JP4220666B2 - 成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管およびその製造方法 - Google Patents

成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の足廻り、メンバーなどに用いられる高強度鋼材で、特にハイドロフォーム等の成形性に優れた高耐食鋼管およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の軽量化ニーズに伴い、鋼板の高強度化、高耐食化が望まれている。高強度で高耐食化することで板厚を減少することが可能となる。また、最近では複雑な形状の部位について素鋼板または鋼管からハイドロフォーム法を用いて成形加工する試みが行われている。これは、自動車の軽量化や低コスト化のニーズに伴い、部品数の減少や溶接フランジ箇所の削減などを狙ったものである。このように、ハイドロフォーム(特開平10−175026号公報参照)などの新しい成形加工方法が実際に採用されれば、コストの削減や設計の自由度が拡大されるなどの大きなメリットが期待される。
【0003】
このようなハイドロフォーム成形のメリットを充分に生かすためには、これらの新しい成形法に適した材料が必要である。例えば、第50回塑性加工連合講演大会(1999,447頁)にあるようにハイドロフォーム成形に及ぼすr値の影響が示されている。しかしここでは、シュミレーションによる解析が主で、実際の材料と一義的に対応するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、ハイドロフォーム成形に適した材料開発は実用レベルではほとんど行われておらず、既存の高加工性鋼板がハイドロフォーム成形に使用されつつある。
本発明では、材料の特性値を限定してハイドロフォーム等の成形性に優れた高耐食鋼管およびその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ハイドロフォーム等の成形性に優れた材料の集合組織およびその制御方法を見出し、これを限定することでハイドロフォーム等の成形性に優れた高耐食鋼管およびその製造方法を提供するものである。
【0006】
即ち、本発明の要旨とするところは次の通りである。
(1)質量%で、
C :0.001〜0.009%、 N :0.001〜0.2%、
Si:0.01〜0.78%、 Mn:0.01〜5%、
Cr:5〜30%
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方又は両方であることを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
(2)質量%で、
P :0.005〜0.1%、 S :0.0001〜0.05%
を、さらに含有することを特徴とする前記(1)に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
(3)質量%で、
Ni:0.01〜2%、 Mo:0.01〜3%、
Cu:0.01〜2%、 W :0.01〜2%、
Co:0.01〜2%
の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
【0007】
(4)質量%で、
Ti:0.005〜1%、 Zr:0.005〜1%、
Nb:0.005〜1%、 V :0.005〜1%
の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする前記(1)乃至(3)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
(5)質量%で、
Al:0.001〜0.5%、 Mg:0.001〜0.5%、
Ca:0.001〜0.5%、 REM:0.001〜0.5%
の1種または2種以上を、さらに含有する事を特徴とする前記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
(6)質量%で、
B :0.0005〜0.01%
を、さらに含有することを特徴とする前記(1)乃至(5)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
(7)金属組織の面積率で50%以上がフェライトから成り、フェライト粒の結晶粒径が0.1μm〜200μmの範囲にあり、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方または両方であることを特徴とする前記(1)乃至(6)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
【0008】
削除
【0009】
)質量%で、
C :0.001〜0.009%、 N :0.001〜0.2%
Si:0.01〜0.78%、 Mn:0.01〜5%、
Cr:5〜30%
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、鋼管の集合組織として、
(1)鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること、
(2)鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか一方又は両方が3.0以下であること、
