JP4221070B2 - 面光源素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノートパソコン、液晶テレビ等に使用される液晶表示装置に使用されるエッジライト方式の面光源素子に関するものであり、さらに詳しくは、高い輝度を有するとともに、斑点パターン付与等の均一化処理を施すことなく光出射面内の輝度均斉度が良好で、出射光の分布がコントロールされた面光源素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー液晶表示装置は、携帯用ノートパソコンや、カラー液晶パネルを用いた携帯用液晶テレビあるいはビデオ一体型液晶テレビ等の種々の分野で広く使用されてきている。また、情報処理量の増大化、ニーズの多様化、マルチメディア対応等に伴って、液晶表示装置の大画面化、高精細化が盛んに進められている。
【0003】
液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部とから構成されている。バックライト部としては、液晶表示素子部の直下に光源を配置した直下方式のものや導光体の側端面に対向するように光源を配置したエッジライト方式のものがあり、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式が多用されている。このエッジライト方式では、板状の導光体の側端面に対向するように光源を配置して、導光体の表面全体を発光させ面光源素子を構成している。
【0004】
ところで、現在のカラー液晶表示装置を用いたノートパソコンや液晶テレビなどの機器では、可搬式となすためバッテリーを用いて駆動しているが、その電力の多くを液晶表示装置が消費し、中でも液晶表示装置を構成するバックライトの消費電力の割合は大きく、この消費電力をできる限り低く抑えることがバッテリーによる機器の駆動時間を伸ばし、液晶表示装置の実用価値を高める上で重要な課題とされている。しかし、バックライトの消費電力を抑えることによってバックライトの輝度を低下させたのでは、液晶表示が見難くなり好ましくない。バックライトの輝度を犠牲にすることなく消費電力を抑えるために、バックライトの光学的な効率を改善することが望まれている。
【0005】
これを実現する手段として、特公平7−27137号公報では光出射面が粗面の導光体を用い、多数のプリズム列を少なくとも一方の表面に配列したプリズムシートを導光体の光出射面側に配置したバックライトが開示されている。このようなバックライトでは、輝度は高くできるものの、視野角に相当する角度内での出射光分布の異方性(線光源に対して垂直の方向と平行な方向で分布状態が異なる)を容易には所望のものとなし得ず、液晶表示装置の使用形態に応じて要求される様々に異なる観察角度範囲内にそれぞれ対応して良好な出射光分布を得ることは容易ではないという難点がある。
【0006】
一方、特開平8−179322号公報では、入射した光を分散させて略均一な高輝度発光拡散面を構成させ得る均一化手段として、導光体の少なくとも一方の面に入射光に垂直な断面の形状がジグザグ状を呈する部分を形成することが開示されている。しかしながら、このジグザグ状を呈する部分だけでは光の出射光量は不十分であり更に高い輝度の向上には限界がある。
【0007】
また、特開平1−107406号公報には、導光体に光散乱物質からなる斑点を適宜のパターンで付与することで光出射面における輝度の均一化を図ることが開示されている。しかしながら、この手法には、光散乱物質により光が散乱される際に光吸収などの光量ロスが発生するので、輝度分布の均一化は図れるものの出射光の輝度の低下を招くという問題点がある。
【0008】
次に、エッジライト方式のバックライトの視野角について、液晶表示素子との関係で述べる。液晶表示素子の駆動方式には、薄膜トランジスタ駆動のシン・フィルム・トランジスタ(TFT)型やスーパー・ツイステッド・ネマチック(STN)型がある。TFT型液晶表示素子は、電気的なスイッチの役割をする薄膜トランジスタが形成されたTFT基板と、カラーフィルタが設けられ発色の役目をするカラーフィルタ基板との間に、液晶分子が90°捻られ配向されて封入された構造を有している。基板の前後には偏光板が配置されている。TFT基板のスイッチがオフの状態では、出射側偏光板で偏光され液晶層に入射した光は液晶分子に沿って90°回転して出射側偏光板に到達する。出射側偏光板に到達した光は、出射側偏光板の軸が入射側偏光板の軸に対して90°回転されていることに基づき、出射側偏光板を透過して出射する。一方、TFT基板のスイッチがオンになると、液晶分子が立ち上がり、液晶層に入射した光は回転することができず、このため出射側偏光板を透過することができなくなる。このように、TFT基板のスイッチの状態に対応した画像情報が表示されるようになっている。このようなTFT型液晶表示素子は、高速のスイッチングが可能であり、フルカラーに対応する中間調の色の表示に適しているとされている。
【0009】
