JP4218093B2 - 試料の保持方法,試料の保持装置、および荷電粒子線装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料の保持方法,試料の保持装置、および荷電粒子線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
荷電粒子線を用いて半導体ウェハを加工する装置または半導体ウェハ上の回路パターンを検査する装置は、被加工物または被検査物である半導体ウェハを保持する装置を有している。
【0003】
このような装置の一例として、電子線測長機がある。これは、半導体ウェハ上に作り込まれた回路パターンの幅,位置を測定するもので、荷電粒子線として電子線を用い、電子線プローブ,画像処理装置,レーザ測長器付き試料ステージ等から構成されている。この電子ビーム測長機においては、電子線によって回路パターンの素子を損傷させることなく、所望の精度,分解能で回路パターンの幅,位置を測定するために、半導体ウェハに電圧を印加して電子線の照射エネルギ強度を制御している。この電圧の印加をリターディングと呼ぶ。この技術は例えば、特開平2−142045 号公報や特開平5−258703 号公報に記載されている。
【0004】
ところで、リターディングにより半導体ウェハの上方空間に電界が生ずるが、この電界は半導体ウェハの端部付近で均一でなく乱れており、その結果、電子線の軌道が不規則に曲げられるため、半導体ウェハの端部付近では正確な回路パターンの位置の測定が困難であった。このような電界の乱れによる影響は、電子線測長機に限らず、荷電粒子線を用いてリターディングを採用した装置であれば発生する可能性がある。上記従来技術には、半導体ウェハの端部の電界乱れについて記載されていない。
【0005】
また、上記のような荷電粒子線装置に試料である半導体ウェハを固定するために、試料の保持装置が用いられるが、上記リターディングのための電圧の試料への印加は、保持装置を介して行われる。
【0006】
この試料の保持装置の構成は従来より種々工夫されており、例えば特開昭60−167245号公報には、真空中で作用する保持体によって半導体ウェハを確実に保持する構成が記載されている。しかしながら、上記リターディングによって発生する半導体ウェハの端部の電界乱れについて、試料の保持装置の側から対応したものは見当たらない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、試料の保持装置を介して試料にリターディングのための電圧を印加することに着目し、上述の半導体ウェハの端部の電界乱れを緩和できる実施容易な試料の保持方法,試料の保持装置、および荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、下記の構成としたものである。
【0009】
試料の保持方法においては、保持装置を貫通する昇降ピンに試料を載せ、昇降ピンを下降させて保持装置に設けた支持台に試料を載せ、試料に電子線の照射エネルギ強度を制御するリターディング電圧を印加し、試料の外縁を取囲むように設けられ、試料が保持装置に保持されたときに試料の表面との高さの差が200マイクロメートル以下であり、かつ試料の端面との隙間が0.5ミリメートル以下となる導体板に試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧を印加するものである。
【0010】
試料の保持装置においては、試料を載せる昇降ピンが貫通するとともに、昇降ピンが下降して試料を載せ、電子線の照射エネルギ強度を制御するリターディング電圧を印加する支持台と、試料の外縁を取囲むように設けられ、試料が支持台に載せられたときに試料の表面との高さの差が200マイクロメートル以下であり、かつ試料の端面との隙間が0.5ミリメートル以下であり、試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧が印加される導体板とを有するものである。
【0011】
