JP4220014B2 - 薄膜太陽電池の形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、薄膜太陽電池の形成方法に関し、特に水素吸蔵性金属であるパラジウムを基材側第1電極に用いて、当該パラジウムからなる第1電極が水素を吸蔵することにより脆弱化する特性を利用してパターン形成した太陽電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低コスト化と量産性の実現可能な太陽電池としてSCAF(Series−Connection through Appertures formedon Film)構造太陽電池が提案されている。このものはフィルム基材上に金属電極、a−Si層、透明電極を積層して形成するものであるが、薄膜形成後に、各薄膜層のパターニングを行う必要がある。従来、このパターニングはフォトリソグラフィー法による化学的エッチングまたはレーザースクライビングにより行われるのが通常である。
【0003】
図11は、薄膜太陽電池形成の従来工程を示す図である。
この工程ではまず、図11(A)のように、ガラスやプラスチックフィルムのような基材41を準備する。次いで、基材上に第1の電極を形成するために蒸着、スパッタリング等により金属電極層42となる金属薄膜を形成する(図11(B))。金属材料としては導電性のものであればよく、アルミ、銅、クロム、銀等が用いられる。金属薄膜を電極パターン形状にパターン形成するために、当該金属薄膜上に感光性レジスト材料を塗布して、フォトマスク露光、現像処理を行い(図11(C))、レジスト膜43を形成する。次に、レジスト膜を介して金属薄膜のエッチングを行う(図11(D))。エッチングは通常塩化第2鉄等による化学エッチングが採用される。レジストを剥離すれば基材上には金属電極パターンが形成されている(図11(E))。通常、このレジスト材料の塗布から、露光、現像、エッチング、レジスト剥離の一連の工程を「パターニング」といっている。
【0004】
次に、金属電極上にアモルファスシリコン層44を、n型、i型、p型の順に3層積層して形成し、再び感光性レジスト材料を塗布してアモルファスシリコン層のパターニングを行う(図11(F))。次いでシリコン層上に上部電極となる透明導電膜45を形成した後、再びパターニングを行って透明電極パターンの形成を行う(図11(G))。最後にパッシベーション膜46を成膜して薄膜太陽電池セルパターンが完成する(図11(H))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来法による薄膜太陽電池の化学的エッチングによる形成法では「パターニング」を繰り返して行う必要があり太陽電池の製造コストを高くしていた。これは、レーザースクライビング等の場合も同様である。
そこで、本発明は、水素吸蔵性金属であるパラジウムを基材側電極に使用し、透明電極側からレーザーやサーマルヘッドを用いてエネルギーを印加することにより、a−Si:H層中の水素がパラジウム金属中に拡散して、金属の格子間距離が開き、パラジウム層が剥離し易くなる性質に着眼し、金属層の剥離と同時に、当該パラジウム層上に形成されたa−Si:H層、透明電極層を一緒に剥離して太陽電池を形成しようとするものである。これにより、太陽電池製造工程中におけるパターニングを上記エッチングによらずに行うことができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、絶縁性基材上に第1電極層となるパラジウムを直接堆積し、当該第1電極層上にアモルファスシリコン層を直接堆積し、当該アモルファスシリコン層上に透明な第2電極層を設けた後、第1電極層のパラジウム層にアモルファスシリコン層の水素を拡散させるために熱印加して当該パラジウム薄層を脆弱化して剥離させ、同時に当該パラジウム層上のアモルファスシリコン層と透明な第2電極を剥離してパターニングを行う工程を含むことを特徴とするアモルファスシリコン薄膜太陽電池の形成法、にある。かかる太陽電池の形成法であるため薄膜太陽電池を低コストで量産することができる。
【0007】