しかしながら、このような液晶表示装置においては、見る角度によって画質が大きく変化し、例えば、画面を見る角度によって、コントラスト、明るさが変化したり、中間調の色の光度が反転して色調が変化したりして正常な画像が得られない等の問題を有している。これは、TFT型液晶表示素子においては、中間調の色の表示は液晶分子が完全には立ち上がらない状態にあり、液晶分子に対して傾いた方向から見た場合には、液晶分子に対して垂直に近い角度で通過した光を観察することになり、この光は回転の確率が高く、偏光板を透過する光量が多く、白っぽい表示となり、他方、液晶分子に対して傾いていない方向から見た場合には、液晶分子による影響を殆ど受けない光を観察することになり、この光は回転の確率が低く、偏光板を透過する光量が少なく、暗い表示となるためである。
【0010】
このような問題の発生を避けるため、必要以上の広い出射光分布を有することなく、所望の適度な拡がりの出射光分布をもつバックライトが要望される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、所望の観察角度範囲に応じて容易に適度な出射光分布の広がりを実現でき、この適度な分布内で極力輝度を高めることができる、光の利用効率の高いエッジライト方式の面光源素子を提供することを目的とするものである。
【0012】
また、本発明は、液晶表示素子と組合せた時に、液晶表示のコントラストが良好で、中間色での輝度斑点が少なく、表示画面サイズの大型化に対応でき、複数の観察者が良好に観察でき、更に低消費電力を可能とする液晶表示装置用バックライトとして好適な面光源素子を提供することをも目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、導光体として特定の構造を有するものを使用することによって、面光源素子の出射光分布のコントロール(設定)が容易になり、所望の角度範囲で輝度を高めることができることを見出し、本発明に至ったものである。
【0014】
即ち、本発明によれば、上記目的を達成するものとして、
光源と、該光源に対向する少なくとも1つの光入射面及びこれと略直交する光出射面を有する導光体と、該導光体の光出射面に対向して配置された光変向シートとからなり、
前記導光体の光出射面及びその裏面のうちの一方が平均傾斜角0.5〜7.5°の粗面からなり、
前記導光体の光出射面及びその裏面のうちの他方には前記光入射面に対して略垂直に延びる複数のレンズ列が配列されており、
前記導光体の出射率が1〜5%であり、
前記光変向シートは、前記導光体の光出射面からの光が入射する入光面に前記導光体の光入射面に対して略平行に延びる複数のプリズム列が配列されているものであることを特徴とする面光源素子、
が提供される。
【0015】
本発明の一態様においては、前記レンズ列は断面が弧状のレンチキュラーレンズ列からなる。
【0016】
本発明の一態様においては、前記レンズ列は断面が三角形状のプリズム列からなる。
【0018】
本発明の一態様においては、前記光変向シートのプリズム列は、プリズム頂角が50〜80度である。
【0019】
そして、本発明によれば、以上のような面光源素子をバックライトとして用いて液晶表示素子を照明するようにしてなる液晶表示装置、が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明による面光源素子の一実施形態を示す模式的分解斜視図である。図1には、面光源素子を液晶表示素子と組合せて該液晶表示素子のバックライトとして使用した形態が開示されている。
【0022】
本実施形態の面光源素子は、図1に示されているように、光源1と導光体2と反射シート3と光変向シート4と光源リフレクタ5とを有する。
【0023】
光源1はY方向に延在せる線状の光源であり、該光源1としては例えば蛍光ランプや冷陰極管を用いることができる。
【0024】
導光体2は、XY面と平行に配置されており、全体として矩形状をなしている。導光体2は4つの側端面を有しており、そのうちでYZ面と平行で互いに対向して配置されている1対の側端面21,22のうちの一方が光入射面21とされている。該光入射面21は光源1と近接して対向配置されており、光源1から発せられた光は光入射面21から導光体2内へと入射する。本発明においては、更に、光源1と同様な光源を側端面22に近接して同様に対向配置することができる。
【0025】
導光体2の2つの主面23,24は、互いに対向しており、それぞれ全体としてXY面と平行に位置する。主面23,24のうちの一方は光出射面23とされており、他方はその裏面24とされている。光出射面23は平均傾斜角0.5〜7.5°の粗面からなり、裏面24は図示されているように光入射面21に対して略垂直方向(X方向)に延びる多数のレンズ列を配列したレンズ列配列面から構成されている。本発明においては、光出射面23を光入射面21に対して略垂直方向に延びる多数のレンズ列を配列したレンズ列配列面から構成し、裏面24を平均傾斜角0.5〜7.5°の粗面からなるものとする(即ち、導光体2を図1に示される状態から裏返した状態とする)こともでき、この場合には図1の構成より高い輝度が得られる。