荷電粒子線装置においては、荷電粒子線の試料への照射に際して試料へリターディングの電圧を供給するリターディング電圧供給装置と、試料を載せる昇降ピンが貫通するとともに、昇降ピンが下降して試料を載せる支持台と、試料の外縁を取囲むように設けられ、試料が支持台に載せられたときに試料の表面との高さの差が200マイクロメートル以下であり、かつ試料の端面との隙間が0.5ミリメートル以下であり、試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧が印加される導体板とからなる試料の保持装置とを有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。図1に電子線測長機の構成の概略を縦断面図で示す。図1において、試料であるウェハ1はキャリア2からアームが回転と上昇をするRΘZ駆動型の搬送ロボット3により搬出され、エアロックチャンバ4内にゲート5を通して搬入された後、ホルダ6上に移載される。次に、ゲート5が閉じられ、バルブ7が開けられ、ポンプ8によりエアロックチャンバ4内が真空排気される。ゲート9で仕切られたワークチャンバ10内は常時真空排気され、両チャンバの真空度が近づいた後、ゲート9が開けられ、ウェハ1が搭載されたホルダ6がワークチャンバ10内のステージ11上に搬入,移載され、測定環境へのウェハ1の搬入が終了する。
【0013】
次に、ウェハ1上の測定対象である第一のパターンが電子光学系装置12の下方にくるようにステージ11が移動し、ステージ11が停止した後、リターデング電圧の印加されたウェハ1に向って電子線14が入射する。ステージ11はレーザ干渉計13により位置が計測されており、その位置情報によって移動が制御される。
【0014】
放出される二次電子15は検出器16に導かれ検出される。電子線14の走査により、前記第一のパターンを含む走査領域の信号がEBプローブ画像処理制御部105に取込まれる。画像処理では、信号処理により得られる第一のパターンの中心から基準座標までの偏差とステージ(またはウェハ)の位置に対応した計測座標との加減算から、第一のパターンの中心の座標が測定される。次に、第二のパターンが同様にして測定され、第一のパターンの中心と第二のパターンの中心の差に基づいて、両パターンのピッチが計算される。
【0015】
ウェハ1について予定された一連の測定が実行された後、ウェハ1の搬出のため、ホルダ6はエアロックチャンバ4まで、ウェハ1は更にキャリア2まで、前記と逆の順序で搬送され、引続き次のウェハ1が順次同様に測定される。
【0016】
上記各制御は、ウェハ搬送制御部101,ホルダ搬送制御部102,真空排気制御部103,ステージ駆動位置計測制御部104,EBプローブ画像処理制御部105とそれらを統括する中央処理装置100の協調により実行される。
【0017】
本発明の第一の実施例を図2から図5に示す。
【0018】
図2は機械的保持方式のホルダ21を上から見た上面図、図3は図2に示す導体板33a,33bの一部を切り欠いた上面図、図4と図5は図2のAA断面図である。
【0019】
図3において、ホルダ21上にはウェハ22の底面を支持する支持台23a,23b,23cが固定され、また、ウェハ22の端面あるいは端面ノッチ部に対応してウェハ22を固定する固定保持ピン24a,24bが取付けられ、ウェハ22を挟み込むように作用する移動保持ピン24cとの協調により、移載後のウェハ22を水平方向(XYΘ方向)に位置決め、保持する。
【0020】
ここで移動保持ピン24cは支点25により揺動案内された従動レバー26に取付けられ、該従動レバー26は同様に揺動案内された駆動レバー27に設けられた圧縮ばね28により、駆動ピン29に押付けられ、図1に示したエアロックチャンバ4での真空あるいは大気圧状態に対応して伸縮する大気圧ガスが封入されたベローズ30の作用により、真空では移動保持ピン24cがウェハ22を挟み込む(すなわち、閉じる)ように、大気圧では開くように動作する。
【0021】
更に、駆動レバー27には斜面31a,31bが設けられ、各々支点32a,32bにより揺動案内された導体板33a,33bの底面に設けられた従動ピン34a,34bに対応し、引張りばね35a,35bにより閉じる方向に付勢された導体板33a,33bを、真空では閉じるように、大気圧では開くように駆動する。
【0022】
大気圧から真空に移行する過程において、導体板33a,33bは、固定保持ピン24a,24bに向ってウェハ22を挟み込む移動保持ピン24cを追うように閉じ、その後には、導体板33a,33bと固定保持ピン24a,24bが移動保持ピン24cとウェハ22とを挟み込む状態になる。
【0023】
ここで、導体板33a,33bは、ホルダ21に固定されたばね掛け36と引張りばね35a,35bにより、ホルダ21に対し電気的に接続され、更に移動保持ピン24cを経由してウェハ22に接続されている。一方、ウェハ22の他端は固定保持ピン24a,24bを経由してホルダ21に接続され、また、該固定保持ピン24a,24bの外側には、第3の導体板33cが電気的接続を兼ねてホルダ21に固定され、前記導体板33a,33bと併せてウェハ22の全周を取囲んでいる。
