JP4219674B2 - 配管継手及びその施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は配管継手とその施工方法に関し、詳しくは床下配管等基体の裏側に施された配管と室内側機器との接続用に用いて好適な配管継手とその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、床下(床裏)や壁裏に沿って延ばした配管(以下床下配管を中心に述べる)の端部に対して配管継手を接続し、その配管継手を介して水栓等の室内側機器を配管に接続するといったことが行われている。
従来にあっては、その配管継手は床下等室内側から見て隠蔽された部分に配設されていることも多く、この場合配管と配管継手との接続部の点検を容易に行うことができないといった問題がある。
そこで近年にあっては配管継手を室内側に配設し、床下を延びる配管の端部を床に設けた貫通穴を通じて室内側に通し(立ち上げ)、これを配管継手に接続し且つその配管継手を床の内面に固定するといったことが行われるようになって来ている。
【0003】
図14〜図16はその施工例を配管継手の構成例とともに示したものである。
この施工例はヘッダ工法と称される施工の例で、図14中200はヘッダであり、このヘッダ200から複数の配管(樹脂配管)202が床下空間において延び出している。
【0004】
図15,図16において、204は床(基体)206の上面(内面)に固定された配管継手で、208はその床206に設けられた貫通穴である。
上記複数の配管202はその何れかがこの貫通穴208を通じて床206上(室内側)に立ち上げられ、配管継手204に接続されている。
【0005】
210は配管継手204における継手本体で、内部に樹脂製の配管202の接続機構212が組み込まれている。
この接続機構212はリング状をなすロックリング214と、これを図中下向きに付勢するスプリング216とを備えている。
ロックリング214は弾性を有するアーム218の上端部に爪220を有しており、この爪220を配管202の外面に食い込ませることによって配管202を抜止めする。
【0006】
この例の接続機構212は、継手本体210に対する配管202の接続を解除することのできるものであって、ロックリング214をスプリング216の付勢力に抗して上向きに押し上げると、爪220による配管202外面への食込みが解除され、ここにおいて配管202が継手本体210から抜出し可能となる。
継手本体210の下端部には金属製のリング222が装着されており、このリング222を介して継手本体210がワン(カバー部材)を兼ねた大径の固定部材224により下向きに押し付けられている。
【0007】
上記貫通穴208には台座部材(基体固定部材)226が配設されており、この台座部材226の中心穴227を通じて配管202が床206上に突き出されている。
台座部材226はフランジ形状の着座部228を有しており、その着座部228が床206の上面に着座した状態で、ビス230により床206に固定されている。
【0008】
この台座部材226は、床206上に立ち上る円筒部232を有している。
この円筒部232の外周面には雄ねじ234が形成されており、その雄ねじ234に対し、固定部材224の内周面に形成された雌ねじ236がねじ込まれている。
そしてこの固定部材224の台座部材226へのねじ込みに基づいて、上記継手本体210がその下端を台座部材226の上端に強く当接させる状態に固定されている。
【0009】
尚この例の継手本体210は止水栓一体式のもので、その上部に止水弁体238を有する止水栓240が一体に構成されている。
更にまたその上部には、室内側機器との接続用の接続口242が同じく一体に構成されている。
【0010】
この例の場合、配管202の端部に継手本体210を接続した状態の下で、それら配管202の端部及び継手本体210を床206の貫通穴208を通じて床206下から床206上に貫通させることができず、そこでこの例では図16に示しているように配管202の端部を継手本体210から分離した状態で床206の貫通穴208を通じて床206上に突き出すとともにこれを台座部材226の中心穴227に通し、その後台座部材226を床206の上面に固定するとともに配管202の端部を継手本体210に接続し、その後固定部材224を台座部材226にねじ込んで継手本体210及び配管202の端部の固定を行う。
【0011】
ところで配管202を現場施工する際には、施工完了状態で配管202内部に圧力(1.75〜2.5MPaの圧力)をかけて配管耐圧試験を行うが、このとき予め継手本体210を配管202の端部に接続しておくと、そのままの状態で継手本体210を床206上に固定することができず、そこでこの場合には一旦継手本体210を配管202から取り外した上で配管202を床206の貫通穴208に通し、その後継手本体210の再接続及び床206への固定を行わなければならない。
或いはまた図14に示しているように試験用のプラグ244を配管202の端部に装着して配管202内部を閉じた状態としておき、その状態で配管202内部に圧力を導いて配管耐圧試験を行い、その後プラグ244を取り外した上で配管202の端部と継手本体210との接続及び継手本体210の床206への固定を行わなければならない。
