触媒浄化能力が低下することが考えられる。又、温度分布が生じ、触媒担持体にクラックを生じさせる原因となることが考えられる。
【0006】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、触媒担持体に温度分布を生じさせにくくすることが可能な保持シール材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、排気ガスを流通させるための開口及び/又は貫通孔の内部に触媒が担持された柱状の触媒担持体と、前記触媒担持体の外方を覆う金属シェルと、前記触媒担持体と前記金属シェルとの間に配置され、前記触媒担持体の周囲を覆って触媒担持体を金属シェル内に保持する保持シール材において、外周面は着色され、その外周面には複数の繊維弛緩部が周方向において等間隔で突設されていることを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の保持シール材において、内周面には複数の凹部が周方向において等間隔で形成され、その凹部は前記内周面全体に点在されていることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、保持シール材の外周面は着色されているため、両面が白い保持シール材を使用した場合に比較して、熱の輻射による効果を得ることができる。そのため、触媒担持体に温度分布が生じにくくなり、触媒担持体にクラックが生じるのを防止することができる。また、保持シール材の外周面には多数の繊維弛緩部が周方向において等間隔で設けられているため、保持シール材を金属シェル内に圧入するとき、金属シェルに対する保持シール材の摺動抵抗を小さくすることができる。この結果、金属シェル内に触媒担持体をスムーズに挿着することができ、触媒担持体の組み付け作業を簡単に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、保持シール材の内周面には複数の凹部が周方向において等間隔で形成され、内周面全体に凹部が点在されていることから、保持シール材を触媒コンバータの外周面に沿って簡単に曲げることができる。しかも、保持シール材を触媒コンバータの外周面に沿って巻き付けた際に、触媒コンバータと保持シール材とが接する面積を大きくすることができるため、保持シール材の密着性を向上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示す触媒コンバータ11は、車両の排気ガス流路の途上に接続され、エンジンから送り込まれた排気ガスを浄化するものである。触媒コンバータ11は、金属からなる円筒状の金属シェル12を備えている。金属シェル12は、例えばステンレススチールなどの耐食性に優れた材料を用いて形成されている。金属シェル12内には本体14が収容されている。この本体14の径は、金属シェル12の内径とほぼ同じに設定されている。
【0010】
本体14は、円柱状をなす触媒担持体21と、その触媒担持体21の外周面に巻き付けられた保持シール材22とから構成されている。触媒担持体21は、排気ガスを流通させるための貫通孔(又は開口)21aを有し、それらの内壁面に白金などの触媒が担持されたものである。触媒担持体21としては、例えばハニカム状に成形したコージェライトやアルミナなどの多孔質セラミック材料が用いられている。
【0011】
図3(a),(b)に示すように、保持シール材22は、結晶質アルミナ繊維やシリカ−アルミナ繊維などの無機繊維材料からなるマット状物20から構成されている。マット状物20の一端には凸部22aが形成され、他端には凸部22aと対応する凹所22bが形成されている。凸部22a及び凹所22bは、保持シール材22を触媒担持体21に巻き付けることにより係合される。
【0012】
マット状物20には、繊維同士が絡み合う複数の交絡部24が規則的な配置関係をもって点在されている。マット状物20の外周面(一方の面)において各交絡部24の一端に位置する箇所には、柔軟性を有する繊維弛緩部26が複数個突設されている。繊維弛緩部26は、交絡部24のように多くの繊維が交絡しておらず、マット状物20の一部の繊維がほぐされて緩んだものである。各繊維弛緩部26は、交絡部24の一端に位置することから、前記交絡部24と同様に規則的な配置関係をもって点在されている。つまり、繊維弛緩部26は、保持シール材22の周方向及び軸線方向において等間隔T1,T2に配置されている。保持シール材22の周方向における交絡部24の間隔T1は、軸線方向の間隔T2よりも大きく設定されている。具体的にいうと、間隔T1は1〜6mmの範囲内、間隔T2は1〜3mmの範囲内に設定されている。もちろん、これらの間隔T1,T2の数値範囲を逆に設定することも可能である。
【0013】
マット状物20の内周面(他方の面)において各交絡部24の他端に位置する箇所には、凹部27が形成されている。この凹部27は、交絡部24の他端に位置することから、前記交絡部24と同様に規則的な配置関係をもって点在されている。凹部27は、保持シール材22の周方向及び軸線方向において等間隔T1,T2に配置されている。従って、交絡部24、繊維弛緩部26、凹部27は、保持シール材22の厚み方向に沿った同一線上に配置されている。