【0024】
上記導体板33a,33b,33cは、その表面高さがウェハ22の表面とほぼ同一に、閉状態でのウェハ22の外縁との隙間が0.5 ミリメートル以下に構成されている。この高さは後述する発明者らの実験により、200マイクロメートル以下であると、電界の乱れを緩和する効果がある。
【0025】
また、固定保持ピン24a,24b,移動保持ピン24cや支点32a,32bの表面高さも、ウェハ22の表面に近く構成され、ステージ11の上でホルダ
21の底面から印加されたリターデング電圧によるウェハ22の表面側の周辺の電界乱れを緩和する助けとなっている。
【0026】
次に、ウェハ22の搬送,移載について説明する。ウェハ22の搬入に際し、図1に示したエアロックチャンバ4は大気開放され、ゲート5は開き、図3に示したホルダ21の導体板33a,33b,移動保持ピン24cも開き、図4に示す昇降駆動部37の上部に設けられた昇降ピン38a,38b,38cは、ホルダ21の対応する穴を通って上昇状態で待機している。図4中に破線で示したハンド39は図1に示した搬送ロボット3の一部であり、昇降ピン38a,38b,38cはこのハンド39と干渉しないように配置されている。
【0027】
図4に示すように、ウェハ22はハンド39により図1に示したゲート5を通ってホルダ21を貫通する昇降ピン38a,38b,38cの上に搬送され、ハンド39が下降して、ウェハ22が昇降ピン38a,38b,38cへ載せられた後、ハンド39はゲート5の外へ後退し、昇降ピン38a,38b,38cが下降する途中でウェハ22は支持台23a,23b,23cの上へ載せられる。
このようにして、ウェハ22は、図2または図3に示すように固定保持ピン
24a,24b,移動保持ピン24cの内接円内に置かれる。なお、ウェハ22の搬出は上記と逆の順序で行われる。
【0028】
以上述べた、本発明の第一の実施例における効果を下記する。
【0029】
1.ウェハはホルダと一体の支持台上で保持されるため、安定して保持される。2.ウェハはその端面が保持ピンと、裏面がロボットハンド,昇降ピン,支持台と接触するのみであるため、異物付着の可能性が少なくなり、付着異物を低減できる。
【0030】
3.ウェハの直径がばらついても、導体板は移動保持ピンを挟んで位置決めされるため、ウェハの外縁と導体板との隙間を0.5 ミリメートル以下にすることが可能である。
【0031】
4.以上のように構成が簡単なので、実際の装置の製作,各部の動作の信頼性の確保が容易である。
【0032】
本発明の第二の実施例を図6から図8に示す。
【0033】
図6は静電吸着方式のホルダ41を上から見た上面図、図7と図8は図6の縦断面図である。
【0034】
図7において、ホルダ41上にはウェハ22を支持台を兼ねて静電吸着保持する静電チャック42と、ウェハ22を取囲むようにホルダ41に固定された導体板43が設けられ、ステージ11上においてリターデング電圧Erが導体板43に、静電チャック電圧Esがホルダ41に印加されるように構成されている。
【0035】
エアロックチャンバ4には、図8に示す昇降駆動部37がホルダ41の下方に設けられ、ホルダ41に設けられた穴を通して昇降ピン38a,38b,38cを駆動することによりウェハ22を昇降する。
【0036】
図8中に破線で示したハンド39により昇降ピン38a,38b,38cの上に搬入され、載せられたウェハ22は、第一の実施例におけるホルダ上の保持ピンによる位置決めの代りに、ホルダ41の上方のハンド39と競合しない位置に配置された中心合せ方式のウェハ位置決め装置44により、ウェハ22を取囲むように開いた導体板43の開口と同心のXYΘ位置に位置決めされ、昇降ピン
38a,38b,38cの下降により静電チャック42の上に、導体板43の開口の中心と中心を合せて載せられる。そして、静電チャック電圧Esの印加によりウェハ22はホルダ41に保持され、測定が行われる。
【0037】
導体板43の高さとウェハ22の高さの差は、本発明の第一の実施例と同様に200マイクロメートル以下、隙間は0.5 ミリメートル以下に設定されている。
【0038】
なお、ウェハ22に設けられたノッチやオリエンテーション・フラットを検出するようにすれば、ウェハ22の回転位置をパターンウェハ位置決め装置44で補正することも可能である。
【0039】
以上述べた、本発明の第二の実施例における効果を下記する。
【0040】
1.ウェハの直径がばらついても、ウェハ位置決め装置により中心合せが行われるため、ウェハの外縁と導体板との隙間を0.5 ミリメートル以下にできる。
