JP4074513B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、核磁気共鳴現象を利用して被検体の所望部位の断層画像を得る磁気共鳴イメージング装置に係わり、特にインターベンショナルMRI技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴イメージング装置は、核磁気共鳴(以下、NMRと略記する)現象を利用して被検体中の所望の検査部位における原子核スピン(以下、単にスピンと称す)の密度分布、緩和時間分布等を計測して、その計測データから被検体の任意の断面を画像表示するものである。
【0003】
そして、従来技術における磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)の撮像シーケンスは、スピンエコー法やグラジエントエコー法などの基本的な撮像シーケンスの他、エコープラナー(EPI:Echo Planar Imaging)法や高速スピンエコ一(FSE:Fast Spin Echo)法等の、より高速な撮像シーケンスが知られている。
【0004】
これら高速な撮像シーケンスの応用の一つとして、フルオロスコピー(透視撮像)と呼ばれるリアルタイム動態画像化法が臨床応用されつつある。
【0005】
このフルオロスコピーでは、1秒以下程度の周期で撮像と画像再構成を繰り返すことにより、あたかもX線の透視撮影のように、体内組織の動態画像を生成、表示する。
【0006】
このようなフルオロスコピーは、最近では、特に最低限の侵襲(Minimum Invasive )を目的としたI-MRI(インターベンショナルMRI)と総称される術中撮像への応用が行われつつある。
【0007】
I-MRIにおけるフルオロスコピーの用途として最も期待されているのは、穿刺針やカテーテルを患部に誘導する際のモニタリングである。例えば、手術前にはMRIやその他のモダリティによって画像を取得して綿密な手術計画を立てるが、腹部穿刺時においては、呼吸動や体動により僅かではあるが情報が変化してしまう。
【0008】
そこで、術中にMRIによつて動きの影響を加味した画像を計測することで、術者はより正確な情報を得ることができる。
【0009】
また、肉眼では腫瘍と健常組織との区別がつかないことがあった場合、術前に計測した画像と術者の経験によって手術が行われていた。これに対して、術中にMRI撮像を行うことによって、これまで観察不可能であった手術時の組織の状況を画像上で確認することができ、これによる治療の質の向上が期待されている。
【0010】
これは術後の患者の生存率向上につながるため、術中のMRI撮像は、非常に有効と言える。
【0011】
MRIの撮像パラメータは、繰り返し時間TR、エコー時間TE、フリップ角FA、撮像マトリックスMatrix、バンド幅Bandwidth : BW 等多数ある。これらの組合せによって画像のコントラストや、空間分解能、時間分解能等が変化するが、パラメータの組合せは無数に存在するため、撮像部位や目的に応じて最適なパラメータを組合せ、シーケンスとして登録している。
【0012】
さらに、一人の患者を数種のシーケンスにて撮像するため、臨床でよく使用するシーケンス、例えば、位置決め用シーケンス、T1撮像用シーケンス、T2撮像用シーケンスを1セットにして、プロトコルとして登録している。
【0013】
よって、一般に、MRI装置において撮像を行う準備として、これらプロトコルの中から適当なものを選択し、必要があれば、これに追加、修正を行う。実際の撮像では、基準となる断層面を撮像し、これを参照画像として、参照画像の関心領域を含む直交断面を設定する。
【0014】
参照画像には、主に、1断面ないし2断面が用いられることが多い。例えば、初めに磁場中心において被検体のトランスバーサル(Transversal、以下TRSとする)断面を撮像し、次に、これを参照画像として、関心領域を含むサジタル(Sagittal、以下SAGとする)断面を撮像する。
【0015】
そして、最後にTRS断面とSAG断面とを参照画像としてコロナル(Coronal、以下CORとする)断面から傾けたオブリーク断面を撮像する。あるいは、初めに磁場中心において被検体のTRS断面のマルチスライス断層像を撮像し、このマルチスライス断層像から任意の2断面を参照画像として、COR断面から傾けたオブリーク断面を撮像する。
【0016】
この場合の断面の設定には、特許文献1や特許文献2で提案されているような手法もある。
【0017】