【0026】
粗面の平均傾斜角(θa)は、ISO4287/1−1984に従って、触針式表面粗さ計を用いて粗面形状を測定し、測定方向の座標をxとして、得られた傾斜関数f(x)から次式
Δa=(1/L)∫0 L|(d/dx)f(x)|dx・・・(1)
θa=tan-1(Δa)・・・(2)
を用いて求めることができる。ここで、Lは測定長さであり、Δaは平均傾斜角θaの正接である。
【0027】
粗面の凹凸は、導光体2からの光の出射能(率)と関連があり、凹凸を表すパラメータの1つである平均傾斜角θaが特に導光体2の出射率と密接な関係がある(しかし、後述するように、本発明では必ずしも平均傾斜角θaだけで出射率が支配されるものではない)。即ち、平均傾斜角θaが小さすぎると、導光体2からの光の出射率が小さく、輝度が低くなる。また、平均傾斜角が大きすぎると、光源1に近い位置で大部分の光が出射し、導光体2中で光源1から離れるに従い光の減衰が著しくなり、光出射面23からの出射光も光源1から離れるに従って急に減衰し、光出射面23内での輝度の均斉度が悪いものとなる。適正な平均傾斜角θaは、0.5°〜7.5°であり、好ましくは1°〜5°である。
【0028】
本発明において、出射率は次のように定義される。光出射面23の光入射面21側の端縁での出射光の光強度(I0 )と光入射面側の端縁から距離Lの位置での出射光強度(I)との関係は、導光体2の厚さ(Z方向寸法)をtとして、次式を満足する。
【0029】
I=I0 ・α・(1−α)L/t ・・・(3)
ここで、定数αを出射率と定義する。この出射率αの意味は、光出射面23において、光入射面21と直交するX方向に関して単位長さ(導光体厚さtに相当する長さ)当たりで導光体2中の光が出射する割合である。出射率αは、光出射面23からの出射光の光強度の対数と(L/t)との関係をプロットすることで、その勾配から求めることができる。出射率αは、前記したように平均傾斜角(θa)と密接な関係にあり、大略平均傾斜角θaが大であれば出射率αも大となる傾向にある。しかし、本発明では、裏面24のレンズ列によって導光体2内の光の進行方向が曲げられ、また導光体2内において光が裏面24のレンズ列の表面に対して臨界角未満の入射角で入射して一旦導光体2外へと屈折出射し再入射し、それらのため出射率αは必ずしも光出射面23の粗面の平均傾斜角θaだけに依存するものではない。適正な出射率αは1〜5%であり、出射率αが1%より小さくなると導光体2からの光の出射が少なくなって輝度が低くなり、出射率αが5%より大きくなるとX方向に関して導光体2内での光の減衰が著しくなり、光出射面23内での輝度の均斉度が低下する。出射率αは、より好ましくは1〜3%である。
【0030】
導光体2の裏面24に形成されるレンズ列は、YZ面と平行な断面の形状が円弧形状その他の弧形状となる表面を有するレンチキュラーレンズ列(柱状レンズ)又はYZ面と平行な断面の形状が三角形状のV字形状、その他の折れ線形状となる表面を有するプリズム列(柱状プリズム)が好ましい。この略X方向に延びたレンズ列での屈折及び/または反射の作用により、面光源素子法線方向(Z方向)への指向性を制御することができ、即ちレンズ列の形状を適宜設定することで光源1と平行な方向の出射光分布を所望なものとすることができる。尚、導光体の裏面24で反射せずに屈折出射した光は、反射シート3で反射され、再び裏面24から導光体2内に屈折入射する。
【0031】
レンズ列として断面形状が円弧形状のレンチキュラーレンズ列を用いる場合には、該レンチキュラーレンズ列の曲率半径は例えば10〜500μmであることが好ましい。また、レンズ列として断面形状が三角形状のプリズム列を用いる場合には、該プリズム列の頂角は例えば50〜120°であることが好ましい。
【0032】
尚、各レンズ列の表面形状をXZ面に関して非対称なものとなした場合には、面光源素子法線方向(Z方向)に対して傾いた方向への指向性が高められる。
【0033】
反射シート3としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。このような反射シートを省略して、導光体裏面24に金属蒸着などにより反射層を付与することも可能である。
【0034】
光変向シート4は、導光体2の光出射面23に隣接して配置されている。光変向シート4の2つの主面41,42は、互いに対向しており、それぞれ全体としてXY面と平行に位置する。主面41,42のうちの一方(導光体出射面23と対面する主面)は入光面41とされており、他方が出光面42とされている。該出光面42が面光源素子の発光面を形成している。
【0035】