上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、絶縁性基材上に第1電極層となるパラジウムを直接堆積し、当該第1電極層上にアモルファスシリコン層を直接堆積し、当該アモルファスシリコン層上に透明な第2電極層を設け、絶縁性基材の反対面に第3電極層を設け、基材、第1電極層およびアモルファスシリコン層を貫通する第1の接続孔を通じて第3電極層と第2電極層とが第1電極層とは絶縁された状態で接続し、当該第3電極層と第2電極層とが接続される領域とは分離された領域において、第3電極層と第1電極層が、少なくとも基材を貫通する第2の接続孔を通じて接続されている薄膜太陽電池の形成法において、第1電極層のパラジウム層にアモルファスシリコン層の水素を拡散させるために熱印加して当該パラジウム薄層を脆弱化して剥離させ、同時に当該パラジウム層上のアモルファスシリコン層と透明な第2電極を剥離してパターニングを行う工程を含むことを特徴とするアモルファスシリコン薄膜太陽電池の形成法、にある。かかる太陽電池の形成法であるため薄膜太陽電池を低コストで量産することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、新規な太陽電池の形成法にかかり、太陽電池を構成する基材側金属電極層、アモルファスシリコン層、透明電極層の各層を、エッチングやレーザーパターニングを使用せず、基材側電極に水素吸蔵性金属であるパラジウムを使用することによりパターン形成することを特徴とする。
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明することとするが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の薄膜太陽電池の一例を示す平面図である。本発明の薄膜太陽電池1は、絶縁性基材11上に、基材側第1電極であるパラジウム層、a−Si:H層、透明な第2電極層を順次積層して形成し、基材の裏面に第3電極層を形成する。絶縁性基材11には電流収集孔となる第1接続孔14と、基材の両側縁部において直列接続孔となる第2接続孔15とが形成されている。第1接続孔14は第2電極層と第3電極層とを接続するための貫通孔であり、第2接続孔15は第3電極層の形成されない基材の両側縁に穿孔されて基材上面の第1電極層と基材下面の第3電極層との接続を行う。いずれも接続孔を通じる導電層により導通が図られている。
第3電極層を設けるのは、第2電極層となる透明導電材料の抵抗値が高いため透明電極層を流れる電流を第3電極層を流れる電流に置き換えることによりジュール損失を低下させようとするものである。
【0012】
なお、図1中、点線で囲まれた矩形状の部分の内側は、基材下面にパターン形成された第3電極層12が存在する領域を表し、実線で囲まれた矩形状の幅の広い領域は、基材上面に順次積層形成された第1電極層とa−Si:H層がある部分を示し、実線の内側になる矩形状部分(第2接続孔15を含まない部分)にはさらに透明な第3電極層が積層形成されていることを示している。当該積層部には、熱印加により基材11面よりパラジウムからなる第1電極層を剥離することによりa−Si:H層、第2電極層を一緒に剥離して設けた分離線18が形成されており、これにより単位の太陽電池セルを構成している。同様の分離線は第3の電極層にも分離線19として形成されているが当該分離線は電極形成の際のマスク手段等によりパターン形成されたものである。
【0013】
図2は、本発明の薄膜太陽電池を示す断面図である。図2(A)は、図1のA−A線における断面を、図2(B)は、図1のB−B線における断面を示している。また、図2(C)は、第1電極層16、第2電極層26、第3電極層36の関係が明瞭となるように、図2(A)に、図2(B)の直列接続孔15の要素を加えて図示したものである。
【0014】
図2(A)のように、基材11の下面には第3電極層36、基材11の上面にはパラジウムによる第1電極層16が形成され、当該第1電極層上にa−Si:H層20、透明な第2電極層26、パッシベーション膜32が形成されている。第1接続孔14は、基材11に第1の電極層16が形成された後にパンチング等により孔径φ=2〜5mm程度に穿孔されたもので、その後、a−Si:H層20をCVD法等により積層するため、当該層は接続孔の内側面にも付着し、第1電極層16を絶縁した状態にすることができる。その後、第2電極層を形成すれば、第3電極層と第2電極層とを電気的に接続することができる。
【0015】
図2(B)の第2接続孔15は、基材に薄膜が形成される以前の最初の段階において、基材の側縁部に、パンチング等により孔径φ=2〜5mm程度に穿孔される。その後、基材11の裏面に第3電極層をニッケル等の金属薄膜をスパッタリング等で形成する。第3電極層は単位のセル間が分離線19により分離した形状となるようにマスク等を用いて形成する。続いて、第1電極層をパラジウムを用いて薄膜形成する。この薄膜はスパッタリング等により形成するため、金属薄膜が接続孔内の側面にも付着し、第3電極層と第1電極層との導通が得られることになる。
【0016】
