JP4216630B2 - 帯電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置における帯電装置に関するものであり、特に、導電性材料からなるケースと、感光体に対する帯電の際に帯電電圧が印加されコロナ放電を発生するチャージワイヤを張設した帯電装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、従来の帯電装置100を構成するケース101は、側面視で略コの字形状を有し、コの字の開口部は感光体方向に配設されている。チャージワイヤ102はケースの略中央に、コ字状の開口部103を跨ぐように配接され、高圧電源から帯電電圧が印加され一定電流が放電される。グリッド104は、感光体軸と一定間隔をあけて平行に配設される金網状のシートであり、感光体表面が一定電位になるように、グリッド電位制御回路にグリッド104を張設する板ばね105及びケース101を通じて接続している。
【0003】
このようなチャージワイヤ102のケース101への組付けは、たとえば巻き線状態のチャージワイヤ102先端を一定荷重を付与するばね材(図2の符号7参照)に取り付け、ケース101の保持部材107に該ばね材の他端を係合する。ついでチャージワイヤ102の他端は一定荷重を付与した状態で固定されるように、図6に示すように抜け止めピン108と共にケースの保持部材107に形成した嵌合穴109に圧入することにより保持させる。
【0004】
特許文献1には、そのような抜け止めピンの外周に環状リブを設け、しかもその環状リブの複数個所に突起部を設けた帯電装置が開示されている。そしてこのような構成により、抜け止めピンの圧入が容易になり、抜け止め作用がより確実になるとしている。
【特許文献1】
特開平4−296776号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の技術は、次のような問題点を有している。チャージワイヤ102は必要な寸法に切断した後に取り付けることは困難であるので、長いままのチャージワイヤ102を取り付け、抜け止めピン108と共にケースの保持部材107の嵌合穴109に挿入して固定した後、外側に延びている巻き線状態のチャージワイヤ(図6の想像線P)から分離するため、ニッパなどでカットする後加工を行う。そのとき、チャージワイヤ102を抜け止めピン108の近くでカットするので、切断作業が繁雑であり、カット長さが不均一になる。さらにカットしやすいように、グリッド104に近い側でカットすることが多く、カット長さが長い場合は、グリッド104との距離が近づいて、リ−クが懸念される。またリ−ク回避には、グリッド104とチャージワイヤ102の距離を充分確保する必要があるが、その場合は帯電装置100の寸法の拡大につながり、コストアップになる。
【0006】
本発明は、取り付け後のチャージワイヤを工具を用いずに、しかも均一な寸法で簡単にカットすることができる帯電装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、カット後の切断端がグリッドから充分に離れ、リークのおそれが少ない帯電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、側面形状が略コ字形のケースと、そのケースの空間部にケースの長手方向と平行に張架されるチャージワイヤと、ケースの保持部材に形成された嵌合穴に前記チャージワイヤの一端近辺を固定するべくチャージワイヤと共に圧入される抜け止めピンとを少なくとも具備する帯電装置において、前記抜け止めピンまたは保持部材のいずれか一方に、固定したチャージワイヤの不要分を切断するための鋭角エッジ部を設けていることを特徴とする。
すなわち、抜け止めピンに鋭角エッジ部を設ける場合、前記抜け止めピンは、円柱状の本体と、その本体より小径であって本体の一端面から突出し前記保持部材の嵌合穴へ圧入される圧入部とを備え、本体には半径方向に突出する突起が設けられ、突起の外側は本体よりさらに圧入部側まで延び、さらに、その圧入部側の突起先端に、固定したチャージワイヤの不要分を切断するための鋭角エッジ部を形成すると共に、圧入部の先端面には、V溝状のノッチが形成され、そのノッチの延長方向に前記突起が形成されている。
保持部材に鋭角エッジ部を設ける場合、前記抜け止めピンは、円柱状の本体と、その本体より小径であって本体の一端面から突出し前記保持部材の嵌合穴へ圧入される圧入部とを備え、本体には半径方向に突出する突起が設けられ、その突起の圧入部側の面には凹部が形成されており、保持部材には、抜け止めピンの圧入時に前記凹部内に挿入され、固定したチャージワイヤの不要分を切断するための鋭角エッジ部を形成すると共に、圧入部の先端面には、V溝状のノッチが形成され、そのノッチの延長方向に前記突起が形成されている。