撮像断面が決定できたならば、この断面においてT1撮像、T2撮像、血管撮像、DiffusionやPerfusion、Functional撮像など、目的に応じた撮像を行う。このようなI-MRIにおける医療画像診断装置を用いた手術中の治療開始までの流れについて、図5を参照して説明する。
【0018】
図5において、ステップ401の撮像停止状状態からステップ402の医療画像診断装置による撮像及び位置決め、ステップ403の画像によるターゲット、例えば、腫瘍の位置の確認、ステップ404の透視下における目的に応じた処置(穿刺・切開等)が行われる。
【0019】
そして、ステップ405において、撮像条件の変更要求があるか否かが判定され、撮像条件の変更要求があれば、ステップ401に戻る。ステップ405において、撮像条件の変更要求が無ければ、ステップ406において、穿刺針を見失った(画面から消えた)か否かが判定され、穿刺針を見失った場合には、ステップ401に戻る。
【0020】
また、ステップ406において、穿刺針を見失っていないのであれば、ステップ407で適当な処置が行われた(ターゲットヘのアクセスに成功した)か否かが判定される。そして、ステップ407において、適当な処置が行われた場合には、ステップ401に戻る。ステップ407において、適当な処置が行われなかった場合には、手術を続行することとしていた。
【0021】
また、MRIを用いた心臓イメージングや、手術時の穿刺モニタリングなどでは、リアルタイムの撮像断面を任意に設定したい要望があり、これに対応する技術開発も行われつつある。
【0022】
撮像断面を任意に選択する手法としては、グラフィカルユーザーインターフェースにMRI画像を表示して、画面上のボタンをクリックし、次の撮像断面を決定する例がある(非特許文献1参照)。
【0023】
また、特許文献3に記載されているように、3次元マウスを使うなどの手法もある。また、特許文献4には、位置決定デバイスを使ってMRIの撮像断面を決定する装置が開示されている。さらに、特許文献5には、2個の赤外線カメラと、3個の反射球からなるボインタを使って撮像断面を決定する方法が記載されている。
【0024】
【特許文献1】
特開平6−217958号公報
【特許文献2】
特開2002−34949号公報
【特許文献3】
米国特許第5512827号明細書
【特許文献4】
米国特許第5365927号明細書
【特許文献5】
米国特許第6026315号明細書
【非特許文献1】
Magnetic Resonance in Medicine : Real-time interactive MRI on a conventional scanner ; AB Kerr 他、第38巻、pp. 355-367, (1997)
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、手術中に、被検体の拍動・体動などにより、穿刺針の先端等の対象物を見失った場合には、この対象物の位置を確認する必要が生じる。この対象物の確認を確実にかつ速やかに行うことは、被検体への負担及び術者の負担を考慮して円滑な手術を実行するための重要な事項である。
【0026】
しかしながら、従来技術における、I-MRI装置による手術は、リアルタイムに任意の撮像断面を描出可能な利点があるが、上述したように、手術中に、被検体の拍動・体動などによる穿刺針等の対象物の速やかな検出については考慮されていなかった。
【0027】
このため、図5に示したように、対象物の位置を再検索する度に、手術を停止せざるをえず、手術時間短縮化を妨げる一要因となっていた。つまり、対象物の位置を再検索するためには、実行していたMRI装置による透視動作を中止し、プリスキャン等を新たに行って被検体のスライス撮像を行う必要があり、ある程度の時間が必要であった。このため、その時間だけ手術を停止する必要があった。
【0028】
本発明の目的は、透視中に手術器具等の対象物を見失つた場合、MRI装置の透視動作を中止することなく、その対象物を容易にかつ速やかに検出可能な磁気共鳴イメージング装置を実現することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