本発明の太陽電池は、図2(C)のように構成され、第1電極16と第2電極26との間に電位が発生し、第1の接続孔14間の距離において1単位のセル(UC)を構成している。この単位セルを連続して形成し次の単位セルに直列接続することにより高電圧が得られる。
以上は、基材裏面に第3電極を設ける実施形態について記載したが、本発明はかかる実施形態に限らず第1電極と第2電極からなる一般的な太陽電池単位セルを直列接続する形態において第1電極をパターン形成されたパラジウムによる電極とした形態であっても良い。
【0017】
次に、本発明の薄膜太陽電池の形成方法の一例について説明する。本発明の薄膜太陽電池は各種の態様が可能であるが、絶縁性基材11上に、基材表面側の第1電極16、a−Si:H層20、透明な第2電極層26を順次積層して形成され、基材裏面側には第3電極12が形成される例について説明する。
図3〜図9は、本発明の薄膜太陽電池の形成法の一例を示す図である。
まず、図3のように、基材11の表裏に第1電極層16と第3電極層36を形成するが、最初にまず、第2接続孔15をパンチング等により基材11の第2電極層26を形成しない側縁部に形成し、その後、第3電極層36を基材にスパッタリング等により薄膜形成する。前記のように、第3電極層36は分離線19が形成されるようにマスクを使用してパターン成膜する。続いて、第1電極層をパラジウムを使用してスパッタリング等により薄膜形成する。その後、第1電極面側からパンチング等により第1接続孔14を穿孔する。第1電極層形成の際、パラジウムは第2接続孔の内側面にも付着するので、第3電極層と第1電極層とが電気的に接続されることになる。もっとも当該接続孔内には、第3電極層形成の際にも孔内側面に付着するが、図3では省略して図示されている。
【0018】
次に、図4のように第1電極層16上にa−Si:H層20、透明な第2電極層26を順次薄膜形成する。その際、a−Si:H層材料は第1接続孔内側面にも付着するため第1電極層16の側面を覆い、第3電極層と第2電極層を接続する際の絶縁層としての役割を果たすことになる。次に、第2電極層26を薄膜形成すると第2電極層材料は第1接続孔14の内側面にも付着して、第3電極層36に達するので第1電極層16を絶縁した状態で第2電極と第3電極とを電気的に接続することになる。
【0019】
a−Si:H層20は、3層(n型、i型、p型層)のa−Si:H層をCVD法等により順次堆積する。この3層のa−Si:H層は、連続した薄膜として形成すればよいので、マスク等を使用する必要はない。
a−Si:H層20の形成は各種の方法が知られているが、多用される方法はシランガス(SiH4 )を真空炉中に導入し、電界を印加しプラズマ放電することにより基材上にa−Si:H薄膜を形成する方法がある。このとき、シランガスに不純物を添加しない場合はi型層が、ジボラン(B2 6 )を不純物として添加するとp型層が、フォスヒン(PH3 )を添加するとn型層を形成することができる。すなわち、ガスの切替えによって、n・i・p型層の接合を形成できる。このようにn・i・p型はガスの切替えだけで1つの反応層で形成することができるが、各層を分離した反応室で行うラインで連続的に形成することもできる。この場合には残留不純物が悪影響を及ぼすことが少ない効果がある。
なお、図4では、a−Si:H層は一つの層に図示されているが実際には前記の3層になっている。
【0020】
続いて、第2の電極層26を透明な導電性材料で形成する。第2電極層26もパターン形成する必要はなく、基材上に連続状に形成する。薄膜形成は、スパッタリングや電子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着、イオンプレーティング等で形成することができる。
【0021】
第2電極層26を形成した後、光電変換層を単位のセルに分離するための分離線18を形成する(図5)。これには図5のように、熱印加を行うことができる手段、例えば、サーマルヘッドや熱ワイヤ、レーザー光線を当該分離予定部に沿って走行させる。これによりa−Si:H層の水素(H)が解離してパラジウム層中に拡散する(図6、図7)。水素が拡散する結果、パラジウム金属の格子間距離が開きパラウム層16が脆弱化して基材11から剥離しやすくなり、軽い振動や払拭により簡単に基材11から剥離する。この際、当該電極層上のa−Si:H層20、第2電極層26も一緒に剥離するので単位セル間を分離する分離線18を形成することができる(図8)。最後に、パッシベーション膜32を全面に形成して薄膜太陽電池が完成する(図9)。
【0022】