【0012】
しかしながら何れの場合においても、折角配管耐圧試験によって耐圧性能を確認しても、後において継手本体210又は試験用のプラグ244を配管202から取り外して、継手本体210を配管202の端部に接続し直さなければならないため、配管202と継手本体210、即ち配管継手204との接続部分に対して十分な耐圧性能を保証できなくなってしまう問題が生ずる。
即ちこの例の場合、実質上配管202と配管継手204との接続部分について配管耐圧試験を行うことができないといった問題がある。
【0013】
図17はこの種配管継手として、下記特許文献1に開示されたものを示したもので、この配管継手245の場合、配管202の端部が床206の貫通穴208を通じて床206上に突き出され、そしてその配管202の端部が床206上に設置された継手本体246に接続されている。
【0014】
継手本体246は、その本体ボデー248とその下端部に螺着された押輪250とロックリング252とを有しており、継手本体246内部に挿入された配管202の端部を、そのロックリング252の抜止作用により継手本体246に接続固定している。
【0015】
254は床206に固定された台座部材(基体固定部材)であって、継手本体246は連結体256を介して台座部材254に固定されている。
ここで継手本体246と連結体256とはクランプ258によって互いに固定状態とされている。
尚260は継手本体246とは別体に構成された止水栓で、238は止水弁体である。
【0016】
しかしながらこの図17に示す配管継手245もまた、止水栓260付きの状態で継手本体246が貫通穴208を通過することができず、止水栓260付きの状態で、即ち止水栓260によって配管202を閉じた状態で配管耐圧試験を行うことができない問題がある。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−167817号公報
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の配管継手及びその施工方法はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1は配管継手に関するもので、床,壁等の基体の裏側を延び、該基体に設けられた貫通穴を通って室内側に突き出した配管の端部に接続されるとともに、該基体の内面に固定される配管継手であって、(イ)前記配管の端部に接続される継手本体と、(ロ)前記基体の内面に固定される基体固定部材と、(ハ)該基体固定部材に螺合され、該基体固定部材に対して軸方向に締め込まれる締込部材と、(ニ)前記継手本体と別体且つリング状をなして前記継手本体の外周面に軸直角方向から外嵌され、前記締込部材の締込みにより該締込部材と前記基体固定部材とにより軸方向に挟み付けられると同時に該継手本体の外周面に強圧される固定リングとを有しており、前記締込部材の締込みにより前記基体固定部材に対して前記継手本体が該締込部材と固定リングとにより固定されるようになしてあることを特徴とする。
【0019】
請求項2のものは、請求項1において、前記継手本体の外周面に周方向の係合溝が形成されていて、該係合溝に前記固定リングが係入するようになしてあるとともに、前記締込部材の締込みにより該固定リングが該係合溝の溝底面に強圧されるようになしてあることを特徴とする。
【0020】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記固定リングの軸方向の両端面及び前記基体固定部材と締込部材との各対応する軸方向端面には、該締込部材の締込力によって前記固定リングを求心方向に押圧するカム面が形成してあることを特徴とする。
【0021】
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記基体固定部材における前記固定リング側の軸方向端面及び該固定リングの対応する軸方向端面の一方に回止め用の係合突起が、他方に係合凹部が形成してあって、それらが互いに回転方向に係合するようになしてあることを特徴とする。
【0022】
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記固定リングの内周面の周方向所定箇所には内方に突出する嵌合突起が形成してあるとともに、前記継手本体の外周面には該嵌合突起に対応する周方向位置において嵌合孔が形成してあり、それら嵌合突起と嵌合孔との嵌合により、前記固定リングの周方向位置が規定されるようになしてあることを特徴とする。
【0023】
請求項6のものは、請求項5において、前記嵌合突起には径方向に貫通する孔が形成してあり、該孔及び前記嵌合孔が漏水を室内側且つ前記継手本体の外部に漏出させる溢れ孔を形成していることを特徴とする。
【0024】
請求項7のものは、請求項6において、前記締込部材の下端部には、前記溢れ孔から溢れ出た漏水を通過させる切欠部が設けてあることを特徴とする。
【0025】
請求項8のものは、請求項1〜7の何れかにおいて、前記基体固定部材及び前記締込部材の下部を内側に収容するカバー部材を有していることを特徴とする。