(3)鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上であることの何れか一方または両方であること、
の上記(1)乃至(3)のうちの何れか1又は2項目以上を満たすことを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
【0010】
)質量%で、
P :0.005〜0.1%、 S :0.0001〜0.05%
を、さらに含有することを特徴とする前記(8)に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
10)質量%で、
Ni:0.01〜2%、 Mo:0.01〜3%、
Cu:0.01〜2%、 W :0.01〜2%、
Co:0.01〜2%
の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする前記(8)又は記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
11)質量%で、
Ti:0.005〜1%、 Zr:0.005〜1%、
Nb:0.005〜1%、 V :0.005〜1%
の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする前記(8)乃至(10)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
12)質量%で、
Al:0.001〜0.5%、 Mg:0.001〜0.5%、
Ca:0.001〜0.5%、 REM:0.001〜0.5%
の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする前記(8)乃至(11)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
13)質量%で、
B :0.0005〜0.01%
を、さらに含有することを特徴とする前記(8)乃至(12)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
【0011】
14)金属組織の面積率で50%以上がフェライトから成り、フェライト粒の結晶粒径が0.1μm〜200μmの範囲にあることを特徴とする前記(8)乃至(13)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
15)金属組織の面積率で50%以上がフェライトから成り、フェライト粒の結晶粒径が1μm〜200μmの範囲にあり、さらにフェライト粒の粒径分布において、その標準偏差が平均粒径の±40%以内にあることを特徴とする前記(8)乃至(14)の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
16)前記フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒長さ)が0.5〜10.0であることを特徴とする前記(14)又は(15)に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
【0012】
17)前記(1)〜(16)の何れか1項に記載高耐食鋼管の製造に当たり、熱延鋼板または冷延鋼板を基板として母管を造管後加熱し、730940℃で縮径加工を施すことを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管の製造方法。
18)前記(1)〜(16)の何れか1項に記載の高耐食鋼管の製造に当たり、熱延鋼板または冷延鋼板を基板として母管を造管後、800〜980℃に加熱し、730〜930℃で縮径加工を施すことを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。まず、前記(1)の発明について説明する。鋼の基本成分ついては、その限定理由は以下の通りである。
C:Cは強度上昇に有効で0.001%質量%以上の添加とするが、多量に添加すると集合組織を制御する上で好ましくなく、耐食性の劣化、成形時の割れも生じやすくなるために、上限を0.009質量%とした。
【0014】
N:Nは、Cと同様に強度上昇に有効で0.001%質量%以上の添加とするが、多量に添加すると集合組織を制御する上で好ましくなく、耐食性の劣化、成形時の割れも生じやすくなるために、上限を0.2質量%とした。
【0015】
Si:Siも強化元素であり、脱酸元素でもあることから下限を0.01質量%としたが、過剰添加は延性の低下を招くため上限を0.78質量%とした。
【0016】
Mn:Mnも強度上昇に有効で0.01%質量%以上の添加とするが、過剰添加は延性の低下を招くため上限を5質量%とした。
【0017】
Cr:Crは強度上昇とともに耐食性を付与するために重要な元素であり、5質量%以上の添加とするが、過剰添加は延性の低下を招くため上限を30質量%とした。
【0018】
鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群および{110}<110>のX線ランダム強度比:ハイドロフォーム成形を行う上で最も必要な特性値である。板厚中心位置での板面のX線回折を行い、ランダム結晶に対する各方位の強度比を求めたときの、{110}<110>〜{111}<110>の方位群での平均が2.0以上とした。