図10は、アモルファスシリコン層を示す図である。この部分が光起電力層となる部分で、基材側からn型アモルファスシリコン層20n、i型アモルファスシリコン層20i、p型アモルファスシリコン層20pが積層されている。太陽光は透明な第2電極層を透過して光子が吸収され、一対の電子と正孔ができるが、シリコン層内部に存在する電界によって電子はn型へ、正孔はp型へ移動するため、n型からp型へ向かう電流が生じる。この電流を外部へとり出して利用する。
【0023】
<材質に関する実施例>
絶縁性基材としては、絶縁性プラスチックフィルムが好ましく用いられ、なかでも耐熱性、耐候性の高い、ポリイミド、アラミド、ポリエーテルサルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のフィルムが好ましい。これらの材質のフィルムであって厚みが、20μm〜1.0mm程度のものが好ましく使用される。
第1電極層の材料としては、パラジウムの他、水素吸蔵性のある金属または合金であって導電性のものを使用することができる。
第2電極層としては、太陽光を透過させる透明性のもので導電性の材料が使用できる。一般的にはIn2 2 −SnO2 (ITO)が使用され、その他ZnO、SnO2 等が使用される。
第3電極層としては、ニッケルの他、アルミニウム、銀、銅等の導電性金属を使用することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図3〜図10を参照して説明する。
<導電性基材の準備>
絶縁性基材11として、幅10cm、厚み、0.5mmのポリイミドフィルムを用いた。最初、基材に第2接続孔15となる細孔を、2mmの孔径で形成した。次に、基材裏面にスパッタリング法により、金属ニッケルによる薄層をパターン成膜し、基材裏面側第3電極層36とした。膜厚は500Åとした。その後、基材表面にパラジウム金属による第1電極層16をスパッタリング法により成膜した。膜厚は500Åとした。その後、第1電極層側から第1接続孔14となる細孔を、2mmの孔径で形成した(図3)。
【0025】
各成膜条件は次のとおりである。
<第3電極層形成>
▲1▼(スパッタ条件)
成膜温度 : 300°C
スパッタ圧力 : 5mTorr
DCパワー : 2.5kw
Ar流量 : 100sccm
堆積速度 : 10Å/sec
(パターニング)
パターン形成法: マスクデポジション法
マスクパターン形状: ストライプ状(ラインアンドスペース)
(図1の形状において分離線19間100mm、分離線幅20mm)
<第1電極層形成>
▲1▼(スパッタ条件)
成膜温度 : 300°C
スパッタ圧力 : 5mTorr
DCパワー : 2.0kw
Ar流量 : 100sccm
堆積速度 : 8Å/sec
【0026】
その後、基材を真空炉中に導入して、CVD法により、a−Si:H層20を第1電極層であるパラジウム金属層上に積層して形成した。a−Si:H層は、基板側から最初に、▲1▼P(燐)ドープによるn型のa−Si:H(n)層を形成し、▲2▼ノンドープのi型のa−Si:H(i)層を形成し、最後に、▲3▼B(ほう素)ドープによるp型のa−Si:H(p)層を形成することにより行った(図4)。
【0027】
各成膜条件は次のとおりである。
▲1▼(Pドープa−Si:H(n層)成膜条件)
成膜温度 : 300°C
a−Si:H/H2 /PH3 流量
: 10sccm/30sccm/10sccm
成膜圧力 : 50mTorr
RFパワー: 50W
堆積速度 : 10Å/sec
膜 厚 : 500Å
▲2▼(a−Si:H(i層)成膜条件)
成膜温度 : 300°C
a−Si:H/H2 流量:10sccm/50sccm
成膜圧力 : 50mTorr
RFパワー: 50W
堆積速度 : 10Å/sec
膜 厚 : 3000Å
▲3▼(B2 6 ドープa−Si:H(p層)成膜条件)
成膜温度 : 300°C
a−Si:H/H2 流量/B2 6
: 10sccm/30sccm/5sccm
成膜圧力 : 50mTorr
RFパワー: 50W
堆積速度 : 10Å/sec
膜 厚 : 300Å
【0028】
<第2電極層形成>
a−Si:H層20上に、ITOによる透明な第2電極層26を反応性スパッタリング法により全面に形成した。成膜条件は以下のとおりである。
(スパッタ条件)
ターゲット: In2 3 −SnO2 焼結ターゲット
(SnO2 :10wt%)
成膜温度 : 250°C
成膜圧力 : 5mTorr
DCパワー: 2.0kW
Ar/O2 流量:100sccm/3sccm
堆積速度 : 10Å/sec
膜 厚 : 1000Å
【0029】
<パターン形成>
パラジウム金属第1電極層、a−Si:H層、透明第2電極層に対して以下のようにパターン形成を行った(図5、図6、図7、図8)。
