JP4219028B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は核磁気共鳴現象を利用して被検体の任意断面の画像を表示する磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)に係り、特にMRI装置おいて高速撮像、再構成、画像表示を連続して行い、リアルタイムに連続画像表示をする透視撮像の際に被検体内の特定の対象、例えば被検体の病変部へ穿刺針や生検針を任意の陰影幅で表示することが可能なMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、被検体の病変部へ穿刺針や生検針を進める際にMRIを利用して穿刺位置や方向をリアルタイムに確認する技術(IVMR)が開発されている。穿刺は、病変部の生検、薬剤注入、レーザー治療などの目的に利用されている。このIVMRでは穿刺位置や方向のリアルタイムの確認のために、撮像、画像再構成、表示を連続して行う透視撮像方法(フルオロコピー)が用いられている。
【0003】
MR画像上の穿刺針は、穿刺針の磁化率の影響で磁場が歪み、収集した信号(計測データ)が欠損することにより、陰影として表示される。これにより穿刺針の位置が分かる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
ところでIVMRで穿刺針や生検針を進める際に、穿刺開始時や、穿刺針の進行中は、穿刺針の視認性をよくするために穿刺針の陰影が太いほうが良いが、穿刺針が病変部の方向に正確に進行しているかを確認する場合や、針先が病変部に届いた時に針先が正確に所望の位置にあるかを確認する場合は、陰影は細い方が良い。
【0005】
しかし、従来の透視撮像方法では、穿刺針の陰影の幅は常に一定であり、透視撮像中の画像上での穿刺針の陰影の幅が太すぎる場合、穿刺針の位置が正確に確認できなかった。また、陰影の幅が細すぎる場合、穿刺針の視認が困難であった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、穿刺針の陰影を所望の幅に制御できる透視撮像方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者はMRI装置による撮像において、穿刺針の陰影に影響を与える条件を検討し、透視撮像中にこれら条件を切り替えることにより所望の陰影幅に制御可能とした。
【0007】
即ち、本発明のMRI装置は、被検体内の特定の対象の陰影幅が異なる第1の撮像条件と第2の撮像条件とを切り替える指示に応答して、第1の撮像条件での撮像中に、第2の撮像条件での撮像に切り替えることを特徴とする。
【0008】
本発明のMRI装置では、被検体の断層像の撮像、再構成、画像表示を連続して行い、リアルタイムに連続画像表示を行う際に、透視撮像中に、透視撮像条件を切り替え、被検体内の特定の対象の陰影を所望の幅に制御し、陰影幅の異なる複数の画像を表示する。
【0009】
この穿刺針の陰影の幅および形状に影響を与える撮像条件としては、1)撮像シーケンスのタイプ、2)読み出し方向(周波数工ンコード方向)傾斜磁場の強度、3)静磁場の方向とシーケンスの読み出し方向とのなす角度、4)静磁場の方向と穿刺針の方向とのなす角度、がある。
【0010】
穿刺針は、スピンエコー法を基本とする撮像法で撮像した場合、グラディエントエコー法を基本とする撮像法で撮像した場合よりも陰影の幅が細い。また、シーケンスの読み出し方向傾斜磁場の強度を大きくすると、陰影の幅は細くなり、強度を低くすると太くなる。さらに、静磁場の方向とシーケンスの読み出し方向が平行の時に陰影の幅が太くなり、垂直の時に細くなる。
【0011】
本発明のMRI装置は上述した撮像条件のうち、装置側の設定によって切り替え、変更することが可能である1)〜3)の条件を切り替え可能にしたものである。
従って、例えば、透視開始時および穿刺針進行中は透視撮像シーケンスのタイプをグラディエントエコー(GrE)法とし、比較的太い陰影の穿刺針を表示することにより、穿刺針の確認が容易となり、穿刺針が目的病変に近づいたらGrE法からスピンエコー(SE)法に切り替え、比較的細い陰影の穿刺針を表示することにより、その方向と位置を正確に確認することができる。
【0012】
