JP4220105B2 - 紫外線硬化性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線硬化性成分として不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルを使用する紫外線硬化性組成物に関し、更に詳しくは、分子中に不飽和基を有することで紫外線による架橋が可能となり、基材との密着性が向上するとともに、ポリシロキサンセグメントを有することから非粘着性、潤滑性、撥水性、耐熱性、高硬度、耐汚染性、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性、低摩擦係数、耐ブロッキング性等の他に、低移行性及び耐ブリード性に優れる新規な不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルを硬化性成分とする紫外線硬化性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリシロキサン、特にシロキサン(シリコーン)オイルは、非粘着性、潤滑性、撥水性、耐熱性等に優れる性能を有することから、化粧品、医療・食料品、潤滑油、塗料、インキ、消泡剤、離型剤、繊維撥水剤、繊維処理剤、各種コーティング剤、自動車部品及び電気・電子機器部品等の用途に幅広く使用されている。又、ポリシロキサンとして、水酸基、アミノ基等の活性水素含有基を有するものも、塗料バインダー、離型剤、表面処理剤、樹脂等の改質添加剤及び塗料添加剤等として広く使用されている。又、これら活性水素含有基を有するポリシロキサンは、ポリイソシアネート系架橋剤と組み合わせて2液型タイプ或いはブロックイソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤等と組み合わせて自己硬化型2液タイプ及び分子中のシラノール基を空気中の水分を利用して硬化させる自己硬化型2液タイプの硬化(架橋)性ポリマーとして、各種塗料、コーティング剤、インキ等に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、活性水素含有ポリシロキサンを使用して変性したポリマーは、非粘着性、潤滑性、耐ブロッキング性等においては満足できるものの、シロキサン変性ポリマーには、その製造に使用する活性水素含有ポリシロキサン中には活性水素を有していない非反応性ポリシロキサンが不純物としてかなりの量含まれていることから種々の欠点を有している。ところが、この非反応性ポリシロキサンは、活性水素を有する反応性ポリシロキサンとは物理的性質に殆ど差異がないため、これらの混合物から非反応性ポリシロキサンを分離することは非常に困難である。
【0004】
このように、ポリシロキサン変性ポリマーの中には、非反応性ポリシロキサンが不純物として含まれており、このようなポリシロキサン変性ポリマーで被膜を形成させると不純物として残存している非反応性シロキサンが被膜表面にブリードして種々の問題を引き起こす。又、シロキサン変性ポリマーからなる被膜は、多くの場合、被膜形成時に架橋剤を併用して架橋させるが、架橋被膜においても非反応性ポリシロキサンは架橋剤と反応しないため、上記同様、ブリードの問題を生じる。
【0005】
被膜表面にブリードした非反応性ポリシロキサンは、それに接する物へ移行してその表面を汚染する。例えば、上記シロキサン変性ポリマーで磁気記録媒体の磁気層や感熱記録材料の背面層を形成した場合には、録音ヘッドやサーマルヘッドに付着してこれらのヘッド機能を著しく低下させるなどの問題を引き起こす。又、前記のような架橋剤を併用した場合にはポットライフにも問題がある。
従って、本発明の目的は、非粘着性、潤滑性、撥水性、耐熱性、高硬度、耐汚染性、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性、低摩擦係数、耐ブロッキング性等に優れ、更には、低移行性及び低ブリード性を有し、紫外線等による硬化(架橋)が可能なシロキサン変性ポリマーを使用する紫外線硬化性組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、分子鎖末端又は側鎖に少なくとも1個の活性水素含有官能基と側鎖に少なくとも1個の不飽和基とを有するポリシロキサンを重合開始剤としてラクトンを開環重合してなる不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルと、架橋剤及び/又は反応性希釈剤と、光重合開始剤とを含み、上記のポリシロキサンが活性水素含有官能基を有するポリシロキサンと活性水素含有官能基を有さないポリシロキサンとの混合物であり、該活性水素含有官能基を有さないポリシロキサンが、上記開環重合後に、上記硬化性成分から除去されていることを特徴とする紫外線硬化性組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明で使用する不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルは、前記のような活性水素含有基と不飽和基とを分子中に有するポリシロキサンを重合開始剤としてラクトンを開環重合して得られる、不飽和基を側鎖(シリコン原子に結合した)に有し、ポリシロキサンセグメントを分子鎖中に有するポリエステルである。例えば、両末端に水酸基を有するポリシロキサンを用いた場合には、ポリシロキサンセグメントの両端にポリエステルが共重合(結合)したブロックコポリマーが得られる。