この方位群に含まれる主な方位は、{110}<110>、{661}<110>、{441}<110>、{331}<110>、{221}<110>、{332}<110>、{443}<110>、{554}<110>および {111}<110>である。
【0019】
これらの各方位のX線ランダム強度比は{110}極点図よりベクトル法により計算した3次元集合組織や{110}、{100}、{211}、{310}極点図のうちの複数の極点図を基に級数展開法で計算した3次元集合組織から求めればよい。例えば後者の方法から各結晶方位のX線ランダム強度比を求めるには、3次元集合組織のφ2=45度断面における(110)[1−10]、(661)[1−10]、(441)[1−10]、(331)[1−10]、(221)[1−10]、(332)[1−10]、(443)[1−10]、(554)[1−10]および(111)[1−10]の強度で代表させられる。
【0020】
{110}<110>〜{111}<110>方位群の平均X線ランダム強度比とは、上記の各方位の相加平均である。上記方位のすべての強度が得られない場合には{110}<110>、{441}<110>、{221}<110>の方位の相加平均で代替してもよい。中でも{110}<110>は重要であり、この方位のX線ランダム強度比が3.0以上であることが特に望ましい。
【0021】
{110}<110>〜{111}<110>方位群の平均強度比が2.0以上で、かつ{110}<110>の強度比が3.0以上であれば、特にハイドロフォーム用鋼管としては更に好適であることは言うまでもない。
また、成形困難な場合には上記方位群の平均強度比が3.5以上であること、{110}<110>の強度比が5.0以上であることのうち、少なくとも1つを満たす事が望ましい。
【0022】
また、前記(8)の発明では、高耐食鋼管の集合組織として、
(1) 鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること、
(2) 鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか一方又は両方が3.0以下であること、
(3) 鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上であることの何れか一方または両方であること、
前記(1) の方位限定については、{110}<110>〜{111}<110>の方位群のうち{111}<110>については、その相加平均から削除しても本発明の効果を失することはない。
【0023】
すなわち、{110}<110>もしくは{110}<110>〜{332}<110>の方位群のランダム強度比が3.0以上であれば本発明の意味する高成形性(各ハイドロフォームの条件での拡管率で1.25以上)を達成可能である。このように、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群および{110}<110>のX線ランダム強度比がハイドロフォーム成形を行う上で最も重要な特性値である。
【0024】
また、前記(2)の方位限定については、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{223}<110>の方位群、{100}<110>のいずれものX線ランダム強度比が3.0を超えると、本発明の目的とする、特にハイドロフォームにおける拡管率等が1.2程度以下にまで低くなる。
【0025】
また、前記(3)の方位限定については、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0未満で、かつ、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0未満であると、やはりハイドロフォームにおける拡管率が低くなるため、それぞれ2.0以上および3.0以上の集積度となる何れかの条件を満たすことによって、ハイドロフォーム成形時の加工性を確保するものとした。
また、上記の各方位は板厚中心位置での板面のX線回折を行い、ランダム結晶に対する各方位の強度比を求める。
【0026】
上記方位群に含まれる主な方位について説明する。
{110}<110>〜{332}<110>の方位群に含まれる主な方位は、{110}<110>、{661}<110>、{441}<110>、{331}<110>、{221}<110>、{332}<110>、{443}<110>、{554}<110>である。
また、{100}<110>〜{223}<110>の方位群に含まれる主な方位は{100}<110>、{116}<110>、{114}<110>、{113}<110>、{112}<110>、{335}<110>および {223}<110>である。
また、{111}<110>〜{111}<112>の方位群に含まれる主な方位は、{111}<110>および{111}<112>である。
【0027】