【0014】
各交絡部24、繊維弛緩部26、凹部27の配置密度は、5〜25個/cm2の範囲内に設定されている。各部24,26,27の密度は5〜15個/cm2の範囲内にすることが好ましく、6〜7個/cm2の範囲内にすることが最も好ましい。
【0015】
交絡部24、繊維弛緩部26及び凹部27は、マット状物20を図示しないニードリング処理することによって一度に形成される。具体的に言うと、ニードリング処理には複数のニードルが間隔T1,T2と同じ間隔でもって整然と並んで配置されたニードリング装置が用いられる。そして、マット状物20にニードルが刺されると、その部分の繊維がニードルとの摺動摩擦によってめり込むことにより、凹部27が形成される。又、ニードルが更に奥深く刺されると、ニードル周囲の繊維が交絡して交絡部24が形成される。交絡部24の形成によってマット状物20は全体的に肉薄となる。更に、マット状物20の表面からニードルの先端が突き抜けることにより、一部の繊維がマット状物20の表面から突出され、繊維弛緩部26が形成される。以上のことから、1回のニードリング処理によって、凹部27、交絡部24、繊維弛緩部26は一度に形成される。最後にニードリング処理されたマット状物20を焼成することにより、保持シール材22が形成される。
【0016】
繊維弛緩部26を有するマット状物20の外周面は、周囲の色と識別可能な塗料(識別手段)により着色されている。図3(a),(b)において、着色部分Cを太線で示す。マット状物20は、元のマット状物よりも、明度が低い色で着色されている。この着色する色については、マット状物そのものよりも明度が小さい色であれば、任意の色にすることが可能であるが、マット状物20の熱輻射効果を高めるために明度の大きい黒色系が望ましい。又、着色する塗料は無機系であることが望ましい。その理由としては、有機系塗料にすると、塗料の質によってばらつきはあるが、マット状物20の温度がある一定値に達すると、塗料が消失するおそれがあるためである。
【0017】
続いて、このように構成された触媒コンバータ11を組み付ける方法を簡単に説明する。
図1に示すように、まず、保持シール材22を触媒担持体21に巻き付けた後、凸部22aと凹所22bとを係合させ、保持シール材22の両端をテープ25で固定する。続いて、図1に矢印で示すように、本体14を金属シェル12内に圧入すると、保持シール材22の外周面が金属シェル12の内周面に摺動される。保持シール材22の外周面には繊維弛緩部26が設けられているため、繊維弛緩部26がある部分においては金属シェル12の内周面に対する保持シール材22の圧接力が緩和される。これにより、金属シェル12と保持シール材22との摺動抵抗を減少させることができ、少ない抵抗力で保持シール材22を金属シェル12内に圧入することができる。
【0018】
金属シェル12に装着された本体14は、その保持シール材22が金属シェル12と触媒担持体21とのギャップ間に隙間なく配置されることとなる。このため、排気ガスがこの触媒コンバータ11を通過する際に、同排気ガスが触媒担持体21と金属シェル12との間から流出してしまうことが防止される。
【0019】
【実施例及び比較例】
(実施例1)
所定の厚みを有する結晶質アルミナ繊維からなる白色マット状物20の一面に、酸化銅或いは酸化鉄からなる塗料を吹き付け、吹き付けた部分の明度が「1」である暗色の保持シール材22を製造した。
【0020】
(実施例2)
実施例1と同じ白色マット状物20の一面に塗料を吹き付け、吹き付けた部分の明度が「5」であるやや暗色の保持シール材22を製造した。
【0021】
(比較例)
実施例1と同じ白色マット状物20の一面に塗料を何も吹き付けない、明度が「9」である白色の保持シール材22を製造した。
【0022】
以上のようにして、製造された実施例1、実施例2及び比較例に示す濃淡の差を生じさせたそれぞれの保持シール材22を、上述した方法で触媒担持体21に巻き付けた。そして、触媒コンバータを自動車の排気ガスの排出経路上に配置し、所定時間経過後に触媒担持体21の内周部と外周部との温度差を測定した。又、金属シェル12に熱を奪われやすい箇所である、触媒担持体21の外周部の温度(触媒活性温度)を測定した。これらの測定結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0004221179
この表1に示されるように、保持シール材22の明度が小さいほど、触媒担持体21の内周部と外周部との温度差が低かった。又、保持シール材22の明度が小さいほど、触媒担持体21の外周部について高い温度を確保することができ、触媒活性能力が高いことが示された。
【0024】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)保持シール材22の外周面は着色されているため、両面が白い保持シール材22を使用した場合に比較して、熱の輻射による効果を得ることができる。そのため、触媒担持体21に温度分布が生じにくくなり、触媒担持体21にクラックが生じるのを防止することができる。それとともに、触媒担持体21の外周部の温度が低下するのを防止することができるので、触媒活性能力を向上することができる。