【0008】
本発明で使用する活性水素含有基、例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等を分子鎖末端又は側鎖に少なくとも1個と不飽和基を側鎖に少なくとも1個有するポリシロキサンとしては、例えば、下記の一般式(1)で表わされる化合物等が挙げられる。
Figure 0004220105
(但し、式中のRはメチル基或いはフェニル基を、R1は何も無いか、又は2価の有機基を、R2は水素原子或いは炭化水素基を、Xは活性水素含有基を、m及びnは1〜300の整数をそれぞれ表す。)
上記以外にも、分子鎖の一端に活性水素含有基を、側鎖に不飽和基を有するポリシロキサン、活性水素含有基及び不飽和基をともに側鎖に有するポリシロキサン化合物等が挙げられる。このようなポリシロキサンの具体例を以下に示す。
【0009】
(1)アミノ変性不飽和基含有ポリシロキサン化合物
Figure 0004220105
Figure 0004220105
【0010】
(2)水酸基変性ポリシロキサン化合物
Figure 0004220105
Figure 0004220105
【0011】
Figure 0004220105
【0012】
(3)カルボキシル変性ポリシロキサン化合物
Figure 0004220105
Figure 0004220105
以上列記した活性水素含有基及び不飽和基を有するポリシロキサンは、本発明において使用される好ましい化合物の例示であって、本発明はこれらの例示の化合物に限定されるものでない。
従って、上述の例示化合物のみならず、その他現在市販されていて、市場から容易に入手できる化合物は、いずれも本発明において使用することができる。
【0013】
本発明で使用するラクトンは、例えば、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等の開環重合によってポリエステルを形成し得るラクトン化合物であって、これらのアルキル基、ハロゲン、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基等のモノ又はジ置換誘導体も同様に使用することができる。特に最適なラクトン化合物は、ε−カプロラクトン及びその誘導体である。
【0014】
前記ポリシロキサンを重合開始剤とするラクトンの開環重合は、例えば、エステル交換触媒(従来公知のものがいずれも使用できるが、2−エチルヘキサン酸等の有機酸のスズ塩やテトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネート等のアルキルチタネートが好ましい。)の存在下又は不存在下に、溶剤を用いないで、窒素等の不活性ガス中で、好ましくは150〜200℃の温度で、数時間反応させることで行われる。アルコール等を重合開始剤とするラクトンの開環重合法自体は公知であり、実施の態様は特に制限されない。
【0015】
このようにしてポリシロキサンセグメントと不飽和基を有するシロキサン変性ポリエステルが得られるが、該ポリエステル中には、原料の活性水素含有基と不飽和基とを有するポリシロキサン中に不純物として含まれる非反応性のポリシロキサンがそのまま未反応成分として含まれ、開環重合終了後、引き続き、或いはその後、生成したポリエステルを、好ましくは窒素ガス中で100mmHg以下、更に好ましくは50mmHg以下の減圧下に、好ましくは100〜250℃に加熱して溶融させることで、非反応性のポリシロキサンを容易に除去することができる。又、未反応成分としてラクトンも含まれている場合には、上記によりこの成分も同時に除去することができる。
【0016】
開環重合においては、両者を任意の割合で反応させることができるが、活性水素含有基及び不飽和基を有するポリシロキサンは、得られる不飽和基含有シロキサン変性ポリエステル中のポリシロキサンセグメントの含有量が、好ましくは5〜95重量%、更に好ましくは10〜90重量%となり、又、不飽和基の含有量が、好ましくは0.001〜50ミリ当量(meq)/g−P(ポリマー)、更に好ましくは0.005〜5meq/g−Pとなる量で使用される。該ポリシロキサンの使用量が少なすぎると、得られる不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルの非粘着性、耐ブロッキング性等が不十分となり、多すぎると得られる不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルの被膜形成性や機械強度が低下するため好ましくない。又、不飽和基の含有量は、少なすぎると紫外線による硬化後、目的とする強度等の被膜物性が得られないとともに、基材との密着性が劣ることがあり、多すぎると硬化した被膜がかたく脆くなり、基材の変形等が生じ、又、立体障害等に起因する被膜物性の低下も起こり得る。
【0017】
本発明で使用する不飽和基含有ポリシロキサン変性ポリエステルの数平均分子量〔水酸基価で測定(JIS:K 0070)〕は、1,000〜30,000の範囲が好ましく、該ポリエステルは液状のオリゴマーから固体状のポリマーが含まれる。尚、分子量の調整には公知の技術がそのまま応用できる。
【0018】
以上のようにして得られた不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルは、赤外線吸収スペクトルによれば、1,090cm-1に−Si−O−Si−に基づく吸収帯、1,400cm-1、960cm-1に−Si−CH=CH2に基づく吸収帯、1,590cm-1に>C=C<に基づく吸収帯及び1,740cm-1に−C=Oに基づく吸収帯を示していた。