これらの各方位のX線ランダム強度比は{110}極点図よりベクトル法により計算した3次元集合組織や{110}、{111}、{211}、{310}極点図のうち、複数の極点図を基に級数展開法で計算した3次元集合組織から求めればよい。例えば、{110}<110>〜{332}<110>については後者の方法から各結晶方位のX線ランダム強度比を求めるには、3次元集合組織のφ2=45度断面における(110)[1−10]、(661)[1−10]、(441)[1−10]、(331)[1−10]、(221)[1−10]、(332)[1−10]、(443)[1−10]、(554)[1−10]で、{100}<110>〜{223}<110>の方位群では(001)[1−10]、(116)[1−10]、(114)[1−10]、(113)[1−10]、(112)[1−10]、(335)[1−10]および(223)[1−10]で、{111}<110>〜{111}<112>の方位群では (111)[1−10]および(111)[−1−12]で、それぞれ代表できる。
【0028】
また、特に重要な{110}<110>〜{332}<110>の方位群については、上記方位のすべての強度が得られない場合には、(110)[1−10]、(441)[1−10]、(221)[1−10]の方位の相加平均で代替してもよい。
【0029】
なお、本発明の集合組織は通常の場合、φ2=45度断面において上記の方位群の範囲内に最高強度を有し、この方位群から離れるにしたがって徐々に強度レベルが低下するが、X線の測定精度の問題や鋼管製造時の軸周りのねじれの問題、X線試料作製の制度の問題などを考慮すると、最高強度を示す方位がこれらの方位群から±5゜ないし10゜程度ずれる場合も有りうる。
【0030】
鋼管のX線回折を行う場合には、鋼管より弧状試験片を切り出し、これをプレスして平板としX線回折を行う。また、弧状試験片から平板とするときは、試験片加工による結晶回転の影響を避けるため極力低歪みで行うものとし、加えられる歪量の上限を10%以下で行うこととした。このようにして得られた板状の試料について、機械研磨によって所定の板厚まで減厚した後、化学研磨などによって歪みを除去すると同時に板厚中心層が測定面となるように調整する。
【0031】
なお、鋼板の板厚中心層に偏析帯が認められる場合には、板厚の3/8〜5/8の範囲で偏析帯のない場所について測定すればよい。また、偏析帯が認めらない場合においても、板厚1/2の板面以外の板面、例えば3/8〜5/8で、請求項にある集合組織が得られてもよい。さらにX線測定が困難な場合には、EBSP法やECP法により測定しても差し支えない。
【0032】
本発明の集合組織は、上述の通り板厚中心または板厚中心近傍の面におけるX線測定結果により規定されるが、中心付近以外の板厚においても同様の集合組織を有することが望ましい。しかしながら鋼管の外側表面〜板厚1/4程度までは後述する縮径加工によるせん断変形に起因して集合組織が変化し、上記の集合組織の要件を満たさない場合もあり得る。なお、{hkl}<uvw>とは上述の方法でX線用試料を採取したとき、板面に垂直な結晶方位が{hkl}で鋼管の長手方向が<uvw>であることを意味する。
【0033】
本発明の集合組織に関する特徴は、通常の逆極点図や正極点図だけでは表すことができないが、例えば鋼管の半径方向の方位を表す逆極点図を板厚の中心付近に関して測定した場合、各方位のX線ランダム強度比は以下のようになることが好ましい。<100>:2以下、<411>:2以下、<211>:4以下、<111>:15以下、<332>:15以下、<221>:20.0以下、<110>:30.0以下。また、軸方向を表す逆極点図においては、<110>:10以上、上記の<110>以外の全ての方位:3以下。
【0034】
n値:ハイドロフォームでは、ある程度等方的に加工が加えられる場合もあり、管の長手方向及び/または周方向のn値を確保する必要があるため、それぞれ0.12下限である。n値の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができる。
n値は、JISの引張試験法における歪量が5〜10%または3〜8%で求められる値とする。
【0035】
r値:ハイドロフォームでは、軸押しをして材料を流入させる加工もあり、そのような部位の加工性を確保するため管長手方向のr値の下限1.1である。r値の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができる。
r値は、JISにある引張試験での歪量で10または5%で得られる値と定義する。
【0036】
以下に本発明における基本成分以外の鋼成分の限定理由について説明する。
P,Sは鋼中に含有される不可避的不純物元素である。いずれも成形性に有害なばかりでなく、発錆しやすなり耐食性が低下させるが、極端に低減させてもコスト上昇のみを招くばかりで効果が小さいため、その範囲をそれぞれ0.005〜0.1質量%、0.0001〜0.05質量%とした。
【0037】
Ni,Mo,Cu,W,Coはいずれも強度を上げ、耐食性も改善する元素であり、必要に応じて1種又は2種以上を、それぞれ質量%で0.01%以上添加できる。ただし、過剰の添加は延性低下を招くことから、Moについては3%、それ以外の元素については2%を上限とした。
【0038】
Ti,Zr,Nb,Vはいずれも強度を上げ、耐食性、特に溶接部の耐食性を改善する元素であり、必要に応じて1種又は2種以上を、それぞれ質量%で0.005%以上添加できる。ただし、過剰の添加は延性低下を招くことから、いずれの元素についても1%を上限とした。
【0039】