【0025】
(2)保持シール材22の外周面は内周面と識別可能に着色されているため、どちらの面を表側にして触媒担持体21に巻き付けるかを容易に把握することができる。しかも、保持シール材22は、繊維弛緩部26を有する面が着色されているため、繊維弛緩部26を有する面が保持シール材22のどちらの面にあるかを瞬時に見分けることができる。加えて、保持シール材22の外周面全体が着色されている。このことから、例えば保持シール材22の外端面に、繊維弛緩部26を有する面がどちらであるかを示唆する印を設けた場合に比較して、見分けやすさを向上することができる。
【0026】
(3)保持シール材22の外周面には多数の繊維弛緩部26が設けられているため、保持シール材22を金属シェル12内に圧入とき、金属シェル12に対する保持シール材22の摺動抵抗を小さくすることができる。この結果、金属シェル12内に触媒担持体21をスムーズに挿着することができ、触媒担持体21の組み付け作業を簡単に行うことができる。しかも、繊維弛緩部26は、保持シール材22の外周面全体に均等に点在されているため、摺動抵抗の少ない部分とそうでない部分とのムラが生じなくなる。そのため、金属シェル12への圧入時に保持シール材22が変形するのを防止することができる。
【0027】
(4)保持シール材22の内周面には、多数の凹部27が点在されている。そのため、触媒担持体21に保持シール材22を巻き付けるときに、保持シール材22を容易に曲げることができる。これにより、触媒担持体21に対する保持シール材22の装着性を向上することができる。
【0028】
(5)マット状物20に形成される凹部27は非連続的である。この構成としたことにより、例えば凹部27の代わりに保持シール材22の軸線方向に沿って延びる溝を複数形成した場合と比較して、触媒担持体21に対する保持シール材22の接触面積を多くすることができる。従って、触媒担持体21に対する保持シール材22のシール性が低下するのを防止することができる。
【0029】
(6)交絡部24、繊維弛緩部26及び凹部27は、マット状物20をニードリング処理することにより得られる。従って、1回のニードリング処理でもって各部24,26,27を得ることができるため、保持シール材22の製造効率を飛躍的に高めることができる。
【0030】
(別の実施形態)
本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では、マット状物20の外周面を塗料によって着色したが、例えば色の濃い耐熱シールなどに変更してもよい。耐熱シールを用いれば、熱輻射の効果に加えて、マット状物20の断熱作用を向上することができるので、触媒担持体21の触媒活性能力をいっそう向上することができる。
【0031】
・ 前記実施形態では、マット状物20の外周面を着色したが、この着色箇所に加えて外端面にも着色することも可能である。或いは、マット状物20の外端面のみを着色することも可能である。
【0032】
・ 繊維弛緩部26を連続的に形成してもよい。この場合には、例えば保持シール材22の軸線周りに繊維弛緩部26を螺旋状にしたり、保持シール材22の軸線方向に沿って繊維弛緩部26を直線状にしたりすることが考えられる。
【0033】
・ 前記実施形態では、繊維弛緩部26を規則的に点在させたが、不規則としてもよい。但し、繊維弛緩部26を不規則に点在した場合には、その密度を前記実施形態に示す範囲内に設定することが望ましい。
【0034】
・ 前記実施形態では、交絡部24、繊維弛緩部26、凹部27を有する保持シール材22に具体化したが、繊維弛緩部26のみを有する保持シール材22としてもよい。この場合には、ニードリング処理によって繊維弛緩部26を形成するのではなく、マット状物20の外周面を摘み出すようにして繊維弛緩部26を形成する。
【0035】
・ 前記実施形態では、繊維弛緩部26を有するマット状物20の面を識別するために、マット状物20の外周面全体を塗料で着色した。これ以外に、マット状物20の一方の面に部分的な着色を施したり、記号や文字或いはストライプなどの模様を付したりしてもよい。
【0036】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に示す。
(1) 請求項2において、いずれか一方の面に、繊維材料の一部がほぐされかつ柔軟性を有する複数の繊維弛緩部を突設した保持シール材。この構成にすれば、繊維材料からなるマット状物によって構成されるとともに、金属シェルの内周面と同金属シェル内に収容される触媒担持体の外周面との間に介在され、前記触媒担持体を金属シェル内に保持する保持シール材において、前記マット状物の一方の面に、繊維材料の一部がほぐされかつ柔軟性を有する複数の繊維弛緩部を突設したことを要旨としている。上述した保持シール材を用いて触媒コンバータを金属シェルに組み付けるには、保持シール材を触媒コンバータの外周面に沿って巻き付け、それを金属シェル内に圧入する。このとき、保持シール材が金属シェルに摺動されるが、繊維弛緩部があることから、その部分においては金属シェルの内周面に対する圧接力が緩和される。これにより、保持シール材と金属シェルとの摺動抵抗が減少することとなり、さしたる抵抗もなく保持シール材を圧入することができる。