【0026】
請求項9のものは、請求項8において、前記カバー部材は、上部且つ内周部において前記締込部材の外周面の組付面に軸方向にスライド可能に嵌合しており、且つ該組付面は実質的に軸方向のストレート面となしてあることを特徴とする。
【0027】
請求項10のものは、請求項1〜9の何れかにおいて、前記配管継手が、前記継手本体に止水栓が一体に備えてある止水栓付きのものであり、該止水栓付きの状態で該継手本体が前記基体の貫通穴を挿通可能であることを特徴とする。
【0028】
請求項11のものは、請求項1〜10の何れかにおいて、前記配管が樹脂配管であることを特徴とする。
【0029】
請求項12は配管継手の施工方法に関するもので、請求項1〜11の何れかの配管継手の施工方法であって、前記配管の端部に予め前記継手本体を接続しておいて、該継手本体を前記貫通穴を通じて室内側に突き出させ、しかる後該室内側において前記固定リングを前記継手本体の外周面に外嵌するとともに、前記締込部材を前記基体固定部材に締め込んで、該継手本体を該基体固定部材に固定するとともに該基体固定部材を介して該基体に固定することを特徴とする。
【0030】
【作用及び発明の効果】
上記のように本発明の配管継手は、基体固定部材に対して締込部材を軸方向に締め込み、これによって継手本体と別体且つリング状をなす固定リングを軸方向に挟み付けると同時に求心方向に押圧して継手本体の外周面に強圧し、以って継手本体を基体固定部材に対し固定するようになしたものである。
【0031】
かかる本発明の配管継手においては、図15,図16に示す配管継手204のように、継手本体210自体を台座部材226等の基体固定部材に対し軸方向に押し付けて固定するものではなく、締込部材の締込みにより固定リングを継手本体に固定状態として、その固定リングを基体固定部材に固定することで継手本体を基体固定部材に、ひいては床等の基体に固定するものであるため、継手本体を基体の貫通穴を挿通可能な小径構造に構成でき、従ってこれを貫通穴に通した後において床等基体の内面側(室内側)において基体固定部材,締込部材,固定リング等により基体に固定状態となすことができる。
【0032】
ここで固定リングは弾性を有するCリング、即ち周方向所定箇所に切欠きを有するリング状に形成することができるし、或いは弾性を有するリングを半割りにした形態で構成し、それぞれ継手本体に対し軸直角方向に嵌まり合うものとなしておくことができる。
【0033】
かかる本発明の配管継手は、予め配管の端部に継手本体を接続した状態で配管耐圧試験を行い、その後において配管の端部と継手本体とを接続状態を保ったまま基体に固定することができる。
従って本発明によれば、継手本体と配管との接続部についても十分な耐圧保証を行うことが可能となる。
【0034】
本発明においては、継手本体の外周面に周方向の係合溝を形成しておき、その係合溝に固定リングを係入させるようになすことができる。
そして締込部材の締込みにより、その固定リングを係合溝の溝底面に強圧するようになすことができる(請求項2)。
このようにすることで、締込部材の締込みにより継手本体を固定リングを介して基体固定部材に対し強固に固定状態となすことができる。
【0035】
この場合において固定リングの軸方向の両端面と基体固定部材及び締込部材の各対応する軸方向端面に、締込部材の締込力により固定リングを求心方向に押圧するテーパ面等のカム面を形成しておくことができる(請求項3)。
このようにすることで、締込部材の締込力を効果的に固定リングの求心力に変換し、固定リングを継手本体の外周面に強固に固定状態となすことができる。
【0036】
請求項4は基体固定部材における固定リング側の軸方向端面と固定リングの対応する軸方向端面の一方に回止め用の係合突起を、他方に係合凹部を形成して、それらを回転方向に互いに係合させるようになしたもので、このようになしておいた場合、締込部材を回転操作して締め込む際、固定リングが基体固定部材に対して空回りせず、締込部材の締込力を固定リングに対し良好に及ぼすことができる。
【0037】
ここで固定リングの係合凹部又は係合突起は、基体固定部材側のみだけでなくその反対側の軸方向端面にも形成しておくことができる。
このようにすることで固定リングを装着する際、上下の方向性等軸方向の方向性をなくすことができ、組付作業性が良好となる。
【0038】
請求項5は固定リングの内周面に嵌合突起を、また継手本体の外周面に嵌合孔を設けてそれらを嵌合させるようになしたもので、このようにすることで、固定リングの継手本体に対する周方向の組付位置を規定することができ、従って固定リングを予め定めた位置において継手本体に組み付けることができる。
【0039】
この場合においてその嵌合突起には径方向に貫通する孔を形成しておき、その孔及び継手本体の嵌合孔にて漏水を室内側且つ継手本体の外部に漏出させる溢れ孔を形成しておくことができる(請求項6)。
このようになした場合、漏水があったとき確実に室内側に漏出するため、漏水の生じたことが室内側で容易に分り、必要な対策を施すことができる。
【0040】
この場合において、締込部材の下端部に溢れ孔から溢れ出た漏水を通過させる切欠部を設けておくことができる(請求項7)。