Al,Mg,Ca,REMは脱酸元素であり、酸化物系介在物を低減し、成形性を改善するが、過剰添加では逆に成形性、溶接性を劣化させる。したがって、必要に応じてこれらの1種または2種以上を、それぞれ0.001〜0.5質量%添加するものとした。
【0040】
Bは微量で粒界を強化し、成形時あるいは2次加工時の割れを抑制する効果があるが、過剰添加では逆に成形性、溶接性を劣化させる。したがって、必要に応じて0.0005〜0.01質量%添加するものとした。
【0041】
結晶粒径:集合組織を制御するにあたり結晶粒径を制御することは重要である。特に前記(7)及び(14)の発明においては、{110}<110>の強度をより強くするためには、主相であるフェライトの粒径を0.1〜200μmに制御することが必要である。また、ある程度混粒であっても、例えば0.1〜10μmのフェライト粒の領域と10〜100μmのフェライト粒の領域が混在する金属組織においても、{110}<110>〜{332}<110>の方位群で最も成形性向上に重要な{110}<110>の強度を高めることができなければ、本発明の効果を失することは無い。ここでフェライト粒径は、JISに準拠した切断法で求めるものとした。
【0042】
さらに、フェライト以外の金属組織として、マルテンサイト、オーステナイト相および炭窒化物等の組織を含んでも良い。また、0.1μm未満の再結晶粒を工業的に制作することは困難であり、200μm超の粒を混在すると{110}<110>の強度が低下するため、これを上限とした。
【0043】
さらに前記15)、(16)の発明では、{110}<110>〜{332}<110>の方位群の強度比を高め、{100}<110>〜{223}<110>の強度比を低めるために、フェライト粒径の標準偏差又はフェライト粒のアスペクト比をさらに限定した。これらの値は、100〜1000倍の光学顕微鏡にて20視野以上の観察を行い、各粒径については円相当径を画像解析により求めて標準偏差を算出した。また、アスペクト比については、圧延方向と平行な線分と同じ長さの垂直方向の線分とに交わる各フェライト粒界の数の比により求めた。標準偏差が平均粒径の±40%を超えたり、あるいはアスペクト比が0.5未満あるいは3を超えると成形性が劣化する傾向が認められたため、それらを上下限として設定した。
【0044】
なお、前記(15)の発明においては、{111}<110>および/又は {110}<110>〜{332}<110>の方位群の強度比を高めるため、フェライト粒径の下限値を1μmとした。
【0045】
さらに、本発明の鋼管を製造するにあたっては、高炉、電炉による溶製に続き各種の2次精錬を行いインゴット鋳造や連続鋳造を行い、連続鋳造の場合にはそのまま熱間圧延するなどの製造方法を組み合わせて製造しても、何ら本発明の効果を阻害するものではない。
【0046】
また、1050℃〜1300℃に鋼塊を加熱し、粗圧延を950℃以上1150℃未満で行い、仕上げ圧延を750℃以上1050℃未満で行うことや、熱間圧延を潤滑圧延で行うこと、熱延板の巻取りを800℃以下で行うこと、箱焼鈍あるいは連続焼鈍にて熱延板を焼鈍すること、さらには冷間圧延を施すこと、その後に箱焼鈍または連続焼鈍にて焼鈍を行うなど、造管前の鋼板の製造方法を組み合わせて製造しても、何ら本発明の効果を阻害するものではない。すなわち、造管用の鋼板は熱延板、熱延焼鈍板、冷延板または冷延焼鈍板を用いることができる。
【0047】
また、O,Sn,Zn,As,Sb,Pb,Biなどの、それぞれ0.01質量%以下の元素の混入では本発明の効果は失することはない。さらに、鋼管製造にあたっては、電縫溶接、TIG、MIG、レーザー溶接、UOや鍛接等の溶接・造管手法を用いることができる。
【0048】
前記(17)、(18)の発明に規定した製造法について説明する
【0049】
縮径加工温度:縮径後の歪硬化を回復させるために、縮径時の加工温度を730℃以上とする。ただし粒の粗大化を防止するため、940℃以下と限定する。なお、縮径後の回復が不十分な場合あるいは炭化物等の析出がある場合は、必要に応じて縮径加工後1000℃以下の温度で熱処理しても、本発明の効果を阻害しない。
【0050】
なお、縮径時の加熱温度は溶接部等の成形性向上のために800℃以上、粒の粗大化を防止するために980℃以下とすることが望ましい。
本加熱前に、これらの溶接鋼管製造に於いて溶接熱影響部は、必要とする特性に応じて局部的な固溶化熱処理を単独あるいは複合して、場合によっては複数回重ねて行ってもよく、本発明の効果をさらに高める。この熱処理は溶接部と溶接熱影響部のみに付加することが目的であって、製造時にオンラインで、あるいはオフラインで施工できる。また、縮径時に潤滑を施すことは成形性向上の点で望ましく、特に表層近傍の集合組織を請求項にあるようなものとし、板厚全体に{111}<110>および/または{110}<110>〜{332}<110>への集積度を高めた成形加工性の優れた鋼管を製造でき、本発明の効果を助長する。
【0051】
【実施例】
(実施例1)
表1および表2に示す成分の2.5mm厚さの熱延鋼板、および2.0mm厚さの冷延鋼板を造管用の元板とした。それらの鋼板を冷間で外径108〜49mmにTIG、レーザーまたは電縫溶接を用いて造管した後、700℃〜1000℃に加熱し、600〜950℃で外径75〜25mmに縮径し、高耐食鋼管を製造した。ハイドロフォーム成形は、軸押し量1mm、100bar/mmの条件で行い、バーストに至るまで実施した。前もって鋼管に10mmφのスクライブドサークルを転写し、破断部近傍もしくは最大板厚減少部分の管の長手方向歪み:εφと周方向歪み:εθを測定し、この2つの歪の比ρ=εφ/εθが−0.5(板厚は減少するためマイナスとなる)になる拡管率を求めて、これをハイドロフォーム成形性の1指標として評価した。