【0008】
このような鋭角エッジ部を設けることにより、抜け止めピンでチャージワイヤの途中の部分を嵌合穴に圧入するとき、自動的に鋭角エッジ部によりチャージワイヤをカットすることができる。なお、チャージワイヤを圧入固定した後、チャージワイヤの残りの部分(巻き線状態の部分)を引っ張って鋭角エッジ部に当てたり、折り曲げたりすることにより、チャージワイヤを鋭角エッジ部で切断することもできる。いずれの場合もカットの工具が不要で、切断作業も簡単になる。さらにカット長さを短くすることができ、しかも均一になるので、切断端がグリッドに近づいてリークするおそれが少なくなる。
【0009】
前記帯電装置においては、鋭角エッジ部が、抜け止めピンに関してグリッドに対面する側とは反対の側に設けられているものが好ましい。このようにカット端部をグリッド配置方向と逆方向にすることにより、リークを一層防止することができ、帯電器の小型化および品質の向上を図ることができる。なお、グリッドの反対側は、抜け止めピンとケースの保持部材との隙間部分となるので、このような位置での切断工具による手作業は実際上困難であるが、鋭角エッジ部をあらかじめ設けておくことにより容易に切断できる。前記帯電装置においては、チャージワイヤの他端に係合してチャージワイヤに一定張力を付与するばね材をさらに有するのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の帯電装置の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の帯電装置の一実施形態を示す要部断面図、図2はその帯電装置の全体を示す縦断面図、図3は図1の抜け止めピンの斜視図、図4は本発明の帯電装置の他の実施形態を示す要部断面図である。
【0011】
始めに図2を参照して帯電装置の全体を説明する。図2の帯電装置10は、側面視が略コの字を呈する箱状のケース(帯電器ケース)1と、そのケースの端部に設けられる保持部材2と、その保持部材に固定される抜け止めピン3とを備えている。抜け止めピン3は、一定荷重で張られたチャージワイヤ4を係合し、そのチャージワイヤ4と共に保持部材2に形成された円柱状の嵌合穴5に圧入され、固定されている。このようにチャージワイヤ4を張架した後、グリッド6をケース1に取りつける。なお符号7はチャージワイヤ4に所定の張力を付与するためのバネ材であり、通常は引っ張りコイルバネで構成している。また、符号8はグリッド6を所定の張力でケース1に固定するための板バネである。
【0012】
この帯電装置10では、前記抜け止めピン3に特徴がある。すなわち抜け止めピン3は、図3に示すように円柱状の本体(つまみ部)11と、その本体の下端から突出する圧入部12とを備えている。本体11の上端および下端の外周には、径がいくらか大きい大径部13、14が設けられ、下端側の大径部14に半径方向に突出する突起15が設けられている。突起15の外側は本体11の下端よりさらに下側まで延びており、その下端から大径部14方向に傾斜面16が形成されている。それにより突起15の下端に鋭角エッジ部17が形成されている。
【0013】
なお、圧入部12の下端には、チャージワイヤの位置を定めるためのV字状のノッチ(V溝)18が形成され、そのノッチ18の延長方向に前記突起15が形成されている。さらにこの抜け止めピン3では、圧入部12の外周に特許文献1の場合と同様の2本の環状リブ19が設けられている。抜け止めピン3の材質は、従来のものと同じもの、たとえばポリアミドなどの合成樹脂材料が採用される。なお、突起15を硬度が高い別の材料、たとえば金属材料で形成し、本体11に組み込んだりインサート成形することもできる。
【0014】
上記のように構成される帯電装置10は、図1に示すように組み立てられる。まず、巻き線状態のチャージワイヤの先端部分を前述のバネ材に係止し、ケース1に沿って引き延ばす。そしてチャージワイヤ4の適切な部位に抜け止めピン3のノッチ18を契合させ、そのまま矢印Sで示すように、保持部材2の嵌合穴5に圧入する。そのとき、チャージワイヤ4は鋭角エッジ部7の傾斜面16によりグリッド6から離れる方向に折り曲げられ、さらに鋭角エッジ部7でチャージワイヤ4の手元に残る巻き線側20を自動的にカットして除去することができる。その場合残っているチャージワイヤ4のカット端部21はグリッド6の配置方向と反対方向になり、しかも突起15により隠された状態になる。そのためグリッド6との間でリークが発生することを防止することができる。
【0015】