【0037】
(2) 前記(1)において、前記各繊維弛緩部は、マット状物の一方の面全体に点在されている保持シール材。この構成にすれば、保持シール材を均一な力でもって金属シェルに圧入することが可能になる。
【0038】
(3) 前記(1)又は(2)において、前記繊維弛緩部を有しないマット状物の他方の面に凹部が形成され、その凹部は前記他方の面全体に点在されている保持シール材。この構成にすれば、触媒コンバータを組み付けるのに、保持シール材を触媒コンバータの外周面に沿って巻き付け、それを金属シェル内に挿入することが考えられる。この場合には、マット状物に凹部が点在されていることから、保持シール材を触媒コンバータの外周面に沿って簡単に曲げることができる。しかも、凹部は例えば溝などのように連続していない。このことから保持シール材を触媒コンバータの外周面に沿って巻き付けた際に、触媒コンバータと保持シール材とが接する面積を大きくすることができるため、保持シール材の密着性を向上することができる。
【0039】
(4) 前記(3)において、前記繊維弛緩部及び凹部は、マット状物をニードリング処理することにより得られる保持シール材。この構成にすれば、ニードリング処理によってマット状物に複数のニードルが刺される。ニードルが突き刺さるマット状物の他方の面には凹部が形成され、ニードルが突き出るマット状物の一方の面には繊維弛緩部が形成される。そのため、ニードリング処理によって繊維弛緩部と凹部とを一度に形成することが可能である。特に、複数のニードルを用いて上述したニードリング処理を行えば、マット状物に凹部と繊維弛緩部とを効率的に得ることができる。
【0040】
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記繊維弛緩部を有するマット状物の一方の面を、同繊維弛緩部が設けられていない他方の面と識別する識別手段が設けられている保持シール材。識別手段により繊維弛緩部がマット状物の両面のうちどの面にあるのかを容易に識別することができる。そのため、マット状物を触媒コンバータの外周面に沿って巻き付けるときに、どちらの面を外側に向けるのかを容易に見分けることが可能になる。なお、識別手段の設けられる位置としては特に限定されていない。従って、識別手段をマット状物の表層である表裏両面や外周端面などに設けることが考えられる。更に、識別手段の形態としては、どのようなものであってもよく、例えば周囲の色を識別可能な塗料で着色したり、シールなどを貼着したりすることが可能である。
【0041】
(6) 前記(5)において、前記識別手段は、前記マット状物の両面のうちいずれか一方の面に設けられている保持シール材。この構成にすれば、識別手段がマット状物の端面に設けられている場合に比較して、視認性が高いので、繊維弛緩部がどの面にあるのかを容易に識別することが可能になる。
【0042】
(7) 筒状の金属シェル内に触媒担持体を収容し、前記金属シェルの内周面と触媒担持体の外周面との間に、前記技術的思想(1)〜(6)のいずれかに記載の保持シール材を介在し、そのマット状物に形成された繊維弛緩部を金属シェルの内周面に向けたことを特徴とする触媒コンバータ。この構成にすれば、触媒担持体を金属シェルに取り付けるには、繊維弛緩部が外側を向くように保持シール材を触媒担持体に巻き付け、それを金属シェルに圧入する。このとき、保持シール材が金属シェルに摺動されるが、繊維弛緩部の存在により、金属シェルに対する保持シール材の圧接力が緩和される。これにより、保持シール材と金属シェルとの摺動抵抗を減少させることができ、さしたる抵抗もなく保持シール材をスムーズに圧入することができる。従って、触媒担持体を簡単に組み付けることができる。
【0043】
【発明の効果】
本願の各請求項に記載の発明によれば、触媒担持体に温度分布を生じさせにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】触媒担持体及び保持シール材を金属シェルから抜き出した状態を示す斜視図。
【図2】(a)は保持シール材の展開図、(b)は触媒担持体に保持シール材を巻き付けた状態の斜視図。
【図3】(a)は展開した保持シール材の一部を示す概略断面図、(b)は触媒担持体に巻き付けた保持シール材の一部を示す概略断面図。
【符号の説明】
11…触媒コンバータ、12…金属シェル、21…触媒担持体、21a…貫通孔、22…保持シール材。

Claims (2)

  1. 排気ガスを流通させるための開口及び/又は貫通孔の内部に触媒が担持された柱状の触媒担持体と、前記触媒担持体の外方を覆う金属シェルと、前記触媒担持体と前記金属シェルとの間に配置され、前記触媒担持体の周囲を覆って触媒担持体を金属シェル内に保持する保持シール材において、
    外周面は着色され、その外周面には複数の繊維弛緩部が周方向において等間隔で突設されていることを特徴とする保持シール材。
  2. 内周面には複数の凹部が周方向において等間隔で形成され、その凹部は前記内周面全体に点在されていることを特徴とする請求項1に記載の保持シール材。
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