【0052】
X線解析は、鋼管から弧状試験片を切り出し、プレスして平板として行った。また、X線の相対強度はランダム結晶と対比することで求めた。長手及び周方向のn値およびr値は弧状試験片をそれぞれ採取して、n値は歪み量が5%−10%または3%−8%で、r値は10%または5%でそれぞれ求めた。
【0053】
表1および表2に各鋼の{110}<110>および{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比およびハイドロフォーム成形におけるバーストまでの拡管率(=バースト時点でのρ=εφ/εθ=−0.5となる部分の径/元管の径)を示す。本発明鋼C,D,F,G,H,K,M,N,O,P,Rでは、{110}<110>X線相対強度がいずれも3.0以上、かつ{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均X線ランダム強度比も2.0以上であり、拡管率も1.25を超える良好な値を示す。一方、比較成分鋼のS〜Uは、{110}<110>および{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比が低く、拡管率も低い。
【0054】
【表1】
Figure 0004220666
【0055】
【表2】
Figure 0004220666
【0056】
(実施例2)
表3に示す成分の3.0mm厚さの熱延鋼板、および1.8mm厚さの冷延鋼板を造管用の元板とした。それらの鋼板を冷間で外径108〜49mmにTIG、レーザーまたは電縫溶接を用いて造管した後、650℃〜1100℃に加熱し、550〜1050℃で外径75mm〜25mmに縮径し、高耐食鋼管を製造した。ハイドロフォーム成形は、バーストに至るまで行った。内圧と軸押し量を制御して、種々の押し込み量および内圧にてハイドロフォーム成形を挫屈またはバーストするまで行い、最大拡管率(拡管率=成形後の最大周長/母管の周長)を示す部位および破断部近傍もしくは最大板厚減少部分の管の長手方向歪み:εφと周方向歪み:εθを測定した。この2つの歪の比ρ=εφ/εθと最大拡管率をプロットし、εφ/εθが−0.5(板厚は減少するためマイナスとなる)になる拡管率を求めて、これもハイドロフォーム成形性の1指標として評価した。
【0057】
表4に各鋼の特性を示す。各集合組織の方位群の強度やn値およびr値が本発明の範囲を満たすものは、拡管率が高い。また、フェライトの体積率および粒径分布についても、ほとんどの鋼がフェライトを主相として、その平均粒径も100μm以下である。
【0058】
一方では、縮径時の加熱温度及び/または縮径加工温度が高すぎた場合(NA+,ND+)はフェライト粒径が粗大に成長し、拡管率が低くなる。また、縮径時の加熱温度及び/または縮径加工温度が低すぎた場合(NF+,NJ+)は集合組織の集積が不十分で拡管率は低い。また、CANおよびCNCは粗大な展伸粒からなるフェライト組織のため拡管率は低く、CNBはオーステナイト相の残留が50%以上あるため拡管率は低い。
【0059】
【表3】
Figure 0004220666
【0060】
【表4】
Figure 0004220666
【0061】
【発明の効果】
本発明は、ハイドロフォーム等の成形性に優れた材料の集合組織およびその制御方法を見出だし、これを限定することで。ハイドロフォーム等の成形性に優れた高耐食鋼管を提供するものであり、その産業上の価値は極めて高い。

Claims (18)

  1. 質量%で、
    C :0.001〜0.009%、
    N :0.001〜0.2%、
    Si:0.01〜0.78%、
    Mn:0.01〜5%、
    Cr:5〜30%
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方又は両方であることを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  2. 質量%で、
    P :0.005〜0.1%、
    S :0.0001〜0.05%
    を、さらに含有することを特徴とする請求項1に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  3. 質量%で、
    Ni:0.01〜2%、
    Mo:0.01〜3%、
    Cu:0.01〜2%、
    W :0.01〜2%、
    Co:0.01〜2%
    の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  4. 質量%で、
    Ti:0.005〜1%、
    Zr:0.005〜1%、
    Nb:0.005〜1%、
    V :0.005〜1%
    の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  5. 質量%で、
    Al:0.001〜0.5%、
    Mg:0.001〜0.5%、
    Ca:0.001〜0.5%、
    REM:0.001〜0.5%