【0019】
本発明の紫外線硬化性組成物は、紫外線照射によって硬化する成分(硬化性成分)として、前記の不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルを含み、更に、紫外線照射によって反応する硬化剤(架橋剤)及び/又は反応性希釈剤及び光重合開始剤を含むものである。更に、必要により、着色剤、安定剤等の添加剤を、紫外線硬化性組成物の用途に応じて適宜添加することができる。
【0020】
本発明の不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルを硬化性成分として含む紫外線硬化性組成物からなる被膜を基材上に形成した後、紫外線を照射することにより、高硬度で強靱な硬化被膜が形成され、該被膜には基材との密着性、耐汚染性、耐光性等の優れた性能が付与される。又、ラジカル重合性不飽和基含有化合物を併用して硬化(架橋)させた場合には、非粘着性、潤滑性、撥水性、耐熱性、高硬度、耐汚染性、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性、低摩擦係数、耐ブロッキング性等の他に、低移行性及び耐ブリード性に優れた被膜が得られる。
従って、本発明の紫外線硬化性組成物は、磁気テープ等における磁気記録媒体の磁性層形成用のバインダー、それらの背面層に形成するバックコート層、熱転写フィルム等のバインダー、サーマルヘッドの粘着を防止する為の耐熱滑性層の形成、合成皮革用材料、繊維コーティング剤、各種表面処理剤、離型紙等の離型層の形成、塗料、印刷インキ、樹脂改質剤等として非常に有用である。
【0021】
本発明で使用する紫外線照射等によって反応する硬化剤・反応希釈剤としては、例えば、ラジカル重合性の単官能アクリレート化合物類、多官能アクリレート化合物類又はカチオン重合性化合物類等が挙げられる。
ラジカル重合性の単官能アクリレート化合物類としては、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。又、多官能アクリレート化合物類としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタリトリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】
又、有機ポリイソシアネート化合物、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)などのイソシアネート基に、活性水素含有基と不飽和基とを同一分子にもつ化合物を反応させた不飽和基変性硬化剤等も挙げられる。その他、カチオン重合性希釈剤としてエポキシ化合物、オキタセン化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。これらの硬化剤・反応性希釈剤は、1種又は2種以上で使用され、被膜に要求される特性を満足するように種類及び使用量が決定され、特に限定されない。これらの硬化剤・反応性希釈剤は、通常、前記の硬化性成分100重量部に対して、硬化剤としては1〜30重量部、反応性希釈剤としては50〜500重量部程度の割合で使用される。
【0023】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中の部又は%は重量基準である。
【0024】
製造例1〜3
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管及び還流冷却器を具備した反応器を窒素ガスで置換した後、表1に記載したラクトン成分及びポリシロキサン成分を所定の割合で投入し、窒素気流下100℃にて均一になるまで攪拌した。続いて所定量のテトラブチルチタネート(上記の両者の合計100部当り)を投入し、窒素気流下180℃の温度下で10時間反応させた。反応の進行とともに反応生成物の粘度が上昇してくる。その後180℃で5mmHgの減圧下で1時間反応を続け、反応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含まれていた非反応性シロキサン化合物及び未反応物を完全に除去した。得られた不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルの原料組成及び性状は表1の如きである。
不飽和基含有シロキサン変性ポリエステル中のポリシロキサンセグメントの含有量は、JIS K0117の赤外分光分析法により、又、不飽和基の含有量はJIS K0070のよう素価法により求めた。
【0025】
Figure 0004220105
【0026】
表中の化合物A−1〜A〜3は下記の構造を有するポリシロキサン化合物である。
Figure 0004220105
Figure 0004220105
【0027】
実施例1〜3、比較例1〜3
各製造例で得られたポリエステル100部を用い、表2に記載の配合処方に従って感熱記録材料の背面層形成用塗料を作製した。各塗料を用い、グラビア印刷により、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製)の表面に、乾燥後の厚みが0.3μmになるように塗布した。同様にして表3に記載の配合処方に従って感熱記録材料の背面層形成用塗料を作製し、PETフィルムに塗布した。実施例1〜3及び比較例1の塗料を用いた場合は、フィルムの塗布面上方からメタルハライドランプにてピーク照度382mw/cm2、積算光量415mJ/cm2の照射強度で紫外線を照射して架橋させ、背面層を形成した。比較例2〜3の塗料を用いた場合は、塗布後160℃のオーブンにて3分間加熱して架橋させて背面層を形成させた。