(1)被検体に静磁場を与える静磁場発生手段と、被検体に傾斜磁場を与える傾斜磁場発生手段と、前記被検体に核磁気共鳴を起こさせるための高周波磁場を照射する送信系と、前記被検体から核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信系と、この受信系により得られたエコー信号を用いて画像再構成演算を行う信号処理系と、この信号処理系により得られた静止画像及び動態画像である透視画像を表示する表示手段と、操作者の指示を受けつける入力手段と、前記傾斜磁場発生手段、送信系、受信系、信号処理系及び表示手段の動作を制御する制御手段とを備える磁気共鳴イメージング装置において、前記制御手段は、前記被検体の透視対象断面領域を撮像させて前記表示手段に表示させ、前記入力手段を介して入力された指示に従って、前記透視対象断面領域を含む複数の断面静止画像を撮像させて、前記表示手段の一画面上に前記撮像させた複数の断面静止画像を表示させ、前記複数の断面静止画像のうち、前記入力手段を介して選択された断面画像を透視対象断面領域として透視させて前記表示手段に表示させる。
【0030】
(2)好ましくは、上記(1)において、上記操作者の指示は、表示手段に表示された指示表示を介して上記制御手段に行われる。
【0031】
(3)また、好ましくは、上記(1)において、上記操作者の指示は音声入力手段を介して上記制御手段に行われる。
【0032】
(4)また、好ましくは、上記(3)において、上記操作者の指示は設定したキーワード音声により上記制御手段に行われる。
【0033】
(5)また、好ましくは、上記(1)、(2)、(3)又は(4)において、上記透視対象断面領域を含む複数の断面静止画像は、同一透視撮像条件で透視撮像可能な領域内の画像である。
【0034】
(6)被検体に静磁場を与える静磁場発生手段と、被検体に傾斜磁場を与える傾斜磁場発生手段と、被検体に核磁気共鳴を起こさせるための高周波磁場を照射する送信系と、前記被検体の核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信系と、この受信系により得られたエコー信号を用いて画像再構成演算を行う信号処理系と、この信号処理系により得られた静止画像及び動態画像である透視画像を表示する表示手段と、前記傾斜磁場発生手段、送信系、受信系、信号処理系及び表示手段の動作を制御するコンピュータとを備える磁気共鳴イメージング装置の撮像及び画像表示コンピュータプログラムにおいて、前記被検体の透視対象断面領域を撮像させて前記表示手段に表示させ、操作者の指示に従って、前記透視対象断面と同一の透視撮像条件で透視撮像可能な領域内の複数の断面静止画像を撮像させて前記表示手段に表示させ、前記複数の断面静止画像のうち、操作者により選択された断面画像を透視対象断面領域として透視させて前記表示手段に表示させる。
【0035】
本発明により、処置等の誤りを軽減することが可能となり、術者・患者の負担を減少すると共に手術に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0036】
さらに、本発明においては、グラフィカルインターフェース中の手術器具等の再検出ボタンによるマルチスライス撮像は、T1もしくはT2、強調画像用プロトコルが前もって登録されており、ボタン又は音声により選択可能である。
【0037】
手術器具の再検出ボタンを押すことで、透視撮像が一時的に待機状態となり、透視断面を基準としたマルチスライス撮像(複数断面画像の撮像)が行われる。その後、ユーザが透視再開を選択することにより、透視が再開される。
【0038】
これより、手術を中断することなく、短時間で手術器具を検出し、透視を再開することが可能となる。
【0039】
本発明のMRI装置は、二次元計測および三次元計測のいずれであっても適用でき、GUIを用いた断面選択方法であれば、volume Renderingを用いて、より正確で詳細な断面を選択することも可能である。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態が適用されるMRI装置の全体概略構成ブロック図である。
【0041】
図4において、このMRI装置は、静磁場発生磁石2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、信号処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8と、各種パラメータや撮像断面の設定等の操作を行う操作部22と、プログラムをロードしたり、データ吸い上げ等を行う信号処理系23とを備えている。
【0042】
また、MRI装置は、術者との意思伝達及び音声オペレーションに用いるマイク31と、スピーカー32とを備えている。
【0043】