このようになしておくことで、溢れ孔から溢れ出たの漏水を更に確実にその切欠部を通じて室内側へと漏出させることができる。
【0041】
請求項8は、基体固定部材及び締込部材の下部を内側に収容するカバー部材を設けたもので、この請求項8によれば配管継手を良好な外観状態で設置することができる。
【0042】
この場合においてカバー部材はその上部且つ内周部において、締込部材の外周面の組付面に軸方向にスライド可能に嵌合させ、且つその組付面を実質的に軸方向のストレート面となしておくことができる(請求項9)。
このようにすることで、カバー部材の下端部を床仕上材の上面(内面)に当接させる状態に組み付けた場合において、その床仕上材の肉厚の変動を、カバー部材を組付面に沿ってスライド移動させることで良好に吸収することができる。
【0043】
ここで継手本体には止水栓を一体に備えておくことができる(請求項10)。
本発明においてはそのような止水栓を一体に備えない形態で継手本体を構成することも可能であり、この場合においても継手本体に試験用の閉鎖プラグを取り付けることによって継手本体を配管に接続した状態の下で配管耐圧試験を行うことができるが、継手本体に止水栓を一体に備えておいた場合、そのような特別の閉鎖プラグを用いなくても、止水栓を閉じておくことで良好に配管耐圧試験を実施することが可能となり、配管耐圧試験及びその後の作業がより簡便化する。
更にまた止水栓を取り付けた状態で配管耐圧試験を行うことができるため、その止水栓込みでの配管耐圧保証を行うことが可能となる。
【0044】
かかる本発明は配管が樹脂配管である場合に好適に適用することができる(請求項11)。
【0045】
次に請求項12は、配管継手の施工に際し、配管の端部に予め継手本体を接続しておいて、継手本体を基体の貫通穴を通じて室内側に突き出させ、しかる後室内側において継手本体に固定リングを外嵌した上、締込部材を基体固定部材に締め込むことで、継手本体を基体固定部材に固定し、そしてその基体固定部材を介して床等の基体に固定するもので、この方法に従えば、継手本体を配管の端部に接続したまま配管耐圧試験及び配管継手の固定を行うことができ、配管と継手本体との接続部に対しても十分なシールの信頼性を確保でき、耐圧性能を保証することができるようになる。
【0046】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において8はヘッダで、このヘッダ8から複数の配管(樹脂配管)14が床下(裏側)空間を延び出している。
図2〜図8に床上(室内側)においてこの配管14の端部に接続される配管継手15の構成が示してある。
【0047】
図2及び図3において、10は床(基体)で図3に示すように所定箇所に貫通穴12が設けてあり、その貫通穴12を通じて樹脂製の配管(例えばポリブテン,架橋ポリエチレン等の樹脂製の配管)14の端部が床10上に突き出している。
そしてその突き出した配管14の端部が配管継手15における継手本体16に接続固定されている。
【0048】
18はその継手本体16における本体ボデーで、下部に円筒状の内管部20が一体に形成されている。
22は本体ボデー18とは別体を成す円筒状のスリーブから成る外管部で、上端部において本体ボデー18に螺合されている。
これら内管部20と外管部22との間には円筒状の挿入空間24が形成されており、そこに配管14の端部が挿入されている。
【0049】
この挿入空間24にはまた、配管14の端部の外周面と外管部22との間において、筒状をなすロックリング26が図中上下に移動可能に挿入されている。
ロックリング26は、弾性アーム27の先端部に内向きの爪28を有しており、その爪28が配管14の外面に食い込むことによって、配管14の端部を継手本体16から抜止めする。
【0050】
ロックリング26と外管部22との間にはスプリング30が介設されており、そのスプリング30によってロックリング26が下向きに付勢されている。
ロックリング26は、操作力を解除した状態の下でそのスプリング30による図中下向きの付勢力によって、爪28が配管14の端部の外面に食い込んでその抜止めをなす。
【0051】
一方ロックリング26に対し、スプリング30の付勢力に抗して図中上向きの力を加えることで配管14の端部に対する爪28の食込みが解除され、ここにおいて配管14の端部が継手本体16から抜出し可能となる。
【0052】
継手本体16における本体ボデー18の上部には止水栓32が一体的に設けられている。
詳しくは、本体ボデー18の上部は円筒状の弁ハウジング34として構成されており、その内部に止水弁体36が図中上下に水密且つ摺動可能に嵌合されている。
【0053】
この止水栓32においては、止水弁体36が図中下向きに前進して弁部38が弁座40に着座することで閉弁、即ち水路が遮断される。
また一方止水弁体36が図中上向きに後退して、弁部38が弁座40から離間することで水路が開放される。
更にその後退量に応じて水路の開度が調節され、継手本体16内部を流通する水量が増減変化させられる。
【0054】
ここで止水弁体36の前進及び後退は、ハンドル39の回転操作に基づく弁駆動リング41の図中上下方向の進退移動によって行われる。