前記実施形態では、抜け止めピン3に鋭角エッジ部17を設けているが、保持部材2の側に鋭角エッジ部を設けることもできる。また、両方に設けて挟み切るように構成してもよい。図4の帯電装置23では、保持部材2の端部近辺に下方に向けた鋭角エッジ部24を突設しており、抜け止めピン3には突起15を設け、その突起15に鋭角エッジ部24との干渉を避けるための凹部25を形成している。
【0016】
このものもチャージワイヤ4を抜け止めピン3で嵌合穴5に圧入するときに、自動的にチャージワイヤをカットすることができる。なお、チャージワイヤ4の巻き線側20を引っ張りながら圧入する方がカットしやすい。ただし圧入後に巻き線側20を引っ張ってカットするようにしてもよい。この点は図1の帯電装置10の場合も同様である。なお、この実施形態では、チャージワイヤ4の切断端21がグリッド6側に向いているが、突起15がその切断端21を隠しているので、グリッド6からのリークを防止することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の帯電装置によれば、抜け止めピンまたは保持部材のいずれか一方に鋭角エッジ部が設けられているので、チャージワイヤをケースに取りつけるときにチャージワイヤの不要な部分を工具なしでカットすることができる。そのため、工具を用いてチャ−ジワイヤをカットする後加工が不要になり、工数削減を行うことができる。またカット長さが短くなり、かつ、その均一化が図れると共に、チャージワイヤの残りの部分が抜け止めピンで隠される状態となる。そのためリ−クを防止し、帯電器の小型化及び品質の向上をすることができる。
【0018】
さらにチャージワイヤのカット端部をグリッド配置方向と反対方向にすることにより、一層リークを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の帯電装置の一実施形態を示す要部断面図である。
【図2】 その帯電装置の全体を示す縦断面図である。
【図3】 図1の抜け止めピンの斜視図である。
【図4】 本発明の帯電装置の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図5】 従来の帯電装置の全体を示す斜視図である。
【図6】 その帯電装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1:ケース、2:保持部材、3:抜け止めピン、4:チャージワイヤ、5:嵌合穴、6:グリッド、7:バネ材、8:板バネ、10:帯電装置、11:本体、12:圧入部、13、14:大径部、15:突起、16:傾斜面、17:鋭角エッジ部、18:ノッチ、19:環状リブ、20:チャージワイヤの巻き線側、21:チャージワイヤのカット端部、23:帯電装置、24:鋭角エッジ部、25:凹部
Claims (4)
- 側面形状が略コ字形のケースと、そのケースの空間部にケースの長手方向と平行に張架されるチャージワイヤと、ケースの保持部材に形成された嵌合穴に前記チャージワイヤの一端近辺を固定するべくチャージワイヤと共に圧入される抜け止めピンとを少なくとも具備する帯電装置において、
前記抜け止めピンは、円柱状の本体と、その本体より小径であって本体の一端面から突出し前記保持部材の嵌合穴へ圧入される圧入部とを備え、
本体には半径方向に突出する突起が設けられ、突起の外側は本体よりさらに圧入部側まで延び、さらに、その圧入部側の突起先端に、固定したチャージワイヤの不要分を切断するための鋭角エッジ部を形成すると共に、
圧入部の先端面には、V溝状のノッチが形成され、そのノッチの延長方向に前記突起が形成されていることを特徴とする帯電装置。 - 側面形状が略コ字形のケースと、そのケースの空間部にケースの長手方向と平行に張架されるチャージワイヤと、ケースの保持部材に形成された嵌合穴に前記チャージワイヤの一端近辺を固定するべくチャージワイヤと共に圧入される抜け止めピンとを少なくとも具備する帯電装置において、
前記抜け止めピンは、円柱状の本体と、その本体より小径であって本体の一端面から突出し前記保持部材の嵌合穴へ圧入される圧入部とを備え、
本体には半径方向に突出する突起が設けられ、その突起の圧入部側の面には凹部が形成されており、
保持部材には、抜け止めピンの圧入時に前記凹部内に挿入され、固定したチャージワイヤの不要分を切断するための鋭角エッジ部を形成すると共に、
圧入部の先端面には、V溝状のノッチが形成され、そのノッチの延長方向に前記突起が形成されていることを特徴とする帯電装置。 - 前記鋭角エッジ部が、抜け止めピンにおけるグリッドとは反対の側に設けられている請求項1または2記載の帯電装置。
- 前記チャージワイヤの他端に係合してチャージワイヤに一定張力を付与するばね材をさらに有する請求項1または2記載の帯電装置。
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