静磁場発生磁石2は、被検体1の周りにその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるものであり、永久磁石方式又は常電導方式若しくは超電導方式の磁場発生手段を備える。この静磁場発生磁石2により囲まれる磁場空間内には、後述する傾斜磁場発生系3の傾斜磁場コイル9と、送信系5の高周波コイル14aと、受信系6の高周波コイル14bと、光表示器21とが設置される。
【0044】
また、傾斜磁場発生系3は、X、Y、Zの三軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイル9を駆動する傾斜磁場電源10とを備える。そして、後述するシーケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイル9の傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの三軸方向の傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体1に印加するようになっている。この傾斜磁場Gx、Gy、Gzの印加方法により被検体1に対するスライス面を設定することができる。
【0045】
また、シーケンサ4は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせる高周波磁場パルスを、所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する。シーケンサ4は、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層像データ収集に必要な種々の命令を、送信系5、傾斜磁場発生系3および受信系6に送る。
【0046】
ここで、コンピュータ8は、操作部22からの指令、あるいはマイク31から入力される音声によるオペレーションにより、シーケンサ4等の動作を制御する。
【0047】
また、送信系5は、シーケンサ4の制御により被検体1の生体組織を構成する原子の原子核にNMRを起こさせるために、被検体1に高周波磁場を照射するもので、高周波発振器11と、変調器12と、高周波増幅器13と、送信側の高周波コイル14aとを備える。
【0048】
送信系5において、高周波発振器11から出力された高周波パルスは、シーケンサ4の命令に従って変調器12で振幅変調される。そして、振幅変調された高周波パルスが、高周波増幅器13で増幅された後に、被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給される。これによって、高周波コイル14aからの電磁波が被検体1に照射される。
【0049】
また、受信系6は、被検体1の生体組織における原子核のNMRにより放出されるエコー信号(NMR信号)を検出する。そして、この受信系6は、被検体1に近接して配置された受信側の高周波コイル14bと、増幅器15と、直交位相検波器16と、A/D変換器17とを備える。
【0050】
受信系6において、高周波コイル14bが検出したエコー信号は、増幅器15で増幅され、直交位相検波器16を介してA/D変換器17に入力され、ディジタル量に変換される。そして、この時、シーケンサ4からの命令によるタイミングで、直交位相検波器16によりサンプリングされた二系列の収集データとされ、この収集データを示す信号が信号処理系7に送られる。
【0051】
また、信号処理系7は、CPU8と、磁気ディスク18及び磁気テープ19等の記録装置と、CRT等のディスプレイ20とを備える。そして、信号処理系7において、受信系6からの信号は、CPU8でフーリエ変換、補正係数計算、画像再構成処理が行われ、任意断面の信号強度分布や複数の信号に適当な演算が行われて得られた分布が画像化され、静止画や動画がディスプレイ20に表示される。
【0052】
本発明の一実施形態におけるMRI装置では、信号処理系7は画像データに対して差分処理及び重み付け処理を行う機能を備えている。これらの処理は、本発明の一実施形態のMRI装置において、計測を行うことにより得られたデータに対してなされる。これら処理選択及び設定のための手段が、CPU8の入力手段として設けられる。
【0053】
また、ディスプレイ20は、この信号処理系7の機能に対応して、通常の画像に代わって或いは通常の画像に加えて差分画像或いは累積加算画像を表示する機能を備えている。
【0054】
また、信号処理系23は、ROM24と、RAM25と、磁気ディスク26と、光磁気ディスク27と、ディスプレイ28と備える。また、操作部22は、キーボード29と、マウス30とを備える。この操作部22のキーボード29及びマウス30がオペレータによって操作され、その結果等が、ディスプレイ28に表示されたり、RAM25、磁気ディスク26、光磁気ディスク27に記憶される等の動作がなされる。