【0055】
弁駆動リング41は、下部の内筒42と上部の外筒44とに分割されており、それらが互いにねじ結合されている。
これら内筒42と外筒44との間には、図6にも示しているようにCリング状をなす板状の係合部材43が挟まれており、また弁駆動リング41の上端部内周面、具体的には外筒44の上端部内周面には雌ねじが形成されていて、その雌ねじにおいて弁駆動リング41が、継手本体16の一構成要素を成す連結管48の下端部外周面の雄ねじにねじ結合されている。
また一方係合部材43は、その内端部が止水弁体36に形成された係合溝46に係入している。
【0056】
従ってこの止水栓32においては、ハンドル39を回転操作するとこれと一体に弁駆動リング41が回転運動し、そしてその回転運動とともに連結管48との螺合部において図中上下方向にねじ送りで前進後退運動する。
すると係合部材43が弁駆動リング41とともに図中上下方向に移動し、その係合部材43の移動に伴って、止水弁体36が図中上下方向に進退移動させられる。
【0057】
ここで係合部材43は非回転であって、弁駆動リング41の回転運動時に、その弁駆動リング41が係合部材43に対して回転方向に相対移動する。
尚、ハンドル39には指掛部47が突出状態で設けられている。
【0058】
上記連結管48は内周面に雌ねじを有しており、その雌ねじにおいて本体ボデー18の図中上端部外周面の雄ねじにねじ結合され、本体ボデー18に対して一体化されている。
そしてこの連結管48に対して、エルボ状をなす接続管50の一端部が、ばねクリップ58によって着脱自在に接続されている。
【0059】
具体的には、連結管48には雌嵌合部52とフランジ部54とが設けられ、また一方接続管50には雄嵌合部56とフランジ部54とが設けられていて、その接続管50の雄嵌合部56が連結管48の雌嵌合部52内に嵌入し、その状態でそれら連結管48及び接続管50における一対のフランジ部54,54が、ばねクリップ58により軸方向に挟まれることで、連結管48と接続管50とが互いに接続されている。
【0060】
接続管50の他端部には、配管継手15を介して配管14の端部と水栓等の室内側機器との接続を行うための接続口60が設けられており、その接続口60と室内側機器とが配管を介して互いに接続可能とされている。
【0061】
図3,図4及び図5において、62は継手本体16を床10に固定するための台座部材(基体固定部材)であって、床10の上面(内面)に着座するフランジ状の着座部64と、床10上に起立する円筒部66とを有しており、その着座部64において固定ビス68により床10に固定されている。
【0062】
この台座部材62における円筒部66の外周面には、図4に明らかに示しているように雄ねじが形成されていて、そこに大径の円筒形状をなす締込ナット(締込部材)70が軸方向下向きにねじ込まれ(締め込まれ)ている。
ここで締込ナット70には、図4に示しているように多角形状の回転操作部73が一体に形成されており、締込ナット70はこの回転操作部73において容易に回転操作できるようになっている。
【0063】
これら台座部材62と締込ナット70との間には、図3〜図5に示しているようにそれらとは別体をなす固定リング71が介在させられている。
この固定リング71は、図4及び図7に示しているようにCリング状をなしていて厚肉部59において継手本体16、詳しくは外管部22の外周面に形成された環状溝(係合溝)75内に軸直角方向に外嵌状態に嵌着(係入)され、台座部材62に対する締込ナット70のねじ込み(締込み)により、それら台座部材62と締込ナット70とにより軸方向(図中上下方向)に強く挟み付けられると同時に継手本体16、詳しくは環状溝75の溝底面に対し径方向内向きに強く押し付けられ(強圧され)ている。
【0064】
その結果として、継手本体16と台座部材62と締込ナット70及び固定リング71とが一体的に強く固定された状態となっている。
【0065】
図7に詳しく示しているように、この固定リング71の軸方向の両端面には周方向に所定ピッチで係合凹部65が形成されている。
一方図8に示しているように台座部材62の軸方向端面、詳しくは固定リング71側の軸方向端面には係合突起67が周方向に所定ピッチで形成されており、それら係合突起67に対して固定リング71の係合凹部65が係合させられることで、固定リング71が台座部材62に対し回転規制されている。
即ち締込ナット70を台座部材62に対し回転操作して締め込んだとき、固定リング71が台座部材62に対し空回りするのが防止されている。
【0066】
ここで台座部材62に対する締込ナット70の軸方向の締込みによって、Cリング状をなす固定リング71が継手本体16の外管部22に対し求心方向に強く押し付けられるのは次の理由による。
【0067】
即ち締込ナット70と台座部材62とには、それぞれ逆方向に傾斜する雌テーパ面(カム面)74が形成されており、また一方固定リング71には対応する傾斜形状の雄テーパ面(カム面)72が形成されており、それら雄テーパ面72と雌テーパ面74との作用によって、締込ナット70の締込みにより固定リング71が、それら台座部材62と締込ナット70とにより軸方向に挟み付けられると同時に継手本体16における外管部22の環状溝75の溝底面に押し付けられる(強圧される)。