或いは撮像シーケンスのタイプは変えないで、透視撮像中に読み出し方向傾斜磁場の強度を撮影開始には比較的小さく設定し、その後大きくする。この場合にもタイプを切り替える場合と同様に比較的太い陰影の表示から細い陰影の表示に切り替えることができる。或いは撮像シーケンスのタイプは変えないで、透視撮像シーケンスの位相エンコード方向と読み出し方向を切り替えてもよい。
【0013】
尚、条件の切り替えは、穿刺針の進行状況に応じて、実際に視認した状況に応じて、陰影が太く示される条件と陰影が細く表示される条件との間でどちら側へも、また何回でも切り替えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、核磁気共鳴現象を利用して被検体中の所望の検査部位における原子核スピンの密度分布、緩和時間分布を計測して、その計測データから被検体の任意断面の画像を表示するもので、静磁場発生磁石1と、傾斜磁場発生系2と、シーケンサ3と、送信系4と、受信系5と、信号処理系6と、中央処理装置(CPU)7と、操作部8とを備えている。
【0015】
静磁場発生磁石1は、被検体9のまわりにその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体9のまわりのある広がりをもった空間に永久磁石方式、常電導方式または超電導方式の磁場発生手段が配置されている。
【0016】
傾斜磁場発生系2は、X,Y,Zの三軸方向の傾斜磁場コイル10と、それぞれのコイルを駆動する傾斜磁場電源11とから成り、シーケンサ3からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源11を駆動することにより、X,Y,Zの三軸方向に、傾斜磁場Gs(スライス方向傾斜磁場)、Gp(位相エンコード方向傾斜磁場)、Gf(周波数エンコード方向傾斜磁場)を被検体9に印加する。この傾斜磁場の印加方法により、被検体9に対するスライス位置や断面を設定することができる。
【0017】
シーケンサ3は、被検体9の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせる高周波パルスと傾斜磁場を所定のパルスシーケンスで繰り返し印加し、計測データを収集する制御手段であり、CPU7の制御で動作し、被検体9の断層像のデータ収集に必要な種々の命令を、送信系4及び傾斜磁場発生系2並びに受信系5に送る。
【0018】
送信系4は、シーケンサ3から命令される高周波パルスにより被検体9の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波パルスを照射するもので、高周波発振器12と変調器13と高周波増幅器14と照射コイル15とから成り、高周波発振器12から出力された高周波パルスをシーケンサ3の命令に従って変調器13で振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器14で増幅した後に被検体9に近接して配置された照射コイル15に供給することにより、電磁波を被検体9に照射する。
【0019】
受信系5は、被検体1の生体組織の原子核の磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信コイル16と増幅器17と直交位相検波器18とA/D変換器19とから成り、照射コイル15から照射された電磁波による被検体9の応答の電磁波(NMR信号)は、被検体9に近接して配置された受信コイル16で検出され、増幅器17及び直交位相検波器18を介して二系列の収集データとされ、A/D変換器19に入力してディジタル量に変換され、その信号が、信号処理系6に送られる。
【0020】
信号処理系6は、CPU7と、磁気ディスク20及び光ディスク21などの記録装置と、CRTなどのディスプレイ22とから成り、CPU7でフーリエ変換、補正係数演算、画像再構成などの処理を行い、被検体9の任意断面の原子核スピンの密度分布、緩和時間分布の計測データに適当な演算を行い、得られた分布を画像化してディスプレイ22に断層像として表示する。
【0021】
CPU7は上述した画像再構成のための演算のほか、シーケンサ3を介して傾斜磁場発生系2、送信系4および受信系5を制御し、所定の撮像方法、条件で撮像、画像の再構成、表示を行う。撮像方法やその条件および信号処理系6で行う処理の制御情報は、キーボード23等の入力手段を備えた操作部8から入力、設定される。