入光面41は、図示されているように光源1と平行な方向あるいは15°以下の角度を有する方向に延びる多数のレンズ列を並行に配列したレンズ列配列面から構成されている。この入光面41に形成されるレンズ列は、XZ面と平行な断面の形状が三角形状となる表面を有するプリズム列が好ましい。図2に、入光面41にプリズム列が形成された光変向シート4における光線の様子を示す。面光源素子法線方向(Z方向)に対して斜めに光変向シート4に入射した光が、プリズム列の稜面で全反射作用によって内面反射され、面光源素子法線方向(Z方向)に曲げられる様子が示されている。このように、入射光はプリズム列の全反射作用によって進行方向を変向されるので、導光体2からの出射光の強度分布に対応したは面光源素子の出射光強度分布が得られる。従って、導光体2によって適正化された分布の光を効率よく目的の方向へ変向できる。
【0036】
入光面41に形成されるプリズム列のプリズム頂角は50〜80°であるのが好ましく、この角度範囲内であれば目的の方向に効率よく全反射で変向することができる。
【0037】
本発明においては、光変向シート4は、導光体2からの出射光を目的の方向(例えば面光源素子法線方向)に光変向ができるものであれば如何なるものでもよく、例えば出光面側にプリズム列が形成されたシートや、円弧形状その他の弧形状の断面の表面を有するレンチキュラーレンズ列を入光面側または出光面側に設けたレンチキュラーレンズシートや、フライアイレンズシートなどを用いることも可能である。また、本発明において、光変向シート4は、入光面側及び出光面側のいずれか一方の面にレンズ列が形成されたものでもよいし、両面にレンズ列が形成されたものでもよいが、特に、入光面側にプリズム列が形成されたものが好ましい。
【0038】
光源リフレクタ5としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックフィルムを用いることができる。図示されているように、光源リフレクタ5は、反射シート3の端縁部外面から光源1の外面を経て光変向シート4の出光面端縁部へと巻つけられている。他方、光源リフレクタ5は、光変向シート4を避けて、反射シート3の端縁部外面から光源1の外面を経て導光体2の光出射面端縁部へと巻つけることも可能である。尚、このような光源リフレクタと同様な反射部材を、導光体2の側端面21以外の側端面に付することも可能である。
【0039】
以上のような光源1、導光体2、反射シート3、光変向シート4及び光源リフレクタ5を含んでなる面光源素子の発光面(光変向シート4の出光面42)上に、液晶表示素子6が配置され、これにより液晶表示装置が構成されている。該液晶表示装置は、図1における上方から観察者により観察される。
【0040】
以上の実施形態では、導光体2が、X方向に関して一定の厚さをもつものが示されている。しかし、本発明の面光源素子に使用される導光体は、このようなものに限定されることはない。図3に、導光体2の形状の変形例を光源配置とともに示す。図3において、図1におけると同様の機能を有する部材には、同様な符号が付されている。
【0041】
図3(a)には、X方向に関して光源1側の光入射面21の位置から該光入射面と対向する側端面22の位置の方へと徐々に厚さが減少する所謂くさび形の導光体2が示されている。
【0042】
また、図3(b)には、X方向に関して両端の導光体側端面21,21’に対向してそれぞれ光源1,1’が配置された導光体2が示されており、該導光体2は厚さがX方向に関して両端部から中央の方へと徐々に減少する形態を有する。
【0043】
また、図3(c)には、X方向に関して中央に形成されたZ方向溝内に光源1が配置された導光体2が示されており、該導光体2は、X方向に関して左側では厚さが側端面22の位置から光入射面21の位置の方へと徐々に増加する形態を有しており、X方向に関して右側では厚さが側端面22”の位置から光入射面21”の位置の方へと徐々に増加する形態を有している。
【0044】
導光体2及び光変向シート4は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂が例示できる。これらの高透明性の合成樹脂を使用して、押出成形、射出成形等の通常の成形方法を用いて、導光体2及び光変向シート4を製造することができる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。
【0045】
導光体2及び光変向シート4の粗面からなる表面構造やレンチキュラーレンズ列やプリズム列などのレンズ列を配列した表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、押出成形や射出成形等によって導光体2や光変向シート4を製造する際に、同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて、導光体2や光変向シート4を製造する際に、同時に形成してもよい。この場合、導光体2や光変向シート4の内部と粗面構造またはレンチキュラーレンズ列やプリズム列などのレンズ列配列構造を有する表面部とで、屈折率を異ならせたものを製造することもできる。さらに、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造またはレンチキュラーレンズ列やプリズム列などのレンズ列配列構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