【0068】
尚、図3及び図6において69は配管14の差込時のガイド部材であって透明の樹脂にて構成されている。
従ってこのガイド部材69を透かして、外部から配管14が継手本体16内部に十分挿入されたかどうかを容易に確認することができる。
【0069】
図3,図4及び図5において、76は台座部材62及び締込ナット70の下部を内側に覆って隠蔽(収容)するカバー部材である。
このカバー部材76は薄板状の部材から成っていて、上端部且つ内周部に曲返し形状のスライド部61を有しており、そのスライド部61において締込ナット70の組付面63に対し軸方向にスライド可能に嵌合し組み付けられている。
ここで組付面63は軸方向にストレート形状をなしている。
【0070】
図3に示しているように、継手本体16における内管部20の外周面には環状溝が図中上下2段に形成されていて、それぞれにOリング(内周シール部材)78が装着され、それらOリング78によって、内管部20と配管14の端部の内周面との間が水密にシールされている。
【0071】
一方配管14の端部の外周面に嵌合されたロックリング26の内周面にも環状溝が形成されていて、そこにOリング80が装着され、そのOリング80によって、ロックリング26の内周面と配管14の端部の外周面との間が水密にシールされている。
【0072】
更にまた外管部22の内周面においても環状溝が形成されていて、そこにOリング82が装着され、そのOリング82によって、外管部22の内周面とロックリング26の外周面との間が水密にシールされている。
【0073】
即ち本例においては、継手本体16の3箇所にOリング78,80,82が装着され、それらによって配管14の端部と継手本体16との間が水密にシールされている。
尚、Oリング78によるシールは完全水密シールとすることが望ましいが、Oリング80,82によるシールは、場合によって完全水密シールでなくても良い。
【0074】
これらOリング78,80及び82によるシール部よりも上側の位置、即ち室内側の位置において継手本体16、具体的にはその外管部22に、径方向に貫通する嵌合孔84が設けられている。
【0075】
上記固定リング71には、図7に示しているように3箇所の厚肉部59の内の真中の厚肉部59の内周面において、径方向内方に突出する円筒部(嵌合突起)86が一体に設けられており、この円筒部86が外管部22の貫通の嵌合孔84内に嵌り込んでいる。この嵌合により、固定リング71の継手本体16に対する周方向位置が規定されている。
【0076】
本例において、これら貫通の嵌合孔84及び円筒部86の中心の径方向に貫通する孔88は、漏水を外部に導き出すための溢れ孔を形成している。
この溢れ孔は、万一継手本体16における内管部20と配管14の端部との間から漏水があったとき、その漏水を室内側へと漏出させるためのものである。
【0077】
台座部材62における円筒部66には、図4及び図8に示しているように切欠き90が形成されており、嵌合孔84及び孔88から成る溢れ孔から溢れ出た漏水が、この切欠き90を通じて室内側へと導かれるようになっている。
【0078】
本例の配管継手15は次のようにして施工することができる。
先ず図1及び図9(A),(B)に示しているように、配管継手15における継手本体16を配管14の端部に接続しておく。詳しくは連結管48までの部分を配管14の端部に接続しておく。
そして止水栓32を閉じた状態として、配管14内部に圧力を導入し配管耐圧試験を行う。
【0079】
尚このときハンドル39は装着されていないが、同図にも示してるように弁駆動リング41の外周面にはローレット加工が施してあるため、ハンドル39未装着の状態であっても弁駆動リング41を手で持って容易に回転操作することができる。
【0080】
以上のようにして配管耐圧試験を行ったら、その後継手本体16を配管14の端部に接続したまま、図9(B),図10に示しているように配管14の端部とともに床10の貫通穴12を通じて床10上に突き出す。
尚このとき、図10に示しているように予め台座部材62を床10の上面に固定ビス68によって固定状態としておき、継手本体16をその台座部材62の中心穴を通じて床10上に突き出す。
【0081】
その後固定リング71を軸直角方向から継手本体16の外周面、詳しくは環状溝75に嵌め合せ、図11に示しているようにその状態で締込ナット70を継手本体16に対し軸方向に嵌め込んで台座部材62にねじ合せし、続いて締込ナット70を回転操作して台座部材62に対し強く締め込んで行く。
【0082】
するとその軸方向の締込力によって、固定リング71が台座部材62と締込ナット70とにより軸方向に挟み付けられ、これにより固定リング71が、雄テーパ面72と雌テーパ面74とのカム作用で求心方向に押圧され、継手本体16の外周面、詳しくは環状溝75の溝底面に対し強圧された状態となる。
【0083】
ここにおいて継手本体16と台座部材62,固定リング71及び締込ナット70とが一体に固定された状態となる。即ち継手本体16が固定リング71及び締込ナット70により、台座部材62に対し強く固定された状態となる。