【0041】
2.ウェハの回転を検出し、ウェハ位置決め装置のΘ駆動に帰還することにより、ステージ座標軸に対する回転補正ができる。
【0042】
なお、本発明の第一の実施例および第二の実施例は、本発明による試料の保持装置および保持方法を電子線測長機に適用した場合について述べたが、他の例として、ウェハ上のパターンをこれより離れた位置にある同一形状のパターンと比較してパターンの欠陥を検出する検査装置に適用した場合、ウェハの縁に近い部分に形成された半導体チップの検査の精度が上がり、また不良原因究明が容易になって歩留まり向上に寄与することができるという効果がある。また、半導体ウェハの加工装置,上記実施例以外の測定装置,検査装置に用いても、試料の端部まで加工,測定,検査が可能になるという効果がある。
【0043】
以上述べた実施例による、電界の乱れの緩和の効果を説明する。
【0044】
図9に、ウェハ22の端部に導体板33a,33b,33c,43の突起がウェハ22より1ミリメートルだけ高い場合の電界シミュレーションの結果による電界分布図を示す。電界の状態を示す等電位線50の疎密が均等でない場所が電界が乱れている場所である。勾配シールド電極51はウェハ22と同電位としてウェハ22の表面に電位勾配を生じないようにするものである。また、シミュレーションのため、ウェハ22は上記本発明の実施例のように支持台23a,23b,23cの上に載せられている構造とはなっていない。図9(a)は電子線14の照射位置が突起から5ミリメートル離れている場合、図9(b)は電子線14の照射位置が突起から10ミリメートル離れている場合である。
【0045】
図9(a)と(b)とを比較すると、(b)よりも(a)の方、すなわち突起が電子線14に近い方が電界の変動がみられる。突起から5ミリメートルの範囲は電界の変動がみられ、電子線14の照射位置が乱される可能性が高いことが予想される。
【0046】
図10に、ウェハ22の端部周囲が空間である場合の電界シミュレーションの結果による電界分布図を示す。ウェハ22は静電チャック42の上に載せられている。図10(a)は電子線14の照射位置がウェハ22の端部から5ミリメートルの場合、図10(b)は電子線14の照射位置がウェハ22の端部から10ミリメートルの場合である。
【0047】
図10(a)と(b)とを比較すると、(b)よりも(a)の方、すなわち電子線14の照射位置がウェハ22の端部に近いほど等電位線50の変動が大きく、電子線14の照射位置が乱される可能性が高いことが予想される。したがって、ウェハ22の端部に大きな空間を設けることは避けなければならないことがわかる。
【0048】
ウェハ22の端部から外側に高さのある突起または低い空間を設けた場合、電子線14の照射位置が乱されない範囲は、ウェハ22の端部から少なくとも10ミリメートル内側であることがわかった。
【0049】
以上の電界シミュレーションの結果による電界分布図をみると、ウェハ22の端部の電界の変動を防いで電子線14の照射位置への影響を防止するためには、導体板33a,33b,33c,43のウェハ22の端部周辺を、ウェハ22の表面と同じ高さにすると効果があることが判明した。
【0050】
また、ウェハ22の高さ寸法と導体板33a,33b,33c,43の高さ寸法とを完全に同じにすることは機械加工や組立の時の誤差等により困難であるが、発明者らの実験によれば、ウェハ22の端部表面と導体板33a,33b,
33c,43の高さの差が200マイクロメートル以下であれば、電子線14の照射位置への影響がほとんど無視できることがわかった。
【0051】
また、ウェハ22と導体板33a,33b,33c,43との間には隙間が出来る。発明者らの実験によれば、この隙間は0.5 ミリメートル以下であれば、電子線14の照射位置への影響がほとんど無視できることがわかった。
【0052】
なお、本発明の構成として、以下に示すものでもよい。
【0053】
1.荷電粒子線を照射して試料の加工または検査を行う荷電粒子線装置において、前記試料を底面で支持する支持台と、前記試料を前記支持台の上に搬入する際、前記試料を底面で支持し前記試料の外縁との干渉を避けて構成された昇降駆動手段と、前記試料の表面とほぼ同一高さであって前記試料と同じ電圧が印加されるとともに前記試料の外縁を取囲むように開閉可能な複数の導体板とからなる前記試料の保持装置とからなることを特徴とする荷電粒子線装置。
【0054】