【0055】
図1は、本発明の一実施形態における動作フローチャートである。この動作フローチャートを参照して、本発明による手術器具等の再検出機能について説明する。
【0056】
図1において、まず、初期状態ではMRI装置は撮像停止状態にある(ステップ101)。次に、患者のセッティング後、位置決め撮像を行う(ステップ102)。次に、腫瘍等のターゲット及びアクセス開始点の確認を行う(ステップ103)。そして、透視下における目的に応じた処置(穿刺等)を行う(ステップ104)。
【0057】
ここで、ターゲットとなる腫瘍等が画面上見えにくい等によって、撮像条件変更要求があるか否かを判断し(ステップ105)、変更要求がある場合は、透視を止めることなく、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)又は音声により撮像条件の変更・更新が行われる(ステップ106)。そして、ステップ104に戻る。
【0058】
また、ステップ105において、撮像条件の変更要求がなければ、ステップ107に進む。このステップ107において、体動などにより穿刺針を見失ったか否か(画面から消えたか否か)が判定され、見失った場合には、ステップ108に進む。
【0059】
ステップ108においては、透視を停止することなく、GUI又は音声指示により、後述するマルチスライス撮像指示を行う。そして、透視処理期間中にマルチスライス撮像の割り込みが行われる(ステップ109)。
【0060】
次に、マルチスライス画像の内から穿刺針を含む任意の断面が、GUI又は音声指示(マイク31を介してCPU8に指示)により選択される(ステップ110)。そして、ユーザの指示により選択された断面を撮像断面として透視撮像を再開し(ステップ111)、ステップ104に戻る。
【0061】
一方、ステップ107において、穿刺針を見失っていない場合には、ステップ112に進み、ターゲットへのアクセスに成功したか否かが判断される。ステップ112において、ターゲットへのアクセスに成功し、再処理が必要な場合は、ステップ104に戻る。また、ステップ112において、再処理が不要な場合は、手術支援による目標を達成したとして、処理は終了される。
【0062】
ここで、ステップ110において、マルチスライス撮像は、穿刺針が最初に挿入された位置から大幅には、その位置が変動してはいないことが予想されるため、穿刺針が検出されていた位置から所定の範囲内(例えば、6mm厚であって、同一設定条件で透視が可能な領域の厚み又は幅)のマルチスライス撮像(静止画撮像)が行われる。
【0063】
これにより、選択された画像は同一条件で透視動作が可能であるため、透視動作の再設定を伴うことなく、つまり、プリスキャン等をやり直すことなく、穿刺針の早期検出が可能となる。
【0064】
なお、穿刺針が検出されていた位置から所定の範囲は、種々の状況に応じて変更可能である。例えば、設定された所定の範囲では穿刺針が検出できなかったときは、GUI又は音声指示により、設定されていた範囲より広い範囲で、又は範囲をずらして、マルチスライス撮像を行い、その結果を表示することができる。
【0065】
図2は、本発明の一実施形態における手術器具等の再検出機能併用Biopsy(透視画像)適用例を示す図である。図2の((1)透視)に示すように、最初の透視では、十分に位置決めを行い透視をスタートする。透視と同時に穿刺等の治療が行われるが、被検者の動き等により穿刺針が、スライス断面画像から外れ、描出不可能となった場合(画面201に示す)、ユーザの指示(GUI又は音声指示)により、透視を停止するのではなく、一時的に待機状態とする。
【0066】
そして、図2の((2)ユーザ指示によるマルチスライス撮像)に示すように、マルチスライス撮像を割り込ませる。図2に示す例では、5つのスライス画像202となっている。そして、マルチスライスの結果は操作卓に据え付けられているモニタに表示される。図2の((2)ユーザ指示によるマルチスライス撮像)に示すように、モニタには、5つのスライス画像と、一つの透視画像が表示される。
【0067】
このように、モニタに、マルチスライス画像の他に透視画像も表示させることで、相対関係を一目で確認できるようになっている。
【0068】