つまり継手本体16が台座部材62によって基体としての床10に強固に固定された状態となる。
【0084】
次にカバー部材76を継手本体16に対しその上端部から軸方向に嵌め込んで床仕上材83(図12参照)の上面に当接させるとともに、止水栓32のハンドル39を継手本体16の上端部から継手本体16に嵌め込んで弁駆動リング41と一体回転する状態に組み付ける。
そして更にエルボ状の接続管50を連結管48に対しばねクリップ58にて連結する。
図12はこの状態を示している。
【0085】
このように本例の配管継手15は、図15に示す配管継手204のように継手本体210自体を台座部材226等の基体固定部材に対し軸方向に押し付けて固定するものではなく、締込ナット70の締込みにより固定リング71を継手本体16に固定状態とし、そしてその固定リング71を直接基体固定部材としての台座部材62に固定することで、継手本体16を台座部材62に、つまり床10に固定するものである。
【0086】
従って本例の配管継手15においては、継手本体16を床10の貫通穴12を挿通可能な小径構造に構成でき、その貫通穴12を通した後において、床10の上面(内面)側において台座部材62,締込ナット70,固定リング71にてこれを床10に固定状態となすことができる。
【0087】
それ故本例の配管継手15は、予め配管14の端部に継手本体16を止水栓32付きの状態で接続した状態で配管耐圧試験を行うことが可能であり、そしてその後において配管14の端部と継手本体16とを、それらの接続状態を保ったまま床10に固定することができる。
従って本例によれば、継手本体16と配管14との接続部についても十分な耐圧保証を行うことができる。
【0088】
また本例では継手本体16の外周面に周方向の環状溝75を形成して、そこに固定リング71を係入させるようにしていることから、締込ナット70の締込みにより継手本体16を固定リング71を介して台座部材62に強固に固定状態となすことができる。
【0089】
更にその固定リング71の軸方向の両端面と、台座部材62及び締込ナット70の各一方の軸方向端面には雄テーパ面72と雌テーパ面74とが形成してあって、締込ナット70の締込力をそれら雄テーパ面72,雌テーパ面74のカム作用で固定リング71の求心力に変換しているため、単に締込ナット70を軸方向に締め込んで行くだけで、固定リング71を強い力で求心方向に押圧でき、簡単な操作で且つ僅かな力で、固定リング71を継手本体16の外周面、詳しくは環状溝75の溝底面に強く押し付けることができる。
【0090】
また本例では、図12に示しているように床仕上材83の肉厚が変動した場合においても、カバー部材76のスライド部61を締込ナット70の組付面63に沿ってスライドさせることで、その肉厚の変動を吸収でき、以って配管継手15を良好な外観状態で床10上に設置することができる。
【0091】
本例の配管継手15はまた、継手本体16に止水栓32を一体に備えた状態で配管耐圧試験後、継手本体16を配管14の端部に接続したまま床10下から床10上に持ち出して(突き出して)固定することが可能である特長を有しており、従って配管耐圧試験を行う際、その止水栓32を閉じておくことで、特に閉鎖プラグ等を用いなくてもそのまま配管耐圧試験を行うことができ、しかもこれによって止水栓32込みで耐圧保証を行うことができる特長を有している。
【0092】
図13は締込ナット70の他の形態例を示している。
この例は締込ナット70の下端部に切欠部92を設けた例である。
切欠部92は、この例では同図に示しているように周方向に90°ずつ隔たった4箇所に設けられている。
【0093】
このように締込ナット70の下端部に切欠部92を設けておいた場合、組付状態において締込ナット70の下端部が台座部材62の着座部64に当った状態にあっても、上記嵌合孔84及び孔88から成る溢れ孔から溢れ出た漏水を確実にこれら切欠部92を通過させて室内側に漏出させることができる。
【0094】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例では台座部材62の内径(中心穴径)を、継手本体16が軸方向に挿通可能なものとしているが、場合によって台座部材62を軸直角方向に分割構成とすることによって、その内径を小さくすることも可能であるし、また上例では固定リング71をCリング状となしているが、場合によってこれを完全なリング状となすとともに軸直角方向の分割構成とし、それら分割体を継手本体16に対し軸直角方向に嵌め合せるようになすといったことも可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である配管継手の継手本体を配管とともに示す図である。
【図2】同実施例の配管継手を外観状態で示す図である。
【図3】同実施例の配管継手の内部構造を示す図である。
【図4】同実施例の配管継手を分解して示す斜視図である。
【図5】同実施例の配管継手を分解して示す断面図(一部外観図)である。
【図6】同実施例の配管継手の一部を更に細かく各部材に分解して示す斜視図である。
【図7】同実施例の配管継手における固定リングの単品図である。
【図8】同実施例の配管継手における台座部材の単品図である。