【0022】
本発明では、撮像方法として透視撮像方法が採用されたときに、撮像中に、撮像条件を切り替え、被検体内の特定の対象の陰影を所望の幅に制御する機能がCPU7および操作部8に備えられている。このような機能は、例えば操作部8において1)撮像タイプの切り替え、2)読み出し傾斜磁場強度の変更、3)読み出し傾斜磁場と位相エンコード傾斜磁場の軸の変更という個々の指令を独立して或いはツリー構造にして選択できるようにしてもよいし、穿刺針の幅の変更(太くする、細くする)を選択できるようにしてもよい。ツリー構造にする場合には、例えばまず1)撮像タイプの切り替えを行い、2)選択された撮像タイプについて読み出し傾斜磁場強度を変更し、或いは変更しない選択をし、3)次に軸の変更(するか、しないか)を選択する。1)〜3)のステップはどのような順序であってもよい。
【0023】
次にこのようなMRI装置を用いて、被検体に穿刺針を進めながら透視撮像する方法について図2〜図4を参照して説明する。図2は、本発明による透視撮像方法の一実施例のフローチャートを示す図で、図3は本実施例で実行される2つのタイプのパルスシーケンスを示す図で、(a)はGrE法によるパルスシーケンス、(b)はSE法によるパルスシーケンスである。また図4は透視撮像方法の実行により表示される被検体の画像40を模式的に示す図で、(a)および(b)はそれぞれ穿刺針の幅が異なる画像を示している。
【0024】
まず撮像が開始すると(ステップ24)、図3(a)に示すGrE法によるパルスシーケンスが実行される(ステップ25)。即ちスライス選択磁場Gsとともに高周波パルスを印加し、次いで位相エンコード傾斜磁場Gpを印加するとともに読み出し傾斜磁場Gfを印加し、エコー信号を計測する。位相エンコード傾斜磁場Gpの強度を変化させながら、高周波パルス印加からエコー信号計測までを所定の繰り返し時間で繰り返し、画像再構成に必要な数のエコー信号を計測する。CPU7はこのような繰り返しにより得られたエコー信号の組を用いて画像を再構成し、これをディスプレイ22に表示させる(ステップ26,27)。
【0025】
表示された画像において穿刺針44は、収集した信号(計測データ)が欠損し、陰影となる。GrE法によって撮像された陰影は、図4(b)に示すように比較的幅が広く、穿刺開始時や穿刺針を進めている段階ではその位置や方向を確認しやすい。このような撮像、画像再構成、表示を連続して繰り返しながら、移動する穿刺針をモニターする。
【0026】
尚、撮像、画像再構成を繰り返す際に、公知の透視撮像法の手法に従い時間的に連続する複数枚の画像間で計測データを共用したり、低位相エンコード量データのみを繰り返し取得し更新するようにしてもよい。
【0027】
穿刺針44がさらに進み病変42に近づいたときには、穿刺針44の針先と病変42との位置関係をより正確に把握することが必要となり、陰影は細い方が良い。そこで操作部8を介して撮像シーケンスをSE法のパルスシーケンスに切り替える。切り替えの指令が入力されると、シーケンサ3は図3(a)のパルスシーケンスの繰り返し時間の経過を待って、或いは1枚の画像を再構成するのに必要なパルスシーケンスの繰り返しの終了を待って、撮像シーケンスを図3(b)のSE法のパルスシーケンスに切り替える(ステップ28,29)。繰り返し時間経過後すぐに切り替えた場合には、計測データの一部は無駄となるが指令に対し応答性よく画像を切り替えることができる。
【0028】
SE法のパルスシーケンスでは、高周波パルスによる選択されたスライスの励起後、スピンを反転させる高周波パルスを印加し、エコー信号を計測する。ここでも位相エンコード傾斜磁場Gpの強度を変えながら、繰り返し時間TR毎に高周波パルス印加からエコー信号計測までのステップを繰り返し、画像再構成に必要なエコー信号を計測する。これによりディスプレイにはGrE法によって得られた画像とは異なり、図4(a)に示すように、穿刺針43の陰影の幅が細い画像が表示される。これにより穿刺針43が病変41の画像と重なる位置まで進んだ場合でも、穿刺針43の位置、方向を正確に確認することができ、病変41の画像を見えにくくすることがない。
【0029】