【0028】
Figure 0004220105
(注) D−1:HMDI系イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(NCO%=25%)100部、ハイドロキノン50ppm及び酢酸エチル397部を容器に仕込み、攪拌しながら加熱し、60℃になったら、2−ヒドロキシエチルアクリレート70部を徐々に添加して70℃まで昇温し、4時間反応して残存NCOのないことをIRにて確認して作製した硬化剤。
【0029】
Figure 0004220105
【0030】
(注)
比1:信越化学工業社製のメタクリル変性シリコーン化合物
(X−22−164B)
Figure 0004220105
比2:信越化学工業社製のシリコーン樹脂(KS−841)100部と触媒
(PL−7)1部
比3:積水化学社製の塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体系樹
脂(エスレックA)
添加剤:ニトロセルロースを20phrとシロキサン化合物(A−1)
3phr
【0031】
次に、下記の表4の配合処方で転写インキ組成物を作製した。このインキ組成物を100℃に加熱し、上記の背面層を形成した各PETフィルムの裏面にホットメルトによるロールコート法により塗布厚みが5μmとなるように塗布して転写インキ層を形成し、本発明及び比較例の感熱転写材料を得た。
Figure 0004220105
【0032】
上記で得られた各感熱転写材料を用い、薄膜型サーマルヘッドで、印字エネルギー1mJ/ドット(4×10-4/cm2)の条件で印字を行った。この時のスティッキング性、ヘッド汚染性、接着性、移行性及び静止摩擦係数を観察及び測定して評価した。尚、これらの評価は各感熱転写材料を作製してから室温で24時間放置した後に行った。評価方法は下記の通りである。
【0033】
スティッキング性:感熱転写材料を実装試験に供した場合の、サーマルヘッドと感熱転写材料との間の押圧操作時における感熱転写材料のサーマルヘッドからの離脱性を目視観察し、最も離脱性の良い場合を5、最も離脱性の悪い場合を1とする5段階評価を行った。
サーマルヘッドの汚れ:感熱転写材料を実装試験に供した場合のサーマルヘッドの汚れを観察し、最も汚れの少ない場合を5、最も汚れのひどい場合を1とする5段階評価を行った。
接着性試験:背面層の碁盤目セロハンテープ剥離試験を実施した。
静止摩擦係数:背面層の静止摩擦係数を表面性試験機(新東科学社製)を用いて測定した。
背面移行性:感熱転写材料の背面層に両面とも何も塗布されていないPETフィルムを重ね合わせ、該PETフィルムの上部より荷重(2kg/cm2)を掛け、50℃の雰囲気に3日間放置した。その後、該PETフィルムを剥し、その背面層との接触面の濡れをJIS 6768に従って測定した。
以上の評価結果を表5に示す。
【0034】
Figure 0004220105
【0035】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、紫外線を照射することにより、高硬度で強靱な硬化被膜が形成され、該被膜には基材との密着性、耐汚染性、耐光性等の優れた性能が付与される紫外線硬化性組成物が提供される。又、本発明の紫外線硬化性組成物にラジカル重合性不飽和基含有化合物等を併用して硬化(架橋)させた場合には、非粘着性、潤滑性、撥水性、耐熱性、高硬度、耐汚染性、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性、低摩擦係数、耐ブロッキング性等の他に、低移行性及び耐ブリード性に優れた被膜が得られる。
従って、本発明の紫外線硬化性組成物は、磁気テープ等における磁気記録媒体の磁性層形成用のバインダー、それらの背面層に形成するバックコート層、熱転写材料等のバインダー、サーマルヘッドの粘着を防止する為の耐熱滑性層の形成、合成皮革用材料、繊維コーティング剤、各種表面処理剤、離型紙等の離型層の形成、塗料、印刷インキ、樹脂改質剤等として非常に有用である。

Claims (2)

  1. 分子鎖末端又は側鎖に少なくとも1個の活性水素含有官能基と側鎖に少なくとも1個の不飽和基とを有するポリシロキサンを重合開始剤としてラクトンを開環重合してなる不飽和基含有シロキサン変性ポリエステルと、架橋剤及び/又は反応性希釈剤と、光重合開始剤とを含み、上記のポリシロキサンが活性水素含有官能基を有するポリシロキサンと活性水素含有官能基を有さないポリシロキサンとの混合物であり、該活性水素含有官能基を有さないポリシロキサンが、上記開環重合後に、上記硬化性成分から除去されていることを特徴とする紫外線硬化性組成物。
  2. 前記活性水素含有官能基を有するポリシロキサンが、下記の一般式(1)で表される化合物である請求項1に記載の紫外線硬化性組成物。
    Figure 0004220105
    (但し、式中のRはメチル基或いはフェニル基を、R1は何も無いか、又は2価の有機基を、R2は水素原子或いは炭化水素基を、Xは活性水素含有基を、m及びnは1〜300の整数をそれぞれ表す。)
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