【図9】同実施例の配管継手の施工手順を示す工程説明図である。
【図10】図9に続く工程説明図である。
【図11】図10に続く工程説明図である。
【図12】図11に続く工程説明図である。
【図13】本発明の他の実施例における締込ナットを示す図である。
【図14】従来の配管継手を用いた場合の配管耐圧試験の説明図である。
【図15】従来の配管継手の一例を設置状態で示す図である。
【図16】図15の配管継手を分解して示す図である。
【図17】図15とは異なる従来の配管継手の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 床(基体)
12 貫通穴
14 配管
15 配管継手
16 継手本体
32 止水栓
61 スライド部
62 台座部材(基体固定部材)
63 組付面
65 係合凹部
67 係合突起
70 締込ナット(締込部材)
71 固定リング
72 雄テーパ面(カム面)
74 雌テーパ面(カム面)
75 環状溝(係合溝)
76 カバー部材
84 嵌合孔
86 円筒部(嵌合突起)
88 孔
92 切欠部

Claims (12)

  1. 床,壁等の基体の裏側を延び、該基体に設けられた貫通穴を通って室内側に突き出した配管の端部に接続されるとともに、該基体の内面に固定される配管継手であって、
    (イ)前記配管の端部に接続される継手本体と
    (ロ)前記基体の内面に固定される基体固定部材と
    (ハ)該基体固定部材に螺合され、該基体固定部材に対して軸方向に締め込まれる締込部材と
    (ニ)前記継手本体と別体且つリング状をなして前記継手本体の外周面に軸直角方向から外嵌され、前記締込部材の締込みにより該締込部材と前記基体固定部材とにより軸方向に挟み付けられると同時に該継手本体の外周面に強圧される固定リングと
    を有しており、前記締込部材の締込みにより前記基体固定部材に対して前記継手本体が該締込部材と固定リングとにより固定されるようになしてあることを特徴とする配管継手。
  2. 請求項1において、前記継手本体の外周面に周方向の係合溝が形成されていて、該係合溝に前記固定リングが係入するようになしてあるとともに、前記締込部材の締込みにより該固定リングが該係合溝の溝底面に強圧されるようになしてあることを特徴とする配管継手。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記固定リングの軸方向の両端面及び前記基体固定部材と締込部材との各対応する軸方向端面には、該締込部材の締込力によって前記固定リングを求心方向に押圧するカム面が形成してあることを特徴とする配管継手。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記基体固定部材における前記固定リング側の軸方向端面及び該固定リングの対応する軸方向端面の一方に回止め用の係合突起が、他方に係合凹部が形成してあって、それらが互いに回転方向に係合するようになしてあることを特徴とする配管継手。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記固定リングの内周面の周方向所定箇所には内方に突出する嵌合突起が形成してあるとともに、前記継手本体の外周面には該嵌合突起に対応する周方向位置において嵌合孔が形成してあり、それら嵌合突起と嵌合孔との嵌合により、前記固定リングの周方向位置が規定されるようになしてあることを特徴とする配管継手。
  6. 請求項5において、前記嵌合突起には径方向に貫通する孔が形成してあり、該孔及び前記嵌合孔が漏水を室内側且つ前記継手本体の外部に漏出させる溢れ孔を形成していることを特徴とする配管継手。
  7. 請求項6において、前記締込部材の下端部には、前記溢れ孔から溢れ出た漏水を通過させる切欠部が設けてあることを特徴とする配管継手。
  8. 請求項1〜7の何れかにおいて、前記基体固定部材及び前記締込部材の下部を内側に収容するカバー部材を有していることを特徴とする配管継手。
  9. 請求項8において、前記カバー部材は、上部且つ内周部において前記締込部材の外周面の組付面に軸方向にスライド可能に嵌合しており、且つ該組付面は実質的に軸方向のストレート面となしてあることを特徴とする配管継手。
  10. 請求項1〜9の何れかにおいて、前記配管継手が、前記継手本体に止水栓が一体に備えてある止水栓付きのものであり、該止水栓付きの状態で該継手本体が前記基体の貫通穴を挿通可能であることを特徴とする配管継手。
  11. 請求項1〜10の何れかにおいて、前記配管が樹脂配管であることを特徴とする配管継手。
  12. 請求項1〜11の何れかの配管継手の施工方法であって、前記配管の端部に予め前記継手本体を接続しておいて、該継手本体を前記貫通穴を通じて室内側に突き出させ、しかる後該室内側において前記固定リングを前記継手本体の外周面に外嵌するとともに、前記締込部材を前記基体固定部材に締め込んで、該継手本体を該基体固定部材に固定するとともに該基体固定部材を介して該基体に固定することを特徴とする配管継手の施工方法。
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