【0046】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。なお、以下の実施例において、光度の測定は次のようにして行った。即ち、冷陰極管に、インバーター(TDK社製CXA−M10L)にDC12Vを印加して高周波点灯させた。面光源素子を測定台に載置し、その中央で冷陰極管軸と平行な回転軸で回転するように調節した。次いで、3mmφのピンホールを有する黒色の紙を、ピンホールが導光体の中央に位置するように導光体上に固定し、測定円が8〜9mmとなるように輝度計(ミノルタ社製nt−1°)までの距離を調整した。冷陰極管のエイジング時間として30分以上経過した後に、回転軸を+80°〜−80°まで5°間隔で回転させながら、輝度計にて出射光の光度の角度分布を測定した。
【0047】
平均傾斜角(θa)の測定は、ISO4287/1−1987に従って求めた。触針として010−2528(1μmR、55°円錐、ダイヤモンド)を用いた触針式表面粗さ計(東京精器(株)製サーフコム570A)にて、粗面の表面粗さを駆動速度0.03mm/秒で測定した。この測定により得られたチャートより、その平均線を差し引いて傾斜を補正し、前記式(1)式及び(2)式によって計算して求めた。
【0048】
出射率(α)の測定は、導光体の光出射面の中央部の光源側から他端面側に至る各領域での輝度の測定値から、前記(3)式に基づいて算出した。
【0049】
[実施例1]
アクリル樹脂[三菱レイヨン(株)製アクリペットVH5#000]を射出成形することによって、一方の主面が鏡面で他方の主面が平均傾斜角2.9°の粗面の導光板を作製した。該導光板は、195mm×253mmの矩形状をなしており、厚さ:最大3mm〜最小1mmのくさび形[図2(a)の形態]の断面形状をなしていた。この導光板の鏡面に、紫外線硬化樹脂によって頂角90°、ピッチ50μmのプリズム列の並列配列を有する層を形成した。プリズム列は、導光板の長さ195mmの辺(短辺)と平行になるようにした。
【0050】
導光体の長さ253mmの辺(長辺)に対応する厚さ最大の側の側端面に対向するようにして、該長辺に沿って蛍光ランプ[富士通化成(株)製バックライトユニットBL−252のものを使用]を配置した。そして、その他の側端面に光拡散反射フィルム[東レ(株)製E60]を貼付し、プリズム列配列面(裏面)に対向して反射シートを配置し、光源リフレクタ[(株)麗光製特注銀反射フィルム]を配置した。以上の構成を枠体[富士通化成(株)製バックライトユニットBL−252のものを使用]に組み込んだ。このようにして作製された導光体の出射率は1.73%であった。
【0051】
そして、導光体の粗面上に、ポリエステルフィルム上にアクリル系紫外線硬化性樹脂を用いて頂角63°でピッチ50μmのプリズム列配列を一方の主面に形成した光変向シート[三菱レイヨン(株)製ダイヤアートR156]を配置した。その際、該光変向シートのプリズム列は導光体のプリズム列と直交するようにし、且つ、光変向シートのプリズム列配列形成面が導光体の粗面(光出射面)に対向するようにした。即ち、光変向シートは入光面にプリズム列配列を有するものとした。
【0052】
以上のようにして作製された面光源素子の、最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での出射角度に対する光度の分布を求めた。最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での光度の半値全角の値を表1に示し、蛍光ランプに平行な面内での光度の光度の分布(光度比率)を図4に示す。
【0053】
[実施例2]
導光体のプリズム列配列形成面を光出射面として用いることを除いて、実施例1と同様にして面光源素子を作製した。導光体の出射率は1.73%であった。
【0054】
以上のようにして作製された面光源素子の、最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での出射角度に対する光度の分布を求めた。最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での光度の半値全角の値を表1に示し、蛍光ランプに平行な面内での光度の光度の分布(光度比率)を図4に示す。
【0055】
[実施例3]
熱プレス法により3mm厚さのアクリル樹脂板[三菱レイヨン(株)製アクリライトL001]の両面に実施例1の導光体と同様な粗面及びプリズム列配列面を形成した。このようにして得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源素子を作製した。導光体の出射率は1.73%であった。
【0056】