尚、図3では基本的なGrE法とSE法のパルスシーケンスを示したが、パルスシーケンスはこれらを応用した各種パルスシーケンスを採用することができ、例えば穿刺針の陰影幅が比較的太く表示される撮像シーケンスとして、1回の励起で複数のエコー信号を計測するエコープレナー(EPI)法、分割EPI法、スパイラルスキャン法などを採用できる。また穿刺針の陰影幅が比較的太く表示される撮像シーケンスとして反転パルスによるスピンの反転を繰り返す高速スピンエコー法などが採用できる。
【0030】
このような撮像シーケンスの切り替えは、必要に応じSE法からGrE法からへも行うことができ(ステップ30,31)、これらシーケンス間で複数回の切り替えを行ってもよい。
【0031】
次に撮像シーケンスの切り替えのみでは十分に穿刺針の陰影が細くならない場合、或いは穿刺針の陰影が細すぎて穿刺針の陰影の視認が困難な場合等には、読み出し傾斜磁場強度を変更する(ステップ32,33)。読み出し傾斜磁場強度(図3の38,39)は数値で設定してもよいし、太い陰影或いは細い陰影を選択するようにしてもよい。穿刺針の陰影を表示されている画像よりも太くしたい場合には、読み出し傾斜磁場強度をより小さくなるように設定し、細くしたい場合には、読み出し傾斜磁場強度をより大きくなるように設定する。このような読み出し傾斜磁場強度の変更が設定されると、シーケンサ3は図3(b)のパルスシーケンスの繰り返し時間の経過を待って、読み出し傾斜磁場強度を指定の強度へ変更する。この場合には撮像シーケンスのタイプに連続性があるので、計測データを無駄にすることなく条件を切り替えることができる。
【0032】
このように読み出し傾斜磁場強度を変更した後或いは読み出し傾斜磁場強度を変更することなく、傾斜磁場の軸を変更することによってさらに穿刺針の陰影の幅を制御してもよい(ステップ34,35)。例えば図3に示すパルスシーケンスで、位相エンコード傾斜磁場Gpがx方向の傾斜磁場であり、読み出し傾斜磁場Gfは静磁場方向と同じz方向の傾斜磁場であるとすると、軸の変更では位相エンコード傾斜磁場Gpをz方向に、読み出し傾斜磁場Gfをx方向に変更する。
【0033】
このような設定も操作部8を介して設定され、このような指令があると、シーケンサ3は繰り返し時間の経過を待って、或いは1枚の画像を再構成するのに必要なパルスシーケンスの繰り返しの終了を待って、傾斜磁場Gp,Gfの軸を入替える。
【0034】
穿刺針の陰影は、読み出し傾斜磁場Gfの方向が静磁場方向と平行なときに陰影の幅が太くなり、読み出し傾斜磁場Gfの方向が静磁場方向と垂直なときに陰影の幅が細くなるので、上述の変更により穿刺針の陰影幅は、さらに細くなるように制御される。もちろん初期設定状態で読み出し傾斜磁場Gfが静磁場方向に垂直である場合には、静磁場方向と平行である位相エンコード傾斜磁場と軸の入替えを行うことにより、穿刺針の陰影幅を太く制御できる。
【0035】
尚、スライス傾斜磁場が静磁場方向と平行である場合には、位相エンコード傾斜磁場と読み出し傾斜磁場はともに静磁場方向に垂直であるので、軸を入替えても穿刺針の陰影幅は変らない。従って軸の入替えによる穿刺針の陰影幅の制御は静磁場方向と平行ではない断面の撮像の際に有効である。
【0036】
このように本発明のMRI装置では、穿刺針の進行をモニターしながら透視撮像を実行し、穿刺針の陰影の幅が太すぎる場合には、透視撮像中に、透視撮像シーケンスのタイプをGrE法からSE法に切り替え、または透視撮像シーケンスの読み出し傾斜磁場強度を大きくする。逆に陰影の幅が細すぎる場合は、SE法からGrE法に切り替え、または透視撮像シーケンスの読み出し傾斜磁場強度を小さくする。さらに、静磁場の方向と透視撮像シーケンスの読み出し方向とのなす角度によっては、透視撮像中に、透視撮像シーケンスの位相エンコード方向と読み出し方向を切り替える。このように連続表示される画像を見て、穿刺針の陰影幅を任意に制御しながら透視撮像を行い、撮像を終了する(ステップ36,37)。
【0037】
尚、以上の実施例ではまず撮像シーケンスのタイプを切り替え、次に読み出し傾斜磁場強度を設定する場合を説明したが、読み出し傾斜磁場強度を変更設定した後、さらに撮像シーケンスのタイプを切り替えるようにしてもよい。また穿刺針の陰影幅を決定する3つの条件のいずれか一方のみを設定可能にしてもよいし、これらを独立して選択、設定することも可能である。3つの条件を組合せた場合に陰影幅を最も細かく制御することが可能となる。このような設定、切り替えは撮像中、必要に応じて何回でも行うことが可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明のMRI装置は、透視撮像等の撮像中に撮像条件を切り替え、被検体内の特定の対象の陰影を所望の幅に制御する手段を備えているので、例えばIVMR等で被検体に穿刺針を進める場合に、穿刺針の進行状況に応じて陰影幅の異なる画像を表示させることができ、穿刺針の位置や方向を正確に確認できる。さらに、穿刺針の視認性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明のMRI装置における透視撮像方法の一実施例を示す流れ図。