そして、モニタ表示画面から穿刺針を含む任意の画像(第4slice画像203)を選択する(図2の(3)穿刺針の確認できる4 slice 画像を選択)。これにより、図2の((4)選択画像から透視再開)に示すように、選択画像断面から透視が再開される(画像204)。また、上述したように、音声指示もでき、GUI指示と音声指示とを状況に応じて使い分けることができるので、短時間で手術器具の再検出及び透視断面再設定が可能となる。
【0069】
MRI装置の撮像オペレーションは、MRI装置の操作に習熟した放射線技師が行うが、外科における手術の場合、非目常的に行われる外科手術に専任の放射線技師をつけることは困難である。このため、放射線科の協力を得て、オペレーションが行われている。
【0070】
しかしながら、緊急手術の場合、あるいは放射線科の業務が多忙な場合は、放射線技師の協力が得られないことも想定される。医師がMRI装置のオペレーションをすることは不可能ではないが、I-MRIにおいては、医師は滅菌状態を保つ必要があるためマウス等を直接操作することは困難である。
【0071】
そこで、音声認識による音声指示を選択すれば、医師はマウス等を直接操作することなく、手術器具の再検出及び透視断面再設定が可能となる。
【0072】
音声指示を行う場合は、指示内容毎にキーワードを設定すれば、より確実に指示を行うことができる。
【0073】
図3は、GUIにおける手術器具等の再検出ボタン等の表示例を示す図である。通常、透視下では透視画像表示画面304に連続画像が表示されるが、手術器具等を見失い、マルチスライス撮像が行われると、そのスライス数に応じてマルチスライス画像表示画面301、302、303に、それぞれのスライス画像が表示される。
【0074】
ここで、マルチスライス撮像を実施するための手術器具再検出ボタンは、GUIの左下領域に設けられている。そして、それぞれ、T1強調画像用ボタン305、T2強調画像用ボタン306となっている。また、各プロトコルは手術前に登録しておくことが可能であり、各種プロトコル入力部307により登録が可能である。その他、愚者情報に関するデータは領域308に表示される。
【0075】
また、図4に示したディスプレイ20は、マルチスライス画像の他に選択した任意断面を同時に表示する機能を備えている。例えば、MRIフルオロスコピー画像等のリアルタイムイメージも、同一画面に表示可能であり、撮像シーケンスはGrEシーケンスやマルチショットEPI等のフルオロスコピー用シーケンスである。
【0076】
これらのシーケンスでは、0.5s−4sごとに画像が更新できる。新たな撮像断面で取得された画像は、ディスプレイ20に表示される。
【0077】
以上のように、本発明の一実施形態によれば、透視中に手術器具等を見失った場合、穿刺針が検出されていた位置から所定の範囲内(6mm厚程度)のマルチスライス撮像が行われ、これら複数の画像であるマルチスライス画像を透視画像とともに表示手段に表示し、手術器具が表示されたスライス画像が選択されたときには、選択された画像から透視が行われる。
【0078】
したがって、透視中に手術器具等の対象物を見失つた場合、MRI装置の透視動作を中止することなく、その対象物を容易にかつ速やかに検出可能な磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。
【0079】
また、音声指示により画像選択等を行うことができるので、手術中の医師は、マウス等を直接操作することなく、手術器具の再検出及び透視断面再設定が可能となる。
【0080】
これにより、手術器具等の対象物を見失つた場合における、手術の停止時間を短縮化することができる。
【0081】
なお、上述した一実施形態は、計測シーケンスを予め選択するように指示する例として説明したが、連続的にデータを取得する際、目的部位や条件により計測中であっても操作者がシーケンスや設定を自由に変更することも可能である。
【0082】
また、以上の説明では基礎となる計測データとして二次元計測データの場合を説明したが、二次元計測データに限らず、三次元計測データであっても同様に任意の多種のデータ取得が可能であり、上述した例と同様の効果を得ることができる。
【0083】
さらに、本発明の他の実施形態としては、CPU8等の制御コンピュータの動作プログラムがある。
つまり、このコンピュータプログラムは、被検体の透視対象断面領域を撮像させて表示手段に表示させ、操作者の指示に従って、透視対象断面と同一の透視撮像条件で透視撮像可能な領域内の複数の断面静止画像を撮像させて上記表示手段に表示させる。そして、複数の断面静止画像のうち、操作者により選択された断面画像を透視対象断面領域として透視させて上記表示手段に表示させる撮像及び画像表示コンピュータプログラムである。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、透視中に手術器具等の対象物を見失つた場合、MRI装置の透視動作を中止することなく、その対象物を容易にかつ速やかに検出可能な磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。