以上のようにして作製された面光源素子の、最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での出射角度に対する光度の分布を求めた。最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での光度の半値全角の値を表1に示す。
【0057】
[実施例4]
導光体のプリズム列配列形成面を光出射面として用いることを除いて、実施例3と同様にして面光源素子を作製した。導光体の出射率は1.73%であった。
【0058】
以上のようにして作製された面光源素子の、最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での出射角度に対する光度の分布を求めた。最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での光度の半値全角の値を表1に示す。
【0059】
[比較例]
導光体として、プリズム列配列の形成されていないもの(実施例1の導光板)を用いることを除いて、実施例1と同様にして面光源素子を作製した。導光体の出射率は1.60%であった。
【0060】
以上のようにして作製された面光源素子の、最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での出射角度に対する光度の分布を求めた。最大輝度、輝度分布及び蛍光ランプに垂直及び平行な面内での光度の半値全角の値を表1に示し、蛍光ランプに平行な面内での光度の光度の分布(光度比率)を図4に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004221070
以上の実施例の結果からわかるように、本発明の面光源素子によれば、導光体の光出射面及びその裏面のうちの一方に粗面構造を形成し他方に複数のレンズ列配列面構造を形成することで、種々の広がり(特に光源と平行な面内で)の出射光分布を実現することができる。
【0062】
特に、本発明においては、導光体に形成した粗面の形状、レンズ列の頂角や曲率半径、光出射面を粗面にするかレンズ列配列形成面にするかにより、出射光分布をコントロールして所望に設定することが容易である。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、本発明によれば、所望の角度内での出射光分布の異方性を容易に所望にコントロールして設定でき、所望の観察角度範囲に応じて適度な出射光分布の広がりを容易に実現でき、この適度な分布内で極力輝度を高めることができ、光の利用効率が高いエッジライト方式の面光源素子が提供される。これにより、本発明の面光源素子をバックライトとして液晶表示素子と組合せて用いれば、液晶表示装置のコントラストが良好になり、中間色での輝度斑点が少なくなり、表示画面サイズの大型化に対応でき、複数の観察者による良好な観察が可能となり、更に低消費電力化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による面光源素子の一実施形態を示す模式的分解斜視図である。
【図2】入光面にプリズム列が形成された光変向シートにおける光線の様子を示す図である。
【図3】導光体の形状の変形例を光源配置とともに示す図である。
【図4】光源に平行な面内での光度の光度の分布(光度比率)を示すグラフである。
【符号の説明】
1,1’ 光源
2 導光体
3 反射シート
4 光変向シート
5 光源リフレクタ
6 液晶表示素子
21,21’,21” 光入射面
23 光出射面
24 裏面
41 入光面
42 出光面

Claims (5)

  1. 光源と、該光源に対向する少なくとも1つの光入射面及びこれと略直交する光出射面を有する導光体と、該導光体の光出射面に対向して配置された光変向シートとからなり、
    前記導光体の光出射面及びその裏面のうちの一方が平均傾斜角0.5〜7.5°の粗面からなり、
    前記導光体の光出射面及びその裏面のうちの他方には前記光入射面に対して略垂直に延びる複数のレンズ列が配列されており、
    前記導光体の出射率が1〜5%であり、
    前記光変向シートは、前記導光体の光出射面からの光が入射する入光面に前記導光体の光入射面に対して略平行に延びる複数のプリズム列が配列されているものであることを特徴とする面光源素子。
  2. 前記レンズ列は断面が弧状のレンチキュラーレンズ列からなることを特徴とする、請求項1に記載の面光源素子。
  3. 前記レンズ列は断面が三角形状のプリズム列からなることを特徴とする、請求項1に記載の面光源素子。
  4. 前記光変向シートのプリズム列は、プリズム頂角が50〜80度であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の面光源素子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の面光源素子をバックライトとして用いて液晶表示素子を照明するようにしてなる液晶表示装置。
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