    の1種または2種以上を、さらに含有する事を特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  6. 質量%で、
    B :0.0005〜0.01%
    を、さらに含有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  7. 金属組織の面積率で50%以上がフェライトから成り、フェライト粒の結晶粒径が0.1μm〜200μmの範囲にあり、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方または両方であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  8. 質量%で、
    C :0.001〜0.009%、
    N :0.001〜0.2%
    Si:0.01〜0.78%、
    Mn:0.01〜5%、
    Cr:5〜30%
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、鋼管の集合組織として、
    (1)鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること、
    (2)鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか一方又は両方が3.0以下であること、
    (3)鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上であることの何れか一方または両方であること、
    の上記(1)乃至(3)のうちの何れか1又は2項目以上を満たすことを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  9. 質量%で、
    P :0.005〜0.1%、
    S :0.0001〜0.05%
    を、さらに含有することを特徴とする請求項8に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  10. 質量%で、
    Ni:0.01〜2%、
    Mo:0.01〜3%、
    Cu:0.01〜2%、
    W :0.01〜2%、
    Co:0.01〜2%
    の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする請求項8又は9に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  11. 質量%で、
    Ti:0.005〜1%、
    Zr:0.005〜1%、
    Nb:0.005〜1%、
    V :0.005〜1%
    の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  12. 質量%で、
    Al:0.001〜0.5%、
    Mg:0.001〜0.5%、
    Ca:0.001〜0.5%、
    REM:0.001〜0.5%
    の1種または2種以上を、さらに含有することを特徴とする請求項8乃至11の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  13. 質量%で、
    B :0.0005〜0.01%
    を、さらに含有することを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  14. 金属組織の面積率で50%以上がフェライトから成り、フェライト粒の結晶粒径が0.1μm〜200μmの範囲にあることを特徴とする請求項8乃至13の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  15. 金属組織の面積率で50%以上がフェライトから成り、フェライト粒の結晶粒径が1μm〜200μmの範囲にあり、さらにフェライト粒の粒径分布において、その標準偏差が平均粒径の±40%以内にあることを特徴とする請求項8乃至14の何れか1項に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  16. 前記フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒長さ)が0.5〜10.0であることを特徴とする請求項14又は15に記載の成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管。
  17. 請求項1〜16の何れか1項に記載高耐食鋼管の製造に当たり、熱延鋼板または冷延鋼板を基板として母管を造管後加熱し、730940℃で縮径加工を施すことを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管の製造方法。
  18. 請求項1〜16の何れか1項に記載の高耐食鋼管の製造に当たり、熱延鋼板または冷延鋼板を基板として母管を造管後、800〜980℃に加熱し、730〜930℃で縮径加工を施すことを特徴とする成形性に優れたハイドロフォーム加工用高耐食鋼管の製造方法。
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