【図3】透視撮像法で採用する異なるパルスシーケンスを示す図で、(a)はGrE法のパルスシーケンス、(b)はSE法のパルスシーケンスである。
【図4】透視撮像で得られた陰影幅の異なる2種の画像を模式的に示す図で、(a)は穿刺針の陰影幅が細い画像、(b)は穿刺針の陰影幅が太い画像をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 静磁場発生磁石(磁場発生手段)
2 傾斜磁場発生系(磁場発生手段)
3 シーケンサ(制御手段)
4 送信系(磁場発生手段)
5 受信系(検出手段)
6 信号処理系
7 CPU(制御手段)
8 操作部
9 被検体

Claims (6)

  1. 被検体が置かれる空間に静磁場、傾斜磁場、高周波磁場の各磁場を発生する手段と、前記被検体から生じる核磁気共鳴信号を検出する手段と、前記核磁気共鳴信号をもとに前記被検体の画像を再構成する手段と、前記画像を表示する手段と、これら各手段による撮像、再構成、画像表示の条件を設定し制御する制御手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記被検体内の特定の対象の陰影幅が、広くなる第1の撮像条件と細くなる第2の撮像条件とを切り替えるための指示が入力される入力手段を備え、
    前記制御手段は、前記被検体の所望の領域と前記特定の対象との距離が減少していく際に、前記切り替え指示に応答して、前記第1の撮像条件での撮像中に、前記第2の撮像条件での撮像に切り替えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記第1の撮像条件は、グラディエントエコー法によるシーケンスを用いることを含み、
    前記第2の撮像条件は、スピンエコー法によるシーケンスを用いることを含むことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記第1の撮像条件と前記第2の撮像条件とでは、読み出し傾斜磁場の強度が異なることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記第1の撮像条件と前記第2の撮像条件とでは、位相エンコード方向と読み出し方向のうちの少なくとも一方が異なることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記制御手段は、前記陰影幅を異ならせる複数の撮像条件をツリー構造にして、各撮像条件の適応を順次制御することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 被検体が置かれる空間に静磁場、傾斜磁場、高周波磁場の各磁場を発生する手段と、前記被検体から生じる核磁気共鳴信号を検出する手段と、前記核磁気共鳴信号をもとに前記被検体の画像を再構成する手段と、前記画像を表示する手段と、これら各手段による撮像、再構成、画像表示の条件を設定し制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、被検体の断層像の撮像、再構成、画像表示を連続して行い、リアルタイムに連続画像表示を行う透視撮像中に、撮像条件を切り替え、前記被検体内の特定の対象の陰影を所望の幅に制御する手段を備え、陰影幅の異なる複数の画像を表示する磁気共鳴イメージング装置において、
    前記制御手段は、前記被検体の所望の領域と前記特定の対象との距離が減少していく際に、前記距離が大きいときは前記陰影幅が広くなる撮像条件に、前記距離が小さいときは前記陰影幅が細くなる撮像条件に、切り替えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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