赤熱したニクロム線(φ:0.5mm)を第2電極層(ITO)の表面に接触させると、第1電極層のパラジウム金属は、微細な細片となって、ポリイミドフィルム基材上に浮上し、軽い振動を与えると(またはブラシで払拭すると)当該層上に形成されたa−Si:H層、第2電極層とともに剥離した。これにより分離線18により単位セルに分離された薄膜太陽電池とすることができた。
【0030】
<SNX 膜の形成>
最後にパッシベーション膜32としてCVD法による真空成膜法によりSNX 膜を形成して薄膜太陽電池を完成した(図9)。なお、成膜条件は以下のとおりである。
(パッシベーション膜成膜条件)
成膜温度 : 250°C
a−Si:H/N2 /NH3 流量
: 30sccm/500sccm/50sccm
成膜圧力 : 30mTorr
RFパワー: 250W
堆積速度 : 25Å/sec
膜 厚 : 500Å
【0031】
図10は、アモルファスシリコン層を示す図である。この部分が光電変換層となる部分で、基板側からn型アモルファスシリコン層20n、i型アモルファスシリコン層20i、p型アモルファスシリコン層20pが積層されている。太陽光は透明導電膜を透過して光子が吸収され、一対の電子と正孔ができるが、シリコン基板内部に存在する電界によって電子はn型へ、正孔はp型へ移動するため、n型からp型へ向かう電流が生じる。この電流を外部にとり出して利用する。
【0032】
上記で作製された薄膜太陽電池にAM−1(赤道上での太陽輻射スペクトルを再現した標準光源)を照射したところ、初期における太陽電池変換効率は8%であった。
【0033】
【発明の効果】
以上のとおり本発明の形成法によれば、化学エッチングやレーザーパターニングのプロセスを必要としないでパラジウムの特性を利用して薄膜のパターン形成が容易になり、工程数が大幅に削減され、設備投資、生産コスト、歩留りが改善され、太陽電池のコストの低減に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜太陽電池の一例を示す平面図である。
【図2】 本発明の薄膜太陽電池を示す断面図である。
【図3】 本発明の薄膜太陽電池形成の第1工程を示す図である。
【図4】 本発明の薄膜太陽電池形成の第2工程を示す図である。
【図5】 本発明の薄膜太陽電池形成の第3工程を示す図である。
【図6】 本発明の薄膜太陽電池形成の第4工程を示す図である。
【図7】 本発明の薄膜太陽電池形成の第5工程を示す図である。
【図8】 本発明の薄膜太陽電池形成の第6工程を示す図である。
【図9】 本発明の薄膜太陽電池形成の第7工程を示す図である。
【図10】 アモルファスシリコン層を示す図である。
【図11】 薄膜太陽電池形成の従来工程を示す図である。
【符号の説明】
11 基材
14 第1接続孔
15 第2接続孔
16 第1電極層
18 分離線
19 分離線
20 アモルファスシリコン層
26 第2電極層
32 パッシベーション膜
36 第3電極層
41 基材
42 電極層
43 レジスト膜
44 アモルファスシリコン層
45 透明導電膜
46 パッシベーション膜

Claims (2)

  1. 絶縁性基材上に第1電極層となるパラジウムを直接堆積し、当該第1電極層上にアモルファスシリコン層を直接堆積し、当該アモルファスシリコン層上に透明な第2電極層を設けた後、
    第1電極層のパラジウム層にアモルファスシリコン層の水素を拡散させるために熱印加して当該パラジウム薄層を脆弱化して剥離させ、同時に当該パラジウム層上のアモルファスシリコン層と透明な第2電極を剥離してパターニングを行う工程を含むことを特徴とするアモルファスシリコン薄膜太陽電池の形成法。
  2. 絶縁性基材上に第1電極層となるパラジウムを直接堆積し、当該第1電極層上にアモルファスシリコン層を直接堆積し、当該アモルファスシリコン層上に透明な第2電極層を設け、絶縁性基材の反対面に第3電極層を設け、基材、第1電極層およびアモルファスシリコン層を貫通する第1の接続孔を通じて第3電極層と第2電極層とが第1電極層とは絶縁された状態で接続し、当該第3電極層と第2電極層とが接続される領域とは分離された領域において、第3電極層と第1電極層が、少なくとも基材を貫通する第2の接続孔を通じて接続されている薄膜太陽電池の形成法において、
    第1電極層のパラジウム層にアモルファスシリコン層の水素を拡散させるために熱印加して当該パラジウム薄層を脆弱化して剥離させ、同時に当該パラジウム層上のアモルファスシリコン層と透明な第2電極を剥離してパターニングを行う工程を含むことを特徴とするアモルファスシリコン薄膜太陽電池の形成法。
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