【0085】
また、本発明により、処置等の誤りを軽減することが可能となり、術者・患者の負担を減らすと共に手術に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0086】
また、GUIによる操作だけでなく、手術器具の再検出機能は音声認識機能も備えられているため、術者がモニタを見ながら音声により直接指示することができ、手術効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における動作フローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態における手術器具等の再検出を行う画面表示例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態における手術器具等の再検出ボタン等の画面表示例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態が適用されるMRI装置の全体概略構成ブロック図である。
【図5】従来技術における医療画像診断装置を用いた手術中の治療開始までの動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 被検体
2 静磁場発生磁石
3 傾斜磁場発生系
4 シーケンサ
5 送信系
6 受信系
7 信号処理系
8 CPU
9 傾斜磁場コイル
10 傾斜磁場電源
14a 送信側の高周波コイル
14b 受信側の高周波コイル
15 増幅器
16 直交位相検波器
17 A/D変換器
18 磁気ディスク
19 磁気テープ
20、28 デイスプレイ
21 光表示器
22 操作部
23 信号処理系
24 ROM
25 RAM
26 磁気ディスク
27 光磁気ディスク
29 キーボード
30 マウス

Claims (5)

  1. 被検体に静磁場を与える静磁場発生手段と、被検体に傾斜磁場を与える傾斜磁場発生手段と、前記被検体に核磁気共鳴を起こさせるための高周波磁場を照射する送信系と、前記被検体から核磁気共鳴により放出されるエコー信号を検出する受信系と、この受信系により得られたエコー信号を用いて画像再構成演算を行う信号処理系と、この信号処理系により得られた静止画像及び動態画像である透視画像を表示する表示手段と、操作者の指示を受けつける入力手段と、前記傾斜磁場発生手段、送信系、受信系、信号処理系及び表示手段の動作を制御する制御手段とを備える磁気共鳴イメージング装置において、
    前記制御手段は、
    前記被検体の透視対象断面領域を撮像させて前記表示手段に表示させ、
    前記入力手段を介して入力された指示に従って、前記透視対象断面領域を含む複数の断面静止画像を撮像させて、前記表示手段の一画面上に前記撮像させた複数の断面静止画像を表示させ、
    前記複数の断面静止画像のうち、前記入力手段を介して選択された断面画像を透視対象断面領域として透視させて前記表示手段に表示させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記操作者の指示は、表示手段に表示された指示表示を介して前記制御手段に行われることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記操作者の指示は音声入力手段を介して前記制御手段に行われることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記操作者の指示は設定したキーワード音声により前記制御手段に行われることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1、2、3のうちのいずれか一項記載の磁気共鳴イメージング装置において、前記透視対象断面領域を含む複数の断面静止画像は、同一透視撮像条件で透視撮像可能な領域内の画像であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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