2.荷電粒子線を照射して試料の加工または検査を行う荷電粒子線装置において、前記試料を底面で保持する静電チャックと、前記試料を該静電チャックの上に搬入する際、前記試料を底面で支持し、前記試料の外縁との干渉を避けて構成された昇降駆動手段と、前記搬入前に前記試料を水平方向で位置合せする手段と、前記試料の表面とほぼ同一高さであって前記試料と同じ電圧が印加されるとともに前記試料の外縁を取囲むように開閉可能な複数の導体板とからなる前記試料の保持装置とからなることを特徴とする荷電粒子線装置。
【0055】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、半導体ウェハの端部の電界乱れを緩和できる実施容易な試料の保持方法,試料の保持装置、および荷電粒子線装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子線測長機の構成の概略を示す縦断面図。
【図2】機械保持方式のホルダの上面図。
【図3】図2に示す導体板の一部を切り欠いた上面図。
【図4】図2のAA断面図。
【図5】図2のAA断面図。
【図6】静電吸着方式のホルダの上面図。
【図7】図6の縦断面図。
【図8】図6の縦断面図。
【図9】ウェハ表面上の縦断面の電界分布シミュレーションの結果を示す電界分布図。
【図10】ウェハ表面上の縦断面の電界分布シミュレーションの結果を示す電界分布図。
【符号の説明】
1,22…ウェハ、6,21,41…ホルダ、14…電子線、23a,23b,23c…支持台、24a,24b…固定保持ピン、24c…移動保持ピン、
33a,33b,33c,43…導体板、37…昇降駆動部、38a,38b,38c…昇降ピン、42…静電チャック、44…ウェハ位置決め装置。
Claims (5)
- 試料に電子線を照射して検査を行う電子線検査装置の試料の保持方法において、
前記試料を保持する保持装置を貫通する昇降ピンに試料を載せ、
該昇降ピンを下降させて前記保持装置に設けられた支持台に試料を載せ、
該試料に前記電子線の照射エネルギ強度を制御するリターディング電圧を印加し、
前記試料の外縁を取囲むように設けられ、前記試料が前記保持装置に保持されたときに前記試料の表面との高さの差が200マイクロメートル以下であり、かつ前記試料の端面との隙間が0.5ミリメートル以下となる導体板に前記試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧を印加することを特徴とする試料の保持方法。 - 請求項1の記載において、
前記保持装置に設けられた固定保持ピンと移動保持ピンとで前記試料の水平方向の移動を拘束するとともに、
前記導体板は分割され、その一部が前記移動保持ピンの移動に連動して移動することを特徴とする試料の保持方法。 - 試料に電子線を照射して検査を行う電子線検査装置の試料の保持装置において、
前記試料を載せる昇降ピンが貫通し、
該昇降ピンが下降して前記試料を載せ、前記電子線の照射エネルギ強度を制御するリターディング電圧を印加する支持台と、
前記試料の外縁を取囲むように設けられ、前記試料が前記支持台に載せられたときに前記試料の表面との高さの差が200マイクロメートル以下であり、かつ前記試料の端面との隙間が0 . 5ミリメートル以下であり、前記試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧が印加される導体板とからなることを特徴とする試料の保持装置。 - 請求項3の記載において、
前記試料の水平方向の移動を拘束する固定保持ピンと移動保持ピンとを有するとともに、
前記導体板は分割され、その一部が前記移動保持ピンの移動に連動して移動することを特徴とする試料の保持装置。 - 試料に電子線を照射して検査を行う電子線検査装置において、
前記電子線の前記試料への照射に際して、前記電子線を減速させるリターディングの電圧を前記試料へ供給するリターディング電圧供給装置と、
前記試料を載せる昇降ピンが貫通し、該昇降ピンが下降して前記試料を載せる支持台と、前記試料の外縁を取囲むように設けられ、前記試料が前記支持台に載せられたときに前記試料の表面との高さの差が200マイクロメートル以下であり、かつ前記試料の端面との隙間が0 . 5ミリメートル以下であり、前記試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧が印加される導体板とからなる試料の保持装置と
を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
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